JP3721784B2 - ネットワークシステム、送信装置、中継装置、および、記録媒体 - Google Patents

ネットワークシステム、送信装置、中継装置、および、記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はネットワークシステム、送信装置、中継装置、および、記録媒体に関し、特に、複数の伝送メディアを介してデータを伝送するネットワークシステム、また、そのようなネットワークシステムを構成する送信装置、中継装置、更に、コンピュータを送信装置、および、中継装置、として機能させるプログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来において、例えば、伝送プロトコルの異なる複数の伝送メディアを介してデータを伝送する場合には、各伝送メディアの境界にルータ(Router)と呼ばれる装置を設置し、パケットのルーティング(中継経路設定)を行う必要があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、IP(Internet Protocol )ルータでは、経路情報をデータベースとして記憶しており、IPアドレスに含まれているネットワークIDに対応する経路情報をこのデータベースから検索することにより、各パケットのルーティングを行っていた。
【0004】
また、ルーティングの一手法として知られているダイナミック・ルーティングでは、ルータ同士で経路情報やトラフィック情報をやりとりすることにより、ホップ数(中継するルータの数)や遅延時間が最小となる最適な経路を自動的に選択してパケットを伝送する処理を行っていた。
【0005】
従って、ルーティングを行うためには、パケットが伝送されてくる度に、他のルータとの間で情報のやりとりを行うとともに、データベースから最適な経路情報を検索するなど、煩雑な処理を行う必要があるという問題点があった。
【0006】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、煩雑な処理なしにルーティングを行うことを可能とするネットワークシステムを提供することを目的とする。
【0007】
また、本発明は、煩雑な処理なしにルーティングを行うことを可能とする送信装置、および中継装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明では上記課題を解決するために、送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムにおいて、前記送信装置は、データの伝送対象となる受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する伝送経路設定手段と、前記伝送経路設定手段によって生成された経路情報をパケットに付加する伝送経路情報付加手段と、前記伝送経路情報付加手段によって前記経路情報が付加された前記パケットを前記受信装置に向けて送信する送信手段とを有し、前記中継装置は、前記経路情報を前記パケットから抽出する第1の経路情報抽出手段と、前記第1の経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛でない場合には、次の中継装置または受信装置に対して前記パケットを転送する転送手段とを有し、前記受信装置は、前記経路情報を前記パケットから抽出する第2の経路情報抽出手段と、前記第2の経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛である場合には、そのパケットを受信する受信手段とを有することを特徴とするネットワークシステムが提供される。
【0009】
ここで、送信装置において、伝送経路設定手段は、データの伝送対象となる受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する。伝送経路情報付加手段は、伝送経路設定手段によって生成された経路情報をパケットに付加する。伝送経路情報付加手段によって経路情報が付加されたパケットを受信装置に向けて送信する。中継装置において、第1の経路情報抽出手段は、経路情報をパケットから抽出する。転送手段は、第1の経路情報抽出手段によって抽出された経路情報を参照し、パケットが自己宛でない場合には、次の中継装置または受信装置に対してパケットを転送する。受信装置において、第2の経路情報抽出手段は、経路情報をパケットから抽出する。受信手段は、第2の経路情報抽出手段によって抽出された経路情報を参照し、パケットが自己宛である場合には、そのパケットを受信する。
【0010】
また、本発明では上記課題を解決するために、複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置にデータを伝送する送信装置において、データの伝送対象となる前記受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する伝送経路設定手段と、前記伝送経路設定手段によって設定された経路情報をパケットに付加する伝送経路情報付加手段と、前記伝送経路情報付加手段によって前記経路情報が付加された前記パケットを前記受信装置に向けて送信する送信手段と、を有することを特徴とする送信装置が提供される。
【0011】
ここで、伝送経路設定手段は、データの伝送対象となる前記受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する。伝送経路情報付加手段は、伝送経路設定手段によって設定された経路情報をパケットに付加する。送信手段は、伝送経路情報付加手段によって経路情報が付加されたパケットを受信装置に向けて送信する。
【0012】
