JP3722709B2 - 薄膜磁気ヘッドの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばハードディスク装置などに搭載される薄膜磁気ヘッドに係り、特にシールド層下に形成される絶縁層の破損等を防止することができる薄膜磁気ヘッド及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の薄膜磁気ヘッドを記録媒体の対向側から示した拡大正面図である。
【0003】
この薄膜磁気ヘッドは、例えば浮上式ヘッドを構成するスライダのトレーリング側端面に磁気抵抗効果を利用した読み出しヘッドh1と、書き込み用のインダクティブヘッドh2とが積層されている。
【0004】
読み出しヘッドh1では、センダストやNi―Fe系合金(パーマロイ)などにより形成された下部シールド層1上に、Al2O3(アルミナ)などの非磁性材料による下部ギャップ層2が形成され、その上に磁気抵抗効果素子層3が成膜されている。前記磁気抵抗効果素子層3は、三層で構成されており、下から軟磁性層(SAL層)、非磁性層(SHUNT層)、磁気抵抗効果層(MR層)の順に積層されている。通常、前記磁気抵抗効果素子層はNi―Fe系合金(パーマロイ)の層、前記非磁性層はTa(タンタル)の層であり、前記軟磁性層はNi―Fe―Nb系合金により形成されている。
【0005】
前記磁気抵抗効果素子層3の両側には、縦バイアス層としてハードバイアス層4が形成されている。また、前記ハードバイアス層4の上にCu(銅)、W(タングステン)などの電気抵抗の小さい非磁性導電性材料の主電極層5が形成されている。さらにその上に、アルミナなどの非磁性材料による上部ギャップ層6が形成される。
【0006】
前記上部ギャップ層6の上には下部コア層20がパーマロイなどのメッキにより形成されている。インダクティブヘッドh2ではこの下部コア層20が記録媒体に記録磁界を与えるリーディング側コア部として機能し、読み出しヘッドh1では上部シールド層として機能している。また読み出しヘッドh1では、下部シールド層1と下部コア層(上部シールド層)20との間隔によりギャップ長Gl1が決定される。
【0007】
前記下部コア層20の上には、アルミナなどによるギャップ層(非磁性材料層)9とポリイミドまたはレジスト材料により形成された絶縁層(図示しない)が積層され、前記絶縁層の上には螺旋状となるようにパターン形成されたコイル層10が設けられている。前記コイル層10はCu(銅)などの電気抵抗の小さい非磁性導電材料で形成されている。そして前記コイル層10はポリイミドまたはレジスト材料で形成された絶縁層(図示しない)に囲まれ、前記絶縁層の上にパーマロイなどの磁性材料で形成された上部コア層11がメッキ形成されている。なお、前記上部コア層11はインダクティブヘッドh2のトレーリング側コアとして機能している。
【0008】
前記上部コア層11の先端部11aは、図5に示すように記録媒体の対向側で下部コア層20の上に前記ギャップ層9を介して対向し、記録媒体に記録磁界を与える磁気ギャップ長Gl2の磁気ギャップが形成されている。そして、前記上部コア層11の上にアルミナなどの保護層12が設けられている。
【0009】
図6は、従来の下部コア層20の製造方法を示す拡大断面図である。
図6(a)に示すように、まず上部ギャップ層6上にパーマロイなどの磁性材料製の下地層21がメッキ形成される。そして下地層21上にレジスト液が塗布され、露光現像されることにより矩形状のレジスト層22,22が前記下地層21上に形成される。図6(b)では、レジスト層22,22が形成されていない下地層21上にパーマロイなどの磁性材料の層20,23,23がメッキ形成される。なお、レジスト層22,22の間に形成された磁性材料の層20は後に下部コア層として残される。
【0010】
図6(c)では、レジスト層22,22が除去され、その真下に形成されている下地層21がイオンミリングにより除去される。図6(d)では、レジスト材料製の保護層24が前記レジスト層22,22が除去された部分の上部ギャップ層6の上から磁性材料の層20を覆い隠すようにして形成される。そして図6(e)ではウエットエッチングにより磁性材料層23,23及びその真下に形成されている下地層21が除去される。図6(f)では、保護層24が除去され、上部ギャップ層6上には下地層21を介して矩形状の下部コア層20のみが残される。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
