JP3721345B2 - 活性汚泥処理設備における汚泥の消化方法 - Google Patents

活性汚泥処理設備における汚泥の消化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性汚泥処理設備における汚泥消化方法とその装置、さらに詳しくは、たとえば下水処理場、し尿処理場等の下水処理プロセス、食品工場、化学工業等の製造プロセス等から排出される排水を、活性汚泥で処理する排水処理設備において発生する余剰汚泥を消化するための汚泥の消化方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、下水処理場、し尿処理場等の下水処理プロセス、食品工場、化学工業等の製造プロセス等から排出される排水の処理のために、活性汚泥法が広く採用されている。
【0003】
この活性汚泥法は、曝気槽や沈殿槽を具備した活性汚泥処理設備によってなされるものであるが、汚泥中の微生物により排水中の有機物等を分解した後には、利用済の余剰の汚泥、すなわち余剰汚泥がどうしても生ずることとなる。
【0004】
このような余剰汚泥の処理や廃棄には費用がかかり、これをいかに処理するかは重要な問題となっている。
【0005】
そこで、余剰汚泥を減少する処理方法も開発されており、その方法として現在多く採用されているのは、大きな嫌気性の消化タンクを用いて完全嫌気性の雰囲気下で消化する方法である。
しかし、この方法では、大きな耐腐食性を備えた汚泥の嫌気消化タンクが必要であり、メタンや硫化水素発生のための対策が必要となり、また巨大なガスタンクも必要となって莫大な費用が発生することとなっていた。
しかも、このような巨額の費用を投資しながら、汚泥の減少化率はせいぜい40〜50%程度であった。
【0006】
一方、汚泥を廃棄処理する方法としては、脱水した汚泥を大量に焼却する方法が主流であるが、ダイオキシン等の有毒ガスが発生するおそれがあり、環境破壊を生ずるおそれがあることから、その対策として性能のよい焼却炉を設置することが必要とされ、焼却のための油も必要とされ、コストが増大することとなっていた。また、性能のよい焼却炉を設置したとしても、ダイオキシン等の発生のおそれを解消できるわけではない。
【0007】
そこで、上記のような大型のタンクを用いる方法や焼却する方法以外の方法も最近では研究されており、一部実用化されている余剰汚泥の減少法として、たとえば好熱性細菌等の微生物を用いて汚泥を減らす方法、(特開平11−90493 号)、オゾンを用いて汚泥を減少させる方法(特許2973761 号、特開平7−116685号)、薬剤を用いて減量化を図る方法(特許2132622 号)、ミルを用いて汚泥を破砕させる方法(ドイツ公開特許第4030668 号)等がある。
【0008】
これらの方法は主に余剰汚泥を微生物、オゾン、薬剤、ミル等を用いて分解をする方法であるが、その分解された余剰汚泥は新たなBODとなるために、そのBOD分解のために改めて活性汚泥処理設備に入れるという複雑な工程を必要とし、活性汚泥処理設備もその増加したBOD量の処理のために増設や曝気量の増加を必要として、余剰汚泥の処理装置の設備費や薬剤費、運転費用だけではなく、活性汚泥処理設備自体の運転費用もより多く必要となり、費用が嵩むこととなっていた。
【0009】
本発明は、このような問題点をすべて解決するために、活性汚泥処理設備において発生する余剰汚泥を、コストの高い装置を用いることなく、安価に消化し、それによって活性汚泥処理設備で発生する余剰汚泥量を著しく低減させることを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような課題を解決するために、活性汚泥処理設備における汚泥の消化方法及び消化装置としてなされたもので、汚泥の消化方法としての特徴は、活性汚泥による排水処理設備において発生する汚泥を汚泥消化槽で消化する汚泥消化方法であって、該汚泥消化槽に流入する排水中の汚泥濃度5000〜30000mg/lの汚泥を、該汚泥消化槽に少なくとも10日以上滞留させ、且つ該汚泥消化槽の深さ方向の寸法の、液面から1/3以上の上部に空気流入攪拌手段を設け、該空気流入攪拌手段によって、汚泥消化槽の上部では汚泥を攪拌しつつ好気的に処理を行うとともに前記汚泥消化槽の下部では前記散気攪拌手段による攪拌力を作用させずに汚泥を静置させたままの状態で嫌気的に処理を行い、前記好気的に処理する汚泥と嫌気的に処理する汚泥とが混合しないようにして前記汚泥消化槽の汚泥を消化することである。