更に、本発明では上記課題を解決するために、送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムの前記伝送メディア間でデータを中継する中継装置において、伝送経路を示す経路情報をパケットから抽出する経路情報抽出手段と、前記経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛でない場合には、前記経路情報に従って次の中継装置または受信装置に対して前記パケットを転送する転送手段と、を有することを特徴とする中継装置が提供される。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の原理を説明する原理図である。
【0017】
この図において、送信装置1は、ネットワーク11を介して中継装置2と接続されており、このネットワーク11を介して中継装置2との間でデータを授受する。
【0018】
中継装置2は、ネットワーク12を介して中継装置3と接続されており、このネットワーク12を介して中継装置3との間でデータを授受する。
中継装置3は、ネットワーク13を介して受信装置4と接続されており、このネットワーク13を介して受信装置4との間でデータを授受する。
【0019】
送信装置1は、伝送経路設定手段1a、伝送経路情報付加手段1b、および、送信手段1cによって構成されている。
伝送経路設定手段1aは、データの伝送対象となる受信装置4までの伝送経路を設定する。
【0020】
伝送経路情報付加手段1bは、伝送経路設定手段1aによって設定された経路情報をパケットに付加する。
送信手段1cは、伝送経路情報付加手段1bによって経路情報が付加されたパケットをネットワーク11を介して中継装置2に向けて送信する。
【0021】
中継装置2の第1の経路情報抽出手段2aは、送信装置1から受信したパケットから経路情報を抽出する。
転送手段2bは、第1の経路情報抽出手段2aによって抽出された経路情報を参照し、パケットが自己宛でない場合には、中継装置3に対してパケットを転送する。
【0022】
中継装置3の第1の経路情報抽出手段3aは、中継装置2から受信したパケットから経路情報を抽出する。
転送手段3bは、第1の経路情報抽出手段3aによって抽出された経路情報を参照し、パケットが自己宛でない場合には、受信装置4に対してパケットを転送する。
【0023】
受信装置4の第2の経路情報抽出手段4aは、中継装置3から受信したパケットから経路情報を抽出する。
受信手段4bは、第2の経路情報抽出手段4aによって抽出された経路情報を参照し、中継装置3から転送されたパケットが自己宛である場合には、そのパケットを受信して記憶する。
【0024】
次に、図1の原理図の動作について説明する。
送信装置1において、受信装置4へのデータの転送要求が発生した場合には、送信装置1の伝送経路設定手段1aは、例えば、ネットワークの接続状況を記憶したデータベースなどを参照することによって、受信装置4までの伝送経路を設定する。
【0025】
伝送経路情報付加手段1bは、送信しようとするデータをパケット化したパケットに対して伝送経路に関する情報(経路情報)を付加する。
送信手段1cは、経路情報が付加されたパケットをネットワーク11に対して送出する。
【0026】
中継装置2の第1の経路情報抽出手段2aは、ネットワーク11を介して伝送されたパケットを受信して経路情報を抽出する。転送手段2bは、第1の経路情報抽出手段2aによって抽出された経路情報を参照して、そのパケットが自己宛であるか否かを判定する。その結果、そのパケットが自己宛ではない場合にはネットワーク12を介して中継装置3に転送する。
【0027】
中継装置3の第1の経路情報抽出手段3aは、ネットワーク12を介して伝送されたパケットを受信して経路情報を抽出する。転送手段3bは、第1の経路情報抽出手段3aによって抽出された経路情報を参照して、そのパケットが自己宛であるか否かを判定する。その結果、そのパケットが自己宛ではない場合にはネットワーク13を介して受信装置4に転送する。
【0028】
受信装置4の第2の経路情報抽出手段4aは、ネットワーク13を介して伝送されたパケットを受信して経路情報を抽出する。受信手段4bは、第2の経路情報抽出手段4aによって抽出された経路情報を参照して、そのパケットが自己宛であるか否かを判定する。その結果、そのパケットが自己宛である場合にはパケットを受信してデータを取得する。
【0029】
以上に説明したように本発明によれば、送信装置において、経路情報を生成して送信しようとするパケットに付加して送信し、中継装置では経路情報を参照してそのパケットが自己宛でない場合には、経路情報に従って次の装置に転送し、受信装置では経路情報を参照してそのパケットが自己宛である場合には、パケットに含まれているデータを取得するようにしたので、伝送メディア間を接続する中継装置において複雑な処理によってルーティングを行う必要がなくなる。
【0030】
次に、図2を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図2は、本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。この図において、送受信装置20は、インターフェース(IF1)を具備しており、このIF1を介してネットワーク(N1)と接続されている。
【0031】
送受信装置21は、IF1およびIF2を具備しており、IF1はN1に、また、IF2はN2にそれぞれ接続されている。
送受信装置22は、IF2およびIF3を具備しており、IF2はN2に、また、IF3はN3にそれぞれ接続されている。
【0032】
送受信装置23は、IF3およびIF4を具備しており、IF3はN3に、また、IF4はN4にそれぞれ接続されている。
送受信装置24は、IF4を具備しており、N4に接続されている。
【0033】
図3は、図2に示す送受信装置20〜24の詳細な構成例を示している。なお、送受信装置20〜24は、ほぼ同様の構成とされているので、ここでは、共通する構成要素からなる構成例を仮に送受信装置30として説明する。
【0034】
送受信装置30は、CPU(Central Processing Unit )30a、ROM(Read Only Memory)30b、RAM(Random Access Memory)30c、HDD(Hard Disk Drive )30d、インターフェース30e、および、インターフェース30fによって構成されている。
