JP3724208B2 - スピーカ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は高齢者などの加齢に伴う難聴者の聴力低下を補うための手段として使用される指向性のスピーカ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
加齢に伴う難聴者は一般的に特に中音域の音が聞きづらくなり、テレビジョン放送などは音量を上げて視聴することになってしまっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
以上のことから、テレビジョン放送等を健聴者である他の家人と同席して視聴する場合、難聴者に合わせると健聴者にとって音量が大きくなりすぎ、健聴者に合わせた音量では難聴者にとって聞きづらいものであり、スピーカがオフにならないイヤホンジャックによりヘッドホンやイヤホンを用いた場合には動く時に煩わしさがあるものであった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明のスピーカ装置は、少なくとも可聴帯域における入力信号が入力される第1のカットオフ周波数を有する第1のハイパスフィルタと、この第1のハイパスフィルタの出力が入力されるとともに、高域側調整手段により上記第1のカットオフ周波数より高い任意の第2のカットオフ周波数に設定されたローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が入力される水平方向に配列された複数個のスピーカユニットとで構成し、加齢タイプの難聴者の聴力感度の低下している概ね1kHz以上の信号を上記第1のハイパスフィルタで検出・増幅すると共に、上記複数個のスピーカユニットを水平方向に配列したことで水平方向の指向性を狭くし、ローパスフィルタのカットオフ周波数を調節することによって、聴力低下や音の嗜好に合わせて周波数特性の調整できるスピーカ装置の提供ができるものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、少なくとも可聴帯域における入力信号が入力される第1のカットオフ周波数を有する第1のハイパスフィルタと、この第1のハイパスフィルタの出力が入力されるとともに、高域側調整手段により上記第1のカットオフ周波数より高い任意の第2のカットオフ周波数に設定されたローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が入力される水平方向に配列された複数個のスピーカユニットとで構成したので、加齢タイプの難聴者の聴力感度の低下している概ね1kHz以上の信号を上記第1のハイパスフィルタで検出・増幅すると共に、上記複数個のスピーカユニットを水平方向に配列したことで水平方向の指向性を狭くし、ローパスフィルタのカットオフ周波数を調節することによって、聴力低下や音の嗜好に合わせて周波数特性の調整できる優れたスピーカ装置の提供ができるものである。
【0007】
更に、上記構成に加えて、上記第1のハイパスフィルタより低次の2次以上のフィルタで形成されるとともに、カットオフ周波数を任意に調節する低域側調整手段を設けた第2のハイパスフィルタを上記第1のハイパスフィルタと上記ローパスフィルタ間に挿入したものであり、個々人の聴力低下の状況や音の嗜好に合わせて再生音の周波数帯域の下限(低域側)の調整ができるものである。
【0008】
以下、本発明のスピーカ装置の一実施の形態について説明する前に、発明に至るまでの改善例について説明する。
【0009】
(改善例1)
図1は本発明のスピーカ装置に至る改善例の外観斜視図であり、図2は同回路ブロック図、図3は周波数特性図である。同図によると、1a〜1hは水平方向に配列されたスピーカユニット、2は第1のハイパスフィルタ、3はローパスフィルタ、4はパワーアンプ、5はローパスフィルタ3の高域側調整手段、6は外部信号の入力手段、f 1cは第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数、f 2c,f 2l,f 2hはローパスフィルタ3の第2のカットオフ周波数である。
【0010】
次に上記改善例の詳細な構成を動作とともに説明する。まず、外部信号が入力手段6から第1のハイパスフィルタ2へ入力され、第1のハイパスフィルタ2によって概ね1kHz以上の中高域の信号のみが通過し、ローパスフィルタ3によって高域側が減衰して、第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数f 1cとローパスフィルタ3の第2のカットオフ周波数f 2cの間の帯域成分がパワーアンプ4で増幅されてスピーカユニット1a〜1hが駆動される。ここで、第2のカットオフ周波数f 2cは高域側調整手段5によってf 2l〜f 2hの範囲で調整可能である。
