JP3721531B2 - 活性炭の製造方法及び装置 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素含有原料から活性炭を製造する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木材等の炭素含有原料を炭化し、賦活化することにより活性炭を製造する方法は知られている。
例えば、特開平5−345605号公報には、撹拌流動層式炭化炉と、乾留ガス燃焼炉と、賦活炉とをその順に連結した装置を用いる方法が提案されている。
しかしながら、このような従来の活性炭の製造方法においては、炭素含有原料を炭化する炭化工程と、その炭化工程で得られた炭化物を賦活化して活性炭を生成する賦活化工程とは別々の焼成炉を用いて実施されていることから、その装置コスト及び活性炭の生産コストが高くなるという問題を含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、炭素含有原料から活性炭を、低められた装置コスト及び生産コストで製造する方法及び装置を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、炭素含有原料から活性炭を製造する方法において、
(i)該炭素含有原料を横型焼成炉の前段部に形成された炭化工程で炭化すること、
(ii)該炭化工程で得られた炭化物及び炭化生成ガスを、該横型焼成炉の後段部に形成された賦活化工程に送り、この賦活化工程において該炭化物を炭酸ガスからなる賦活用ガスと接触させて賦活化して活性炭を生成させること、
(iii)該賦活化工程で得られた活性炭を焼成炉から抜出し、冷却し、回収すること、
(iv)該賦活化工程で得られたガス状物を該焼成炉から抜出し、ガス燃焼炉において燃焼させること、
(v)該燃焼炉で得られた燃焼ガスを熱交換器に供給すること、
(vi)該熱交換器から排出される炭酸ガスを含むガスの一部を賦活性ガスとして前記焼成炉の後段部に供給すること、
を特徴とする活性炭の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、炭素含有原料から活性炭を製造する装置において、
(i)前段部で炭化工程及び後段部で賦活化工程を行うための横型焼成炉、
(ii)該焼成炉の前端部に形成された原料投入口、
(iii)該焼成炉の後端部に形成された活性炭排出口、
(iv)該焼成炉の後端部に連結する前記賦活化工程で得られた可燃性ガスを燃焼させるガス燃焼炉、
(v)該ガス燃焼炉で生成した高温燃焼ガスから熱を回収するための熱交換器、
(vi)該熱交換器から排出される二酸化炭素を含むガスの一部を賦活用ガスとして前記横型焼成炉の後段部に供給する配管、
を有することを特徴とする活性炭製造装置が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる活性炭製造原料(以下、単に原料とも言う)には、従来公知の各種の炭素含有物が包含される。このようなものとしては、各種の木材、やし殻、石炭、石油ピッチ等が挙げられる。原料は固体状であればどのような形状でもよく、粉末状、粒状、細片状、塊状等であることができる。
【0006】
次に、本発明を図面を参照して詳述する。
図1は本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例を示す。
図1において、1は横型焼成炉を示し、2はガス燃焼炉を示し、3は熱交換器(廃熱ボイラー)を示す。
図1のフローシートに従って本発明の方法を実施するには、横型焼成炉の前段部にライン11を通って炭素含有原料を供給するとともに、同じくその前段部にライン12を通って空気、富酸素化空気、酸素又はその他の含酸素ガス(以下、単に空気等とも言う)を供給する。
焼成炉1の前段部は、炭化工程を形成し、ここで炭素含有原料は炭化される。一方、その後段部は前段部で得られた炭化物の賦活化工程を形成し、ここで炭化物は賦活化され、活性炭となる。
炭化工程は450〜550℃の温度に保持される。この場合の温度は、炭素含有原料の部分燃焼による発熱で保持される。また、この炭素含有原料の部分燃焼に必要な空気等は、ライン12を通って炉内へ供給される。この場合、空気等の炉内への供給は、1つ又は複数の送風機を用い、1ヶ所又は複数個所から行われる。