図5に示す従来の薄膜磁気ヘッドでは、以下のような問題点があった。
(イ)記録媒体への信号の書き込み密度を高くし、磁気書き込みの周波数を高くするには、下部コア層20(上部シールド層)及び上部コア層11の軟磁性特性を向上させ、低い保持力及び高い比抵抗の性質を有するようにし、また飽和磁束密度については高いことが好ましいが、下部コア層20の飽和磁束密度を上部コア層11の飽和磁束密度よりも低くしておくとより好ましい。従来の下部コア層20及び上部コア層11を形成していたパーマロイは、飽和磁束密度が高く、また保磁力も比較的低いものの、比抵抗が比較的小さく、従って記録周波数を高くした場合、渦電流が発生しやすく、渦電流による熱損失が増大しやすくなっていた。
【0012】
また図5に示す下部コア層20はコアとしての機能だけでなく、シールドとしての機能も兼ね備えていなければならない。シールド層としては高周波領域における初透磁率が高い軟磁性材料を選択する必要があるが、パーマロイは記録周波数を高くすると初透磁率が極端に低くなってしまい、パーマロイで形成された下部コア層(上部シールド層)20のシールド機能は低下していた。シールド機能が低下すると、MR層にバルクハウゼンノイズが発生するという問題が生じる。
【0013】
特開平6―316748号公報には、bcc構造のFeの微結晶相と、希土類またはTi,Zr,Hf,V,Nb,Ta,Wから選ばれた元素及びOを含む非結晶相と、が混在された軟磁性材料が開示されている。この軟磁性材料は組成比が適正に調節されれば、飽和磁束密度が高く、保磁力は低く、さらに比抵抗が高い性質を有するようになる。従ってこの軟磁性材料を下部コア層20及び上部コア層11に使用すれば、磁気特性に優れた薄膜磁気ヘッドを製造することが可能となる。
【0014】
ところで、この軟磁性材料はメッキにより形成することができず、スパッタ法や蒸着法でしか成膜することができない。しかし、従来の薄膜磁気ヘッドの製造方法では、下部コア層20をスパッタ法や蒸着法で形成することは困難であり、その理由について以下に説明する。
【0015】
下部コア層20をスパッタ法で形成する場合、アルミナなどで形成されている上部ギャップ層6上に直接に軟磁性材料の層を形成することになるが、この軟磁性材料の層を所定の形状にするために、不要部分をイオンミリング(ドライエッチング)により除去する必要がある。しかし、イオンミリングにより前記軟磁性材料の層を除去すると、その下に形成されているアルミナの上部ギャップ層6を損傷する問題が生じる。
【0016】
上部ギャップ層は1000オングストローム程の膜厚で形成されるのに対し、下部コア層は前記上部ギャップ層に比べてかなり厚く形成される。一般にイオンミリングにより所定の厚さを除去すると、除去できる膜厚に5%程度の公差が生じるとされている。このため、下部コア層の所定箇所がイオンミリングにより除去されると、その下に形成されている膜厚の薄い上部ギャップ層は、5%程度の除去膜厚の公差により破損されやすくなっている。
【0017】
以上のような理由から、下部コア層20がイオンミリングにより除去されると同時に上部ギャップ層6の一部分も除去されてしまい、また最悪の場合、前記上部ギャップ層6がすべて除去され、前記上部ギャップ層6の下に形成されている主電極層5がイオンミリングの影響を受けることになる。
【0018】
(ロ)下部コア層20(上部シールド層)の膜厚は厚く、しかも下部コア層20の断面の形状がほぼ長方形(矩形状)であるため、前記下部コア層20の両側端部には角部を有する段差部Aが形成される。このため、前記下部コア層20上に形成されるギャップ層9の膜厚を均一に形成することが困難であり、特に下部コア層20の側端部の前記段差部Aの角部付近では前記ギャップ層9の膜厚が極端に薄くなっており、したがって下部コア層20とコイル層10間で絶縁不良を起こしやすくなっていた。
