JP3723515B2 - Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell - Google Patents

Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell Download PDF

Info

Publication number
JP3723515B2
JP3723515B2 JP2002075603A JP2002075603A JP3723515B2 JP 3723515 B2 JP3723515 B2 JP 3723515B2 JP 2002075603 A JP2002075603 A JP 2002075603A JP 2002075603 A JP2002075603 A JP 2002075603A JP 3723515 B2 JP3723515 B2 JP 3723515B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
separator
metal
titanium
fuel cell
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002075603A
Other languages
Japanese (ja)
Other versions
JP2003272659A (en
Inventor
博史 山内
範雄 山田
幸雄 斉藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2002075603A priority Critical patent/JP3723515B2/en
Publication of JP2003272659A publication Critical patent/JP2003272659A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3723515B2 publication Critical patent/JP3723515B2/en
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体高分子型燃料電池の構成部材であるセパレータおよび固体高分子型燃料電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体高分子型燃料電池で使用されるセパレータ材料は、大きく分けて炭素系と金属系が存在する。炭素系は、例えば、緻密黒鉛材料を切削加工して流路やマニホールドを成型する。このため、材料費のみならず、加工のための費用が大きいと云う問題がある。
【0003】
これを解決するために、例えば、黒鉛に樹脂を混合し、加熱圧縮成型や射出成型の手段を用いてセパレータを完成する方法がある。この方法では成型が容易であるので前記の緻密黒鉛切削加工に比較すると、格段にコスト低減が可能となった。
【0004】
金属はセパレータに要求される機能の一つである反応ガス(燃料ガスと酸化剤ガスの総称)不透過性を満足し、熱伝導性や電気伝導性は金属の種類により大小の差は在れ、一般に黒鉛より大きい。また、金属の持つ強度,靭性,延性は黒鉛材料より優れており、構造材としての機能や、被加工材としての機能でも秀れている。
【0005】
セパレータとして使用する金属が、一般商用の汎用金属であれば材料の入手が容易であり、かつ、材料費も安価である。そのため、黒鉛と樹脂とを混ぜて成型するセパレータより一層のコスト削減ができると期待されている。
【0006】
しかし、金属は炭素系材料にはない、腐食され易いという欠点を有している。白金や金などの貴金属を除くと、ほとんどの金属は腐食に対する危険性がある。
【0007】
固体高分子型燃料電池は温度70℃前後で運転され、燃料極側のセパレータは、水素ガスの他に、二酸化炭素ガスと微量の一酸化炭素ガスが加湿成分の蒸気(水を含むことがある)の混合体に曝される。もう一方の空気極側セパレータは蒸気や水分を含む空気に曝される。
【0008】
普通、金属がステンレス鋼以上の耐食性を有していれば、このような環境下で腐食されることは無いが、電池特有の分極と云う現象がセパレータに課せられる。これは電極とセパレータとの間で電気的導通があるためで、電位の異なる材料が電気的に接触すると、電気化学反応の強さ(反応速度の速さ)や面積に応じて分極される。このとき、セパレータと電極との間にはイオン導電性が必要となる。
【0009】
イオン導電性をつかさどる物質は、主に凝結している水であると考えられる。セパレータと電極との間に水が連結して存在すると、イオンの通り道が形成される。セパレータ表面から電極までの最短距離が数百μmと短く、かつ、温度が高いため、例え純水であってもiRドロップは数十mV程度となるため、セパレータを分極させるには十分な電位が印加され得ると考えられる。
【0010】
セパレータが分極し、分極した結果の電位が金属の活性態域や過不動態域に当ると、金属の腐食が速まり、セパレータと拡散層との接触抵抗が増大したり、あるいは、腐食生成物がイオンとなって電解質膜に捕捉され、その結果、イオン交換膜のイオン導電性を低下させることがある。
【0011】
セパレータが分極された先の電位が不動態域であった場合、腐食の発生は非常に少ないが、不働態皮膜が成長する。通常の不働態皮膜は水酸化物を出発材としてオキシ水酸化物、酸化物等で構成されている。これら化合物のほとんどは電気伝導性に乏しいため、金属セパレータの不働態皮膜が厚く成長するに従って、電気抵抗が増大し、電池性能の劣化につながる。
【0012】
金属の耐食性は、不働態皮膜によって維持されるが、これが却って性能劣化を引き起こす原因ともなっている。
【0013】
この他に、セパレータに電流が流れることによっても酸化皮膜の成長や腐食が発生することがある。特に、セパレータ/拡散層における接触抵抗が大きい場合に顕著で、また、アノード側のセパレータで特にこの現象が発現し易い。この現象は一種の迷走電流腐食(電食)やガルバニック腐食に似た現象で、高電流密度ほど腐食が大きくなる。
【0014】
このように金属をセパレータとして用いた場合、電気抵抗が増大する、あるいは、腐食されると云う背景から、金属セパレータを用いた場合の高抵抗化防止や腐食防止に関する発明が数多く開示されている。
【0015】
セパレータではないが特許第3,211,378号(または特開平4−159227号公報)は、拡散層としてニッケル,アルミニウム,銅などの発泡金属を用い、これに白金,金などの耐食性材料をコーティングしている。
【0016】
特許第2,953,555号公報(または特開平6−092637号公報)の二極板(セパレータ)はアルミニウム,チタン,ジルコニウム,ニオブ,タンタルおよびその合金、あるいは、ステンレス鋼,高合金鋼,ニッケル−クロム合金製で、その表面に導電性材料を被覆してある。
【0017】
特開平8−190883号公報では、ステンレス鋼製あるいはチタン合金製の波板セパレータに、貴金属層を形成し抵抗の増大を抑えたものである。
【0018】
特開平8−222237号公報では、金属セパレータの表裏面に多数の突起を配し、その表面には電気伝導性のコーティングが施してある。
【0019】
特開平9−298064号公報では、金属上に撥水層を形成し、この撥水層を金めっき層等としてある。
【0020】
特開平10−228914号公報では、ステンレス鋼等の金属に、これが電極と接触する面に0.01〜0.06μmの金めっき層を形成している。
【0021】
特開平10−255823号公報では、アルミニウムあるいはチタンを80重量%以上含む金属に導電性炭素材料を形成している。同じく、特開平11−162479号公報では、導電性セラミクスを分散した金属皮膜を形成している。
【0022】
特開平11−345618号公報では、ステンレス鋼基板上に導電性塗膜を3〜20μm形成し、この塗膜がグラファイトとカーボンブラックを含む混合粉末としている。
【0023】
特開平11−144744号公報では、ステンレス基板上にカーボンを分散させた塗料を塗布し、圧延後、これを加熱処理してカーボン層を形成している。
【0024】
特開2000−036309号公報では、金属にフッ化黒鉛粒子と貴金属とを複合めっきした構成としている。
【0025】
特開2000−123850号公報では、ステンレス鋼あるいはチタン、並びにチタン合金のいずれかに、貴金属めっき層を設けた構成としている。
【0026】
特開2000−138067号公報では、金属基板上に第1と第2のコート層を形成し、第1のコート層には炭素以外の導電性物質、第2のコート層には炭素材料を形成したセパレータとし、高耐食性を実現している。
【0027】
特開平2000−155742号公報では、金属の表面に陰イオン捕捉物質を含む陰イオン捕捉層を形成し、腐食性物質が金属に到達する前に陰イオン物質を捕捉して腐食を防止する。
【0028】
特開2000−164228号公報では、ステンレス鋼,銅,アルミニウム,チタンとこれらの合金あるいは複合材料をセパレータ上に複数層を形成し、耐剥離性,導電性,耐食性を得ている。
【0029】
特開2000−260441号公報では、金属のガス流路板(セパレータ)のうち、拡散層と接触する部位に導電性粒子を配置し、この導電性粒子の硬さをセパレータより硬くし、酸化皮膜を破って導電性パスを形成している。
【0030】
特開2000−307747号公報では、基板金属上に溶融形成する金属コート層を設け、更には炭素材料などによる耐食コート層を形成し、耐食性の向上を図っている。
【0031】
特開2000−353531号公報では、チタン,アルミニウム,クロム,銅およびこれらの合金やステンレス鋼等の金属窒化物層を形成している。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
上記の発明は、主として金属の表面に被覆層を形成して耐食性の向上を図ったもので、これらは金属の耐食性を確実に向上させ、金属単体で使用したときより電池の発電寿命を延長させることが可能であった。
【0033】
しかし、製造工程が複雑になり過ぎたり、連続生産が困難であったり、あるいは、耐食性向上の効果が大きくても材料費が高いなどのためにコスト高を免れ得ない。あるいは、低コストで高耐食化ができるものであっても、効果の持続性が足りないことがある。
【0034】
例えば、一般に要求されている電池の寿命は、車載用では5000時間以上、家庭用あるいは分散電源用では40,000〜90,000時間とされていること考えると、十分な耐食性を付与する必要があり、寿命延長が金属を用いた場合の大きな課題となっている。
【0035】
被覆層による防食および高抵抗化防止機能を長時間持続させるためには、被覆層を透過する水や空気を遮断すること、外表面の金属が酸化されてもイオンとして溶出しない金属を選ぶことが肝要と考え、本発明を得るに至った。
【0036】
実際にセパレータを形成するためには耐食性の他に、基板金属の加工性も加味する必要がある。金属の特徴は十分な強度と、塑性加工の容易性にあるが、数在る金属でもアルミニウムや銅のように塑性加工に優れたものから、ニッケル−クロム−モリブデン合金やチタン合金などの、耐食性が良くても塑性加工に向かない金属まで広く存在する。本発明においては、加工性にも優れた金属で高耐食化を実現するセパレータを提供する。
【0037】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するための本発明の要旨は次の通りである。
【0038】
(1) 金属層と導電性を有する被覆層からなる固体高分子型燃料電池用セパレータにおいて、
前記金属層は鉄,アルミニウム,銅,チタン,マグネシウム,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステン,ニッケル,クロムおよび前記金属の合金から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、かつ、前記金属の外表面はチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブおよびこれらの合金から選ばれる金属で構成され、前記被覆層はカーボン,導電性セラミクス,金属粉末から選ばれる少なくとも1種の導電材と、該導電材を固定するための樹脂結着材とで構成される被覆層が形成されていることを特徴とする。
【0039】
(2) 前記金属層は外層/中間層/外層の3層構造で形成されており、中間層は鉄,銅,アルミニウム,マグネシウムおよびこれらの合金から選ばれる金属で形成されている固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0040】
(3) 前記金属層の外層/中間層/外層の各層間には、隣り合う金属で構成される金属間化合物が形成されている固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0041】
(4) 前記金属層は外層/中間層/外層の3層構造で形成されており、前記外層の金属の硬度が前記中間層の金属の硬度に対する比が1/3〜3/1である固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0042】
(5) 前記金属層が外層/中間層/外層の3層構造で形成されており、中間層がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属層であり、前記アルミニウムまたはアルミニウム合金が露出している部位がアルマイトあるいはベーマイト皮膜で被覆されている固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0043】
(6) 前記金属の外表面がチタンまたはチタン合金であり、チタン中の不純物濃度として水素が0.05ppm以下、酸素が0.2ppm以下、鉄が0.25ppm以下、窒素が0.05ppm以下、あるいは、前記チタンまたはチタン合金の硬度がビッカース硬さで72〜112の範囲にある固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0044】
(7) 前記金属層の最外層の厚みが10μm以上で、かつ、前記金属層の厚みに対する前記最外層の厚みの比が30%以下である固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0045】
(8) 前記被覆層は膜厚が10〜100μm、好ましくは40〜70μmである固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0046】
(9) 前記被覆層は、黒鉛およびカーボンブラックを含有する炭素系導電材と結着剤とからなり、炭素系導電材と結着剤の配合比率が重量比で15:85〜90:10、好ましくは、35:65〜55:45であり、前記炭素系導電材の黒鉛とカーボンブラックの配合比率が重量比で30:70〜90:10である固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0047】
(10) 前記被覆層の結着剤がフッ素系樹脂,シリコン系樹脂,フェノール系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリイミド系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,フラン系樹脂,ゴム系樹脂の少なくとも1つを含む固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0048】
(11) 前記被覆層の結着剤が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)と六フッ化プロピレン(HFP)との共重合体(PVDF−HFP共重合体)であり前記六フッ化プロピレンが結着材の5〜30重量%の範囲にある固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0049】
(12) イオン導電性を有する高分子電解質との両面に電極,ガス拡散層およびマニホールドを備えたセパレータを有する固体高分子型燃料電池において、通電面のみに(9)〜(11)のいずれかに記載の被覆層を形成した固体高分子型燃料電池用セパレータにある。
【0050】
(13) イオン導電性を有する高分子電解質と、前記高分子電解質の両面に電極が形成され、ガス拡散層およびセパレータを有する固体高分子型燃料電池において、前記セパレータが(1)〜(12)のいずれかに記載のセパレータである固体高分子型燃料電池にある。
【0051】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、まず最初に金属セパレータ材料として適する材料の選定を試みた。その手法として室温の硫酸水溶液中における浸漬試験による試験前後の重量変化、30℃における硫酸(pH約1.2)および硫酸ナトリウム水溶液中(pH約6.8)の分極曲線から求められる電流密度、70℃における硫酸ナトリウム水溶液中の定電位保持試験による電流密度と溶出金属量を用いた。
【0052】
セパレータが暴露される実際の電池環境は不明な点が多いが、上記試験の実施により材料間の耐食性について相対比較することが可能と考えた。
【0053】
純金属類について各種試験を実施した結果、次の知見が得られた。硫酸水溶液中における耐食性の挙動は大きく3つに分類される。
【0054】
分類1:アノード極、カソード極のいずれも耐食性に優れる
分類2:アノード極で耐食性に優れる
分類3:アノード極、カソード極のいずれも耐食性が劣る
上記分類1に属する金属類は以下のとおりであった。
【0055】
分類1に属する元素:チタン、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、タングステン、金、白金、鉛、ケイ素、黒鉛。
【0056】
これらの材料は、分極曲線終了後の試験溶液や定電位保持試験の試験溶液に含まれるこれら金属成分は極微量で、その他の金属よりもおよそ3桁程度低い値であった。従って、電極や電解質に対し、悪影響を及ぼす可能性は少ないと期待される。
【0057】
しかし、分極時にはある程度の電流が流れるので、この電流はほとんどが皮膜成長に使用されたと考えられる。上記に挙げた金属は、金などの貴金属を除くとほとんどがバルブ金属である。従って、耐食性はよいものの、時間の経過に伴い金属の面抵抗が上昇する懸念がある。実際、チタンの場合は、初期の面抵抗が0.3mΩ・cm2(板厚4mm)であったものが、数十時間で100mΩ・cm2オーダまで上昇した。即ち、貴金属を除くこれらの金属も、何らかの表面処理を施す必要がある。
【0058】
一般に耐食性金属と云われているステンレス鋼は、広く使用されている金属であり安価で、かつ、加工性に優れている。そのため、セパレータ用材料として期待されるが、特に、カソード極電位域での耐食性が乏しかった。ステンレス鋼はその成分であるクロムやニッケルが高電位域で溶解するためと考えられる。実際、定電位保持試験後の試験溶液中には、ステンレス鋼の構成元素イオンが検出された。
【0059】
純クロムや純ニッケルは燃料電池のカソード電位域で丁度、過不動態域に相当する。従って、これらクロムやニッケルを主要構成成分とするステンレス鋼(特にオーステナイト系)もカソード電位域で電流が大きくなり、溶解量も増えたものと考えられる。
【0060】
このことから、高クロム、高ニッケルステンレス鋼、例えば、SUS309SやSUS310Sは、SUS304より耐食性に乏しかった。また、モリブデンは、高耐食化を付与する元素としてステンレス鋼に添加されているが、モリブデンは硫酸水溶液環境で全く不動態化を示さなかった。従って、モリブデンが添加してあるSUS310番代の合金では、ほんの若干であるがSUS304より耐食性に劣った。添加元素としても銅もモリブデンと同じであった。
【0061】
同様の理由でニッケル基合金もカソード極側での耐食性が乏しい。塩酸や硫酸などの強酸性溶液を扱う化学プラントでは、ニッケル基合金が構造材料として使用されているが、燃料電池環境では使用が難しいと考えられる。
【0062】
但し、これらの材料はアノード極電位域で優れた耐食性を示したので、表面処理によって耐食性を向上できる可能性はある。
【0063】
材料の価格や耐食性を勘案すると、総合的にはオーステナイト系のSUS304鋼やSUS316鋼、フェライト系のSUS430が優れていた。耐食性だけの観点では2層ステンレス鋼(SUS329等)が優れているが、材料費が低減できればこの材料も有望である。その他、チタンはSUS304鋼より約1桁価格が高い金属であるが、薄層のチタンを安価な金属に被覆する複合金属材料とすれば、安価となるので期待できる金属でもある。
【0064】
以上から、金属単体としてセパレータに使用できる金属は貴金属以外には困難である。貴金属を使用することは経済上論外なので、その他の廉価な金属に対し、電気抵抗上昇を抑制したり、耐食性を付与するなどの何らかの表面処理の手段が必要である。
【0065】
更に、次の実験を実施したところ、基板金属は腐食されても不溶性である必要があることが分かった。
【0066】
試験片を金属/カーボンペーパ/金属(接触部面積10cm2)とし、この試験片の両端の金属にリード線を取り付けた。この試験は、燃料電池におけるセパレータと炭素でできている拡散層を模擬している。この試験片を70℃、中性0.05M Na2SO4水溶液(大気開放、2L)に浸漬し、ガルバノスタットを用いて、両電極間に強制的に電流(0.1A/cm2,リード線などのiRドロップを補正した後の金属間の電圧は約1.0V)を流した。
【0067】
その結果、金属がステンレス鋼、ニッケル基合金などのNiやCrを含む合金では、100h後の試験溶液は、その中にppmオーダのNiやCrが存在した。試験後の観察した表面はプラス極、マイナス極共の腐食を呈し、特に、プラス極が著しかった。金属がチタンの場合は、試験溶液へのチタン成分の溶出は認められなかった。
【0068】
金属からの溶出成分は上述したように電極の失活や、高分子電解質膜のイオン導電性の低下をもたらすため、金属からの溶解成分を抑えなければならない。以上の実験からも、基板金属として有効なのは分類1に属する元素、即ち、チタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステン,金,白金,鉛,ケイ素,黒鉛であった。
【0069】
この中で実用的な金属はチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンであり、金属層の最外表面がこれら金属であることが望ましい。しかし、これらの金属は高価であると云う短所の他に、成形性に劣ると云う欠点がある。
【0070】
セパレータは、反応ガスを効率良く電極に供給させる役目を担うため、複雑な溝形状あるいはディンプル加工、エンボス加工がなされるのが普通である。本発明では鉄や銅,アルミニウム,マグネシウムなど、耐食性は劣るが、加工性の良い金属を中間層に据え、その両面を薄いチタン等の上記金属で被覆し、外層/中間層/外層とした。
【0071】
本材料を形成する方法として爆着法,圧延法,接着法などがあるが、圧延法の場合、外層と中間層の加工性の差により接合の良否がある。このため、外層と中間層の性質について適当なものを選ぶ必要がある。
【0072】
次に各種表面処理法について検討した。なお、試験方法として、被覆層の効果を迅速に判断するため、耐食性に乏しい炭素鋼(SS400)に各種表面処理法を適用し、分極曲線と定電位浸漬試験(単純浸漬試験も実施)を通して防食機能を評価した。
【0073】
めっき法ではクロムめっき,ニッケルめっき,金めっきなどが代表的であるが、前記のように、クロムやニッケルは耐食性に乏しいため、電解金めっきを採用した。その結果、めっきを2段階に分け、めっき層の厚みを0.1μm以上まで厚くしないとピンホールを無くすことができず、十分な耐食性が得られなかった。また、金めっきは前処理等のプロセスが多くなる上、コスト高となる。
【0074】
導電性セラミクスを、イオンプレーティングやスパッタリングなどのドライプロセスで成膜した材料も満足な耐食性が得られなかった。膜がポーラスであると云う他に、使用するセラミクスによっては、セラミクス自身が電気化学反応で変化し、溶解することがあった。
【0075】
次に、表面処理法として導電性塗料の塗布を試みた。黒鉛などの導電材を樹脂バインダと共に混合した塗料を炭素鋼に塗布したところ、これが最も防食効果と抵抗上昇抑制効果が高かった。しかし、結着剤(バインダ)の種類や導電材の濃度により防食の効果が著しく異なり、最適な組成を得る必要がある。
【0076】
〔実施例 1〕
本実施例を図表を用いて説明する。本実施例では被覆層について各種材料の耐食性を比較した。
【0077】
前記の基板金属ではチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンを外層に、中間層に鉄,銅,アルミニウム,およびマグネシウムで構成される多相金属を用いる。これにより耐食性と加工性に優れた基板金属が得られる。ここでは一実施例としてチタン/銅/チタンを用いる。
【0078】
チタン/銅/チタン材はチタンと銅の適当な厚さの薄板を3枚重ね、これを冷間あるいは熱間で圧延し、最終的に板厚0.2〜0.3mmとした。熱間圧延の場合、温度を400〜600℃とし、表面にできた酸化皮膜はエメリー紙で除去した。
【0079】
被覆層は種々の組成を持つ、炭素/結着剤/溶媒の混合体を用いた。炭素は黒鉛、あるいは、これにカーボンブラックを添加したものを用いた。結着剤はフッ素系樹脂,シリコン系樹脂,フェノール系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリイミド系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,フラン系樹脂,ゴム系樹脂、および、一部これらの混合物を用いた。
【0080】
混合体の調製方法は次による。結着剤を各種溶剤(結着剤の材質により適当な溶剤を選定)に溶解し、これに平均粒径約4μmの黒鉛と平均粒径0.02μmのファーネスブラックを添加し、ロールで分散処理して混合体を得た。黒鉛とファーネスブラックの配合比率は重量比で、80:20とした。
【0081】
別試験で抵抗に及ぼす黒鉛:ファーネスブラックの質量比を試験したところ、黒鉛:ファーネスブラックの質量比が30:70〜90:10で、黒鉛単体より抵抗を小さくすることでき、特に黒鉛:ファーネスブラックの質量比が80:20で最も抵抗が小さくなったことからこの組成比を選んだ。
【0082】
この混合体を20×50mmに切断したチタン/銅/チタン材上にスクリーン印刷法で塗布した。スクリーンは乾燥後の膜厚が50μm近傍となるようにスクリーンの厚みを選んだ。塗布後、それぞれの溶媒、結着剤の特性に合わせ、乾燥した。さらにこの試験片は20×50mmの一面を残し、その他の部位はシリコン樹脂で被覆し、最終的に露出面が約16mm×46mmなるようにした。
【0083】
試験に用いた金属は、被覆層の耐食だけを調べるためにチタン/銅/チタンと同じサイズのSS400製(炭素鋼)金属板にも塗布し、防食性能を比較した。
【0084】
腐食試験は次の手法を用いた。ループ式試験器のガラス製容器(容積2L)に試験片を挿入後、0.05M Na2SO4水溶液を導入し、容器内の試験溶液が溶存酸素濃度<10ppb、溶存水素濃度約30ppb、pH6.8〜7.2に到達した後、温度70℃まで30分で昇温し、ガラス製容器の出口バルブを閉めた。
【0085】
定期に容器内の試験液をサンプリングし、試験液に含まれる金属成分をICPで定量した。試験時間は100時間とした。
【0086】
表1は、本実施例で使用した被覆層の詳細と腐食試験の結果を表す。表中の導電材(wt%)は、乾燥後の導電材量の割合を表す。
【0087】
【表1】

