JP3721777B2 - 薬液自己注入セット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、薬液を自己注入するための薬液自己注入セットに関する。さらに詳しくは、術後疼痛や癌性疼痛を和らげるために、鎮痛剤や麻酔剤等の薬液を微量持続注入するシステムに併用して、または独立して患者の体内に注入するための薬液自己注入セットに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、麻酔科領域において術後疼痛、癌性疼痛等の疼痛管理に、微量の持続注入具を使用した硬膜外カテーテル挿入法による薬液投与が行われている。ところで患者の症状は様々であり、所定量の鎮痛剤を微量持続注入している途中にも、患者が急な痛みを訴えることがある。そのような危急の際に対処するため、患者自らがワンショットで鎮痛剤を投与しうる用具の開発が進められており、そのような用具として、特開平8−308925号公報に記載の薬液自己注入用具がある。
【0003】
この薬液自己注入用具は、閉塞端に薬液注入用ポートと薬液注出用ポートが形成された筒状のケーシングと、このケーシング内に薬液注入用ポートと薬液注出用ポートを内包するように収容されたリザーバと、ケーシングの開放端に装着された押圧手段とからなり、患者が押圧手段を押した時に、押圧手段によってリザーバが押圧変形され、リザーバ内に収容された薬液が薬液注出用ポートからワンショット注出されるように構成されている。
【0004】
しかしながら、上記従来例は、装置に硬膜外カテーテル等の細管を接続して使用する場合、その管路抵抗が大きいため、薬液の注出に力を要する上、薬液が完全に注出されるまでにかなりの時間を要するので、体力の弱った患者では押圧手段を押し続けるという操作が困難になるという欠点を有している。また、必要以上の力で押した場合、硬膜外カテーテル等の細管から急激に薬液が注出されて先端の位置がずれてしまったり、装置等に非常に高い内圧がかかり薬液がリークしてしまう虞があった。
そこで、本発明者等は、上記従来例の欠点を改良するものとして、ケーシングに収容されたリザーバを押圧変形して薬液注排ポートから薬液を注出するようにした薬液自己注入用具において、押圧手段をケーシングの内壁に沿ってスライド可能に挿入された筒状部材とこの筒状部材に収容されたバネ弾性部材とで構成し、筒状部材をケーシングに沿ってスライドさせたときに、筒状部材が自動的にスライドエンド位置に取り外し自在に保持され、圧縮されたバネ弾性部材の弾発力によりリザーバが押圧されるようにしたものをすでに提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、このものは、これを例えば特開平5−137785号公報に示すような持続注入型薬液容器に接続して使用した場合、リザーバの復元過程で行われる薬液の再充填中に薬液容器から患者への薬液投与が中断されるという欠点を有している。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、患者の押圧力に依存せず、一定の時間、一定の圧力で薬液投与が可能であり、リークの危険性がなく、薬液注入操作と薬液再充填操作をワンタッチで行うことができ、さらに持続注入型薬液容器に接続して使用する際に薬液再充填中に患者への薬液投与が中断されることのない薬液自己注入用具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の薬液自己注入セットは、薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブと、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続されたシリンジ型薬液容器とからなり、前記薬液自己注入用具は、両端の開放したケーシングと、薬液注排ポートを備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖するポート部と、開放端と閉鎖端を有しており、該開放端が前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力により、薬液を再充填するように構成されており、前記シリンジ型薬液容器は、一端にチューブ接続用ルアーが形成され、他端が開放された円筒状の外筒と、該外筒内に液密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケットの摺動を手で操作するための押子と、前記押子を前記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通気孔付き保護キャップとからなることを特徴とする。