【0019】
また記録密度を高密度化するためには、ギャップ層9を薄く形成して磁気ギャップのギャップ長Gl2を短くする必要があるが、ギャップ層9が薄く形成されると、段差部Aにて前記ギャップ層9にピンホールが発生しやすくなる。
【0020】
(ハ)下部コア層20(上部シールド層)の断面形状が矩形状であり、両端部に段差部Aが形成されているために、この段差部Aの上に形成されるギャップ層9の表面にも段差が形成される。従って、コイル層10の形成領域よりも下部コア層20の面積を小さくすると、コイル層10が前記ギャップ層9の段差の上に形成されることになり、コイル層10を形成することが困難であり、またコイル層10に欠陥が生じやすくなる。
【0021】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁気抵抗効果素子層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、前記磁気抵抗効果素子層の上に絶縁層を介して形成されたシールド層が、
前記絶縁層の上に、両側端部の底面に傾斜部が形成されたリフトオフ用のレジスト層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層の表面及び前記リフトオフ用レジスト層が形成されていない前記絶縁層の上に非磁性材料製のミリング阻止層をスパッタにて形成し、このとき、前記ミリング阻止層の内端部に、前記リフトオフ用レジスト層の前記傾斜部の下に向かって徐々に膜厚が薄くなる傾斜部を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層を除去する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上及び前記ミリング阻止層の上に、後工程でのイオンミリング時に前記ミリング阻止層よりもミリングレートが速い軟磁性材料の層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上に前記軟磁性材料の層を介してレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層の下に形成された軟磁性材料の層をシールド層として残し、それ以外の前記軟磁性材料の層をイオンミリングにより除去するとともに、前記軟磁性材料の層よりもミリングレートが遅いミリング阻止層を前記絶縁層上に残し、これにより、前記シールド層の両側端部に、前記ミリング阻止層に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなり、前記ミリング阻止層に接する傾斜部を形成する工程と、
前記シールド層の上に形成されたレジスト層を除去する工程と、
で形成されることを特徴とするものである。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は、磁気抵抗効果素子層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、前記磁気抵抗効果素子層の上に絶縁層を介して形成されたシールド層が、
前記絶縁層の上にリフトオフ用のレジスト層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層の表面及び前記リフトオフ用レジスト層が形成されていない前記絶縁層の上に非磁性材料製のミリング阻止層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層を除去する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上及び前記ミリング阻止層の上に、後工程でのイオンミリング時に前記ミリング阻止層よりもミリングレートが速い軟磁性材料の層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上に前記軟磁性材料の層を介してレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層の下に形成された軟磁性材料の層をシールド層として残し、それ以外の前記軟磁性材料の層をイオンミリングにより除去するとともに、前記軟磁性材料の層よりもミリングレートが遅いミリング阻止層を前記絶縁層上に残す工程と、