Figure 0003723515
No2〜No14は被覆層の防食性能を調べた結果である。導電材が高くなるに従って、鉄の溶出速度が高くなる。特に導電材の割合が90wt%になると、被覆層を形成していない裸のSS400(No1)よりは、耐食性の改善が図られているものの、SS400の1/10程度まで腐食量が増加する。
【0088】
逆に、導電材の割合が小さくなると腐食量が減少するが、別試験で、No3の面抵抗を測定したところ、1Ω・cm2に達していた。この抵抗値は、例えば、燃料電池の電流値を0.5A/cm2程度流すとすると、0.5VのiRドロップに相当し、発電によって得られる電圧の80%が抵抗のロスとなり、実用的な値ではなかった。
【0089】
電池の効率を高く保つためには、iRドロップをできる限り小さくすることが肝要で、その際、セパレータの抵抗は30mΩ・cm2以下とする必要がある。この値を満足する導電材:結着材との比は35:65〜55:45であった。
【0090】
以上を纏めると、導電材と結着材との配合比率は15:85〜90:10で耐食性の向上は期待できるが、セパレータにおける導電材として機能をより引き出すためには導電材:結着材の比は35:65〜55:45であることが分かった。
【0091】
被覆層の膜厚は耐食性に大きな影響を及ぼすことも分かった。図2は被覆層の膜厚と腐食速度との関係を表し、膜厚が10μm以上あれば、耐食性の改善効果が現れる。特に40μm以上あれば、基板のSS400は腐食していない。
【0092】
逆に膜厚を100μm以上にすると、膜厚の不均一化が生じ、それが乾燥ムラを誘発し、一部の被覆層が風船状に膨らむ現象が発生する。風船状に膨らんだ箇所は被覆層が形成されていなかった。
【0093】
平均膜厚を70μm以下とすると、この現象を完全に抑えることができた。従って、膜厚は10〜100μmが適当で、好ましくは40〜70μmがよい。
【0094】
No12およびNo15〜No22は、結着材の影響を調べた結果である。いずれの結着剤を用いてもSS400(No1)を高耐食化する効果はあるが、最も防食効果の大きい結着剤はPVDFやPTFEのフッ素系樹脂である。これらの樹脂は特に疎水性に優れ、水の透過が小さいためと考えられる。
【0095】
更に、PVDFに関しては、金属との密着力を向上できると期待されるHFPとの共重合体についても試験した。No6〜No11はPVDF−HFP(フッ化ビニリデン−6フッ化ポリプロピレン)共重合体の組成を0〜50%まで変化させたときの結果である。効果の差異は微小であるが、HFPの割合が5〜30%の範囲で防食性能を向上できる。
【0096】
No25は、チタン/銅/チタン無垢の状態、No26はチタン/銅/チタン金属層に導電材量45wt%のPVDF系被覆層を形成した場合である。どちらの場合も試験溶液中にチタンは存在せず、最も優れている。しかし、後で詳述するが、チタン/銅/チタンを無垢のままセパレータとして使用すると、酸化皮膜の成長のため、十分な発電性能が得られず、被覆層の形成が必須であることが分かった。
【0097】
〔実施例 2〕
本実施例では金属層に外層/中間層/外層の構造を有し、その両面に実施例1で述べた黒鉛系の導電材とPVDF系結着材とで構成される被覆層を備えたセパレータについて説明する。
【0098】
中間層は銅,鉄,アルミニウムおよびマグネシウム、あるいは、これらの合金類が選ばれる。これらの金属は低コストである上に、プレス成形性に優れるためである。これらの金属のいずれでも構わないが、特に、銅は電気伝導性,熱伝導性および組成加工性に優れるため選定した。
【0099】
また、以下で述べるチタンとの接着性,親和性にも優れる。外層は、チタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンが適当であるが、これらの金属の中で最も汎用的なチタンを選んだ。このような外層/中間層/外層を形成した金属層を用いることで、高価なチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンの使用量を抑えられ、低コスト化が可能である。
【0100】
また、チタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンは加工性が乏しく、単体でプレス加工などの塑性加工を施すことが困難であったが、このような外層/中間層/外層の構造とすることで、塑性加工性が向上する。
【0101】
例えば、最も効果が現れたのはセパレータの流路をプレス加工した際で、板厚0.3mmのチタン/銅/チタン、あるいは、チタン/アルミニウム/チタンでは、図3に示すようなリブ21の巾1mm、溝22の開口部幅1.5mm、溝22の深さ0.5mmを有する波板構造のセパレータ6にプレス成型すると、反りの大きさが1/100であったのに対し、チタン単体(JIS TP270H)では1/20と大きかった。また、コーナー部にクラックの発生が認められた。
【0102】
このように、金属層1を外層/中間層/外層とすることで、加工性の向上ができた。
【0103】
図1は、上記の金属層1として厚さ0.3mmのチタン/銅/チタン材をプレスで直線流路を形成し、これに被覆層2を形成したセパレータ6の断面拡大図である。
【0104】
ここで用いたチタン/銅/チタン材は次の特徴を有する。チタン/銅/チタンは冷間圧延で接合した材料である。但し、チタンと銅は変形抵抗が異なるため、それぞれの金属の硬度をできるだけ合わせる必要があった。一般に中間層である銅は軟らかい金属で、外層であるチタンは硬い。中間層と外層との硬度を種々変化させ、出来上がり後の接着強度を板の曲げ試験で評価したところ、外層と中間層との硬度の比が1/3〜3/1の範囲にあると、チタン/銅/チタンは90度曲げ試験でも剥離することは無かった。
【0105】
チタン/鉄/チタンも同じく、剥離は生じなかった。チタン/アルミニウム/チタンやチタン/マグネシウム/チタンは曲げにより剥離が生じた。これを解決する手段として冷間圧延後に400℃程度まで加熱すると、隣接金属間で金属間化合物が生成し、接着力の向上が図られた。このような効果はチタン/銅/チタンやチタン/鉄/チタンでも同じように得られた。これら金属は上述したように冷間圧延だけでも接着は可能であるが、熱処理を加え、層間に金属化合物を生成させると、より接着力が強くなった。接着力の他に、材料の電気抵抗も小さくなった。層間がより密着するため、接触抵抗も低減できたためと考えられる。
【0106】
本実施例では中間層に銅を用いるが、これは軟らかい金属であるため、外層に用いるチタンも変形抵抗差が大きくならない材料を選んだ。チタンおよびチタン合金はJISおよびASTM規格で規定されているように、10種類程度存在する。
【0107】
これら中で中間層の銅,鉄,アルミニウム,マグネシウムと最も接着力の良い金属は、チタンの不純物濃度として水素が0.05ppm以下、酸素が0.2ppm以下、鉄が0.25ppm以下、窒素が0.05ppm以下であるか、あるいはチタンまたはチタン合金の硬度がビッカース硬さで72〜112の範囲にあるチタンであった。
【0108】
このチタンは、変形抵抗が銅,鉄,アルミニウム,マグネシウムに近く、そのため、圧延したときに外層のチタンも中間層の銅,鉄,アルミニウム,マグネシウムもほぼ均一に圧延できた。
【0109】
チタンの不純物濃度が上記から外れるとチタンが硬くなり、圧延時に中間層だけが優先して圧延され、均一な厚みを有する多層金属が得られなかった。特に、アルミニウムやマグネシウムを中間層とした場合、これが顕著であった。
【0110】
チタンが上記組成の範囲にあっても、アルミニウムやマグネシウムを中間層としたときは均一化できないこともあるので、アルミニウム−銅合金やアルミニウム−マグネシウム合金を用いることが好ましい。
【0111】
チタン/銅/チタン材におけるチタン層の厚みは10μm以上必要であった。これはチタンの結晶粒径が10μm前後であるためである。チタン層の厚みが結晶粒径の厚みと同程度であると、プレス時の曲げ応力が外層のチタンに加わった際、粒界から破壊し易くなるためである。また、外層であるチタンの厚みを、むやみに厚くしても、加工性の面で好ましくない。
【0112】
金属層のうち、外層の厚みの比が30%以下であれば、中間層の優れた加工性を損なうことはなく、中間層の金属が単体のときと同様に組成加工が可能であった。外層の厚みが30%を超えると、チタンの機械的性質が顕在化し、塑性変形性が悪化した。従って、外層の厚みは10μm以上あって、金属層の厚みに対する外層の厚みの比が30%以下であることが好ましい。
【0113】
図1に示した被覆層2は、表1に示したNo8の材料で構成されている。結着材としてのPVDF−HFP(10wt%)共重合体をNMP(N−メチルピロリドン)に溶解し、これに平均粒径約4μmの黒鉛と平均粒径0.02μmのファーネスブラックを添加し、ロールで分散処理して混合体を得た。黒鉛とファーネスブラックの配合比率は、重量比で80:20とした。最終的に混合体に対する導電材+結着材の質量比(固形分量)が25wt%と40wt%となる2種類の混合体を調製した。
【0114】
図4に示すようにセパレータ6の流路断面は台形で、拡散層9と接触するリブの幅は1mm,溝の開口部幅は1.5mm,流路深さは0.5mmである。図1の被覆層2はディップコート法とスクリーン印刷法の2種類とした。
【0115】
ディップコート法は、室温で固形分量(導電材+結着材)25wt%の混合体中にセパレータ6を10秒程度浸漬し、引き上げ速度10mm/秒の速度で引き上げる方法で行った。これを真空乾燥器で140℃に加熱し、3時間乾燥した。この方法で得られた被覆層2の厚さは平均60μmであった。
【0116】
スクリーン印刷は、最終的な被覆層2(図1参照)の厚さが60μmとなるようなステンレス製メッシュサイズ#100のスクリーンを用い、シリコンゴム製ブレードで固形分量40wt%の混合体を印刷塗布した。スクリーン印刷方法はディップコート法がセパレータ6の全面に被覆層2が形成されるのに対し、セパレータ6のリブ面(電気が流れる通電面)だけに被覆層2が形成できる。但し、金属層1のうち、板周辺の銅が露出する部分については、はけ塗りで被覆層2を形成した。このセパレータ6を真空乾燥器で140℃,3時間加熱乾燥した。被覆層2の厚さは平均60μmであった。
【0117】
本実施例で例示した導電材は、黒鉛およびファーネスブラックであるが、これに限定されるものではなく、フラーレンやカーボンチューブ等であってもよく、また、タングステンカーバイドや窒化チタンなどの導電性セラミクスであってもよいし、混合体であってもよい。さらにまた、金属紛体であっても同じ効果が得られる。
【0118】
〔実施例 3〕
本実施例を図を用いて説明する。本実施例では実施例2のセパレータを単セル燃料電池に使用した例を示す。
【0119】
図4はこのセパレータ6を備えた単電池発電試験セル7の断面模式図である。単電池発電試験セル7は、ゴアテックジャパン製MEA(Membran Electrode Assembly;PRIMEA5510)8を、同社製の拡散層(CARBEL−CF)9の2枚で挟み、更に、セパレータ6で挟持している。
【0120】
セパレータ6は肉厚0.3mmの板材で、発電面(拡散層9との接触面)が30mm×30mmであり、この部位に直線流路が形成されている。さらに、このセパレータ6は緻密黒鉛製のホルダ10に納められている。
【0121】
前記の表面処理層2はセパレータ6の外表面全てに形成されているタイプと、リブ面だけに形成されているタイプ、および、表面処理層2を形成しないタイプの3種類を用いた。
【0122】
上記被覆層2は図1に示すように、樹脂5がポリフッ化ビニリデン、導電材3が平均粒径4μmの黒鉛と平均粒径0.02μmのカーボンブラックの混合体で構成されている。
【0123】
被覆層2に占める導電材3の質量は40%で、被覆層2の厚みは平均60μmである。
【0124】
これらによって形成された単電池発電試験セル7の連続発電試験を実施した。発電試験条件はセル温度70℃,アノードおよびカソード加湿温度70℃,電流密度0.5A/cm2とし、水素利用率70%,酸素利用率40%の条件下、出力電圧の経時変化を観察した。なお、燃料ガスには常圧の純水素を、また、酸化剤ガスには乾燥空気を用いた。
【0125】
その結果、試験開始初期の電圧は0.68Vであった。比較のために測定した機械切削緻密黒鉛製セパレータと比較すると、チタンでは約0.03Vほど低い値であった。これはセパレータ6の抵抗が緻密黒鉛より大きいためである。
【0126】
また、初期電圧は黒鉛セパレータ製より低いものの、チタン/銅/チタン製セパレータでは連続発電時間1,000時間の時点で電圧低下率が−15mV/1,000時間であり、5,000時間以上の寿命と見做すことができる。
【0127】
発電性能に関しては、表面処理層2がセパレータ6の全面形成タイプとリブ面形成タイプのいずれもほぼ同じであった。このことから表面処理層2はリブ面のみに形成するだけも十分である。被覆層2を必要箇所に限って形成することにより材料の使用量を低く抑えることができる。
【0128】
被覆層2を有しない裸のチタン/銅/チタン製のセパレータ6を用いると、初期の電圧が0.6V以下で、電圧低下率は−1,000mV/1,000時間であった。分解後のセパレータ6の表面は、全体的に薄紫色の干渉色に変化しており、チタンの皮膜が成長して抵抗が増加したことが、大きな低下率を招く要因と考える。
【0129】
比較のために、同じ表面処理層を形成したステンレス鋼(SUS304鋼)についても同じ試験を実施した。ステンレス鋼の場合、出力電圧および電圧低下率は、それぞれチタン/銅/チタン製セパレータとほぼ同じ0.68Vおよび−15mV/1,000時間であったが、発電時間が400時間を超えると、出力電圧が急激に減少し、0.2V以下となった。
【0130】
ステンレス製セパレータを用いた電池を分解し、表面処理層2を除去して表面を観察したところリブ表面は全面腐食の様相を呈していた。
【0131】
更に、MEAの元素分布をTOF−SIMSで分析した結果、ステンレス鋼の成分であるニッケルが電解質膜中に検出された他に、特に、カソード側電極層において鉄の蓄積が観察された。
【0132】
ステンレス鋼をセパレータとして用いた場合、発電に伴う腐食によりステンレス鋼からの溶出成分がMEAに悪害を与え、寿命を短くした。チタン/銅/チタンのセパレータでは若干のチタンがMEAで観察されたものの、その量は少なく、発電性能に影響を及ぼすほどではなかった。
【0133】
このように被覆層2を形成したチタン/銅/チタンは電池の寿命を短くさせることなく使用することができる。
【0134】
〔実施例 4〕
本実施例を図を用いて説明する。本実施例では積層型電池の一例を示す。
【0135】
図5は本実施例の積層型電池に用いたセパレータ6の模式鳥瞰図である。セパレータ6は金属層1がチタン/アルミニウム/チタンの3層、被覆層2が表1に示したNo8の混合体を前記チタン/アルミニウム/チタン3層の金属層1の両面全体に被覆してある。
【0136】
被覆方法は実施例2で述べたディップコート法を用いた。前記セパレータ6の発電面は直線状の流路溝をプレス加工で成型されており、流路溝部80×150mmである。この流路部はリブ21(図3参照)の幅1mm、溝22の開口部幅1.5mm、溝22の深さ0.5mmである。前記セパレータ6は反応ガスおよび冷却水の出入り口であるマニホールド13が形成されている。
【0137】
また、前記セパレータ6は反応ガスを流路部に導入するための導入溝が形成されているPPS製のフレーム12がシリコン接着剤で接着されている。
【0138】
外層/中間層/外層の構造を有する金属層はセパレータ6の周辺部や、マニホールド端面13において中間層が露出する。そのため、この露出部を何の保護もせず、そのまま使用すると中間層が選択的に腐食し、腐食生成物が発電性能を悪化させる。そのため、実施例2では露出面を保護層2と同じ材料で被覆したが、これはメッキ,樹脂被覆などその他の方法でもよい。チタン/アルミニウム/チタンを金属層1として用いた場合はアルマイト処理が適当である。
【0139】
室温,10wt%硫酸中で15分間、15Vの電圧でこれをアノード酸化すると、中間層であるアルミニウムが緻密で耐食性に優れるアルマイト皮膜で覆われる。アルマイト処理後の耐食性は約3桁ほど向上した。
【0140】
アルマイト処理に続き純水,95℃で10分間封孔処理すると、更に耐食性が向上した。但し、外層のチタンも酸化され、紫色の絶縁性皮膜も成長するので、これを研磨等で除去してからセパレータとした。
【0141】
図6に冷却板15の鳥瞰図を示す。冷却板(冷却セル)15はセパレータ6と同一構造のものを用いた。セパレータ6と同じ形状を有する冷却板15の2枚で冷却水用フレーム16を挟持し、これを一単位の冷却セルとした。冷却水は、冷却板15−aと冷却板15−bとの間を流れる構造である。
【0142】
冷却板15−aおよび冷却板15−bの対向面が冷却水の通り道であるのに対し、それぞれの反対側の面は電極面となる。
【0143】
図7は前記セパレータ6を積層した積層型電池の電池の構造を示す。セパレータ6とセパレータ6の間にはゴアテックジャパン製MEA(Membran Electrode Assembly;PRIMEA5510)8と、同社製の拡散層(CARBEL−CF)9の2枚で挟み込まれている。これを一単位の発電セルとした。
【0144】
発電セル3単位に対し、冷却セル1単位を繰り返し積み上げ、トータルで発電セル9単位、冷却セル2単位積層し積層型電池とした。積層体の両端には外側に向かってカーボンペーパ17/ニッケル製集電材18/テフロン製絶縁板19/エンドプレート20が設置されている。
【0145】
上記積層体の両端に設けられた2つのエンドプレート20間で、ボルトナットと皿バネを使用し積層体を締め付けた。エンドプレート20には反応ガスおよび冷却水の出入口用コネクタが設けられ、これを介して反応ガスと冷却水が積層型電池に導入される。
【0146】
この積層型電池を次の条件で発電した。発電条件は電流密度0.3A/cm2、電池温度70℃、アノードおよびカソード加湿水温度70℃(外部加湿器により反応ガスを加湿)、水素利用率70%(純水素)、酸素利用率40%(空気)、ガス排圧大気圧とした。
【0147】
開回路電圧は1発電セル当たり平均900mV、0.3A/cm2負荷時、1発電セル当たり平均0.74Vであった。1,000時間まで発電したところ、出力電圧は1発電セル当たり0.02V低下したのみであった。
【0148】
発電時の交流抵抗を定期に測定した結果は、発電開始から3,000時間後まで全く変化せず、90mΩ・cm2であった。このことから、セパレータ自身は全く劣化が認められず、長寿命のセパレータとすることができた。
【0149】
本実施例で用いたセパレータ6の形状並びにそのリブ21の幅、溝22の幅、深さは一例であって、これに限定するものではない。
【0150】
【発明の効果】
本発明によれば、最外層にチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステンを有する金属層にカーボン等の導電材と導電材を固定するための樹脂結着材とで構成される被覆層を形成することにより、長期に渡り金属層の耐食性を保持し、抵抗増大を抑制した固体高分子電解質型燃料電池の金属セパレータ、並びに、固体高分子電解質型燃料電池を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】チタン/銅/チタンに被覆層を形成したセパレータの模式断面拡大図である。
【図2】被覆層の膜厚と腐食速度の関係を表すグラフである。
【図3】プレスセパレータの鳥瞰図と断面拡大図である。
【図4】単電池発電試験セルの模式断面図である。
【図5】積層型電池に用いたセパレータの鳥瞰図である。
【図6】積層型電池に用いた冷却板の鳥瞰図である。
【図7】積層型電池の構成を表す模式断面図である。
【符号の説明】
1…金属層、2…被覆層、3…導電材、5…樹脂、6…セパレータ、7…単電池発電試験セル、8…MEA、9…拡散層、10…ホルダ、12…フレーム、13…マニホールド、15…冷却板、16…冷却水用フレーム、17…カーボンペーパ、18…集電板、19…絶縁板、20…エンドプレート、21…リブ、22…溝。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a separator and a polymer electrolyte fuel cell which are constituent members of a polymer electrolyte fuel cell.
[0002]
[Prior art]
Separator materials used in polymer electrolyte fuel cells are broadly divided into carbon and metal types. In the case of carbon, for example, a dense graphite material is cut to form a flow path and a manifold. For this reason, there is a problem that not only material costs but also processing costs are high.
[0003]
In order to solve this, for example, there is a method in which a resin is mixed with graphite and a separator is completed by means of heat compression molding or injection molding. Since this method is easy to mold, the cost can be remarkably reduced as compared with the above-described dense graphite cutting.
[0004]
Metals satisfy the impermeability of reactive gases (a general term for fuel gas and oxidant gas), which is one of the functions required of separators, and there are differences in thermal conductivity and electrical conductivity depending on the type of metal. Generally larger than graphite. In addition, the strength, toughness, and ductility of metals are superior to those of graphite materials, and they also excel in functions as structural materials and functions as workpieces.
[0005]
If the metal used as the separator is a general-purpose general-purpose metal, the material can be easily obtained and the material cost is low. Therefore, it is expected that the cost can be further reduced as compared with a separator formed by mixing graphite and resin.
[0006]
However, metals have the disadvantage of being easily corroded, not found in carbon-based materials. Except for precious metals such as platinum and gold, most metals are at risk for corrosion.
[0007]
The polymer electrolyte fuel cell is operated at a temperature of about 70 ° C., and the separator on the fuel electrode side may contain vapor (water) of humidified components such as carbon dioxide gas and a small amount of carbon monoxide gas in addition to hydrogen gas. ). The other air electrode side separator is exposed to air containing steam and moisture.
[0008]
Normally, if the metal has a corrosion resistance higher than that of stainless steel, it will not be corroded in such an environment, but a phenomenon called polarization unique to the battery is imposed on the separator. This is because there is electrical continuity between the electrode and the separator. When materials having different potentials are brought into electrical contact, they are polarized according to the strength of the electrochemical reaction (speed of reaction rate) and the area. At this time, ionic conductivity is required between the separator and the electrode.
[0009]
The substance that controls ionic conductivity is thought to be mainly condensed water. When water is present between the separator and the electrode, an ion passage is formed. Since the shortest distance from the separator surface to the electrode is as short as several hundred μm and the temperature is high, even with pure water, the iR drop is about several tens of mV, so there is a sufficient potential to polarize the separator. It is believed that it can be applied.
[0010]
When the separator is polarized and the potential resulting from the polarization hits the active state region or the hyperpassive region of the metal, the corrosion of the metal is accelerated, the contact resistance between the separator and the diffusion layer increases, or the corrosion product May be trapped by the electrolyte membrane as an ion, and as a result, the ionic conductivity of the ion exchange membrane may be reduced.
