JP3720950B2 - シュリンク性フィルムおよび被覆体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗菌および脱臭機能を有するシュリンク性フィルム、およびその収縮体により物品を被覆した被覆体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
抗菌または脱臭の観点からの環境改善は、現在では、家庭、職場、学校、病院、公共の建物、交通機関をはじめとするあらゆる場に浸透している。
【0003】
そして、シュリンク性を有するフィルムに抗菌性を持たせるようにすることも提案されている。
【0004】
たとえば、特開平9−21255号公報には、熱収縮プラスチックフィルムの表面に、バインダーに抗菌剤を添加混入して形成された抗菌剤混合バインダーを塗布し、且つ該熱収縮プラスチックフィルムを筒状または袋状に成型して被覆体を形成する一方、該被覆体をドアノブに被覆し、然る後前記被覆体を熱媒体により加熱し、該被覆体を収縮せしめることにより被覆体をドアノブに密着固定せしめるドアノブの抗菌性処理方法が示されている。そして同公報には、抗菌剤としては、銀、銅、亜鉛等をゼオライト、アパタイト、リン酸ジルコニウム等の無機物に担持させてなる無機系抗菌剤、あるいは有機系抗菌剤が用いられることが示されている。
【0005】
特開平7−60835号公報には、抗菌性を有する熱収縮チューブ、さらに詳しくは、熱収縮材料として熱収縮ゴム材を含み、さらに該熱収縮ゴム材に抗菌剤を添加することによって抗菌性を付与した熱収縮チューブが示されている。そして同公報には、抗菌剤としては、銀・亜鉛置換ゼオライトや、抗菌セラミックスなどが用いられることが示されている。ここで抗菌セラミックスとは、組成式が、Ag−Cau Znv Alw (PO4x (OH)y であり、結晶質のものとしては、銀リン酸ジルコニウム、銀トリポリリン酸アルミニウム、銀ハイドロキシアパタイト、銀リン酸三カルシウム等があり、非結晶質のものとしては、銀リン酸塩ガラス、銀リン酸複塩セラミックス等があるとしている。実施例では、Cax Zny Al2/3 (PO46 (OH)2 にAgを3重量%とか2重量%添加した抗菌剤を用いており、さらにチタン酸化物を0.01〜8wt%の範囲で添加した抗菌剤も好ましいとしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特開平9−21255号公報のドアノブの抗菌性処理方法は、
・抗菌剤がバインダー中に埋まっているため所期の抗菌性が充分には奏されないこと、
・抗菌剤入りバインダーの塗布層が母材であるフィルムの収縮に追随しないため塗布層に浮きを生じる結果、収縮後のフィルム表面の美麗さが損なわれる上、抗菌剤が無機系抗菌剤あるときには手で触ると粉体状の抗菌剤が剥落して清潔感が得られないこと、
・ドアノブを握って回動する操作を繰り返すと、抗菌剤入りバインダーの塗布層が徐々に摩滅していくこと、
・同公報に記載の抗菌剤では、その機能は使用条件に左右され(水分で湿潤していないと抗菌性が小さい)、また一般に即効性に欠けること、
・さらには、ある程度の抗菌性は示されても脱臭性ないし消臭性はほとんど期待できないこと、
などの問題点がある。
【0007】
特開平7−60835号公報の熱収縮チューブは、抗菌剤がフィルム内部に埋まっているため所期の抗菌性が充分には奏されないこと、同公報に記載の抗菌剤では、その機能は使用条件に左右され(水分で湿潤していないと抗菌性が小さい)、また一般に即効性に欠け、さらにはある程度の抗菌性は示されても脱臭性ないし消臭性はほとんど期待できないことなどの問題点がある。
【0008】
また、特開平9−21255号公報および特開平7−60835号公報のいずれにあっても、一旦有機物による汚れが付着、堆積するとその汚れを土台にしてカビが生育するので、物品に被覆された収縮後のチューブを時々洗浄しないと効果が発揮されないという煩わしさがある。
【0009】
本発明は、このような背景下において、すぐれた抗菌性および脱臭性を有し、その機能は水分の存在などの使用条件に左右されず、また有機物による汚れ自体が分解されるので常に所期の効果が発揮されるシュリンク性フィルム、およびそのシュリンク性フィルムの収縮体により物品を被覆した被覆体を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明のシュリンク性チューブは、
筒状または袋状であるか、あるいはヒートシールにより筒状または袋状に形成可能であるシュリンク性フィルムであって、