前記シールド層の上に形成されたレジスト層を除去する工程と、
で形成されることを特徴とするものである。
【0029】
なおイオンミリングによるミリングレートは、前記シールド層を形成する材料よりも前記ミリング阻止層を形成する材料の方が遅く(小さく)、好ましくは、前記ミリング阻止層に対する前記シールド層のミリングレートの比が2以上である。
【0030】
本発明では、シールド層の形状を、その両端部にて厚さが徐々に小さくなるように構成することにより、図5に示した従来例のような下部コア層(シールド層)の両端部での段差部をなくすことができ、コイル層の形状を安定でき、また下部コア層の上に形成されるギャップ層の膜厚を均一に形成でき、このギャップ層の絶縁機能を安定させることが可能となる。
【0031】
また、シールド層の形成方法として、まず上部ギャップ層上に、リフトオフ用のレジスト層を形成し、前記リフトオフ用レジスト層の両側にアルミナなどのミリング阻止層を形成している。このミリング阻止層を設けることにより後の工程でイオンミリングを行う際、前記ミリング阻止層の下に形成されている絶縁層(上部ギャップ層)を前記イオンミリングから保護することが可能となる。
【0032】
また、図3(e)に示すように、軟磁性材料の層15の凹部15aの上にレジスト層16を設けており、この状態から方向性イオンミリングを行なうと側端部に向かうに従って徐々に膜厚が薄くなり、さらに側端部の表面が曲面形状となる下部コア層を形成することができる。
【0033】
このように、シールド層の両側端部の膜厚を徐々に薄く形成できるため、前記シールド層の上に形成される層をほぼ均一な幅で形成するこができ、またミリング阻止層を上部ギャップ層上に形成することによりイオンミリングが行われても、上部ギャップ層がイオンミリングの影響を受けることがなく、従って前記上部シールド層を破損することもない。
【0034】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の第1の実施形態を示す薄膜磁気ヘッドであり、記録媒体の対向側から示した拡大正面図である。また、図2はスライダ13上に形成された本発明の薄膜磁気ヘッドの全体構造の概略を示すものである。
【0035】
図1及び図2に示す薄膜磁気ヘッドは、浮上式ヘッドを構成するスライダ13のトレーリング側端部13aに形成されたものであり、読み出しヘッドh1と記録用のインダクティブヘッドh2とが積層されたものとなっている。
【0036】
読み出しヘッドh1は、磁気抵抗効果を利用してハードディスクなどの記録媒体からの洩れ磁界を検出し、記録信号を読み取るものである。図に示すようにスライダ13のトレーリング側端部13aにはパーマロイ(Ni―Fe系合金)などの下部シールド層1が形成されている。
【0037】
前記下部シールド層1の上には、アルミナ(Al2O3)などの非磁性材製の下部ギャップ層2が形成されている。下部ギャップ層2の上には磁気抵抗効果素子層3が積層されている。磁気抵抗効果素子層3は三層構造であり、下から軟磁性材料(Co―Zr―Mo系合金またはNi―Fe―Nb系合金)によるSAL層、非磁性材料製(例えばTa(タンタル))のSHUNT層、磁気抵抗効果を有するMR層(Ni―Fe系合金)により形成されている。磁気抵抗効果素子層3の両側には、MR層にバイアス磁界を与えるハードバイアス層4とMR層に検出電流を与える主電極層5(W(タングステン)またはCu(銅))が形成されている。さらにその上にアルミナなどによる上部ギャップ層6が形成されている。読み出しヘッドh1では、下部シールド層1と後述する下部コア層(上部シールド層)8との間隔によりギャップ長Gl1が決められるため、記録媒体からの洩れ磁界の分解能を高めるために、下部ギャップ層2及び上部ギャップ層6ができるだけ薄く形成されることが好ましい。
【0038】
前記上部ギャップ層6の上には、幅寸法T以外の部分にアルミナなどの非磁性材料によるミリング阻止層7,7が形成されている。このミリング阻止層7,7の端部には傾斜部7a,7aが形成されている。