[0011]
When the potential at which the separator is polarized is in the passive region, the occurrence of corrosion is very small, but the passive film grows. Ordinary passive films are composed of oxyhydroxides, oxides, etc. starting from hydroxides. Since most of these compounds have poor electrical conductivity, as the passive film of the metal separator grows thicker, the electrical resistance increases, leading to deterioration in battery performance.
[0012]
The corrosion resistance of the metal is maintained by the passive film, but this also causes performance deterioration.
[0013]
In addition, an oxide film may grow or corrode due to a current flowing through the separator. This phenomenon is particularly noticeable when the contact resistance in the separator / diffusion layer is large, and this phenomenon is particularly likely to occur in the separator on the anode side. This phenomenon is similar to a kind of stray current corrosion (electric corrosion) or galvanic corrosion, and the higher the current density, the greater the corrosion.
[0014]
Many inventions related to prevention of high resistance and corrosion when a metal separator is used have been disclosed from the background that electrical resistance increases or corrosion occurs when a metal is used as a separator.
[0015]
Although it is not a separator, Japanese Patent No. 3,211,378 (or Japanese Patent Laid-Open No. 4-159227) uses a foamed metal such as nickel, aluminum or copper as a diffusion layer and coats it with a corrosion-resistant material such as platinum or gold. are doing.
[0016]
The bipolar plate (separator) of Japanese Patent No. 2,953,555 (or Japanese Patent Application Laid-Open No. 6-092637) is aluminum, titanium, zirconium, niobium, tantalum and alloys thereof, or stainless steel, high alloy steel, nickel. -It is made of a chromium alloy and the surface thereof is coated with a conductive material.
[0017]
In JP-A-8-190883, a noble metal layer is formed on a corrugated separator made of stainless steel or titanium alloy to suppress an increase in resistance.
[0018]
In JP-A-8-222237, a large number of protrusions are arranged on the front and back surfaces of a metal separator, and the surface is provided with an electrically conductive coating.
[0019]
In JP-A-9-298064, a water repellent layer is formed on a metal, and this water repellent layer is used as a gold plating layer or the like.
[0020]
In Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-228914, a gold plating layer of 0.01 to 0.06 μm is formed on a surface of a metal such as stainless steel in contact with the electrode.
[0021]
In Japanese Patent Laid-Open No. 10-255823, a conductive carbon material is formed on a metal containing 80% by weight or more of aluminum or titanium. Similarly, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-162479, a metal film in which conductive ceramics are dispersed is formed.
[0022]
In JP-A-11-345618, a conductive coating film is formed on a stainless steel substrate in a thickness of 3 to 20 μm, and this coating film is a mixed powder containing graphite and carbon black.
[0023]
In JP-A-11-144744, a coating material in which carbon is dispersed is applied on a stainless steel substrate, and after rolling, this is heat-treated to form a carbon layer.
[0024]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-036309, a metal is compositely plated with graphite fluoride particles and a noble metal.
[0025]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-123850, a noble metal plating layer is provided on any of stainless steel, titanium, and a titanium alloy.
[0026]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-138067, first and second coat layers are formed on a metal substrate, a conductive material other than carbon is formed on the first coat layer, and a carbon material is formed on the second coat layer. The separator is made of high corrosion resistance.
[0027]
In Japanese Unexamined Patent Publication No. 2000-155742, an anion trapping layer containing an anion trapping substance is formed on the surface of a metal, and the anionic substance is trapped before the corrosive substance reaches the metal to prevent corrosion.
[0028]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-164228, a plurality of layers of stainless steel, copper, aluminum, titanium, and alloys or composite materials thereof are formed on a separator to obtain peeling resistance, conductivity, and corrosion resistance.
[0029]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-260441, conductive particles are disposed in a portion of a metal gas flow path plate (separator) that comes into contact with a diffusion layer, and the hardness of the conductive particles is made harder than that of the separator. To form a conductive path.
[0030]
In Japanese Patent Laid-Open No. 2000-307747, a metal coating layer that is melt-formed is provided on a substrate metal, and further a corrosion-resistant coating layer made of a carbon material or the like is formed to improve corrosion resistance.
[0031]
In Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-353531, a metal nitride layer such as titanium, aluminum, chromium, copper, alloys thereof, and stainless steel is formed.
[0032]
[Problems to be solved by the invention]
The above-mentioned invention is mainly intended to improve the corrosion resistance by forming a coating layer on the surface of the metal, which reliably improves the corrosion resistance of the metal and extends the power generation life of the battery compared to when used alone. It was possible.
[0033]
However, the manufacturing process becomes too complicated, continuous production is difficult, or even if the effect of improving the corrosion resistance is great, the cost of materials is high, and thus high costs cannot be avoided. Alternatively, even if the corrosion resistance can be increased at a low cost, the sustainability of the effect may be insufficient.
[0034]
For example, considering that the battery life generally required is 5000 hours or more for in-vehicle use and 40,000 to 90,000 hours for home use or distributed power supply, it is necessary to provide sufficient corrosion resistance. Yes, life extension is a major issue when metals are used.
[0035]
In order to maintain the anti-corrosion and high resistance prevention functions of the coating layer for a long time, it is necessary to block water and air that permeates the coating layer, and to select a metal that does not elute as ions even if the outer surface metal is oxidized. We thought that it was important and came to obtain the present invention.
[0036]
In order to actually form the separator, it is necessary to consider the workability of the substrate metal in addition to the corrosion resistance. The characteristics of metal are sufficient strength and ease of plastic working, but even a number of metals are excellent in plastic working like aluminum and copper, and corrosion resistance such as nickel-chromium-molybdenum alloy and titanium alloy Even if it is good, there is a wide range of metals that are not suitable for plastic working. In this invention, the separator which implement | achieves high corrosion resistance with the metal excellent also in workability is provided.
[0037]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the gist of the present invention is as follows.
[0038]
(1) In a polymer electrolyte fuel cell separator comprising a metal layer and a conductive coating layer,
The metal layer is made of at least one metal selected from iron, aluminum, copper, titanium, magnesium, zirconium, tantalum, niobium, tungsten, nickel, chromium, and an alloy of the metal, and the outer surface of the metal is titanium. , Zirconium, tantalum, niobium and alloys thereof, and the coating layer includes at least one conductive material selected from carbon, conductive ceramics, and metal powder, and a resin for fixing the conductive material. A coating layer composed of a binder is formed.
[0039]
(2) The metal layer is formed of a three-layer structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, and the intermediate layer is formed of a metal selected from iron, copper, aluminum, magnesium and alloys thereof. It is in the separator for fuel cells.
[0040]
(3) In the polymer electrolyte fuel cell separator, an intermetallic compound composed of adjacent metals is formed between the outer layer / intermediate layer / outer layer of the metal layer.
[0041]
(4) The metal layer is formed of a three-layer structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, and a solid whose hardness of the metal of the outer layer is 1/3 to 3/1 with respect to the hardness of the metal of the intermediate layer. It is in the separator for polymer fuel cells.
[0042]
(5) The metal layer is formed of a three-layer structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, the intermediate layer is a metal layer made of aluminum or an aluminum alloy, and the portion where the aluminum or aluminum alloy is exposed is anodized Or it exists in the separator for polymer electrolyte fuel cells coat | covered with the boehmite membrane | film | coat.
[0043]
(6) The outer surface of the metal is titanium or a titanium alloy, and the impurity concentration in titanium is 0.05 ppm or less, oxygen is 0.2 ppm or less, iron is 0.25 ppm or less, nitrogen is 0.05 ppm or less, Or it exists in the separator for polymer electrolyte fuel cells which the hardness of the said titanium or titanium alloy exists in the range of 72-112 in Vickers hardness.
[0044]
(7) The separator for a polymer electrolyte fuel cell, wherein the thickness of the outermost layer of the metal layer is 10 μm or more and the ratio of the thickness of the outermost layer to the thickness of the metal layer is 30% or less.
[0045]
(8) The coating layer is in a polymer electrolyte fuel cell separator having a thickness of 10 to 100 μm, preferably 40 to 70 μm.
[0046]
(9) The coating layer includes a carbon-based conductive material containing graphite and carbon black and a binder, and the mixing ratio of the carbon-based conductive material and the binder is 15:85 to 90:10 by weight ratio. Preferably, the ratio is 35:65 to 55:45, and the blend ratio of graphite and carbon black of the carbon-based conductive material is 30:70 to 90:10 by weight ratio in the polymer electrolyte fuel cell separator.
[0047]
(10) The binder of the coating layer is at least one of fluorine resin, silicon resin, phenol resin, epoxy resin, polyimide resin, polyamide resin, polyolefin resin, furan resin, and rubber resin. In the separator for a polymer electrolyte fuel cell.
[0048]
(11) The binder of the coating layer is a copolymer (PVDF-HFP copolymer) of polyvinylidene fluoride (PVDF) and hexafluoropropylene (HFP), and the propylene hexafluoride is a binder. The solid polymer fuel cell separator is in the range of 5 to 30% by weight.
[0049]
(12) In the polymer electrolyte fuel cell having a separator having an electrode, a gas diffusion layer, and a manifold on both surfaces of the polymer electrolyte having ionic conductivity, any one of (9) to (11) only on the current-carrying surface It is in the separator for polymer electrolyte fuel cells which formed the coating layer of description.
[0050]
(13) In a polymer electrolyte fuel cell having a polymer electrolyte having ionic conductivity and electrodes formed on both sides of the polymer electrolyte, and having a gas diffusion layer and a separator, the separators are (1) to (12). The polymer electrolyte fuel cell is a separator according to any one of the above.
[0051]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present inventors first tried to select a material suitable as a metal separator material. As the method, the change in weight before and after the immersion test in a sulfuric acid aqueous solution at room temperature, the current density obtained from the polarization curves of sulfuric acid (pH about 1.2) and aqueous sodium sulfate (pH about 6.8) at 30 ° C., The current density and the amount of eluted metal in a constant potential holding test in a sodium sulfate aqueous solution at 70 ° C. were used.
[0052]
Although there are many unclear points about the actual battery environment to which the separator is exposed, it was considered possible to make a relative comparison of the corrosion resistance between materials by carrying out the above test.
