JPH11262525A - 薬液自己注入セット - Google Patents

薬液自己注入セット

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JPH11262525A
JPH11262525A JP10088159A JP8815998A JPH11262525A JP H11262525 A JPH11262525 A JP H11262525A JP 10088159 A JP10088159 A JP 10088159A JP 8815998 A JP8815998 A JP 8815998A JP H11262525 A JPH11262525 A JP H11262525A
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liquid
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outer cylinder
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Norihiro Hiejima
徳寛 比恵島
Takeshi Mori
猛史 森
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 患者の勝手な操作により薬液の過大投与や再
充填ミスを防止するシリンジ型薬液容器を備えた薬液自
己注入セットを提供する。 【解決手段】 押圧手段4によりリザーバ3を押圧変形
すると薬液注排ポートから薬液が注出され、リザーバ3
を元の形状する復元力により、薬液を再充填するように
された薬液自己注入用具Bと、薬液自己注入用具Bの薬
液注排ポートに、薬液流入チューブ6と薬液流出チュー
ブ7が接続され、薬液流入チューブ6には、流量制御部
8を介してシリンジ型薬液容器Aが接続されている。シ
リンジ型薬液容器Aは、外筒11内に液密に挿入され、
かつ軸方向に摺動自在なガスケット12と、ガスケット
12に対し着脱自在に取付けられた押子14と、押子1
4を外筒11から抜き取った後の外筒11の開放端に嵌
められる保護キャップ16とからなり、保護キャップ1
6には通気孔16c が形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、薬液を自己注入す
るための薬液自己注入セットに関する。さらに詳しく
は、術後疼痛や癌性疼痛を和らげるために、鎮痛剤や麻
酔剤等の薬液を微量持続注入するシステムに併用して、
または独立して患者の体内に注入するための薬液自己注
入セットに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、麻酔科領域において術後疼痛、癌
性疼痛等の疼痛管理に、微量の持続注入具を使用した硬
膜外カテーテル挿入法による薬液投与が行われている。
ところで患者の症状は様々であり、所定量の鎮痛剤を微
量持続注入している途中にも、患者が急な痛みを訴える
ことがある。そのような危急の際に対処するため、患者
自らがワンショットで鎮痛剤を投与しうる用具の開発が
進められており、そのような用具として、特開平8−3
08925号公報に記載の薬液自己注入用具がある。
【0003】この薬液自己注入用具は、閉塞端に薬液注
入用ポートと薬液注出用ポートが形成された筒状のケー
シングと、このケーシング内に薬液注入用ポートと薬液
注出用ポートを内包するように収容されたリザーバと、
ケーシングの開放端に装着された押圧手段とからなり、
患者が押圧手段を押した時に、押圧手段によってリザー
バが押圧変形され、リザーバ内に収容された薬液が薬液
注出用ポートからワンショット注出されるように構成さ
れている。
【0004】しかしながら、上記従来例は、装置に硬膜
外カテーテル等の細管を接続して使用する場合、その管
路抵抗が大きいため、薬液の注出に力を要する上、薬液
が完全に注出されるまでにかなりの時間を要するので、
体力の弱った患者では押圧手段を押し続けるという操作
が困難になるという欠点を有している。また、必要以上
の力で押した場合、硬膜外カテーテル等の細管から急激
に薬液が注出されて先端の位置がずれてしまったり、装
置等に非常に高い内圧がかかり薬液がリークしてしまう
虞があった。そこで、本発明者等は、上記従来例の欠点
を改良するものとして、ケーシングに収容されたリザー
バを押圧変形して薬液注排ポートから薬液を注出するよ
うにした薬液自己注入用具において、押圧手段をケーシ