【0011】
水平方向にスピーカユニット1a〜1hを配列した場合、水平方向の指向性は狭く、垂直方向の指向性は逆に広くなる。また、配列されたスピーカユニット1a〜1hの配置された全体の幅が大きいほど低域側から指向性が制御され、個々のスピーカユニット1a〜1hの配置間隔が狭いほど高域側より指向性が制御可能となる。
【0012】
したがって、本改善例のスピーカ装置の再生周波数帯域および指向性制御帯域を難聴者の聴感できる概ね1kHz以上に設定して、テレビジョン受像機と組み合わせて用いる時、聴力の低下者と非低下者が同時視聴時に、聴力低下者にこのスピーカ装置を向けて使用すれば、聴力低下者のみに中高域の音を付加することができるため、テレビジョン受像機の本体の音量を大きくすることなくテレビジョン放送を楽しむことができるものである。ここで、聴力低下者のみにテレビジョン受像機の音量に対してこのスピーカ装置から中高域の大きな音量を与える場合、第1のハイパスフィルタ2は高次であればあるほど、波長が長く無指向性となる低域側の周囲への漏れ音が少なくなるため、2次以上の高次のフィルタであることが望ましい。
【0013】
また、加齢とともに聴力は低下し、特に1kHz以上で低下が著しくなるが、高域の聴力が低下して久しいほど、概ね1kHz以上の音を可聴帯域全体に付加すると、今まで聞こえていなかった周波数成分の音が急に聞こえるため不快感、違和感を感じたり、音の嗜好が合わなかったりする。そこで、第2のカットオフ周波数f2cを例えばf2l〜f2hの範囲で調整、すなわち高域側の音量を加減することで、個人の聴力の低下の程度や嗜好に合わせることができる。ここで、ローパスフィルタ3が1次のフィルタでは調整機能としての変化幅、つまり高域の音圧レベル変化幅が小さくなってしまうため、2次以上の高次のフィルタで急峻な減衰特性を与えることが望ましい。
【0014】
なお、上記改善例ではスピーカユニット1a〜1hの数は8個で、水平方向1列に等間隔に配置しているが、数や配列法の一例を示したものであり、例えば水平方向2列に配列したり、スピーカユニットの配置間隔やスピーカユニットの大きさを任意に設定してもよいものである。
【0015】
(改善例2)
図4は本発明のスピーカ装置に至る他の改善例の回路ブロック図であり、図5はその周波数特性図である。改善例1と同一部分は同一番号を付与し説明を省略して説明すると、7は低域側調整手段、f 1c,f 1l,f 1hは第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数である。
【0016】
次に本改善例の動作を説明すると、改善例1と同様に入力手段6から入力された信号は第1のハイパスフィルタ2、ローパスフィルタ3を通過し、パワーアンプ4で増幅されてスピーカユニット1a〜1hを駆動し,高域側調整手段5によりローパスフィルタ3の第2のカットオフ周波数f 2cをf 2l〜f 2hで可変し、高域側の音量調整をしているが、本実施の形態ではさらに低域側においても調整機能を持たせるため、第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数f 1cを低域側調整手段7によりf 1l〜f 1hの範囲で可変にしている。
【0017】
したがって、聴力の低下と嗜好に合わせた調整がよりきめ細かく可能となり、特に、概ね1kHz以下の聴力が低下している場合には低域側調整手段7により第1のカットオフ周波数f1cをf1lに下げ、概ね1kHz以上が十分聞こえている場合には低域側調整手段7により第1のカットオフ周波数f1cをf1hに上げるといった調節が有効になるものである。
【0018】
また、第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数f1cを低域調整手段7でf1lに下げることによって波長の長くなる低域成分が多く再生されて指向性が低域側で劣化するが、健聴者には耳障りな高域の指向性は狭いまま変わらないため、聴力低下者と健聴者が同時にテレビジョン受像機などとこのスピーカ装置を組み合わせて楽しむことができる。
【0019】
(実施の形態1)
図6は本発明の他の実施の形態のスピーカ装置の回路ブロック図、図7は同周波数特性図である。改善例1と同一部分は同一番号を付与し説明を省略して説明する。
【0020】
同図によると、8は第2のハイパスフィルタ、f3c,f3l,f3hは第2のハイパスフィルタ8のカットオフ周波数である。
【0021】