[0053]
As a result of conducting various tests on pure metals, the following knowledge was obtained. The behavior of corrosion resistance in sulfuric acid aqueous solution is roughly classified into three.
[0054]
Classification 1: Both the anode and cathode have excellent corrosion resistance
Category 2: Excellent corrosion resistance at the anode electrode
Classification 3: Corrosion resistance is poor for both anode and cathode
The metals belonging to the above category 1 were as follows.
[0055]
Elements belonging to category 1: titanium, zirconium, tantalum, niobium, tungsten, gold, platinum, lead, silicon, graphite.
[0056]
In these materials, these metal components contained in the test solution after the end of the polarization curve and the test solution for the constant potential holding test were extremely small, and the values were about three orders of magnitude lower than those of other metals. Therefore, it is expected that there is little possibility of adverse effects on the electrode and the electrolyte.
[0057]
However, since a certain amount of current flows during polarization, it is considered that most of this current was used for film growth. Most of the metals mentioned above are valve metals except for noble metals such as gold. Therefore, although corrosion resistance is good, there is a concern that the surface resistance of the metal increases with the passage of time. In fact, in the case of titanium, the initial sheet resistance is 0.3 mΩ · cm. 2 (Thickness 4 mm) is 100 mΩ · cm in tens of hours 2 It rose to the order. That is, these metals other than noble metals also need to be subjected to some surface treatment.
[0058]
Stainless steel, which is generally called a corrosion-resistant metal, is a widely used metal, is inexpensive, and has excellent workability. Therefore, it is expected as a material for a separator, but the corrosion resistance is particularly poor in the cathode potential region. Stainless steel is thought to be because its components, chromium and nickel, dissolve in a high potential region. Actually, constituent element ions of stainless steel were detected in the test solution after the constant potential holding test.
[0059]
Pure chromium and pure nickel are just equivalent to the hyperpassive region in the cathode potential region of the fuel cell. Therefore, it is considered that the stainless steel (especially austenite type) containing chromium and nickel as main constituents also has an increased current in the cathode potential region and an increased amount of dissolution.
[0060]
Therefore, high chromium, high nickel stainless steel, such as SUS309S and SUS310S, was poorer in corrosion resistance than SUS304. Molybdenum has been added to stainless steel as an element imparting high corrosion resistance, but molybdenum did not show any passivation in an aqueous sulfuric acid environment. Therefore, the SUS310 series alloy to which molybdenum is added is inferior in corrosion resistance to SUS304, though only slightly. Copper as an additive element was the same as molybdenum.
[0061]
For the same reason, the nickel base alloy has poor corrosion resistance on the cathode side. In chemical plants that handle strongly acidic solutions such as hydrochloric acid and sulfuric acid, nickel-based alloys are used as structural materials, but they are considered difficult to use in fuel cell environments.
[0062]
However, since these materials showed excellent corrosion resistance in the anode potential region, there is a possibility that the corrosion resistance can be improved by surface treatment.
[0063]
Considering the price of the material and the corrosion resistance, austenitic SUS304 steel, SUS316 steel, and ferrite SUS430 were excellent overall. Double-layer stainless steel (SUS329 or the like) is excellent from the standpoint of corrosion resistance alone, but this material is also promising if the material cost can be reduced. In addition, titanium is a metal whose price is about one digit higher than that of SUS304 steel. However, if it is a composite metal material in which a thin layer of titanium is coated with an inexpensive metal, it is a metal that can be expected because it is inexpensive.
[0064]
From the above, metals that can be used in the separator as a single metal are difficult except for noble metals. Since the use of noble metals is economically out of the question, some surface treatment means such as suppressing an increase in electrical resistance or imparting corrosion resistance to other inexpensive metals is necessary.
[0065]
Furthermore, the following experiment was conducted, and it was found that the substrate metal needs to be insoluble even when corroded.
[0066]
Specimen is metal / carbon paper / metal (contact area 10cm 2 And lead wires were attached to the metal at both ends of the test piece. This test simulates a separator and carbon diffusion layer in a fuel cell. This test piece was neutral 0.05M Na at 70 ° C. 2 SO Four Immerse in an aqueous solution (open to the atmosphere, 2 L), and use a galvanostat to force current (0.1 A / cm between both electrodes). 2 The voltage between the metals after correcting the iR drop of the lead wire or the like was about 1.0 V).
[0067]
As a result, in an alloy containing Ni or Cr such as stainless steel or nickel-base alloy, the test solution after 100 hours contained Ni or Cr in the order of ppm. The observed surface after the test exhibited both positive and negative corrosion, and the positive electrode was particularly remarkable. When the metal was titanium, elution of the titanium component into the test solution was not observed.
[0068]
As described above, the elution component from the metal causes deactivation of the electrode and a decrease in the ionic conductivity of the polymer electrolyte membrane, so that the dissolved component from the metal must be suppressed. Also from the above experiments, the elements belonging to category 1, ie, titanium, zirconium, tantalum, niobium, tungsten, gold, platinum, lead, silicon, and graphite, are effective as the substrate metal.
[0069]
Among these, practical metals are titanium, zirconium, tantalum, niobium, and tungsten, and it is desirable that the outermost surface of the metal layer be these metals. However, in addition to the disadvantage that these metals are expensive, they have the disadvantage of being inferior in formability.
[0070]
Since the separator plays a role of efficiently supplying the reaction gas to the electrode, a complicated groove shape, dimple processing, or embossing is usually performed. In the present invention, although corrosion resistance such as iron, copper, aluminum, and magnesium is inferior, a metal with good workability is placed in the intermediate layer, and both surfaces thereof are covered with the above-mentioned metal such as thin titanium to form an outer layer / intermediate layer / outer layer.
[0071]
As a method for forming this material, there are an explosion method, a rolling method, an adhesion method, and the like. For this reason, it is necessary to select an appropriate one for the properties of the outer layer and the intermediate layer.
[0072]
Next, various surface treatment methods were examined. In addition, as a test method, in order to quickly determine the effect of the coating layer, various surface treatment methods are applied to carbon steel (SS400) with poor corrosion resistance, and anticorrosion is achieved through polarization curves and constant potential immersion tests (implemented by simple immersion tests). The function was evaluated.
[0073]
Typical plating methods include chrome plating, nickel plating, and gold plating. As described above, since chromium and nickel have poor corrosion resistance, electrolytic gold plating was employed. As a result, the plating was divided into two stages, and unless the thickness of the plating layer was increased to 0.1 μm or more, pinholes could not be eliminated and sufficient corrosion resistance could not be obtained. In addition, gold plating requires many processes such as pretreatment and increases the cost.
[0074]
A material obtained by depositing conductive ceramics by a dry process such as ion plating or sputtering could not obtain satisfactory corrosion resistance. In addition to the fact that the membrane is porous, depending on the ceramic used, the ceramic itself may change and dissolve in an electrochemical reaction.
[0075]
Next, application of a conductive paint was attempted as a surface treatment method. When carbon steel was coated with a paint in which a conductive material such as graphite was mixed with a resin binder, this had the highest anticorrosion effect and resistance increase suppression effect. However, the effect of anticorrosion varies markedly depending on the type of binder (binder) and the concentration of the conductive material, and it is necessary to obtain an optimum composition.
[0076]
[Example 1]
This embodiment will be described with reference to the drawings. In this example, the corrosion resistance of various materials was compared for the coating layer.
[0077]
The substrate metal uses a multiphase metal composed of titanium, zirconium, tantalum, niobium, and tungsten as an outer layer and an intermediate layer made of iron, copper, aluminum, and magnesium. Thereby, a substrate metal excellent in corrosion resistance and workability can be obtained. Here, titanium / copper / titanium is used as an example.
[0078]
As for the titanium / copper / titanium material, three sheets of titanium and copper having an appropriate thickness were stacked and rolled cold or hot to finally obtain a sheet thickness of 0.2 to 0.3 mm. In the case of hot rolling, the temperature was set to 400 to 600 ° C., and the oxide film formed on the surface was removed with emery paper.
[0079]
As the coating layer, a carbon / binder / solvent mixture having various compositions was used. Carbon used was graphite or carbon black added thereto. As the binder, fluorine resin, silicon resin, phenol resin, epoxy resin, polyimide resin, polyamide resin, polyolefin resin, furan resin, rubber resin, and some of these mixtures were used. .
[0080]
The method for preparing the mixture is as follows. The binder is dissolved in various solvents (an appropriate solvent is selected according to the binder material), and graphite having an average particle size of about 4 μm and furnace black having an average particle size of 0.02 μm are added thereto, and dispersed with a roll. To obtain a mixture. The blending ratio of graphite and furnace black was 80:20 by weight.
[0081]
When the mass ratio of graphite: furnace black affecting resistance was tested in another test, the mass ratio of graphite: furnace black was 30:70 to 90:10, and the resistance could be made smaller than that of graphite alone, especially graphite: furnace black. The composition ratio was selected because the resistance was the smallest at a mass ratio of 80:20.
[0082]
This mixture was applied by screen printing on a titanium / copper / titanium material cut to 20 × 50 mm. The screen thickness was selected so that the film thickness after drying was about 50 μm. After coating, it was dried in accordance with the characteristics of each solvent and binder. Furthermore, this test piece left one side of 20 × 50 mm, and the other part was covered with silicon resin so that the exposed surface was finally about 16 mm × 46 mm.
[0083]
The metal used in the test was also applied to an SS400 (carbon steel) metal plate of the same size as titanium / copper / titanium in order to examine only the corrosion resistance of the coating layer, and the anticorrosion performance was compared.
[0084]
The following method was used for the corrosion test. After inserting the test piece into the glass container (volume 2L) of the loop type tester, 0.05M Na 2 SO Four After the aqueous solution was introduced and the test solution in the container reached a dissolved oxygen concentration <10 ppb, a dissolved hydrogen concentration of about 30 ppb, and a pH of 6.8 to 7.2, the temperature was raised to 70 ° C. in 30 minutes. The outlet valve was closed.
[0085]
The test solution in the container was sampled periodically, and the metal components contained in the test solution were quantified by ICP. The test time was 100 hours.
[0086]
