JP3718510B2 - 検出装置及び検出方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体試料(尿や血液など)内における検出物質(生体成分)の量を、簡便に半定量できる検出装置及び検出方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
液体試料、特に生体成分中の検出物質を定性或いは定量的に分析する技術として、測定感度および特異性の面から、免疫学的測定法が多用されている。
【0003】
特に、検出物質を定量的に測定することは、診断或いは治療についての重要な情報をもたらす場合が多い。
【0004】
例えば、尿中のアルブミンを定量的に測定すると、腎機能或いは腎障害の程度を判定できる。また、心筋マーカーとして有用なトロポニンTの定量は、心筋梗塞の有効な指標となる。同じく、黄体形成ホルモンの定量は、排卵時期の特定に有効である。
【0005】
一般に、これらを定量的に測定しようとした場合、複雑な幾つかの操作手順、訓練された特殊な、高価な或いは特殊な分析装置が必要となる。
【0006】
生体成分中の検出物質の測定を専門に行っている施設においては、このようなことは雑作も無い事である。
【0007】
しかしながら、そのような専用の装置を有していない一般病院、開業医、或いは、更に特別な技術も測定する手段も有していない一般大衆に販売される、一般大衆薬(OTC)について、これらの技術、システムは有効ではない。
【0008】
単に検出物質が存在するかしないかという所謂定性分析においては、何処でも簡便に特殊な分析装置を必要とせず、更に特殊な技術を要しないイムノクロマトグラフィーの原理を利用した体外診断用検査薬が、緊急検査、ベッドサイドテスト或いは一般大衆薬として、既に多く供給されている。
【0009】
しかし現在まだ有効な、イムノクロマトグラフィーを用いた一般大衆向けの定量試薬は、商品化されていない。
【0010】
イムノクロマトグラフィーは、試料を添加するだけで誰でも簡単に検査ができる利点があるが、現在商品化されているものは、リーダーなど特殊な測定機器を利用した物以外は、全て定性分析に属する。
【0011】
イムノクロマトグラフィーの技術を用いて定量ができれば更に利用範囲が広がるはずである。
【0012】
そのような中で、商品化までは至っていないがイムノクロマト法を利用した検出物質の定量或いは半定量法として、多数の技術が開示されている。
【0013】
例えば、特許文献1(特開昭59−28662号公報)、特許文献2(特開平2−49161号公報)に記載の技術がある。
【0014】
これらの技術は、主として検出物質の量と検出区域において結合した標識物質の量(この場合は展開方向の距離)を関連付けるものである。
【0015】
しかし、これらの技術は、主として酵素標識を使用したもので、その標識量を検出するために、更に煩雑な操作が必要であり、一般大衆用の検査キットとしては展開不可能である。
【0016】
これらの変法として、特許文献3(特開平4−9760号公報)に記載の技術があるが、それぞれ検出物質としての抗原若しくは抗体に対する検出感度が異なる少なくとも二種の固相を採用しているのみで、骨子は、先の技術と殆ど変わらない。
【0017】
さらに進んだ技術として、特許文献4(特開平1−244370号公報)、特許文献5(特開平7−159398号公報)、特許文献6(特開平8−278305号公報)に記載の技術がある。
【0018】
これらの技術は、出現したラインの数或いは展開方向に移動した標識物の距離と検出物質の濃度を関連付けるものであり、それぞれのライン或いは領域に固定化する検出物質に特異的に結合可能な物質の担持量が展開方向に段階的に増加するもの(特許文献5)、或いは特に制限がないもの(特許文献4、同6)等多少の違いがあるものの、特別に検出のための装置を必要とせず、目視可能な標識試薬を使用している為、直接に目視による判定ができる。
【0019】
しかしながら、これらの技術においては、標識試薬の展開時間の変動によって結果が変わるという欠点がある。
【0020】
即ち基本的には、標識試薬と検出物質が、まず最初に免疫複合物を形成し、形成された免疫複合物が検出領域の固定化された検出物質に特異的に結合する物質に捕捉されるのだが、一部免疫複合物を形成していない検出物質単体も、この固相領域で捕捉され、捕捉された検出物質に標識試薬が結合する場合がある。これらの反応は検出領域における標識試薬の通過時間と関係する。
【0021】
したがって、通過時間が長いと一般に検出感度が高くなり、標識試薬の通過時間をある程度制御しないと定量化は難しくなる。
【0022】
これらクロマト的な流れに関する改良が、特許文献7(特開平5−5743号公報)、特許文献8(特開平7−318560号公報)に記載されている。
【0023】
これらの技術のポイントは、不溶物などによる目詰まりに起因する流れ不良に対処したもの(特許文献7)、検出物質を含む試料と標識試薬を同期してクロマト材上を移動させるもの(特許文献8)である。
【0024】
しかしながら、これらの技術でも、先の技術と同様な欠点を有している。
【0025】
まず、検出区域全面を検出物質に特異的に結合可能な物質で固定化した場合、はっきりとした標識試薬による境界が出現しにくい。
【0026】
また、ライン或いはドットとした場合は、比較的確認しやすくなるが、基本的に最初のラインでトラップ出来なかった検出物質を次のラインでトラップし、更にあふれた検出物質を次のラインでトラップする。即ち、オーバーフローを利用し、検出物質の量が多くなるとラインの数が増えるはずである、という理屈に準じている。
【0027】
この場合、各ラインでトラップされる検出物質の量が常に一定であれば、再現性良く測定できるが、様々な要因でそのトラップ率は変動するので、商業生産上不利である。
【0028】
更に別の面からの取り組みとして、特許文献9(特開平4−351962号公報)、特許文献10(特開平6−341989号公報)がある。これらの技術に特徴的なのは、ユニット形式の検出装置及び方法である。
【0029】
また測定系に特定物質を存在させ、該特定物質の存在により、検出物質量の指標として測定される標識試薬量を小さくすること(特許文献9)、或いは所定量で固定化されて存在する検出物質に対する抗体により、固定化された抗体量に対応する試料中の検出物質の一定量を捕捉し、免疫化学的定性分析に付される検出物質濃度を減少させる事(特許文献10)をも特徴としている。しかしこれらの技術は簡素化およびコストの面においてまだ考慮すべき問題が存在する。
