JP3725727B2 - データ処理装置およびデータ処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレセプト処理を行うためのデータ処理装置およびデータ処理法法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
日本国内において医療機関で診察を受けた場合、被保険者であればその医療機関の窓口で医療保険証を提示することにより医療保険が適用され、医療費の一部を負担するだけで済む。この場合、医療機関の窓口で支払わなかった残りの医療費については医療保険で賄われることになる。
【0003】
このように保険によって医療保証をする制度を医療保険制度と云う。
【0004】
ここで、保険料を徴収して財源とし、保証が必要な人に対して保証する業務を行う機関を保険者と呼び、保険によって保証される権利を持っている者を被保険者と呼ぶ。
【0005】
医療保険は社会保険(以下、社保と呼ぶ)と国民健康保険(以下、国保と呼ぶ)の二つに大別される。
【0006】
社保は会社、官庁、学校などで働く人々が加入して被保険者となる医療保険であり、国保は農業や商業を営んでいる人、あるいは自由業の人など一般地域住民が加入して被保険者となる医療保険である。
【0007】
このような医療保険を利用した場合、医療機関側では診療報酬に則った費用を患者個人と保険者に所定の分担比率で按分して費用請求することになるが、保険診療での治療代が上述の『診療報酬』である。
【0008】
診療報酬は、各個別診療行為毎に、評価した額を合計したものを以て算定される。そして、診療報酬の評価額は、診療行為毎に点数で定められており、一点単価は現状では10円に設定されている。
【0009】
診療報酬の請求は、診療を受けるごとに患者個人から患者負担分について医療機関窓口で行われるが、保険者の負担分については患者別に一ヶ月分とりまとめて診療報酬請求書(レセプト)を作成し、請求することとなる。
【0010】
すなわち、医療機関では、患者から徴収しなかった部分の医療費を一ヶ月分とりまとめてレセプトを作成し、保険者に請求する。
【0011】
そして、当該請求は、保険者に対して直接行われるものではなく、請求側(医療機関)と支払い側(保険者)との間に第三者的な機関を介在させ、この第三者的な機関を介して行っている。
【0012】
この第三者的な機関を審査支払機関と云うが、当該審査支払機関として社会保険では、『支払基金(社会保険診療報酬支払基金)』、国民健康保険では、『国保連合会(国民健康保険団体連合会)』があり、ここで医療機関から提出された診療報酬明細書(レセプト)の内容審査や請求支払いの事務を行っている。従って、医療保険で診療した医療機関は、どの保険者の診療報酬明細書であっても、社保の診療報酬明細書であれば、その医療機関の所在地の支払基金へ、国保の診療報酬明細書であれば、その国保発行保険者の所在地の国保連合会へ提出すればよい。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
このように、保険診療をした場合、医療機関側では保険者側が負担する診療報酬分を診療報酬明細書(レセプト)のかたちで審査支払機関に提出し、審査支払機関から診療費を受け取るが、審査支払機関では請求分をそのまま支払うわけではない。すなわち、審査支払機関では医療機関から提出されたレセプトについて、点数の算定に誤りがないか否かなどの事務的な審査や、診療内容等が妥当か否かの審査行う。
【0014】
そして、不適正なものは是正してから、請求のあった医療機関に対して診療報酬の支払いを行う。また、支払いの代行をしているわけであるから、審査支払機関では医療機関に対して支払った分の診療報酬請求を保険者に対して行うことになる。
【0015】
ところで、審査支払機関ではこのような診療報酬に関する事務処理を行うがその取り扱いレセプトの件数が膨大である。まず、医療機関の数は全国で約18万機関もあり、審査支払機関が取扱う診療報酬明細書(レセプト)件数は全国で毎月約8,000万件にものぼる。例えば、東京都の場合で毎月約750万件もある。
【0016】
また、レセプトの提出媒体は主に紙である。現在レセプト電算処理に参加している約180医療機関を除き、他は紙でレセプトが提出されているのが現状である。また、保険者数は全国で約9,000件もある。
【0017】
そして、審査支払機関でのレセプト事務処理を、審査日数約一週間程度でこなさねばならない。
【0018】
また、審査支払機関での事務点検(点数の算定に誤りがないか否かなどの事務的な審査)・審査を行う担当者のスキルにより点検内容にばらつきが発生することが避けられず、保険者からの再審査請求の件数も増加してきている。ここで、再審査請求とは、審査支払機関で審査を行ったレセプトに対して、保険者が点検を行い、審査支払機関に対して再審査を請求することを指す。
【0019】
また、現在、一部の医療機関ではレセプトを電算処理システムで処理し、データ化し磁気記録媒体として審査支払機関に渡すことが行われているが、現状ではデータ化されて磁気記録媒体で提出されたレセプトを、受付処理の後、紙に出力して審査を行っている。これでは、データ化した意味が活かされていない。
【0020】
また、診療報酬の算定基準が毎年のように改定されるため、それに対応するには、プログラムの修正などに多大な労力や費用を必要とするなど、コンピュータ処理対象として現実的でない面があり、また、保険者への提供媒体が、紙(レセプト)のため、コンピュータを使って事務点検・審査を行っても、最終的に紙に出力する必要があるために、レセプトの審査をコンピュータ処理できるようにすると云った積極的な動きは少ない。
【0021】
しかし、処理対象が膨大であること、事務処理にあてることのできる時間が短いこと、診療報酬の算定基準の頻繁な改正があること、等を考慮すると、機械処理に任せることのできる部分は積極的に機械処理に移すと云ったことが必要であることは歴然としている。
【0022】
そこで、この発明の目的とするところは、診療報酬の算定基準などが改訂されても容易にこれに対処することができ、しかも、旧来のレセプト審査と同様の手法でレセプト審査を実施できて、機械化可能な部分を最大限に機械化できるようにしたレセプト処理装置を提供することにある。
【0023】
また、本発明の目的は、基本機能をプログラムで実現したシステムにおいて、更にDBMS(データベース管理システム)を設けてこのDBMSに対し処理目的を構文化したパラメータとして渡し、そのパラメータに従った処理を実施させることができるようにし、これにより、処理内容の変化に柔軟に対応できるようにするシステムを提供することにある。
【0024】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明は次のように構成する。すなわち、データベースのデータを処理するためのシステムであって、データベース関連の処理をソフトウエアで実施する処理システムにおいて、
処理システムに備えるソフトウエアにて実現される基本機能に処理機能追加を可能にするためのDBMS(データベース管理システム)と、
目的の処理をDBMSに実行させるためのパラメータを保持する保持手段と、
処理の一覧から目的の動作を実現する事項を選択することにより前記パラメータを生成するパラメータ生成手段とを備えることを特徴とする。
【0025】
このような構成の本発明は、ソフトウエアで実現されるデータベース処理の基本機能に追加する機能として、DBMSと目的の処理を実行させるためのパラメータを用いる構成としたものであって、カスタマイズ可能にして必要な処理を実施させるに当たり、処理の内容や条件などをパラメータのかたちで与えることで、プログラムエンジンやDBMSを変更することなく、レセプト処理を実施できるようにしたものである。
【0026】
そして、パラメータの作成は、本システムでは処理の一覧から目的の動作を実現する事項を選択することにより生成する方式であり、具体的には表示装置の画面上で必要な内容をプルダウン式に絞り込み選択していくことで、自動的に正しいものが選択されて必要な内容のパラメータが完成するといったフィルタ式のパラメータ自動生成処理を実現するようにしたものである。
【0027】
本発明ではこのように点検の内容をパラメータ化し、データベース化することにより、医療費改正などの法改正に柔軟に対応する仕組みを得ている。データベースの管理システムであるDBMSなるプログラムは、させようとする内容や条件等を表現した構文で与えると、この構文で定まる内容の処理をデータベースに対して実施し、目的の結果を得ることができる。
【0028】
本発明システムではこれを利用して、目的に合わせて内容を絞り込み選択することで必要な構文を自動生成し、これをパラメータとして用意しておくことで、DBMS本体は何ら変更を要することなく、変化に対応できるものである。
【0029】
しかも、パラメータ生成は絞り込み選択式であるため、利用者側で柔軟に対応できる。すなわち、プログラマとしての専門知識と経験を要することなく、何をしたいか、どのようにしたいか、と云ったことを画面上で選択していくことでつくることができ、誰でも目的の処理が可能なシステムに即座に変更できるシステムとなる。
【0030】
データベースの処理にあたり、複数レコードにまたがるデータの内容及び、レコード間の関連についてのチェックを実施する場合、通常アプリケーションの中で、条件判断を行うか又は、チェックの内容をカプセル化して外部モジュールとして設計を行うが、この場合チェック項目の変更や追加に対して、どうしてもアプリケーションに対するプログラム修正が発生する。そこで、本発明では、チェックする条件及び、処理内容をパラメータ化して外部管理するようにした。これにより、チェック項目それぞれの独立性を確保し、修正・追加が容易になる(デ ータチェックに係る処理内容のパラメータによる外製化)。
【0031】
また、本発明は、前記パラメータ生成手段は、チェックする条件及び処理内容をDBMSの実行可能な構文形式でパラメータ化すると共に、前記チェックする条件及び処理内容を前記処理の一覧での選択にて取得した状態で保存し、カード形式の情報として得る構成とする。
【0032】
上述のように、データベースの処理にあたり、複数レコードにまたがるデータの内容及び、レコード間の関連についてのチェックを実施する場合、通常アプリケーションの中で、条件判断を行うか又は、チェックの内容をカプセル化して外部モジュールとして設計を行うが、この場合チェック項目の変更や追加に対して、どうしてもアプリケーションに対するプログラム修正が発生する。そこで、チェックする条件及び、処理内容をパラメータ化し、カード形式の情報として外部管理するようにした。これにより、チェック項目それぞれの独立性を確保し、修正・追加が容易になる(データチェックに係る処理内容のパラメータによる外製 化)。また、この構成では、チェックする条件及び処理内容をDBMSの実行可能な構文形式でパラメータ化すると共に、前記チェックする条件及び処理内容を前記処理の一覧での選択にて取得した状態で保存してあり、この部分は人間の目で内容が用意に理解できる人間の言語に近い記述内容を持っている。従って、この部分を見れば操作者はパラメータの意味する処理内容が、即座にわかり、使用するパラメータの取捨選択を行えるようになる。
【0033】
また、本発明は、保持手段の保持するパラメータには、DBMSに実行させるための実行フラグを記述し、この実行フラグが実行可を示す場合に当該パラメータをDBMSに実行させる構成とすることを特徴とする。
【0034】
この構成の場合、パラメータには、実行フラグを記述しており、この実行フラグが実行可を示す場合に当該パラメータをDBMSに実行させることができるようになるから、保持手段の保持するパラメータのうち、どれを実行させるかを選択可能となり、登録されているパラメータを、使用する目的に応じて自由に選択できるようになる。
【0035】
また、本発明は、データベースのデータを処理するためのシステムであって、データベース関連の処理をソフトウエアで実施する処理システムにおいて、
画面表示するためのタッチパネル付のディスプレイと、
処理システムに備えるソフトウエアにて実現される基本機能に処理機能追加を可能にするためのDBMS(データベース管理システム)と、
医療保険請求書の点検・審査のための目的処理をDBMSに実行させるためのパラメータを保持する保持手段と、
医療保険請求書の点検・審査のための目的処理を前記ディスプレイに一覧として表示すると共に、この表示された処理一覧から人為的にタッチパネルを介して選択することにより、目的の動作を実現する事項を選択する手段と、
この選択された目的の動作を実現する事項に基づいて前記パラメータを生成するパラメータ生成手段と、
このパラメータ実行により得た結果を、前記医療保険請求書のデータに対して反映させると共に前記医療保険請求書のデータの元データの変更に対しては抹消線を付し、新データを別欄に記述する処理をする処理手段とを備えることを特徴とする
このような構成の本発明は、ソフトウエアで実現されるデータベース処理の基本機能に追加する機能として、DBMSと目的の処理を実行させるためのパラメータを用いる構成としたものであって、カスタマイズ可能にして必要な処理を実施させるに当たり、処理の内容や条件などをパラメータのかたちで与えることで、プログラムエンジンやDBMSを変更することなく、レセプト処理を実施できるようにしたものである。
【0036】