賦活化工程は、850〜1050℃の温度に保持される。この場合の温度は、炭化物の部分燃焼による発熱で保持される。また、この場合の炭化物の部分燃焼に必要な空気等はライン21を通って炉内後段部に供給される。また、場合によっては、ガス燃焼炉からの高温燃焼ガスの一部をライン15から抜出して、賦活用ガスとして、焼成炉後段部へ循環することもできる。炭化物の賦活化は、炭化物を前記高温条件で二酸化炭素(CO2)からなる賦活用ガスと接触させることにより実施されるが、この場合のCO2としては、熱交換器3からライン18を通って排出されるガス中に含まれているCO2が利用され、そのガスの一部がライン19を通って焼成炉後段部へ供給される。また、炭化物の賦活化は、スチームにより行うことができるが、この場合のスチームとしては、廃熱ボイラー3からライン17を通って排出されるスチームが利用され、そのスチームの一部がライン20を通って焼成炉後段部へ供給される。
前記炭化物の賦活化のために用いる炭酸ガス及びスチームは、それぞれ単独又は混合物の形態で焼成炉に供給することができるが、その炭酸ガス及び/又はスチームは、焼成炉後段部に供給する空気等と混合して供給することが好ましい。
【0007】
図2に焼成炉後段部に賦活用ガスを供給する場合のフローシートの1例を示す。
図2において、30は送風機(ブロワー)を示し、32、34、37は流量調節バルブを示す。
この図2に示したフローシートに従って賦活用ガスを焼成炉後段部に供給するには、ライン31、バルブ32を通って送風機3に導入される空気等に対し、ライン33、バルブ34を通してCO2含有ガスを混入し、その混合ガスを送風機30に導入し、ここからやや加圧された混合ガスとしてライン35を通して排出させる。この混合ガスに、ライン36、バルブ37を通してスチームを混入し、このスチームを混入したCO2/空気混合ガスを、ライン38を通って焼成炉後段部へ供給する。
図2において、ライン33は廃熱ボイラー3から排出されるCO2を含む排ガスライン18に接続され、一方、ライン36は廃熱ボイラー3から排出されるスチームライン17に接続される。
【0008】
前記のようにして、焼成炉後段部には、炭化物の部分燃焼用空気等とともに、炭化物賦活用のCO2/スチーム混合ガスが円滑に供給される。この場合、供給するCO2及びスチーム量は、それぞれバルブ34及びバルブ37により調節することができる。炭化物賦活用ガスの供給量は、炭素含有原料の種類や、目的とする活性炭の性能等により異なるため、簡単な予備実験により適宜定めればよい。
【0009】
焼成炉後段部で生成した活性炭は、焼成炉1からライン14を通って抜出され、冷却されて製品活性炭とされる。一方、焼成炉内のガスは、炭素含有原料の乾留ガスの他、炭化物と賦活用ガスとの反応で生成したCO及びH2を含む可燃性のものであるが、このものはライン13を通って焼成炉1から抜出され、ライン22を通して供給される空気と混合され、ガス燃焼炉2に供給され燃焼される。この際の燃焼残渣はライン16を通して排出され、一方、燃焼ガスはライン15を通してガス燃焼炉2から抜出され、熱交換器(廃熱ボイラー)3に導入され、ここで水管を加熱し、スチームを発生させた後、ライン18を通ってその廃熱ボイラー3から抜出される。必要に応じ、その一部はライン19を通って焼成炉1の後段部に循環される。
一方、廃熱ボイラー3で生成したスチームは、ライン17を通して廃熱ボイラー3から抜出し、必要に応じ、その一部はライン20を通して焼成炉1の後段部に循環される。
【0010】
本発明で用いる焼成炉1は、その内部充填物が経時により横方向へ進む横型構造のものであればよく、従来公知の各種のものを用いることができる。このようなものとしては、例えば揺動方式の焼成炉(特開平7−3266号)や、ロータリーキルン方式の焼成炉等が挙げられる。同様に、ガス燃焼炉2及び熱交換器3としては、従来公知の各種のものを用いることができる。熱交換器3としては、前記のように廃熱ボイラーの使用が好ましいが、燃焼ガスからその熱を回収し得るものであればよく、特に制限されない。
【0011】
【発明の効果】