【0030】
イムノクロマトの進化系として、特許文献11(特表2001−500249号公報)がある。
【0031】
本公報には、RAMP装置をプラットホームとし、測定装置を含めたシステムとして検出物質を定量的に測定する技術が開示されているが、OTC向けの診断薬としては展開できない。
【特許文献1】
特開昭59−28622号公報
【特許文献2】
特開平2−49161号公報
【特許文献3】
特開平4−9760号公報
【特許文献4】
特開平1−244370号公報
【特許文献5】
特開平7−159398号公報
【特許文献6】
特開平8−278305号公報
【特許文献7】
特開平5−5743号公報
【特許文献8】
特開平7−318560号公報
【特許文献9】
特開平4−351962号公報
【特許文献10】
特開平6−341989号公報
【特許文献11】
特公表2001−500249号公報
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、検出のための特別な機材・装置を必要とせず、高感度に、短時間で、更に特別な訓練を受けなくとも簡便に半定量的に免疫学的に検出物質を測定可能な、検出装置及び検出方法を提供することを目的とする。
【0032】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を行った結果、
免疫クロマトグラフィー測定法を用いて、液体試料中の検出物質を検出又は測定する検出方法であって、
1)ストリップの検出区域に、異なった生物学特異的な親和活性をそれぞれ有する複数の第一の試薬(第一の試薬(1)、第一の試薬(2)・・・第一の試薬(n))を、それぞれ間隔をあけて固定化し、
2)検出区域の上流側に第一の試薬と同数であり、かつ、第一の試薬と相補的に結合出来る生物学特異的な親和活性を有する第二の試薬(第一の試薬(1)に対する第二の試薬(1)、第一の試薬(2)に対する第二の試薬(2)・・・第一の試薬(n)に対する第二の試薬(n))と検出物質に特異的な第一の反応物質との直接或いは間接的な結合体と、検出物質に特異的な標識された第二の反応物質とを乾燥状態で保持し、
3)液体試料との接触により、検出物質と、第二の試薬と第一の反応物質の結合体と、標識された第二の反応物質とを含む、免疫複合物を生じさせながら、
毛細管作用により免疫複合物を検出区域へ移動させ、
4)免疫複合物を第二の試薬と第一の反応物質との結合体のそれぞれの存在割合に応じて第一の試薬により分配し、
5)それぞれの第一の試薬に捕捉された検出可能な標識試薬をもとに、第一の試薬の総数(n)と実際に標識試薬によって検出された数との対比を検出物質の存在量に関連付けて、検出物質を半定量すること
により、上記課題を達成し得ることを見出し、本発明を完成した。
【0033】
【発明の実施の形態】
第1の発明に係る検出方法は、免疫クロマトグラフィー測定法を用いて、液体試料中の検出物質を検出又は測定する検出方法であって、
1)ストリップの検出区域に、異なった生物学特異的な親和活性をそれぞれ有する複数の第一の試薬(第一の試薬(1)、第一の試薬(2)・・・第一の試薬(n))を、それぞれ間隔をあけて固定化し、
2)検出区域の上流側に第一の試薬と同数であり、かつ、第一の試薬と相補的に結合出来る生物学特異的な親和活性を有する第二の試薬(第一の試薬(1)に対する第二の試薬(1)、第一の試薬(2)に対する第二の試薬(2)・・・第一の試薬(n)に対する第二の試薬(n))と検出物質に特異的な第一の反応物質との直接或いは間接的な結合体と、検出物質に特異的な標識された第二の反応物質とを乾燥状態で保持し、
3)液体試料との接触により、検出物質と、第二の試薬と第一の反応物質の結合体と、標識された第二の反応物質とを含む、免疫複合物を生じさせながら、
毛細管作用により免疫複合物を検出区域へ移動させ、
4)免疫複合物を第二の試薬と第一の反応物質との結合体のそれぞれの存在割合に応じて第一の試薬により分配し、
5)それぞれの第一の試薬に捕捉された検出可能な標識試薬をもとに、第一の試薬の総数(n)と実際に標識試薬によって検出された数との対比を検出物質の存在量に関連付けて、検出物質を半定量する。
【0034】
この構成により、所望の濃度ステップを設定できるし、任意のライン数を設定でき、検出物質を半定量できる。
【0035】
第2の発明に係る検出方法は、第二の試薬と第一の反応物質の結合体とは、化学結合を介して直接結合している。
【0036】
この構成により、第一の反応物質の反応性をほどんど損なわない程度に、結合体を容易に作製できる。
【0037】
第3の発明に係る検出方法は、第二の試薬と第一の反応物質の結合体とは、第三の試薬を介在して結合している。
【0038】
この構成により、直接結合に比べて、第三の試薬を適時適切に選択することにより、応用範囲が広くなる。
【0039】
第4の発明に係る検出方法は、第三の試薬は、ラテックス、多糖類、水溶性ポリマーまたはタンパク質のうち一種又は二種以上からなる。
【0040】
この構成により、第三の試薬と多数の第二の試薬と第一の反応物質を結合でき、反応性および検出感度を上げることができる。
【0041】
第5の発明に係る検出方法は、第一の試薬は、抗体であり、第二の試薬は、抗体に対する抗原である。
【0042】
この構成により、特異性良く、容易に検出区域で分配できる。
【0043】
第6の発明に係る検出方法は、第二の試薬は、ハプテンである。
【0044】
この構成により、第一の反応物質の反応性を損なわず、結合体を構成できる。
【0045】
第7の発明に係る検出方法は、ハプテンは、2,4−ジニトロフェニル基(DNP)、2,4,6−トリニトロフェニル基(TNP)、フルオレッセインイソチオシアネート基(FITC)、ビオチン或いはその誘導体のうち、一種又は二種以上からなる。
【0046】
この構成により、安価に特別の工夫なしに作製できる。
【0047】
第8の発明に係る検出方法は、第二の試薬は抗体であり、第一の試薬は、抗体に対する抗原である。
【0048】
この構成により、特異性良く検出区域で分配できる。
【0049】
第9の発明に係る検出方法は、第二の試薬と第一の反応物質の結合体は、二特異性抗体である。
【0050】
この構成により、結合体のバリュエーションを増やすことができる。
【0051】
第10の発明に係る検出方法は、標識は、コロイド粒子標識である。
【0052】
この構成により、特別な装置や分析機を必要とせず、目視での判定、半定量が可能になる。