そして、パラメータの作成は、本システムでは処理の一覧から目的の動作を実現する事項を選択することにより生成する方式であり、具体的には表示装置の画面上で必要な内容をプルダウン式に絞り込み選択していくことで、自動的に正しいものが選択されて必要な内容のパラメータが完成するといったフィルタ式のパラメータ自動生成処理を実現するようにしたものである。
【0037】
本発明ではこのように点検の内容をパラメータ化し、データベース化することにより、医療費改正などの法改正に柔軟に対応する仕組みを得ている。データベースの管理システムであるDBMSなるプログラムは、させようとする内容や条件等を表現した構文で与えると、この構文で定まる内容の処理をデータベースに対して実施し、目的の結果を得ることができる。
【0038】
本発明システムではこれを利用して、目的に合わせて内容を絞り込み選択することで必要な構文を自動生成し、これをパラメータとして用意しておくことで、DBMS本体は何ら変更を要することなく、変化に対応できるものである。
【0039】
しかも、パラメータ生成は絞り込み選択式であるため、利用者側で柔軟に対応できる。すなわち、プログラマとしての専門知識と経験を要することなく、何をしたいか、どのようにしたいか、と云ったことを画面上で選択していくことでつくることができ、誰でも目的の処理が可能なシステムに即座に変更できるシステムとなる。
【0040】
また、本システムは、現行の事務処理を意識した、画面構成と操作性を実現している。現在使用している診療報酬明細書(レセプト)のイメージに沿って画面を構成し、処理の違和感をなくすようにしており、また、現在行っている付箋貼付を電子付箋としてデータ上に反映し、貼付された付箋に書かれる付箋貼付理由を、電子付箋の場所を触ることにより、画面に表示するといったことができ、現在行っている訂正方法を紙で行うのと同じ感覚で操作可能となる。また、訂正個所は抹消線を用いて元データを消すことなく表示できるようにしており、訂正後の内容は訂正個所の上に表示するなど現行の紙審査の手法をそのまま踏襲できる処理形態となっている。
【0041】
また、タッチパネルディスプレイを使用することにより、画面上の操作したい個所に触ることによりすべての操作が可能であり、操作の流れを階層的に管理 し、画面にしたがってタッチしていくだけですべての処理が完了する仕組みを実現している。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一具体例について、図面を参照して説明する。
【0043】
まず、審査支払機関に提出する診療報酬明細書(レセプト)の例を図1に示す。図1に示すように、レセプトには施設名、患者名、保険者番号、被保険者証の記号・番号等、傷病名、診療内容、診療開始日などが記載できるようになっている。この例は医科入院外のものであり、その他、医科入院用、歯科用、薬剤用など種々のものがある。
【0044】
事務共助・審査の現行と新レセプト電算システムの比較
このようなレセプトの内容の審査を実施し、是正すべき点は是正してから審査を通った段階での医療報酬について支払いがなされることになる。
【0045】
レセプトの審査には職員が行う事務点検や疑義確認、そして、医療の専門家である審査委員が行う疑義確認がある。
【0046】
<職員が行う事務点検>
* 記載事項点検
記載事項点検とは、レセプトにおける施設、患者、保険者、傷病名、診療内容等について、記載漏れや不明なものがないかどうか点検する作業である。点検の結果、例えば、医療機関コードの記入漏れ、患者生年月日の記入漏れ、傷病名なし等があったときはそのレセプトを提出した医療機関に差し戻されることになる。
【0047】
* 請求事項点検
請求事項点検とは基金契約外、給付外、重複請求、用紙誤り等、請求事項を点検する作業である。例えば、社保基金に国保分のレセプトが送られてきていると云った場合や、総合病院以外の病院や診療所から1人の患者の同一月分について、「入院」と「入院外」にわたる2枚である場合以外で、2枚以上のレセプトがあると云ったようなケースをチェックする。
【0048】
* 点数事項点検
点数事項点検とは診療行為、医薬品、特定器材について個別の点数の誤り、摘要欄への記載漏れまたは不明なものの有無、日数、回数で制限のあるもの、薬剤や老人保健の一部負担金を点検する作業である。例えば、6歳以上の患者に対し、初診料(診療所)が335点で算定されている(正しくは270点、335点は乳幼児(6歳未満)の初診料(診療所))と云ったケースや、特定疾患療養指導料を実日数を超えてまたは3回以上算定している(特定疾患療養指導料は、同一暦月につき2回に限り算定する)と云ったものをチェックする。
【0049】
以上は、事務的にチェックできる事項の点検であり、このような点検は機械処理に向いている。
【0050】
<職員が行う疑義確認>
職員が行う疑義確認とは傷病名等が算定条件にあるもの、または医学的判断を必要とするものの中で審査委員会から付託されたもの(診療内容が他の診療内容に包括されるものや背反行為となり算定できないものが中心)などの確認作業である。例えば、在宅療養指導管理料または皮膚科特定疾患指導料を受けている患者に対し、特定疾患療養指導料を算定しているものや、HBs抗体価を、一般検 査と精密検査を同一検体で算定しているもの(同一検体について、一般検査と精密検査とを併せて行った場合における点数は精密検査の所定点数により算定する)と云ったような医学専門知識を必要としないが機械処理に向かない事項についての内容確認を行う。
【0051】
点検の結果、明らかな誤りの場合にはレセプトの用紙上で、加筆訂正する。また、疑義確認で疑義の持たれる事項については、理由を記した付箋を該当部に付して審査委員の点検に委ねるようにする。
【0052】
<審査委員が行う疑義確認>
審査委員が行う疑義確認とは傷病名等で算定に条件のあるもの、又は診療内容(診療行為、医薬品、特定器材)が、妥当かどうかなど、医学的判断を必要とする事項の内容確認作業である。例えば、特定疾患療養指導料(老人慢性疾患生活指導料)を対象疾患以外で算定しているものや、対象疾患がなく、査定となる検査、網赤血球数(主な対応疾患:貧血、白血病、重症感染症)などの内容チェックが主となる。また、職員が疑義確認で付した付箋を審査委員は点検し、是正の必要があれば、該当部分を加筆訂正する。
【0053】
このようにして、レセプトの内容についての審査をし、妥当と認められる内容についての診療報酬を算定して最終的な診療報酬とする。但し、診療報酬の算定基準は毎年のように改定され、適用は治療した対象期間に該当する年度の診療報酬を採用する。従って、審査にあたっては種々の資料を用意してそれを参照しながら行うことになる。また、審査に当たっては全ての項目を点検するのではなく、重点的に点検すべき項目をシステム使用者側で最適に設定して運用できるようにする必要もある。
【0054】
本発明では、このような審査をコンピュータ処理化可能にすることを目的としており、そのために、診療報酬の算定基準改正に迅速且つ柔軟に対応できて、しかも、審査に当たって重点的に点検すべき項目をシステム使用者側で最適に設定して運用できるようにするコンピュータ処理装置を実現する。
【0055】
本発明ではそのために、処理の中枢となるエンジン部分は固定化し、パラメータを変更することで、所望の処理を実現することが可能な構成としている。そこで、本発明の重要な概念であるパラメータ化についてふれておく。
【0056】
[パラメータの考え方]
コンピュータによる通常の処理システムを開発する場合に、データの構造チェック・関連チェックや、チェック結果の格納などの処理は、基本となる処理モジュールに直接プログラミングされるか、機能毎にクラスタや外部モジュールとしてプログラミングされる。
【0057】
一方、本発明でのパラメータ化方式の場合、プログラミングの内容を構文化して渡すことにより、それを解析して実行するDBMS(データベース管理システム)を用意し、図2に示すように、プログラミングの内容(DBMSに渡す構文)をパラメータとしてに登録し、管理を行うようにし、基本となる処理モジュール(プログラムエンジン)では、パラメータ上に記載された内容を読み込んでDBMSに渡し、解析、実行させるようにする。これによって、通常のプログラム開発におけるデータの構造チェック、関連チェック及び、チェック結果の格納を行う。
【0058】
本発明ではパラメータ上に記載される内容を正規化する。このことにより、基本となる処理モジュール上での解析、実行処理を統一化し、パラメータの追加・変更におけるプログラムエンジンの変更を不要としている。
【0059】
プログラム構造を比較してみる。
【0060】
[プログラム構造]
従来のプログラム構造は、図3(a)に示すように、基本となる処理モジュールとしてのプログラムエンジンEがあり、データに対するチェック項目や更新条件、処理の流れをサブルーチンや、カプセル化により外部にモジュールMとして用意し、管理する。但し、条件などが変更された場合は、サブルーチン等(モジュールM)に対してプログラム修正が必要となる。
【0061】
これに対して本発明システムの心臓部としてプログラム構造、すなわち、パラメータによるプログラム構造は、図3(b)に示すようにデータに対するチェック条件などをパラメータPとして外部管理し、プログラムエンジンE側で、このパラメータPを読み込み、内容を解析し、実行することにより、チェック等を実施する。従って、条件などの変更は、パラメータPの内容を変更することで済み、簡易にチェックロジックの変更が可能となる。
【0062】
パラメータ化によるメリットを説明する。
【0063】
[パラメータ化によるメリット]
本発明の如きパラメータによるプログラム構造を採用すると、構造チェック・関連チェック等チェック項目の追加・変更に対して柔軟に対応可能となる。すなわち、法改正などに伴いチェック項目の追加・変更が必要になった場合に、パラメータはチェック毎に独立していることから、基本となる処理モジュール(プログラムエンジンE)の見直しや、修正の必要は生じない。また、パラメータPの作成時点で、チェック内容、処理結果の確認が可能なため、処理内容の確認が容易である。
【0064】
また、パラメータ化することで、通常のプログラム開発に比べ作業工数を大幅に削減できる(作業体力、期間の短縮が図れる)。すなわち、プログラミングする場合に、機能を部品化してその部品としてのプログラムを開発し、最終的に部品としてのプログラムを結合して目的のアプリケーションプログラムを完成させるが、部品化されたプログラムのテストである単体テスト及び、結合したプログラムのテストである結合テストが不用になり、また、他のパラメータとの関連を考慮する必要がない。
【0065】
すなわち、法改正などに伴いチェック項目の追加・変更が必要になった場合に、図4にS1,S2,S3なる符号を振って示すように、パラメータによるプログラム構造ではまず影響範囲の調査を実施し(S1)、その結果を知ってパラメータの追加・変更を行い(S2)、これが済めばアプリケーションの実施が可能になる(S3)。
【0066】
これに対し、従来手法では、まず影響範囲の調査を実施し(S1)、次にモジュール関連の調査を行い(S11)、それらの結果を知ってモジュールの追加・変更を行い(S12)、あるいはプログラムの変更を行い(S12a)、次に単体テストを行い(S13)、さらに結合テストを行い(S14)、これが済めばようやくアプリケーションの実施が可能になる(S3)。
【0067】
このように、変更などに伴う作業の量と内容が各段に違い、本発明方式の手法の方が楽に対処できる。
【0068】
本発明によるレセプト処理システムの構成を説明する。本発明によるレセプト処理システムは、図5に示すように、処理装置本体1、表示装置2、キーボード3、ポインティングデバイス4、大容量記憶装置5、タッチパネル6、入力インタフェース7、出力インタフェース8などを有して構成される。
【0069】
処理装置本体1は、本システムの制御の中枢を担うものであって、各種入出力処理や表示制御処理を行うコントロール部11、パラメータ生成処理を実施するパラメータ生成処理部12、レセプトの自動点検支援処理をする点検支援処理部13、人手によるレセプトの画面審査を支援処理をする事務点検・審査支援処理部14などの機能部を有し、また、大容量記憶装置5にはレセプトデータを保持するレセプトデータベース51、パラメータを保持するパラメータテーブルデータベース52、各種マスタデータを保持するマスタデータベース53、補助データを保持する補助データ用データベース54を備えている。
【0070】
処理装置本体1のパラメータ生成処理部12は、処理対象であるターゲットの選択設定、レベル設定、条件設定などを画面上でプルダウン式に選択していくことにより大容量記憶装置5に設けられた設定可能項目テーブルやマスタデータベース53上の各種マスタを参照しつつ、設定できる項目や範囲を制限して、画面から入力できる内容を正しいものに誘導し、項目を確定していくといった入力データフィルタ処理することで目的のパラメータを得る機能と、この得たパラメータをパラメータデータベース52におけるパラメータテーブルに登録するといった機能を有している。
【0071】
また、処理装置本体1の点検支援処理部13は、個別のレセプトの記録不備チェック、点数計算チェック、診療行為チェックなど、機械的に照合したり、計算したりすれば処理可能な項目についてのチェックを行い、また、機械的に処理できる範囲での疑義点検チェックなどを行って、不適当あるいは問題ありの可能性があると判断される項目についてその判断内容に相当する内容を含む情報を、例えば、対象項目の欄からハイパーリンクするかたちで付箋情報として貼付し、人手による画面操作時にその内容が閲覧できるようにした電子付箋貼付機能などを実現する処理機能部分である。