Table 1 shows the details of the coating layer used in this example and the results of the corrosion test. The conductive material (wt%) in the table represents the ratio of the amount of conductive material after drying.
[0087]
[Table 1]
Figure 0003723515
No2-No14 is the result of investigating the anticorrosion performance of the coating layer. As the conductive material increases, the elution rate of iron increases. In particular, when the proportion of the conductive material is 90 wt%, although the corrosion resistance is improved compared to the bare SS400 (No. 1) in which the coating layer is not formed, the corrosion amount increases to about 1/10 of SS400.
[0088]
Conversely, when the proportion of the conductive material is reduced, the amount of corrosion decreases, but when the surface resistance of No. 3 was measured in a separate test, 1 Ω · cm 2 Had reached. This resistance value is, for example, a current value of the fuel cell of 0.5 A / cm. 2 When flowing to a certain extent, it corresponds to an iR drop of 0.5 V, and 80% of the voltage obtained by power generation is a loss of resistance, which is not a practical value.
[0089]
In order to keep the efficiency of the battery high, it is important to make the iR drop as small as possible. At that time, the resistance of the separator is 30 mΩ · cm. 2 It is necessary to do the following. The ratio of conductive material: binder satisfying this value was 35:65 to 55:45.
[0090]
In summary, the blending ratio of the conductive material and the binder is 15:85 to 90:10, and an improvement in corrosion resistance can be expected. However, in order to bring out more functions as the conductive material in the separator, the conductive material: binder The ratio was found to be 35:65 to 55:45.
[0091]
It was also found that the thickness of the coating layer has a great influence on the corrosion resistance. FIG. 2 shows the relationship between the film thickness of the coating layer and the corrosion rate. If the film thickness is 10 μm or more, the effect of improving the corrosion resistance appears. In particular, when the thickness is 40 μm or more, the SS400 of the substrate is not corroded.
[0092]
On the other hand, when the film thickness is 100 μm or more, the film thickness becomes non-uniform, which causes drying unevenness and a phenomenon that a part of the coating layer swells in a balloon shape. The coating layer was not formed in the balloon-swelled portion.
[0093]
When the average film thickness was 70 μm or less, this phenomenon could be completely suppressed. Accordingly, the film thickness is suitably 10 to 100 μm, preferably 40 to 70 μm.
[0094]
No12 and No15-No22 are the results of examining the influence of the binder. Even if any binder is used, SS400 (No. 1) has the effect of increasing the corrosion resistance, but the binder having the largest anticorrosion effect is a fluororesin such as PVDF or PTFE. It is considered that these resins are particularly excellent in hydrophobicity and have small water permeation.
[0095]
Furthermore, regarding PVDF, a copolymer with HFP, which is expected to be able to improve the adhesion to metal, was also tested. No. 6 to No. 11 are results when the composition of the PVDF-HFP (vinylidene fluoride-6-fluorinated polypropylene) copolymer is changed from 0 to 50%. Although the difference in effect is small, the anticorrosion performance can be improved when the HFP ratio is in the range of 5 to 30%.
[0096]
No25 is a state of pure titanium / copper / titanium, and No26 is a case where a PVDF-based coating layer having a conductive material amount of 45 wt% is formed on a titanium / copper / titanium metal layer. In either case, no titanium is present in the test solution and is the best. However, as will be described later in detail, it is found that when titanium / copper / titanium is used as a solid separator as a separator, sufficient power generation performance cannot be obtained due to the growth of an oxide film, and formation of a coating layer is essential. It was.
[0097]
Example 2
In this example, a separator having a metal layer having an outer layer / intermediate layer / outer layer structure and a coating layer composed of the graphite-based conductive material and the PVDF-based binder described in Example 1 on both surfaces thereof. Will be described.
[0098]
The intermediate layer is selected from copper, iron, aluminum and magnesium, or alloys thereof. This is because these metals are low in cost and excellent in press formability. Any of these metals may be used, but copper was selected because it is particularly excellent in electrical conductivity, thermal conductivity, and composition workability.
[0099]
Moreover, it is excellent also in the adhesiveness and affinity with titanium described below. Titanium, zirconium, tantalum, niobium and tungsten are suitable for the outer layer, but the most versatile titanium among these metals was selected. By using such a metal layer formed with an outer layer / intermediate layer / outer layer, the amount of expensive titanium, zirconium, tantalum, niobium, and tungsten used can be suppressed, and the cost can be reduced.
[0100]
In addition, titanium, zirconium, tantalum, niobium, and tungsten have poor workability, and it was difficult to perform plastic processing such as press working alone. However, by adopting such an outer layer / intermediate layer / outer layer structure, The plastic workability is improved.
[0101]
For example, the most effective effect was when the separator flow path was pressed, and the thickness of the rib 21 as shown in FIG. 3 is 0.3 / mm or titanium / copper / titanium or titanium / aluminum / titanium. When press-molding into a corrugated separator 6 having a width of 1 mm, an opening width of the groove 22 of 1.5 mm, and a depth of the groove 22 of 0.5 mm, the warp size was 1/100, whereas titanium The single unit (JIS TP270H) was as large as 1/20. In addition, cracks were observed at the corners.
[0102]
Thus, the workability could be improved by using the metal layer 1 as the outer layer / intermediate layer / outer layer.
[0103]
FIG. 1 is an enlarged cross-sectional view of a separator 6 in which a straight channel is formed by pressing a 0.3 mm thick titanium / copper / titanium material as the metal layer 1 and a coating layer 2 is formed thereon.
[0104]
The titanium / copper / titanium material used here has the following characteristics. Titanium / copper / titanium is a material joined by cold rolling. However, since titanium and copper have different deformation resistances, it is necessary to match the hardness of each metal as much as possible. In general, copper as an intermediate layer is a soft metal, and titanium as an outer layer is hard. When the hardness of the intermediate layer and the outer layer was variously changed and the adhesive strength after completion was evaluated by a bending test of the plate, the hardness ratio between the outer layer and the intermediate layer was in the range of 1/3 to 3/1. Titanium / copper / titanium did not peel even in the 90-degree bending test.
[0105]
Similarly, no peeling occurred in titanium / iron / titanium. Titanium / aluminum / titanium and titanium / magnesium / titanium were peeled off by bending. As a means for solving this, when the steel was heated to about 400 ° C. after cold rolling, an intermetallic compound was generated between adjacent metals, and the adhesive force was improved. Such an effect was obtained in the same way with titanium / copper / titanium and titanium / iron / titanium. As described above, these metals can be bonded only by cold rolling, but when heat treatment is performed and a metal compound is generated between the layers, the bonding strength becomes stronger. In addition to adhesive strength, the electrical resistance of the material was also reduced. It is considered that the contact resistance could be reduced because the layers were more closely adhered.
[0106]
In this example, copper is used for the intermediate layer. However, since this is a soft metal, titanium used for the outer layer was selected so that the deformation resistance difference does not increase. There are about 10 types of titanium and titanium alloys as defined in JIS and ASTM standards.
[0107]
Among these, the metal having the best adhesive strength with copper, iron, aluminum, and magnesium of the intermediate layer is that the impurity concentration of titanium is 0.05 ppm or less of hydrogen, oxygen is 0.2 ppm or less, iron is 0.25 ppm or less, and nitrogen is It was 0.05 ppm or less, or titanium whose titanium or titanium alloy had a Vickers hardness in the range of 72 to 112.
[0108]
This titanium has a deformation resistance close to that of copper, iron, aluminum, and magnesium. Therefore, when rolled, the outer layer of titanium and the intermediate layers of copper, iron, aluminum, and magnesium could be rolled almost uniformly.
[0109]
When the impurity concentration of titanium deviated from the above, the titanium became hard and only the intermediate layer was preferentially rolled during rolling, and a multilayer metal having a uniform thickness could not be obtained. This was particularly remarkable when aluminum or magnesium was used as the intermediate layer.
[0110]
Even when titanium is in the above composition range, it may be impossible to make uniform when aluminum or magnesium is used as the intermediate layer. Therefore, it is preferable to use an aluminum-copper alloy or an aluminum-magnesium alloy.
[0111]
The thickness of the titanium layer in the titanium / copper / titanium material needs to be 10 μm or more. This is because the crystal grain size of titanium is around 10 μm. This is because when the thickness of the titanium layer is approximately the same as the thickness of the crystal grain size, when the bending stress during pressing is applied to the titanium of the outer layer, the titanium layer is easily broken from the grain boundary. Moreover, even if the thickness of titanium as the outer layer is increased excessively, it is not preferable in terms of workability.
[0112]
If the thickness ratio of the outer layer of the metal layer is 30% or less, the excellent workability of the intermediate layer is not impaired, and composition processing is possible as in the case where the metal of the intermediate layer is a single body. When the thickness of the outer layer exceeded 30%, the mechanical properties of titanium became obvious and the plastic deformability deteriorated. Therefore, the thickness of the outer layer is preferably 10 μm or more, and the ratio of the thickness of the outer layer to the thickness of the metal layer is preferably 30% or less.
[0113]
The covering layer 2 shown in FIG. 1 is composed of the material No. 8 shown in Table 1. PVDF-HFP (10 wt%) copolymer as a binder is dissolved in NMP (N-methylpyrrolidone), and graphite having an average particle diameter of about 4 μm and furnace black having an average particle diameter of 0.02 μm are added thereto. The mixture was obtained by dispersing with a roll. The blending ratio of graphite and furnace black was 80:20 by weight. Finally, two types of mixtures having a mass ratio (solid content) of the conductive material + binder to the mixture of 25 wt% and 40 wt% were prepared.
[0114]
As shown in FIG. 4, the cross section of the flow path of the separator 6 is trapezoidal, the width of the rib in contact with the diffusion layer 9 is 1 mm, the width of the groove opening is 1.5 mm, and the flow path depth is 0.5 mm. The coating layer 2 in FIG. 1 is of two types, a dip coating method and a screen printing method.
[0115]
The dip coating method was performed by dipping the separator 6 in a mixture having a solid content (conductive material + binder) of 25 wt% at room temperature for about 10 seconds and pulling it up at a speed of 10 mm / second. This was heated to 140 ° C. with a vacuum dryer and dried for 3 hours. The coating layer 2 obtained by this method had an average thickness of 60 μm.
[0116]
Screen printing uses a stainless steel mesh size # 100 screen with a final coating layer 2 (see FIG. 1) thickness of 60 μm, and a silicon rubber blade is used to print and apply a 40 wt% solid content mixture. did. In the screen printing method, the coating layer 2 is formed on the entire surface of the separator 6 by the dip coating method, whereas the coating layer 2 can be formed only on the rib surface (the current-carrying surface through which electricity flows) of the separator 6. However, the coating layer 2 was formed by brushing the portion of the metal layer 1 where the copper around the plate was exposed. This separator 6 was dried by heating at 140 ° C. for 3 hours in a vacuum dryer. The average thickness of the coating layer 2 was 60 μm.
