JP3721997B2 - 演奏情報伝送システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子鍵盤楽器などの電子楽器を教習する音楽教室において、教師用の電子楽器から生徒用の複数の電子楽器に演奏情報を伝送するのに適した演奏情報伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、MIDI信号を無線で送受信し、各電子楽器間に演奏情報を送受するシステムが特許第3037866号として知られている。また、LL教室における通信方式において、赤外線を伝送媒体として使用するものが特開平6−222707号公報に開示されている。さらに、MIDI信号を無線で伝送し、楽器演奏人形を駆動する技術も特許2522132号として知られている。
【0003】
ところで、電子鍵盤楽器を主とする音楽教室において、教師用の電子楽器から生徒用の複数の電子楽器に演奏情報を伝送できると、教師の演奏を生徒側の電子楽器で再生したり、生徒側の電子楽器で楽譜を表示したり、その他各種の教習形態を実現でき、教習に便利である。そこで、音楽教室においてもMIDI信号等の演奏情報を伝送することが考えられる。特に、赤外線等の光を伝送媒体とすると、伝送線の配線も必要なく、また、送受信機の出力も少なくてよいという利点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、楽器は、基本的に人が演奏するもの(人が介在するもの)であり、それにともなって、非演奏状態と演奏状態とではその態様が異なり、信号の送受信がしにくくなることがある。例えば、電子鍵盤楽器を主とする音楽教室では、教師用電子鍵盤楽器(以後、「親機」ともいう。)の鍵盤蓋が開状態となり、親機の前に相対向する複数の生徒用電子鍵盤楽器(以後、「子機」ともいう。)の鍵盤蓋と、子機を演奏する生徒とが、その後ろに位置する子機への演奏情報伝達を妨げやすいという難点がある。したがって、単に無線の演奏情報伝達システムは、実際には製品として採用されにくいという欠点があった。
【0005】
本発明は、音楽教室等において、電子楽器の非演奏状態と演奏情報とでその態様が変化したとしても、送信側から受信側の全楽器への演奏情報を確実に伝送できるようにすることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1の演奏情報伝送システムは、天井を有する室内に配設された複数の電子楽器で構成され、該複数の電子楽器間で演奏情報を光伝送する演奏情報伝送システムであって、前記複数の電子楽器では、送信側には送信機を、受信側には受信機を設けるとともに、演奏情報送信側電子楽器(親機)では、該電子楽器の上面部の前記天井と対向する露出面に光伝送信号を放射する光送信部を大略演奏情報受信側電子楽器(子機)に向く方向に配設し、演奏情報受信側電子楽器では、該電子楽器の上面部の前記天井と対向する露出面に光受信部を前記天井と対向するように設けるとともに開状態において前記光受信部に対向する斜面を形成して前記光伝送信号を反射する蓋部材を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項1の演奏情報伝送システムによれば、演奏情報送信側電子楽器であるである親機に送信機が設けられ、演奏情報受信側電子楽器である複数の子機にそれぞれ受信機が設けられている。そして、親機の天板等の上面部の露出面に、子機側に大略向く方向に光送信部が配設され、子機の天板等の上面部の露出面には光受信部が天井と対向するように設けられるとともに開状態において前記光受信部に対向する斜面を形成して前記光伝送信号を反射する蓋部材を設けられている。
【0008】
ここで、親機(受信側電子楽器)の「大略演奏情報受信側電子楽器側に向く方向に光伝送信号を放射する」とは、光伝送信号を子機側の1つの方向に指向性をもって放射されるものではなく、この1つの方向を中心にしてある程度広がりのある指向性をもって放射されるものである。これにより、子機側では、親機から直接子機側に向けて放射された光伝送信号を蓋部材で反射して受信することも可能であり、また、親機から天井に向けて放射されて該天井で反射した光伝送信号を受信することも可能である。
【0009】
したがって、例えば親機と子機との間に人などが存在せず、また、前の子機の鍵盤蓋が閉状態であれば、直接子機側に放射される光伝送信号を子機で受信することができる。また、例えば親機と子機との間に人がが存在したり、前の子機の鍵盤蓋が開状態であっても、これらに妨害されずに、天井で反射した光伝送信号を子機で受信できる。すなわち、電子楽器の非演奏状態と演奏情報とでその態様が変化したとしても、親機から子機に対して演奏情報を確実に光伝送することができる。
