JP3717178B2 - フィーダチューブ - Google Patents

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Description

技術分野
本発明は、フィーダチューブに関係する装置、すなわちバルク製品用のコンベア、特に、送り出し装置に関し、この装置は、多数の入口開口がその長さ方向に沿って分布された円筒形のドラムまたはチューブと、このチューブの内部に該チューブと同軸状に配置されたスクリューコンベアと、上記チューブをその軸心周りに回転させるための手段と、上記スクリューコンベアを上記チューブに対して相対的に回転させるための手段と、上記フィーダチューブを横方向に移動させるための手段と、上記入口開口と関連して上記チューブに設けられて上記チューブの外側への突出部を形成するバルク製品用のアクチベータとを備えている。
従来技術
上述のタイプのフィーダチューブは、従来周知であって、広く使用されている。このようなフィーダチューブの例としては、スエーデン特許出願7611862−9や8004449−8に開示されている。フィーダチューブは、木材チップ、石炭、紙パルプ、ピート、砂、セメント、アッシュ(灰)、穀類、ペレット等の大量の異なるバルク製品(バルク材料)用のコンベアとして用いることができる。バルク製品が貯蔵されるサイロまたはこれと同等のものの中の物品の運動を容易にして、送り込み開口からの内部への送り込みを促進するために、アクチベータ、すなわち、チューブ上の突出部が入口開口の後端面に設けられている。ここに、後端面とは、入口開口の回転方向から見た後方の端面を意味する。
チューブを断面で見て、該チューブが時計方向に回転していると仮定すると、フィーダチューブが上記断面において右側へ移動した場合、特に、フィーダチューブとフロアとの間の距離が比較的小さい(このことは、フィーダチューブの最適な稼働条件を得るために必要である)場合には、上記チューブと上記サイロまたはこれと同等のものの底部との間にバルク製品を噛み込む危険性がある。そのようなジャミング(噛み込み)は、チューブを逆転させれば解消することができる。しかしながら、このような場合には、上記アクチベータが、送り込み開口の先行する(前方)端面に位置することになり、実質的に作動不能となるため、バルク製品の効果的な送り込み及び/又は活性化を得ることができない。上述の従来のフィーダチューブに関する特に深刻な欠点は、長い枝、大きなチップ、長い皮屑等の破片を含む湿った森林廃材や木皮等の供給が困難な材料に使用するのに適さないことである。このような種類の製品は、通常のスクリューコンベアを用いて強制的に送り込むことができるが、そのためには、使用する駆動力が大きくなり、また、スクリュー、力伝達機構、及びベアリングの寸法がそれに応じて大きくなり、しかも、磨耗が激しく、スクリューの使用寿命が許容できない程度に短くなる。元来の構造のフィーダチューブでは、この種の送り込みが困難な材料には使用することができず、駆動力を大きくしても無駄である。スエーデン特許明細書7611862−9に示されるように、入口開口の一側部にアクチベータを設けても、チューブとして使用できない。また、上記特許明細書に示されるようなアクチベータ、すなわち、開口の全長に亘って延びるアクチベータを送り込み開口の両側に設けても役に立たない。この場合には、活性化の効果は、完全に除去される。アクチベータを有さないチューブ、SE7611862−9によるアクチベータを有するチューブ、或いは送り込み開口の両側部にアクチベータを有し上記特許明細書に従って構成されたチューブを送り込みが困難な材料に用いた場合には、そのような材料は、ぎっしりと充填されるか、或いは単にその周囲に渦を作るか、またはチューブが詰まってしまう。
発明の簡単な開示
本発明の目的は、上述の問題を解消することにある。本発明によって達成することのできる他の目的は、少なくともある実施例において、移動(フィーダチューブの横方向への移動)方向に関係無く、対称的な作動関係が得られるようにすることにある。
本発明の別の利点及び特徴は、添付の請求の範囲の記載、並びに幾つかの好ましい実施例の説明に由来する。
【図面の簡単な説明】
幾つかの好ましい実施例に関する以下の説明においては、添付の図面を参照することになるが、図面において、
図1は、バルク製品用のサイロの中に設けられたフィーダチューブの一部を示しており、
図2は、第1の実施例によるフィーダチューブの入口開口を拡大して示しており、
図3は、図2の入口開口の線III−IIIに沿った断面を示しており、
図4は、第2の実施例による入口開口を示しており、
図5は、図4の入口開口の線V−Vに沿った断面を示しており、
図6は、チューブの端部の外側の構造を示している。
好ましい実施例の説明
先ず、図1を参照すると、周知の基本的な構造を有するフィーダチューブが、その全体を符号1で示されている。このフィーダチューブ1は、円筒形チューブ2と、このチューブの内部に該チューブと同軸状に設けられたスクリューコンベア3とを備えている。更に、上記チューブ2をその軸心周りに回転させると共に、スクリューコンベア3を上記チューブに対して相対的に回転させるための1またはそれ以上のモータと、フィーダチューブ全体を横方向に移動させるための、いわゆる「トラバース歯車(横送り歯車)」が設けられている。このような横方向の移動は、フィーダチューブ1の軸線に対して直角に、又は、回転中心の回りに、すなわち、弧状の移動方向に沿って行わせることができる。バルク製品4用のサイロが符号5で示されており、また、上記サイロの底部が符号6で示されている。以上に述べた構成は、従来技術に属するものであり、従って、新規な本発明のいかなる部分を構成するものではない。
