JP3719628B2 - 自動車のウィンドウレギュレータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドア本体のインナパネルとアウタパネルの間に配置された窓ガラスを昇降させる自動車のウィンドウレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】
車体の側部に開閉可能に支持されたサイドドア、又は車体の後部に開閉可能に支持されたバックドアなどのドアに、窓ガラスを昇降させるウィンドウレギュレータを付設することは従来より周知である。このようなウィンドウレギュレータとして、ドア本体のインナパネルに固定されたブラケットにモータを固定支持し、そのモータの出力軸に固定されたピニオンに係合するギアを、上記ブラケットに枢支したリフトアームに固着し、モータの作動によってリフトアームを揺動させ、そのリフトアームの自由端側を、窓ガラスを支持した窓ガラス支持部材に対して水平方向に移動させ、これによって窓ガラスを昇降させる形式のウィンドウレギュレータが知られている。
【0003】
従来のこの種のウィンドウレギュレータは、その全ての構成要素がドア本体のインナパネルとアウタパネルの間の空間内に配置され、従ってそのモータもこの空間内に収容されている。その際、インナパネルとアウタパネルの間の空間は、窓ガラスが昇降できるように、その上部が開放されている。従って、この開放された上部開口から雨水が空間内に侵入することになるので、モータとこれに関連する電装部品に対して防水処理を施す必要がある。ところが、このように防水処理を施したモータは、そのコストが高く、これによってウィンドウレギュレータ全体の製造コストが上昇する欠点を免れない。
【0004】
また、前述のピニオンとこれに噛み合うギアも、インナパネルとアウタパネルの間の空間に配置されているが、その空間の上部開口から塵埃が侵入すると、これがピニオンとギアの間に入り込み、これによってピニオンとギアとの摩耗が促進され、これらの部品の寿命が低下するおそれもある。
【0005】
上述した不具合の発生を阻止するには、モータと、ピニオンと、これに噛み合うギアを、インナパネルとアウタパネルの間の空間ではなく、インナパネルよりも車室内側に配置することが考えられる。このようにすれば、モータやピニオン、或いはギアに雨水や塵埃が付着することはなく、前述の欠点を除去することが可能となる。
【0006】
ところが、ギアとリフトアームは溶接などによって固定されているため、ギアを上記空間外に配置することはできず、従ってモータとピニオンを、インナパネルとアウタパネルの間の空間外に配置することはできなかった。リフトアームは、揺動しながら窓ガラス支持部材を昇降させる要素であるから、これをインナパネルとアウタパネルの間の空間外に配置することはできない。そして、ギアは、かかるリフトアームに固定される要素であるから、このギアについても上記空間外に配置することはできないと考えられていたのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した新規な認識に基づきなされたものであって、その目的とするところは、インナパネルとアウタパネルの間の空間に侵入してくる雨水や塵埃が、モータ、ピニオン及びそのピニオンとギアの噛み合い部に付着することを阻止し、もってその寿命を伸ばすと共に、モータのコストを低減できる自動車のウィンドウレギュレータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、ドア本体のインナパネルとアウタパネルの間に配置された窓ガラスを昇降させる自動車のウィンドウレギュレータにおいて、前記インナパネルよりも車室内側に位置し、かつ該インナパネルに対して固定支持されたモータと、前記インナパネルよりも車室内側に位置し、かつ前記モータによって回転駆動されるピニオンと、インナパネルの車室内側面に固定されたインナブラケットと、インナパネルの車室外側面に固定されたアウタブラケットと、前記インナブラケットに回転可能に支持されて前記ピニオンに噛み合い、当該ピニオンの回転によって回転駆動されるギアと、前記アウタブラケットに揺動可能に支持されていて、前記ギアに対して固定され、該ギアの回転により揺動するリフトアームと、前記インナパネルとアウタパネルの間の空間に配置され、かつ窓ガラスの下部を支持すると共に、前記リフトアームの自由端側がほぼ水平方向に移動可能に組付けられた窓ガラス支持部材とを具備し、前記ギアとリフトアームは、前記インナパネルに形成された孔を通る連結片を介して固定されていることを特徴とする自動車のウィンドウレギュレータを提案する(請求項1)。
