JP3719600B2 - 道路補修用材料 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は主として交通車両を原因とする道路の凹所(小穴)亀裂等の小規模の補修に使用する透水性に優れた道路補修用材料に関し、特にアスファルト舗装道路又はコンクリート舗装道路等の補修材料として長時間保存可能な道路補修用材料に係わり、また、当該道路補修用材料によって施工された補修部分は冬季等の寒冷時、夏季等の高温時のいずれにおいても優れた耐久性を有し、且つ長時間にわたりズレ、剥がれ等の現象を起こさない、安定性のある材料を提供する。
【0002】
【従来技術】
従来より、道路補修用材料としては、道路舗装部材として使用したものと同一の材料が用いられるのが一般的で、当該主材料となるアスファルトは、プラント製造等の大がかりな製造手段により製造され、補修のための現場において施工されることになるが、道路の補修箇所は小規模な場合が多く、上記従来の製造手段によって製造された道路補修用材料は小規模な補修箇所のみでは使用しきれない量となり、残った道路補修用材料は保存することが不可能で、且つ硬化するので再利用することができず、廃棄物として処理されていた。
【0003】
上記事情により、近年、袋状物の中に常温で施工可能なアスファルト系組成物を梱包保管し、補修時において当該袋状物を開放し、該アスファルト系組成物を使用することを可能としたものが開発されている。しかし、上記材料は未使用時は該袋状物により密閉状態で保管されているが、高分子材料をバインダーとして使用しているのでその使用期限は約3〜6ヶ月程度であった。
更に、補修箇所に使用した袋状物を開放した後の残材料は、当該袋状物を閉じて管理したとしても時間とともに早期に変質硬化し、次の補修工事には使用できず、上記同様、廃材として処理していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術の問題点を解決するためになされた道路補修用材料で、袋状物を開放して空気と触れた残材料となったものでも常温で3〜5年の長期間に渡って変質硬化することがなく、従って、補修箇所を考慮しながら材料の使用量を選択することができ、残材料については次回の補修工事に十分に使用することが可能であり、当該材料を廃材として廃棄する必要がなく、きわめて経済的な道路補修用材料が提供できるものである。
【0005】
また、本発明の道路補修用材料は、透水性にすぐれ、既設舗装路面や骨材との接着性や付着性が極めて良好で、補修後数年経過しても、当該補修箇所においてズレ、剥がれ、亀裂等が生じることがない。
更に、寒冷時に於ける補修後、弾力性が低下し衝撃抵抗が不充分となり自動車の走行衝撃音が冬季に増大したり、ひび割れが発生したり或いは当該箇所から雨水が浸透して剥がれや歪みが生じることもない。
また、路面温度が60度Cにもなる夏季の高温時にも、本発明の道路補修用材料が軟化して路面に溶け出し、自動車のタイヤに付着し車両や路面を汚したりすることがないので夏季高温時にも施工が容易である。更に、降雨時にはスリップし易い路面状態を形成することがない。
また、補修現場に於ける施工も、短時間にでき、且つ硬化性が良いので、車両の交通解放までに時間を必要としない。
【0006】
本発明は、上記のように、冬季寒冷時、舗装面や施工面が60度Cを越える夏季高温時或いは降雨時においても、常に適度な粘性、耐衝撃性を保持し続け、長期間に渡ってひび割れ、ズレ、剥がれ等が生じない強接着性を有し、且つ加熱式混合物のため高耐久性と高安定性を保持することのできる道路補修用材料を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するために、本発明に係る道路補修用材料は、ブロンアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液並びにセミブロンアスファルト、消石灰及び鉄鋼スラグの微粒子とを加熱混練することにより生成した道路舗装部材と舗装用骨材とを加熱混練して該舗装用骨材の周囲に皮膜層を形成し、該皮膜層に非粘着材よりなる被覆層を形成してなる道路補修用材料を特徴とする。
【0008】
また、ブロンアスファルト又はコンパンドアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液並びに消石灰及びゴム部材とを加熱混練することにより生成した道路舗装部材と舗装用骨材とを加熱混練して該舗装用骨材の周囲に皮膜層を形成し、該皮膜層に非粘着材よりなる被覆層を形成してなる道路補修用材料を特徴とする。