【0053】
第11の発明に係る検出方法は、コロイド粒子標識は、金コロイド標識である。
【0054】
この構成により、安価に再現性良く、容易に標識試薬を作製できる。
【0055】
第12の発明に係る検出方法は、標識は、着色ラテックス標識である。
【0056】
この構成により、容易に作製可能となり、かつ目視による半定量が可能となる。
【0057】
本発明は、イムノクロマトグラフィー測定法を用いて液体試料内における検出物質の量を半定量することを含む、検出装置及び検出方法に関する。
【0058】
該装置は、ニトロセルロース或いはナイロンなどから作製される所謂メンブレンフィルターと称されるもの、ガラス繊維、ろ紙などの適当な材料でできたストリップであり、検出物質を含む液体試料に対して濡れ性を有し、且つ内部に充分な空隙率があり、毛細管作用により試薬を移動させる事ができるストリップを含む。
【0059】
ストリップは、液体試料を添加する試料添加部、試薬保持部、検出区域、吸水部を有する。
【0060】
ストリップは取扱い上、プラスチックシート等補強材で裏打ちする事も可能である。
【0061】
本発明では、液体試料中の検出物質に対する特異的な免疫活性を有する第一の反応物質を、第一の反応物質の免疫学的な活性を損なわない方法で区分する事、及び区分された第一の反応物質をある存在割合で混合し、自由溶液中で検出物質と反応させ、その存在割合に従って検出物質との免疫複合物を生じさせ、検出区域において第一の反応物質を区分に従って分離し、各々の最低検出感度差で半定量を行う。
【0062】
本発明の基本は、検出物質と、検出物質に特異的な標識された第二の反応物質と、第二の試薬と検出物質に特異的な第一の反応物質との結合体とを、自由溶液中で反応させ、これら三者による免疫複合物を生成させる点にある。即ち、免疫複合物は、検出物質と、標識試薬と、第一の試薬に対して生物学特異的な親和活性を持つ第二の試薬とを含む。
【0063】
この時、結合体について、第二の試薬が異なるものを、複数種別用意し、各種の結合体の存在割合を、互いに異ならしめる。
【0064】
検出区域に固定化されている第一の試薬と、免疫複合物の第二の試薬とは、生物学的親和性を持つので、免疫複合物は、対応する第一の試薬にトラップされる。
【0065】
このとき、第二の試薬が異なっても第一の反応物質の反応性が殆ど変わらない状態で、検出物質と反応させる。
【0066】
すると、検出物質およびそれを含む免疫複合物は、第二の試薬の存在割合に従い、統計学的に分配される。
【0067】
そして、第一の試薬の各種別についての、呈色の有無を調べる事により、検出物質を半定量できる。
【0068】
以上の点を、図を用いてさらに詳しく説明する。
【0069】
図1(a)は、液体試料中に存在するであろう検出物質1を示す。検出物質1は、抗原或いは抗体である。なお、以降の説明では、簡単のため、検出物質1が抗原の場合を説明するが、検出物質1が抗体の場合についても、置き換え適用可能である。
【0070】
図1(b)は、第二の試薬2と第一の反応物質3の結合体4を示しており、第二の試薬2の種別を、A、B、C、・・・nで表している。第二の試薬2の種別A,B,C・・・nは、半定量に必要なラインの本数分だけ用意する。これらの種別の存在割合は、ka,kb,kc,・・・knであり、各存在割合は互いに異なる。
【0071】
結合体4は、ただ一種類の第一の反応物質3に対して、それぞれ別個の第二の試薬2(種別は、A,B,C・・・n)を結合させて作製される。第一の反応物質3は、検出物質1に対する抗体、検出物質1そのもの、或いはその誘導体の中から適時選択される。
【0072】
図1(c)は、標識された第二の反応物質7を示す。この物質7は、第二の反応物質5を、標識6により標識したものであり、上述した種別の数によらず、一種類、十分な量ストリップ8に存在する。
【0073】
第二の反応物質5は、検出物質1に対する抗体、検出物質1そのもの、或いは検出物質1の誘導体の中から適時選択される。
【0074】
第一の反応物質3及び第二の反応物質5の選択の仕方により、所謂サンドイッチ反応、或いは競合反応での測定系となる。
【0075】
図1(d)は、ストリップ8の検出区域9に固定化される第一の試薬10(種別はA’、B’、C’、・・・n’)を示す。第二の試薬2(種別は、A、B、C、・・・n)について、第一の試薬種別A’と第二の試薬種別A、第一の試薬種別B’と第二の試薬種別B、第一の試薬種別C’と第二の試薬種別C、・・・が、互いに相補的な組み合わせであり、これらの組み合わせに限り、生物学特異的な親和活性がある。第一の試薬10も呈色の有無を判別するために、ストリップ8に十分な量用意される。
【0076】
図1(e)は、検出物質1、第二の試薬2と第一の反応物質3の結合体4、標識された第二の反応物質7との免疫複合物11を示す。
【0077】
この反応の時点で、第二の試薬2の種別の存在割合(ka,kb,kc・・・kn)に基づいて、免疫複合物11が分配されることになる。
【0078】
図1(f)は、それぞれ第二の試薬の存在割合に基づいて分配された検出区域における反応模式図である。
第一の試薬種別A’により第二の試薬種別Aがトラップされる。
第一の試薬種別B’により第二の試薬種別Bがトラップされる。
第一の試薬種別C’により第二の試薬種別Cがトラップされる。
・・・
第一の試薬種別n’により第二の試薬種別nがトラップされる。
【0079】
このようにして、同一条件で生じた免疫複合物11が、第二の試薬の種類別の存在割合(ka,kb,kc・・・kn)により、検出区域9で分配されることになる。この存在割合(ka,kb,kc・・・kn)に基づく最低検出感度差により、半定量が可能となる。
【0080】
このシステムが有効に機能する為の条件は、基本的に第二の試薬2を結合された第一の反応物質3の免疫学的活性が、その結合により殆ど変化しない事である。
【0081】
このことにより、検出物質1と第一の反応物質3は、第二の試薬2の種別A、B、C、・・・nと結合していても、殆ど等価に検出物質1と免疫複合物11を生じる。生成した免疫複合物11が、検出区域9で分配され、標識6の呈色パターンが確認されることで、半定量が可能となる。
【0082】
実際の検出物質と第一の反応物質との反応の場においては、結合体4のトータル量は充分あり、免疫反応自体は至適な条件で行うことができ、その後の系においてその存在量に従って分配するのみであるので、測定系に無理がなく、再現性良く測定できる。