【0072】
また、処理装置本体1の事務点検・審査支援処理部14は職員によるレセプトの内容の事務点検を画面上で支援する事務点検支援機能と、専門家によるレセプト内容の専門的知識に基づく審査を画面上で支援する審査支援機能とを有している。そして、事務点検支援機能では画面上で機械点検支援処理による機械点検結果を確認したり、電子付箋を確認したり、疑義点検を確認したりすることができ、機械点検の結果を確定させたり、修正や変更をしたりすることができる機能を有している。そして、その最終結果は、補助データとして大容量記憶装置5の補助データデータベース54にその修正結果が、修正対象レセプトの修正位置とリンクを張るかたちで記録される構成となっている。
【0073】
また、審査支援機能では画面上でレセプト内容の重点審査や医学審査、適応審査等を実施し、修正や変更をしたりすることができる機能を有しており、電子付箋の貼付された項目については、電子付箋を画面上で開いて参照し、疑義内容を知ってその審査をし、審査結果を書き込むと云ったことができる処理構成としてある。そして、その最終結果は、補助データとして大容量記憶装置5の補助データデータベース54にその修正結果が、修正対象レセプトの修正位置とリンクを張るかたちで記録される構成となっている。
【0074】
また、パラメータ生成処理部12や点検支援処理部13、事務点検・審査支援処理部14などの機能部にはそれぞれの処理の実行において、画面表示を行う際に必要な画面の作成や画面コントロールプロセスのために必要な機能を、予め備えているものとする。
【0075】
また、事務点検・審査支援処理部14には、レセプトを所要の形態で表示したり、操作したりするための基本機能のプログラムを予め持たせてあり、これに加えて更に上述した事務点検・審査支援処理部14としての機能を持たせた構成としてある。
【0076】
また、タッチパネル6は表示装置2の表示面前面に配置されており、ペンや指先でタッチパネル面を触れることで、画面の位置対応に入力の指示やコマンドボタンの操作指示、コンボボックスボタン(リストボックスボタン)の操作指示、チェックボックスの指示、頁めくりなどを指示することができるマンマシンインターフェースである。この指示は、コントロール部11によってその時々の画面の持つ状況対応に解釈されて解釈対応のイベントが実施されることになる。
【0077】
ポインティングデバイス4に関しても同様に、当該デバイスの操作対応に表示装置2の表示面に表示されるカーソル位置での操作指示が実施できる。入力インタフェース7は本システムに外部からデータを取り込むためのものであり、出力インタフェース8は本システムから外部にデータを送り出すためのものである。
【0078】
これらのインタフェースを介して通信回線に繋いだり、フロッピディスクドライブやMOドライブ、DVDドライブ等に接続することで、外部とデータの授受を行うことができ、また、プリンタなどに繋いでデータを印刷出力することができる。
【0079】
本システムでは、必要な処理を実施させるに当たり、処理の内容や条件などをパラメータのかたちで与えることで、プログラムエンジンやDBMSを変更することなく、レセプト処理を実施できるようにしたことにある。
【0080】
ここで、DBMS(Database Management System)とはデータベース管理システムのことであって、このDBMSは、通常、データベースサーバまたはメインフレームシステム上で稼働し、データを管理したり、ユーザからの問い合わせを受け入れたり、問い合わせに答えたりするソフトウェアプログラムを意味している。
【0081】
DBMSは、以下の機能を持つ。
【0082】
[i] データをレコード、テーブル、またはオブジェクトとして構成することを可能にする。
【0083】
[ii] オペレータからのデータ入力を受け付け、後で検索するためにそのデータを格納する。
【0084】
[iii] ユーザが収集したデータを相互に関連づけ、意味を理解するのに役 立つ検索、ソート、リポートなど「決定支援」機能のための問い合わせ言語を提供する。
【0085】
[iv] 複数のユーザがデータにアクセスできるようにする一方で、一部のユーザによる特定の種類の情報の表示または変更を禁止する(あるいはその両方を禁止する)セキュリティ機能を提供する。
【0086】
[v] 複数のユーザが同じ情報に同時にアクセスして変更を加えないようにするデータ整合性機能を提供する。
【0087】
などである。また、パラメータはプログラムエンジンによりDBMSに渡される。
【0088】
このように、本システムでは、必要な処理を実施させるに当たり、処理の内容や条件などをパラメータのかたちで与えることで、プログラムエンジンやDBMSを変更することなく、レセプト処理を実施できるようにしたことにある。
【0089】
そして、パラメータの作成は、本システムでは表示装置2の画面上で必要な内容をプルダウン式に絞り込み選択していくことで、自動的に正しいものが選択されて必要な内容のパラメータが完成するといったフィルタ式のパラメータ自動生成処理を実現している。
【0090】
そこで、このパラメータ自動生成処理について次に説明する。
【0091】
“パラメータ自動生成処理”
この機能は処理装置本体1におけるパラメータ生成処理部12で実現している。この機能を概念的に捉えると、図6に示す如きであり、画面上にターゲットの設定域W1、レベル設定域W2、条件設定域W3,W4,…Wnを設けてそれぞれの設定域で対象と内容をプルダウン表示した内容の中から選択するかたちでパラメータの内容を決めていく形式を採用している。
【0092】
画面のターゲットの設定域W1、レベル設定域W2、条件設定域W3,W4,…Wnにおいて表示される候補の中からオペレータは所望のものを選択することで、パラメータ生成処理部12にある入力データフィルタの機能が大容量記憶装置5における設定可能項目テーブル55から設定可能項目を読み出してこれをコントロール部11が表示装置2の画面上に一覧表示し、そのなかからオペレータは必要なものを更に選択していくと云ったことを実施すると、パラメータ生成処理部12の持つ入力データフィルタ機能部分の働きにより、各種マスタ53の情報を参照してターゲットについては該当のテーブル名や検索条件などの要素をピックアップし、“レベル設定”についてはテーブル名や項目名そして設定内容などの要素をピックアップし、“条件(1)”としてはテーブル名や項目名そして検索条件などの要素をピックアップし、“条件(2)”としてはテーブル名や項目名そして検索条件などの要素をピックアップし、…と云った具合に処理が進められて、これら要素からなる一つのパラメータ生成のための元となる要素が求められる。この求められた要素が図6におけるOUTである。
【0093】
パラメータ生成処理部12の持つ入力データフィルタ機能部分の処理内容を図7に示す。すなわち、図7に示すように、入力データフィルタ機能は“行為分類選択”、“マスタ種別選択”、“条件設定項目選択”、“マスタ索引”、“検索内容確定”の各処理要素からなる。
【0094】
そして、“行為分類選択”においては行為分類、すなわち、ターゲットまたは条件(1)〜(n)となる行為を診療内容から選択することにより、該当する行為分類がデータとして持ち得るマスタの種別が決定される。このとき、設定可能項目を登録した設定可能項目テーブル55に基づき、設定できる項目、範囲を制限する。
【0095】
マスタの種別が決定されると次に“マスタ種別選択”の処理に移り、当該決定されたマスタ種別が選択される。このマスタ種別選択がなされることにより、該当するマスタ項目のうち、データとして持ち得る条件設定項目が決定される。
【0096】
これが終わると次に“条件設定項目選択”の処理に移る。ここでは、該当するマスタ項目のうち、データとして持ち得る条件設定項目のみが表示されるので、この中からオペレータが所望の条件設定項目を選択することで索引するマスタが決定されることになる。
【0097】
マスタが決定されたならば、各種マスタのデータベース53を用いての“マスタ索引”が行われ、該当の内容が検索される。そして、“検索内容確定”の処理により、検索内容を確定し、パラメータを生成するための元となる要素OUTを得る。
【0098】
以上が、パラメータ生成処理部12の持つ入力データフィルタ機能部分の処理内容の詳細である。
【0099】
パラメータを生成するための元となる要素OUTが得られたならば、次に図8に示すように、パラメータ生成処理部12ではヒット率調査とこの調査結果に基づく並び替えの作業である変換処理を実施する。これは処理の最適化のための処理であり、先の得たパラメータを生成するための元となる要素OUTを用いてDBMSに当該パラメータに基づく処理を実行させヒット率を調査する。そして、ヒット率に応じた並び替えを行った後、最終的なパラメータPとしてパラメータテーブルに登録する。
【0100】
この様子を図9に示す。すなわち、パラメータ生成処理部12でのパラメータ生成処理12−1にて得たパラメータを生成するための元となる要素OUTについて、当該パラメータ生成処理部12では命令内容を“処理内容”として記述し、“レベル設定”部分のテーブル名と項目名と設定内容のうち、テーブル名を更新テーブル名として記述し、項目名を更新項目として記述し、設定内容を“設定内容1”として記述し、更に“更新項目(追加更新する固定項目)”、“設定内容(ターゲットで選択された固定項目)”をDBMSへの引渡構文のかたちで記述する(12−2)。
【0101】
また、パラメータを生成するための元となる要素OUTのうち、“ターゲット”と“条件(1)”〜“条件(n)”についてはそれぞれに対するヒット数を調査し、その結果に基づいて最適な検索順になるように検索条件を並び替える処理をする(12−3)。そして、その結果をDBMSへの引渡構文のかたちで記述する(12−2)。
【0102】
こうして出来上がったDBMSへの引渡構文を登録処理して(12−4)、パラメータテーブルに登録する(12−5)。また、この登録の際には、パラメータを生成するための元となる要素OUTを、そのままの状態で引渡構文と併記して登録処理する。
【0103】
このパラメータを生成するための元となる要素OUTと、引渡構文とが併存する構造のものが本発明で言う最終的なパラメータであるが、この登録されたパラメータにはパラメータを実行させるか否かを指定するための実行フラグが用意され、入力内容(パラメータを生成するための元となる要素OUT)とDBMSへの引渡構文とが記述された構造のものとなっている。DBMSが実行するのはDBMSへの引渡構文だけであるので、入力内容(パラメータを生成するための元となる要素OUT)は余分なものではあるが、当該入力内容(パラメータを生成するための元となる要素OUT)は人間が理解できる内容の形態であり、内容を表示させることで、そのパラメータの内容を人間がチェックするために役に立つ。
【0104】
本発明では上述のようにして、画面上で目的のものを選択していくと、絞り込みのかたちで、必要なものが誤り無く選択されるように誘導されながら必要な内容のパラメータが生成され、パラメータテーブルに登録される。
【0105】
パラメータが用意されたならば、目的のレセプト処理が実行可能になる。パラメータテーブルにはこのようにして目的対応に生成された種々のパラメータがあるが、それらのうちの、所望のものを使用することで、所望のレセプト処理を実施可能である。
【0106】
処理装置本体1には、パラメータテーブルから読み出したパラメータの一覧を、画面表示する機能があり、この画面表示されたパラメータの一覧には実行の可否を指定するためのチェックボックスが各パラメータ単位で表示されるので、オペレータは実行させたい機能を持つパラメータのチェックボックスにチェックを入れる操作をする。すると、チェックされたパラメータには“実行フラグ”の欄に実行フラグがセットされ、当該パラメータを実行させる旨、指示を出した形となる。この様子を図10に示す。
【0107】
このようにして実行フラグが設定されたパラメータテーブル上のパラメータは、点検支援処理部13によるレセプトデータの自動点検処理実施時、および、事務点検・審査支援処理部14によるレセプトデータの点検・審査実施時に、プログラムエンジンPEがこれを読み込み、データベース支援処理を実施するDBMSに渡してそのパラメータ内容に従ったデータベース支援処理をレセプトデータに対して実施させるようにし、得られた結果を補正データとして補正データデータベース54に記録する。このとき、DBMSは必要に応じてマスタデータベース53の各種マスタを参照して支援処理を行う。
【0108】
医療機関から審査支払機関に対してのレセプトの処理の流れは図12に示すように、“受付の準備”(保険医療機関届けの整備、審査録および事務点検記録票の作成)を行い、“請求書の受付”(請求書の受付、確認、受付件数の把握)をし、次に“事務点検の準備”(審査録の添付、事務点検の類別区分、事務点検に必要な資料の整備)を行い、“事務点検”(請求書の点検、明細書の点検)を実施し、そして、“疑義付箋貼付の準備”(疑義付箋貼付の類別区分、疑義付箋貼付に必要な資料の整備)をし、そして、“疑義付箋貼付”(明細書への疑義付箋貼付)、“審査委員会”(明細書の審査)、“審査委員会後の事務処理”(審査済みの確認、二次点検、計数整理、増減点数連絡等)、“保険者別分類”(保険者別分類、保険者別点検)、“計算事務”(入力データ作成、支払額・請求金額計算)と云った順で処理される。
【0109】