【0009】
上記舗装用骨材に対して道路舗装部材を5〜15重量%の割合で混合してなる道路補修用材料を特徴とする。
【0010】
また、ブロンアスファルトに対し、潤滑油又は潤滑油廃液を5〜40重量%、セミブロンアスファルトを5〜40重量%、消石灰を15〜35重量%及び鉄鋼スラグを5〜15重量%添加し、加熱しながら適宜な時間混練することにより道路舗装部材を得た道路補修用材料を特徴とする。
【0011】
更に、ブロンアスファルト又はコンパンドアスファルトに対し、潤滑油又は潤滑油廃液を5〜40重量%、ゴム部材を前記ブロンアスファルト部材に対して1〜30重量%及び消石灰を5〜45重量%添加し、加熱しながら適宜な時間混練することにより道路舗装部材を得た道路補修用材料を特徴とする。
【0012】
また、上記道路補修用材料の粒径を2.5mm〜20mmとしてなる道路補修用材料を特徴とする。
更に、上記道路補修用材料の粒径を2.5mm〜5mm未満mm〜13mm未満及び13mm〜20mmに分別し、各々別個に管理してなる道路補修用材料を特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1
まず、舗装用骨材を乾燥機で乾燥し、プライマー(石油アスファルトと有機溶剤等の混合物)を舗装用骨材に含浸させ乾燥する。
上記舗装用骨材は、砕石が使用され、その粒径は道路補修用材料としての完成品が2.5mm〜20mmとなるようなものが使用される。舗装用骨材の粒径は舗装の種類や補修の目的に応じて適宜採用される。例えば、上記粒径となるものを混在させて使用する場合、或いは粒径をある範囲内にそろえて使用する場合等がある。
【0014】
また、本発明に使用する道路舗装部材は下記のようにして製造する。
縦型加熱混練タンク内に潤滑油を収容して90〜110度Cで加熱撹拌し、潤滑油中の水分と夾雑物とを除去し、続いて110〜130度Cの温度で3〜4時間加熱撹拌し、潤滑油中の軽質油のガスを蒸発させた後、加熱撹拌を停止して常温まで自然冷却することにより、添加用潤滑油を完成し、その添加用潤滑油をタンクに収容して常温貯蔵しておく。
【0015】
道路舗装部材を製造するには、まず、針入度10〜20未満ないし20〜30のブロンアスファルトを縦型加熱混練用タンクに収容して加熱し、前記ブロンアスファルトの温度が160度Cに上昇したとき、前記処理済みの添加用潤滑油をブロンアスファルトに対し5〜40重量%を徐々に添加しながら180度Cまで加熱撹拌し、180度Cで約3時間加熱撹拌し、ブロンアスファルトと潤滑油とを溶融混合させる。
次いで、ブロンアスファルト及び潤滑油の溶融混合材を180〜200度Cに加熱しながら、消石灰及び鉄鋼スラグの微粒子を添加して約3〜4時間撹拌し、続いて210度Cの温度に約1時間保持して、溶融状態の道路舗装部材の表面に発生した気泡が消失するまで撹拌を継続し、用途別の適温に保温するか又は冷却する。
【0016】
上記ブロンアスファルトは、針入度10〜20未満ないし20〜30、軟化点90〜110度Cで高温に対して安定している。
【0017】
また、潤滑油又は潤滑油廃液は、温度変化に対して高温及び低温とも粘度の変化が小さい性質を持っており、−30度Cに於いても液状であり、また、一度内燃機関に使用したものは、各種添加材等の影響が少なくなっており、成分的には安定しているため、基材のブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトの間で融合反応を容易に行うことができる。
【0018】
更に、消石灰及び鉄鋼スラグの微粒子は、ブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液を添加することにより生じた融合反応後のアスファルト中に拡散し、道路舗装部材の酸化を防ぐとともに、舗装路面及び橋床版や骨材との接着性や付着性を増すことができ、無機質なので温度変化の影響を受けにくく、特に高温時の安定性を向上させることが出来る。
【0019】
上記各素材をブロンアスファルトに対し、潤滑油又は潤滑油廃液の添加量を5〜40重量%、セミブロンアスファルトの添加量を5〜40重量%、消石灰の添加量を15〜35重量%及び鉄鋼スラグの添加量を5〜15重量%の範囲に設定する。また、消石灰及び鉄鋼スラグとしては、例えば、#200程度の微粒子を使用する。
【0020】
道路舗装部材としての最適配合例を以下に示す。
配合例1