該シュリンク性フィルムが、光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク可能な延伸フィルムからなること、ここで前記光触媒酸化チタン系無機質粒子は、酸化チタンまたはその表面を金属または金属化合物で修飾した酸化チタンからなると共に、そのX線粒径が100 nm 以下でかつその結晶形がアナタース形のものであること、および、
該延伸フィルムの表面がコロナ放電処理により粗面化処理されていること
を特徴とするものである。
【0011】
本発明の被覆体は、上記のシュリンク性フィルムの収縮体により物品が被覆された構造を有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下本発明を詳細に説明する。
【0013】
本発明のシュリンク性フィルムは、光触媒酸化チタン系無機質粒子(光触媒作用を有する酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク可能な延伸フィルムからなり、かつその表面がコロナ放電処理により粗面化処理されたものである。
【0014】
ここで光触媒酸化チタン系無機質粒子とは、X線粒径が100nm以下でかつ結晶形がアナタース形の酸化チタンであり、その酸化チタンの表面を金属(金、銀、銅、白金、亜鉛、ケイ素、鉄等)または金属化合物(酸化亜鉛、酸化ケイ素等)で修飾した酸化チタンも好適に用いることができる。
【0015】
上記の光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたフィルムは、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、アイオノマー、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリエステル、フッ素系樹脂、塩酸ゴム、シリコーンゴム、EPDM、クロロプレンゴム、ニトリル−ブタジエンゴムなどの樹脂またはゴムに、光触媒酸化チタン系無機質粒子を配合してフィルム状に成形することにより製造される。
【0016】
光触媒酸化チタン系無機質粒子の配合量は、配合後の組成物の重量基準で、 0.1〜30重量%、好ましくは 0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜15重量%とすることが望ましく、通常は10重量%以下で充分である。上記光触媒酸化チタン系無機質粒子の配合量が余りに少ないときは抗菌・脱臭効果が不足し、一方その配合量が余りに多いときは、得られるフィルムの機械的強度が損なわれる。
【0017】
フィルムを成形した後は、これを一軸または二軸方向に延伸し、通常は熱セットする。延伸は、配向がかかるような温度条件で延伸ブロー成形したり延伸インフレーション成形したりすることにより、フィルムの成形と同時に行うこともできる。
【0018】
光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク可能な延伸フィルムは、その表面がコロナ放電処理により粗面化処理されていることが必要である。コロナ放電処理は、上記の延伸の前に行ってもよく、延伸の後に行ってもよい。コロナ放電処理は、装置コストおよびランニングコストの点でも好ましいものである。
【0019】
上記のコロナ放電処理は、高電圧発生機に接続した電極と、金属ロールとの間に 0.5〜 0.6mm程度の間隔を設け、数100KC/Sの高周波で数千〜数万Vの高電圧をかけ、間隙に高圧コロナを発生させると共に、その間隙にフィルムを走らせて処理する方法である。これによりフィルム表面が活性化される。
【0020】
このようにして得たシュリンク可能な延伸フィルムは、物品(物品の部分を含む)の被覆に供するために、筒状または袋状であるか、あるいはヒートシールにより筒状または袋状に形成可能であるようにする。成形の段階で筒状物を得てもよく、延伸後に筒状または袋状物に形成してもよい。
【0021】
上記のシュリンク可能な延伸フィルムには、収縮時にエアを逃がすためにピンホールやミシン目などのエア逃がし孔を設けることが特に好ましい。収縮は急激になされるので、エア逃がし孔を設けないと破裂することがあるからである。エア逃がし孔の数は少数個で充分である。また、操作キーや操作ボタンなどの操作部がある物品を被覆するときには、エア逃がし孔に代えまたはエア逃がし孔と共に、操作に支障のないように窓を設けることができる。
【0022】
この延伸フィルムを物品にかぶせ、必要に応じヒートシールを行ってから加熱すれば、フィルムが収縮し、シュリンク性フィルムの収縮体により物品が被覆された被覆体が得られる。吸湿により収縮するタイプの場合には、フィルムの材質に制限があるものの、水分を適用するだけで収縮が図られるので便利である。
【0023】