【0083】
以上の点について、さらに具体例を挙げて説明する。この例では、ストリップ8の検出区域9に、種別A(A’)、B(B’)、C(C’)の3ライン(各ラインは、固定化された第一の試薬10から構成される)を、互いに間隔をあけて設ける。
【0084】
「1単位」を、分子数に比例する適当な量として定義し、ka:kb:kc=1:10:100とする。即ち、この例では、ka<kb<kcである。
【0085】
さらに、各ラインは、標識6が1000単位以上存在すれば、呈色あり(+検出)とし、そうでないとき呈色なし(−検出)とする。なお、簡単のため、±検出については考慮しないものとし、検出結果は、A(A’)、B(B’)、C(C’)の順に、「+」又は「−」で表示する。
【0086】
(1)検出物質の数が1110単位
ならば、A(A’)ラインは10単位で−検出、B(B’)ラインは100単位で−検出、C(C’)ラインは1000単位で+検出となる。したがって、検出結果は、「−−+」となる。
【0087】
(2)検出物質の数が1110単位未満
ならば、A(A’)ラインは10単位未満で−検出、B(B’)ラインは100単位未満で−検出、C(C’)ラインは1000単位未満で−検出となる。したがって、検出結果は、「−−−」となる。
【0088】
(3)検出物質の数が11100単位
ならば、A(A’)ラインは100単位で−検出、B(B’)ラインは1000単位で+検出、C(C’)ラインは10000単位で+検出となる。したがって、検出結果は、「−++」となる。
【0089】
(4)検出物質の数が111000単位以上
ならば、A(A’)ラインは1000単位以上で+検出、B(B’)ラインは10000単位以上で+検出、C(C’)ラインは100000単位以上で+検出となる。したがって、検出結果は、「+++」となる。
【0090】
以上(1)〜(4)を総合すると、以下のように、検出物質1の半定量を行えることが理解されよう。
検出結果「−−−」→検出物質数は1110単位未満
検出結果「−−+」→検出物質数は1110単位以上11100単位未満
検出結果「−++」→検出物質数は11100単位以上111000単位未満
検出結果「+++」→検出物質数は111000単位以上
【0091】
以上は単なる例示であるから、本発明は、以上の数値例に限定されない。また原理的に、A(A’)、B(B’)、C(C’)のラインの順序(上流側から下流側に向けての)は、任意である。この点、従来の技術の項で述べた、「オーバーフロー」を利用する技術は、ラインの順序に拘束されることだけからみても、本発明は従来技術に対して、大きな相違を持つことが理解されよう。
【0092】
次に、各物質について詳しく説明する。まず始めに、第一の試薬10と第二の試薬2について説明する。
【0093】
第一の試薬10と第二の試薬2は、お互いに生物学的親和性結合能力を有する、例えば抗原と抗体、相補的核酸配列、エフェクターとレセプター、アビジンとビオチン、IgG分子のFc部とプロテインA或いはプロテインG、特定の糖鎖とレクチン、の組合せの内から選択できるが、好ましくは抗原と抗体の結合ペアー、更に抗原としてはハプテンが良い。
【0094】
これら特異的な結合ペアーで様々な組合せが可能であるが、例えば、第一の試薬10を抗原とした場合、第二の試薬2は結合ペアーの他方である抗体が選択される。勿論、その逆もまた可能である。
【0095】
第二の試薬2と第一の反応物質3の結合体4は、本発明の性格上、第一の反応物質3の免疫学的活性を低下させないように、第二の試薬2を結合しなければならない。
【0096】
そのための一つの方法として、第一の反応物質3に直接第二の試薬2を結合し、結合体4を作製する場合、第一の反応物質3に比べ、比較的小さな試薬が選択されるべきである。また第一の反応物質3に結合する第二の試薬2の数も多すぎてはいけない。
【0097】
このような意味で、好ましくは、第二の試薬2はハプテンが好都合であり、また1分子の第一の反応物質3に結合する第二の試薬2の数も、好ましくは10個以下、好適には1〜3個がよい。
【0098】
別の方法として、直接の結合体4として、第一の反応物質が抗体の場合、所謂二特異性抗体を使用することができる。
【0099】
二特異性抗体を作製する方法は、数々開示されているが、好ましくは、Maureen Brennanらの方法(Science、Vol.229、Page 81−83、または特表昭60−501418号公報参照)が好結果が得られる。
【0100】
その作製法の概略は、次のとおりである。
抗体(IgG)をペプシンで消化しF(ab’)2とする。
第二の試薬となるF(ab’)2をメルカプトエチルアミンなどで還元しFab’とする。
続いてSH基の保護のためにDTNB(5,5’−ジチオビス(2−ニトロ安息香酸))を用いて、Fab’−TNBとする。
第一の反応物質であるF(ab’)2も同様にメルカプトエチルアミンなどの還元剤で処理し、Fab’とする。
作製したFab’とFab’−TNBの再結合により二特異性抗体が作製可能である。
【0101】
しかしながら、二特異性抗体は作製法が煩雑であり、経済的な面よりあまりメリットはない。もう一つの方法として、図2(a)、(b)に示すように、第三者を介して結合体を作製する方法がある。つまり、タンパク、多糖類、水溶性のポリマー、ラテックスなどに第一の反応物質と第二の試薬を結合する方法である。これらの中でラテックスの使用が好結果が得られる。
【0102】
第一の反応物質と第二の試薬をラテックスに結合する方法は、共有結合、物理的吸着等あるが操作性の面から物理吸着が簡単である。
【0103】
更にラテックスを使用する場合は、検出物質によってはラテックスを免疫的に凝集させるものもあるので、凝集の抑制の為にイオン性のラテックス、例えばカルボキシモデファイドラテックス(CML)の使用が好結果が得られる場合がある。この時表面の電荷密度が最適なものを選択する必要がある。
【0104】
ここで使用する標識された第二の反応物質における標識物は、酵素、蛍光、発光、金属コロイド、リポゾーム、着色ラテックス、色指示薬、等種々使用可能であるが、検出するための更なる処理操作、工程を必要としない、直接目視可能な金属コロイド、着色ラテックスが好ましい。
【0105】
また第二の試薬と第一の反応物質の結合体、標識された第二の反応物質は検出区域より展開方向に向かって上流側に位置し、試料中の検出物質と共に検出区域に向かって毛細管現象により展開しながら免疫複合物を生じるように保持しなければならない。