【0010】
親機の光送信部は、複数の発光素子(LED等)からなり、この複数の発光素子は、親機に対面して横並びとなる複数の子機に対応してその広がり方向に複数配設され、両端側の1または複数発光素子に対しては広がり方向に向けられて配設されたものでもよい。すなわち、この両端側の1または複数発光素子は前記1つの方向を略中心として両側に角度をもって配置するとよい。これにより、子機の横並び方向の広範囲をカバーでき、広範囲の子機に対して光伝送を確実に行うことができる。
【0011】
子機の鍵盤蓋が光反射体で、この鍵盤蓋よりも親機側において天板等の上面部の露出面に光受信部を配設すると、この光受信部が天井と対向するようになっていても、鍵盤蓋を開状態にすると、この鍵盤蓋が光受信部の上部で親機側に傾斜して位置するので、親機からの光伝送信号がこの鍵盤蓋で光受信部側に反射され、この光受信部で光伝送信号を確実に受信することができる。すなわち、送信側からの直接光(天井で反射されない光)をカバーすることができる。
【0012】
また、上記のように鍵盤蓋よりも親機側において天板等の上面部の露出面に光受信部を配設した場合、鍵盤蓋の手前側部分(閉状態で演奏者側となる部分)を透明(透過光処理)にし、この手前側部分よりも後側部分(鍵盤蓋の電子楽器本体への付け根側となる部分)を光反射体(反射光処理)としてもよい。このようにすると、鍵盤蓋を開状態にしたとき、天井で反射した光伝送信号は鍵盤蓋の手前側部分(光受信部の上方に位置している)を透過して光受信部で受信することができるとともに、直接光は鍵盤蓋の後側部分で反射して光受信部で受信することができる。鍵盤蓋の開状態でもより確実に受信することができ、演奏者の態様あるいは鍵盤蓋の開閉状態に関わらず、送受信可能となる。
【0013】
また、光伝送信号として赤外線光を用い、光送受信部は赤外線用を用いると、外乱光に左右されなくなる。
【0014】
また、光受信部の受光面にフレネルレンズ処理を施してもよい。これにより、低入射角の直接光もフォトダイオード等により受光することが可能となる。なお、ディオプトリ(視度)が“D=0”であるレンズ、すなわち集光力のないレンズ(例えばフラットな透明体)でもよい。この場合でも、レンズ面に低入射角で入射した直接光は入射側面で屈折し、内部を透過し、フォトダイオード等である程度の受光が可能である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態の演奏情報伝送システムを適用した音楽教室100の一部透視斜視図である。音楽教室100は天井110、壁120,130および前面壁140で囲まれており、この音楽教室100内には、演奏情報送信側としての教師用の1台の親機(電子鍵盤楽器)1、演奏情報受信側としての生徒用の複数の子機(電子鍵盤楽器)21 ,22 ,23 ,…,2i ,…が配設されている。すなわち、天井を有する室内(音楽室100内)に配設された複数の電子楽器(電子鍵盤楽器1,21 ,22 ,23 ,…,2i ,…)で構成された演奏情報伝送システムである。そして、該複数の電子楽器間(親機1と子機1,21 ,22 ,23 ,…,2i ,…)で演奏情報を光伝送する。
【0016】
なお、符号の添え字は複数の同要素を区別するものであるが、以下の説明において同要素を区別しない場合など添え字は適宜省略する。また、親機1、各子機2において、演奏時に演奏者が立つあるいは座る側(鍵盤側)を「演奏者から見て手前側」または「楽器後方」と称し、その反対側を「演奏者から見て奥側」または「楽器前方」と称する。
【0017】
親機1は、音楽教室100の前方位置で前面壁140を背にして(楽器後方を前面壁140側にして)配設され、子機21 ,22 ,23 ,…,2i ,…は、それぞれ親機1と対面して(楽器前方を対面して)縦横に配設されている。なお、図1では1列が3台で複数列配置された子機2を、その代表的な一部だけを図示し、一部を一点鎖線のように省略してある。
【0018】
親機1と子機2は送受信機以外の楽器本体部分は同構造であり、電子楽器の上面部の天井と対向する露出面として、音楽教室100の天井110に対向する天板11,21をそれぞれ備えている。そして、親機1の天板11には光送信部12が配設され、子機2の天板21には光受信部22が配設されている。
【0019】
図2は親機1と子機2の側面図であり、親機1の演奏者から見て手前側には上鍵盤13及び下鍵盤14が配設されるとともに、この上鍵盤13と下鍵盤14をカバーする鍵盤蓋(キーボードカバー)15が配設されている。なお、光送信部12は鍵盤蓋15の楽器前方側に配設されている。また、子機2も同様に演奏者から見て手前側に上鍵盤23及び下鍵盤24が配設され、上鍵盤23と下鍵盤24をカバーする鍵盤蓋25が配設されている。鍵盤蓋25は、光受信部22より演奏者から見て手前側の位置を回転中心Oとして配設されており、鍵盤蓋25は、開状態では、天板21の演奏者から見て手前側の端部に当接することで、図2の一点鎖線で図示した位置に停止する。