【0039】
そして、前記傾斜部7a,7a上及び幅寸法Tの上部ギャップ層6上に軟磁性材料製の下部コア層8がスパッタ法や蒸着法などの気相成長法で形成されている。この下部コア層8は一定の膜厚で形成され、側端部に向かうに従って徐々に膜厚が薄くなっている。また、下部コア層8の両側端部の上面8a,8aは曲面状に変化しており、両縁部に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなるように形成されている。なお、前記下部コア層8はインダクティブヘッドh2ではリーディング側のコアとして機能しており、読み取りヘッドh1では上部シールド層として機能している。
【0040】
前記下部コア層8の上にはギャップ層(非磁性材料層)9が形成され、その上にポリイミドまたはレジスト材料製の絶縁層(図示しない)を介して平面的に螺旋状となるようにパターン形成されたコイル層10が設けられている。なお、コイル層10はCu(銅)などの電気抵抗の小さい非磁性導電性材料で形成されている。
【0041】
前述したように、下部コア層8は一定の膜厚をもって形成され、両側端部に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなっている。このため、前記下部コア層8の上に形成されるギャップ層9はほぼ均一な膜厚を保ちながらなだらかに形成される。よって前記ギャップ層9には図5で示したような段差が形成されることがなく、前記ギャップ層9上に絶縁層を介して形成されるコイル層10に欠陥が生じにくい。
【0042】
前記コイル層10はポリイミドまたはレジスト材料で形成された絶縁層(図示しない)に囲まれ、前記絶縁層の上にインダクティブヘッドh2のトレーリング側コアとして機能する軟磁性材料製の上部コア層11が形成される。図1に示すように前記上部コア層11の先端部11aは下部コア層8の上に前記ギャップ層9を介して対向し、記録媒体に記録磁界を与える磁気ギャップ長Gl2の磁気ギャップが形成されており、上部コア層11の基端部11bは図2に示すように、下部コア層8と磁気的に接続されている。また、上部コア層11の上には、アルミナなどの保護層12が設けられている。
【0043】
インダクティブヘッドh2では、コイル層10に記録電流が与えられ、コイル層10から下部コア層8及び上部コア層11に記録磁界が誘導される。そして、磁気ギャップ長Gl2の部分で下部コア層8と上部コア層11の先端部11aとの間の洩れ磁界により、ハードディスクなどの記録媒体に磁気信号が記録される。
【0044】
本発明では、前述したように下部コア層8がスパッタ法や蒸着法などの気相成長法で形成可能なので、下部コア層8を形成する軟磁性材料の選択度を広げることができる。本発明では、上部コア層11よりも低飽和磁束密度、および低保磁力、高比抵抗、低磁歪定数の軟磁性材料を下部コア層8に使用して、コアとしての機能及びシールドとしての機能の双方を向上させている。
【0045】
本発明においては下部コア層8として以下の2種類のいずれかの軟磁性材料を使用することができる。
【0046】
(1)組成比がFeaMbOcで示され、Mは、Al,Si,Hf,Zr,Ti,V,Nb,Ta,W,Mgまたは希土類元素のうち一種類または二種類以上の元素で構成されることを特徴とする軟磁性材料。
【0047】
(2)組成比がFeaMb(T+O)cで示され、MはAl,Si,Hf,Zr,Ti,V,Nb,Ta,W,Mgまたは希土類元素のうち一種類または二種類以上の元素、TはB,Cのうちいずれか一方の元素で構成されることを特徴とする軟磁性材料。
【0048】
Feは主成分であり、磁性を担う元素である。Feの組成比(原子%)を大きくすると低磁歪定数を得られるがFeの組成比(原子%)が大きすぎると比抵抗が小さくなってしまう。また元素Mは、非晶質相を形成し、また軟磁性特性を得るために必要なものである。これらは酸素と結合することで酸化物的な高抵抗な非晶質相を形成する。
【0049】
また、bcc構造のFeの微結晶相と、元素MとOを微結晶相よりも高濃度に含む非晶質相とが混在したもので、微結晶相の比率が70%以下であることがより好ましい。
【0050】