【0035】
CPU30aは、装置の各部を制御するとともに、各種演算処理を実行する。ROM30bは、CPU30aが実行する基本的なプログラムや、そのプログラムに関連するデータなどを記憶している。
【0036】
RAM30cは、CPU30aが各種演算処理を行う場合に、演算途中のデータやプログラムなどを一時的に格納する。
HDD30dは、CPU30aが実行する各種アプリケーションプログラムなどを格納している。
【0037】
インターフェース30eおよびインターフェース30fは、それぞれネットワークと接続されており、対応するプロトコルに従ってデータをパケット化して送信するとともに、ネットワークを介して伝送されてきたデータを受信してデパック化し、元のデータを抽出する。
【0038】
なお、図1に示す原理図と図2および図3に示す実施の形態の対応関係は以下の通りである。
即ち、伝送経路設定手段1aの機能は、CPU30aが実現する。伝送経路情報付加手段1bの機能は、CPU30aが実現する。送信手段1cの機能は、インターフェース30eまたはインターフェース30fが実現する。
【0039】
第1の経路情報抽出手段2aおよび第1の経路情報抽出手段3aの機能は、CPU30aが実現する。
転送手段2bおよび転送手段3bの機能は、インターフェース30eまたはインターフェース30fが実現する。
【0040】
第2の経路情報抽出手段4aの機能は、CPU30aが実現する。また、受信手段4bの機能は、インターフェース30eまたはインターフェース30fが実現する。
【0041】
次に、図4〜図6に示すフローチャートを参照して、図2に示す実施の形態の動作について説明する。
図4は、図2に示す送受信装置20において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートは、送受信装置20が所定のデータを送受信装置24に対して送信する場合に実行される。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。
[S1]CPU30aは、データの送信先までの経路を設定する。
【0042】
例えば、CPU30aは、HDD30dに記憶されているネットワークの接続関係に関するデータベースを参照し、送受信装置24までの伝送経路を設定する。図2に示す例では、送受信装置21、送受信装置22、および、送受信装置23を介して送受信装置24まで接続される伝送経路が設定される。
【0043】
なお、データベースを参照せずにユーザがマニュアル操作によって、経路を設定するようにしてもよい。
[S2]CPU30aは、送信メッセージを送信する。
【0044】
即ち、CPU30aは、図7に示すような送信メッセージをN1に対して送出する。
ここで、送信メッセージは、伝送経路を設定するために送信されるメッセージである。
【0045】
この図において処理ステータス40aは、このメッセージに対して施されるべき処理(例えば、送信処理など)を示す。
通信方式40bは、このメッセージを伝送する場合の通信方式を示す。
【0046】
IDコード40c,40dは、後述するように、一旦設定された経路に対して付与されるものであり、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。なお、この例では、IDコードはまだ生成されていないので、IDコード40c,40dとしては値“00h”がそれぞれ格納されている。
【0047】
コマンド40eは、この送信メッセージを受信した装置に対して所定の処理を実行させるための処理コマンドである。
メソッド40fは、コマンド40eによって実行される処理に関する情報である。
【0048】
サイズ40g,40hは、これ以降に送信されるデータのサイズを示し、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。
中継情報数40iは、中継情報の数を示す。この例では、中継情報は、中継情報40k〜40mの3つであるので、中継情報数40iの値は“3”となる。
【0049】
中継情報ポインタ40jは、このメッセージを受信した装置が参照すべき中継情報を指示するためのポインタであり、例えば、この例では“0”から“3”までの値を取り、その値に対応する中継情報が参照される。
【0050】
中継情報40k〜40mは、図2に示す中継情報1〜3に対応している。例えば、中継情報40kは、送受信装置21から送受信装置22への通信手段を示しており、ネットワークの種別や送信先のIPアドレス(この例では、送受信装置22のIPアドレス)などにより構成されている。
[S3]CPU30aは、ステップS2において送信した送信メッセージに対応して送信されてくる受信メッセージを受信したか否かを判定し、受信した場合にはステップS4に進み、それ以外の場合にはステップS3に戻る。
【0051】
なお、受信メッセージは、図7に示すものとほぼ同様のデータ構造とされているが、IDコード40cおよびIDコード40dに、送受信装置24において設定されたIDコードが格納されている。なお、このIDコードの生成に関する処理については、図6を参照して後述する。
[S4]CPU30aは、受信メッセージからIDコードを取得する。
[S5]CPU30aは、送信しようとするデータをパケット化する。
[S6]CPU30aは、パケット化されたデータのそれぞれに対して、ステップS4において取得したIDコードを付加する。
【0052】
図8は、ステップS6の処理の結果生成されるパケットのデータ構造の一例を示している。
この図において、処理ステータス50aは、このパケットに対して施される処理(例えば、送信処理など)を示す。
【0053】
通信方式50bは、このパケットを伝送する場合の通信方式を示す。
IDコード50c,50dは、後述するように、一旦設定された経路に対して付与されるものであり、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。
【0054】
コマンド50eは、このパケットを受信した装置に対して所定の処理を実行させるための処理コマンドである。