【0009】
その際、前記ギアの回転中心と、前記リフトアームの揺動中心とがほぼ同一軸線上に位置していると有利である(請求項2)。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態例を図面に従って詳細に説明する。
【0011】
図1は、自動車のドア1を一部破断して示す正面図であり、ここに示したドア1は、図示していない車体の側部に開閉可能に支持されたサイドドアである。このドア1は、ドア本体2と、その前後(図1における左右)の部位に固定され、かつ上方に突出する窓枠3と、窓ガラス6と、ウィンドウレギュレータ7とを有している。図1の矢印Fは、ドア1が取付けらた自動車の前進方向を示している。
【0012】
ドア本体2は、ドア1を閉じた状態で車室外側に位置するアウタパネル4と、同じ状態でアウタパネル4よりも車室内側に位置するインナパネル5とを具備し、これらのパネル4,5はその上部を除く周縁部がヘミング加工とスポット溶接によって固定され、その内部に空間Sが区画され、その上部が開口している。図1では、この上部開口の部位に符号30を付してある。
【0013】
窓ガラス6は、ドア本体2のインナパネル5とアウタパネル4の間に配置され、ウィンドウレギュレータ7によって矢印A方向に昇降され、これによって、ドア本体2の上辺部と窓枠3によって区画された窓開口33が開閉される。窓ガラス6が、図1に示すように最上方位置に上昇したとき、ドア本体2のインナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sの上部開口30から上方に突出した窓ガラス6が窓開口33を閉鎖し、また窓ガラス6が最下方位置に下降したとき、当該窓ガラス6は、インナパネル5とアウタパネル4の間の空間S内に収容され、このとき窓開口33が開放される。
【0014】
上述のようにドア本体2のインナパネル5とアウタパネル4の間に配置された窓ガラス6を昇降させる自動車のウィンドウレギュレータ7は次のように構成されている。
【0015】
図2は、ドア本体2の一部とウィンドウレギュレータ7の一部の要素をインナパネル5よりも車室内側から見た斜視図であり、図3は図1のIII−III線拡大断面図である。図2及び図3における符号Oは、ドア1を閉じた状態でのドア1に対する車室外側の領域を、また符号Iは、同じ状態でのドア1に対する車室内側の領域を示している。また本明細書における「車室内側」又は「車室外側」なる文言は、全て、ドアを閉じた状態での内外を意味する。
【0016】
図1乃至図3に示すように、ドア本体2を構成するインナパネル5よりも車室内側にはインナブラケット8が、またインナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sにはアウタブラケット9がそれぞれ配置され、これらのブラケット8,9は共に鋼板などの高剛性材料によって構成されている。インナブラケット8とアウタブラケット9は、インナパネル5を挟んで、ボルト10,11,12とこれらに螺着したナットとによってインナパネル5に固定され、またこれらのブラケット8,9の下部は、インナパネル5に形成された孔14の部分に位置して互いに直に当接し、ボルト13とナットとによって互いに直接固定されている。図4に示すように、インナブラケット8とアウタブラケット9の全体をインナパネル5を介してボルトとナットによって固定してもよい。
【0017】
このように、本例の自動車のウインドウレギュレータ7は、インナパネル5の車室内側面に固定されたインナブラケット8と、インナパネル5の車室外側面に固定されたアウタブラケット9とを有している。
【0018】
インナブラケット8には、インナパネル5よりも車室内側に位置するモータ15が固定支持され、このモータ15の出力軸にはピニオン16が固定され、このピニオン16もインナパネル5よりも車室内側に位置している。この例では、モータ15をインナブラケット8を介してインナパネル5に固定支持したが、他の要素を介し、又は直に、当該モータ15をインナパネル5の車室内側面に固定支持してもよい。
【0019】
このように、本例の自動車のウインドウレギュレータ7は、インナパネル5よりも車室内側に位置し、かつ該インナパネル5に対して固定支持されたモータ15と、インナパネル5よりも車室内側に位置し、かつモータ15によって回転駆動されるピニオン16とを有している。
【0020】
また、上述のインナブラケット8には、枢ピン17を介してギア18が回転可能に支持され、このギア18の歯19は前述のピニオン16に噛み合っており、このギア18も、インナパネル5よりも車室内側に位置し、当該ギア18の歯19とピニオン16は、インナパネル5よりも車室内側の領域で互いに噛み合っている。