(1)ブロンアスファルト(針入度10〜20未満ないし20〜30);60重量%
(2)潤滑油又は潤滑油廃液;6重量%
(3)セミブロンアスファルト;6重量%
(4)消石灰;20重量%
(5)鉄鋼スラグ;6重量%
【0021】
配合例2
(1)ブロンアスファルト(針入度10〜20未満ないし20〜30);80重量%
(2)潤滑油又は潤滑油廃液;7重量%
(3)セミブロンアスファルト;7重量%
(4)消石灰;4重量%
(5)鉄鋼スラグ;2重量%
【0022】
上記配合例1、2は、今までの実験の一つの到達点に過ぎず、上記配合例1、2を基準にして+ー5%の範囲内で多少の配合を変えることにより、より優れた特性を有する道路舗装部材を実現する可能性を有するものである。
【0023】
上記プライマー(石油アスファルトと有機溶剤等の混合物)を含浸して乾燥させた舗装用骨材を30〜100度Cに加熱し、他方、上記構成よりなる道路舗装部材を溶解釜等で溶かし、温度を150〜180度Cの範囲内で製造した該道路舗装部材と混合機で加熱混練する。混合割合は舗装用骨材に対して道路舗装部材を重量比10〜25%で混合し、該舗装用骨材の周囲に厚い道路舗装部材による皮膜層を形成する。
【0024】
上記混合された補修用混合物の周囲の皮膜層に、更に、非粘着性の材料よりなる被覆層を形成する。被覆層を形成する手段としてはまぶす等の様々な手段が採用できる。被覆層を形成後、冷却し所定量計量し袋詰めする。
上記被覆層は、補修用混合物が相互に結合し或いは袋状物に付着することがなく、長期間にわたって常温で保存することを可能とする。
上記非粘着材には分離機能を有するものが最適で、アルカリ性鉱物微粉体よりなる材料がよい。
【0025】
また、上記粒径の調整は予め工場等で行ってそれに応じて袋状物に梱包しておくことができるし、補修現場において、その補修状況に応じて粒径を選別することも可能である。
更に、粒径を2.5mm〜5mm未満とする場合には道路舗装部材の割合を5〜15重量%とし、粒径を5mm〜20mmとする場合には道路舗装部材の割合を5〜10重量%とする。
【0026】
上記道路補修用材料を使用する場合、まず、舗装道路に於いて、塑性変形又はひび割れ、クラック等の亀裂が生じた箇所等の補修面の泥、塵、水等を清掃する。上記工程は必ずしも必要でないが、効果を高めるために清掃する方が良い。
上記道路補修用材料を施工現場において上記した粒径のものを選定し或いはそのままの状態で袋状物から取り出し、その適量を溶解釜で加熱溶解し、必要とする量の道路補修用材料を保守面へ適用して補修する。
道路補修用材料は加熱により厚い皮膜層及び被覆層が溶解し、舗装用骨材と道路舗装部材とがよく混合されることになる。
【0027】
上記道路補修用材料が均一になるように、押し込み棒、レーキ、スコップ等で敷き詰め、タンパーないしプレート等で輾圧して施工する。
上記道路補修用材料は、施工後数分後には冷却され、硬化性が良いので車両の交通解放までに時間を必要としない。
【0028】
実施の形態2
本発明の道路補修用材料に使用される道路舗装部材の他の実施例を下記に示す。
道路舗装部材を製造するには、まず、加熱装置付きの縦型混練タンク内に溶融されたブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトを受け入れ、160〜200度Cの温度範囲を保ち撹拌する。
次に、上記実施例1と同様、水分と軽質油及び夾雑物を除去した潤滑油又は潤滑油廃液を、ブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトに対して5〜40重量%、同じく粉末ゴムを1〜30重量%を徐々に添加しながら160〜300度Cを保ち、約3〜4時間撹拌し、ブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトと潤滑油又は潤滑油廃液とを融合反応させると同時に、粉末ゴムを膨潤させる。
次いで、消石灰をブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトに対して5〜45重量%を徐々に添加しながら約3〜5時間混練し、用途別に保温するか又は冷却して固形化する。固形化したものは、手作業での取り扱いがし易いように、また、溶融し易くするためにタバコケース程の大きさに砕き、土のう袋等に包装しておく。粉末ゴムは粒状ゴム等にする。
【0029】
上記本発明を構成する道路舗装部材の作用及び効果は、以下の通りである。