本発明により活性炭を製造する場合、その炭化工程で生成した多量の高温ガス及び高温の炭化物が冷却されることなく直接賦活化工程へ供給されることから、賦活化工程でその反応温度を保持するために部分燃焼される炭化物量が大きく低減化され、賦活化工程で新しく供給されるエネルギー消費量が著しく低められ、かつ活性炭収率が高くなるという大きな利点が得られる。本発明によれば、その活性炭収率は、炭化工程と賦活化工程を別々の装置で行う従来の方法の場合の2.5〜3倍にもなり、また、その装置コスト及び製品の生産コストも大幅に低減化される。
また、本発明によれば、焼成炉1から排出されるガスは、可燃性成分を多量に含むもので、ガス燃焼炉で燃焼され、その際の燃焼ガスは廃熱ボイラー等の熱交換器に供給され、熱回収される。従って、本発明の場合、熱エネルギーコストはかからず、逆に本発明の場合には、熱エネルギーが高温スチーム等として発生されるという利点がある。しかも、燃焼ガス中のCO2の一部が賦活化工程へ循環使用されることから、大気中へ放出されるCO2量も低減化される利点もある。
さらに、本発明によれば、賦活用ガスの供給を図2に示したように行い、その際のCO2供給量及びH2O供給量、さらには空気供給量を調節することにより、用途に応じた性能の活性炭を容易に生産することができる。本発明の場合、その比表面積が500m2/g以上、好ましくは800m2/g以上の活性炭(活性化木炭)を低コストで収率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例を示す。
【図2】燃焼炉後段部へCO2を含むガス、スチーム及び空気を供給する場合のフローシートの1例を示す。
【符号の説明】
1 焼成炉
2 ガス燃焼炉
3 熱交換器(廃熱ボイラー)
30 送風機
【発明の属する技術分野】
本発明は、炭素含有原料から活性炭を製造する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木材等の炭素含有原料を炭化し、賦活化することにより活性炭を製造する方法は知られている。
例えば、特開平5−345605号公報には、撹拌流動層式炭化炉と、乾留ガス燃焼炉と、賦活炉とをその順に連結した装置を用いる方法が提案されている。
しかしながら、このような従来の活性炭の製造方法においては、炭素含有原料を炭化する炭化工程と、その炭化工程で得られた炭化物を賦活化して活性炭を生成する賦活化工程とは別々の焼成炉を用いて実施されていることから、その装置コスト及び活性炭の生産コストが高くなるという問題を含む。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、炭素含有原料から活性炭を、低められた装置コスト及び生産コストで製造する方法及び装置を提供することをその課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば、炭素含有原料から活性炭を製造する方法において、
(i)該炭素含有原料を横型焼成炉の前段部に形成された炭化工程で炭化すること、
(ii)該炭化工程で得られた炭化物及び炭化生成ガスを、該横型焼成炉の後段部に形成された賦活化工程に送り、この賦活化工程において該炭化物を炭酸ガスからなる賦活用ガスと接触させて賦活化して活性炭を生成させること、
(iii)該賦活化工程で得られた活性炭を焼成炉から抜出し、冷却し、回収すること、
(iv)該賦活化工程で得られたガス状物を該焼成炉から抜出し、ガス燃焼炉において燃焼させること、
(v)該燃焼炉で得られた燃焼ガスを熱交換器に供給すること、
(vi)該熱交換器から排出される炭酸ガスを含むガスの一部を賦活性ガスとして前記焼成炉の後段部に供給すること、
を特徴とする活性炭の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、炭素含有原料から活性炭を製造する装置において、
(i)前段部で炭化工程及び後段部で賦活化工程を行うための横型焼成炉、
(ii)該焼成炉の前端部に形成された原料投入口、
(iii)該焼成炉の後端部に形成された活性炭排出口、
(iv)該焼成炉の後端部に連結する前記賦活化工程で得られた可燃性ガスを燃焼させるガス燃焼炉、
(v)該ガス燃焼炉で生成した高温燃焼ガスから熱を回収するための熱交換器、