【0012】
このような空気流入攪拌手段によって静かに空気を流入させながら、好気的処理部で好気的処理が行われ、また好気的処理部と嫌気的処理部との界面を極力乱さないようにし、嫌気的処理部に酸素が到達しないようにして、嫌気消化が進められることとなる。
【0013】
上方の好気的処理部における穏やかな空気流入攪拌により、下方の嫌気的処理部における嫌気的処理が促進される効果が得られ、さらに好気的処理部が酸化ゾーンとなることで、下方の嫌気処理で発生する臭気を軽減する効果が得られる。
【0014】
尚、嫌気消化を行うと、メタン等の発生により汚泥が浮上するが、穏やかな空気流入攪拌により、空気の気泡が浮上汚泥を砕いて再度沈降させるために、散気を広く行うか、穏やかな旋回流浮上汚泥を集めて砕く効果が得られるようにするのが望ましい。
【0015】
空気流入を行なっている好気的処理部の水層部は時間の経過とともに多くなり、嫌気的処理部の汚泥はそれに応じて低くなってくるので、適当な水層部の深さが得られたときに水層部を引き抜き、消化すべき汚泥混合液を添加すれば良い。
【0016】
汚泥消化槽の上層部の水は、空気流入量と、汚泥の添加後の経過日数に従って良好になってくるので、時間を十分おけば一般河川に放水できうる状況になるし、汚泥負荷を多くする場合は、水質が河川放流レベルまで到達できない場合もあるので、これは活性汚泥処理の原水に混ぜて活性汚泥処理系に戻せばよい。
【0017】
BODは多くの例で数百mg/l以下であるし、水量は余剰汚泥量と同じ程度なので、活性汚泥に与える実質の負荷は非常に低く、曝気の増加をしなくともよい。
【0018】
上記空気流入攪拌手段としては、たとえば空気吹出口や散気パイプ等が用いられる。空気吹出口が用いられる場合、汚泥消化槽に取り付ければよいが、散気パイプの場合は、汚泥消化槽への取り付けが困難であれば、水面上に浮かしたプラスチック製のタンク等に取り付けてもよい。
【0019】
汚泥消化槽の容量は、上記のように、汚泥消化槽に流入する排水中の汚泥濃度5000〜30000mg/l の汚泥が、少なくとも10日以上滞留しうるような容量とする必要がある。汚泥濃度が5000 mg/l より薄いと、処理コストが嵩むおそれがある一方で、汚泥濃度が30000mg/l を超えると、処理効率や臭気の問題が発生しやすくなるおそれがあるからである。
この観点からは、汚泥濃度は10000 〜20000mg/l であることがより好ましく、また汚泥消化槽での滞留時間は20〜60日であることがより好ましい。
【0020】
汚泥が連続的に添加されると、嫌気消化の速度が低下するおそれがあるので、汚泥消化槽への汚泥の添加は、断続的に行うことが望ましい。また、その添加回数は、少なくとも半日より長い時間に1回とすることが好ましく、3日以上の数日に1回程度とすることがより好ましい。
尚、1回の添加時間は、数時間以下に制御することが好ましい。
【0021】
汚泥消化槽の上方から2/3 以下の深さの嫌気的処理部に、固定濾床を設けることも可能である。このような固定濾床を設ければ、汚泥がより確実に固定され、嫌気状態が確実に維持されて消化速度が促進するので好ましい。ただし、閉塞しないような固定濾床を使用することが望ましい。
【0022】
また、汚泥消化槽の内部に保温装置を設け、汚泥消化槽内の汚泥の温度は15℃〜80℃に維持することが好ましい。この温度に保温することで、嫌気消化がより促進されることとなる。嫌気消化促進の観点からは、汚泥消化槽内の汚泥の温度は25℃〜70℃であることがより好ましく、35℃〜60℃であることがさらに好ましい。
この場合、保温装置としては、温水配管、蒸気配管、電熱ヒーター等を用いることが可能である。
【0023】