【0020】
ここで、図2には親機1から子機2に伝送される赤外線光(伝送信号)の代表的な伝播経路(破線)が示されている。鍵盤蓋25の開状態では、この鍵盤蓋25は光受信部22上部で親機1側(送信側)に傾斜して位置し、親機1(送信側電子楽器)からの赤外線光(光伝送信号)L1が、鍵盤蓋25の表面で光受信部22側に反射され、この光受信部22で光伝送信号を確実に受信することができる。すなわち、親機1(送信側)からの直接光をカバーすることができる。
【0021】
また、鍵盤蓋25よりも親機1側において天板21の露出面に光受信部22が配設されており、音楽教室100の天井110で反射した赤外線光L2が光受信部22に向かい、これを光受信部22で受信することができる。なお、上鍵盤23と下鍵盤24を収納しているテーブルの下には光受信部22からの受光信号が入力される受信機40が配設されている。
【0022】
図3は親機1の光送信部12の分解斜視図であり、光送信部12はカバー121と底板122とでケースが形成されている。底板121に形成された保持板122aには回路基板123が縦に嵌合されて立設されおり、回路基板123の上端は固定金具124により固定されている。回路基板123の前面には12個の赤外線光を放射する発光ダイオード(LED)125が配設されており、この発光ダイオード125はコード126を介して後述の回路に接続されている。また、回路基板123には、発光ダイオード127に対する電圧/電流調整用の抵抗体127が3つ(図では一つのみ図示)配設されている。
【0023】
カバー121はその下端周囲を底板122に嵌合され、この底板122を親機1の前記天板11に載置する状態で該光送信部12が親機1に配設される。このとき、図3の矢印▲1▼の方向を子機2側(親機1の「楽器前方」側)に向けて配置される。また、カバー121は、全体が暗色系のスモーク処理された透明樹脂で構成されており、少なくとも発光ダイオード125の前面に位置する窓部121aは赤外線光に対する透過性を有している。
【0024】
12個の発光ダイオード125は、縦に3個、横に4個の3×4のマトリクス状に配置されている。そして、中央部の縦2列の発光ダイオード125は、その光放射中心方向を矢印▲1▼と平行な方向に向けられ、左右の縦2列の発光ダイオード125は、そのリード線を折り曲げることで光放射中心方向がそれぞれ外側(矢印▲1▼に対して斜め45度方向)に向けられている。
【0025】
各発光ダイオード125から放射される赤外線光は光放射中心の回りにある程度の広がりのある指向性を有しており、親機1に取り付けられた光送信部12は、左右の縦2列の発光ダイオード125の左右への曲げの作用と相まって、12個の発光ダイオード125全体で、音楽教室100の天井110および側壁120,130方向にも略一様な赤外線光が広がるような指向性を有している。また、後述のように各発光ダイオード125は送信機からの共通の駆動電圧により駆動され、全体で同期して赤外線光を光伝送信号として放射する。
【0026】
図4は子機2の光受信部22の一部側面図及び一部平面図、図5は図4(B) のA−A断面図である。光受信部22は、子機2の天板21に開口された開口部21aの内側に配設された回路基板221を有し、この回路基板221には複数(例えば12個)のPINフォトダイオード222が並設されている。なお、開口部21aには赤外線光透過性のカバーガラス21bが配設されている。
【0027】
各PINフォトダイオード222は、透明樹脂222a内に半導体素子222bを埋設するように透明樹脂222aと半導体素子222bが一体に成形されたものである。この透明樹脂222aは赤外線光の透過性を有しており、その受光面222a−1は子機2の天板21と平行すなわち天井110に対向するように配置されている。さらに、この受光面222a−1にはフレネルレンズ222a−2が形成されている。
【0028】
これにより、図5に示したように、PINフォトダイオード222に対して受光面222a−1に略直角に入射する赤外線光L3も、受光面222a−1に対して略水平に(低い角度で)入射する赤外線光L4も、何れも半導体素子222bで受光することができる。
【0029】