(vi)該熱交換器から排出される二酸化炭素を含むガスの一部を賦活用ガスとして前記横型焼成炉の後段部に供給する配管、
を有することを特徴とする活性炭製造装置が提供される。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる活性炭製造原料(以下、単に原料とも言う)には、従来公知の各種の炭素含有物が包含される。このようなものとしては、各種の木材、やし殻、石炭、石油ピッチ等が挙げられる。原料は固体状であればどのような形状でもよく、粉末状、粒状、細片状、塊状等であることができる。
【0006】
次に、本発明を図面を参照して詳述する。
図1は本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例を示す。
図1において、1は横型焼成炉を示し、2はガス燃焼炉を示し、3は熱交換器(廃熱ボイラー)を示す。
図1のフローシートに従って本発明の方法を実施するには、横型焼成炉の前段部にライン11を通って炭素含有原料を供給するとともに、同じくその前段部にライン12を通って空気、富酸素化空気、酸素又はその他の含酸素ガス(以下、単に空気等とも言う)を供給する。
焼成炉1の前段部は、炭化工程を形成し、ここで炭素含有原料は炭化される。一方、その後段部は前段部で得られた炭化物の賦活化工程を形成し、ここで炭化物は賦活化され、活性炭となる。
炭化工程は450〜550℃の温度に保持される。この場合の温度は、炭素含有原料の部分燃焼による発熱で保持される。また、この炭素含有原料の部分燃焼に必要な空気等は、ライン12を通って炉内へ供給される。この場合、空気等の炉内への供給は、1つ又は複数の送風機を用い、1ヶ所又は複数個所から行われる。
賦活化工程は、850〜1050℃の温度に保持される。この場合の温度は、炭化物の部分燃焼による発熱で保持される。また、この場合の炭化物の部分燃焼に必要な空気等はライン21を通って炉内後段部に供給される。また、場合によっては、ガス燃焼炉からの高温燃焼ガスの一部をライン15から抜出して、賦活用ガスとして、焼成炉後段部へ循環することもできる。炭化物の賦活化は、炭化物を前記高温条件で二酸化炭素(CO2)からなる賦活用ガスと接触させることにより実施されるが、この場合のCO2としては、熱交換器3からライン18を通って排出されるガス中に含まれているCO2が利用され、そのガスの一部がライン19を通って焼成炉後段部へ供給される。また、炭化物の賦活化は、スチームにより行うことができるが、この場合のスチームとしては、廃熱ボイラー3からライン17を通って排出されるスチームが利用され、そのスチームの一部がライン20を通って焼成炉後段部へ供給される。
前記炭化物の賦活化のために用いる炭酸ガス及びスチームは、それぞれ単独又は混合物の形態で焼成炉に供給することができるが、その炭酸ガス及び/又はスチームは、焼成炉後段部に供給する空気等と混合して供給することが好ましい。
【0007】
図2に焼成炉後段部に賦活用ガスを供給する場合のフローシートの1例を示す。
図2において、30は送風機(ブロワー)を示し、32、34、37は流量調節バルブを示す。
この図2に示したフローシートに従って賦活用ガスを焼成炉後段部に供給するには、ライン31、バルブ32を通って送風機3に導入される空気等に対し、ライン33、バルブ34を通してCO2含有ガスを混入し、その混合ガスを送風機30に導入し、ここからやや加圧された混合ガスとしてライン35を通して排出させる。この混合ガスに、ライン36、バルブ37を通してスチームを混入し、このスチームを混入したCO2/空気混合ガスを、ライン38を通って焼成炉後段部へ供給する。
図2において、ライン33は廃熱ボイラー3から排出されるCO2を含む排ガスライン18に接続され、一方、ライン36は廃熱ボイラー3から排出されるスチームライン17に接続される。
【0008】
前記のようにして、焼成炉後段部には、炭化物の部分燃焼用空気等とともに、炭化物賦活用のCO2/スチーム混合ガスが円滑に供給される。この場合、供給するCO2及びスチーム量は、それぞれバルブ34及びバルブ37により調節することができる。炭化物賦活用ガスの供給量は、炭素含有原料の種類や、目的とする活性炭の性能等により異なるため、簡単な予備実験により適宜定めればよい。
