JP3715447B2 - 放射能測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば原子力発電所や原子燃料再処理施設等の、放射性物質を扱う施設において、特に使用済燃料集合体や、放射性物質を内包する配管などの、長尺状被検体の軸方向の放射能分布を測定するための放射能測定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、原子力発電所や原子燃料再処理施設等の、放射性物質を扱う施設においては、使用済燃料集合体の軸方向の放射能分布や、原子燃料再処理施設の配管内の放射線強度等が測定されている。
【0003】
図11は、従来から用いられている、使用済燃料集合体の軸方向(Z方向)における放射能分布を測定する測定装置の構成例を示す概念図である。
【0004】
図11において、測定対象である使用済燃料集合体(多数の燃料棒を正方格子状に束ねた燃料集合体が、原子炉内で照射されたもの)等の被検体1に対し、多数の放射線検出器91(例えば、イオンチェンバ等)を用いて、被検体の放射能を検出する。
【0005】
放射線検出器91からの出力信号を、測定系3において、増幅し、更に計測信号に変換した後、データ処理装置4に入力する。データ処理装置4では、入力された測定結果を工学単位等に変換し、その結果をCRT5、プリンタ6等の出力手段から出力する。
【0006】
放射性物質を内包する配管などは、手の届く範囲では、直接放射線検出器を近づけて測定を行っている。また、高い部分などの手の届かない範囲に対しては、原始的ではあるが、竿の先に放射線検出器を取り付けて測定を行なっている。
【0007】
更に、現場での測定は、放射線量下での作業となることから、作業者の被ばく対策の観点から、人海戦術により測定を行なったり、また空間放射線量の高い場所では、遮蔽体を架設通路に運び、セットした後に測定すること等により対処している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の測定手法では、以下のような課題がある。
【0009】
すなわち、使用済燃料集合体のように、長尺状の被検体の軸方向(Z方向)の放射能分布を測定する場合、従来は、被検体の径方向(図11におけるXまたはY方向)に設置した多くの放射線検出器を使用して測定している。
【0010】
これらの放射線検出器は、1本毎に標準線源を用いて照射し、検出感度を求めて校正しているため、放射線検出器の本数が多くなると、コスト面や管理面、及びメンテナンスの面からも好ましくない。
【0011】
また、配管などのような固定長尺物の測定では、周囲全面を一度に測定することは困難なこと、長尺方向における連続測定が困難なこと、といった測定上の課題がある。更に、測定場所が高所であったり狭所であったりと、測定のアクセス性が悪い箇所が少なくないことから、測定準備等も含めた作業時間が長引く傾向にある。その結果、作業者の被ばく量が増加するという課題が生じる。
【0012】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、装置の簡素化、測定条件に適した放射線検出器の配置、および測定時間の短縮化が実現でき、もって作業効率の向上と、作業者の被ばく量の低減を図ることが可能な放射能測定装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明では、以下のような手段を講じる。
【0014】
すなわち、請求項1の発明では、長尺状の被検体の放射能を測定する放射能測定装置において、被検体の軸方向の任意の部所に、当該部所の周囲を包囲するように配置され、当該部所における断面の放射能測定を行う放射線検出器と、放射能測定装置本体を水中で使用する場合、被検体および放射線検出器の周囲を囲む遮蔽体と、遮蔽体に浮力を与える浮き体とを備えたことを特徴とする。
【0015】
従って、請求項1の発明においては、従来、多数の放射線検出器を用いて行っていた測定を、単一の放射線検出器により行うことができるようになり、装置を簡素化できる。その結果、メンテナンス性も向上させることができる。更に、水中で使用する場合、遮蔽体を設けることにより、軸方向における放射能分布の測定精度を上げることが可能となる。更にまた、浮き体を設けていることにより、水中で使用する場合における放射能測定装置の移動を容易にすることが可能となる。
【0016】
請求項2の発明では、請求項1の発明の放射能測定装置において、放射線検出器を複数個の単位放射線検出器を用いて構成し、被検体の軸方向の任意の部所の周囲を包囲するように各単位放射線検出器を配置する。
【0017】
従って、請求項2の発明においては、従来よりも放射線検出器の数を削減することができ、装置を簡素化できる。その結果、メンテナンス性も向上させることができる。
【0018】
請求項3の発明では、請求項2の発明の放射能測定装置において、複数個の単位放射線検出器により構成される放射線検出器の形状および寸法を、被検体の断面の形状および寸法に合わせて調節可能とするスライド手段を付加する。
【0019】
従って、請求項3の発明においては、被検体の断面形状、および寸法によらず高い精度で測定することが可能となる。
【0020】
請求項4の発明では、請求項1の発明に記載の放射能測定装置において、放射線検出器における、被検体の軸方向と直交する方向の断面形状を、被検体の断面の形状および寸法に合わせて円環形状または矩形状とする。
【0021】
従って、請求項4の発明においては、被検体の断面形状、および寸法によらず高い精度で測定することが可能となる。
【0022】
請求項5の発明では、請求項1または請求項2に記載の放射能測定装置において、放射線検出器は、突起部分が存在する配管などの長尺状の被検体の周囲を包囲するように配置され、被検体の放射線を検出する円環状の放射線検出器であって、放射線検出器本体を被検体の軸方向に移動した場合に、突起部分を逃れるように分離可能としている。
【0023】
従って、請求項5の発明においては、放射線検出器本体を被検体の軸方向に移動しながら測定する場合において、放射線検出器が突起部分と干渉することが無くなる。
【0028】
請求項の発明では、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射能測定装置において、被検体と放射線検出器とを、被検体の軸方向に沿って相対的に移動可能とする。
【0029】
従って、請求項の発明においては、被検体の軸方向における放射能分布測定に要する時間の短縮化が実現され、作業者の被ばく量が低減する。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
【0031】
なお、以下の各実施の形態の説明に用いる図中の符号は、図11と同一部分については同一符号を付して示すことにする。
【0032】
(第1の実施の形態)
第1の実施の形態を図1を用いて説明する。
【0033】
図1(a)および図1(b)は、本実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図である。
【0034】
本実施の形態による放射能測定装置は、図1(a)および図1(b)に示すように、長尺状の被検体1の、軸方向(Z方向)の任意の部所の周囲を取り巻く様に配置した単一の放射線検出器2と、前記放射線検出器2からの出力信号を増幅し、計測信号に変換する測定系3と、その信号を取り込み工学単位等に変換するデータ処理装置4と、この結果を出力するCRT5、プリンタ6等の出力手段とから構成している。
【0035】
なお、図1(a)は長尺状被検体1が、例えば燃料集合体のように、断面が矩形である例を、図1(b)は長尺状被検体1が、例えば放射性物質を内包する配管のように、断面が円筒である例をそれぞれ示した図である。
【0036】
ここで、放射線検出器2としては、例えば、イオンチェンバ、フィッションチェンバ、シンチレーションカウンタ等を用いる。それらが検知した放射線の時間あたりのカウント数と、あらかじめ放射線検出器毎に得ている校正曲線を用いて放射能に換算する。
【0037】
また、当該放射線検出器の軸方向(Z方向)位置を、エンコーダ等により把握し、軸方向の任意の部所での放射能測定結果を重ね合わせることにより、軸方向における放射能分布の取得が可能となる。なお、この原理は、以後の第2の実施の形態以降についても同様である。
【0038】
従って、以上のように構成した本実施の形態による放射能測定装置においては、単一の放射線検出器2を、長尺状の被検体1の軸方向の任意の部所の断面周囲を包囲するように配置することにより、被検体1の軸方向における放射能分布測定を、単一の放射線検出器2で行う事ができ、装置を簡素化することが可能となる。その結果、メンテナンス性も向上させることができる。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態を図2を用いて説明する。
【0039】
図2は、本実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図である。図2に示す放射線検出器2は、図1(a)のZ軸に沿って、上から見た形状を示している。すなわち、本実施の形態による放射能測定装置は、4個の単位放射線検出器21を、図2に示すように、被検体1の周囲を包囲するように配置した放射線検出器2を用いる。なお、測定系3以降の構成は、図1と同じであるので、ここではその説明を省略する。
【0040】
なお、図2は長尺状被検体1の断面が矩形のものを示しているが、それに限るものではない。
【0041】
放射線検出器の個数は、第1の実施の形態よりも多くなるので、単一の放射線検出器で当該断面周囲を測定する第1の実施の形態よりも、測定精度が向上する効果がある。また、用いる放射線検出器の個数は、被検体の4面をカバーするための4個で十分である。よって、特に装置の構成が複雑化することはない。
【0042】
従って、以上のように構成した本実施の形態による放射能測定装置においては、4個の単位放射線検出器21を、長尺状の被検体1の軸方向の任意の部所の周囲を包囲する様に配置した放射線検出器2を用いることにより、被検体1の軸方向における放射能分布測定を、簡便な装置にて、高い精度で実現することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施の形態を図3を用いて説明する。
【0043】
図3(a)は、本実施の形態による放射能測定装置のうち、特に放射線検出器の構成を示す平面図であり、放射線検出器部分を図1(a)のZ軸に沿って上から見た図である。また、図3(b)は外枠31に収納した放射線検出器2の状態を示す断面図である。