次に本実施の形態の動作を説明すると、入力手段6より入力された信号は第1のハイパスフィルタ2を通過して第2のハイパスフィルタ8に入り、ローパスフィルタ3、パワーアンプ4を経由してスピーカユニット1a〜1hを駆動し、高域側調整手段5によりローパスフィルタ3の第2のカットオフ周波数f2cをf2l〜f2hの範囲で可変する。ここで、第2のハイパスフィルタ8の第3のカットオフ周波数f3cは、第1のハイパスフィルタ2の第1のカットオフ周波数f1cとローパスフィルタ3の第2のカットオフ周波数f2cの間で設定され、第2のハイパスフィルタ8よりも第1のハイパスフィルタ2が高次に設定される。
【0022】
これにより、第1のハイパスフィルタ2で狭指向性を明らかに劣化させる低域を遮断しておき、第1のハイパスフィルタ2よりも低次である第2のハイパスフィルタ8の第3のカットオフ周波数f3cを低域側調整手段7でf3l〜f3hの範囲で可変すれば、実施の形態2に比べて特にアナログ回路において調整手段が低次のフィルタを制御するため実現が容易となる。なお、第2のハイパスフィルタ8においても第3のカットオフ周波数f3cをf3l〜f3hの範囲で調整して低域側の音量変化を広く確保する必要から2次以上のフィルタであることが望ましい。
【0023】
なお、これまでの実施の形態の高域側調整手段5、低域側調整手段7による第1〜第3のカットオフ周波数f1c,f2c,f3cの可変は、段階的可変でもよく連続的可変でもよいことは言うまでもないことである。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明のスピーカ装置は、第1のカットオフ周波数を有する第1のハイパスフィルタと、高域側調整手段により上記第1のカットオフ周波数より高い任意の第2のカットオフ周波数に設定されたローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が入力される水平方向に配列された複数個のスピーカユニットで構成することによって、加齢タイプの難聴者の聴力感度の低下している中・高音域の信号を上記第1のハイパスフィルタで検出・増幅すると共に、上記ローパスフィルタのカットオフ周波数を調節することによって、難聴者の聴力低下や音の嗜好に合わせて周波数特性の調整できるスピーカ装置の提供ができるものであるとともに、更に、上記構成に加えて、上記第1のハイパスフィルタより低次の2次以上のフィルタで形成されるとともに、カットオフ周波数を任意に調節する低域側調整手段を設けた第2のハイパスフィルタを上記第1のハイパスフィルタと上記ローパスフィルタ間に挿入して、個々人の聴力低下の状況や音の嗜好に合わせて再生音の周波数帯域の下限(低域側)の調整ができるスピーカ装置の提供を可能としたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のスピーカ装置に至る改善例のスピーカ装置の外観斜視図
【図2】 同回路ブロック図
【図3】 同周波数特性図
【図4】 同他の改善例の回路ブロック図
【図5】 同周波数特性図
【図6】 本発明のスピーカ装置の回路ブロック図
【図7】 同周波数特性図
【符号の説明】
1a〜1h スピーカユニット
2 第1のハイパスフィルタ
3 ローパスフィルタ
4 パワーアンプ
5 高域側調整手段
6 外部信号の入力手段
7 低域側調整手段
8 第2のハイパスフィルタ
Claims (1)
- 少なくとも可聴帯域における入力信号が入力される第1のカットオフ周波数を有する第1のハイパスフィルタと、この第1のハイパスフィルタの出力が入力されるとともに、高域側調整手段により上記第1のカットオフ周波数より高い任意の第2のカットオフ周波数に設定されたローパスフィルタと、このローパスフィルタの出力が入力される水平方向に配列された複数個のスピーカユニットとで構成されるスピーカ装置であって、上記第1のハイパスフィルタより低次の2次以上のフィルタで形成されるとともに、カットオフ周波数を任意に調節する低域側調整手段を設けた第2のハイパスフィルタを上記第1のハイパスフィルタと上記ローパスフィルタ間に挿入したスピーカ装置。
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ID=16617728
Family Applications (1)
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JP (1) | JP3724208B2 (ja) |
-
1998
- 1998-07-28 JP JP21215098A patent/JP3724208B2/ja not_active Expired - Fee Related
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