【0009】
焼成炉後段部で生成した活性炭は、焼成炉1からライン14を通って抜出され、冷却されて製品活性炭とされる。一方、焼成炉内のガスは、炭素含有原料の乾留ガスの他、炭化物と賦活用ガスとの反応で生成したCO及びH2を含む可燃性のものであるが、このものはライン13を通って焼成炉1から抜出され、ライン22を通して供給される空気と混合され、ガス燃焼炉2に供給され燃焼される。この際の燃焼残渣はライン16を通して排出され、一方、燃焼ガスはライン15を通してガス燃焼炉2から抜出され、熱交換器(廃熱ボイラー)3に導入され、ここで水管を加熱し、スチームを発生させた後、ライン18を通ってその廃熱ボイラー3から抜出される。必要に応じ、その一部はライン19を通って焼成炉1の後段部に循環される。
一方、廃熱ボイラー3で生成したスチームは、ライン17を通して廃熱ボイラー3から抜出し、必要に応じ、その一部はライン20を通して焼成炉1の後段部に循環される。
【0010】
本発明で用いる焼成炉1は、その内部充填物が経時により横方向へ進む横型構造のものであればよく、従来公知の各種のものを用いることができる。このようなものとしては、例えば揺動方式の焼成炉(特開平7−3266号)や、ロータリーキルン方式の焼成炉等が挙げられる。同様に、ガス燃焼炉2及び熱交換器3としては、従来公知の各種のものを用いることができる。熱交換器3としては、前記のように廃熱ボイラーの使用が好ましいが、燃焼ガスからその熱を回収し得るものであればよく、特に制限されない。
【0011】
【発明の効果】
本発明により活性炭を製造する場合、その炭化工程で生成した多量の高温ガス及び高温の炭化物が冷却されることなく直接賦活化工程へ供給されることから、賦活化工程でその反応温度を保持するために部分燃焼される炭化物量が大きく低減化され、賦活化工程で新しく供給されるエネルギー消費量が著しく低められ、かつ活性炭収率が高くなるという大きな利点が得られる。本発明によれば、その活性炭収率は、炭化工程と賦活化工程を別々の装置で行う従来の方法の場合の2.5〜3倍にもなり、また、その装置コスト及び製品の生産コストも大幅に低減化される。
また、本発明によれば、焼成炉1から排出されるガスは、可燃性成分を多量に含むもので、ガス燃焼炉で燃焼され、その際の燃焼ガスは廃熱ボイラー等の熱交換器に供給され、熱回収される。従って、本発明の場合、熱エネルギーコストはかからず、逆に本発明の場合には、熱エネルギーが高温スチーム等として発生されるという利点がある。しかも、燃焼ガス中のCO2の一部が賦活化工程へ循環使用されることから、大気中へ放出されるCO2量も低減化される利点もある。
さらに、本発明によれば、賦活用ガスの供給を図2に示したように行い、その際のCO2供給量及びH2O供給量、さらには空気供給量を調節することにより、用途に応じた性能の活性炭を容易に生産することができる。本発明の場合、その比表面積が500m2/g以上、好ましくは800m2/g以上の活性炭(活性化木炭)を低コストで収率よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の方法を実施する場合のフローシートの1例を示す。
【図2】燃焼炉後段部へCO2を含むガス、スチーム及び空気を供給する場合のフローシートの1例を示す。
【符号の説明】
1 焼成炉
2 ガス燃焼炉
3 熱交換器(廃熱ボイラー)
30 送風機
Claims (5)
- 炭素含有原料から活性炭を製造する方法において、
(i)該炭素含有原料を横型焼成炉の前段部に形成された炭化工程で炭化すること、
(ii)該炭化工程で得られた炭化物及び炭化生成ガスを、該横型焼成炉の後段部に形成された賦活化工程に送り、この賦活化工程において該炭化物を炭酸ガスからなる賦活用ガスと接触させて賦活化して活性炭を生成させること、
(iii)該賦活化工程で得られた活性炭を焼成炉から抜出し、冷却し、回収すること、
(iv)該賦活化工程で得られたガス状物を該焼成炉から抜出し、ガス燃焼炉において燃焼させること、
(v)該燃焼炉で得られた燃焼ガスを熱交換器に供給すること、
(vi)該熱交換器及び/又はガス燃焼炉から排出される炭酸ガスを含むガスの一部を賦活用ガスとして前記焼成炉の後段部に供給すること、