ングの内壁に沿ってスライド可能に挿入された筒状部材
とこの筒状部材に収容されたバネ弾性部材とで構成し、
筒状部材をケーシングに沿ってスライドさせたときに、
筒状部材が自動的にスライドエンド位置に取り外し自在
に保持され、圧縮されたバネ弾性部材の弾発力によりリ
ザーバが押圧されるようにしたものをすでに提案してい
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、このもの
は、これを例えば特開平5−137785号公報に示す
ような持続注入型薬液容器に接続して使用した場合、リ
ザーバの復元過程で行われる薬液の再充填中に薬液容器
から患者への薬液投与が中断されるという欠点を有して
いる。本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、患
者の押圧力に依存せず、一定の時間、一定の圧力で薬液
投与が可能であり、リークの危険性がなく、薬液注入操
作と薬液再充填操作をワンタッチで行うことができ、さ
らに持続注入型薬液容器に接続して使用する際に薬液再
充填中に患者への薬液投与が中断されることのない薬液
自己注入用具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の薬液自己注入
セットは、薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具に
接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブ
と、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続さ
れたシリンジ型薬液容器とからなり、前記薬液自己注入
用具は、両端の開放したケーシングと、薬液注排ポート
を備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖する
ポート部と、開放端と閉鎖端を有しており、該開放端が
前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能
かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザ
ーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注
出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力によ
り、薬液を再充填するように構成されており、前記シリ
ンジ型薬液容器は、一端にチューブ接続用ルアーが形成
され、他端が開放された円筒状の外筒と、該外筒内に液
密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、
該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケ
ットの摺動を手で操作するための押子と、前記押子を前
記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通
気孔付き保護キャップとからなることを特徴とする。
【0007】請求項2の薬液自己注入セットは、薬液自
己注入用具と、該薬液自己注入用具に接続された薬液流
入チューブおよび薬液流出チューブと、前記薬液流入チ
ューブに流量制御部を介して接続されたシリンジ型薬液
容器と、前記薬液流出チューブにコネクタを介して接続
された持続注入型薬液容器とからなり、前記薬液自己注
入用具は、両端の開放したケーシングと、薬液注排ポー
トを備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖す
るポート部と、開放端と閉鎖端を有しており該開放端が
前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能
かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザ
ーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注
出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力によ
り、薬液を再充填するように構成されており、前記シリ
ンジ型薬液容器は、一端にチューブ接続用ルアーが形成
され、他端が開放された円筒状の外筒と、該外筒内に液