[0117]
The conductive materials exemplified in the present embodiment are graphite and furnace black, but are not limited thereto, and may be fullerene, carbon tube or the like, and conductive ceramics such as tungsten carbide or titanium nitride. It may be a mixture. Furthermore, the same effect can be obtained even with a metal powder.
[0118]
[Example 3]
This embodiment will be described with reference to the drawings. In this example, an example in which the separator of Example 2 is used for a single cell fuel cell is shown.
[0119]
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of a unit cell power generation test cell 7 provided with this separator 6. In the single cell power generation test cell 7, a MEA (Membran Electrode Assembly; PRIME 5510) 8 manufactured by Goretech Japan is sandwiched between two sheets of diffusion layers (CARBEL-CF) 9 manufactured by the same company, and further sandwiched by a separator 6.
[0120]
The separator 6 is a plate material having a thickness of 0.3 mm and has a power generation surface (contact surface with the diffusion layer 9) of 30 mm × 30 mm, and a straight flow path is formed in this portion. Further, the separator 6 is housed in a holder 10 made of dense graphite.
[0121]
The surface treatment layer 2 used was of three types: a type formed on the entire outer surface of the separator 6, a type formed only on the rib surface, and a type not formed with the surface treatment layer 2.
[0122]
As shown in FIG. 1, the coating layer 2 is composed of a mixture of a resin 5 of polyvinylidene fluoride, and a conductive material 3 of graphite having an average particle diameter of 4 μm and carbon black having an average particle diameter of 0.02 μm.
[0123]
The mass of the conductive material 3 occupying the coating layer 2 is 40%, and the thickness of the coating layer 2 is 60 μm on average.
[0124]
The continuous power generation test of the single cell power generation test cell 7 formed by these was performed. The power generation test conditions were a cell temperature of 70 ° C, an anode and cathode humidification temperature of 70 ° C, and a current density of 0.5 A / cm. 2 The change in output voltage with time was observed under the conditions of a hydrogen utilization rate of 70% and an oxygen utilization rate of 40%. Note that pure hydrogen at normal pressure was used as the fuel gas, and dry air was used as the oxidant gas.
[0125]
As a result, the voltage at the beginning of the test was 0.68V. Compared with a machine-cut dense graphite separator measured for comparison, the value for titanium was about 0.03 V lower. This is because the resistance of the separator 6 is larger than that of dense graphite.
[0126]
In addition, although the initial voltage is lower than that of the graphite separator, the voltage drop rate is -15 mV / 1,000 hours at the time of continuous power generation time of 1,000 hours in the titanium / copper / titanium separator, which is more than 5,000 hours. It can be regarded as a lifetime.
[0127]
Regarding the power generation performance, the surface treatment layer 2 was almost the same for both the entire surface formation type of the separator 6 and the rib surface formation type. Therefore, it is sufficient to form the surface treatment layer 2 only on the rib surface. By forming the coating layer 2 only at the necessary locations, the amount of material used can be kept low.
[0128]
When a bare titanium / copper / titanium separator 6 without the coating layer 2 was used, the initial voltage was 0.6 V or less, and the voltage drop rate was -1,000 mV / 1,000 hours. The surface of the separator 6 after decomposition has changed to a light purple interference color as a whole, and the increase in resistance due to the growth of the titanium film is considered to cause a large reduction rate.
[0129]
For comparison, the same test was performed on stainless steel (SUS304 steel) on which the same surface treatment layer was formed. In the case of stainless steel, the output voltage and the voltage drop rate were 0.68 V and -15 mV / 1,000 hours, respectively, which are almost the same as those of the titanium / copper / titanium separator. The voltage decreased rapidly and became 0.2V or less.
[0130]
When the battery using the stainless steel separator was disassembled, the surface treatment layer 2 was removed, and the surface was observed, the rib surface was in the form of overall corrosion.
[0131]
Furthermore, as a result of analyzing the element distribution of MEA by TOF-SIMS, nickel, which is a component of stainless steel, was detected in the electrolyte membrane, and in particular, accumulation of iron was observed in the cathode side electrode layer.
[0132]
When stainless steel was used as a separator, the elution component from stainless steel caused harmful effects on MEA due to corrosion accompanying power generation, and shortened the life. In the titanium / copper / titanium separator, some titanium was observed by MEA, but the amount was small and did not affect power generation performance.
[0133]
Thus, the titanium / copper / titanium formed with the coating layer 2 can be used without shortening the battery life.
[0134]
[Example 4]
This embodiment will be described with reference to the drawings. In this embodiment, an example of a stacked battery is shown.
[0135]
FIG. 5 is a schematic bird's-eye view of the separator 6 used in the stacked battery of this example. In the separator 6, the metal layer 1 is coated with three layers of titanium / aluminum / titanium, and the coating layer 2 is coated on the both surfaces of the titanium / aluminum / titanium three-layered metal layer 1 with the No8 mixture shown in Table 1. .
[0136]
As the coating method, the dip coating method described in Example 2 was used. The power generation surface of the separator 6 is formed by pressing a straight channel groove and has a channel groove portion of 80 × 150 mm. This flow path portion has a width of 1 mm of the rib 21 (see FIG. 3), an opening width of the groove 22 of 1.5 mm, and a depth of the groove 22 of 0.5 mm. The separator 6 is formed with a manifold 13 which is an inlet / outlet of the reaction gas and the cooling water.
[0137]
The separator 6 has a frame 12 made of PPS in which an introduction groove for introducing a reaction gas into the flow path is formed and bonded with a silicon adhesive.
[0138]
In the metal layer having the structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, the intermediate layer is exposed at the periphery of the separator 6 and at the manifold end face 13. Therefore, if this exposed part is not protected and used as it is, the intermediate layer is selectively corroded, and the corrosion product deteriorates the power generation performance. Therefore, in Example 2, the exposed surface was coated with the same material as that of the protective layer 2, but this may be performed by other methods such as plating or resin coating. When titanium / aluminum / titanium is used as the metal layer 1, alumite treatment is appropriate.
[0139]
When this is anodized in a 10 wt% sulfuric acid at room temperature for 15 minutes at a voltage of 15 V, aluminum as an intermediate layer is covered with a dense anodized aluminum film having excellent corrosion resistance. Corrosion resistance after anodizing was improved by about 3 digits.
[0140]
Subsequent to the alumite treatment, the corrosion resistance was further improved by sealing with pure water at 95 ° C. for 10 minutes. However, the outer layer of titanium is also oxidized, and a purple insulating film grows. Therefore, this was removed by polishing or the like to obtain a separator.
[0141]
FIG. 6 shows a bird's-eye view of the cooling plate 15. A cooling plate (cooling cell) 15 having the same structure as the separator 6 was used. The cooling water frame 16 is sandwiched between two cooling plates 15 having the same shape as the separator 6, and this is used as a unit cooling cell. The cooling water has a structure that flows between the cooling plate 15-a and the cooling plate 15-b.
[0142]
The opposing surfaces of the cooling plate 15-a and the cooling plate 15-b are passages for cooling water, whereas the opposite surfaces are electrode surfaces.
[0143]
FIG. 7 shows a battery structure of a stacked battery in which the separator 6 is stacked. Between the separator 6 and the separator 6, two sheets of Gore-Tech Japan MEA (Membran Electrode Assembly; PRIME 5510) 8 and the company's diffusion layer (CARBEL-CF) 9 are sandwiched. This was defined as a unit of power generation cell.
[0144]
One unit of cooling cells was repeatedly stacked on three units of power generation cells, and a total of nine units of power generation cells and two units of cooling cells were laminated to form a stacked battery. A carbon paper 17 / a nickel current collector 18 / a Teflon insulating plate 19 / an end plate 20 are installed at both ends of the laminate.
[0145]
Between the two end plates 20 provided at both ends of the laminate, the laminate was tightened using bolts and nuts and disc springs. The end plate 20 is provided with a reaction gas and cooling water inlet / outlet connector, through which the reaction gas and the cooling water are introduced into the stacked battery.
[0146]
This stacked battery was generated under the following conditions. Power generation conditions are current density 0.3A / cm 2 Battery temperature 70 ° C., anode and cathode humidification water temperature 70 ° C. (humidification of reaction gas by external humidifier), hydrogen utilization 70% (pure hydrogen), oxygen utilization 40% (air), gas exhaust pressure atmospheric pressure did.
[0147]
The open circuit voltage is 900 mV on average per power generation cell, 0.3 A / cm 2 When loaded, the average was 0.74 V per power generation cell. When power was generated up to 1,000 hours, the output voltage only decreased by 0.02 V per power generation cell.
[0148]
The result of regular measurement of AC resistance during power generation does not change at all until 3000 hours after the start of power generation. 2 Met. Therefore, the separator itself was not deteriorated at all, and could be a long-life separator.
[0149]
The shape of the separator 6 used in the present embodiment, the width of the rib 21, the width of the groove 22, and the depth are merely examples, and the present invention is not limited thereto.
[0150]
【The invention's effect】
According to the present invention, a coating layer composed of a conductive material such as carbon and a resin binder for fixing the conductive material is formed on a metal layer having titanium, zirconium, tantalum, niobium, and tungsten as the outermost layer. As a result, it is possible to provide a metal separator for a solid polymer electrolyte fuel cell that maintains the corrosion resistance of the metal layer for a long period of time and suppresses an increase in resistance, and a solid polymer electrolyte fuel cell.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an enlarged schematic cross-sectional view of a separator having a coating layer formed on titanium / copper / titanium.
FIG. 2 is a graph showing the relationship between the film thickness of a coating layer and the corrosion rate.
FIG. 3 is a bird's-eye view and an enlarged cross-sectional view of a press separator.
FIG. 4 is a schematic cross-sectional view of a single battery power generation test cell.
FIG. 5 is a bird's-eye view of a separator used in a stacked battery.
FIG. 6 is a bird's-eye view of a cooling plate used in a stacked battery.
FIG. 7 is a schematic cross-sectional view illustrating a configuration of a stacked battery.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 1 ... Metal layer, 2 ... Coating layer, 3 ... Conductive material, 5 ... Resin, 6 ... Separator, 7 ... Single cell power generation test cell, 8 ... MEA, 9 ... Diffusion layer, 10 ... Holder, 12 ... Frame, 13 ... Manifold, 15 ... cooling plate, 16 ... cooling water frame, 17 ... carbon paper, 18 ... current collecting plate, 19 ... insulating plate, 20 ... end plate, 21 ... rib, 22 ... groove.