なお、上記のようにフレネルレンズ222a−2があると低い角度の赤外線光も受光できて、光伝送信号の受信がより確実になるが、例えば鍵盤蓋25の作用により低い角度の赤外線光を受光することも可能であるので、フレネルレンズ222a−2は無くてもよい。すなわち、受光面222a−1がフラット(ディオプトリ(視度)が“D=0”であるレンズ)であってもよい。また、この場合でも、受光面222a−1に低入射角で入射した直接光は受光面222a−1で屈折し、透明樹脂222a内部を透過し、半導体素子222bである程度の受光は可能である。
【0030】
図6は子機2の他の実施例を示す図であり、図2と同様な要素には同符号を付記してある。この実施例の鍵盤蓋25′は、手前側を少なくとも赤外線光を透過する透過部25a′とされ、奥側の上面が少なくとも赤外線光を反射する反射部25b′とされている。
【0031】
したがって、鍵盤蓋25′の開状態では、親機1からの赤外線光L5が、鍵盤蓋25′の反射部25b′で光受信部22側に反射され、この光受信部22で光伝送信号を確実に受信することができる。この場合も、親機1からの直接光をカバーすることができる。また、音楽教室100の天井110で反射した赤外線光L6は鍵盤蓋25′の透過部25a′を透過して光受信部22に向かい、これを光受信部22で受信することができる。このように、鍵盤蓋25′の開状態で、鍵盤蓋25の先端(透過部25a′)が天井110からの反射光の光路上に位置したとしても、確実に受信することができる。
【0032】
図7は実施形態における演奏情報伝送システムの回路ブロック図であり、子機2は1台だけを図示してあるが、その他の子機も同様な構成である。親機1において、通常の電子楽器の機能を果たす楽器本体内回路10はCPU10aにより制御され、このCPU10aに鍵盤10b、音色設定等の操作子10c及び音源10dが接続され、音源10dからの楽音信号はサウンドシステム(SS)10eで楽音として発生される。CPU10aには送信機20が接続され、この送信機20に前記光送信部12の12個の発光ダイオード125及び抵抗体127が接続されている。
【0033】
子機2において、通常の電子楽器の機能を果たす楽器本体内回路30は親機1の楽器本体内回路10と同様に、CPU30a、鍵盤30b、音色設定等の操作子30c、音源30d及びサウンドシステム30eを備えており、その機能も親機1と同様である。光受信部22の複数のPINフォトダイオード222は受信機40の同調回路40aに並列に接続されている。同調回路40aはアンプ40bに接続され、アンプ40bはFM検波回路40cに接続されている。さらにFM検波回路40cはコンパレータ40dの入力側一端に接続され、コンパレータ40dの入力側他端にはスレッショールドレベルとして所定電圧が印加される。そして、コンパレータ40dの出力はCPU30aに入力される。
【0034】
次に、図7の回路ブロックの動作を説明する。なお、親機1と子機2はMIDI信号を扱える同様な機能を備えており、親機1から子機2に対して演奏情報をMIDI信号として送信するものとする。親機1のCPU10aは所定のプログラムで動作し、親機1における各種の操作に応じて、演奏情報(例えば自動演奏データ)をMIDIデータとして送信機20に出力する。
【0035】
ここで、MIDI信号は、2バイト、3バイト等をセットにした多数のデータからなるデジタルデータの列であり、送信機20はこのMIDI信号の“1/0”のビット列を周波数変調してシリアルデータとして送信する。すなわち、送信機20は、光送信部12に対して“1”に対応する第1所定周波数の駆動電圧を出力し、“0”に対応する第2所定周波数の駆動電圧を出力する。これにより、発光ダイオード125は、第1所定周波数および第2所定周波数にそれぞれ対応する例えば正弦波の強度で変化する赤外線光を出力する。なお、この第1所定周波数と第2所定周波数は予め決められた2種類の周波数である。
【0036】
一方、子機2の光受信部22において、PINフォトダイオード(PIN1〜PIN12)222には逆バイアスの電圧が印加されており、PINフォトダイオード222は赤外線光を受光していないときは空乏層により電流が流れず、赤外線光を受光すると空乏層にキャリア(N型層では正孔、P型層では電子)が発生し、この少数キャリアにより赤外線光の受光量に応じた電流が流れる。
【0037】
同調回路40aは、PINフォトダイオード222を介して流れる電流のうち前記第1所定周波数と第2所定周波数の電流にのみ同調し、この第1所定周波数に対応する電圧信号と第2所定周波数に対応する電圧信号をアンプ40bに出力する。そして、アンプ40bで増幅された電圧信号はFM検波回路40cで検波(FM復調)され、MIDI信号の“1”に対応するHレベル電圧とをコンパレータ40dに出力する。そして、コンパレータ40dはFM検波回路40cからの入力電圧を所定電圧(スレッショールドレベル)と比較することで、波形整形された矩形波がデジタル信号としてCPU30aに出力する。