【0007】
請求項2の薬液自己注入セットは、薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブと、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続されたシリンジ型薬液容器と、前記薬液流出チューブにコネクタを介して接続された持続注入型薬液容器とからなり、前記薬液自己注入用具は、両端の開放したケーシングと、薬液注排ポートを備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖するポート部と、開放端と閉鎖端を有しており該開放端が前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力により、薬液を再充填するように構成されており、前記シリンジ型薬液容器は、一端にチューブ接続用ルアーが形成され、他端が開放された円筒状の外筒と、該外筒内に液密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケットの摺動を手で操作するための押子と、前記押子を前記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通気孔付き保護キャップとからなることを特徴とする。
【0008】
請求項1の発明によれば、薬液自己注入用具により、患者が自ら押圧手段を押してワンショット注入し、その後のリザーバの形状復元力によりシリンジ型薬液容器からの再充填が自動的に行える。これにより、随時ワンショット注入が行えるセットを構成できる。そして、外筒の開放端に保護キャップを嵌めると、患者がガスケットを直接手で押したり触れたりできなくなる。このため、セットとして用いられる薬液自己注入用具を通じての、薬液の過大投与を未然に防止することができる。また、薬液自己注入用具への薬液再充填は、保護キャップの通気孔を通じてガスケット背面には大気圧が作用することで、薬液自己注入用具側の吸引作用によって、自動的に行える。
【0009】
請求項2の発明によれば、薬液自己注入用具による薬液のワンショット注入ができ、薬液再充填中にも中断することなく持続注入薬液容器による薬液の持続注入が行える。そして、薬液自己注入用具側のセットについては、シリンジ型薬液容器のガスケットを患者が勝手に触れられないようになっているので、薬液の過大投与を防止することができる。また、薬液自己注入用具への薬液再充填は、保護キャップの通気孔を通じてガスケット背面には大気圧が作用することで、薬液自己注入用具側の吸引作用によって、自動的に行える。
【0010】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
図1は請求項1の発明に係る薬液自己注入セットの一例の説明図、図2は請求項2の発明に係る薬液自己注入セットの他の例の説明図である。
【0011】
まず、図1に基づき、薬液自己注入セットを説明する。
Aはシリンジ型薬液容器であり、Bは薬液自己注入用具である。この薬液自己注入用具Bは薬液流入チューブ6と薬液流出チューブ7を備えている。前記薬液流入チューブ6には、流量制御部8と逆止弁9を介して前記シリンジ型薬液容器Aが接続されており、前記薬液流出チューブ7には、カテーテル(図示省略)等が接続できるようになっている。
【0012】
つぎに、シリンジ型薬液容器Aを説明する。図3はシリンジ型薬液容器Aの断面図、図4はシリンジ型薬液容器への薬液充填操作の手順説明図である。
図3において、11は円筒形の外筒であり、その一端にはチューブ接続用のルアーチップ11a が形成され、他端は開放され、かつフランジ11b が形成されている。この外筒11内には、ガスケット12が摺動自在に挿入されており、液密に一端側と他端側を仕切っている。このガスケット12の背面側には、雌ネジ孔13が形成されている。
14は棒状の押子であって、その先端には雄ネジ15が形成されている。この押子14は雄ネジ15をガスケット12の雌ネジ13にねじ込むことにより、任意に着脱できるようになっている。
16は保護キャップであって、円板状部16a とその片面に形成された筒体部16b とからなる。筒体部16b は前記外筒11の開放端の内側に緊密に嵌る外径を有している。そして、前記円板状部16a の中央には、通気孔16c が形成されている。
【0013】
前記シリンジ型薬液容器Aは、必要に応じ図1に示すように外筒11の表面に目盛が印刷や刻印などの手段で設けられる。この目盛により薬液の残量を正確に把握することができる。そして、残量から患者が注入操作を行った回数を正確に把握することができ、患者がどの程度の痛みの状況であるかの指標とすることができる。