【0021】
このように、本例の自動車のウインドウレギュレータ7は、インナブラケット8に回転可能に支持されて前述のピニオン16に噛み合い、当該ピニオン16の回転によって回転駆動されるギア18を有している。
【0022】
また、インナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sにはリフトアーム20が配置され、このリフトアーム20の基部は、枢ピン21を介して前述のアウタブラケット9に揺動可能に支持されている。ここで、ギア18の回転中心、すなわち枢ピン17の中心軸線と、リフトアーム20の揺動中心、すなわち枢ピン21の中心軸線は、ほぼ同一軸線X上に位置している。しかも、リフトアーム20は前述のギア18に対して固定され、そのギア18の回転によって揺動するように構成されている。
【0023】
より具体的に示すと、ギア18の回転中心、すなわち枢ピン17に関して、当該ギア18の歯19が形成された部分と反対の側のギア部分18Aと、リフトアーム20の揺動中心、すなわち枢ピン21に関して、リフトアーム20の自由端側20A(図1)と反対の側のリフトアーム部分20Bとが、インナパネル5に形成された孔14を通る連結片22を介して固定されている。図示した例では、連結片22がギア部分18Aに一体に形成され、この連結片22が孔14を通してインナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sに延び、その空間Sに延びた連結片部分22Aが、リフトアーム部分20Bに、ボルト23とこれに螺着されたナットとによって固定されている。
【0024】
連結片22とギア18の両要素を一体に形成する代りに、これらの要素を別々に形成し、これらをねじなどによって固定してもよい。或いは、上述のリフトアーム部分20Bに連結片を一体に設けるか、又はねじなどによって固定し、その連結片を、孔14を通して、空間Sからインナパネル5よりも車室内側へ延ばし、ここにギア部分18Aを固定してもよい。
【0025】
このように、本例の自動車のウインドウレギュレータ7は、アウタブラケット9に揺動可能に支持されていて、ギア18に対して固定され、そのギア18の回転により揺動するリフトアーム20を有している。
【0026】
インナパネル5に形成された孔14は、インナパネル5とアウタパネル4の間のドア本体内にリフトアーム20などの各種要素を組付けるとき、その各種要素を外部からドア本体内に挿入するための作業孔であって、従来より、この種のドアに一般に設けられているものである。
【0027】
前述の窓ガラス6は、その下部が、窓ガラス支持部材24に固定支持されている。図示した例では、窓ガラス支持部材24に固定された取付ブラケット25に窓ガラス6の下部がボルトによって固定されている。この窓ガラス支持部材24もインナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sに配置され、ほぼ水平に長く延びている。図5に示すように、窓ガラス支持部材24はほぼC字形の横断面形状に形成され、ここにガイド溝26が形成されていて、このガイド溝26に、前述のリフトアーム20の自由端側20Aに支持されたガイドローラ27が転動自在に嵌合し、これによってリフトアーム20の自由端側20Aが、窓ガラス支持部材24に、ほぼ水平方向に移動可能に組付けられている。
【0028】
上述のように、本例の自動車のウインドウレギュレータ7は、インナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sに配置され、かつ窓ガラス6の下部を支持すると共に、リフトアーム20の自由端側20Aがほぼ水平方向に移動可能に組付けられた窓ガラス支持部材24を有している。
【0029】
また、図示したウィンドウレギュレータ7は、インナパネル5とアウタパネル4の間の空間Sに配置されたイコライザアーム28と、インナパネル5に固着されたイコライザアームブラケット29(共に図2には示していない)とを有し、イコライザアーム28は、枢ピン31を介してリフトアーム20の長手方向中間部に互いに相対回動可能に枢着されている。本例のイコライザアーム28は、第1アーム28Aと第2アーム28Bより成り、第1及び第2アーム28A,28Bが枢ピン31を介して一体に固定連結され、リフトアーム20の長手方向中間部に形成された図示していない孔に枢ピン31が回転自在に嵌合している。イコライザアームブラケット29は、窓ガラス支持部材24と同様にほぼC字形横断面形状を有し、これによってガイド溝が構成されている。