汚泥消化槽は1槽でもよいし、多槽にしてもよく、多槽を直列に並べて各汚泥消化槽の上方の汚泥が混合された排水を順次後段の槽に流入させることも可能である。その場合には後段の汚泥消化槽の空気流入口は、水面の半分程度に下げることもできる。
【0024】
さらに、汚泥消化槽の水面の深さは1〜8m程度が好ましく、2〜5mであることがより好ましい。汚泥消化槽の高さもそれに応じて制定される。深さが1mに満たないと嫌気状態を保つ部分が少なくなるので効率が落ち、
また8mを超えると、攪拌流が強くなったり好気的処理部のスペースが少なくなって処理水が悪化し易いからである。
【0025】
さらに、加圧浮上或いは沈降分離等の分離手段で処理水から分離された腐敗し易い有機性懸濁物質を、余剰汚泥に混合して消化することもできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について、図面に従って説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の汚泥消化装置を含む活性汚泥処理システムを概略的に示すブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の活性汚泥処理システムには、原水槽1、曝気槽2、沈殿槽3、及び汚泥消化槽4が具備されている。
【0027】
原水槽1は、原水としての排水を貯留するためのものであり、曝気槽2は該原水槽1から供給される排水を曝気攪拌するためのものである。
【0028】
沈殿槽3は、前記曝気槽2から供給される排水から汚泥を沈殿させて汚泥と処理水とに分離するためのものであり、この沈殿槽3で沈澱した汚泥は、その大半が曝気槽2に返送される一方、一部の汚泥は余剰汚泥として処理系外に排出され、余剰汚泥貯留槽(図示せず)へ供給されるか或いはそのまま脱水処理等された後に廃棄されるが、本実施形態では、余剰汚泥貯留槽を経由して又は直接次の汚泥消化槽4へ供給される。
【0029】
この汚泥消化槽4は、上述のようにして系外に排出された余剰汚泥を、脱水処理,廃棄処理等を行うことなく分解,消化をするもので、図2に示すように、1つの汚泥消化槽4に、汚泥を好気的に処理する好気的処理部5と、嫌気的に処理する嫌気的処理部6とが具備されている。
【0030】
この好気的処理部5と嫌気的処理部6とは、1つの汚泥消化槽4中で区画されているわけではないが、好気的処理部5では散気攪拌がされることによって汚泥が攪拌されて好気的に処理され、嫌気的処理部6では攪拌せず汚泥を静置させておくことによって嫌気的に処理されるので、好気的処理部5と嫌気的処理部6とはあくまで概念的に形成されているものである。従って、好気的処理部5と嫌気的処理部6との境界部分の位置は、特定される場合もあれば、明確に特定されない場合もある。
【0031】
汚泥消化槽4の上部における側壁部分であって、水深で液面下1/3 以下の高さの位置には、空気吹出口7が設けられている。
【0032】
そして、この空気吹出口7から空気が流入されることによって、好気的処理部5において散気攪拌がなされるのである。一方、この空気吹出口7から流入される空気の攪拌効果は、嫌気的処理部6の部分まで到達しないように空気の流入量等が調整されており、その結果、嫌気的処理部6においては、汚泥を静置されたままの状態となる。
【0033】
この結果、汚泥消化槽4の内部全体が1つの連続した空間を有する槽でありながら、好気的処理部5では好気的な処理が、嫌気的処理部6では嫌気的な処理がそれぞれ別々になされるのである。
この汚泥消化槽4で未消費の汚泥は、曝気槽2へ返送されるように返送路が設けられている。
【0034】
上記のような活性汚泥処理システムにおいて、原水槽1、曝気槽2、沈殿槽3は一般の活性汚泥法でも用いられているものであり、汚泥消化槽4を具備させた点に本実施形態の特徴がある。
【0035】
次に、上記のような活性汚泥処理システムを用いて排水を処理する方法について説明する。
【0036】
先ず、原水槽1から排水が曝気槽2へ供給され、曝気槽2で曝気攪拌がされる。この曝気槽7内で汚泥と排水とが攪拌されて汚泥中の微生物により排水中の有機物が分解される。