メソッド50fは、コマンド50eによって実行される処理に関する情報である。
【0055】
サイズ50g,50hは、これ以降に送信されるデータのサイズを示し、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。
データ50iは、送信しようとするデータ自体である。
[S7]CPU30aは、ステップS6においてIDコードが付加されたパケットをN1を介して送受信装置21に対して送信する。
[S8]CPU30aは、データの送信が終了したか否かを判定し、送信が終了した場合にはステップS9に進み、それ以外の場合にはステップS5に戻る。
[S9]CPU30aは、送信メッセージを送信することによって設定された伝送経路を無効化するための経路無効化メッセージを生成し、N1を介して送受信装置24に対して送信する。
【0056】
図9は、経路無効化メッセージの一例を示している。
この図において処理ステータス60aは、このメッセージに対して施されるべき処理(例えば、送信処理など)を示す。
【0057】
通信方式60bは、このメッセージを伝送する場合の通信方式を示す。
IDコード60c,60dは、後述するように、一旦設定された経路に対して付与されるものであり、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。
【0058】
コマンド60eは、送信メッセージを受信した装置に対して所定の処理を実行させるための処理コマンドであり、この場合、経路を無効化するためのコマンドが格納されている。
【0059】
メソッド60fは、コマンド60eによって実行される処理に関する情報である。
サイズ60g,60hは、これ以降に送信されるデータのサイズを示し、下位ビット(L)および上位ビット(H)に分割されて格納されている。
【0060】
次に、図5を参照して、図4に示す処理が実行されている場合に送受信装置21〜送受信装置23で実行される処理について説明する。
図5は、送受信装置21〜23において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。このフローチャートが開始されると、以下の処理が実行されることになる。
[S21]CPU30aは、1つ前の送受信装置から送信メッセージを受信したか否かを判定する。その結果、送信メッセージを受信した場合にはステップS22に進み、それ以外の場合にはステップS21に戻る。
[S22]CPU30aは、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jとを取得する。
[S23]CPU30aは、送信メッセージが自己宛であるか否かを判定し、自己宛である場合にはステップS25に進み、それ以外の場合にはステップS24に進む。
【0061】
例えば、CPU30aは、ステップS22において取得した中継情報数40iと中継情報ポインタ40jの値が等しい場合には、送信メッセージが自己宛であると判定する。即ち、中継情報ポインタ40jは、中継装置を1つ経る毎にその値が“1”だけインクリメントされるので、中継情報ポインタ40jの値と中継情報数40iの値とが等しい場合には、そのパケットが自己宛であると判定することができる。
[S24]CPU30aは、中継情報ポインタ40jの値を参照して、対応する中継情報を取得するとともに、1つ前の送受信装置の送信元情報を取得する。そして、こられの情報をRAM30cに格納する。
[S25]CPU30aは、送信メッセージが自己宛であるとし、その受信処理を実行する。
【0062】
即ち、この場合は、自己宛であると判定した送受信装置が受信側となる。
[S26]CPU30aは、送信メッセージを次の送受信装置に対して転送する。
【0063】
なお、このとき、CPU30aは、送信メッセージの中継情報ポインタ40jの値を“1”だけインクリメントした後、次の送受信装置に対して送信する。
[S27]CPU30aは、送信メッセージが送受信装置24まで伝送され、その結果として送受信装置24が返送する受信メッセージを受信したか否かを判定し、受信メッセージを受信した場合にはステップS28に進み、それ以外の場合にはステップS27に戻る。
[S28]CPU30aは、受信メッセージからIDコードを抽出し、RAM30cに格納されている中継情報および戻り情報と関連付けて記録する。
【0064】
その結果、中継情報と戻り情報に対して所定のIDが付与されることになるので、その後は、このIDを指定することによりこれらの中継情報と戻り情報とを特定することが可能となる。
[S29]CPU30aは、戻り情報を参照して受信メッセージを次の送受信装置に対して転送する。
【0065】
なお、このとき、CPU30aは、受信メッセージの中継情報ポインタ40jの値を“1”だけデクリメントしてから、次の送受信装置に対して転送する。
[S30]CPU30aは、データを含むパケットを受信したか否かを判定し、データを含むパケットを受信した場合にはステップS31に進み、それ以外の場合にはステップS30に戻る。
【0066】
例えば、送受信装置20から送信された、データを含むパケットを受信した場合にはYESと判定されてステップS31に進む。
[S31]CPU30aは、受信したデータを含むパケットからIDコードを抽出する。
[S32]CPU30aは、ステップS31において取得したIDコードに対応する経路情報をRAM30cから取得する。
【0067】
その結果、ステップS24において、RAM30cに格納された経路情報と戻り情報とが取得される。
[S33]CPU30aは、経路情報を参照して、データを含むパケットを次の送受信装置に対して送信する。
[S34]CPU30aは、設定された経路を無効化するための経路無効化メッセージを受信したか否かを判定し、経路無効化メッセージを受信した場合にはステップS35に進み、それ以外の場合にはステップS31に戻る。
[S35]CPU30aは、RAM30cに格納した、IDコード、経路情報、および、戻り情報を削除する。その結果、設定された経路が無効化されることになる。