密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、
該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケ
ットの摺動を手で操作するための押子と、前記押子を前
記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通
気孔付き保護キャップとからなることを特徴とする。
【0008】請求項1の発明によれば、薬液自己注入用
具により、患者が自ら押圧手段を押してワンショット注
入し、その後のリザーバの形状復元力によりシリンジ型
薬液容器からの再充填が自動的に行える。これにより、
随時ワンショット注入が行えるセットを構成できる。そ
して、外筒の開放端に保護キャップを嵌めると、患者が
ガスケットを直接手で押したり触れたりできなくなる。
このため、セットとして用いられる薬液自己注入用具を
通じての、薬液の過大投与を未然に防止することができ
る。また、薬液自己注入用具への薬液再充填は、保護キ
ャップの通気孔を通じてガスケット背面には大気圧が作
用することで、薬液自己注入用具側の吸引作用によっ
て、自動的に行える。
【0009】請求項2の発明によれば、薬液自己注入用
具による薬液のワンショット注入ができ、薬液再充填中
にも中断することなく持続注入薬液容器による薬液の持
続注入が行える。そして、薬液自己注入用具側のセット
については、シリンジ型薬液容器のガスケットを患者が
勝手に触れられないようになっているので、薬液の過大
投与を防止することができる。また、薬液自己注入用具
への薬液再充填は、保護キャップの通気孔を通じてガス
ケット背面には大気圧が作用することで、薬液自己注入
用具側の吸引作用によって、自動的に行える。
【0010】
【発明の実施の形態】つぎに、本発明の実施形態を図面
に基づき説明する。図1は請求項1の発明に係る薬液自
己注入セットの一例の説明図、図2は請求項2の発明に
係る薬液自己注入セットの他の例の説明図である。
【0011】まず、図1に基づき、薬液自己注入セット
を説明する。Aはシリンジ型薬液容器であり、Bは薬液
自己注入用具である。この薬液自己注入用具Bは薬液流
入チューブ6と薬液流出チューブ7を備えている。前記
薬液流入チューブ6には、流量制御部8と逆止弁9を介
して前記シリンジ型薬液容器Aが接続されており、前記
薬液流出チューブ7には、カテーテル(図示省略)等が
接続できるようになっている。
【0012】つぎに、シリンジ型薬液容器Aを説明す
る。図3はシリンジ型薬液容器Aの断面図、図4はシリ
ンジ型薬液容器への薬液充填操作の手順説明図である。
図3において、11は円筒形の外筒であり、その一端に
はチューブ接続用のルアーチップ11a が形成され、他端
は開放され、かつフランジ11b が形成されている。この
外筒11内には、ガスケット12が摺動自在に挿入され
ており、液密に一端側と他端側を仕切っている。このガ
スケット12の背面側には、雌ネジ孔13が形成されて
いる。14は棒状の押子であって、その先端には雄ネジ
15が形成されている。この押子14は雄ネジ15をガ
スケット12の雌ネジ13にねじ込むことにより、任意
に着脱できるようになっている。16は保護キャップで
あって、円板状部16a とその片面に形成された筒体部16
b とからなる。筒体部16b は前記外筒11の開放端の内
側に緊密に嵌る外径を有している。そして、前記円板状
部16a の中央には、通気孔16c が形成されている。
【0013】前記シリンジ型薬液容器Aは、必要に応じ
図1に示すように外筒11の表面に目盛が印刷や刻印な
どの手段で設けられる。この目盛により薬液の残量を正
確に把握することができる。そして、残量から患者が注
入操作を行った回数を正確に把握することができ、患者
がどの程度の痛みの状況であるかの指標とすることがで
きる。通常、患者は痛みが発生した時に注入操作を行
う。注入操作回数が多いということは、患者が痛みを感
じる状況が多いということであり、ワンショット注入装
置や持続注入の薬液の種類や濃度を変更するなど、何ら
かの手段により痛みの発生を軽減させる必要がある。医
療現場では、慢性疼痛に注入装置や、持続注入を使用し
て疼痛管理を行う場合、個々に違う患者の痛みに丁度良
い薬液の量を決定することが重要視されている。この点
からみて、前記目盛は、患者の痛みの指標としての注入
操作回数を把握できる点にメリットが大きい。
【0014】つぎに、前記シリンジ型薬液容器10への
薬液充填方法を図4に基づき説明する。 は、薬液を吸引する前の準備状態で、ガスケット12