Claims (11)

金属層と導電性を有する被覆層を有する固体高分子型燃料電池用セパレータであって、前記金属層は外層/中間層/外層の三層構造で形成されており、前記外層と前記中間層の間には隣り合う金属で構成される金属間化合物が形成され、前記中間層は鉄,アルミニウム,銅,チタン,マグネシウム,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステン,ニッケル,クロムおよびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種の金属を有し、前記外層はチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブおよびこれらの合金から選ばれる金属を有し、前記被覆層はカーボン,導電性セラミクス,金属粉末から選ばれる少なくとも1種の導電材を有することを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータ。  A separator for a polymer electrolyte fuel cell having a metal layer and a conductive coating layer, wherein the metal layer has a three-layer structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, and the outer layer and the intermediate layer An intermetallic compound composed of adjacent metals is formed therebetween, and the intermediate layer is at least selected from iron, aluminum, copper, titanium, magnesium, zirconium, tantalum, niobium, tungsten, nickel, chromium and alloys thereof. The outer layer has a metal selected from titanium, zirconium, tantalum, niobium and alloys thereof, and the coating layer has at least one conductive selected from carbon, conductive ceramics, and metal powder. A separator for a polymer electrolyte fuel cell, comprising a material. 前記外層の金属の硬度が前記中間層の硬度に対する比で1/3〜3/1である請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The separator for a polymer electrolyte fuel cell according to claim 1, wherein the hardness of the metal of the outer layer is 1/3 to 3/1 in a ratio to the hardness of the intermediate layer. 前記中間層がアルミニウムまたはアルミニウム合金からなる金属層であり、前記アルミニウムまたはアルミニウム合金が露出している部位がアルマイトあるいはベーマイト皮膜で被覆されている請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  2. The polymer electrolyte fuel cell separator according to claim 1, wherein the intermediate layer is a metal layer made of aluminum or an aluminum alloy, and a portion where the aluminum or aluminum alloy is exposed is coated with an alumite or boehmite film. . 前記金属層の最外層の厚みが10μm以上で、かつ、前記金属層の厚みに対する前記最外層の厚みの比が30%以下である請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  2. The separator for a polymer electrolyte fuel cell according to claim 1, wherein the thickness of the outermost layer of the metal layer is 10 μm or more and the ratio of the thickness of the outermost layer to the thickness of the metal layer is 30% or less. 前記被覆層の膜厚が10〜100μmである請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The separator for a polymer electrolyte fuel cell according to claim 1, wherein the coating layer has a thickness of 10 to 100 μm. 前記被覆層は、カーボン,導電性セラミクス,金属粉末から選ばれる少なくとも1種の導電材と、該導電材を固定するための樹脂結着剤とで構成される被覆層であることを特徴とする請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The coating layer is a coating layer composed of at least one conductive material selected from carbon, conductive ceramics, and metal powder, and a resin binder for fixing the conductive material. The separator for a polymer electrolyte fuel cell according to claim 1. 前記被覆層は、黒鉛およびカーボンブラックを含有する炭素系導電材と結着剤とからなり、炭素系導電材と結着剤の配合比率が重量比で15:85〜90:10、前記炭素系導電材の黒鉛とカーボンブラックの配合比率が重量比で30:70〜90:10である請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The coating layer is composed of a carbon-based conductive material containing graphite and carbon black and a binder, and the mixing ratio of the carbon-based conductive material and the binder is 15:85 to 90:10 by weight, and the carbon-based 2. The solid polymer fuel cell separator according to claim 1, wherein the blending ratio of graphite and carbon black of the conductive material is 30:70 to 90:10 by weight. 前記被覆層の結着剤がフッ素系樹脂,シリコン系樹脂,フェノール系樹脂,エポキシ系樹脂,ポリイミド系樹脂,ポリアミド系樹脂,ポリオレフィン系樹脂,フラン系樹脂,ゴム系樹脂の少なくとも1つを含む請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The binder of the coating layer includes at least one of fluorine resin, silicon resin, phenol resin, epoxy resin, polyimide resin, polyamide resin, polyolefin resin, furan resin, and rubber resin. Item 10. The polymer electrolyte fuel cell separator according to Item 1. 前記被覆層の結着剤が、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)と六フッ化プロピレン(HFP)との共重合体(PVDF−HFP共重合体)であり、前記六フッ化プロピレンが結着剤の5〜30重量%である請求項1に記載の固体高分子型燃料電池用セパレータ。  The binder of the coating layer is a copolymer of polyvinylidene fluoride (PVDF) and propylene hexafluoride (HFP) (PVDF-HFP copolymer), and the propylene hexafluoride is a binder 5 The separator for a polymer electrolyte fuel cell according to claim 1, which is -30% by weight. イオン導電性を有する高分子電解質と、前記高分子電解質の両面に電極が形成され、ガス拡散層およびセパレータを有する固体高分子型燃料電池において、前記セパレータが請求項1に記載のセパレータであることを特徴とする固体高分子型燃料電池。  The polymer separator having ionic conductivity and electrodes formed on both sides of the polymer electrolyte, and having a gas diffusion layer and a separator, the separator is the separator according to claim 1. A polymer electrolyte fuel cell characterized by the above. 金属層と導電性を有する被覆層からなる固体高分子型燃料電池用セパレータであって、前記金属層は外層/中間層/外層の三層構造で形成されており、前記外層と前記中間層の間には隣り合う金属で構成される金属間化合物が形成され、前記中間層は鉄,アルミニウム,銅,チタン,マグネシウム,ジルコニウム,タンタル,ニオブ,タングステン,ニッケル,クロムおよびこれらの合金から選ばれる少なくとも1種の金属からなり、前記外層はチタン,ジルコニウム,タンタル,ニオブおよびこれらの合金から選ばれる金属で構成され、前記被覆層はカーボン,導電性セラミクス,金属粉末から選ばれる少なくとも1種の導電材と、該導電材を固定するための樹脂結着剤とで構成されることを特徴とする固体高分子型燃料電池用セパレータ。  A separator for a polymer electrolyte fuel cell comprising a metal layer and a conductive coating layer, wherein the metal layer is formed in a three-layer structure of outer layer / intermediate layer / outer layer, and the outer layer and the intermediate layer An intermetallic compound composed of adjacent metals is formed therebetween, and the intermediate layer is at least selected from iron, aluminum, copper, titanium, magnesium, zirconium, tantalum, niobium, tungsten, nickel, chromium and alloys thereof. The outer layer is made of a metal selected from titanium, zirconium, tantalum, niobium and alloys thereof, and the coating layer is at least one conductive material selected from carbon, conductive ceramics, and metal powder. And a separator for a polymer electrolyte fuel cell, characterized by comprising a resin binder for fixing the conductive material
JP2002075603A 2002-03-19 2002-03-19 Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell Expired - Fee Related JP3723515B2 (en)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075603A JP3723515B2 (en) 2002-03-19 2002-03-19 Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002075603A JP3723515B2 (en) 2002-03-19 2002-03-19 Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005239862A Division JP4402630B2 (en) 2005-08-22 2005-08-22 Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003272659A JP2003272659A (en) 2003-09-26
JP3723515B2 true JP3723515B2 (en) 2005-12-07