このうち、本発明では事務点検の処理のうち、機械的にチェックできる部分は自動化して点検し、チェックに引っかかった項目と訂正すべき正しい内容については補正データとして処理結果を残しておき、この補正データを参照しての人手による点検、確認である事務点検を画面上に旧来のレセプト書式に近いかたちで表示し、訂正個所の訂正は、例えば、その訂正個所に対応する欄の外に設けた所定の記入欄に記入され、訂正部分には抹消線が記入されるようにし、疑義部分には疑義内容を記録した疑義付箋を該当個所に貼付すると云ったかたちで処理する。疑義付箋の貼付された箇所は、画面上で明確にわかるようにするものとする。
【0110】
疑義付箋の貼付のあった箇所は、審査支援処理の機能により、審査員に任命された医師が画面上で実施する。すなわち、疑義付箋の貼付のあった箇所を開き、疑義付箋の内容を見て、医学的に疑義内容の判断をする。また、疑義に対する処理(査定、返戻、容認など)を決定する。尚、人手による画面上の事務点検では判断に必要な情報、例えば、点数表、日本医薬品集などの文献の内容をデータベース化していつでも画面に呼び出して参照できるようにしてある。同様に、人手による画面上での審査においては、審査に必要な情報、例えば、点数表、日本医薬品集などの文献の内容をデータベース化していつでも画面に呼び出して参照できるようにしてある。
【0111】
全てを人手に頼る現行の事務共助・審査と、本発明システムで流れの違いを図13に示しておく。
【0112】
現行の紙によるレセプトは、例えば、図1に示した如きのものであり、“医療機関情報”、“患者属性情報”、“傷病名”、“診療内容”、“行為分類”などから構成されている。従って、本システムではこれに則り、図14に示すように、“医療機関情報A”、その下の階層に“患者属性情報B”、そして、その下の階層に“傷病名C”と“診療内容D”を、そして、“傷病名C”の下の階層に “傷病名Cm”が並列的に配され、また、“診療内容D”にはその下の階層に “行為分類Dn”が並列的に配され、また、“行為分類Dn”の下の階層には “一連の行為Dn−1”、が並列的に配され、また、“一連の行為Dn−1”にはその下の階層に“診療行為Dn−1−o”が並列的に配されるデータ構造を採用している。従って、この階層を辿ると診療の全容が掴める構造となっている。
【0113】
レセプトデータは医療機関から提出されるものであり、内容の消去を認めないので、訂正は元データに対してどのように変えたか履歴を辿ることができるようにするために、本発明システムでは訂正を加えた項目の元データに対して訂正データは補正データ保持専用に用意された補正データファイルに保存させるようにいている。この保存に用いられるのが補正データデータベース54である。
【0114】
補正データは元データとの対応が容易につくようにするために、元データとの間で紐付け(リンクを張る)をしてあり、訂正した元データはレセプトの本来の表示位置に抹消線を付して表示され、訂正データはそれに対応する訂正事項の記入欄に訂正データとして表示されるように管理される。
【0115】
従って、レセプトデータの“一連の行為Dn−1”が“処方の補正”として訂正された場合には“一連の行為Dn−1”が“行為分類Dn”の下層にあるので、補正データでは“行為分類Dn”の下層に“処方の補正”の項目を配してここに訂正データしての処方の新内容が登録され、これと元データであるレセプトデータの“一連の行為Dn−1”の項目を紐付けする。同様に、レセプトデータの“一連の行為Dn−1”の下階層にある“診療行為Dn−1−o”が“診療補正”として訂正された場合には“診療行為Dn−1−o”が“一連の行為Dn−1”の下層にあるので、補正データでは“行為分類Dn”の下層の“処方の補正”の下層に“診療補正”の項目を配してここに訂正データしての診療の新内容が登録され、これと元データであるレセプトデータの“診療行為Dn−1−o”の項目とを紐付けする。
【0116】
このように、階層構造も承継するかたちで、しかも、元データと紐付けして別立ての補正データファイルで管理されることで、新旧データを画面上では対応付けて確認することができる。但し、レセプトデータの補正処理は診療内容に対してのみ、行える。
疑義点検は、疑義点検の内容をパラメータ化し、データベース化することにより、医療費改正などの法改正に柔軟に対応する仕組みを提供している。すなわち、医療費改正などの法改正は比較的高頻度で行われ、適用は指定期日から直ちに行われなくてはならない。そのため、プログラムなどを変更して適応するには、システム開発者側にとってあまりに負担が大きく、コストもかかる。
【0117】
しかし、本発明では点検の内容をパラメータ化し、データベース化することにより、医療費改正などの法改正に柔軟に対応する仕組みを得ている。
【0118】
データベースの管理システムであるなるプログラムは、させようとする内容や条件等を表現した構文で与えると、この構文で定まる内容の処理をデータベースに対して実施し、目的の結果を得ることができる。
【0119】
本発明システムではこれを利用して、目的に合わせて内容を絞り込み選択することで必要な構文を自動生成し、これをパラメータとして用意しておくことで、DBMS本体は何ら変更を要することなく、変化に対応できる。
【0120】
しかも、パラメータ生成は絞り込み選択式であるため、利用者側で柔軟に対応できる。すなわち、プログラマとしての専門知識と経験を要することなく、何をしたいか、どのようにしたいか、と云ったことを画面上で選択していくことでつくることができ、誰でも目的の処理が可能なシステムに即座に変更できるシステムとなっている。
【0121】
勿論、本発明システムでは、表示に必要な画面生成や画面コントロールのソフトウエアと、レセプト表示のための基本的な機能を実現するソフトウエアは別途、有している。そして、条件を変えて疑義点検したり、検索の条件を変えたり、するといった、より高度な所望の処理を実現するための付加的機能をDBMSとこれに与えるパラメータとで得るようにしている。この場合、パラメータはDBMSに実行させる構文である。DBMSにアクセスするための共通言語は構造化照会言語(SQL)である。故にパラメータはDBMSに実行させる構文すなわち、構造化照会言語(SQL)文である。
【0122】
DBMSは与えられた構文を解析しながら構文の意味する内容を実行すると云った機能を持つデータベース支援プログラムである。従って、所望の処理をSQL文などの構文で用意してDBMSに与えることで、目的機能を付加することができる。
【0123】
疑義点検を実施する場合の例を図16に示す。疑義点検パラメータ(疑義点検処理用の構文)をパラメータ生成処理部12で生成し、これを疑義点検用パラメータのデータベース52に格納しておく。また、医療機関から送られてきたレセプトのデータをレセプトデータのデータベース51に格納しておく。
【0124】
そして、データベース52のパラメータのうち、目的とする疑義点検内容の処理をするパラメータについて、実行フラグをセットしておくと、これをプログラムエンジンが読み込み、その読み込んだパラメータをDBMSに渡して当該パラメータに記述された内容の処理をする結果、このパラメータとプログラムエンジンとDBMSとによる処理機能は点検支援処理部13の機能を実現していることになる。そして、ここで疑義点検パラメータに基づいて疑義点検を行い、結果を診療報酬明細書(レセプト)のデータと対応付けたかたちで補正データを作成して補正データ用のデータベースに保存する。また、事務職員や審査委員の確認を必要とするものには電子付箋を貼付し、審査上の注意を促すようにする。この電子付箋貼付の情報も診療報酬明細書(レセプト)のデータと対応付けたかたちで補正データを作成して補正データ用のデータベースに保存する。
【0125】
そして、この後、審査支援の処理に入ることになる。人手による事務点検や審査支援のためのパラメータ(事務点検や審査支援処理用の構文)も前述同様、パラメータ生成処理部12で生成し、これを審査抽出用パラメータのデータベース52に格納しておく。また、医療機関から送られてきたレセプトのデータをレセプトデータのデータベース51に格納しておく。
【0126】
そして、データベース52のパラメータのうち、目的とする事務点検や審査支援内容の処理をするパラメータについて、実行フラグをセットしておくと、これをプログラムエンジンが読み込み、その読み込んだパラメータをDBMSに渡して当該パラメータに記述された内容の処理をする結果、このパラメータとプログラムエンジンとDBMSとによる処理機能は事務点検・審査支援処理部14の機能を実現していることになる。そして、ここで事務点検・審査支援パラメータに基づいて事務点検・審査支援処理を行い、結果を診療報酬明細書(レセプト)のデータと対応付けたかたちで補正データを作成して補正データ用のデータベースに保存する。また、事務職員や審査委員の確認を必要とするものには電子付箋が貼付されているので、これを事務職員や審査委員が見ることで審査上の注意を払うことができる。
【0127】
疑義点検パラメータの設定処理について説明する。
【0128】
疑義点検の対象は、請求内容に見合う“施設基準”を満たしているか、“患者資格”を満たしているか、“傷病名”が該当するか、傷病に対応した適切な“診療行為”であるのか、使用した医薬品は傷病に対応した適切な“医薬品”であるのか、使用したのは適正な“特定器材”であるのか、などの如きのものである。
【0129】
従って、図17に示す如く、各種マスタのデータベース53として“施設基準”データベース、“患者資格”データベース、“傷病名”データベース、“診療行為”データベース、“医薬品”データベース、“特定器材”データベースが用意されている。そして、これらデータベースを用いて点検パラメータの条件設定(事務点検の対象となる診療行為を抽出する条件を設定する)、処理方法の設定(条件に一致したターゲットに対応する処理方法を設定する)、疑義点検パラメータのデータベースへの登録(疑義点検パラメータを疑義点検データベースへ登録する)と云った設定処理を行い(疑義点検パラメータ設定の処理)、これが済んだならば次に登録されたレセプト点検条件の中から選択する(疑義点検するレセプトの設定条件をデータベースに登録された設定条件の中から選択する)処理である疑義点検条件選択処理を実施する。
【0130】
これで実行させるべき疑義点検パラメータが定まることになり、これを使用して目的の疑義点検が実行されることになる。
【0131】
疑義点検パラメータの設定も表示装置2の表示画面に表示される設定画面上で、人が所望の項目内容を選択していくことにより、自動的に必要な内容のパラメータとして取得できるようになっている。このことを図18を参照して説明する。
【0132】
図18(a)に疑義点検パラメータ設定の設定画面例を、また、図18(b)に設定手順を示す。ここに示す設定画面は事務点検情報登録の場合の例であり、この画面に移行する前段階として作業目的を選択するメニュー画面、そして、このメニュー画面からパラメータ設定作業の選択を経て、この設定画面に移行したと云う経緯がある。
【0133】
疑義点検パラメータ設定のモードでは、図18(b)に示すように、まずはじめに診療行為識別点検の内容設定に入り、つぎに、点検対象行為設定、そして点検条件設定、点検レベル設定、疑義点検情報の登録の順に処理される。
【0134】
診療行為識別点検では、対象となる行為区分を選択し、点検対象行為設定で設定すべきマスタの種類と選択可能な検索条件を設定する。また、点検対象行為設定では、点検対象となる行為の内容を設定する。ここではターゲットとなる行為を診療内容から自由に設定可能であり、また、レセプトに記載されている全ての項目(施設、患者資格、傷病名、診療内容)を疑義点検パラメータの点検項目、条件として設定可能である。この診療行為識別点検では、設定画面のa1の窓を使用して該当の内容の一覧を表示し、その中から選択することで設定を行う。
【0135】
そして点検条件設定では、点検対象行為に対して点検レベルで設定される処理を実施するための条件を設定する。ターゲットとなる行為を診療内容から自由に設定可能であり、複合条件の設定が可能である。この点検条件設定では、設定画面のa2の窓を使用して該当の内容の一覧を表示し、その中から選択することで設定を行う。
【0136】
点検レベル設定では、点検対象行為に対する処理を選択する。返戻、査定、点検、審査の計4種類の処理方法から選択して設定する。査定に対しては行為の変更、行為の削除、数量変更、回数変更の計4種類の中から選択して設定する。この点検レベル設定では、設定画面のa3の窓を使用して該当の内容の一覧を表示し、その中から選択することで設定を行う。
【0137】
疑義点検情報の登録ではこうして設定された内容に基づいてデータベース更新用のSQL(Structured Query Language:スクリプト言語)による文を生成し、このSQL文をDBMSに実行させて疑義点検情報データベースに登録・更新する。条件設定に必要な情報を各種マスタから所得する。施設は施設基準のマスタに登録されている施設基準情報に基づき、患者資格は患者資格のマスタに登録されている患者資格情報に基づき、傷病名は傷病名マスタに登録されている傷病名情報に基づき、診療内容は診療行為マスタ、医薬品マスタ、特定器材マスタに登録されている情報に基づき、選択するかたちで登録する。疑義点検情報の登録では設定画面のa4の窓を使用して返戻、査定、点検、審査の何れにするかを対応の項目のチェックボタンをチェックすることで設定を行う。疑義点検情報の登録ではさらにターゲット、条件、処理方法を一枚のカード化し、疑義点検データベースに登録する。そしてこれを一つのパラメータとして管理することになる。