には押子14が結合され、ガスケット12は外筒11内
に押し込まれている。 は、人手により押子14を引っ張り、ガスケット12
を引き戻している状態で、この操作により、外筒11内
に薬液が充填される。 は、薬液の充填が完了した状態で、押子14はねじ戻
してガスケット12より外す。 は、押子14を外した後の外筒11の開放端に、保護
キャップ16を嵌めた状態であり、この状態で、患者が
勝手にガスケット12を押し込むような不都合を未然に
防止できる。しかも、保護キャップ16には通気孔16c
があいているので、外筒11内に充填された薬液を、別
の容器(例えば薬液自己注入用具B)で吸引して移し替
えるとき、ガスケット12の背面に大気圧が作用するの
で、吸引操作が阻害されることがない。
【0015】つぎに、前記薬液自己注入用具Bの詳細を
説明する。図5は本発明の薬液自己注入用具Bを示す縦
断面図、図6は同薬液自己注入用具Bの分解斜視図、図
7は薬液注入操作の説明図、図8は薬液再充填操作の説
明図である。
【0016】図5〜6に示すように、薬液自己注入用具
Bは、ケーシング1とポート部2と、このポート部2に
より開放端が閉鎖された容易に押圧変形可能かつ形状復
元力を有するリザーバ3と、このリザーバ3を押圧変形
する押圧手段4とから構成されている。
【0017】前記ケーシング1は、ポリエチレンやポリ
プロピレン、ポリエステル、ポリ塩化ビニル等のプラス
チック製の円筒状部材である。このケーシング1の一方
の開放端を閉塞したポート部2には、特許請求の範囲に
記載した「薬液注排ポート」に該当する薬液注入ポート
21と薬液注出ポート22が形成されている。そして、
薬液注出ポート22には、薬液の再充填時に薬液の逆流
を防止する逆止弁23が介装されている。
【0018】前記ポート部2のケーシング側にはリザー
バ3が取付けられている。このリザーバ3は押圧手段4
により押圧変形されて薬液が注出されるようにされたも
ので、薬液を一時的に貯蔵するための押圧変形可能かつ
形状復元力を有する容器である。このリザーバ3は、容
易に変形可能かつ形状復元力を有するものにするため
に、例えば肉厚1〜2mmに形成され、形成材料として
は、ゴム弾性材料の例えばシリコーンゴムやオレフィン
系エラストマー等の合成ゴムや、天然ゴムが好適に採用
される。また、リザーバ3は、開放端と閉鎖端を有して
おり、その開放端がポート部2で閉鎖されている。
【0019】前記押圧手段4は、ケーシング1の内壁に
沿ってスライド可能に挿着された筒状部材41と、この
筒状部材41内に同軸上に収容されたスプリング42と
このスプリング42の先端に取り付けられた押圧部43
とからなる。前記押圧手段4の筒状部材41は、図6に
示すように、天面44およびスカート部45を有してお
り、スカート部45には縦方向(軸方向)に走る縦スリ
ット46が設けられている。そして、この筒状部材41
は、その開放端側がケーシング1の一方の開放端側に摺
動自在に挿着されている。前記スプリング42は筒状部
材41内に同軸状に収容配置されたバネ弾性部材であ
り、その先端に押圧部43が取り付けられている。押圧
部43はリザーバ3の開放端に隣接するように配置さ
れ、その側面には、前記筒状部材41の縦スリット46
に沿って移動可能な突起47が設けられている。この構
成により、筒状部材41はケーシング1内で回動不能に
なっている。
【0020】前記押圧手段の筒状部材41をスライドエ
ンド位置に自動保持したり解除する係合手段は、つぎの
ように構成されている。前記筒状部材41のスカート部
45の下端には係合口48が形成されている。そして、
ケーシング1の内部には、ポート部2の上面に隣接し
て、リザーバ3を囲むように、係合フック5が設けられ
ている。この係合フック5は、割りリング51と、割り
リング51の円周方向中央部に形成された押ボタン52
と、割りリング51の円周方向中央部の上側面に立設さ
れた係合爪53とからなる。さらに、前記係合爪53は
外側に傾斜面54が形成されている。前記押ボタン52
はケーシング1の下端部に形成された窓から外方へ突出
している。
【0021】前記筒状部材41を押し下げると、筒状部
材41の下端縁が傾斜面54を押すので、割りリング5
1が縮径し、係合爪53が半径方向内側へ寄って、筒状
部材41のスライドエンドまでの押し下げを許容する。
そして、この状態で係合爪53は筒状部材41の係合口
48に係合して、筒状部材41をスライドエンド位置で
保持する。そして、患者が手で押ボタン52を押すと、