物品としては、電話機、便座、ドアのノブや取手、瓶・ボトル、みやげ物、吊り革、歯刷子、マイクロホン、筆記具、鞄の取手、飲料ポットの持手、傘の柄、医療器具、歯科器具、文房具(筆記具等)、日用品(物干し竿等)、トイレタリー用品、浴室用具、台所用品・家庭用品の柄部をはじめ、家庭用、産業用、公共用、病院用、園芸用、農業用、畜産用、水産加工用を問わず、シュリンク性フィルムで被覆することができる多種多様の物品があげられる。
【0024】
〈作用〉
光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク可能な延伸チューブからなる本発明のシュリンク性チューブを物品にかぶせ、ついで収縮させれば、容易に物品を被覆することができる。この被覆は、メーカーや加工・包装業者の段階においてのみならず、家庭においても乾燥器、オーブン、ドライヤー、スチームアイロンなどを用いて簡単に行うことができる。
【0025】
このシュリンク性チューブの収縮体により被覆された被覆体にあっては、フィルムにより汚れの防止、傷付きの防止、バージンシールが図られるのみならず、シュリンク性チューブの収縮体中の光触媒酸化チタン系無機質粒子により、すぐれた抗菌、脱臭作用が奏される。なお、光触媒酸化チタン系無機質粒子は、それ自体でも酸化作用を奏するが、抗菌、脱臭に用いながら光照射するか、抗菌、脱臭に用いた後に光照射すれば、抗菌、脱臭能力が回復するので、繰り返し再使用することができる。このときの光源は、蛍光灯、白色光、太陽光線、紫外線ランプなど任意である。
【0026】
また、光触媒酸化チタン系無機質粒子は有機物を分解する作用があるので、有機物の汚れ(手垢、喫煙時のニコチンやヤニ、線香のヤニ、調理時の油煙等)が付着してもそれを効果的に分解し、汚れを土台としてその上にカビが生育するおそれがない。
【0027】
そして、本発明においては、光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク性可能な延伸フィルムの表面を延伸の前または後にコロナ放電処理により粗面化処理してあるので、フィルム表面の薄い油膜が除去されたり、活性なラジカルや官能基が発生したり、フィルム表面に微細な凹凸や亀裂が形成されたりする結果、光触媒酸化チタン系無機質粒子がフィルム表面に露われて有効表面積が著しく増大する上、粗面化された表面が微生物や臭気成分を一時的に吸着捕捉してその光触媒酸化チタン系無機質粒子による作用が発揮されやすくなり、コロナ放電処理による粗面化処理を行わない場合に比し抗菌および脱臭能力が格段に向上する。
【0028】
【実施例】
次に実施例をあげて本発明をさらに説明する。
【0029】
実施例、比較例
〈機能性シュリンク性チューブ〉
光触媒酸化チタン系無機質粒子の一例として、石原産業株式会社製の光触媒用酸化チタン「ST−31」を準備した。「ST−31」は、カタログの記載によれば、結晶形はアナタース、形状は粉体、TiO2 含量(110℃乾燥品)は81重量%、X線粒径は7nm、比表面積(簡易BET法)は260m2/gである。
【0030】
この光触媒酸化チタン系無機質粒子5部をポリ塩化ビニル95部に混合し、押出機に供給して線状に溶融押出すると共にペレット化し、ついでこのペレットを用いてインフレーション成形法により成形し、筒状のインフレーションフィルムを得た。続いてこのフィルムを、インフレーション法により同時二軸延伸してから、熱セットした。これにより、シュリンク可能な延伸されたチューブ状フィルムが得られた。
【0031】
このチューブ状の延伸フィルム(サンプル1)の扁平二つ折りの片側の外面および反対側の外面を、春日電機株式会社製のコロナ放電処理装置を用いてコロナ放電処理した(サンプル2)。
【0032】
比較のため、市販の銀ゼオライト5部をポリ塩化ビニル95部に混合し、実施例1と同様にしてシュリンク可能な延伸されたチューブ状フィルムを得た(比較サンプル1)。同様に、市販の銀ハイドロキシアパタイト5部をポリ塩化ビニル95部に混合し、実施例1と同様にしてシュリンク可能な延伸されたチューブ状フィルムを得た(比較サンプル2)。
【0033】
〈被覆体〉
上述のサンプル1〜2および比較サンプル1〜2のチューブ状の延伸フィルムに計4個のピンホール状からなるエア逃がし孔をあけてから、円筒状のABS樹脂成形品の胴部にかぶせ、加熱収縮させることにより被覆体1〜2、比較被覆体1〜2を得た。収縮後のフィルムの外表面積は100cm2 であった。
【0034】
〈脱臭試験〉
ブラックライトを内側に配置した容量5リットルのガラス容器内に、上記の各サンプルを入れてから、蓋をして密閉した。なお太陽光や室内灯を光源とせずにブラックライトを用いたのは、経時的な臭気成分濃度を正確に測定すべく光量を一定にするためである。
【0035】
ガラス容器の上部から臭気ガス(アンモニア、アセトアルデヒド、トリメチルアミンまたは酢酸)を注入し、ブラックライトを照射して、直後および4時間後にヘッドスペースガスをサンプリングし、臭気成分の濃度を検知管で測定した。結果を表1に示す。表1中の数値はppm である。