【0138】
疑義点検パラメータ設定のモードではこのような設定を図18(a)の疑義点検パラメータ設定設定画面上において実施することになる。
【0139】
図18(b)に示した診療行為識別点検の内容設定の詳細を図19に示す。ここでは図18(a)に示した診療識別設定のための入力窓a1において、コンボボックスボタンを押すと大容量記憶装置5の設定可能項目テーブルを参照して、点検対象となる行為区分の該当一覧を画面表示するので、レセプトデータに設定される診療行為区分番号を選択する(ステップ1−A)。
【0140】
次に新規・変更選択(ステップ1−B)と診療行為の判定(ステップ1−C)を行う。
【0141】
新規・変更選択(ステップ1−B)では、新規に登録するパラメータであるのか、登録済みパラメータの変更なのかを選択指示する。変更の場合には既に疑義点検情報テーブルに登録されているパラメータの中から、変更するものを選択する。そして、選択結果が“新規”なのか、“変更”なのかをチェックする(ステップ1−D)。このチェックの結果、選択が“新規”ならば、点検コードを自動探番し、使用されていない点検コードを付与し、点検名称入力して(ステップ1−G)、処理を終える。一方、ステップ1−Dでのチェックの結果、選択が“変更”ならば、疑義点検情報読み取りを行い(ステップ1−E)、選択した点検パラメータの点検対象行為、点検条件、点検レベルなどの内容を読み込む。そして、点検名称入力して(ステップ1−G)、処理を終える。点検名称入力に関しては、新規登録または変更のときでも、点検の時でも、点検名称を変えたいときはここで入力する。
【0142】
また、診療行為の判定(ステップ1−C)においては、選択された診療行為の区分により、点検行為設定での選択可能マスタを特定し、その結果、診療行為ならば診療行為マスタを選択し(ステップ1−H)、点検対象行為設定へと移行し(ステップ2)、医薬品ならば医薬品マスタを選択し(ステップ1−I)、点検対象行為設定へと移行し(ステップ2)、特定器材ならば特定器材マスタを選択し(ステップ1−J)、点検対象行為設定へと移行する(ステップ2)。
【0143】
以上が診療識別設定の処理である。
【0144】
次に点検対象行為設定を説明する。これは図18(b)に示した点検対象行為設定であるが、その内容設定の詳細は図20に示す如きである。図20に示すように、点検対象行為設定では、まずはじめに点検対象行為の選択をする(ステップ2−A)。ここでは、診療識別設定で選択された行為区分により、点検対象行為として設定可能なマスタが決定され、設定可能なマスタ種類から、点検対象行為を選択する。そして、次にマスタ検索条件の選択を行う(ステップ2−B)。
【0145】
ここでは、マスタ別に設定されている検索条件となり得るキー項目を大容量記憶装置5に用意したマスタ別選択可能検索条件テーブルより選択する。キー項目としてはマスターコード、カナ名称、区分コード、分類コードなどがある。
【0146】
つぎに検索条件をチェックする(ステップ2−C)。ここでは、キー項目が “マスターコード”、“カナ名称”、“区分コード”、“分類コード”のいずれであるのかにより、該当のものを検査するが、キー項目が“マスターコード”であるならば、各マスタコードによる検索を行い(ステップ2−D)、キー項目が“カナ名称”であるならば、各マスタのカナ名称による検索を行い(ステップ2−E)、キー項目が“区分コード”であるならば、年齢適用区分、老人適用区分などマスタ上にある区分コードによる検索を行い(ステップ2−F)、キー項目が“分類コード”薬効分類などマスタ上の種類別に分類してあるコードによる検索を行い(ステップ2−G)、次に検索結果を図20(b)に示す如きに表示装置2の表示面に一覧表示する(ステップ2−H)。そして、この検索結果の一覧画面から検索対象行為となる内容を選択し、設定し(ステップ2−I)、ここでの処理を終える。
【0147】
以上が点検対象行為設定の処理である。
【0148】
次に点検条件設定を説明する。これは図18(b)に示した点検条件設定であるが、その内容設定の詳細は図21に示す如きである。図21に示すように、点検条件設定はまずはじめに最大n項目の条件設定を行う(ステップ3−A)。そして、検索範囲の設定をレセプト内で行うか、点検対象行為の処方内で行うか、点検対象行為として行うか(ステップ3−B)を判断し、検索範囲の設定をレセプト内で行う場合にはレセプト内(施設基準、患者資格、病名、他の行為など)での設定となるように範囲を設定し(ステップ3−B,3−C)、点検対象行為の処方内で行う場合には点検対象行為が含まれる処方内での設定となるように範囲を設定し(ステップ3−B,3−D)、点検対象行為で行う場合には点検対象行為の内容(数量、処方回数など)での設定となるように範囲を設定する(ステップ3−B,3−E)。
【0149】
そして、条件項目の選択に移り、検索範囲により設定可能な項目を抽出する (ステップ3−F)。そして、条件設定項目の設定を行う(ステップ3−G)。
【0150】
すなわち、マスタ別に設定されている検索条件となり得るキー項目をテーブルより選択する。ここでのキー項目には“マスタコード”、“カナ名称”、“区分コード”、“分類コード”がある。
【0151】
従って、レセプト情報項目、施設基準データベース、患者資格データベース、診療行為データベース、医薬品データベース、特定器材データベースを参照しながら“マスタコード”については各マスタのマスタコードによる検索を実施し (ステップ3−H)、“カナ名称”については各マスタのカナ名称による検索を実施し(ステップ3−I)、“区分コード”については年齢適用区分、老人適用区分など、マスタ上にある区分コードによる検索を実施し(ステップ3−J)、“分類コード”については薬効分類など、マスタ上の種類別に分類してあるコードによる検索を実施し(ステップ3−K)、次に検索結果を表示装置2の表示面に一覧表示する(ステップ3−L)。そして、この検索結果の一覧画面から検索対象行為となる内容を選択し、設定する(ステップ3−M)。
【0152】
更に、条件設定を加える場合にはステップ3−Aの処理に移り、加えない場合には論理式の設定処理にうつる(ステップ3−N)。論理式の設定処理では設定された条件間の論理式(AND,OR)を設定する(ステップ3−O)。そして、ここでの処理を終える。
【0153】
以上が点検条件設定の処理である。
【0154】
次に点検レベル設定を説明する。これは図18(b)に示した点検レベル設定であるが、その内容設定の詳細は図22に示す如きである。この段階では図22(a)に示す如きの点検レベル設定画面が表示装置2の表示面に表示されるので、点検レベル内容をチェックボタンで設定する。点検レベルは“返戻”、“査定”、“点検”、“審査”のいずれかである。
【0155】
処理の詳細を説明する。図22(b)に示すように、点検レベル内容を画面上のチェックボタンで設定すると(ステップ4−A)、チェックが“返戻”に対して成されたならば“返戻”が、チェックが“査定”に対して成されたならば“査定”が、チェックが“点検”に対して成されたならば“点検”が、チェックが “審査”に対して成されたならば“審査”が、設定される(ステップ4−B、〜4−E)。
【0156】
そして、次に設定が“査定”に対して成されたか否かをチェックし(ステップ4−F)、その結果、設定が“査定”に対して成されていなければ終了し、設定が“査定”に対して成されていれば査定の内容の選択に入る(ステップ4−G)。ここでは、点検対象行為に対して、どのような査定を行うかを選択する。
【0157】
そして、内容が“明細変更”、“明細削除”、“数量変更”、“回数変更”のいずれであるかに応じて対応の査定となるように設定する。
【0158】
以上が、点検レベルの設定処理である。
【0159】
次に疑義点検処理を説明する。その内容の詳細は図23に示す如きであって、疑義点検処理はレセプトデータや疑義点検パラメータのデータベース、そして、審査、点検のデータベースを用いる。そして、疑義点検パラメータデーターベースに基づき、全てのレセプトデータを機械的に点検する。レセプトの原データの内容は変更せず、審査・点検結果の詳細について審査・点検結果データベースに内容を出力する。審査・点検結果データベースは補助データのデータベース54である。
【0160】
以上が、疑義点検処理である。
【0161】
次に審査抽出パラメータの設定を説明する。その内容の詳細は図24に示す如きであって、審査抽出パラメータ設定処理は施設基準のデータベース、患者資格のデータベース、傷病名マスタのデータベース、診療行為マスタのデータベース、医療品マスタのデータベース、特定器材マスタのデータベース、そして、審査抽出パラメータのデータベースを用いる。
【0162】
そして、審査抽出パラメータの条件設定を行い、審査抽出パラメータデータベースへの登録を行う。審査抽出パラメータの条件設定は支部(審査支払機関の支部)としての重点審査対象となるレセプト(特定医療機関からのレセプト)、審査委員が重点的に審査したいレセプトの抽出条件などの設定である。
【0163】
審査抽出パラメータの条件設定を審査抽出パラメータデータベースに登録したならば、次に審査抽出条件の選択を行う。これは、登録されたレセプト抽出条件の中から選択するが、審査対象とするレセプトの抽出条件を、審査抽出パラメータのデータベースに登録された設定条件より選択すると云った作業である。
【0164】
以上が、審査抽出パラメータの設定処理である。
【0165】
次に審査支援の画面遷移を説明する。その内容の詳細は図25に示す如きであって、まずはじめに、(a)の如く、タイトルとともに審査委員氏名の欄とパスワード記述の窓が開く。従って、審査委員氏名の欄に審査委員氏名を記入し(コンボボックスボタンのプッシュにより、登録された審査委員の一覧が表示されるので、該当のものを選択する)、その審査委員の登録されたパスワードをキー入力する。これらを照合の結果、一致すれば「請求点数が千点を超える外来分のレセプト」を抽出するか否か、「請求点数が2万点を超える入院分のレセプト」を抽出するか否か、と云った共通項目の設定、「心臓カテーテル法による検査でガイドワイヤを3本以上使用しているレセプト」、「疑義付箋が2ヶ所以上貼付されているレセプト」といったような審査委員が独自に決める重点項目を設定する画面に移り(図25の(b))、これらの設定が終わると詳細表示を見たい場合にはその画面上の“詳細表示”ボタンを操作することで、その条件に一致するレセプトの検索を行ってその一覧が図25(c)の如く表示される。
【0166】
この画面上の一覧から特定のものを指定して画面上の“詳細表示”ボタンを操作することで、その特定のものの審査状況推移が下記に遡って表示され(図25(d)参照)、更に審査対象レセプトの一覧を表示したり(図25(e)参照)、その一覧の中の特定のもののレセプトそのものを表示したりすることができる(図25(f)参照)。
【0167】
本システムではセキュリティ管理も行う。その画面展開を図26に示す。すなわち、レセプト審査を起動させると審査委員名とパスワードの入力画面となり (図26(a))、審査委員氏名の欄とパスワード記述の窓が開く。従って、審査委員氏名の欄に審査委員氏名を記入し、その審査委員の登録されたパスワードをキー入力する。審査委員氏名はコンボボックスボタンのプッシュにより、登録された審査委員の一覧が表示されるので、該当のものを選択する(図26(b))。そして、審査委員氏名を選択するとテンキー画面がポップアップ表示され、数字ボタンにタッチしてその審査委員の登録されたパスワードをキー入力する (図26(c),(d))。
【0168】
パスワードのキー入力が終わったならば、実行を押すと審査対象医療機関一覧の画面に移る。
【0169】
セキュリティ管理の仕組みは次の通りである。エントリ時にパスワードで保護できるようにするために審査を行う委員名をユーザテーブルにパスワードと共に登録しておき(図27(a))、また、医療機関テーブルを用意して医療コードと医療機関名、その医療機関のレセプトを審査する審査委員の名前をこれに登録しておく(図27(b))。一方、レセプトデータには医療機関コードとレセプト番号、行為番号等が記録されているので(図27(c))、これらを利用してセキュリティ管理する。すなわち、審査委員名とパスワードの入力が終わったならば、実行を押すとユーザテーブルにて両者の一致を照合し、一致の場合にユーザテーブルの審査委員名で医療機関テーブルを検索し、当該審査委員の担当する医療機関をこの医療機関テーブルより特定する。そして、この医療機関テーブルの医療機関コードを参照してその審査委員が審査するレセプトを、レセプトデータの医療機関コードで該当するものについてピックアップすることで、審査対象外の医療機関のレセプトはその審査委員は見られないようにしてある。
【0170】
以上が本システムのセキュリティ管理の仕組みの基本である。
【0171】
次に、審査抽出パラメータの設定について説明する。
【0172】
審査抽出パラメータの設定は、診療識別設定、審査対象行為設定、審査条件設定、審査抽出情報の登録の順で処理される。“診療識別設定”は、重点審査対象となる行為区分を選択し、審査対象行為設定で設定すべきマスタの種類と、選択可能な検索条件を設定する。
【0173】
次に“審査対象行為設定”では、重点審査の対象となる行為内容を設定する。
【0174】
これはターゲットとなる行為を診療内容から自由に設定可能であり、抽出条件をレセプト記載項目(施設、患者資格、傷病名、診療行為)から自由に選択する。