【0068】
次に、図6を参照して、図2に示す送受信装置24において実行される処理の一例について説明する。図6に示すフローチャートが開始されると、以下の処理が実行される。
[S41]CPU30aは、送受信装置20から送信されてきた送信メッセージを受信したか否かを判定する。その結果、送信メッセージを受信した場合にはステップS42に進み、それ以外の場合にはステップS41に戻る。
[S42]CPU30aは、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jとを取得する。
[S43]CPU30aは、送信メッセージが自己宛であるか否かを判定し、自己宛である場合にはステップS44に進み、それ以外の場合にはステップS54に進む。
【0069】
例えば、CPU30aは、ステップS42において取得した中継情報数40iと中継情報ポインタ40jの値が等しい場合には、送信メッセージが自己宛であると判定してステップS44に進む。
[S44]CPU30aは、送受信装置20において設定された経路に対して所定のIDコードを生成する。
【0070】
例えば、RAM30cに現在格納されている最大のIDコードを1だけインクリメントした値を新たなIDコードとする。また、そのとき、送受信装置23からの送信元情報と、自己がデータの受信側であることを定義する情報とを、生成されたIDコードと関連付けてRAM30cに格納する。
[S45]CPU30aは、受信メッセージを生成する。
[S46]CPU30aは、ステップS45において生成した受信メッセージに対してステップS44で生成したIDコードを付加する。
[S47]CPU30aは、IDコードが付加された受信メッセージを送受信装置20に向けて送信する。
[S48]CPU30aは、送受信装置20から送信された、データを含むパケットを受信したか否かを判定し、データを含むパケットを受信した場合にはステップS49に進み、それ以外の場合にはステップS48に戻る。
[S49]CPU30aは、受信したパケットからIDコードを取得する。
[S50]CPU30aは、IDコードに対応する経路情報をRAM30cから取得し、受信したパケットが自己宛であるか否かを判定する。その結果、受信したパケットが自己宛である場合にはステップS51に進み、それ以外の場合にはステップS54に進む。
【0071】
即ち、前述のようにRAM30cには、自己がデータの受信側であることを定義する情報がIDコードに関連付けられて格納されているので、その情報を参照することによりそのパケットが自己宛であるか否かを判定する。
[S51]CPU30aは、受信したパケットからデータを取得する。
[S52]CPU30aは、経路無効化メッセージを受信したか否かを判定する。その結果、経路無効化メッセージを受信した場合にはステップS53に進み、それ以外の場合にはステップS49に戻る。
[S53]CPU30aは、RAM30cに格納されているIDコード、自己がデータの受信側であることを定義する情報、および、戻り情報を削除する。その結果、設定された経路が無効化されることになる。
[S54]CPU30aは、受信した送信メッセージまたはデータを含むパケットを、次の送受信装置に対して転送する。
【0072】
即ち、その場合は、送受信装置24は、データの受信側ではなく、データの転送側となる。
次に、以上の処理の詳細を図10および図11を参照して説明する。
【0073】
図10および図11は、送受信装置20〜24の間で授受される送受信メッセージと各送受信装置20〜24の内部情報とを示す図である。以下では、各送受信装置20〜24の内部情報を中心にして説明を行う。
【0074】
内部情報71(71a〜71d)は、送受信装置21のRAM30cに記憶される情報を示している。なお、この内部情報は、図5のステップS24において格納される情報に対応している。
【0075】
いま、図4に示すステップS2の処理が実行されて、送信メッセージ40−1(図10参照)が送受信装置20から送信されたとすると、送受信装置21は、図5に示すステップS21において、送信メッセージを受信した(YES)と判定して、ステップS22に進む。
【0076】
ステップS22では、送信メッセージ40−1から中継情報数40iと中継情報ポインタ40jとが取得される。この例では、値“03h”と“00h”とが取得される。ここで、「h」はその数値が16進数で表記されていることを示している。
【0077】
続くステップS23では、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jの値が一致しているか否かを判定することにより自己宛の送信メッセージであるか否かを判定する。この例では、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jの値は一致していない(03h≠00h)ことから、自己宛ではない(NO)としてステップS24に進む。
【0078】
ステップS24では、送信メッセージ40−1の中継情報ポインタ40jが参照されて中継情報が取得されるとともに、送受信装置20の送信元情報が戻り情報として取得される。この例では、中継情報ポインタ40jの値は“0”であることから第1番目の中継情報40kが取得されて中継情報71cとしてRAM30cに格納されるとともに、送受信装置20の送信元情報が取得されて戻り情報71dとして同じくRAM30cに格納される。
【0079】
続くステップS26では、中継情報ポインタ40jの値が“1”だけインクリメントされて生成された送信メッセージ40−2が送受信装置22に転送される。
【0080】
送受信装置22では、インクリメントされた中継情報ポインタ40jの値(=01h)を参照して中継情報40lが中継情報72cとしてRAM30cに格納される。また、送受信装置21の送信元情報が戻り情報72dとして格納される。
【0081】
そして、中継情報ポインタ40jの値が“1”だけインクリメントされて“02h”とされた後、送信メッセージ40−3(図11参照)として、送受信装置23に転送される。
【0082】