【0036】
【表1】

NH 3 CH 3 CHO N(CH 2 CH 3 ) 3 CH 3 COOH
初期 4 hr 初期 4 hr 初期 4 hr 初期 4 hr
被覆体1 53 35 35 21 122 81 30 19
被覆体2 54 20 33 12 120 55 30 13
比較被覆体1 53 50 32 30 123 119 31 29
比較被覆体2 54 49 34 31 121 118 30 29
【0037】
表1から、銀ゼオライトや銀ハイドロキシアパタイトを配合した比較被覆体1および2にあっては、脱臭作用は事実上期待できないことがわかる。これに対し、光触媒酸化チタン系無機質粒子を配合した被覆体1にあっては、有効な脱臭作用が示され、特に光触媒酸化チタン系無機質粒子を配合しかつコロナ放電処理を行った被覆体2においてはすぐれた脱臭作用が示されることがわかる。
【0038】
〈抗菌試験〉
上述の被覆体1〜2、比較被覆体1〜2から被覆されている収縮体を切り裂いて取り出し、30mm×60mmの大きさのサンプルを作成した。
【0039】
市販培地 0.1重量%を含む水(自然落下菌を含む)40mlに上述のサンプルを入れて密封し、室内自然光下に静置することにより行った。菌の繁殖は、96時間後に600nmの透過率を測定することにより判定した。結果を表2に示す。
【0040】
【表2】

96時間後の
サンプル 透過率 (%T) 状態 備 考
ブランク 84.3 白濁、腐敗臭
被覆体1 91.0 透明、無臭 光触媒 TiO 2 配合
被覆体2 99.2 透明、無臭 光触媒 TiO 2 配合/コロナ放電処理
比較被覆体1 88.6 透明、無臭 銀ゼオライト配合
比較被覆体2 89.3 透明、無臭 銀ハイドロキシアパタイト配合
【0041】
表2から、被覆体2においては特にすぐれた抗菌性が奏され、被覆体1および比較被覆体1〜2においてはそれに次ぐ抗菌性が奏されることがわかる。
【0042】
なお、被覆体1〜2および比較被覆体1〜2を喫煙室や調理場など有機物による汚染を受けやすい場所に置いたときは、長期間放置すると、比較被覆体1〜2においては汚れが目立ち、条件が悪いときはその汚れの上にカビがはえることがあった。これに対し、被覆体1〜2、殊に被覆体2にあっては、付着した汚れ自体が分解し、常に抗菌性(脱臭性も)が発揮されることが判明した。
【0043】
【発明の効果】
作用の項でも述べたように、本発明のシュリンク性チューブの収縮体により被覆された被覆体にあっては、フィルムにより汚れの防止、傷付きの防止、バージンシールが図られるのみならず、シュリンク性チューブの収縮体中の光触媒酸化チタン系無機質粒子により、すぐれた抗菌、脱臭作用が奏される。
【0044】
また、光触媒酸化チタン系無機質粒子は有機物を分解する作用があるので、有機物の汚れ(手垢、喫煙時のニコチンやヤニ、線香のヤニ、調理時の油煙等)が付着してもそれを効果的に分解し、汚れを土台としてその上にカビが生育するおそれがない。
【0045】
しかも、本発明においては、光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク性可能な延伸フィルムの表面を延伸の前または後にコロナ放電処理により粗面化処理してあるので、そのようなコロナ放電処理を行わない場合に比し抗菌および脱臭能力が格段に向上する。
【0046】
本発明のシュリンク性チューブによる物品の被覆は、メーカーや加工・包装業者の段階においてのみならず、家庭においても乾燥器、オーブン、ドライヤー、スチームアイロンなどを用いて簡単に行うことができるので、快適な環境を作ることができる。

Claims (3)

  1. 筒状または袋状であるか、あるいはヒートシールにより筒状または袋状に形成可能であるシュリンク性フィルムであって、
    該シュリンク性フィルムが、光触媒酸化チタン系無機質粒子が配合されたシュリンク可能な延伸フィルムからなること、ここで前記光触媒酸化チタン系無機質粒子は、酸化チタンまたはその表面を金属または金属化合物で修飾した酸化チタンからなると共に、そのX線粒径が100 nm 以下でかつその結晶形がアナタース形のものであること、および、
    該延伸フィルムの表面がコロナ放電処理により粗面化処理されていること
    を特徴とするシュリンク性フィルム。
  2. 窓または収縮時にエアを逃がすためのエア逃がし孔が設けられている請求項1記載のシュリンク性フィルム。
  3. 請求項1のシュリンク性フィルムの収縮体により物品が被覆された構造を有する被覆体。
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