【0175】
“審査条件設定”では、重点審査対象行為に対して審査レベルで設定される処理を実施するための条件を設定する。これはターゲットとなる行為を診療内容から自由に設定可能であり、複合条件の設定も可能である。
【0176】
“審査抽出情報の登録”では、以上の診療識別設定、審査対象行為設定、審査条件設定で設定された内容に基づいてデータベースを更新するためのSQL(スクリプト言語)を生成し、審査抽出パラメータのデータベースに登録・更新する。条件設定に必要な情報を各種マスタから取得する。施設は施設基準マスタから、患者資格は患者資格マスタから、傷病名は傷病名マスタから、診療内容は医療行為マスタや医薬品マスタや特定器材マスタから取得する。これらの登録を終えるとここでの処理を終了する。
【0177】
以上が審査抽出パラメータの設定である。
【0178】
審査抽出パラメータの中の診療識別設定は、基本的には図19で説明した診療識別設定と同じでよい。但し、図19における疑義点検情報テーブルに代えて審査情報テーブルを用意し、ステップ1−Eの疑義点検情報読み取りの処理を審査情報読み取りの処理に、ステップ1−Fの点検コード自動探番の処理を審査コード自動探番の処理に、そして、ステップ1−Gの点検名称入力処理を審査名称入力処理に変更したことと、医療行為区分の後の点検対象行為設定の処理に移行するところを重点審査対象行為設定の処理に移行するようにした点が異なる。
【0179】
ここでは図18(a)に示した如きの診療識別設定のための入力窓a1において、コンボボックスボタンを押すと大容量記憶装置5の設定可能項目テーブルを参照して、審査対象となる行為区分の該当一覧を画面表示するので、レセプトデータに設定される診療行為区分番号を選択する(ステップ1−A)。
【0180】
次に新規・変更選択(ステップ1−B)と診療行為の判定(ステップ1−C)を行う。
【0181】
新規・変更選択(ステップ1−B)では、新規に登録するパラメータであるのか、登録済みパラメータの変更なのかを選択指示する。変更の場合には既に審査情報テーブルに登録されているパラメータの中から、変更するものを選択する。
【0182】
そして、選択結果が“新規”なのか、“変更”なのかをチェックする(ステップ1−D)。このチェックの結果、選択が“新規”ならば、審査コードを自動探番し、使用されていない審査コードを付与し、審査名称入力して(ステップ1−G)、処理を終える。一方、ステップ1−Dでのチェックの結果、選択が“変更”ならば、審査情報読み取りを行い(ステップ1−E)、選択したパラメータの審査対象行為、審査条件などの内容を読み込む。そして、審査名称入力して(ステップ1−G)、処理を終える。審査名称入力に関しては、新規登録または変更のときでも、点検の時でも、名称を変えたいときはここで入力する。
【0183】
また、診療行為の判定(ステップ1−C)においては、選択された診療行為の区分により、重点審査行為設定での選択可能マスタを特定し、その結果、診療行為ならば診療行為マスタを選択し(ステップ1−H)、重点審査対象行為設定へと移行し(ステップ2)、医薬品ならば医薬品マスタを選択し(ステップ1−I)、重点審査対象行為設定へと移行し(ステップ2)、特定器材ならば特定器材マスタを選択し(ステップ1−J)、重点審査対象行為設定へと移行する(ステップ2)。
【0184】
以上が審査抽出パラメータ設定の処理における診療識別設定の処理内容である。
【0185】
次に審査対象行為設定について説明する。
【0186】
審査対象行為設定の処理内容は図20で説明した点検対象行為設定と基本的に同じである。すなわち、図20に示すように、点検対象行為設定では、まずはじめに点検対象行為の選択をする(ステップ2−A)。ここでは、診療識別設定で選択された行為区分により、点検対象行為として設定可能なマスタが決定され、設定可能なマスタ種類から、点検対象行為を選択する。そして、次にマスタ検索条件の選択を行う(ステップ2−B)。ここでは、マスタ別に設定されている検索条件となり得るキー項目を大容量記憶装置5に用意したマスタ別選択可能検索条件テーブルより選択する。キー項目としてはマスターコード、カナ名称、区分コード、分類コードなどがある。
【0187】
つぎに検索条件をチェックする(ステップ2−C)。ここでは、キー項目が “マスターコード”、“カナ名称”、“区分コード”、“分類コード”のいずれであるのかにより、該当のものを検査するが、キー項目が“マスターコード”であるならば、各マスタコードによる検索を行い(ステップ2−D)、キー項目が“カナ名称”であるならば、各マスタのカナ名称による検索を行い(ステップ2−E)、キー項目が“区分コード”であるならば、年齢適用区分、老人適用区分などマスタ上にある区分コードによる検索を行い(ステップ2−F)、キー項目が“分類コード”であるならば、薬効分類などマスタ上の種類別に分類してあるコードによる検索を行い(ステップ2−G)、次に検索結果を図20(b)に示す如きに表示装置2の表示面に一覧表示する(ステップ2−H)。そして、この検索結果の一覧画面から検索対象行為となる内容を選択し、設定し(ステップ2−I)、ここでの処理を終える。
【0188】
以上が、審査抽出パラメータ設定の処理における審査対象行為設定の処理内容である。
【0189】
次に審査抽出パラメータ設定の処理における審査条件設定の処理について説明する。審査条件設定の処理は図21で説明した点検条件設定の処理内容と基本的に同じであり、図21におけるステップ3−Dの点検対象行為の処方内行為が重点審査対象行為の処方内行為に変更され、図21におけるステップ3−Eの点検対象行為が重点審査対象行為に変更された点が異なるだけである。
【0190】
すなわち、図21に示すように、審査条件設定はまずはじめに最大n項目の条件設定を行う(ステップ3−A)。そして、検索範囲の設定をレセプト内で行うか、重点審査対象行為の処方内で行うか、重点審査対象行為として行うか(ステップ3−B)を判断し、検索範囲の設定をレセプト内で行う場合にはレセプト内(施設基準、患者資格、病名、他の行為など)での設定となるように範囲を設定し(ステップ3−B,3−C)、重点審査対象行為の処方内で行う場合には重点審査対象行為が含まれる処方内での設定となるように範囲を設定し(ステップ3−B,3−D)、重点審査対象行為で行う場合には重点審査対象行為の内容(数量、処方回数など)での設定となるように範囲を設定する(ステップ3−B,3−E)。
【0191】
そして、条件項目の選択に移り、検索範囲により設定可能な項目を抽出する (ステップ3−F)。そして、条件設定項目の設定を行う(ステップ3−G)。
【0192】
すなわち、マスタ別に設定されている検索条件となり得るキー項目をテーブルより選択する。ここでのキー項目には“マスタコード”、“カナ名称”、“区分コード”、“分類コード”がある。
【0193】
従って、レセプト情報項目、施設基準データベース、患者資格データベース、診療行為データベース、医薬品データベース、特定器材データベースを参照しながら“マスタコード”については各マスタのマスタコードによる検索を実施し (ステップ3−H)、“カナ名称”については各マスタのカナ名称による検索を実施し(ステップ3−I)、“区分コード”については年齢適用区分、老人適用区分など、マスタ上にある区分コードによる検索を実施し(ステップ3−J)、“分類コード”については薬効分類など、マスタ上の種類別に分類してあるコードによる検索を実施し(ステップ3−K)、次に検索結果を表示装置2の表示面に一覧表示する(ステップ3−L)。そして、この検索結果の一覧画面から検索対象行為となる内容を選択し、設定する(ステップ3−M)。
【0194】
更に、条件設定を加える場合にはステップ3−Aの処理に移り、加えない場合には論理式の設定処理にうつる(ステップ3−N)。論理式の設定処理では設定された条件間の論理式(AND,OR)を設定する(ステップ3−O)。そして、ここでの処理を終える。
【0195】
以上が審査抽出パラメータ設定の処理における審査条件設定の処理内容である。
【0196】
次に審査支援処理について説明する。
【0197】
審査支援処理は審査録データベース、審査抽出パラメータデータベース、レセプトデータのデータベースを使用して実施する。図28に示すように、まず、審査録照会処理を実施する。これは医療機関の審査状況表示の処理であって、審査録データベースを用いて当月の請求内容、事務点検状況、過去の審査録の内容のグラフ表示などビジュアルに審査録内容を表示すると云った処理を行う。
【0198】
次に審査抽出処理条件選択を行う。これは登録されたレセプト抽出条件の中から審査対象とするレセプトの抽出条件を、審査抽出データベースに登録された設定条件選択する処理である。
【0199】
次に画面審査の支援処理を行う。これは抽出されたレセプトに対して審査を行い、査定内容の登録を行うことをする。ここでは表示装置2の画面前面に配置されたタッチパネル6を使用し、キーボードやマウスを使用しない操作を実現している。審査対象となる行為内容が表示されている画面位置をタッチパネル6上から指やペンなどでタッチすることで、次に行うべき操作が表示され、査定などの処理を、全て画面上での選択によって可能な仕組みとなっている。査定結果は審査・点検データベースに出力し、レセプトの原データの内容は変更しない。薬効分類使用量や検査回数等の集計を行ってその場で表示したり、審査時に必要なデジタル化された情報(点数表解釈、医薬品集など)を呼び出して画面に表示するする機能もここでサポートされている。
【0200】
このような処理と制御により、人による画面審査を支援することが可能になっている。
【0201】
以上が、画面審査の支援処理内容である。
【0202】
次に審査録照会処理を説明する。
【0203】
審査録照会処理は審査録データベース、審査・点検結果データベース、レセプトデータのデータベースを使用して実施する。図29に示すように、まず、医療機関選択の処理を行う。これは審査対象医療機関を表示装置2の画面に一覧表示し、その中から選択する。次にデータ集計する。これは選択した医療機関について、当月請求分の請求内容、事務点検結果、過去の審査録の内容などをレセプトデータ、審査・点検結果データベース、レセプトデータのデータベースから読み込んで集計する処理である。
【0204】
次に医療機関審査状況情報画面表示を行う。これは集計したデータをグラフなどを使用してビジュアルに表現し、図29の(b)の如きに画面表示する処理である。この表示の結果、審査委員が指示した医療機関の審査状況を画面に分かり易く表示して審査を支援することができる。
【0205】
以上が、審査録照会処理の内容である。
【0206】
次に審査抽出条件選択処理を説明する。
【0207】
審査抽出条件選択処理は審査・抽出パラメータデータベース、審査・点検結果データベース、レセプトデータのデータベース、審査・点検結果データベースを使用して実施する。すなわち、図30に示すように、まず、重点審査項目選択を行う。これは審査・抽出パラメータデータベースに登録されている審査項目から重点審査をする項目を選択するものである。次に、抽出用SQL文を取得する。
【0208】
ここでは、選択された重点審査項目のレセプトデータを抽出するためのSQL文を、審査抽出パラメータのデータベースより取得する。そして、レセプトデータを抽出する。すなわち、取得したSQL文をDBMSに実行させて該当のレセプトを抽出する。
【0209】
以上が、審査抽出条件選択処理の内容である。
【0210】
次に画面審査の処理手順を説明する。
【0211】
図31に示すように、まず、画面に表示されたレセプトにおける摘要欄や明細行をタッチする。つまり、行為内容・数量など、処理を行いたい箇所にタッチする。すると、タッチされたのが何の処理項目であるのかを判定し、“処方全体”であれば“処方全体”を、“行為内容”であれば“行為内容”を、“数量”であれば“数量”を、“処方回数”であれば“処方回数”を、内容表示する。そして、ここで内容表示された処理項目に対して“削除”、“訂正”、“取り消し”、“疑義解除”といったことの実行指示ができる。
【0212】
次に、処理選択をする。これは表示された対応処理の中から選択する。“削除”、“訂正”を選択した場合には、さらに“事由”も選択する。
【0213】
次に、処理内容は何かを判定し、処理選択が“削除”、“取り消し”、“疑義解除”のいずれかである場合には、更新結果を表示する。また、処理選択が“訂正”であった場合には、訂正項目は何かを判定し、その結果、訂正項目が“数量”かまたは“処方回数”であった場合には数字入力ができるように数字入力ウインドウを表示し、数字入力ウインドウのテンキー上で入力して訂正を行う。そして、“数量”の場合は“数量”を、“処方回数”の場合は“処方回数”を選択して更新結果を表示する。また、処理選択が“訂正”であった場合で、訂正項目の判定結果が、“行為内容”であった場合には訂正候補をデータベースより検索して表示する。これは、名称、マスタコード、行為区分、薬効分類、等により、訂正候補を検索して表示する。
【0214】
そして、候補の中から訂正内容を選択して更新結果を表示する。更新結果表示では、増減点、事由、決定点についても更新した結果を反映して表示する。削除、訂正の場合には、元の明細名称に横線の抹消線を引き、訂正の場合にはその上に訂正内容を表示する。取り消しの場合には、削除、訂正する前の状態に戻して画面表示する。疑義解除を行った場合には電子付箋が取り除かれる。
【0215】
以上が画面審査の処理手順である。
【0216】
次に訂正候補の検索表示について説明する。
【0217】