送受信装置23では、中継情報ポインタ40jの値(=02h)が参照されて中継情報40mが中継情報73cとしてRAM30cに格納され、また、送受信装置22の送信元情報が戻り情報73dとして格納される。そして、中継情報ポインタ40jの値が“1”だけインクリメントされて“03h”とされた後、送信メッセージ40−4として送受信装置24に送信される。
【0083】
送受信装置24では、図6のステップS41において、送信メッセージを受信した(YES)と判定して、ステップS42に進む。
ステップS42では、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jとが取得された後、ステップS43においてこれらの値が比較されて自己宛の送信メッセージであるか否かが判定される。この例では、中継情報数40iと中継情報ポインタ40jの値は双方ともに“03h”であることから、自己宛のメッセージである(YES)と判定されてステップS44に進む。
【0084】
ステップS44では、以上の経路に対するIDコードが生成される。この例では、IDコードとして例えば“0021h”が生成され、下位ビットである“21h”がIDコード74aとして送受信装置24のRAM30cに格納され、また、上位ビットである“00h”がIDコード74bとして送受信装置24のRAM30cに格納される。
【0085】
ステップS45では、図11に示す受信メッセージ41−4が生成され、ステップS46において、IDコードの下位ビットおよび上位ビットがIDコード41cおよび41dとして付加された後、ステップS47において送受信装置23に向けて送信される。
【0086】
送受信装置23では、図5のステップS27において受信メッセージ41−4を受信したとしてステップS28に進み、そこで、IDコード41cおよびIDコード41dを抽出し、IDコード73aおよびIDコード73bとして中継情報73cおよび戻り情報73dと関連付けてRAM30cの所定の領域に格納する。そして、ステップS29において、中継情報ポインタ41jの値を“1”だけデクリメントした後、受信メッセージ41−3として送受信装置22に送信する。
【0087】
送受信装置22では、前述の場合と同様の処理が実行され、受信メッセージ41−3からIDコード41cおよびIDコード41dが抽出されてIDコード72aおよびIDコード72bとして中継情報72cおよび戻り情報72dと関連付けられてRAM30cの所定の領域に格納される。そして、中継情報ポインタ41jの値が“1”だけデクリメントされて“01h”とされた後、受信メッセージ41−2として送受信装置21に送信される。
【0088】
送受信装置21でも、前述の場合と同様の処理が実行され、受信メッセージ41−2からIDコード41cおよびIDコード41dが抽出されてIDコード71aおよびIDコード71bとして中継情報71cおよび戻り情報71dと関連付けられてRAM30cの所定の領域に格納される。そして、中継情報ポインタ41jの値が“1”だけデクリメントされて“00h”とされた後、受信メッセージ41−1として送受信装置20に送信される。
【0089】
送受信装置20では、図4のステップS3において受信メッセージを受信した(YES)と判定してステップS4に進み、IDコード41cおよびIDコード41dを取得する。そして、ステップS5において、送信しようとするデータを所定の長さにパケット化し、ステップS6において、取得したIDコードを、IDコード50cおよびIDコード50dとして各パケットに付加する(図8参照)。そして、ステップS7において、IDコードが付加されたパケットを、送受信装置24に向けて送信する。
【0090】
その結果、送受信装置21〜23では、図5のステップS30において、データを受信した(YES)としてステップS31に進んでIDコード50cおよびIDコード50dを取得し、対応する中継情報および戻り情報をRAM30cから取得する(ステップS32)。そして、ステップS33において、中継情報を参照して次の送受信装置に対してパケットを転送することになる。
【0091】
その結果、送信メッセージによって設定された経路を介して、データを含むパケットが送受信装置24に対して次々と伝送されることになる。
送受信装置24では、図6のステップS48においてデータを受信した(YES)と判定されてステップS49に進み、IDコード50cおよびIDコード50dが取得される。そして、このIDコード50cおよびIDコード50dに対応する中継情報74cがRAM30cから取得される。
【0092】
中継情報74cには、前述のように受信したデータが自己宛であることが定義されているので、ステップS50では自己宛である(YES)と判定されてステップS51に進み、受信したパケットからデータ50iが取得される。
【0093】
このようにして、送受信装置20から送受信装置24に向けて次々とデータを含むパケットが伝送される。そして、データの送信が終了した場合には、送受信装置20は、図4のステップS8においてYESと判定し、ステップS9において、経路無効化メッセージ(図9参照)を送信する。
【0094】
経路無効化メッセージを受信した送受信装置21〜23は、図5のステップS34においてYESと判定してステップS35に進み、RAM30cに格納されている経路情報および戻り情報を削除する。その結果、送信メッセージによって設定されたパケットの伝送経路が無効化されることになる。
【0095】
なお、図示していないが、この経路無効化メッセージも、経路情報に従って伝送される。
更に、経路無効化メッセージを受信した送受信装置24は、図6のステップS52においてYESと判定してステップS53に進み、RAM30cに格納されている経路情報および戻り情報を削除し、処理を終了する。その結果、データの転送が完了することになる。
【0096】
以上の処理によれば、データを送信するに先だって送受信装置20が送信メッセージを送信し、送受信装置21〜23では、送信メッセージに含まれている中継情報および戻り情報を記憶するとともに、中継情報に従って送信メッセージを転送する。
【0097】