基材であるブロンアスファルトは針入度10〜20未満ないし20〜30、軟化点は90〜100度C、コンパンドアスファルトは針入度20〜40、軟化点は100〜110度C、であり、両基材とも高温に対して安定している。
潤滑油又は潤滑油廃液は、温度変化に対して高温及び低温とも粘度の変化が小さい性質を持っており、−30度Cに於いても液状であり、また、一度内燃機関に使用したものは、各種添加材等の影響が少なくなっており、成分的には安定しているため、基材のブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトの間で融合反応を容易に行うことができる。
以上のような特性を有する潤滑油又は潤滑油廃液を、ブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトに混合し、そのアスファルトの成分中レジン系オイルと融合反応させることにより、道路舗装部材の低温時に於ける脆さを改良し、全体として道路舗装部材としての耐久性、安定性を向上させることが出来る。
【0030】
また、消石灰の微粒子は、ブロンアスファルトないしコンパンドアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液を添加することにより生じた融合反応後のアスファルト中に拡散し、道路舗装部材の酸化を防ぐとともに、舗装路面及び橋床版や骨材との接着性や付着性を増すことができ、無機質なので温度変化の影響を受けにくく、特に高温時の安定性を向上させることが出来る。
【0031】
更に、ゴム部材は道路舗装部材を膨潤させ、道路舗装部材のゲル化を促進させて粘度を高め、防水性、接着性、凝集性、弾力性及び衝撃抵抗を大きくし、交通荷重等による衝撃を緩和し、舗装の層内に発生する応力や歪を分散し、ひび割れの発生を抑制し、舗装体のズレ、剥がれを起こしがたい強靭性を実現し、道路舗装部材の感温性をより小さく改良し、接着力も従来の材料と比べて強力となり、舗装面の耐用年数を大幅に延長することを可能とした。
また、ゴム部材を粉末ゴムにしたものは、均一な融合状態を短時間に可能とするという効果を奏する。
【0032】
上記構成とすることにより、軟化点が60度Cをかなり超えた耐高温性を実現し、寒冷時に於いて硬化することなく適度な粘性を保持し続け、針入度、伸度、ゼイ化点等を大幅に改善し、従来技術を大幅に上回る優れた道路舗装部材を実現することを可能とした。
【0033】
道路舗装部材としての最適配合例を以下に示す。
(1)ブロンアスファルト(針入度10〜20未満ないし20〜30);50重量%
(2)潤滑油又は潤滑油廃液;25重量%
(3)消石灰;20重量%
(4)粉末ゴム;5重量%
この配合例により、軟化点90度C、針入度49(25度C 1/10mm)、伸度3(15度C/cm)、ゼイ化点−19度Cという優れた道路舗装部材が実現できる。
【0034】
コンパンドアスファルトを基材とした場合の、最適配合例を以下に示す。
(1)コンパンドアスファルト(針入度20〜40);60重量%
(2)潤滑油又は潤滑油廃液;30重量%
(3)消石灰;5重量%
(4)粉末ゴム;5重量%
上記配合例のものも、前記配合例のものと同様の特性を有する道路舗装部材を実現することを可能とした。
【0035】
上記配合例は、今までの実験の一つの到達点に過ぎず、上記配合例を基準にして+ー5%の範囲内で多少の配合を変えることにより、より優れた特性を有する道路舗装部材を実現する可能性を有するものである。
【0036】
プライマー(石油アスファルトと有機溶剤等の混合物)を舗装用骨材に含浸して乾燥させた後、該舗装用骨材を30〜100度Cに加熱し、上記道路舗装部材を溶解釜で溶かし、温度を150〜180度Cの範囲内で管理して製造した道路舗装部材と、混合機で該舗装用骨材に対し、道路舗装部材を重量比で5〜15%の割合で混合する。
【0037】
次に、上記混合された補修用混合物の周囲の皮膜層に、更に、非粘着性の材料よりなる被覆層を形成する。該被覆層を形成する手段としてはまぶす等の様々な手段が採用できる。被覆層を形成後、冷却し所定量計量し袋詰めする。
上記被覆層は、補修用混合物が相互に結合し或いは袋状物に付着することがなく、長期間にわたって常温で保存することを可能とする。
上記非粘着材には分離機能を有するものが最適で、アルカリ性鉱物微粉体よりなる材料がよい。
【0038】
上記道路補修用部材を用いて施工現場における保守面への補修する手段は、上記実施の形態1と同様である。
【0039】