を特徴とする活性炭の製造方法。 - 該熱交換器として廃熱ボイラーを用い、該廃熱ボイラーで生成したスチームの一部を該焼成炉の後段部へ供給する請求項1の方法。
- 該熱交換器として廃熱ボイラーを用い、該廃熱ボイラーから排出されるガスの一部と該廃熱ボイラーで生成したスチームの一部と空気との混合物を該焼成炉の後段部へ供給する請求項1の方法。
- 炭素含有原料から活性炭を製造する装置において、
(i)前段部で炭化工程及び後段部で賦活化工程を行うための横型焼成炉、
(ii)該焼成炉の前端部に形成された原料投入口、
(iii)該焼成炉の後端部に形成された活性炭排出口、
(iv)該焼成炉の後端部に連結する前記賦活化工程で得られた可燃性ガスを燃焼させるガス燃焼炉、
(v)該ガス燃焼炉で生成した高温燃焼ガスから熱を回収するための熱交換器、(vi)該熱交換器及び/又はガス燃焼炉から排出される二酸化炭素を含むガスの一部を賦活用ガスとして前記横型焼成炉の後段部に供給する配管、
を有することを特徴とする活性炭製造装置。 - 該熱交換器が廃熱ボイラーからなり、該廃熱ボイラーから排出される二酸化炭素を含むガスの一部と該廃熱ボイラーで生成したスチームの一部と空気との混合物を該焼成炉の後段部へ供給する配管を有する請求項4の装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15680398A JP3721531B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | 活性炭の製造方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15680398A JP3721531B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | 活性炭の製造方法及び装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11322321A JPH11322321A (ja) | 1999-11-24 |
JP3721531B2 true JP3721531B2 (ja) | 2005-11-30 |
Family
ID=15635674
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP15680398A Expired - Fee Related JP3721531B2 (ja) | 1998-05-21 | 1998-05-21 | 活性炭の製造方法及び装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3721531B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020155856A1 (zh) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 贵州梅岭电源有限公司 | 一种钟乳石状大孔活性炭的制备方法 |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4754733B2 (ja) * | 2001-08-10 | 2011-08-24 | 株式会社テイエルブイ | 賦活処理装置 |
CN108101057B (zh) * | 2018-02-06 | 2019-05-24 | 盐城鑫港环保科技有限公司 | 一种煤制活性炭炉 |
-
1998
- 1998-05-21 JP JP15680398A patent/JP3721531B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020155856A1 (zh) * | 2019-01-28 | 2020-08-06 | 贵州梅岭电源有限公司 | 一种钟乳石状大孔活性炭的制备方法 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11322321A (ja) | 1999-11-24 |
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