訂正候補の検索表示は、図32に示すように、行為内容の“訂正”が選択された場合に実行される。そして、行為内容は何であるかを判断してその行為内容に従った検索方法の選択をする。すなわち、行為内容はタッチした明細行の行為内容が“診療行為”、“医薬品”、“特定器材”のうちの何れであるかをレセプトのマスタコードから判別し、検索方法および検索するマスターコードを決めるという処理である。
【0218】
明細行の行為内容が“診療行為”であった場合には、“診療行為”用の検索方法および検索するマスターコードに決め、マスタから選択した方法により診療行為マスタを用いて検索し、検索結果を表示する。条件に該当する場合は必要な項目を取得する。明細行の行為内容が“医薬品”であった場合には、“医薬品”用の検索方法および検索するマスターコードに決め、マスタから選択した方法により、医薬品マスタを用いて検索し、検索結果を表示する。条件に該当する場合は必要な項目を取得する。明細行の行為内容が“特定器材”であった場合には、 “特定器材”用の検索方法および検索するマスターコードに決め、特定器材マスタを用いて検索し、検索結果を表示する。
【0219】
以上が訂正候補検索表示の処理手順である。
【0220】
本システムは、レセプトの点検や審査をコンピュータによる支援のもとに実施できるものである。そこで、次にレセプトの画面審査の具体例を説明する。
【0221】
画面審査の推移を図33,34に示す。この例は明細行(医薬品)削除の場合での画面展開を示しており、診療時には保険適用から外れている医薬品がレセプトに記入されているときの対処例である。画面にレセプトの内容が表示されており、機械点検の際にチェックされた該当の医薬品の記入されている明細行については色表示されるなど、問題のある明細行がどれであるかが一目でわかるようになっている。そして、審査委員が査定を行う明細行にタッチすると、その項目に対応した処理内容の操作ボタンが適宜位置に表示される(図33(a))。すなわち、審査委員が査定を行う明細行にタッチすると、画面上には“削除”、“訂正”などの操作ボタンが適宜位置に表示され、審査委員がこれらの何れかをタッチすることで、処理内容が選択される。
【0222】
いま、削除を選択したとすると、削除の場合には削除の事由が画面にポップアップ表示される(図33(b))。すなわち、図のように、“不適応”、“過剰”、“不適当、不必要”、“その他”と云った具合である。
【0223】
ここでは、「診療時の保険適用外の医薬品」がレセプトに記入されているわけであるから、審査委員は“不適応”をタッチする。これにより、システムはこの「不適応」による「削除」の指示を反映させて当該レセプトを更新処理し、図34の如き更新されたレセプト内容の画面表示をする。すなわち、削除された明細行と削除前の処方点数には抹消線が引かれ、処方点数については削除後の点数を表示する形態で更新結果が反映される。
【0224】
また、処方点数の増減点、削除した理由、および変更後のレセプト合計点数 (決定点)についても該当欄に表示する。これにより、元の状態を残したまま、審査結果を反映させたレセプトが得られることになる。
【0225】
次に明細行(診療行為)の訂正について説明する。
【0226】
この例は明細行(診療行為)訂正の場合での画面展開を示しており、診療所の指導料として算定しているものを、病院の指導料に訂正するときの対処例である。画面にレセプトの内容が表示されており、審査委員が査定を行う明細行にタッチすると、その項目に対応した処理内容の操作ボタンが適宜位置に表示される (図35(a))。すなわち、審査委員が査定を行う明細行にタッチすると、画面上には“削除”、“訂正”などの操作ボタンが適宜位置に表示され、審査委員がこれらの何れかをタッチすることで、処理内容が選択される。
【0227】
いま、“訂正”を選択したとすると、訂正の場合には訂正の事由が画面にポップアップ表示される(図35(b))。すなわち、図のように、“不適応”、 “過剰”、“不適当、不必要”、“その他”と云った具合である。
【0228】
ここでは、レセプトに記入されている「診療所の指導料」が不適当でこれを 「病院の指導料」に訂正するわけであるから、審査委員は“不適応”をタッチする。すると画面には図35(c)に示す如きの候補選択ウインドウが表示されるので、次に審査委員は訂正候補を名称“トクテイ”で検索する指示を行う。
【0229】
するとシステムは訂正候補を検索して画面に表示するので(図36(a))、審査委員はこの表示された訂正候補の中から所望のものを選択する。
【0230】
これにより、システムはこの選択した候補に訂正する処理を実施し、訂正が反映された図36(b)に示す如きのレセプト内容を画面表示する。すなわち、訂正された明細行と処方点数には抹消線が引かれ、その明細行の上の行に新たな内容「病院の指導料」が記述され、その処方点数については訂正後の点数を表示する形態で更新結果が反映される。
【0231】
また、処方点数の増減点、訂正した理由、および変更後のレセプト合計点数 (決定点)についても該当欄に表示する。これにより、元の状態を残したまま、審査結果を反映させたレセプトが得られることになる。
【0232】
次に画面審査のオプション機能の処理について説明する。
【0233】
画面審査のオプション機能の処理は図37に示す如きであり、レセプト明細表示画面から、オプション機能選択を行うことにより、“抜き書き”、“表示切り替え”、“点数表解釈”と云ったオプション選択ができるようになっている。そして、オプション機能のうちの“抜き書き”を選択した場合には、レセプトの摘要欄の明細項目について診療行為、医薬品等の使用量順、または薬効分類順等に表示することができる。“表示切り替え”を選択した場合には、レセプトの適用欄の表示サイズを切り替えて表示する処理が実施される。例えば、表示サイズを標準より大きくするズームインや、表示サイズを標準より小さくするズームアウト、表示サイズを標準にする標準などが選択でき、画面表示に反映させることができる。“点数表解釈”を選択した場合には、レセプトの適用欄でタッチした診療行為、医薬品、特定器材について、デジタル辞書化されている「点数表解釈」、「医薬品集」等の内容を画面表示することができる。
【0234】
そして、オプション機能選択を行うことにより、“抜き書き”、“表示切り替え”、“点数表解釈”と云ったオプションの機能が反映された画面が表示されることになり、審査を側面から支援することができる。
【0235】
“抜き書き”における“使用量順”オプション選択時での画面展開と具体的処理内容を図38に示す。オプションの“抜き書き”を選択すると、“使用量順”と“薬効分類順”なるボタンが表示されるので(図38(a))、“使用量順”のボタンをタッチし、“使用量順”をオプションとして選択する。すると画面は図38(b)の如く使用量順にソートされた内容になる。
【0236】
処理手順を説明する。すなわち、図38(c)に示すように、“使用量順”オプションを選択すると、システムはレセプトデータからマスタコードを検索する。また、明細数量、処方回数から使用量を算出する。そして、検索したデータをマスターコード別に集計する。これは診療区分毎にマスタコード別に使用量を合算する処理である。そして、次に使用量順にデータをソートする。すなわち、診療区分毎に使用量が多い順にソードを行う。
そして、ソート結果を表示に反映させる。
【0237】
以上が“抜き書き”の“使用量順”オプションである。
【0238】
つぎに“抜き書き”の“薬効分類順”オプションを説明する。
【0239】
このオプションでの画面展開と具体的処理内容を図39に示す。オプションの“抜き書き”を選択すると、“使用量順”と“薬効分類順”なるボタンが表示されるので(図39(a))、“薬効分類順”のボタンをタッチすると“薬効分類順”がオプションとして選択される。すると画面は図39(b)の如く薬効分類順にソートされた内容になる。
【0240】
処理手順を説明する。すなわち、図39(c)に示すように、“薬効分類順”オプションを選択すると、システムはレセプトデータからマスタコードを検索する。そして、検索したデータに該当する薬品についての薬効分類コードを医薬品マスタから検索する。これは薬効を分類するコード(薬価基準コード)を医薬品マスタからマスタコードで検索する処理である。
【0241】
次に薬効分類順にデータをソートする。これは診療区分毎に薬効分類順にデータをソートする処理である。
そして、ソート結果を表示に反映させる。
【0242】
以上が“抜き書き”の“薬効分類順”オプションである。
【0243】
本システムでは、オプション機能として表示サイズを標準より大きくするズームインや、表示サイズを標準より小さくするズームアウト、表示サイズを標準にする標準などが選択でき、画面表示に反映させることができる。このうちのズームインとズームアウトについて画面の展開を示しておく。ズームアウトは図40(a),(b)の如きであり、オプション機能を選択し、その中の“表示切り替え”を選択すると“ズームイン”と“ズームアウト”のボタンが表示されるので(図40(a))、“ズームアウト”のボタンをタッチする。すると画面は図40(b)の如きとなり、表示サイズが標準より小さいズームアウトの画面となる。
【0244】
ズームインは図40(c),(d)の如きであり、オプション機能を選択し、その中の“表示切り替え”を選択すると“ズームイン”と“ズームアウト”のボタンが表示されるので(図40(a))、“ズームイン”のボタンをタッチする。すると画面は図40(d)の如きとなり、表示サイズが標準より大きいズームインの画面となる。
【0245】
次に、“点数表解釈”の例を示す。
【0246】
“点数表解釈”の画面展開は図41(a),(b)の如きであり、オプション機能としては、“表示切り替え”、“抜き書き”、“点数表解釈”のボタンがある(図41(a))。その中の“点数表解釈”をタッチすると“点数表解釈”が選択され、“点数表解釈”の辞書が読み込まれて図41(b)の如きに表示される。
【0247】
システム内での“点数表解釈”の処理は図41(c)に示す如きであり、まず、作業内容の判別をする。これはタッチしている明細行の行為内容(診療行為、医薬品、特定器材等)をレセプトデータのマスタコードから判別する。そして、判別結果に基づいてデジタル情報を検索する。すなわち、辞書化された“点数表解釈”のデータや“日本医薬品集”のデータを用い、医薬品の場合は“日本医薬品集”のデータを、また、それ以外の診療行為や特定器材等は“点数表解釈”のデータを用いて、マスタコードをキーに検索し、該当のものを取得する。そしてそれを画面に表示する。
【0248】
以上が、“点数表解釈”の処理内容である。
【0249】
以上、種々の実施例を説明したが、要するに本発明は基本機能に追加する機能として、DBMSと目的の処理を実行させるためのパラメータを用いる構成としたものであって、カスタマイズ可能にして必要な処理を実施させるに当たり、処理の内容や条件などをパラメータのかたちで与えることで、プログラムエンジンやDBMSを変更することなく、レセプト処理を実施できるようにしたことにある。そして、パラメータの作成は、本システムでは表示装置の画面上で必要な内容をプルダウン式に絞り込み選択していくことで、自動的に正しいものが選択されて必要な内容のパラメータが完成するといったフィルタ式のパラメータ自動生成処理を実現するようにしたものである。
【0250】
本発明ではこのように点検の内容をパラメータ化し、データベース化することにより、医療費改正などの法改正に柔軟に対応する仕組みを得ている。
【0251】
データベースの管理システムであるDBMSなるプログラムは、させようとする内容や条件等を表現した構文で与えると、この構文で定まる内容の処理をデータベースに対して実施し、目的の結果を得ることができる。
【0252】
本発明システムではこれを利用して、目的に合わせて内容を絞り込み選択することで必要な構文を自動生成し、これをパラメータとして用意しておくことで、DBMS本体は何ら変更を要することなく、変化に対応できるものである。
【0253】
しかも、パラメータ生成は絞り込み選択式であるため、利用者側で柔軟に対応できる。すなわち、プログラマとしての専門知識と経験を要することなく、何をしたいか、どのようにしたいか、と云ったことを画面上で選択していくことでつくることができ、誰でも目的の処理が可能なシステムに即座に変更できるシステムとなっている。
【0254】
勿論、本発明システムでは、表示に必要な画面生成や画面コントロールのソフトウエアと、レセプト表示のための基本的な機能を実現するソフトウエアは別途、有している。そして、条件を変えて疑義点検したり、検索の条件を変えたり、するといった、より高度な所望の処理を実現するための付加的機能をDBMSとこれに与えるパラメータとで得るようにしている。この場合、パラメータはDBMSに実行させる構文である。
【0255】
DBMSは与えられた構文を解析しながら構文の意味する内容を実行すると云った機能を持つデータベース支援プログラムである。従って、所望の処理をSQL文などの構文で用意してDBMSに与えることで、目的機能を付加することができるシステムが得られる。
【0256】
尚、本発明は上述した実施例に限定することなく、要旨を変更しない範囲内で適宜変形して実施可能である。また、本発明はレセプト処理を中心にシステムを説明したが、これに限定されるものでないことは勿論である。また、実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピーディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、半導体メモリなどの記録媒体に格納して頒布することもできる。