通常、患者は痛みが発生した時に注入操作を行う。注入操作回数が多いということは、患者が痛みを感じる状況が多いということであり、ワンショット注入装置や持続注入の薬液の種類や濃度を変更するなど、何らかの手段により痛みの発生を軽減させる必要がある。
医療現場では、慢性疼痛に注入装置や、持続注入を使用して疼痛管理を行う場合、個々に違う患者の痛みに丁度良い薬液の量を決定することが重要視されている。この点からみて、前記目盛は、患者の痛みの指標としての注入操作回数を把握できる点にメリットが大きい。
【0014】
つぎに、前記シリンジ型薬液容器10への薬液充填方法を図4に基づき説明する。
▲1▼は、薬液を吸引する前の準備状態で、ガスケット12には押子14が結合され、ガスケット12は外筒11内に押し込まれている。
▲2▼は、人手により押子14を引っ張り、ガスケット12を引き戻している状態で、この操作により、外筒11内に薬液が充填される。
▲3▼は、薬液の充填が完了した状態で、押子14はねじ戻してガスケット12より外す。
▲4▼は、押子14を外した後の外筒11の開放端に、保護キャップ16を嵌めた状態であり、この状態で、患者が勝手にガスケット12を押し込むような不都合を未然に防止できる。しかも、保護キャップ16には通気孔16c があいているので、外筒11内に充填された薬液を、別の容器(例えば薬液自己注入用具B)で吸引して移し替えるとき、ガスケット12の背面に大気圧が作用するので、吸引操作が阻害されることがない。
【0015】
つぎに、前記薬液自己注入用具Bの詳細を説明する。
図5は本発明の薬液自己注入用具Bを示す縦断面図、図6は同薬液自己注入用具Bの分解斜視図、図7は薬液注入操作の説明図、図8は薬液再充填操作の説明図である。
【0016】
図5〜6に示すように、薬液自己注入用具Bは、ケーシング1とポート部2と、このポート部2により開放端が閉鎖された容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバ3と、このリザーバ3を押圧変形する押圧手段4とから構成されている。
【0017】
前記ケーシング1は、ポリエチレンやポリプロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラスチック製の円筒状部材である。
このケーシング1の一方の開放端を閉塞したポート部2には、特許請求の範囲に記載した「薬液注排ポート」に該当する薬液注入ポート21と薬液注出ポート22が形成されている。そして、薬液注出ポート22には、薬液の再充填時に薬液の逆流を防止する逆止弁23が介装されている。
【0018】
前記ポート部2のケーシング側にはリザーバ3が取付けられている。このリザーバ3は押圧手段4により押圧変形されて薬液が注出されるようにされたもので、薬液を一時的に貯蔵するための押圧変形可能かつ形状復元力を有する容器である。このリザーバ3は、容易に変形可能かつ形状復元力を有するものにするために、例えば肉厚1〜2mmに形成され、形成材料としては、ゴム弾性材料の例えばシリコーンゴムやオレフィン系エラストマー等の合成ゴムや、天然ゴムが好適に採用される。また、リザーバ3は、開放端と閉鎖端を有しており、その開放端がポート部2で閉鎖されている。
【0019】
前記押圧手段4は、ケーシング1の内壁に沿ってスライド可能に挿着された筒状部材41と、この筒状部材41内に同軸上に収容されたスプリング42とこのスプリング42の先端に取り付けられた押圧部43とからなる。
前記押圧手段4の筒状部材41は、図6に示すように、天面44およびスカート部45を有しており、スカート部45には縦方向(軸方向)に走る縦スリット46が設けられている。そして、この筒状部材41は、その開放端側がケーシング1の一方の開放端側に摺動自在に挿着されている。
前記スプリング42は筒状部材41内に同軸状に収容配置されたバネ弾性部材であり、その先端に押圧部43が取り付けられている。押圧部43はリザーバ3の開放端に隣接するように配置され、その側面には、前記筒状部材41の縦スリット46に沿って移動可能な突起47が設けられている。この構成により、筒状部材41はケーシング1内で回動不能になっている。
【0020】
前記押圧手段の筒状部材41をスライドエンド位置に自動保持したり解除する係合手段は、つぎのように構成されている。
前記筒状部材41のスカート部45の下端には係合口48が形成されている。
そして、ケーシング1の内部には、ポート部2の上面に隣接して、リザーバ3を囲むように、係合フック5が設けられている。この係合フック5は、割りリング51と、割りリング51の円周方向中央部に形成された押ボタン52と、割りリング51の円周方向中央部の上側面に立設された係合爪53とからなる。