【0037】
次に、前記曝気槽2で処理された排水は沈殿槽3へ供給され、沈殿槽3で汚泥を沈殿させて汚泥と処理水とに分離される。沈殿槽3で沈澱した汚泥は、主に曝気槽2へ返送汚泥として返送されるが、増量した分の汚泥は余剰汚泥として汚泥消化槽4へ供給される。
【0038】
汚泥消化槽4では、空気吹出口7から空気が流入され、それによって好気的処理部5において散気攪拌がなされる。この場合において、空気吹出口7から流入される空気の攪拌効果は、嫌気的処理部6の部分まで到達しない。従って、嫌気的処理部6においては攪拌がされないので、汚泥は静置されたままの状態となる。
【0039】
この結果、汚泥消化槽4の内部全体が1つの連続した空間を有する槽でありながら、好気的処理部5では好気的な処理が、嫌気的処理部6では嫌気的な処理がそれぞれ別々になされるのである。
【0040】
この汚泥消化槽4で未消費の汚泥は、返送路を介して曝気槽2へ返送され、曝気槽7へ返送された汚泥は、その曝気槽7内で再利用されることとなる。
【0041】
(実施形態2)
本実施形態では、空気流入攪拌手段として、上記実施形態1の空気吹出口7に代えて、散気パイプ8を採用した。
【0042】
すなわち、図3に示すように、砂を収容したプラスチック製のタンク9を錘とし、これを計6個準備して水面に浮かべ、その下面側に散気パイプ8を取り付けて該散気パイプ8を設置した。
【0043】
本実施形態においては、散気パイプ8の空気流出孔(図示せず)から空気を流出させて散気を行い、好気的処理部5における好気的処理を行った。
【0044】
本実施形態においても、好気的処理部5において散気攪拌がなされる一方で、その散気効果は、嫌気的処理部6の部分まで到達しないように散気量が調整されており、その結果、嫌気的処理部6においては、汚泥を静置されたままの状態となる。この結果、本実施形態においても、好気的処理部5では好気的な処理が、嫌気的処理部6では嫌気的な処理がそれぞれ別々になされるのである。
【0045】
(実施形態3)
本実施形態では、原水中の有機性懸濁物質(SS)を余剰汚泥に混入して消化を行った。すなわち、原水槽1から供給される原水中の有機性SSを、加圧浮上や沈降分離等の分離手段で分離し、その分離された腐敗し易い有機性SSを、活性汚泥処理設備で生じる余剰汚泥に混合し、有機性SSが混合された余剰汚泥を汚泥消化槽4へ供給して消化を行った。
【0046】
(その他の実施形態)
尚、上記実施形態1では、空気流入攪拌手段として空気吹出口7を設け、実施形態2では散気パイプ8を設けたが、これら以外の空気流入攪拌手段を採用することも可能である。
【0047】
また、上記実施形態の活性汚泥処理システムには、汚泥消化槽4の他に、原水槽1、曝気槽2、沈殿槽3が具備されていたが、これらすべてを設けることは本発明に必須の条件ではない。たとえば原水槽1を設けずに、直接曝気槽2へ排水が供給されてもよい。
【0048】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明する。
(実施例1)
処理水量が日量300 mg/lの活性汚泥処理設備において、余剰汚泥の濃縮槽及び貯留槽を改造し、高さ4.2m、容量10.5m3の汚泥濃縮槽の上部の水面下約0.7mに空気吹き出し口を設け、静かに曝気を行うようにし、浮上した汚泥が溜まらないようにバッフル等を取り除き、さらに容量22.2m3、高さ4.2mの汚泥貯留槽も同様に水面下0.7mの空気吹き出し口から静かに汚泥界面を乱さないように曝気できるように改造した。
【0049】
活性汚泥処理設備から余剰汚泥を引き抜くたびに、上記のように改造した汚泥濃縮槽に汚泥を入れ、その後上記のように改造した汚泥貯留槽に入れ、オーバーフローしてくる上澄み水を活性汚泥処理設備に入れて処理を行った。
【0050】
この処理を1年間行い、推定水量1億m3の水を処理したにもかかわず、汚泥の引き抜き量はなく、活性汚泥の処理水もきわめて良好に推移していた。
【0051】
(実施例2)
有効容量が2槽で270m3 、水深が4.5mの水を満たしたコンクリート製の槽を、下記のように改造した。