送受信装置24では、送信メッセージによって設定された経路に対してIDコードを発生し、このIDコードを付加した受信メッセージを送受信装置20に対して返送する。
【0098】
受信メッセージを受信した送受信装置21〜23は、IDコードを抽出し、送信メッセージに含まれていた経路情報および戻り情報をこのIDコードと関連付けて記憶するとともに、戻り情報を参照して受信メッセージを送受信装置20に向けて返送する。
【0099】
送受信装置20では、受信メッセージからIDコードを抽出し、データを含むパケットに付加して送受信装置24に向けて送信する。
送受信装置21〜23は、パケットに付加されているIDコードを抽出して、そのIDコードに対応する経路情報に従って次々とデータを転送する。その結果、送信メッセージによって設定された経路を介してデータが伝送される。
【0100】
データの転送が終了すると、送受信装置20は、経路無効化メッセージを送信する。送受信装置21〜24は、この経路無効化メッセージを受信した場合には、RAM30cに記憶しているIDコード、経路情報、および、戻り情報を削除する。その結果、送信メッセージによって設定された経路が無効化される。
【0101】
従って、複雑なルーティング処理を必要とせずに、データを確実に送信先に伝送することが可能となる。
なお、以上の処理では、データを伝送するに先だって送信メッセージを送信するようにしたが、先頭のデータパケットのみに中継情報数、中継情報ポインタ、および、中継情報を付加して伝送するようにしてもよい。
【0102】
このようにすることにより、処理の最初からデータを伝送することが可能となるので、データの送信に要する時間をわずかながら減少させることが可能となる。
【0103】
また、上記の処理機能は、コンピュータによって実現することができる。その場合、送信装置、中継装置、および、受信装置が有すべき機能の処理内容は、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムに記述されており、このプログラムをコンピュータで実行することにより、上記処理がコンピュータで実現される。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置や半導体メモリ等がある。
【0104】
市場に流通させる場合には、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory) やフロッピーディスク等の可搬型記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、ネットワークを介して接続されたコンピュータの記憶装置に格納しておき、ネットワークを通じて他のコンピュータに転送することもできる。コンピュータで実行する際には、コンピュータ内のハードディスク装置等にプログラムを格納しておき、メインメモリにロードして実行するようにすればよい。
【0105】
【発明の効果】
以上説明したように本発明では、送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムにおいて、送信装置は、データの伝送対象となる受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報をパケットに付加して送信し、中継装置は、受信したパケットに含まれている経路情報を参照して、そのパケットが自己宛でない場合には、経路情報に従って次の中継装置または受信装置に対してそのパケットを転送し、受信装置は、受信したパケットに含まれている経路情報を参照して、そのパケットが自己宛である場合には、そのパケットを受信するようにしたので、複雑なルーティング処理を必要とせずに、パケットの伝送経路を簡便に設定することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する原理図である。
【図2】本発明の実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】図2に示す送受信装置の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図4】図2において、データを送信する送受信装置において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図5】図2において、データの中継を行う送受信装置において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図6】図2において、データを受信する送受信装置において実行される処理の一例を説明するフローチャートである。
【図7】送信メッセージのデータ構造の一例を示す図である。
【図8】データを含むパケットのデータ構造の一例を示す図である。
【図9】受信メッセージのデータ構造の一例を示す図である。
【図10】図2に示す送受信装置の間で授受される送受信メッセージと各送受信装置の内部情報の一例を示す図である。
【図11】図2に示す送受信装置の間で授受される送受信メッセージと各送受信装置の内部情報の一例を示す図である。
【符号の説明】
1 送信装置
1a 伝送経路設定手段
1b 伝送経路情報付加手段
1c 送信手段
2 中継装置
2a 第1の経路情報抽出手段
2b 転送手段
3 中継装置
3a 第1の経路情報抽出手段
3b 転送手段
4 受信装置
4a 第2の経路情報抽出手段
4b 受信手段

Claims (6)

  1. 送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムにおいて、
    前記送信装置は、
    データの伝送対象となる受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する伝送経路設定手段と、
    前記伝送経路設定手段によって生成された経路情報をパケットに付加する伝送経路情報付加手段と、
    前記伝送経路情報付加手段によって前記経路情報が付加された前記パケットを前記受信装置に向けて送信する送信手段と、