【0030】
イコライザアーム28の一端側に回転自在に支持されたガイドローラ32も、前述の窓ガラス支持部材24のガイド溝26に転動自在に嵌合し、またイコライザアーム28の他端に回転自在に支持されたガイドローラ34は、イコライザアームブラケット29のガイド溝に転動自在に嵌合している。
【0031】
インナパネル5、インナブラケット8、モータ15、ギア18などの各要素は、インナパネル5の車室内側面に沿って取付けられたドアトリム(図示せず)によって覆われ、車室内の乗員がこれらを目視できないように隠蔽されている。
【0032】
上述の如く構成されたウィンドウレギュレータ7によって窓ガラス6を下降させるには、先ず車室内の乗員が車内に設けられた図示していないスイッチを操作して、モータ15を作動させる。これによってピニオン16が回転すると共に、これに噛み合ったギア18が、枢ピン17の中心軸線のまわりに回転する。これにより、ギア18に連結片22を介して一体に固定されたリフトアーム20が、枢ピン21の中心軸線のまわりに図1に矢印Bで示した方向に回動する。これに伴って、リフトアーム20に枢着されたイコライザアーム28が矢印C方向に回動する。このときリフトアーム20とイコライザアーム28にそれぞれ付設されたガイドローラ27,32,34が、それぞれ窓ガラス支持部材24とイコライザアームブラケット29に形成されたガイド溝に案内されながら水平方向に移動する。これによって、窓ガラス6が窓ガラス支持部材24と共に下降し、窓ガラス6は窓枠3に案内されて所定の軌跡を描きながら下降する。逆の動作により、窓ガラス6は図1に示した位置まで上昇することができる。このように窓ガラス6が昇降するとき、その窓ガラス6は、窓ガラス支持部材24を介して、リフトアーム20とイコライザアーム28とによって支持されるので、安定状態で昇降することができるが、イコライザアーム28を省略しても、窓ガラス6を昇降させることが可能である。
【0033】
上述のように、図示したウィンドウレギュレータ7によって、窓ガラス6を支障なく昇降させることができるが、この点は、従来のこの種のウィンドウレギュレータと変りはない。従来のウィンドウレギュレータと異なるところは、先に説明したように、モータ15、ピニオン16及びそのピニオン16とギア18の噛み合い部が、インナパネル5とアウタパネル4との間の空間S内ではなく、インナパネル5よりも車室内側に位置している点である。
【0034】
この構成により、空間Sの上部開口30から雨水や塵埃が侵入しても、これらがモータ15、ピニオン16及びこのピニオン16とギア18の噛み合い部に付着することはない。このため、モータ15及びそのコネクタなどの電装部品に対して防水処理を施す必要はなく、その製造コストを低減できる。また、窓ガラス6が上昇するとき、これに過負荷がかかった際、その窓ガラス6を停止させ、又はこれを下降させる制御装置を付設したときも、そのCPU、センサ、スイッチ類を防水処理しなくともよく、これによってそのコストを大幅に低減できる。しかも、ピニオン16とギア18との噛み合い部に、上部開口30から侵入した塵埃が落下して入り込むことがないので、これらが塵埃によって早期に摩耗する不具合を阻止でき、その寿命を伸ばすことができる。さらに、モータ15が内部空間Sよりも車室内側に位置しているので、このモータ15に接続されるハーネス(図示せず)の取回しも簡素化でき、モータ15とこれに関連する要素のドア本体への組付作業を簡素化することができる。
【0035】
先にも説明したように、従来は、リフトアームとギアが溶接などによって一体化されていたため、このギアをドア本体の内部空間外に配置することはできず、従って、このギアに噛み合うピニオンも、さらにこれを駆動するモータも、内部空間外に配置することはできないと考えられていたのであるが、図示したウィンドウレギュレータ7によれば、リフトアーム20とギア18を、インナパネル5に形成された孔14を通る連結片22を介して固定することにより、ギア18を空間Sの外側、すなわち、この空間Sよりも車室内側に配置し、かつピニオン16とモータ15を空間S外に配置することを可能としたのである。
【0036】