【0257】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、例えば、診療報酬明細書(レセプト)の審査処理において、診療報酬の算定基準などが改訂されても容易にこれに対処することができ、しかも、旧来のレセプト審査と同様の手法でレセプト審査を実施できて、機械化可能な部分を最大限に機械化できるようにしたレセプト処理装置を提供することができる。また、基本機能をプログラムで実現したシステムにおいて、更にDBMS(データベース管理システム)を設けてこのDBMSに対し処理目的を構文化したパラメータとして渡し、そのパラメータに従った処理を実施させることができるようにしたことで、処理内容の変化に柔軟に対応できるようになるシステムを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】紙による現行の診療報酬明細書(レセプト)の例を示す図。
【図2】本発明の特徴であるパラメータによる判断条件コントロールの概念を示す図。
【図3】本発明と従来のソフトウエアの構成の概念の違いを説明するための図。
【図4】本発明と従来におけるソフトウエア変更の際の作業概念の違いを説明するための図。
【図5】本発明の一具体例の全体構成を示すブロック図。
【図6】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるパラメータテーブル設定の流れの概念を説明するための図。
【図7】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるパラメータテーブル設定の処理の概念を説明するための図。
【図8】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるヒット率調査をパラメータに反映させる最適化処理の概念を説明するための図。
【図9】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるパラメータ生成処理の概念を説明するための図。
【図10】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるパラメータの実行フラグ設定処理の概念を説明するための図。
【図11】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるパラメータによるレセプトデータ点検実施処理の概念を説明するための図。
【図12】審査支払機関による受付および事務点検・審査等の処理の流れを示す図。
【図13】現行の事務共助・審査と本発明システムによる事務共助・審査の差異を説明するための図。
【図14】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるレセプトデータの構造の概念を説明するための図。
【図15】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるレセプトデータの構造と補正データの構成の概念および両者の対応関係を説明するための図。
【図16】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける処理全体を概念的に説明するための図。
【図17】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける疑義点検処理におけるパラメータ設定を概念的に説明するための図。
【図18】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける疑義点検の処理を説明するための図。
【図19】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける診療設定の処理を説明するための図。
【図20】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける点検対象行為設定の処理を説明するための図。
【図21】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける点検条件設定の処理を説明するための図。
【図22】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける点検レベル設定の処理を説明するための図。
【図23】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける疑義点検の処理を説明するための図。
【図24】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける審査抽出パラメータ設定の処理を説明するための図。
【図25】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける審査支援の画面遷移例を説明するための図。
【図26】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるセキュリティ管理の画面遷移例を説明するための図。
【図27】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるセキュリティ管理の仕組みを説明するための図。
【図28】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査支援の処理例を説明するための図。
【図29】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける審査録照会処理を説明するための図。
【図30】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける審査抽出条件選択の手順を説明するための図。
【図31】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査処理の手順を説明するための図。
【図32】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける訂正候補検索表示処理の手順を説明するための図。
【図33】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査例(明細行削除)を示す図。
【図34】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査例(明細行削除)を示す図。
【図35】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査例(明細行訂正)を示す図。
【図36】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査例(明細行訂正)を示す図。
【図37】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査オプション機能処理の手順を説明するための図。
【図38】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査オプション機能処理の手順を説明するための図。
【図39】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査オプション機能処理の手順を説明するための図。
【図40】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおけるズームイン、ズームアウトの画面遷移例を説明するための図。
【図41】本発明を説明するための図であって、本発明システムにおける画面審査オプション機能処理の手順を説明するための図。
【符号の説明】
1…処理装置本体
2…表示装置(ディスプレイ)
5…大容量記憶装置
6…タッチパネル
11…コントロール部
12…パラメータ生成処理部
13…点検支援処理部
14…事務点検・審査支援処理部
Claims (8)
- レセプトデータを記憶するレセプト記憶手段と、
レセプトデータに関する点検または審査の設定可能項目を記憶する項目記憶手段と、
項目記憶手段に記憶されている項目を表示する項目表示手段と、
表示された設定可能項目の中から点検または審査を行う項目を選択する項目選択手段と、
パラメータを生成するための要素を記憶する要素記憶手段と、
選択された項目に基づいて、要素記憶手段から必要な要素をピックアップする要素ピックアップ手段と、
レセプト記憶手段に記憶されているデータに対して、ピックアップされた各要素のヒット数を調査する手段と、
調査されたヒット数に基づいてピックアップされた要素を最適な検索順に並べ替えてパラメータを生成する手段と、
生成されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
記憶されたパラメータを表示する手段と、
記憶されたパラメータを実行するか否かを選択する手段と、
パラメータの実行が選択されたか否かを記憶する実行可否記憶手段と、
実行可否記憶手段に記憶されている内容に基づいて、実行が選択されているパラメータをパラメータ記憶手段から読み出して、データベース管理手段に渡すプログラムエンジン手段と、
プログラムエンジン手段からのパラメータを解析し、レセプト記憶手段に記憶されているレセプトデータに対して、パラメータに基くレセプトデータの点検または審査を実行するデータベース管理手段とを具備するレセプトデータの点検または審査を実行する装置。 - 処理対象のデータを記憶するデータ手段と、
目的の処理を実行可能な項目を記憶する項目記憶手段と、
項目記憶手段に記憶されている項目を表示する項目表示手段と、
表示された実行可能項目の中から項目を選択する項目選択手段と、
パラメータを生成するための要素を記憶する要素記憶手段と、
選択された項目に基づいて、要素記憶手段から必要な要素をピックアップする要素ピックアップ手段と、
データ記憶手段に記憶されているデータに対して、ピックアップされた各要素のヒット数を調査する手段と、
調査されたヒット数に基づいてピックアップされた要素を最適な検索順に並べ替えてパラメータを生成する手段と、
生成されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
記憶されたパラメータを表示する手段と、
記憶されたパラメータを実行するか否かを選択する手段と、
パラメータの実行が選択されたか否かを記憶する実行可否記憶手段と、
実行可否記憶手段に記憶されている内容に基づいて、実行が選択されているパラメータをパラメータ記憶手段から読み出して、データベース管理手段に渡すプログラムエンジン手段と、
プログラムエンジン手段からのパラメータを解析し、データ記憶手段に記憶されているデータに対して、パラメータに基く処理を実行するデータベース管理手段とを具備するデータ処理装置。 - レセプトデータを記憶するレセプト記憶手段と、
レセプトデータに関する点検または審査の設定可能項目を記憶する項目記憶手段と、
項目記憶手段に記憶されている項目を表示する項目表示手段と、
表示された設定可能項目の中から点検または審査を行う項目を選択する項目選択手段と、
パラメータを生成するための要素を記憶する要素記憶手段と、
選択された項目に基づいて、要素記憶手段から必要な要素をピックアップする要素ピックアップ手段と、
レセプト記憶手段に記憶されているデータに対して、ピックアップされた各要素のヒット数を調査する手段と、
調査されたヒット数に基づいてピックアップされた要素を最適な検索順に並べ替えてパラメータを生成する手段と、
生成されたパラメータを記憶するパラメータ記憶手段と、
パラメータをパラメータ記憶手段から読み出して、データベース管理手段に渡すプログラムエンジン手段と、
プログラムエンジン手段からのパラメータを解析し、レセプト記憶手段に記憶されているレセプトデータに対して、パラメータに基くレセプトデータの点検または審査を実行するデータベース管理手段とを具備するレセプトデータの点検または審査を実行する装置。 - 記憶されたパラメータを表示する手段と、
記憶されたパラメータを実行するか否かを選択する手段と、
パラメータの実行が選択されたか否かを記憶する実行可否記憶手段とをさらに具備し、
プログラムエンジン手段は、実行可否記憶手段に記憶されている内容に基づいて、実行が選択されているパラメータをパラメータ記憶手段から読み出して、データベース管理手段に渡す請求項3記載の装置。 - パラメータ記憶手段は、パラメータを生成するための元となる要素をさらに記憶する請求項3記載の装置。
- パラメータ記憶手段は、パラメータを生成するための元となる要素をさらに記憶し、
パラメータを表示する手段は、パラメータとともにパラメータを生成するための元となる要素を表示する請求項4記載の装置。 - データベース管理手段による実行結果のデータをレセプトデータとリンク付けて記憶する補正データ記憶手段をさらに具備する請求項3記載の装置。
- データベース管理手段は、点検または審査の実行結果により確認の必要なレセプトデータに対して電子付箋情報を生成し、
補正データ記憶手段は、電子付箋情報をレセプトデータとリンク付けて記憶する請求項7記載の装置。
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