FeaMbOc系合金及びFeaMb(T+O)c系合金の組成比a,b,cを適正に調節し、困難軸方向の保磁力が1.0Oe(エルステッド)以下及び磁歪定数絶対値が1.0×10-6以下となるようにする。1.0Oe以下の困難軸方向の保磁力及び1.0×10-6以下の磁歪定数の絶対値を有するFeaMbOc系合金、及びFeaMb(T+O)c系合金は、飽和磁束密度が0.7T(テスラ)以上、比抵抗が100μΩ・cm以上となっている。
【0051】
また、FeaMbOc系合金、及びFeaMb(T+O)c系合金が上部コア層11に使用されてもよく、その場合、飽和磁束密度が1.3T以上でしかも困難軸方向の保磁力が1.0Oe以下となるように組成比a,b,cを適正に調節しなければならない。1.3T以上の飽和磁束密度及び1.0Oe以下の困難軸方向の保磁力を有するFeaMbOc系合金、及びFeaMb(T+O)c系合金は比抵抗が100μΩ・cm以上となっている。
【0052】
以上、詳述した2種類の軟磁性材料の組成比を適正に調節して、下部コア層8及び上部コア層11に使用すれば、下部コア層8及び上部コア層11の飽和磁束密度を高くし、また困難軸方向の保磁力を低くし、さらに比抵抗を高めることができるため、記録周波数を高くしても渦電流が発生しにくくなり、高周波数における透磁率の低下が抑制される。
【0053】
また、下部コア層8の飽和磁束密度を上部コア層11の飽和磁束密度よりも低くすることで、下部コア層8及び上部コア層11間における洩れ磁界の磁化反転を起こしやすくしている。
【0054】
さらに、コア機能とシールド機能とを兼用する下部コア層8の困難軸方向の保磁力および磁歪定数の絶対値を低くし、また前述のように記録周波数を高くしても初透磁率が極端に低下しないため、下部シールド層1と下部コア層8間の磁気ギャップ長Gl1を短かくしても、磁気抵抗効果阻素子層3のMR膜を記録ノイズから遮断すべき下部コア層8のシールド機能が低下することがなく、従って記録ノイズによるバルクハウゼンノイズの発生を防止することができる。
【0055】
図3は、下部コア層8の製造方法を示す拡大断面図である。
図3(a)では、上部ギャップ層6上にリフトオフ用のレジスト液が塗布され、露光現像されることにより、図に示すようなリフトオフ用レジスト層14が上部ギャップ層6上に形成される。前記リフトオフ用レジスト層14は幅寸法Tでは一定の膜厚で形成されている。そして、両側端部に向かうにしたがって突起状に突きだした形となっており、両側端部の低面には傾斜部14a,14aが形成されている。
【0056】
図3(b)に示すように、リフトオフ用レジスト層14の上及び前記リフトオフ用レジスト層14の両側にアルミナなどによる非磁性材料製の非磁性材料層7′及びミリング阻止層7,7がスパッタにより成膜される。図に示すように、傾斜部14a,14aの下に形成されているミリング阻止層7,7は膜厚が徐々に薄くなっており、前記ミリング阻止層7,7の端部には傾斜部7a,7aが形成されている。
【0057】
なお、前記ミリング阻止層7,7の膜厚は約3000オングストローム程度であることが好ましい。
【0058】
さらに、前記ミリング阻止層7,7のミリングレートは、図3(d)に示す軟磁性材料層15,15のミリングレートよりも小さい(遅い)ことが好ましい。より好ましくは前記ミリング阻止層7,7に対する軟磁性材料層15,15のミリングレートの比が2以上である。
【0059】
例えばアルミナ(Al2O3)のミリングレートは150オングストローム/min程度であり、パーマロイや前述したFeaMbOcおよびFeaMb(T+O)cのミリングレートは300オングストローム/min程度である。このため、前記ミリング阻止層7,7がアルミナで形成され、前記軟磁性材料層15,15がパーマロイ、FeaMbOcまたはFeaMb(T+O)cで形成されれば、前記ミリング阻止層7,7に対する軟磁性材料層15,15のミリングレートの比は約2となる。
【0060】
また、ミリング阻止層としては、アルミナ以外にSiO2,Ta3O5,Si3N4,SiC,AlNなどの非磁性セラミック材料で形成されていてもよい。これらはミリングレートが遅く、電気絶縁性に優れた材料である。
【0061】