【0106】
この場合、第二の試薬と第一の反応物質の結合体、標識された第二の反応物質は混合されて、同一の場所に保持しても良いし、別々に保持しても良い。
【0107】
以下、試験材の製法について、説明する。
【0108】
例1(抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)へのFITC(フルオレッセインイソチオシアネート)の導入)
セファデックスG25を用いて、抗LHマウスモノクローナル抗体溶液を500mM炭酸緩衝液(pH=9.5)に置換する。
この時混在しているアジ化ナトリウムを完全に取り除く。
IgG 1mg/ml濃度の280nmにおける吸光度を1.4、分子量を150,000として、抗体濃度を吸光度により測定する。
抗体濃度を4mg/ml(0.027μmol)に調製する。
10mg(25.7μmol)のFITCをDMF(N,N−ジメチルホルムアミド)1mlで溶解する。
抗体溶液を1ml遮光容器に用意する。
抗体溶液に20μlのFITC溶液を加え、よく混合する。
緩やかに攪拌を続けながら、室温で1時間インキュベートする。
反応終了後、FITC結合抗体と未反応のFITCをセファデックスG25カラムで分離し、限外濾過用フィルターを用いて濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、4mg/ml濃度に調製後、遮光下冷蔵保存する。
1分子の抗体に結合したFITCの結合数は、約3であった。
結合数は次の式により求めた。
結合数(n)=3.1*(1/[A280/A495−0.31])
A280:抗体溶液の280nmにおける吸光度
A495:抗体溶液の495nmにおける吸光度
【0109】
例2(抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)へのDNP(ジニトロフェニル)基の導入)
セファデックスG25を用いて、抗LHマウスモノクローナル抗体溶液を500mM炭酸緩衝液(pH=9.5)に置換する。
この時混在しているアジ化ナトリウムを完全に取り除く。
抗体濃度を吸光度により測定し、4mg/ml(0.027μmol)に調製する。
50mg(185μmol)のDNBS(ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム塩)を炭酸緩衝液0.5mlで溶解する。
抗体溶液を1ml遮光容器に用意する。
500μlのDNBS溶液を加え、よく混合する。
緩やかに攪拌を続けながら、室温で3時間インキュベートする。
未反応物をセファデックスG25を用いて分離し、限外濾過用フィルターを用いて濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、4mg/ml濃度に調製後、遮光下冷蔵保存する。
1分子の抗体に結合したDNPの結合数は、約3であった。
結合数は次の式により求めた。
結合数(n)=12.07*(1/[A280/A360−0.32])
A280:抗体溶液の280nmにおける吸光度
A360:抗体溶液の360nmにおける吸光度
【0110】
例3(抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)へのBiotinの導入)
セファデックスG25を用いて、抗LHマウスモノクローナル抗体溶液を100mM炭酸緩衝液(pH=8.4)に置換する。
この時混在しているアジ化ナトリウムを完全に取り除く。
抗体濃度を吸光度により測定し、4mg/ml(0.027μmol)に調製する。
10mg(22μmol)のBiotin(ビオチンアミドカプロエートNハイドロオキシサクシイミドエステル)をDMF 1mlで溶解する。
抗体溶液を1ml遮光溶液に用意する。
30μlのBiotin溶液を加え、よく混合する。
緩やかに攪拌を続けながら、室温で4時間インキュベートする。
未反応物をセファデックスG25を用いて分離し、限外濾過用フィルターを用いて濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、4mg/ml濃度に調製後、遮光下冷蔵保存する。
【0111】
例4(抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.18)感作金コロイドの作製法)
粒径30nmの金コロイドをG.Frens(Nature,241,20,1973)法に従い作製した。
金コロイド溶液90gに50mM PIPES緩衝液(pH=6.8)を10g加えてよく混合し、最終pHを6.8とする。
0.5mgの抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.18)を金コロイド溶液に加え、穏やかに混合後、25℃で2時間以上インキュベートする。10%BSA溶液を1ml加えて更に30分以上インキュベートし、ブロッキング処理を完結させる。
遠心洗浄により未吸着の抗体を除く。
5mM濃度のEPPS緩衝液に分散させて、最終的に4.5g(20倍濃縮)量とする。
冷蔵保存する。
【0112】
例5(FITC結合BSA(ウシ血清アルブミン)の作製)
200mgのBSAを0.5M炭酸ナトリウム−炭酸水素ナトリウム緩衝液(pH=9.0)10mlに溶かし、攪拌下に10mgのFITCを加える。
遮光下、30℃で緩やかに攪拌を続けながら6時間反応させる。
FITC−BSAと未反応物をセファデックスG25を用いて分離し、限外濾過用フィルターを用いて濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、遮光下冷蔵保存する。
【0113】
例6(DNP結合BSAの作製)
BSA 20mgと炭酸カリウム20mgを精製水に溶解し1mlとする。
この溶液に2,4ジニトロベンゼンスルホン酸ナトリウム(DNBS)を20mg加え、37℃で遮光下に緩やかに攪拌しながら24時間反応させる。
反応終了後、DNP−BSAと未反応のDNBS及び分解物のジニトロフェノールをセファデックスG25カラムで分離し、限外濾過用フィルターを用いて濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、遮光下冷蔵保存する。
【0114】
例7(Biotin結合BSAの作製)
20mgのBSAを100mM炭酸緩衝液(pH=8.4)に溶解する。
20mg/ml−DMF濃度のBiotinを500μl添加し、遮光下緩やかに攪拌しながら1時間、25℃でインキュベートする。