【0052】
各槽にポリエチレン製の石油タンクに一部砂を入れて錘にし、その後は空のまま密封してフロートにしたものを各槽に6個設置して浮かべ、動かないように周囲の支持具からロープで引っ張って固定した。
【0053】
各フロートに水深50〜70cm程度のところに塩化ビニール製の硬質パイプに孔を開けて散気管としたものを括り付け、フレキシブルチューブから空気を毎分数リットル供給して静かに散気するようにした。
【0054】
5〜40m3の範囲内で、濃度10000 〜20000 mg/lの余剰汚泥を月1〜3回投入し、投入時に増えた水量はオーバーフローで併設してある活性汚泥処理設備の排水口に流すようにした。50m3の余剰汚泥を一挙に入れた時は上澄みの水槽部が悪化し、周囲に腐敗臭がでたが、1ケ月後には復旧したので、20m3の余剰汚泥をまた添加した。
【0055】
余剰汚泥の投入時には、汚泥の界面が1.5 〜2m 程度に上がるが、時間とともに低下して、1〜1.3m程度の汚泥界面を維持し、その時の水層部は3m 強である。
【0056】
上澄みの水は、余剰汚泥の投入後、2週間以上経過すると、SSが約20〜60 mg/l で、BODが約10〜30 mg/l であったが、投入後1週間はこの倍程度の汚濁量であった。
【0057】
この汚濁量は、余剰汚泥の投入量が少ないほど良くなり、投入時間の経過とともに良くなった。投入頻度が多くなると、処理水の透視度が低下してSS分が相当量高くなった。
【0058】
温度は、15〜25℃程度であり、温度が低温になると、処理能力の低下傾向が見られた。消化温度は実験的に60℃強まで上げて行った結果、処理能力は向上したが、臭気はやや強くなった。
【0059】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、活性汚泥処理設備において余剰汚泥の生成がないか、ほとんどない状態となり、従来に比べて産業廃棄物量を著しく削減できるという効果を得た。
【0060】
また、装置の構造等がきわめて簡単で且つ製造コストが非常に安価であり、実質的に運転管理が非常に少ない方法を提供できるという利点がある。
【0061】
また脱水機や凝集脱水剤を使用する必要がなく、余剰汚泥を脱水運転する人員を配置する必要がないので、作業人員を削減できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態としての汚泥消化槽を具備した活性汚泥処理システムの概略ブロック図。
【図2】一実施形態としての汚泥消化槽を概念的に示す概略正面図。
【図3】他の実施形態の汚泥消化槽を概念的に示す概略正面図。
【符号の説明】
4…汚泥消化槽 5…好気的処理部
6…嫌気的処理部

Claims (5)

  1. 活性汚泥による排水処理設備において発生する汚泥を汚泥消化槽で消化する汚泥消化方法であって、該汚泥消化槽に流入する排水中の汚泥濃度5000〜30000mg/lの汚泥を、該汚泥消化槽に少なくとも10日以上滞留させ、且つ該汚泥消化槽の深さ方向の寸法の、液面から1/3以上の上部に空気流入攪拌手段を設け、該空気流入攪拌手段によって、汚泥消化槽の上部では汚泥を攪拌しつつ好気的に処理を行うとともに前記汚泥消化槽の下部では前記散気攪拌手段による攪拌力を作用させずに汚泥を静置させたままの状態で嫌気的に処理を行い、前記好気的に処理する汚泥と嫌気的に処理する汚泥とが混合しないようにして前記汚泥消化槽の汚泥を消化することを特徴とする汚泥の消化方法。
  2. 汚泥消化槽へ断続的に汚泥が添加される請求項1記載の汚泥の消化方法。
  3. 汚泥消化槽への汚泥の添加回数を、少なくとも半日より長い時間に1回とする請求項1又は2記載の汚泥の消化方法。
  4. 汚泥消化槽に流入する排水中の汚泥濃度が10000〜20000mg/lである請求項1乃至3のいずれかに記載の汚泥の消化方法。
  5. 汚泥消化槽での滞留時間が20〜60日である請求項1乃至4のいずれかに記載の汚泥の消化方法。
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