割りリング51が撓んで、係合爪53が筒状部材41の
係合口48から外れるので、筒状部材41は内蔵のスプ
リング42の弾発力によって、元の位置へ押し戻され
る。
【0022】前記ポート部2の薬液注入ポート21と薬
液注出ポート22はリザーバ3内に開口しており、薬液
注入ポート21および薬液注出ポート22には、それぞ
れ薬液注入チューブ6と薬液注出チューブ7が接続され
ている。
【0023】図5は、押圧手段4を押す前の薬液自己注
入用具の状態である。筒状部材41はケーシング1内で
移動可能になっており、突起47がケーシング1の縦ス
リット46に沿って移動して縦スリット46の上端に達
した時に、筒状部材41の上方スライドが制限されるよ
うになっている。この状態で、押圧手段4のスプリング
42は、リザーバ3の形状復元力および薬液注入ポート
21から流入する薬液の液圧によって若干収縮された状
態になっている。そして、薬液自己注入用具Bが図1の
ようにシリンジ型薬液容器Aに接続されている場合、こ
の状態でのリザーバ3への薬液の再充填速度は、流量制
御手段8で制御される。患者への薬液の投与は通常再充
填が完了してから行われる。
【0024】つぎに、上記薬液自己注入用具Bの使用方
法を説明する。図5の使用前の状態から押圧手段4を図
7(a) に示すように、矢印F方向に押すと、係合フック
5の係合爪53が筒状部材41の係合口48に係合し
て、筒状部材41がスライドエンドに達した状態を保持
する。ここで、リザーバ3内の薬液は急に薬液注出ポー
ト22から流出しないので、スプリング42が収縮す
る。リザーバ3は伸展するスプリング42により圧縮さ
れ続け、内部に貯留された薬液が薬液注出ポート22か
ら注出され続ける。このため、患者はいったん押圧手段
4を押し下げるだけでよく、かつ薬液が注出している
間、リザーバ3は一定の圧力で押されるので、リーク等
が生ずることはない。図7(b) は薬液を注出しきった状
態である。この状態では、リザーバ3は、凹んでおり、
スプリング42は伸びている。つぎに、薬液の注入を終
えた後でリザーバ3に薬液を再充填するには、図8(c)
に示すように、押ボタン52を手で押せばよい。そうす
ると、係合フック5による筒状部材41の保持が外れる
ので、リザーバ3は、その形状復元力によって図8(d)
に示すように、筒状部材41を押し上げながら膨張し、
リザーバ3内へ薬液注入チューブ6から薬液を吸収す
る。このとき、薬液注出チューブ7側からは逆止弁23
によって、薬液が逆流することはない。よって、薬液の
再充填を一挙動で行える。
【0025】さて、図1に戻って、本発明の薬液自己注
入セットの使い方を説明する。シリンジ型薬液容器A内
には、図4で説明したようにして、薬液を充填し、外筒
11には保護キャップ16を嵌めておく。薬液流出チュ
ーブ7にはカテーテル等を接続して、患者の体内に接続
しておく。これが使用状態である。
【0026】患者が苦痛等を感じたときは、自ら薬液自
己注入用具Bの筒状部材41を押し込めば、既述のごと
く薬液をワンショット注入できる。薬液の注入を終える
と、患者は押しボタン52を押し、内部のリザーバ3を
元の形に復元させようとする。このリザーバ3の形状復
元作用により、その内部が負圧になるので、シリンジ型
薬液容器A内の薬液が吸引され、リザーバ3に再充填さ
れる。この場合、シリンジ型薬液容器Aの保護キャップ
16に通気孔16c があいていることにより、薬液吸引が
円滑に行われることは既述のとおりである。また、上記
の使用中において、患者が勝手にシリンジ型薬液容器A
のガスケット12を不用意に動かすことはできないの
で、意に反して薬液を過大に注入する不都合を未然に防
止できる。
【0027】図2は請求項2の発明の薬液自己注入セッ
トを示している。この例では薬液自己注入用具Bの薬液
注入チューブ6にシリンジ型薬液容器Aを接続した構成
に、さらに薬液流出チューブ7に持続注入型薬液容器C
を接続した構成としている。この持続注入型薬液容器C
は、バルーンやスプリングを用いて、長時間にわたって
薬液を微量ずつ送り出す公知の薬液容器である。10は
コネクタで、薬液自己注入用具B側の薬液流出チューブ
7と持続注入型薬液容器C側の薬液流出チューブ7aと
を接続している。また、そのコネクタ部10a には、カテ
ーテルなどが接続される。なお、前記薬液流出チューブ
7aには流量制御部8が介装されている。この図2の薬
液自己注入セットでは、接続注入型薬液容器Cからの薬
液の微量注入を中断することなく、かつ用時には患者の
意思で、薬液自己注入用具Bから必要な薬液をワンショ