例6、例7と同様にカラム精製後、濃縮する。
0.2μmのメンブレンフィルターでろ過し、遮光下冷蔵保存する。
【0115】
例8(CMLへの抗FITCウサギポリクローナル抗体及び抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)の固定化)
CML(0.120μm,PA=60,10wt% solid)を50μl採り、遠心機を用いてラテックスを沈殿させて、上清を除く。
精製水を加えて、ソニケーションによりラテックスを再分散させて、更に遠心洗浄を繰り返す。
最終的に0.5wt%になるように50mM クエン酸緩衝液(pH=4.0)に分散させる。
このラテックス溶液に抗FITCウサギポリクローナル抗体200μgと抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)200μgを同時に添加し、よく混合後、緩やかに攪拌させながら25℃で2時間以上インキュベートする。
10%BSA溶液を100μl加えて、ブロッキング処理をする。
更に30分以上インキュベートし、ブロッキング処理を完結させる。
遠心洗浄により未吸着成分を除く。
最終的に0.5wt%濃度のラテックス溶液として、5mM濃度のEPPS緩衝液に分散させて、冷蔵保存する。
【0116】
例9(CMLへの抗DNPウサギポリクローナル抗体及び抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)の固定化)
CML(0.120μm,PA=60,10wt% solid)を50μl採り、例8と同様に洗浄操作終了後、最終的に0.5wt%になるように50mMクエン酸緩衝液(pH=4.0)に分散させる。
このラテックス溶液に抗DNPウサギポリクローナル抗体200μgと抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)200μgを同時に添加し、よく混合後、緩やかに攪拌させながら25℃で2時間以上インキュベートする。10%BSA溶液を100μl加えて、ブロッキング処理をする。
更に30分以上インキュベートし、ブロッキング処理を完結させる。
遠心洗浄により未吸着成分を除く。
最終的に0.5wt%濃度のラテックス溶液として、5mM濃度のEPPS緩衝液に分散させて、冷蔵保存する。
【0117】
例10(CMLへの抗Biotinウサギポリクローナル抗体及び抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)の固定化)
CML(0.120μm,PA=60,10wt% solid)を50μl採り、洗浄操作終了後、最終的に0.5wt%になるように50mM クエン酸緩衝液(pH=4.0)に分散させる。
このラテックス溶液に抗Biotinウサギポリクローナル抗体200μgと抗LHマウスモノクローナル抗体(IgG1、No.41)200μgを同時に添加し、よく混合後、緩やかに攪拌させながら25℃で2時間以上インキュベートする。
10%BSA溶液を100μl加えて、ブロッキング処理をする。
更に30分以上インキュベートし、ブロッキング処理を完結させる。
遠心洗浄により未吸着成分を除く。
最終的に0.5wt%濃度のラテックス溶液として、5mM濃度のEPPS緩衝液に分散させて、冷蔵保存する。
【0118】
【実施例】
以下に実施例をあげて本発明をより詳細に説明するが、勿論、以下の実施例は例示に過ぎず、本発明はこの実施例により限定されるものではない。なお、以下の実施例1および実施例2における、液体試料は尿である。
【0119】
(実施例1)
【0120】
抗FITCウサギポリクローナル抗体、抗DNPウサギポリクローナル抗体、抗Biotinウサギポリクローナル抗体を、それぞれリン酸生理緩衝液(PBS)に溶解し、1mg/ml濃度とした。
【0121】
BIO DOT XYZ3000塗布機(米国BIO DOT INCORPORATED社の商標)を用いて、Immunopore FPニトロセルロースメンブレンフィルター(英国Whatman社製)に、0.4μl/cmで上流側より抗Biotin抗体、抗DNP抗体、最後に抗FITC抗体となるよう2mmの間隔を持たせて塗布し、自然乾燥させて固定化し、テストラインとした。
【0122】
また反応の確認のためのレファレンスラインとして0.3mg/ml濃度の抗マウス抗体を同様に0.4μl/cmで抗DNP抗体塗布ラインの下流側10mmの位置に塗布し、自然乾燥させて固定化した。
【0123】
ガラスフィルターGFF(米国Millipore社製)に6%マルトース、例1で作製したFITC結合抗LH抗体を56ng/test、例2のDNP結合抗LH抗体を16ng/test、例3のBiotin結合抗LH抗体を8ng/test、例4の抗LH感作金コロイドを3μl/test、少量の塩及びタンパク質、安定化剤、20mM EPPS緩衝液(pH=8.0)の混合溶液を塗布し、凍結乾燥してコンジュゲートパッドを作製した。
【0124】
これらを用いて、図3、図4に示す検出装置(LH半定量用検査キット)を作製した。
【0125】
図3は、採尿部のWick用のキャップを外したところの外観を示す。
【0126】
21はハウジングであり、22は検出部で結果がLH濃度の段階的なレベルにより、0〜3本ライン(L1〜L3)として金コロイドの赤紫のラインが確認される。
【0127】
ラインが無い場合はLH濃度は検出レベル以下であり、一本の場合はLHが低い濃度であることを意味し、順次ラインの数が増えるに従い高濃度であることを意味している。
【0128】
23は反応の確認用のレファレンス部で、反応がうまくいった場合は常に金コロイドのラインLRが確認される。24は採尿部のWickである。
【0129】
ここで使用しているWickは、TRANSORB Wick(米国Filtrona社製)を界面活性剤を含んだ緩衝液成分で処理したものである。
【0130】
図4は、LH検出用のストリップ8を示す。
【0131】
25は、第二の試薬2と第一の反応物質3の結合体4としてのラベル化抗LH抗体(FITC結合抗LH抗体、DNP結合抗LH抗体、Biotin結合抗LH抗体の混合物)及び抗LH抗体感作金コロイドを含んだコンジュゲートパッドである。
【0132】
26は吸水部でWhatman社の3MMchr(商標)を使用した。
【0133】