【0038】
これにより、親機1からのMIDI信号が子機2で受信され、子機2の楽器本体内回路30により、MIDI信号に応じた処理が行われる。なお、このように親機1から子機2にMIDI信号を送信することにより、子機2においてMIDIデータを利用した各種処理が可能であるが、例えば次ぎのような処理ができる。親機1の鍵盤10bで演奏入力された演奏データをMIDI信号で子機2に送信し、子機2の鍵盤30bにおいて演奏データに応じたに押鍵ガイド表示を行うことができる。また、親機1から送信された演奏データに応じて子機2において自動演奏することもできる。また、上記演奏データに応じた楽譜を表示したり、別途楽譜のデータをMIDI信号で送信して楽譜を表示したりもできる。
【0039】
図1には親機1から各種の態様となっている複数の子機2に伝送される赤外線光の具体例が示されている。親機1の光送信部12から複数の子機2側に広がりのある指向性で送出された全赤外線光のうち、最前列右端の子機21 は天井110の一点P1で反射した赤外線光を受光(受信)する。これは、この子機21 は鍵盤蓋25が閉状態となっているので、天井110と対向する光受信部22がこの天井110からの反射光を最も受光しやすくなることに相当する。
【0040】
また、最前列中央の子機22 及び最前列左端の子機23 は開状態の鍵盤蓋25で反射した赤外線光を受光する。また、後列の子機2i は天井110の一点P2で反射した赤外線光を受光(受信)する。これは、子機2i の前の他の子機によって赤外線光が遮蔽されても、天井110で反射した赤外線光を受光できることを示している。
【0041】
なお、子機2の光受信部22の前記フレネルレンズ222a−2は、低い角度で入射する赤外線光を受光できるような補助的な役割をしているだけであり、図1に示したような赤外線光の受光の仕方は、このフレネルレンズ222a−2が形成されていなくても可能であることはいうまでもない。
【0042】
なお、音楽教室100の側壁120,130で反射された赤外線光をフレネルレンズ222a−2を介して受光することもでき、また、側壁120,130で反射された赤外線光を開状態の鍵盤蓋25あるいは鍵盤蓋25′で反射して光受信部22で受光することも可能である。
【0043】
以上の実施形態では、演奏情報をMIDI信号として送信するようにしているが、信号のフォーマットはどのようなものでもよい。
【0044】
また、実施形態では電子楽器として電子鍵盤楽器を例に説明したが、他の電子楽器でもよい。
【0045】
【発明の効果】
以上説明したように本発明の請求項1の演奏情報伝送システムによれば、例えば親機の電子楽器と子機の電子楽器との間に人がが存在したり、前の子機の鍵盤蓋が開状態であっても、これらに妨害されずに、天井で反射した光伝送信号を子機で受信でき、電子楽器の非演奏状態と演奏情報とでその態様が変化したとしても、親機から子機に対して演奏情報を確実に伝送することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の演奏情報伝送システムを適用した音楽教室の一部透視斜視図である。
【図2】実施形態における親機と子機の側面図である。
【図3】実施形態における親機の光送信部の分解斜視図である。
【図4】実施形態における子機の光受信部の一部側面図及び一部平面図である。
【図5】図4(B) のA−A断面図である。
【図6】実施形態における子機の他の実施例を示す図である。
【図7】実施形態の演奏情報伝送システムの回路ブロック図である。
【符号の説明】
1…親機(演奏情報送信側電子楽器)、2…子機(演奏情報受信側電子楽器)、11…天板(上面部の露出面)、12…光送信部、21…天板(上面部の露出面)、22…光受信部、25,25′…鍵盤蓋、20…送信機、40…受信機、100…音楽教室、110…天井
Claims (1)
- 天井を有する室内に配設された複数の電子楽器で構成され、該複数の電子楽器間で演奏情報を光伝送する演奏情報伝送システムであって、
前記複数の電子楽器では、送信側には送信機を、受信側には受信機を設けるとともに、演奏情報送信側電子楽器では、該電子楽器の上面部の前記天井と対向する露出面に光伝送信号を放射する光送信部を大略演奏情報受信側電子楽器に向く方向に配設し、演奏情報受信側電子楽器では、該電子楽器の上面部の前記天井と対向する露出面に光受信部を前記天井と対向するように設けるとともに開状態において前記光受信部に対向する斜面を形成して前記光伝送信号を反射する蓋部材を設けたこと
を特徴とする演奏情報伝送システム。
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