JP3718419B2 - シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
RCA洗浄のひとつであり、アンモニアNH、過酸化水素H、水HOを洗浄液の主成分とするSC−1(Standard Cleaning 1)洗浄は、パーティクルの除去に優れており、シリコン単結晶基板あるいはシリコンエピタキシャルウェーハ等のシリコンウェーハの洗浄に広く用いられている。SC−1洗浄において、過酸化水素はシリコンウェーハを酸化してSiOを生成させ、アンモニアはそのSiOをエッチングする。そして、シリコンウェーハ表面に付着していたパーティクルは、このエッチングによりシリコンウェーハ表面から浮き上がり、除去される。
【0003】
一般的に用いられているSC−1洗浄の洗浄液組成は、体積比で、アンモニア水溶液(29重量%):過酸化水素水(31重量%):水=1:1:5である。以下、単にNH:H:HOと表示する時は、体積比で、アンモニア水溶液(29重量%):過酸化水素水(31重量%):水の洗浄液組成を表すものとする。
【0004】
近年、SC−1洗浄の洗浄液組成に種々の改良が加えられている。例えば、森田らは、SC−1洗浄の洗浄特性はアンモニア濃度と過酸化水素濃度との比に依存し、アンモニア濃度と過酸化水素濃度の比が一定であるならば水の比率はエッチング速度に無関係であるとして、従来よりも薬液成分の濃度が低い、NH:H:HO=1:1:10あるいは15の洗浄液組成を紹介している(応用物理第59巻第11号第79頁〜第80頁、1990年)。
【0005】
また、特開平4−107922号公報に記載の発明では、エッチング量の低減と薬液コスト低減のために、洗浄液における過酸化水素水の容量比をアンモニア水以上にするとともに、純水の比率を高くしている。
【0006】
さらに、特開平7−142435号公報に記載の発明では、SC−1洗浄液中のアンモニアの濃度を、一般的に用いられている濃度である4.3重量%よりも少ない2.0重量%から3.5重量%の範囲内に限定して制御することにより、アンモニアの使用量を低減している。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
これらの従来技術では、いずれもSC−1洗浄液によるエッチング速度あるいはエッチング量を比較検討することにより、洗浄液組成を決定している。これは、エッチング特性を管理することによりパーティクルの除去量を制御することができるからである。
【0008】
確かに、SC−1洗浄液中の薬液成分であるアンモニアと過酸化水素の濃度を低くしても、アンモニア濃度と過酸化水素濃度の比が一定であるならば一定のエッチング速度が得られる。しかしながら、アンモニアと過酸化水素の濃度を低くしていった場合、気相成長するシリコン単結晶薄膜の面状態に影響が現れることがあることが発明者等の研究により明らかになった。
【0009】
すなわち、NH:H:HO=1:1:5よりも低い薬液成分濃度のSC−1洗浄液で洗浄したシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長してシリコンエピタキシャルウェーハを製造すると、シリコン単結晶薄膜の成長領域に単結晶の成長しない部分(以下、単にエピ欠損部分という)が形成されることがある(図1)。エピ欠損部分は、図2に示すように、シリコン単結晶基板の面取り部において、SC−1洗浄中にシリコン単結晶基板が搬送治具あるいは洗浄カセット等と接触した部位の近傍に発生しやすい。そして、エピ欠損部分は暗室内の集光灯下検査で白濁部として観察され、エピ欠損部分の発生したシリコンエピタキシャルウェーハは、面不良品として廃棄される。
【0010】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、SC−1洗浄液中のアンモニアと過酸化水素の濃度を低くしても、気相成長するシリコン単結晶薄膜にエピ欠損部分の発生しないシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】
本発明者らが検討したところによると、NH:H:HO=1:1:5よりもアンモニア及び過酸化水素の濃度が低い洗浄液組成のSC−1洗浄液で洗浄したシリコン単結晶基板上に、シリコン単結晶薄膜を気相成長してシリコンエピタキシャルウェーハを製造した際に、エピ欠損部分が形成される傾向は、過酸化水素の濃度が低いほど顕著である。また、洗浄液への投入順が遅いシリコン単結晶基板に気相成長した場合にエピ欠損部分の発生頻度が高い。
【0012】
これは、次の理由によると考えられる。シリコン単結晶基板をSC−1洗浄液で洗浄すると、シリコン単結晶基板の表面がエッチングされて洗浄液中にシリコンが溶出する。そのため、SC−1洗浄液中に溶存するシリコン(以下、単に溶存シリコンと呼ぶ)の濃度は、洗浄液中で洗浄されるシリコン単結晶基板の枚数に比例して増加する。この溶存シリコンは、酸化されやすい性質を有する。
【0013】
洗浄されるシリコン単結晶基板は、面取り部において搬送治具により保持した状態で、あるいは洗浄カセットに装着した状態で洗浄液内に出し入れされるが、洗浄液から取り出した状態では、搬送治具あるいは洗浄カセットと接触している部位には、洗浄液が付着して残留する。そして、その残留した洗浄液の液滴が空気中に晒されると、液滴中の溶存シリコンは直ちに酸化されて二酸化珪素となる。この二酸化珪素がその後の洗浄工程でエッチング除去されないと、シリコン単結晶基板は、該基板の面取り部に二酸化珪素を付着したまま、シリコン単結晶薄膜の気相成長工程に投入される。
【0014】
シリコン単結晶薄膜の気相成長工程において、シリコン単結晶基板は水素雰囲気中にて高温で熱処理されるため、自然酸化膜等の二酸化珪素は除去される。しかし、溶存シリコン濃度が高いと、該溶存シリコンが酸化されてシリコン単結晶基板の面取り部に付着する二酸化珪素の量は大きくなるので、気相成長前の熱処理では完全に除去しきれなくなる。この状態でシリコン単結晶薄膜を気相成長すると、二酸化珪素の付着部分にはシリコン単結晶薄膜が成長せず、エピ欠損部分となる。エピ欠損部分が発生しているシリコンエピタキシャルウェーハは、面不良品として廃棄される。
【0015】
図3に、溶存シリコン濃度とエピ欠損部分の発生率の関係を示す。ここでエピ欠損部分の発生率とは、SC−1洗浄されたシリコン単結晶基板の枚数に対するエピ欠損部分を有するシリコンエピタキシャルウェーハの枚数比率である。このように、SC−1洗浄液中の溶存シリコン濃度が3×10−4mol/リットルより高くなると、エピ欠損部分の発生率が急激に高くなる傾向にあることがわかる。なお、溶存シリコン濃度は、ICP(Inductively
Coupled Plasma)発光分析装置を用いて測定した。
【0016】
そこで、本発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、アンモニア、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液で洗浄したシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長してシリコンエピタキシャルウェーハを製造するシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法において、
アンモニア、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液においてシリコン濃度が異なる複数種類の試験用洗浄液を用意し、それら試験用洗浄液を用いてシリコン単結晶基板を洗浄して、各試験用洗浄液にてそれぞれ洗浄されたシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長させる試験を行い、シリコン単結晶基板上のシリコン単結晶薄膜の成長領域に、当該シリコン単結晶薄膜の成長しないエピ欠損部分が形成されるか否かを調べ、エピ欠損部分が形成された試験用洗浄液のうち、シリコン濃度が最小のものを限界シリコン濃度として決定し、
実際の洗浄工程において使用する洗浄液中のシリコン濃度を、限界シリコン濃度に対応した値よりも低くなるように設定することを特徴とする。
【0017】
気相成長の熱処理における二酸化珪素のエッチング量は、熱処理の温度や時間により変化する。したがって、許容される溶存シリコン濃度も気相成長前の熱処理条件により異なる。そこでまず、溶存シリコン濃度の異なるSC−1洗浄液を用意し、その各々で洗浄したシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長する。そして、気相成長の際にシリコン単結晶薄膜の成長領域にエピ欠損部分の発生しなかったSC−1洗浄液の溶存シリコン濃度よりも低くなるように溶存シリコン濃度を管理するのである。
【0018】
溶存シリコン濃度は、過酸化水素の濃度により調整することができる。SC−1洗浄液中で、過酸化水素は、溶存シリコンを二酸化珪素に酸化してシリコン単結晶基板上に析出させると同時に、溶存シリコン濃度を減少させる働きを有する。そこで、エピ欠損部分の発生した組成を有するSC−1洗浄液については、過酸化水素の濃度をより高くする。すると、エピ欠損部分の発生率を下げることができる。
【0019】
また、洗浄処理するシリコン単結晶基板の枚数が増加して、洗浄液中のシリコン濃度が上昇した場合には、当該洗浄液に過酸化水素を補充することにより溶存シリコン濃度を低下させた後、以降のシリコン単結晶基板の洗浄を行なうようにするのがよい。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。図4と図5は、本発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造工程の一例を概略的に示す模式図である。まず、FZ法あるいはCZ法等の公知の方法にてシリコン単結晶インゴットを製造する。こうして得られる単結晶インゴットは、一定の抵抗率範囲のブロックに切断され、さらに外径研削が施される。外径研削後の各ブロックには、オリエンテーションフラットあるいはオリエンテーションノッチが形成される。このように仕上げられたブロックは、図4(a)に示すように、内周刃切断等のスライサーによりスライシングされる。スライシング後のシリコン単結晶基板の両面外周縁にはベベル加工により面取りが施される。
【0021】
面取り終了後のシリコン単結晶基板は、図4(b)に示すように、遊離砥粒を用いて両面がラッピングされ、ラップウェーハとなる。次に、図4(c)に示すように、そのラップウェーハをエッチング液に浸漬することにより、両面が化学エッチング処理される。化学エッチング工程は、先行する機械加工工程においてシリコン単結晶基板の表面に生じたダメージ層を除去するために行われる。この化学エッチング工程の後に、鏡面研磨工程が行われる。この工程は、例えば、図4(d)に示す片面研磨法で行なうことができる。具体的には、回転研磨ブロックにワックス等でシリコン単結晶基板を貼り付け、研磨クロスを接着した回転研磨定盤上に、所定の圧力にて押し付ける。そして、研磨クロスに、例えばSiOを主成分としたアルカリ性コロイダルシリカ等の研磨液を供給しながら定盤を回転させ、研磨を行なう。この研磨は、コロイダルシリカ等を砥粒とした機械的研磨と、アルカリ液による化学エッチングとの複合作用による、いわゆる機械的化学的研磨である。
【0022】
次に、図5(a)〜(e)に概念的に示すように、主表面が鏡面研磨されたシリコン単結晶基板PWに洗浄処理が施される。すなわち、鏡面研磨後のシリコン単結晶基板PWは、まず、(a)にて純水リンス後、(b)に示すように、アンモニア、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液を満たしたSC−1洗浄槽内にて洗浄される。図2(a)に示すように、シリコン単結晶基板PWは、面取りされた外周面にて搬送チャックにて保持され、洗浄槽内の槽内受台にセットされる。これにより、シリコン単結晶基板PWはSC−1洗浄液中に一定時間浸漬され、パーティクル等が除去される。次いで(c)に示すように、シリコン単結晶基板PWは純水にてリンスされる。続いて、(d)に示すように、塩化水素、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液を満たしたSC−2洗浄槽内にて洗浄された後に、シリコン単結晶基板PWは、(e)に示すように再度純水にてリンスされる。そして、(f)に示すように乾燥された後、(g)に示すように、その主表面上に水素雰囲気中でエピタキシャル層が気相成長されてシリコンエピタキシャルウェーハEWが得られる。
【0023】
図5(b)にて使用されるSC−1洗浄液は、前述の通りNH:H:HO=1:1:5よりもアンモニア及び過酸化水素の濃度が低い組成を有するものである。そして、その溶存シリコン濃度は、気相成長時においてシリコン単結晶薄膜の成長領域に図1に示すようなエピ欠損部分が形成されるシリコン濃度(以下、限界シリコン濃度C1という)よりも小さくなるように管理される。
【0024】
つまり、図6(a)に示すように、同じ洗浄液にて多数のシリコン単結晶基板を順次洗浄処理し続けると、溶存シリコン濃度が次第に増加してくる。そして、この溶存シリコン濃度が限界シリコン濃度C1を超えると、図1に示すようなエピ欠損部分が形成される頻度が高くなる。
【0025】
この場合、図6(b)に示すように、過酸化水素(H)を補充することにより、溶存シリコン濃度を減少させて限界シリコン濃度C1よりも十分小さな値とする。この結果、図6(c)に示すように、同じ洗浄液にてシリコン単結晶基板PWの洗浄を継続しても、エピ欠損部分の発生率を下げることができる。
【0026】
また、次のような方法を採用することにより、実際の洗浄工程に使用する洗浄液中のシリコン濃度を適正に定めることができる。すなわち、アンモニア、過酸化水素、水を主成分とし溶存シリコン濃度が異なる複数種類の試験用洗浄液を用いてシリコン単結晶基板を洗浄し、各試験用洗浄液にてそれぞれ洗浄されたシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長させる。そして、シリコン単結晶薄膜の成長領域に当該シリコン単結晶薄膜の成長しないエピ欠損部分が形成されるか否かを調べ、図3に示すように、エピ欠損部分が形成された試験用洗浄液のうち、シリコン濃度が最小のものを限界シリコン濃度として決定する。そして実際の洗浄工程において使用する洗浄液中のシリコン濃度が、その限界シリコン濃度に対応した値よりも低くなるように、洗浄可能枚数あるいは過酸化水素の濃度を設定する。
【0027】
ここで、限界シリコン濃度C1は、例えば図3においてエピ欠損部分の発生率が急激に増加し始める3×10−4mol/リットル前後の値である。従って、洗浄液中のシリコン濃度は、3×10−4mol/リットル未満の値となるように管理することが望ましい。
【0028】
なお、複数枚のシリコン単結晶基板を順次洗浄する際に、洗浄液に過酸化水素水を補充する方法としては、図7(a)に示すように、液交換の直前に行なうことが、過酸化水素の補充量を必要最小限に留めることができる点で望ましいといえる。ただし、溶存シリコン濃度は液交換直前には限界シリコン濃度C1にかなり近づくこともありえる。他方、エピ欠損部分の発生に対してより厳しい管理を行ないたい場合には、液中の溶存シリコン濃度を限界シリコン濃度よりも常に十分小さな値に保持することも有効である。この場合、図7(b)に示すように、使用開始から液交換に至るまでの間に、過酸化水素水を断続的あるいは連続的に供給する方法を採用することができる。
【0029】
また、洗浄継続に伴いアンモニアも消費されてその含有量を減ずるが、これが極端に不足しすぎると十分な洗浄効果が得られなくなるので、溶存シリコン濃度の過度の増加を招かない範囲にてアンモニアを補充することが有効である。
【0030】
【実施例】
以下、本発明の効果を確認するために行なった実験結果について説明する。
(比較例)
まず、図4に示す工程により、直径200mm、結晶面方位略(100)、抵抗率0.01Ω・cm〜0.02Ω・cmのp型シリコン単結晶基板を多数準備した。準備した前記シリコン単結晶基板には、気相成長の前に、SC−1洗浄とSC−2洗浄を施した。なお、SC−1洗浄は、初期濃度にてNH:H:HO=1:1:100の洗浄液を用い、1洗浄バッチを平均25枚にて行なった。洗浄が施された各シリコン単結晶基板は、気相成長炉内に投入され、水素雰囲気中1130℃の温度で60秒間熱処理された後、1130℃の成長温度にてシリコン単結晶薄膜を4μm成長させて、シリコンエピタキシャルウェーハとした。
【0031】
得られたシリコンエピタキシャルウェーハは、暗室中、集光灯下にて、面取り部にエピ欠損部分が生じているか否かを検査し、その発生頻度を求めた。その結果、40洗浄バッチ目において溶存シリコン濃度が5.9×10−4mol/リットルとなり、エピ欠損部分発生率が約70%にまで増大した。
【0032】
なお、図2(b)は、シリコン単結晶基板の面取り部におけるエピ欠損部分発生度数を、オリエンテーションノッチを基準とした周方向の種々の角度位置毎に示したものである。これによると、特に、搬送チャックとの接触位置近傍にて多くのエピ欠損部分が発生していることがわかる。
【0033】
(実施例)
そこで、過酸化水素水を比較例よりも多めに加えるとともに、一定のエッチング速度を得るためにアンモニアの量も多くし、NH:H:HO=1:1:20の液組成を有するSC−1洗浄液を調整した。そして、SC−1洗浄液の組成以外は比較例と同じ条件で洗浄と気相成長を行なったところ、40洗浄バッチの間でエピ欠損部分の発生率はゼロであった。
【図面の簡単な説明】
【図1】エピ欠損部分の発生形態を例示する模式図。
【図2】シリコン単結晶基板の洗浄時の保持形態と、その周方向におけるエピ欠損部分の発生頻度とを示す説明図。
【図3】洗浄液中のシリコン濃度とエピ欠損部分発生率との関係を示すグラフ。
【図4】本発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法の一例を示す工程説明図。
【図5】図4に続く工程説明図。
【図6】過酸化水素水の添加に伴う、洗浄液中の溶存シリコン濃度の変化状況を示す模式図。
【図7】洗浄液中の溶存シリコン濃度を減少させるための、過酸化水素水補充方法の具体例をいくつか例示して示す説明図。

Claims (3)

  1. アンモニア、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液で洗浄したシリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長してシリコンエピタキシャルウェーハを製造するシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法において、
    前記アンモニア、過酸化水素、水を主成分とする洗浄液においてシリコン濃度が異なる複数種類の試験用洗浄液を用意し、それら試験用洗浄液を用いて前記シリコン単結晶基板を洗浄して、前記各試験用洗浄液にてそれぞれ洗浄された前記シリコン単結晶基板上にシリコン単結晶薄膜を気相成長させる試験を行い、前記シリコン単結晶基板上の前記シリコン単結晶薄膜の成長領域に、当該シリコン単結晶薄膜の成長しないエピ欠損部分が形成されるか否かを調べ、前記エピ欠損部分が形成された試験用洗浄液のうち、シリコン濃度が最小のものを限界シリコン濃度として決定し、
    実際の洗浄工程において使用する前記洗浄液中のシリコン濃度を、前記限界シリコン濃度に対応した値よりも低くなるように設定することを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記洗浄液中のシリコン濃度は、該洗浄液中の過酸化水素の濃度により調整することを特徴とする請求項1記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
  3. 洗浄処理するシリコン単結晶基板の枚数が増加して、前記洗浄液中のシリコン濃度が上昇した場合に、該洗浄液に過酸化水素を補充することにより前記シリコン濃度を低下させた後、以降のシリコン単結晶基板の洗浄を行なうことを特徴とする請求項2記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
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