Family

ID=29204631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002075603A Expired - Fee Related JP3723515B2 (en) 2002-03-19 2002-03-19 Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3723515B2 (en)

Families Citing this family (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4021398B2 (en) 2003-10-27 2007-12-12 株式会社日立製作所 Fuel cell and separator structure used therefor
KR101056439B1 (en) * 2004-06-30 2011-08-11 삼성에스디아이 주식회사 Stack for fuel cell and manufacturing method thereof
JP4701648B2 (en) * 2004-07-15 2011-06-15 トヨタ自動車株式会社 Manufacturing method and manufacturing apparatus for metal separator for fuel cell
JP4933078B2 (en) * 2005-10-25 2012-05-16 Jfeケミカル株式会社 Conductive sheet and fuel cell separator
CA2581138A1 (en) * 2004-12-09 2006-06-15 Jfe Chemical Corporation Sheet made by papermaking process, multilayer sheet and separator for fuel cell
JP4904772B2 (en) * 2004-12-28 2012-03-28 日立電線株式会社 FUEL CELL SEPARATOR, ITS MANUFACTURING METHOD, AND CONDUCTIVE CORROSION RESISTANT METAL
JP4648007B2 (en) * 2005-01-06 2011-03-09 株式会社日立製作所 Fuel cell separator and fuel cell
WO2006135108A1 (en) 2005-06-17 2006-12-21 University Of Yamanashi Metal separator for fuel cell and manufacturing method thereof
WO2007049765A1 (en) * 2005-10-27 2007-05-03 Mitsubishi Plastics, Inc. Separator for fuel cell, fuel cell using the separator, and paint composition for preparaing the separator
JP4857723B2 (en) * 2005-11-16 2012-01-18 株式会社日立製作所 Fuel cell
JP5111893B2 (en) * 2006-03-06 2013-01-09 三菱樹脂株式会社 Fuel cell separator and fuel cell
JP5277098B2 (en) * 2009-07-22 2013-08-28 本田技研工業株式会社 Fuel cell stack
JP6014807B2 (en) * 2014-11-20 2016-10-26 株式会社プラズマイオンアシスト FUEL CELL SEPARATOR OR FUEL CELL COLLECTING MEMBER AND METHOD FOR PRODUCING THE SAME
JP6602152B2 (en) * 2015-10-20 2019-11-06 本田技研工業株式会社 Fuel cell
JP6229771B2 (en) * 2016-07-26 2017-11-15 株式会社プラズマイオンアシスト Fuel cell separator or fuel cell current collector

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003272659A (en) 2003-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4402630B2 (en) Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell
JP4638731B2 (en) Conductive fluid distribution element, method for manufacturing the conductive fluid distribution element, and fuel cell
JP3723515B2 (en) Separator for polymer electrolyte fuel cell and fuel cell
JP4073828B2 (en) Solid polymer fuel cell and fuel cell separator
RU2521077C2 (en) Metallic retaining plate for fuel cell with cover film on its surface and method of its production
JP4764382B2 (en) Fuel cell and method for making fuel cell flow field plate
US8778562B2 (en) Method of depositing durable thin gold coating on fuel cell bipolar plates
US20110229800A1 (en) Metal separator for fuel cell and method of manufacturing the same
US20120009496A1 (en) Fuel cell separator material, fuel cell separator using same, fuel cell stack, and method for producing fuel cell separator material
JP5634604B2 (en) Separator for fuel cell and method for producing the same
US7364814B2 (en) Separator of a fuel cell and a manufacturing method thereof
JP2000323152A (en) Separator for stainless steel low-temperature type fuel cell and manufacture thereof
JPH11162478A (en) Separator for fuel cell
EP1735865B1 (en) Fuel cell separator, fuel cell stack, fuel cell vehicle, and method of manufacturing the fuel cell separator
JP4527631B2 (en) Metal separator for polymer electrolyte fuel cell
JP7543940B2 (en) Diffusion Layer
JP2003151572A (en) Metal separator of solid high polymer electrolyte fuel cell
JP2004071321A (en) Metal separator for fuel cell and manufacturing method therefor
JP6904661B2 (en) Manufacturing method of separator for fuel cell
JP7357577B2 (en) Inter-cell connection member, solid oxide fuel cell, SOFC monogeneration system, SOFC cogeneration system, and method for manufacturing inter-cell connection member
JP6838503B2 (en) Fuel cell stack
JP4274737B2 (en) Metal separator for fuel cell and manufacturing method thereof
JP2002313355A (en) Solid polymer fuel cell and separator for it
JP7543924B2 (en) Diffusion Layer
JP2019192570A (en) Fuel cell separator

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040415

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050422

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050628

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050822

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20050822

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050913

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050915

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080922

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090922

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100922

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110922

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120922

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130922

Year of fee payment: 8

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees