JP3721695B2 - ディーゼルエンジン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変容量型ターボ過給機とEGR装置とを組み合わせてなるディーゼルエンジンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電子制御噴射方式を採用するディーゼルエンジンにおいては、電子制御ユニットであるコントローラがエンジン運転状態に基づく最適な目標噴射量Qを決定し、この目標噴射量Qに応じた制御信号を電子ガバナアクチュエータに送出して、ガバナアクチュエータを作動させることにより、燃料噴射ポンプから最適量の燃料を圧送させるようになっている。コントローラは、各種センサの出力信号からエンジン運転状態を常時検出しており、これらのうち特にエンジン回転数Neとアクセル開度Acc(エンジン負荷に対応)とを示す信号に基づき、目標噴射量Qを決定するようになっている。
【0003】
その手順を示せば以下のようになる。コントローラは先ず、エンジン回転数Neとアクセル開度Accとから図4に示すマップM3に従って基本目標噴射量QBASEを読み込む。ここでマップM3は、実機試験等により予め作成されてコントローラ内のROMにメモリされたものである。そしてQBASEと前回の目標噴射量Q-1との差ΔQ=QBASE−Q-1を演算し、これに補正係数Kを乗じたものK×ΔQを、前回の目標噴射量Q-1に加算して、今回の新たな目標噴射量Q=Q-1+K×ΔQを決定している。
【0004】
一方、このようなディーゼルエンジンに可変容量型ターボ過給機を組み合わせたものが知られている。可変容量型ターボ過給機は、特開昭61-237831 号公報等にもあるように、タービン入口に複数の可動ノズルベーンを有し、このノズルベーンの開度制御を行うことで過給圧(コンプレッサ吐出圧)を変化させ得るものである。ノズルベーンは連動機構で連結され、この連動機構にアクチュエータ駆動力が入力されて、ノズルベーンの角度が変更され、タービン入口面積が変化されるようになっている。そしてアクチュエータはコントローラからの制御信号に基づき動作される。コントローラには、図2に示す如きノズルベーン開度制御マップ(マップM1)が予めメモリされており、コントローラはエンジン回転数Neと目標噴射量QとからマップM1に従って、目標となるノズルベーン開度S1 〜S4 を決定し、このノズルベーン開度となるような制御信号を出力する。
【0005】
マップM1において、ベーン開度SはS1 ,S2 ,S3 ,S4 の4段階に変化され、全閉となるS1 から全開となるS4 に至るにつれその開度は順次段階的に増大される。即ち、低速・高負荷(燃料噴射量大)となる領域では、燃料噴射量に対し吸気量が相対的に不足しがちであるため、ベーン開度Sを小さく(S=S1 )することでタービン入口での排ガス速度を上げ、回転数を増し、過給圧を高めて吸気量を増大している。また、吸気量が十分な高速領域や燃料噴射量の少ない低負荷領域では、逆にベーン開度Sを大きく(S=S4 )することで排圧を下げ、ポンピングロスを低減している。
【0006】
さらに、かかるディーゼルエンジンにあってEGR装置を組み合わせることも可能である。EGR装置は、排ガスの一部を吸気中に環流して、燃焼温度を下げ、NOxの生成を抑制するためのものである。これにあっては排気通路と吸気通路とがバイパス通路としてのEGR通路で結ばれ、このEGR通路がEGR弁により開閉制御されるものである。これにおいてもやはりコントローラが、図3に示す如きEGR弁開度制御マップ(マップM2)に従って、目標となるEGR弁開度H0 〜H4 を決定し、制御信号を出力している。
【0007】
このマップM2において、EGR弁開度HはH0 ,H1 ,H2 ,H3 ,H4 の5段階に変化され、全閉となるH0 から全開となるH4 に至るにつれその開度は順次段階的に増大される。即ち、高負荷領域となるほど新気の量が必要となるので、弁開度Hを減小することによってEGR量(EGR率)を減らし、新気の量(相対量)を増して、スモークの発生を抑制しつつ、NOxの排出レベルを所定値(例えば規制値)以下に抑制している。特に所定値以上の高速或いは高負荷 (例えばQ>60(%) )となる領域では、弁開度Hを完全全閉となるH0 (=0)とし、EGR装置を非作動と同じ状態としてEGRを中止している。これによって新気のみの燃焼となり、高出力が得られるようになる。なお、エンジン暖気運転中も、シリンダ内温度が低く燃焼も安定していないため、エンジン運転状態に拘らず一律に弁開度HをH0 に固定し、EGRを中止している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記電子制御式ディーゼルエンジンに可変容量型ターボ過給機とEGR装置とを組み合わせた場合、以下のような問題が発生する。
【0009】
即ち、加速時や急坂登坂時においてエンジン負荷が急増した場合、具体的にはアクセルペダルを急激に踏み込んだ場合、即座に高出力を得る必要があるため、ノズルベーン開度は絞ることとなる。こうすると排圧も急増するため、特開昭60-162048 号公報で示されるように、EGR弁開度は減小し、排ガスの環流を防いでスモーク悪化を防止する必要がある。
【0010】
しかし、従来はこれら開度変更を同時に開始しており、その変更にある程度の時間がかかるため、特にEGR弁の閉弁過程において排圧が上昇し、排ガスが環流されて一時的にスモークが悪化することがある。
【0011】
これを図13を用いて具体的に説明する。先ず時刻TA で、加速のためにアクセルペダルを踏み込んだとする。こうなると目標噴射量Qが次第に増大され、エンジン回転数Neが徐々に高まっていく。一方、踏み込みの直後、ノズルベーン開度及びEGR弁開度の開度変更が開始され、それら開度(実際の開度Sr,Hr)は最小のS1 及びH0 に向けて徐々に減小されていく。しかし、実際に開度変更が終了するのは所定時間経過後の時刻T1 であり、この間はEGR弁開度Hrが全閉H0 になっていないので、ノズルベーン開度Srの減小とともに排圧が上昇し、過剰なEGRがなされてスモークSMが一時的に増大してしまうことがある。
【0012】
また、このようなスモークの悪化はエンジン負荷の急減の際にも発生することがある。即ち、図13において、時刻TB で加速が終了し、定常走行に移行するためにアクセルペダルを急激に戻したとする。するとQの減小とともに、ノズルベーン及びEGR弁の開度Sr,Hrが増大方向に変更されていく。しかし、加速終了直後では排圧が高い状態にあり、この状態でEGR弁が開かれると、やはり過剰なEGRがなされてスモークSMが一時的に増大することがある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るディーゼルエンジンは、可動ノズルベーンを有した可変容量型ターボ過給機と、EGR弁を有したEGR装置と、エンジン運転状態に基づいて上記可動ノズルベーン及び上記EGR弁の開度制御を行うためのコントローラであって、エンジン負荷の急増に際して、上記EGR弁の閉制御を開始した後に上記可動ノズルベーンの閉制御を開始するコントローラとを備えたものである。
これによると、エンジン負荷の急増時に先ずEGR弁の閉制御が開始され、次いで可動ノズルベーンの閉制御が開始されるようになる。このため、排圧上昇前にEGR弁を閉じることができ、これによって加速時等におけるスモークの悪化を防止することができる。
【0014】
また、上記コントローラが、エンジン負荷の急減に際して、上記可動ノズルベーンの開制御を開始した後に上記EGR弁の開制御を開始するものであってもよい。こうすると前記とは逆に、排圧を下げてからEGR弁を開くことができ、これによって減速時等のスモークの悪化も防止できる。
【0015】
また、上記コントローラが、エンジン負荷の急増に際して、上記EGR弁の閉制御を開始するのと同時に吸気通路に設けられた吸気絞り弁の開制御を開始するものであってもよい。
【0016】
こうすれば、エンジン負荷の急増すなわち加速状態において、EGR弁の閉制御によりタービンへの排ガス供給量が増えてブースト圧が向上し、吸気絞り弁の開制御により吸気量が増えてブースト圧が向上する。そして、かかるEGR弁の閉制御と吸気絞り弁の開制御とを同時に行っているので、ブースト圧が速やかに立上がり、加速性能が向上する。
【0017】
また、上記コントローラが、エンジン負荷の急減に際して、吸気通路に設けられた吸気絞り弁の閉制御を開始した後に上記EGR弁の開制御を開始するものであってもよい。
【0018】
こうすれば、エンジン負荷の急減すなわち減速状態において、吸気絞り弁の閉制御によってその下流側に負圧が発生して吸気系と排気系との差圧が大きくなった後にEGR弁が開制御されるため、EGR率が低下することはなく、NOxの増加を防止できる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0020】
図1は、本発明に係るディーゼルエンジンを示す構成図である。図示するように、ディーゼルエンジン1は、エンジン本体2に可変容量型ターボ過給機3とEGR装置4とを備えて主に構成されている。可変容量型ターボ過給機3は、排気通路5の途中に設けられたタービン6と、吸気通路7の途中に設けられたコンプレッサ8とを有し、特にタービン6の入口において図示しない複数の可動ノズルベーンが設けられ、タービンホイール9に与える排ガスの速度を適宜変化させるようになっている。
【0021】
ノズルベーンは図示しない連動機構を介してアクチュエータ10により駆動されるようになっている。アクチュエータ10は、ここではダイヤフラムを利用した負圧アクチュエータが採用されるが、その形式は特に限定されない。アクチュエータ10は負圧配管11aを介して負圧ポンプ11に接続され、供給される負圧値に応じて可動ノズルベーンを開方向に駆動する。この供給負圧の大きさを制御するのが負圧制御弁12で、負圧制御弁12は、電子制御ユニットであるコントローラ13から制御信号を受けて動作される。
【0022】
EGR装置4は、排気通路5及び吸気通路7を結ぶバイパス通路としてのEGR通路14と、EGR通路14の吸気通路7側に設けられたEGR弁15とを有している。このEGR弁15も、アクチュエータとしてのダイヤフラムを備え、負圧によって動作されるが、その形式は限定されない。EGR弁15は、供給される負圧値に応じて弁体を開方向に動作させてEGR通路14を適宜開放する。そしてEGR弁15は、前記同様、負圧配管16を通じて負圧ポンプ17から負圧供給を受けると共に、その負圧値が負圧制御弁18とコントローラ13とによって制御される。
【0023】
コントローラ13は、各種センサの出力信号に基づきエンジン運転状態を検知するようになっており、代表的には、エンジン回転数センサ19の出力信号に基づきエンジン回転数Neを、アクセル開度センサ20の出力信号に基づきアクセル開度Accをそれぞれ検知するようになっている。またコントローラ13は、ベーン開度センサ21の出力信号に基づき可動ノズルベーンの実際の開度Srを検知し、EGR弁開度センサ22の出力信号に基づきEGR弁15の実際の開度Hrを検知するようになっている。さらに、コントローラ13は、エンジン運転状態に基づいて後述の如く目標噴射量Qを算出すると共に、この目標噴射量Qに見合った制御信号を、燃料噴射ポンプ23の電子ガバナアクチュエータ24に出力するようになっている。
【0024】
また、コントローラ13のROM中には、図2、図3及び図4に示す各マップM1,M2,M3が予めメモリされている。なおこれらマップM1,M2,M3は実機試験等を経て予め作成されるものである。前述したように、図2に示すマップM1はノズルベーン開度制御マップであり、これにおいてノズルベーン開度Sは、エンジン回転数Neと目標噴射量Qとの値に応じて、全閉となるS1 から全開となるS4 まで順次4段階に増大されるようになっている。また図3に示すマップM2は、EGR装置4のEGR弁開度制御マップであり、これにおいてEGR弁15の開度Hは、エンジン回転数Neと目標噴射量Qとの値に応じて、完全全閉となるH0 (=0)から全開となるH4 まで順次5段階に増大されるようになっている。さらに図4に示すマップM3は基本目標噴射量マップであり、エンジン回転数Neとアクセル開度Accとの値に応じて、基本目標噴射量QBASEを読み取るためのものである。
【0025】
これらマップM1,M2,M3に従い、コントローラ13は、図5に示す制御フローチャートに沿って以下のように燃料噴射制御、ベーン開度制御及びEGR弁開度制御を実行する。
【0026】
先ず、ステップST1では、エンジン回転数センサ19及びアクセル開度センサ20の出力信号に基づき、エンジン回転数Ne及びアクセル開度Accの各値を入力する。次にステップST2で、マップM3から基本目標噴射量QBASEを読み込み、ステップST3で、QBASEと前回の目標噴射量Q-1との差ΔQ=QBASE−Q-1を演算する。
【0027】
次に、ステップST4で、ΔQの絶対値|ΔQ|が予め決められた判定値αより小さいか否かを判断する。|ΔQ|<αならば、急な加減速が行われていない定常時であると判断し、ステップST5において、目標噴射量Q、目標ベーン開度S及び目標EGR弁開度Hを決定する。また|ΔQ|≧αならば、急な加減速が行われている過渡時であると判断し、ステップST6において、加速或いは減速のいずれが行われているかを判断する。ΔQ>0ならば、加速であると判断し、ステップST7において、目標噴射量Q、目標ベーン開度S及び目標EGR弁開度Hを決定する。ΔQ≦0ならば、減速であると判断し、ステップST8において、目標噴射量Q、目標ベーン開度S及び目標EGR弁開度Hを決定する。
【0028】
ステップST5,ST7或いはST8でQ,S,Hの値が決まったならば、ステップST9で、Q,S,Hの値に見合った制御信号をそれぞれ負圧制御弁12,18及び電子ガバナアクチュエータ24に出力し、所定の燃料噴射及び開度変更を実行させる。
【0029】
次に、ステップST5,ST7及びST8のそれぞれについて詳述する。先ずステップST5については図6に示す通りである。最初にステップST51では、得られた噴射量差ΔQに補正係数K1 を乗じ、これに前回の目標噴射量Q-1を加えたものを今回の目標噴射量Q=Q-1+K1 ×ΔQとする。ここで定常時はΔQの値が小さいことから、補正係数K1 は1としている。またこのときには今回と前回との噴射量差Q−Q-1が小さくなり、噴射量は微調整されることとなる。次に、ステップST52で、マップM1から、エンジン回転数Neと目標噴射量Qとに基づき目標ベーン開度SをS1 ,…S4 のいずれかに決定する。なおS1 ,…S4 を総じてSnと表示する。さらにステップST53において、マップM2から目標EGR弁開度HをH0 ,…H4 のいずれかに決定する。前記同様、H0 ,,…H4 も総じてHnと表示する。この後は前述のステップST9に進んで各制御信号を出力する。
【0030】
次に、ステップST7の内容は図7に示す通りである。なお、以下に説明するステップST7,ST8の内容は、図9に示すタイムチャートにも表されているので適宜参照されたい。
【0031】
ステップST6で加速判断されると(図9の時刻TA )、ステップST7では先ず、ステップST71において、目標EGR弁開度HをH0 に決定する。これによってEGR弁15は全閉に向かって操作されることになる。次にステップST72で、EGR弁開度センサ22の出力信号に基づきEGR弁15の実際の開度Hrを入力する。さらにステップST73では、EGR弁15の実際開度Hrと目標開度H=H0 との比較を行い、これらが等しいか否かを判断している。ここでEGR弁開度が現在H0 となっていない場合(Hr≠H0 )は、ステップST74において、今回の目標ベーン開度Sを前回の目標ベーン開度S-1と等しくする。これによってノズルベーンは何等の操作もされず、現在の位置にそのまま固定されることとなる。この後はステップST75において、Q=Q-1+K0 ×ΔQの式によって目標噴射量Qを決定する。ここでEGR弁15が未だ全閉となっていないため、補正係数K0 は0とし、これによって噴射量の増量を止め、過剰な燃料噴射がなされるのを防止している。こうしてステップST9にて所定の燃料噴射制御及び開弁制御を実行することとなる。
【0032】
このようなフローを繰り返すうちに、所定時間が経過すればやがてはEGR弁15の実際開度Hrが目標開度H0 と等しくなる(図9の時刻T1 )。こうなるとステップST73の次にステップST76に進み、こんどは目標ベーン開度Sを全閉であるS1 に決定する。そしてステップST77で、Q=Q-1+K×ΔQの式によって目標噴射量Qを決定する。ここでは補正係数KはK0 <K<1となる定数とされ、具体的な値は、実際の加速感や排ガス性能等のバランスを考慮して適宜決定される。またK>0であるので、燃料噴射量の増量も開始され、実質的な加速が開始されることになる。
【0033】
次に、ステップST8の内容を説明する。なおここでは図9に示すように、加速後、時刻TB において、定常走行への移行のために急減速を行った場合を仮定して説明を行う。
【0034】
図8に示すように、ステップST8では先ず、ステップST81において、Q=Q-1+K1 ×ΔQの式により目標噴射量Qを決定する。ここでは減速を速やかに行うため、補正係数をK1 =1としている。次にステップST82で、マップM1から目標ベーン開度SをS1 ,…S4 のいずれか(Sn、図9の例ではS3 ))に決定する。これによってノズルベーンは、決定された開度Snに向かって操作されることとなる。さらにステップST83では、ベーン開度センサ21の出力信号によりノズルベーンの実際の開度Srを入力する。この後ステップST84において、ノズルベーンの実際開度Srと目標開度S=Snとの比較を行い、これらが等しいか否かを判断する。ここで減速直後はノズルベーン開度がS1 となっているため、定常走行のためのSnとは一致しないのが通常で、よってこの場合にはステップST85に進み、今回の目標EGR弁開度Hを前回の目標EGR弁開度H-1と等しくする。これによってEGR弁開度はH0 に保たれ、EGR弁15は全閉状態が保持されることとなる。こうして決定されたQ,S,Hの値に基づき、ステップST9で所定の燃料噴射制御及び開弁制御が実行される。
【0035】
このようなフローを繰り返すうちに、所定時間が経過すればやがてはノズルベーンの実際開度Srが目標開度Snと等しくなる(図9の時刻T2 )。こうなるとステップST84の次にステップST86に進み、こんどは目標EGR弁開度Hを、マップM2に基づくH0 ,…H4 のいずれか(Hn、図9の例ではH1 )に決定する。これによりEGR弁15が、全閉開度H0 から所定開度Hnに向けて操作されることになる。
【0036】
以上の如きディーゼルエンジン1にあっては、急加速等のようにエンジン負荷が急増される場合に、EGR弁15の開度制御開始後、可動ノズルベーンの開度制御を開始する点に特徴がある。特に、EGR弁15を全閉とした後にノズルベーンの閉制御を開始しているため、排圧上昇の際にはEGRはできないこととなり、これによって排圧上昇に伴う過剰なEGRを防ぎ、一時的なスモークの悪化を確実に防止することができる。
【0037】
またかかるディーゼルエンジン1にあっては、急減速等エンジン負荷が急減される場合に、可動ノズルベーンの開度制御開始後、EGR弁15の開度制御を開始している。特に、ノズルベーン開度を所定開度Snまで増大し、排圧を十分下げた後にEGR弁15の開弁を開始するようにしている。このため、排圧が高い状態でのEGR弁15の開弁は確実に防止され、エンジン負荷の急減時においても一時的なスモーク悪化を防止できるようになる。
【0038】
一方、エンジン負荷の急増に際して、上記実施の形態ではEGR弁の閉弁後にノズルベーンの開度減小を開始しているが、ノズルベーンが全閉となるまである程度時間がかかるので、これを利用してノズルベーンの開度減小開始を早めるようにしてもよい。即ち、EGR弁が閉弁を開始した後完全に閉弁される前に、つまり過度の排圧上昇及びEGRが生じないようなタイミングで、例えばEGR弁の閉弁終了直前に、ノズルベーンの開度減小を開始するようにしても構わない。こうすれば、EGR弁の閉弁開始からノズルベーンの開度減小終了までの合計時間が短縮され、制御時間の短縮が可能となる。また同様に、エンジン負荷減小の際にも、ノズルベーンの開度増大開始後終了前、例えば終了直前に、EGR弁の開弁を開始するようにしても構わない。
【0039】
次に、別の実施の形態について説明する。上述したように、過渡時におけるスモーク悪化の原因は、ノズルベーン及びEGR弁15の開度変更にある程度の動作時間が必要であるからであり、よってこの時間分を見越して、以下の如くタイマー制御を行えば、上記実施の形態と同様の効果を発揮することができる。
【0040】
即ち、具体的には、ステップST5,ST7及びST8をそれぞれ図10、図11及び図12に示すように変更する。図10に示すステップST5については、最初にステップST51aで、コントローラ13中に内蔵されたタイマTTA,TTBを初期値0にリセット(クリア)する。なおタイマTTA,TTBは、詳しくは後述するが、加減速が判断されたと同時に順次加算され、加減速開始からの経過時間を知るためのものである。こうした後は前記と同じ要領で、ステップST52aで今回の目標噴射量Qを決定し、ステップST53aで目標ベーン開度Sを決定し、ステップST54aで目標EGR弁開度Hを決定する。そしてステップST9(図5)で、所定の制御信号を出力することとなる。
【0041】
図11に示すステップST7では、先ずステップST71aでタイマTTBをリセットする。そしてステップST72aで目標EGR弁開度HをH0 に決定した後、ステップST73aに進んでタイマTTAがカウント中であるか否かを判断する。先のステップST51aでタイマリセットされているため、定常走行から加速走行に移行した直後はタイマTTAがカウント中でなく、このときはステップST74aに進み、タイマTTAのカウントを開始する。この後、ステップST75aで目標ベーン開度Sを前回の値S-1に固定し、ステップST76aで目標噴射量Qを決定する。
【0042】
一方、次回の制御では、ステップST73aでタイマTTAがカウント中であるため、ステップST77aに進んでタイマTTAと、予め定められた設定時間t1 との比較を行う。ここで図9に示すように、加速開始(時刻TA )からEGR弁15の閉弁終了(時刻T1 )までには時間T1 −TA の経過を必要とするため、設定時間t1 は少なくともこの時間T1 −TA と等しいか或いは僅かに長い時間に設定されている。加速開始直後はTTA≦t1 であるため、このときにはステップST75a、ST76aを経て、前記同様に目標ベーン開度S、目標噴射量Qを決定する。これによってベーン開度Sは前回の値S-1に固定され、ノズルベーンの開度変更はなされないまま、EGR弁15の閉弁のみが実行される。
【0043】
この制御を繰り返すうちに、時間t1 が経過してやがてはTTA>t1 となる。こうなるとステップST77aからステップST78aに進み、ノズルベーンの閉弁制御を実行すべく目標ベーン開度SをS1 に決定する。そしてステップST79aで目標噴射量Qを決定し、所定の噴射制御及び開度制御を実行する。このときには既にEGR弁15が全閉となっているため、ノズルベーンを閉弁していっても排圧上昇によるスモークSMの悪化は見られない。
【0044】
次に、図12に示すステップST8においては、先ず、ステップST81aでタイマTTAをリセットする。そしてステップST82aで目標噴射量Qを決定した後、ステップST83aでノズルベーンの開制御を実行すべく、目標ベーン開度SをSnに決定する。さらに次のステップST84aでは、タイマTTBがカウント中であるか否かを判断する。先のステップST71aでタイマTTBがリセットされているため、ステップST84aではカウント中でないと判断し、次のステップST85aでタイマTTBのカウントを開始する。この後ステップST86aで目標EGR弁開度Hを前回の値H-1に固定し、EGR弁開度Hを全閉に保持しつつ、ノズルベーンの開制御を開始する。
【0045】
次回の制御ではステップST84aでタイマTTBがカウント中であるため、ステップST87aに進んでタイマTTBと設定時間t2 との比較を行う。ここで図9に示すように、設定時間t2 も、減速開始(時刻TB )からノズルベーンの開制御終了(時刻T2 )までの時間T2 −TB と等しいか僅かに長い時間に設定される。加速開始直後はTTB≦t2 であるため、このときにはステップST86aに進んで目標EGR弁開度Hを前回の値H-1に固定する。またTTB>t2 となれば、ステップST88aにて目標EGR弁開度HをHnに決定し、これによりノズルベーン開制御終了後のEGR弁15の開弁が可能となる。
【0046】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は他の実施の形態を採ることもでき、また本発明は、機械噴射式ディーゼルエンジンにも適用可能である。
【0047】
ところで、これまで説明してきた図1に示すディーゼルエンジンにおいては、低回転・低負荷時に図3のマップM2に基いてEGR弁を開いてEGRしようとしても、排気通路5と吸気通路7との差圧が小さいため、所望のEGR率が得られない可能性がある。
【0048】
そこで、本発明者は、図14に示すように、図1で説明したディーゼルエンジン1の吸気通路7に、コンプレッサ8とEGR弁15との間に位置させて吸気絞り弁30を設け、吸気絞り弁30を閉じることによりその下流側に負圧を生じさせ、低回転・低負荷時における上記差圧を大きくするものを開発した。吸気絞り弁30の開度は、ここでは負圧ポンプ31による負圧をダイヤフラムを利用した負圧制御弁32によって調節することで変化するようになっているが、特に限定はされない。負圧制御弁32は、コントローラ13によって制御される。また、負圧制御弁32の近傍には、吸気絞り弁30の開度を検出し、コントローラ13へ送信するセンサ33が配置されている。なお、負圧ポンプ31、17、11は全て共用としてもよい。
【0049】
上記吸気絞り弁30は、コントローラ13のROMにメモリされた図15に示すマップM4に従って開度制御され、エンジン回転数Neと目標噴射量Qとの値に応じて、低回転・低負荷時にはI2 (閉)となり、中回転・中負荷時にはI1 (中閉)となり、それ以外ではIO (開)となる。すなわち、低回転・低負荷時には上述のように差圧が小さいため吸気絞り弁30を大きく絞る必要があり、中回転・中負荷時にはそれほど差圧が小さくないため吸気絞り弁30の絞りは少なくて済み、それ以外(高回転・高負荷時等)は差圧が大きいため吸気絞り弁30は開いておけばよいのである。
【0050】
ここで、定常状態から加速状態に移行するとき、図9で説明した考え方では先ずEGR弁15を閉じるという考え方なので、図16(a) に示すようにEGR弁15をH4 (開)からH0 (閉)にした後、可動ノズルベーンをS4 (開)からS1 (閉)にし、吸気絞り弁30を破線34で示すようにI2 (閉)からI0 (開)にする。しかし、これではアクセルを踏込んで加速状態になった後、所定時間後に吸気絞り弁30が開かれるため、ブースト圧の上昇が遅れ、加速性能が悪化する。
【0051】
そこで、本発明者は、定常状態から加速状態に移行するとき、図16(a) に実線35で示すようにEGR弁15の閉作動と同時に吸気絞り弁30を開作動させる技術を開発した。こうすれば、アクセルを踏込んで加速状態になると直ちに吸気絞り弁30が開かれるので、ブースト圧が速やかに立上がり、加速性能が向上する。また、吸気絞り弁30を開くと、新気量が増えてEGR率が低下するため、加速時のスモークの発生も抑制できる。
【0052】
また、定常状態から加速状態に移行するとき、EGR弁15を閉じると、タービン9への排ガス量が増えるためブースト圧が向上すると共に、過度のEGRによるスモークの発生を抑制できる。よって、EGR弁15の閉作動と吸気絞り弁30の開作動とを同時に行っても何等問題ない。また、可動ノズルベーンを閉じると、タービン9への排ガス流速が向上してブースト圧をアップするため、燃料を増量することが可能となり、加速性能が向上する。
【0053】
なお、吸気絞り弁30の開作動の応答遅れは、弁のサイズ、駆動方法、定常状態での位置によって異なるため、図16(a) に実線35で示すようにEGR弁15と完全に一致することはないが、吸気絞り弁30の応答性が速い一点鎖線36で示す場合や遅い場合の二点鎖線37で示す場合であっても、EGR弁15の閉作動中に過度のEGRが掛かることはない。また、可動ノズルベーンの作動開始は、EGR弁15が全閉(H0 )となる時間のみによって決まる。
【0054】
他方、これまでとは逆に、加速状態から定常状態に移行するとき、図9で説明した考え方では先ず可変ノズルベーンを開くという考え方なので、図16(b) に示すように可動ノズルベーンをS1 (閉)からS4 (開)にした後、EGR弁15をH0 (閉)からH4 (開)にし、吸気絞り弁30を破線38に示すようにI0 (開)からI2 (閉)にする。しかし、これでは吸気絞り弁30が閉じきる前にEGR弁15が開かれてしまうので、吸気通路7と排気通路5との差圧が小さい状態でEGRされてしまい、移行時に所定のEGR率が得られずNOx排出の増加を招く。この現象は、吸気絞り弁30の閉作動の応答性が一点鎖線39で示すように遅い場合、特に顕著となる。
【0055】
そこで、本発明者は、加速状態から定常状態に移行するとき、図16(b) に実線40で示すようにEGR弁15の開作動に先立って吸気絞り弁30を閉作動させる技術を開発した。こうすれば、吸気絞り弁30が閉じられて(絞られて)吸気通路7と排気通路5との差圧が十分大きくなった後にEGR弁15が開かれるので、EGR弁15の応答遅れ期間X中のEGR率が確実に増大し、移行時のNOxを低く抑えることができる。
【0056】
なお、吸気絞り弁30の応答遅れが二点鎖線41で示すように大きい場合であっても、ある程度の差圧が生じた後にEGR弁15が開かれるため、破線38または一点鎖線39の場合に比べてEGR率のアップが可能である。よって、EGR弁15の開作動の開始は、吸気絞り弁30の閉作動終了時に影響されない。
【0057】
また、この過渡状態におけるEGR率は、加速状態から移行完了した後の定常状態における所定のEGR率を上回ることはないので、スモークの悪化を招くことはない。
【0058】
また、この実施形態では、図16(b) に示すように、可動ノズルベーンの開作動開始と同時に吸気絞り弁30の閉作動を行っている。ただし、可動ノズルベーンが開かれてもコンプレッサ8の回転は慣性力のため急激には低下せず、コンプレッサ8により送り出される空気の量の低下には応答遅れがある。この状態で応答性の極めてはやい吸気絞り弁30を閉制御すると、コンプレッサ8から吸気絞り弁30までの吸気通路7内の圧力が異常に上昇し、破損を招く場合がある。その防止対策としては、上記吸気通路7中に所定の圧力以上で開弁するリリーフ弁を設けたり、吸気絞り弁30の閉方向の応答性を下げる等の対策が考えられるが、本実施形態では詳細を省略する。
【0059】
本実施形態におけるEGR弁15と可動ノズルベーンと吸気絞り弁30との開度制御は、具体的にはマップM1〜マップM4がメモリされたコントローラ13によって、図17〜図21に示すようにして行われる。
【0060】
図17は、基本的には図5に示すフローチャートと同じものであり、吸気絞り弁30を加えたことにより、ステップST5A,ステップST7A,ステップST8AおよびステップST9Aのみが異なっている。すなわちステップST5A,ステップST7A,ステップST8Aにおいては、目標噴射量Q、目標ベーン開度S,目標EGR弁開度Hの他に新たに目標吸気絞り弁開度Iを決定するようにした。ステップST9Aにおいては、ステップST5A,ステップST7A,ステップST8Aにて決定されたQ,S,H,Iの値に見合った制御信号をそれぞれ負圧制御弁12、18、32および電子ガバナアクチュエータ24に出力するようにした。
【0061】
ステップST5Aを示す図18は、基本的には図6に示す定常時のフローチャートと同じものであり、吸気絞り弁30を加えたことにより、ステップST54Aを加えた点のみが異なっている。ステップST54Aでは、マップM4に基いてエンジン回転数Neと目標噴射量Qとから目標吸気絞り弁開度Iを、I0 ,I1 ,I2 のいずれかに決定する。なお、I0 ,I1 ,I2 を総じてInと表示する。
【0062】
ステップST7Aを示す図19は、基本的には図7に示す加速時のフローチャートと同じものであり、吸気絞り弁30を加えたことにより、ステップST71をステップST71Aとした点のみが異なっている。ステップST71Aでは、目標EGR弁開度HをH0 に決定すると共に目標吸気絞り弁開度IをI0 に決定する。これにより、EGR弁15は全閉に向かって操作され、吸気絞り弁30は全開に向かって操作される。
【0063】
その後、ステップST72A〜ステップST77Aによって、EGR弁15の実際の開度Hrが目標開度H0 になるまで、可動ノズルベーンの開度Sを前回の開度S-1、に保ったまま動かさず、EGR弁15の実際の開度Hrが目標開度H0 になったなら、可動ノズルベーンの開度Sを全閉S1 とする(図7のフローチャートの説明を参照のこと)。
【0064】
このように、定常状態から加速状態に移行するとき、図21に示すようにEGR弁15の閉作動と同時に吸気絞り弁30を開作動させることにより、アクセルを踏込んで加速状態になると直ちに吸気絞り弁30が開かれるので、ブースト圧が速やかに立上がり、加速性能が向上する。また、吸気絞り弁30を開くと、新気量が増えてEGR率が低下するため、加速時のスモークの発生も抑制できる。
なお、理想的なのは、可動ノズルベーンの閉作動開始は、EGR弁15の閉作動および吸気絞り弁30の開作動が終了した後が好ましい。可動ノズルベーンの閉作動により排圧が高まってEGR率が増加してしまうからである。ただし、実際には図21に二点鎖線43で示すように吸気絞り弁30の開作動終了が応答遅れによって遅れても、EGR弁15全閉後は過度のEGRが掛かる虞はない。よって、この実施形態では吸気絞り弁30の応答遅れを管理しない。なお、吸気絞り弁30の応答遅れが一点鎖線44で示すように速い方が好ましいことは勿論である。
【0065】
ステップST8Aを示す図20は、基本的には図8に示す減速時のフローチャートと同じものであり、吸気絞り弁30を加えたことにより、ステップST82をステップST82Aとした点のみが異なっている。ステップST82Aでは、マップM1から目標ベーン開度SをSn(図21ではS3 )に決定すると共に、マップM4から目標吸気絞り弁開度IをIn(図21ではI1 )に決定する。これにより、可動ノズルベーンは目標開度Snに向かって操作され、同時に吸気絞り弁はInに向かって操作される。
【0066】
その後、ステップST83A〜ステップST86Aによって、可動ノズルベーンの実際の開度Srが目標開度Snになるまで、EGR弁15の開度Hを前回の開度H-1、に保ったまま動かさず、可動ノズルベーンの実際の開度Srが目標開度Snになったなら、EGR弁15の開度を目標開度Hnに決定する(図8のフローチャートの説明を参照のこと)。よって、可動ノズルベーンの開度制御が終了した後にEGR弁15が目標開度Hnに向けて開度制御され、吸気絞り弁30の閉作動が開始された後にEGR弁15が開作動されることになる(図21参照)。
【0067】
このように、減速時に、EGR弁15の開作動に先立って吸気絞り弁30を閉作動させることにより、吸気絞り弁30が閉じられて吸気通路7と排気通路5との差圧が十分大きくなった後にEGR弁15が開かれるので、EGR率が確実に増大し、NOxを低く抑えることができる。なお、吸気絞り弁30の応答遅れが二点鎖線42で示すように大きい場合であっても、ある程度の差圧が生じた後にEGR弁15が開かれるため、EGR率のアップが可能である。
【0068】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、エンジン負荷の急増時に、EGR弁の閉制御を開始した後に可動ノズルベーンの閉制御を開始することで、排圧上昇前にEGRが絞られ、過度のEGRを防止できる。よって、加速時等におけるスモークの悪化を防止できる。
また、エンジン負荷の急減時に、可動ノズルベーンの開制御を開始した後にEGR弁の開制御を開始することで、排圧が下がった後にEGRが行われ、過度のEGRを防止できる。よって、減速時等におけるスモークの悪化を防止できる。
【0069】
また、加速時に、EGR弁の閉作動と同時に吸気絞り弁を開作動させることにより、ブースト圧が速やかに立上がるため、加速性能が向上する。
【0070】
また、減速時に、EGR弁の開作動に先立って吸気絞り弁を閉作動させることにより、EGR率を確実に高めることができ、NOxを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るディーゼルエンジンを示す構成図である。
【図2】ノズルベーンの開度制御マップである。
【図3】EGR弁の開度制御マップである。
【図4】基本目標噴射量マップである。
【図5】本発明に係るディーゼルエンジンの制御フローチャートである。
【図6】定常時における制御フローチャートの一部である。
【図7】加速時における制御フローチャートの一部である。
【図8】減速時における制御フローチャートの一部である。
【図9】本発明に係るディーゼルエンジンの制御内容を示すタイムチャートである。
【図10】別の実施の形態に係る定常時の制御フローチャートの一部である。
【図11】別の実施の形態に係る加速時の制御フローチャートの一部である。
【図12】別の実施の形態に係る減速時の制御フローチャートの一部である。
【図13】従来のディーゼルエンジンの制御内容を示すタイムチャートである。
【図14】更に別に実施形態に係るディーゼルエンジンを示す構成図である。
【図15】吸気絞り弁の開度制御マップである。
【図16】上記吸気絞り弁とEGR弁と可動ノズルベーンの制御内容を示すタイムチャートである。
【図17】上記エンジンの制御フローチャートである。
【図18】上記エンジンの定常時における制御フローチャートの一部である。
【図19】上記エンジンの加速時の制御フローチャートの一部である。
【図20】上記エンジンの減速時の制御フローチャートの一部である。
【図21】上記エンジンの制御内容を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 ディーゼルエンジン
3 可変容量型ターボ過給機
4 EGR装置
13 コントローラ
15 EGR弁
30 吸気絞り弁
Claims (4)
- 可動ノズルベーンを有した可変容量型ターボ過給機と、EGR弁を有したEGR装置と、エンジン運転状態に基づいて上記可動ノズルベーン及び上記EGR弁の開度制御を行うためのコントローラであって、エンジン負荷の急増に際して、上記EGR弁の閉制御を開始した後に上記可動ノズルベーンの閉制御を開始するコントローラとを備えたことを特徴とするディーゼルエンジン。
- 上記コントローラが、エンジン負荷の急減に際して、上記可動ノズルベーンの開制御を開始した後に上記EGR弁の開制御を開始する請求項1記載のディーゼルエンジン。
- 上記コントローラが、エンジン負荷の急増に際して、上記EGR弁の閉制御を開始するのと同時に吸気通路に設けられた吸気絞り弁の開制御を開始する請求項1又は2記載のディーゼルエンジン。
- 上記コントローラが、エンジン負荷の急減に際して、吸気通路に設けられた吸気絞り弁の閉制御を開始した後に上記EGR弁の開制御を開始する請求項1〜3記載のディーゼルエンジン。
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