27はニトロセルロースメンブレンフィルターであり、コンジュゲートパッド25と吸水部26の間の検出区域22に、抗FITCウサギポリクローナル抗体28、抗DNPウサギポリクローナル抗体29、抗Biotinウサギポリクローナル抗体30を固定化し、更にその下流側に抗マウス抗体31を固定化した。
【0134】
各種濃度のLHコントロール液を作製し、採尿部に1ml添加して反応を開始し、10分後の検出部の金コロイドによるラインの呈色強度を調べた。
結果を次表に示す。あわせて、図7も参照されたい。
【表1】
Figure 0003718510
ここで金コロイドによる赤紫色のラインが明瞭に認められたときを「+」、微かに認められたときを「±」、認められなかったときを「−」とした。
【0135】
(実施例2)
【0136】
例5、6、7で作製したFITC結合BSA、DNP結合BSA、Biotin結合BSAをBIO DOT XYZ3000塗布機(米国BIO DOT INCORPORATED社の商標)を用いて、Immunopore RPニトロセルロースメンブレンフィルター(英国Whatman社製)に0.4μl/cmで上流側よりBiotin結合BSA、DNP結合BSA、FITC結合BSAとなるよう2mmの間隔を持たせて塗布し、自然乾燥させて固定化し、テストラインとした。
【0137】
また反応の確認のためのレファレンスラインとして0.3mg/ml濃度の抗マウス抗体を同様に0.4μl/cmでDNP結合BSA塗布ラインの下流側10mmの位置に塗布し、自然乾燥させて固定化した。
【0138】
ガラスフィルターGFF(米国Millipore社製)に10%ショ糖、例8で作製した抗FITC抗体及び抗LH抗体感作ラテックスを2.8μl/test、例9の抗DNP抗体及び抗LH抗体感作ラテックスを0.8μl/test、例10の抗Biotin抗体及び抗LH抗体感作ラテックスを0.4μl/test、例4の抗LH感作金コロイドを3μl/test、少量の塩及びタンパク質、安定化剤、20mM EPPS緩衝液(pH=8.0)の混合溶液を塗布し、凍結乾燥してコンジュゲートパッドを作製した。
【0139】
これらを用いて、図5、図6に示す検出装置(LH半定量用検査キット)を作製した。
【0140】
図5は、採尿部のWick用のキャップを外したところの外観を示す。
【0141】
41はハウジングであり、42は検出部で結果がLH濃度の段階的なレベルにより、0〜3本ライン(L1〜L3)として金コロイドの赤紫のラインが確認される。
【0142】
ラインが無い場合はLH濃度は検出レベル以下であり、一本の場合はLHが低い濃度であることを意味し、順次ラインの数が増えるに従い高濃度であることを意味している。
【0143】
43は反応の確認用のレファレンス部で、反応がうまくいった場合は常に金コロイドのラインが確認される。
【0144】
44は採尿部のWickである。
【0145】
ここで使用しているWickはTRANSORB Wick(米国Filtrona社製)を界面活性剤を含んだ緩衝液成分で処理したものを使用した。
【0146】
図6は、LH検出用のストリップ8を示す。
【0147】
45は第二の試薬2と第一の反応物質3である抗ラベル抗体及び抗LH抗体感作ラテックス(抗FITC抗体及び抗LH抗体感作ラテックス、抗DNP抗体及び抗LH抗体感作ラテックス、抗Biotin抗体及び抗LH抗体感作ラテックスの混合物)及び抗LH抗体感作金コロイドを含んだコンジュゲートパッドである。
【0148】
46は吸水部でWhatman社の3MMchr(商標)を使用した。
【0149】
47はニトロセルロースメンブレンフィルターであり、コンジュゲートパッド45と吸水部46の間の検出区域42に、FITC結合BSA48、DNP結合BSA49、Biotin結合BSA50を固定化し、更にその下流側に抗マウス抗体51を固定化した。
【0150】
各種濃度のLHコントロール液を作製し、採尿部に1ml添加して反応を開始し、10分後の検出部の金コロイドによるラインの呈色強度を調べた。
【0151】
結果を次表に示す。あわせて、図8も参照されたい。
【表2】
Figure 0003718510
ここでの判定結果も実施例1と同じ方法で示した。
【0152】
【発明の効果】
本発明によれば、検出のための特別な機材・装置を必要とせず、高感度に、短時間で、更に特別な訓練を受けなくとも、簡便かつ半定量的に、検出物質を測定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)本発明の一実施の形態における検査法の過程説明図
(b)同過程説明図
(c)同過程説明図
(d)同過程説明図
(e)同過程説明図
(f)同過程説明図
【図2】(a)同他の結合体を用いる検査法の過程説明図
(b)同過程説明図
【図3】本発明の実施例1に係る検出装置の平面図
【図4】同検出装置の側面図
【図5】本発明の実施例2に係る検出装置の平面図
【図6】同検出装置の側面図
【図7】本発明の実施例1に係る検出結果の説明図
【図8】本発明の実施例2に係る検出結果の説明図
【符号の説明】
1 検出物質
2 第二の試薬
3 第一の反応物質
4 結合体
5 第二の反応物質
6 標識
7 標識された第二の反応物質
8 ストリップ
9 検出区域
10 第一の試薬
11 免疫複合物

Claims (25)

  1. 液体試料を毛細管作用により移動させうるストリップを備え、
    前記ストリップの上流側に液体試料を添加する試料添加部を設け、
    前記ストリップにおいて前記試料添加部よりも下流側に検出区域を設け、
    前記検出区域に第一の試薬を固定化し、
    液体試料中に検出物質が存在する場合、
    この検出物質と、標識試薬と、前記第一の試薬に対して生物学特異的な親和活性を持つ第二の試薬とを含む、免疫複合物を生じさせ、
    かつ、この免疫複合物を前記ストリップの下流側に移動させ得るように、
    前記ストリップにおいて、前記試料添加部から前記検出区域までの位置に、前記標識試薬と、前記第二の試薬とを、乾燥状態で保持させる検出装置であって、
    前記検出区域には、互いに異なる複数種別の第一の試薬が、間隔をあけて固定化されており、
    前記第二の試薬は、前記互いに異なる複数種別の第一の試薬のいずれか一つのみに対し生物学特異的な親和活性を持つ互いに異なる複数種別の試薬を含んでなり、かつ、前記第二の試薬の種別ごとの存在割合は、互いに異なるように設定されていることを特徴とする検出装置。
  2. 免疫クロマトグラフィー測定法を用いて、液体試料中の検出物質を検出又は測定する検出装置であって、