上記実施の形態1、2では、主として道路補修用材料として使用した場合の実施例に基づいて説明したが、本発明の道路補修用材料は各種構築物の床面、屋上面等で使用されるのは言うまでも無い。また、同様に各種構築物の便所、浴室、厨房等の防水を必要とする個所にも本発明の材料を使用することにより、下記効果の項で記述したものと同様な効果を奏することが出来る。
【0040】
【発明の効果】
本発明の道路補修用材料は、その粒度に応じ各々個別に或いは混在させて袋状物に保管することができ、且つ個々の材料はその外周面が非粘着材により被覆層が形成されているので、相互に結合し或いは袋状物に付着することがなく、長期間にわたってその状態のまま保存することが可能となった。該袋状物を開放した後においても同様である。
【0041】
また、本発明の材料は、夏季高温時でも軟化し、溶け出すことがないので、扱い易い状態のチップ状にして、袋状物に梱包し、販売、運搬、使用することが可能となった。
【0042】
更に、補修現場において当該道路補修用材料をプロパンガスバーナー等の加熱手段を使用して加熱し、舗装面の小穴(ポットホール)をはじめとし、アスファルト舗装、コンクリート舗装の小穴、はがれ、角欠け等、交通安全上緊急性の高い補修箇所を速やかに補修することができる。
また、施工面が60度Cを超えるような夏季炎天下でも、補修工事が可能であり、且つ、施工面が60度Cを超えるような状況下でも材料の早い冷却硬化が進行し、道路補修用材料として使用した場合、舗装作業や補修作業の終了後、速やかに交通解放を行うことが出来る。
【0043】
更に、寒冷時に於いても適度な粘性があるため、硬化することなく、強い荷重、衝撃、振動があっても、ズレ、ひび割れ、浮き上がり、剥がれ等の現象が起こらない、極めて安定した材料を実現している。
更に、補修工事の暴露試験等の結果、ひび割れ、ズレ、剥がれ等の現象はほとんど起こらず、透水性、高耐久性、高安定性を示している。従って、補修工事の回数を大幅に減らす経済効果をもたらすものである。
【0044】
また、本発明の道路補修材料は、空隙を保持しながら結合されるので、排水性能に優れ、且つはがれ等の現象が生じない高耐久性、高安定性のある舗装補修を可能とした。
従って、舗装の耐用年数を長期化することができ、舗装廃材の排出を抑制し、補修工事の時間短縮等ライフサイクルコストの低減と工事における社会的コストの低減に努めることができ、経済的効果は極めて大きなものである。

Claims (7)

  1. ブロンアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液並びにセミブロンアスファルト、消石灰及び鉄鋼スラグの微粒子とを加熱混練することにより生成した道路舗装部材と舗装用骨材とを加熱混練して該舗装用骨材の周囲に皮膜層を形成し、該皮膜層に非粘着材よりなる被覆層を形成してなることを特徴とする道路補修用材料。
  2. ブロンアスファルト又はコンパンドアスファルトに潤滑油又は潤滑油廃液並びに消石灰及びゴム部材とを加熱混練することにより生成した道路舗装部材と舗装用骨材とを加熱混練して該舗装用骨材の周囲に皮膜層を形成し、該皮膜層に非粘着材よりなる被覆層を形成してなることを特徴とする道路補修用材料。
  3. 舗装用骨材に対して道路舗装部材を5〜15重量%の割合で混合してなることを特徴とする請求項1又は2に記載の道路補修用材料。
  4. ブロンアスファルト部材に対し、潤滑油又は潤滑油廃液を5〜40重量%、セミブロンアスファルトを5〜40重量%、消石灰を15〜35重量%及び鉄鋼スラグを5〜15重量%添加し、加熱しながら適宜な時間混練することにより道路舗装部材を得たことを特徴とする請求項1又は3に記載の道路補修用材料。
  5. ブロンアスファルト又はコンパンドアスファルトに対し、潤滑油又は潤滑油廃液を5〜40重量%、ゴム部材を1〜30重量%及び消石灰を5〜45重量%添加し、加熱しながら適宜な時間混練することにより道路舗装部材を得たことを特徴とする請求項2又は3に記載の道路補修用材料。
  6. 粒径を2.5mm〜20mmとしてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の道路補修用材料。
  7. 粒径を2.5mm〜5mm未満mm〜13mm未満及び13mm〜20mmに分別し、各々別個に管理してなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1に記載の道路補修用材料。
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