また、インナパネル5に固定されたインナブラケット8とアウタブラケット9とに、ギア18とリフトアーム20をそれぞれ支持したので、図3及び図4に示したように、ギア18の回転中心、すなわち枢ピン17と、リフトアーム20の回転中心、すなわち枢ピン21との間に、インナパネル5が位置していてもよい。このため、孔14を有する既存のインナパネル5に、そのままウインドウレギュレータ7を組付けることができる。既存のインナパネル5に、枢ピン17,21が通る孔を形成することなく、これらの枢ピン17,21を、インナブラケット8とアウタブラケット9を介してインナパネル5に枢支できるのである。このように、インナパネル5の形状を変えずとも、ウインドウレギュレータ7を組付けることができ、これによってドア全体のコスト上昇を抑えることができる。また、両枢ピン17,21の間にインナパネル5が存在してもよいので、インナブラケット8とアウタブラケット9をインナパネル5を介在させて結合することができ、その全体の剛性を高め、ギア18とリフトアーム20の支持安定性を高めることができる。図4に示したように、インナブラケット8とアウタブラケット9の全体に亘って、インナパネル5を介在させると、その効果をより一層高めることができる。
【0037】
また、本例のウインドウレギュレータ7においては、ギア18の回転中心と、リフトアーム20の揺動中心が同一軸線X上に位置しているので、簡単な構成によってギア18とリフトアーム20を互いに固定することができ、そのコストを低減できる。ギア18とリフトアーム20の回転中心を一致させずとも、両者をリンクを介して連結すれば、その所定の機能を得ることができるが、このようにリンクを設けると、そのコストが上昇し、しかも両者の結合強度が低下し、その信頼性が低下するおそれがあるが、本例の構成によれば、このような不具合も回避できる。
【0038】
以上、車体の側部に設けられたサイドドアのウィンドウレギュレータに本発明を適用した実施形態例を説明したが、本発明は車体の後部に開閉可能に設けられるバックドアなどに付設されるウィンドウレギュレータにも広く適用できるものである。また窓枠のないサッシュレスドアのウィンドウレギュレータにも適用可能である。
【0039】
【発明の効果】
請求項1に記載の自動車のウィンドウレギュレータによれば、モータ、ピニオン及びそのピニオンとギアの噛み合い部を、インナパネルとアウタパネルの間の空間内ではなく、この空間外の車室内側に配置したので、これらに、空間の上部開口から侵入した雨水や塵埃が付着することを防止できる。これにより従来のような防水処理を施したモータを使用しなくてもよく、そのコストを低減でき、しかもピニオン及びギアの寿命を伸ばすことができる。
【0040】
また、請求項2に記載の自動車のウィンドウレギュレータによれば、簡単な構成によって、ギアとリフトアームを固定でき、コストの上昇を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ドアを車室外側から見たときの正面図であって、そのアウタパネルの一部を破断して示した図である。
【図2】ウィンドウレギュレータの一部の要素をインナパネルよりも車室内側から見たときの斜視図である。
【図3】図1のIII−III線拡大断面図である。
【図4】図3とは異なる例を示す、図3と同様な断面図である。
【図5】図1のV−V線拡大断面図である。
【符号の説明】
2 ドア本体
4 アウタパネル
5 インナパネル
6 窓ガラス
7 ウィンドウレギュレータ
8 インナブラケット
9 アウタブラケット
15 モータ
16 ピニオン
18 ギア
20 リフトアーム
20A 自由端側
22 連結片
24 窓ガラス支持部材
S 空間
X 軸線
Claims (2)
- ドア本体のインナパネルとアウタパネルの間に配置された窓ガラスを昇降させる自動車のウィンドウレギュレータにおいて、前記インナパネルよりも車室内側に位置し、かつ該インナパネルに対して固定支持されたモータと、前記インナパネルよりも車室内側に位置し、かつ前記モータによって回転駆動されるピニオンと、インナパネルの車室内側面に固定されたインナブラケットと、インナパネルの車室外側面に固定されたアウタブラケットと、前記インナブラケットに回転可能に支持されて前記ピニオンに噛み合い、当該ピニオンの回転によって回転駆動されるギアと、前記アウタブラケットに揺動可能に支持されていて、前記ギアに対して固定され、該ギアの回転により揺動するリフトアームと、前記インナパネルとアウタパネルの間の空間に配置され、かつ窓ガラスの下部を支持すると共に、前記リフトアームの自由端側がほぼ水平方向に移動可能に組付けられた窓ガラス支持部材とを具備し、前記ギアとリフトアームは、前記インナパネルに形成された孔を通る連結片を介して固定されていることを特徴とする自動車のウィンドウレギュレータ。
- 前記ギアの回転中心と、前記リフトアームの揺動中心とがほぼ同一軸線上に位置している請求項1に記載の自動車のウィンドウレギュレータ。
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