図3(c)では、非磁性材料層7′及びリフトオフ用レジスト層14が除去され、ミリング阻止層7,7が上部ギャップ層6の上に残される。
【0062】
そして、図3(d)に示すように、ミリング阻止層7,7の上及び幅寸法Tの上部ギャップ層6の上に前述した(1)または(2)の軟磁性材料がスパッタ法によって成膜され、軟磁性材料層15が形成されている。図に示すように、前記軟磁性材料層15の上面には、凹部15aが形成されている。
【0063】
次に図3(e)では、前記軟磁性材料層15の上面にレジスト液が塗布され、露光現像されることにより、図に示すようなレジスト層16が凹部15a上に形成されている。前記レジスト層16は幅寸法Tの中央部分に形成されることが好ましく、また前記レジスト層の幅寸法T′は幅寸法Tよりも小さいことが好ましい。
【0064】
そして、図3(f)に示すようにイオンミリングにより軟磁性材料層15′,15′が除去される。
【0065】
前記イオンミリングは、中性イオン化されたAr(アルゴン)ガスが使用され、斜めの矢印R方向及びS方向から軟磁性材料層15′,15′にイオンが照射され、物理的作用により、軟磁性材料層15′,15′が除去される。また軟磁性材料層15″はその上にレジスト層16が形成されているためイオンミリングの影響を受けることがなく、前記軟磁性材料層15″は残される。また図に示すように、前記軟磁性材料層15″の両側端部の上面15″a,15″aは曲面状に変化しており、両縁部に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなるように形成されている。
【0066】
イオンミリングにより軟磁性材料層15′,15′が除去されると、前記軟磁性材料層15′,15′の下に形成されているミリング阻止層7,7がイオンミリングの影響を直接受ける。前述したようにミリング阻止層7,7は約3000オングストロームの膜厚で形成されており、この程度の膜厚で形成されると、前記ミリング阻止層7,7はイオンミリングによりすべて除去されることがない。従って前記ミリング阻止層7,7の下に形成されている上部ギャップ層6がイオンミリングの影響を全く受けないものとなっている。
【0067】
図3(g)では、軟磁性材料層15″(下部コア層8)上に形成されていたレジスト層16が除去されている。
【0068】
図に示すように、上部ギャップ層6の上に形成された下部コア層8は一定の膜厚で形成され、両側端部に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなりながら形成されている。前記下部コア層8の両側にはミリング阻止層7,7が形成されているが、このミリング阻止層7,7はアルミナなどの非磁性材料で形成されているため、下部コア層8の機能に影響を与えることがない。
【0069】
このように、本発明では、下部コア層8をスパッタ法や蒸着法などの気相成長法で形成でき、また図3(f)に示すように、下部コア層8(非磁性材料層15″)の両側に非磁性材料製のミリング阻止層7,7を設けることにより、上部ギャップ層6がイオンミリングの影響を直接受けないものとなっている。
【0070】
図4は、本発明の第2実施形態を示す薄膜磁気ヘッドであり、記録媒体の対向側から示した拡大正面図である。
【0071】
図4(a)および(b)に示す薄膜磁気ヘッドは、上部ギャップ層6の上に上部シールド層17が形成され、前記上部シールド層17の両側にはミリング阻止層7が形成されている。前記上部シールド層17の上にはCuなど電気抵抗の小さい非磁性導電材料製の分離層18が形成されている。分離層18は読み取りヘッドh1とインダクティブヘッドh2とを完全に分離する目的で設けられており、分離層18の下に積層されている多層膜が読み取りヘッドh1、分離層18の上に形成されている多層膜がインダクティブヘッドh2となっている。
【0072】
図に示すように上部シールド層17は一定の膜厚で形成され、両側端部に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなるように形成されている。このため、上部シールド層17の上に形成される分離層18をなだらかに形成することができ、前記分離層18上に下部コア層8を形成しやすくなる。