新規性は、入口開口と該入口開口と関連するアクチベータの設計にある。図1に示すフィーダチューブは、基本的には、例えば、森産物から構成される燃料、特に、大きな破片が入っていることがあり、及び/又は、材料が容易にからまって架橋現象が容易に生ずることがある、いわゆる、「破砕された森林燃料」の如き、処理の困難な材料、及び/又は、繊維質の材料を対象とするものである。上述の如き架橋現象を防止するとともに、時として大きく、長方形のことが多い破片を処理できるようにするためには、チューブ2の長さ方向に沿って、螺旋状に分布される多数の入口開口8を設けることが便利であり、このような入口開口は、比較的大きく、特にチューブの長手方向に沿って延びる。図2は、このような入口開口8が、好ましい実施例において、どのように見えるかを詳細に示している。上述のように、入口開口は、比較的大きく、チューブ2の長手方向に沿って細長く延びている。入口開口の長さは、例えば、300mmと500mmとの間とすることができ、一方、入口開口の幅は、例えば、100mmと300mmとの間とすることができる。また、林業においても、製材チップを処理するために、上述の穴の形状を有するフィーダチューブが効果的である。長手方向の一方の側部に沿って、穴の端面には、その長さの半分にわたって延びる第1のアクチベータ9Aが、穴の端面におけるチューブ壁の突出部の形状として形成されている。この突出部/アクチベータの高さは、通常、5mmと20mmとの間である。反対側で穴の端面の残り半分には、第2のアクチベータ9Bが設けられている。従って、上記2つのアクチベータ9A、9Bは、互いに斜めに向かい合う関係で設けられていて、入口開口8の各々の長手方向に沿った側部の各半分を受け持っている。このような形状の結果として、チューブ2の回転方向に拘わらず、部分10Aまたは10B、すなわち、回転方向に応じて、アクチベータを持たない穴の端面11Aまたは11Bと、アクチベータ9Aまたは9Bが設けられている穴の端面12Aまたは12Bとによって画定される入口開口8の一方又は他方の部分が常に存在することになる。この実施例によれば、アクチベータ9A、9Bは、穴の端面12A、12Bのそれぞれの領域にチューブの突出部として構成されている。アクチベータ9A、9Bの高さは、約5mmと約20mmとの間である。
例えば、砂やペレットのような処理が容易なバルク製品の場合には、上記入口開口は、小さくすべきである。チューブ2が静止している時には、上記バルク製品は、穴の上で架橋し、また、チューブ2が回転していて上記アクチベータの助けにより上述の材料を活性化する時には、このような材料は、自動的に滴り落ちるのが望ましい。図4は、この種の処理が容易で架橋する傾向が少ない材料に適した小さな入口開口を示している。図4及び図5に符号18で示すように、この入口開口も、軸方向に沿った細長い形状を有している。その長さは、例えば、50−150mmとすることができ、全幅は、20−100mmである。アクチベータ19は、この場合には、鉄部材で形成されており、この鉄部材は、入口開口の中央上方をブリッジ状にその長手方向に沿って延びている。アクチベータ19は、入口開口を2つの部分20A、20Bに分割しており、これにより、このような各々の部分20A又は20Bは、一方の側部は、アクチベータ19によって、また、他方の側部は、アクチベータを有していない穴の端面21A又は21Bによってそれぞれ区画されている。
上記実施例において、移動方向に関係無く、対称的な関係を得ることができ、これによって、ジャミングが生ずる危険性がある場合には、チューブを逆転させることが可能となり、同時に、良好な送り込み状態を維持することができる。このような設備を本発明のチューブに利用できるようにするため、本発明の装置は、チューブの回転を逆転させるための手段、すなわち、必要に応じてチューブを正逆方向に回転させることを可能とする手段を備えている。この装置は、更に、チューブの回転方向に関係無く、チューブの中に設けられたスクリューフィーダを該チューブに対して相対的に回転させるための手段を備えている。通常、スクリューフィーダは、チューブの回転方向に関係無く、同じ方向に常時回転し、これにより、材料を常に同じ一方の方向から供給する。チューブの回転方向に拘わらず、チューブに対する相対的なスクリューフィーダの回転速度を常に同じにするために、好ましい実施例のスクリューフィーダは、可変の絶対回転速度で回転するように構成されている。
図面には示していない更に別の実施例が可能である。すなわち、ほぼ1つ置きの入口開口が、回転方向から見て該入口開口の前端面に沿って延びるアクチベータを有し、他の入口開口が該入口開口の後端面に沿って延びるアクチベータを有するようにすることができる。チューブ2の入口孔が設けられていない端部には、外ネジ24が形成されており、この外ネジは、チューブの回転方向に関係無く、左ネジ部分及び右ネジ部分を順に有しており、これにより、バルク製品を活性化して、バルク製品を最も近い入口開口8に向けて送り込む。
図1乃至図3のフィーダチューブのフィールドテスト(実地試験)においては、フィーダチューブを、森林チップ用のサイロの中に装備する。このチップは、供給するのが非常に困難であり、このような材料は、従来技術の開示の項において先に説明した理由から、従来周知のフィーダチューブを用いて送り込むことは不可能である。このようなサイロには、115kWの駆動パワーを有する通常のフィーダチューブが、従来は使用されていた。そのようなパワーが与えることのできる駆動力を用いた場合には、製品は、なんとか供給することはできるが、磨耗が極めて大きく、その結果、スクリューを廃棄しなければならない。逆転運転も行うことのできる本発明の新規なフィーダチューブを用いることにより、この種の処理が極めて困難な材料の供給が非常に良好に行われた。採用する最大パワーは、30kWまで低下し、それでも、このようなパワーを全て使用する必要はなくなった。

Claims (7)

  1. 多数の入口開口(8,18)がその長さ方向に沿って分布されている円筒形のドラムまたはチューブ(2)と、このチューブの内部に該チューブと同軸状に設けられたスクリューコンベア(3)と、前記チューブをその軸心周りに回転させるための手段と、前記スクリューコンベアを前記チューブに対して相対的に回転させるための手段と、前記フィーダチューブを横方向に移動させるための手段と、前記入口開口に関連して前記チューブに設けられ前記チューブの外側に突出部を形成するバルク製品用のアクチベータ(9A、9B、19)とを備えており、
    前記各々の入口開口(8,18)は、一方の回転方向から見て、アクチベータをもたない穴の端面(11A、21A)と、後端面側のアクチベータ(9A、19)が設けられている穴の端面(12A)とによって画定される少なくとも1つの部分(10A)と、他方の回転方向から見て、アクチベータをもたない穴の端面(11B、21B)と、後端面側のアクチベータ(9B、19)が設けられている穴の端面(12B)とによって画定される少なくとも1つの部分(10B)とを有していることを特徴とするフィーダチューブ。
  2. 請求項1記載の装置において、前記部分(10A)は、前記入口開口(8)の前記チューブの長手方向の少なくとも半分から形成されており、前記アクチベータ(9A)は、前記入口開口の前記部分(10A)の後端面(12A)に設けられており、前記同じ入口開口の他方の部分(10B)において、前記アクチベータ(9B)は、前記入口開口の反対側の後端面(12B)に設けられて、前記アクチベータ(9A、9B)は、前記入口開口の対向する側部に互いに斜めに向かい合う関係で配置されていることを特徴とするフィーダチューブ。
  3. 請求項1記載の装置において、前記アクチベータ(19)は、前記入口開口の上方に位置し長手方向のブリッジとして軸方向に沿って延びていることを特徴とするフィーダチューブ。
  4. 請求項1記載の装置において、多数の入口開口がその長さ方向に沿って分布されている円筒形のドラムまたはチューブと、このチューブの内部に該チューブと同軸状に設けられたスクリューコンベアと、前記チューブをその軸心周りに回転させるための手段と、前記スクリューコンベアを前記チューブに対して相対的に回転させるための手段と、前記フィーダチューブを横方向に移動させるための手段と、前記入口開口に関連して前記チューブに設けられ前記チューブの外側に複数の突出部を形成するバルク製品用の複数のアクチベータとを備えており、前記入口開口の幾つかは、回転方向から見て前記入口開口の前端面に沿うアクチベータを有しており、他の入口開口は、前記同じ回転方向における前記入口開口の後端面に沿うアクチベータを有していることを特徴とするフィーダチューブ。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の装置において、前記入口開口は、前記チューブの軸線方向に沿って細長いことを特徴とするフィーダチューブ。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の装置において、前記アクチベータは、5mm以上で20mm未満の高さを有していることを特徴とするフィーダチューブ。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の装置において、前記チューブを回転させるための前記手段は、前記チューブを正逆双方に回転させることができるようになされており、同時に、前記スクリューコンベアを回転させるための前記手段は、前記チューブの回転方向に関係無く、前記スクリューコンベアを前記チューブに対して相対的に回転させるようになされていることを特徴とするフィーダチューブ。
JP52511595A 1994-03-29 1995-03-21 フィーダチューブ Expired - Lifetime JP3717178B2 (ja)

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