さらに、前記係合爪53は外側に傾斜面54が形成されている。前記押ボタン52はケーシング1の下端部に形成された窓から外方へ突出している。
【0021】
前記筒状部材41を押し下げると、筒状部材41の下端縁が傾斜面54を押すので、割りリング51が縮径し、係合爪53が半径方向内側へ寄って、筒状部材41のスライドエンドまでの押し下げを許容する。そして、この状態で係合爪53は筒状部材41の係合口48に係合して、筒状部材41をスライドエンド位置で保持する。そして、患者が手で押ボタン52を押すと、割りリング51が撓んで、係合爪53が筒状部材41の係合口48から外れるので、筒状部材41は内蔵のスプリング42の弾発力によって、元の位置へ押し戻される。
【0022】
前記ポート部2の薬液注入ポート21と薬液注出ポート22はリザーバ3内に開口しており、薬液注入ポート21および薬液注出ポート22には、それぞれ薬液注入チューブ6と薬液注出チューブ7が接続されている。
【0023】
図5は、押圧手段4を押す前の薬液自己注入用具の状態である。筒状部材41はケーシング1内で移動可能になっており、突起47がケーシング1の縦スリット46に沿って移動して縦スリット46の上端に達した時に、筒状部材41の上方スライドが制限されるようになっている。この状態で、押圧手段4のスプリング42は、リザーバ3の形状復元力および薬液注入ポート21から流入する薬液の液圧によって若干収縮された状態になっている。そして、薬液自己注入用具Bが図1のようにシリンジ型薬液容器Aに接続されている場合、この状態でのリザーバ3への薬液の再充填速度は、流量制御手段8で制御される。患者への薬液の投与は通常再充填が完了してから行われる。
【0024】
つぎに、上記薬液自己注入用具Bの使用方法を説明する。
図5の使用前の状態から押圧手段4を図7(a) に示すように、矢印F方向に押すと、係合フック5の係合爪53が筒状部材41の係合口48に係合して、筒状部材41がスライドエンドに達した状態を保持する。ここで、リザーバ3内の薬液は急に薬液注出ポート22から流出しないので、スプリング42が収縮する。リザーバ3は伸展するスプリング42により圧縮され続け、内部に貯留された薬液が薬液注出ポート22から注出され続ける。
このため、患者はいったん押圧手段4を押し下げるだけでよく、かつ薬液が注出している間、リザーバ3は一定の圧力で押されるので、リーク等が生ずることはない。図7(b) は薬液を注出しきった状態である。この状態では、リザーバ3は、凹んでおり、スプリング42は伸びている。
つぎに、薬液の注入を終えた後でリザーバ3に薬液を再充填するには、図8(c) に示すように、押ボタン52を手で押せばよい。そうすると、係合フック5による筒状部材41の保持が外れるので、リザーバ3は、その形状復元力によって図8(d) に示すように、筒状部材41を押し上げながら膨張し、リザーバ3内へ薬液注入チューブ6から薬液を吸収する。このとき、薬液注出チューブ7側からは逆止弁23によって、薬液が逆流することはない。よって、薬液の再充填を一挙動で行える。
【0025】
さて、図1に戻って、本発明の薬液自己注入セットの使い方を説明する。
シリンジ型薬液容器A内には、図4で説明したようにして、薬液を充填し、外筒11には保護キャップ16を嵌めておく。薬液流出チューブ7にはカテーテル等を接続して、患者の体内に接続しておく。これが使用状態である。
【0026】
患者が苦痛等を感じたときは、自ら薬液自己注入用具Bの筒状部材41を押し込めば、既述のごとく薬液をワンショット注入できる。薬液の注入を終えると、患者は押しボタン52を押し、内部のリザーバ3を元の形に復元させようとする。このリザーバ3の形状復元作用により、その内部が負圧になるので、シリンジ型薬液容器A内の薬液が吸引され、リザーバ3に再充填される。この場合、シリンジ型薬液容器Aの保護キャップ16に通気孔16c があいていることにより、薬液吸引が円滑に行われることは既述のとおりである。
また、上記の使用中において、患者が勝手にシリンジ型薬液容器Aのガスケット12を不用意に動かすことはできないので、意に反して薬液を過大に注入する不都合を未然に防止できる。
【0027】
図2は請求項2の発明の薬液自己注入セットを示している。この例では薬液自己注入用具Bの薬液注入チューブ6にシリンジ型薬液容器Aを接続した構成に、さらに薬液流出チューブ7に持続注入型薬液容器Cを接続した構成としている。この持続注入型薬液容器Cは、バルーンやスプリングを用いて、長時間にわたって薬液を微量ずつ送り出す公知の薬液容器である。
10はコネクタで、薬液自己注入用具B側の薬液流出チューブ7と持続注入型薬液容器C側の薬液流出チューブ7aとを接続している。また、そのコネクタ部10a には、カテーテルなどが接続される。なお、前記薬液流出チューブ7aには流量制御部8が介装されている。