ット注入することができる。
【0028】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、随時ワンショ
ット注入が行えるセットを構成でき、患者の勝手な操作
による薬液の過大投与も、シリンジ型薬液容器の保護キ
ャップにより防止できる。請求項2の発明によれば、持
続注入型薬液容器からの薬液の注入を中断することな
く、薬液のワンショット注入ができる。そして、シリン
ジ型薬液容器のガスケットを患者が勝手に触れられない
ようになっているので、薬液の過大投与を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項1の発明に係る薬液自己注入セットの一
例の説明図である。
【図2】請求項2の発明に係る薬液自己注入セットの他
の例の説明図である。
【図3】シリンジ型薬液容器Aの断面図である。
【図4】本発明のシリンジ型薬液容器の操作手順説明図
である。
【図5】薬液自己注入用具Bの一例を示す縦断面図であ
る。
【図6】同薬液自己注入用具Bの分解斜視図である。
【図7】薬液注入操作の説明図である。
【図8】薬液再充填操作の説明図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ポート部 3 リザーバ 4 押圧手段 11 外筒 12 ガスケット 14 押子 16 保護キャップ 41 筒状部材 52 押ボタン A シリンジ型薬液容器 B 薬液自己注入用具 C 持続注入型薬液容器

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具
    に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブ
    と、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続さ
    れたシリンジ型薬液容器とからなり、前記薬液自己注入
    用具は、両端の開放したケーシングと、薬液注排ポート
    を備えており前記ケーシングの一方の開放端を閉鎖する
    ポート部と、開放端と閉鎖端を有しており、該開放端が
    前記ポート部により閉鎖されてなる容易に押圧変形可能
    かつ形状復元力を有するリザーバとからなり、前記リザ
    ーバを押圧変形すると前記薬液注排ポートから薬液が注
    出され、前記リザーバを元の形状に復元する復元力によ
    り、薬液を再充填するように構成されており、前記シリ
    ンジ型薬液容器は、一端にチューブ接続用ルアーが形成
    され、他端が開放された円筒状の外筒と、該外筒内に液
    密に挿入され、かつ軸方向に摺動自在なガスケットと、
    該ガスケットに対し着脱自在に取付けられ、前記ガスケ
    ットの摺動を手で操作するための押子と、前記押子を前
    記外筒から抜き取った後の外筒の開放端に嵌められる通
    気孔付き保護キャップとからなる薬液自己注入セット。
  2. 【請求項2】薬液自己注入用具と、該薬液自己注入用具
    に接続された薬液流入チューブおよび薬液流出チューブ
    と、前記薬液流入チューブに流量制御部を介して接続さ
    れたシリンジ型薬液容器と、前記薬液流出チューブにコ
    ネクタを介して接続された持続注入型薬液容器とからな
    り、前記薬液自己注入用具は、両端の開放したケーシン
    グと、薬液注排ポートを備えており前記ケーシングの一
    方の開放端を閉鎖するポート部と、開放端と閉鎖端を有
    しており該開放端が前記ポート部により閉鎖されてなる
    容易に押圧変形可能かつ形状復元力を有するリザーバと
    からなり、前記リザーバを押圧変形すると前記薬液注排
    ポートから薬液が注出され、前記リザーバを元の形状に
    復元する復元力により、薬液を再充填するように構成さ
    れており、前記シリンジ型薬液容器は、一端にチューブ
    接続用ルアーが形成され、他端が開放された円筒状の外
    筒と、該外筒内に液密に挿入され、かつ軸方向に摺動自
    在なガスケットと、該ガスケットに対し着脱自在に取付
    けられ、前記ガスケットの摺動を手で操作するための押
    子と、前記押子を前記外筒から抜き取った後の外筒の開
    放端に嵌められる通気孔付き保護キャップとからなる薬
    液自己注入セット。
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