【0073】
なお、前記上部シールド層17は、図3に示す下部コア層8の製造方法と全く同じ方法で形成される。
【0074】
図4(b)では上部シールド層17とともに下部コア層8が図3に示す製造方法により形成されている。このため、前記下部コア層8の両側にはミリング阻止層7,7が形成され、前記下部コア層8は両側端部に向かうに従って徐々に薄くなるように形成されている。図4(b)に示す薄膜磁気ヘッドは、図4(a)に示す薄膜磁気ヘッドに比べてコイル層10の形成が容易であり、より好ましい構造であるといえる。
【0075】
なお、、図1および図4(a)(b)に示される上部コア層11はその断面が長方形となっている。この上部コア層11はスパッタ法で形成してもよいし、またはメッキ法で形成してもよい。
【0076】
【発明の効果】
以上詳述した本発明によれば、シールド層の両側にミリング阻止層を設けることにより、シールド層の形成時にイオンミリングを使用しても、前記シールド層の下に形成されている絶縁層(上部ギャップ層)を破損することがない。
【0077】
また上部ギャップ層上に形成されるシールド層の両側端部に段差部がなくなるため、コイル層を安定して形成でき、またシールド層上の非磁性材料層の膜厚の変化を少なくでき、ピンホールの発生などを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の構造を示す薄膜磁気ヘッドの拡大正面図、
【図2】薄膜磁気ヘッドでの下部コア層および上部コア層の形状を示す半断面傾斜図、
【図3】(a)ないし(g)は本発明の下部コア層の製造方法を工程別に示す拡大断面図、
【図4】(a)および(b)は本発明の第2の実施形態の構造を示す薄膜磁気ヘッドの拡大正面図、
【図5】従来の薄膜磁気ヘッドの構造を示す拡大正面図、
【図6】(a)ないし(f)は従来の下部コア層の製造方法を工程別に示す拡大断面図、
【符号の説明】
1 下部シールド層
2 下部ギャップ層
3 磁気抵抗効果素子層
4 ハードバイアス層
5 主電極層
6 上部ギャップ層
7 ミリング阻止層
8 下部コア層
9 ギャップ層(非磁性材料層)
10 コイル層
11 上部コア層
14 リフトオフ用レジスト層
17 上部シールド層
18 分離層
Claims (1)
- 磁気抵抗効果素子層を有する薄膜磁気ヘッドの製造方法において、前記磁気抵抗効果素子層の上に絶縁層を介して形成されたシールド層が、
前記絶縁層の上に、両側端部の底面に傾斜部が形成されたリフトオフ用のレジスト層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層の表面及び前記リフトオフ用レジスト層が形成されていない前記絶縁層の上に非磁性材料製のミリング阻止層をスパッタにて形成し、このとき、前記ミリング阻止層の内端部に、前記リフトオフ用レジスト層の前記傾斜部の下に向かって徐々に膜厚が薄くなる傾斜部を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層を除去する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上及び前記ミリング阻止層の上に、後工程でのイオンミリング時に前記ミリング阻止層よりもミリングレートが速い軟磁性材料の層を形成する工程と、
前記リフトオフ用レジスト層が除去された部分の前記絶縁層の上に前記軟磁性材料の層を介してレジスト層を形成する工程と、
前記レジスト層の下に形成された軟磁性材料の層をシールド層として残し、それ以外の前記軟磁性材料の層をイオンミリングにより除去するとともに、前記軟磁性材料の層よりもミリングレートが遅いミリング阻止層を前記絶縁層上に残し、これにより、前記シールド層の両側端部に、前記ミリング阻止層に向かうにしたがって徐々に膜厚が薄くなり、前記ミリング阻止層に接する傾斜部を形成する工程と、
前記シールド層の上に形成されたレジスト層を除去する工程と、
で形成されることを特徴とする薄膜磁気ヘッドの製造方法。
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