この図2の薬液自己注入セットでは、接続注入型薬液容器Cからの薬液の微量注入を中断することなく、かつ用時には患者の意思で、薬液自己注入用具Bから必要な薬液をワンショット注入することができる。
【0028】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、随時ワンショット注入が行えるセットを構成でき、患者の勝手な操作による薬液の過大投与も、シリンジ型薬液容器の保護キャップにより防止できる。
請求項2の発明によれば、持続注入型薬液容器からの薬液の注入を中断することなく、薬液のワンショット注入ができる。そして、シリンジ型薬液容器のガスケットを患者が勝手に触れられないようになっているので、薬液の過大投与を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る薬液自己注入セットの一例の説明図である。
【図2】請求項2の発明に係る薬液自己注入セットの他の例の説明図である。
【図3】シリンジ型薬液容器Aの断面図である。
【図4】本発明のシリンジ型薬液容器の操作手順説明図である。
【図5】薬液自己注入用具Bの一例を示す縦断面図である。
【図6】同薬液自己注入用具Bの分解斜視図である。
【図7】薬液注入操作の説明図である。
【図8】薬液再充填操作の説明図である。
【符号の説明】
1 ケーシング
2 ポート部
3 リザーバ
4 押圧手段
11 外筒
12 ガスケット
14 押子
16 保護キャップ
41 筒状部材
52 押ボタン
A シリンジ型薬液容器
B 薬液自己注入用具
C 持続注入型薬液容器

Claims (2)

  1. 薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブと、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続されたシリンジ型薬液容器とからなり、
    前記薬液自己注入用具は、
    両端の開放したケーシングと、薬液注排ポートを備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖するポート部と、開放端と閉鎖端を有しており、該開放端が前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力により、薬液を再充填するように構成されており、
    前記シリンジ型薬液容器は、
    一端にチューブ接続用ルアーが形成され、他端が開放された円筒状の外筒と、
    該外筒内に液密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、
    該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケットの摺動を手で操作するための押子と、
    前記押子を前記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通気孔付き保護キャップとからなる薬液自己注入セット。
  2. 薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブと、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続されたシリンジ型薬液容器と、前記薬液流出チューブにコネクタを介して接続された持続注入型薬液容器とからなり、
    前記薬液自己注入用具は、
    両端の開放したケーシングと、薬液注排ポートを備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖するポート部と、開放端と閉鎖端を有しており該開放端が前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力により、薬液を再充填するように構成されており、
    前記シリンジ型薬液容器は、
    一端にチューブ接続用ルアーが形成され、他端が開放された円筒状の外筒と、
    該外筒内に液密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、
    該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケットの摺動を手で操作するための押子と、
    前記押子を前記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通気孔付き保護キャップとからなる薬液自己注入セット。
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