    1)ストリップの検出区域に、異なった生物学特異的な親和活性をそれぞれ有する複数の第一の試薬(第一の試薬(1)、第一の試薬(2)・・・第一の試薬(n))を、それぞれ間隔をあけて固定化し、
    2)前記検出区域の上流側に前記第一の試薬と同数であり、かつ、前記第一の試薬と相補的に結合出来る生物学特異的な親和活性を有する第二の試薬(第一の試薬(1)に対する第二の試薬(1)、第一の試薬(2)に対する第二の試薬(2)・・・第一の試薬(n)に対する第二の試薬(n))と前記検出物質に特異的な第一の反応物質との直接或いは間接的な結合体と、前記検出物質に特異的な標識された第二の反応物質とを乾燥状態で保持し、
    3)液体試料との接触により、前記検出物質と、前記第二の試薬と前記第一の反応物質の結合体と、前記標識された第二の反応物質とを含む、免疫複合物を生じさせながら、
    毛細管作用により前記免疫複合物を検出区域へ移動させ、
    4)前記免疫複合物を前記第二の試薬と前記第一の反応物質との結合体のそれぞれの存在割合に応じて第一の試薬により分配し、
    5)それぞれの前記第一の試薬に捕捉された検出可能な標識試薬をもとに、第一の試薬の総数(n)と実際に標識試薬によって検出された数との対比を検出物質の存在量に関連付けて、検出物質を半定量する
    ことを特徴とする検出装置。
  3. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の結合体とは、化学結合を介して直接結合していることを特徴とする請求項2記載の検出装置。
  4. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の前記結合体とは、第三の試薬を介在して結合していることを特徴とする請求項2記載の検出装置。
  5. 前記第三の試薬は、ラテックス、多糖類、水溶性ポリマーまたはタンパク質のうち一種又は二種以上からなることを特徴とする請求項4記載の検出装置。
  6. 前記第一の試薬は、抗体であり、前記第二の試薬は、前記抗体に対する抗原である請求項1から5記載の検出装置。
  7. 前記第二の試薬は、ハプテンである請求項6記載の検出装置。
  8. 前記ハプテンは、2,4−ジニトロフェニル基(DNP)、2,4,6−トリニトロフェニル基(TNP)、フルオレッセインイソチオシアネート基(FITC)、ビオチン或いはその誘導体のうち、一種又は二種以上からなることを特徴とする請求項7記載の検出装置。
  9. 前記第二の試薬は抗体であり、前記第一の試薬は、前記抗体に対する抗原であることを特徴とする請求項1から5記載の検出装置。
  10. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の前記結合体は、二特異性抗体であることを特徴とする請求項2または3記載の検出装置。
  11. 前記標識は、コロイド粒子標識である請求項2から10記載の検出装置。
  12. 前記コロイド粒子標識は、金コロイド標識である請求項11記載の検出装置。
  13. 前記標識は、着色ラテックス標識である請求項2から10記載の検出装置。
  14. 免疫クロマトグラフィー測定法を用いて、液体試料中の検出物質を検出又は測定する検出方法であって、
    1)ストリップの検出区域に、異なった生物学特異的な親和活性をそれぞれ有する複数の第一の試薬(第一の試薬(1)、第一の試薬(2)・・・第一の試薬(n))を、それぞれ間隔をあけて固定化し、
    2)前記検出区域の上流側に前記第一の試薬と同数であり、かつ、前記第一の試薬と相補的に結合出来る生物学特異的な親和活性を有する第二の試薬(第一の試薬(1)に対する第二の試薬(1)、第一の試薬(2)に対する第二の試薬(2)・・・第一の試薬(n)に対する第二の試薬(n))と前記検出物質に特異的な第一の反応物質との直接或いは間接的な結合体と、前記検出物質に特異的な標識された第二の反応物質とを乾燥状態で保持し、
    3)液体試料との接触により、前記検出物質と、前記第二の試薬と前記第一の反応物質の結合体と、前記標識された第二の反応物質とを含む、免疫複合物を生じさせながら、
    毛細管作用により前記免疫複合物を検出区域へ移動させ、
    4)前記免疫複合物を前記第二の試薬と前記第一の反応物質との結合体のそれぞれの存在割合に応じて第一の試薬により分配し、
    5)それぞれの前記第一の試薬に捕捉された検出可能な標識試薬をもとに、第一の試薬の総数(n)と実際に標識試薬によって検出された数との対比を検出物質の存在量に関連付けて、検出物質を半定量する
    ことを特徴とする検出方法。
  15. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の結合体とは、化学結合を介して直接結合していることを特徴とする請求項14記載の検出方法。
  16. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の前記結合体とは、第三の試薬を介在して結合していることを特徴とする請求項14記載の検出方法。
  17. 前記第三の試薬は、ラテックス、多糖類、水溶性ポリマーまたはタンパク質のうち一種又は二種以上からなることを特徴とする請求項16記載の検出方法。
  18. 前記第一の試薬は、抗体であり、前記第二の試薬は、前記抗体に対する抗原である請求項13から17記載の検出方法。
  19. 前記第二の試薬は、ハプテンである請求項18記載の検出方法。
  20. 前記ハプテンは、2,4−ジニトロフェニル基(DNP)、2,4,6−トリニトロフェニル基(TNP)、フルオレッセインイソチオシアネート基(FITC)、ビオチン或いはその誘導体のうち、一種又は二種以上からなることを特徴とする請求項19記載の検出方法。
  21. 前記第二の試薬は抗体であり、前記第一の試薬は、前記抗体に対する抗原であることを特徴とする請求項13から17記載の検出方法。
  22. 前記第二の試薬と前記第一の反応物質の前記結合体は、二特異性抗体であることを特徴とする請求項14または15記載の検出方法。
  23. 前記標識は、コロイド粒子標識である請求項14から22記載の検出方法。
  24. 前記コロイド粒子標識は、金コロイド標識である請求項23記載の検出方法。
  25. 前記標識は、着色ラテックス標識である請求項14から22記載の検出方法。
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