    前記送信手段は、最初に送られてきたパケットにより設定された経路を介してデータを送信する場合には、前記受信装置のID情報通知手段によって通知されたID情報を、送信しようとするデータを含むパケットに付加するID情報付加手段を有し、
    前記中継装置は、
    前記経路情報を前記パケットから抽出する第1の経路情報抽出手段と、
    前記第1の経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛でない場合には、次の中継装置または受信装置に対して前記パケットを転送する転送手段と、
    前記ID情報と前記経路情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、を有し、
    前記送信装置から前記ID情報が付加されたパケットが伝送されてきた場合には、対応する経路情報を前記記憶手段から取得し、その経路情報に従って前記パケットを転送し、
    前記受信装置は、
    前記経路情報を前記パケットから抽出する第2の経路情報抽出手段と、
    前記第2の経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛である場合には、そのパケットを受信する受信手段と、
    前記送信装置から最初に送られてきたパケットによって設定された経路情報を特定するためのID情報を生成するID情報生成手段と、
    前記ID情報生成手段によって生成された前記ID情報を、前記中継装置および前記送信装置に対して通知するID情報通知手段と、
    を有することを特徴とするネットワークシステム。
  2. 前記送信装置は、前記中継装置の前記記憶手段に記憶されている経路情報を無効化する経路情報無効化手段を更に有することを特徴とする請求項1記載のネットワークシステム。
  3. 複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置にデータを伝送する送信装置において、
    データの伝送対象となる前記受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する伝送経路設定手段と、
    前記伝送経路設定手段によって設定された経路情報をパケットに付加する伝送経路情報付加手段と、
    前記伝送経路情報付加手段によって前記経路情報が付加された前記パケットを前記受信装置に向けて送信する送信手段と、を有し、
    前記送信手段は、最初に送られてきたパケットにより設定された経路を介してデータを送信する場合には、前記受信装置のID情報通知手段によって通知されたID情報を、送信しようとするデータを含むパケットに付加するID情報付加手段を有することを特徴とする送信装置。
  4. 複数の伝送メディアとそれらの間でデータを中継する中継装置とを介して受信装置にデータを伝送する処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    コンピュータを、
    データの伝送対象となる前記受信装置までの伝送経路を設定し、その伝送経路を示す経路情報を生成する伝送経路設定手段、
    前記伝送経路設定手段によって設定された経路情報をパケットに付加する伝送経路情報付加手段、
    前記伝送経路情報付加手段によって前記経路情報が付加された前記パケットを前記受信装置に向けて送信する送信手段、
    前記送信手段に含まれ、最初に送られてきたパケットにより設定された経路を介してデータを送信する場合には、前記受信装置のID情報通知手段によって通知されたID情報を、送信しようとするデータを含むパケットに付加するID情報付加手段、
    として機能させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
  5. 送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムの前記伝送メディア間でデータを中継する中継装置において、
    伝送経路を示す経路情報をパケットから抽出する経路情報抽出手段と、
    前記経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛でない場合には、前記経路情報に従って次の中継装置または受信装置に対して前記パケットを転送する転送手段と、
    前記受信装置のID情報通知手段によって通知されたID情報と前記経路情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、を有し、
    前記ID情報が付加されたパケットが伝送されてきた場合には、対応する経路情報を前記記憶手段から取得し、その経路情報に従って前記パケットを転送する
    ことを特徴とする中継装置。
  6. 送信装置から送信されたデータを複数の伝送メディアを介して受信装置まで伝送するネットワークシステムの前記伝送メディア間でデータを中継する処理をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    コンピュータを、
    伝送経路を示す経路情報をパケットから抽出する経路情報抽出手段と、
    前記経路情報抽出手段によって抽出された前記経路情報を参照し、前記パケットが自己宛でない場合には、前記経路情報に従って次の中継装置または受信装置に対して前記パケットを転送する転送手段と、
    前記受信装置のID情報通知手段によって通知されたID情報と前記経路情報とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記送信装置から前記ID情報が付加されたパケットが伝送されてきた場合には、対応する経路情報を前記記憶手段から取得し、その経路情報に従って前記パケットを転送するパケット転送手段と、
    して機能させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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