【0044】
外枠31はスライド手段32を備えている。これにより、4個の単位放射線検出器21を組み合わせて構成される、放射線検出器2の形状および寸法の調節が可能となる。なお、スライド手段32は前記の目的を達成できれば、図示した構造に限るものではない。
【0045】
放射線検出器2が検出した信号の処理の流れは、図1に示すものと同様であるので図示していない。
【0046】
従って、以上のように構成した本実施の形態による放射能測定装置においては、スライド手段32により、4個の単位放射線検出器21で構成する放射線検出器2の寸法調節が可能となる。その結果、被検体1の軸方向における放射能分布を、被検体1の断面形状および寸法によらず高い精度で実現することが可能となる。
(第4の実施の形態)
第4の実施の形態を図4を用いて説明する。
【0047】
図4(a)は、本実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図である。図4(a)および、図4(b)に示すZ軸は、図1のZ軸と同じ方向を示すものである。
【0048】
放射線検出器41は、単一の放射線検出器であり、長尺状の被検体の断面形状および寸法に合わせて、測定に適した形状に調節することができるようにしている。なお、図4(a)では、一例として、矩形形状を示したが、その他多角形状、円環形状など、被検体の形状にあわせて作製して良い。
【0049】
放射線検出器41の種類は、第1の実施の形態で説明したとおり、検出する放射線の線質に応じて、例えばイオンチェンバ、フィッションチェンバ、シンチレーションカウンタ等を用いる。
【0050】
図4(b)は、放射線検出器41がイオンチェンバであるときの断面図の例を示すものであり、42は中心電極、43は絶縁物である。
【0051】
放射線検出器41が検出した信号の処理の流れは、図1に示すものと同様であるので説明を省略する。
【0052】
従って、以上のように構成した本実施の形態による放射能測定装置においては、単一の放射線検出器41を、被検体1の断面形状および寸法に合わせて、調節することができる。その結果、被検体1の軸方向における放射能分布を、被検体1の断面形状および寸法によらず高い精度で実現することが可能となる。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態を図5を用いて説明する。
【0053】
図5は本実施の形態にかかる放射能測定装置の構成例を示す概念図であり、放射能測定装置を長尺状の被検体1のZ軸に沿って上から見た図である。本放射能測定装置は、水中にて放射能測定を行うためのものであり、被検体1と放射線検出器2の周囲に遮蔽体51を設置し、更に遮蔽体51に浮き体52を設置する。
【0054】
図5では、断面形状が円環形状の放射線検出器2を示しているが、放射線検出器2の形状はこれに限るものではない。また、放射線検出器2が検出した信号の流れは、図1に示すものと同じであるので、図5には記していない。
【0055】
遮蔽体51の材質としては鉛が一般的である。また、浮き体52の体積は遮蔽体51の重量に応じて決定する。遮蔽体51に鉛を用いた場合、その重量と釣り合う浮き体52の体積は、鉛遮蔽体の体積の約12倍とする。
【0056】
本実施の形態は、放射能測定装置を水中で使用した場合においても、その移動やメンテナンス作業を容易にすることを目的としている。原子炉にて照射された使用済燃料集合体は、放射性物質を多く内蔵しており、また、それら放射性物質の崩壊熱により、発熱している。従って、放射線(特にガンマ線と中性子線)の遮蔽と、崩壊熱除去とを目的として、使用済燃料集合体を水中に貯蔵するからである。
【0057】
図5に示すように、遮蔽体51を設けることにより、被検体1から放射される放射線のうち、上下方向からのものをカットすることができる。また、水プール内に貯蔵されている他の使用済燃料集合体等から放出される放射線の影響も、カットすることができる。これにより、被検体1の軸方向における放射能分布をより正確に求めることが可能となる。
【0058】
しかしながら、遮蔽体51を設けた放射能測定装置は重量が重く、その移動は容易ではない。よって、一旦水プール内に放射能測定装置を設置してしまうと、メンテナンス等の為に放射能測定装置を取り出すことは非常に困難となる。そこで、図5に示すように遮蔽体51に浮き体52を設置する。この浮き体52によりもたらされる浮力により、放射能測定装置の移動は容易になる。
【0059】
従って、以上のように構成した本実施の形態による放射能測定装置においては、水プール内における、被検体1の軸方向放射能分布を、精度良く測定することが可能となる。また、浮力を与える浮き体52を設置することにより、放射能測定装置の移動が容易となる。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態を図6(a)、および図7を用いて説明する。
【0060】
図7は、本実施の形態による、放射線検出器の構成例を示す概要図である。
【0061】
本実施の形態による放射線検出器65は、図7に示すように、2つの円弧状の放射線検出器65が向かい合って円環形状をなしている。
【0062】
2つの円弧状の放射線検出器65の上部は、フレキ等による可動手段71で結合する。また、可動手段71の両側は、持ち上げ手段72を介して、支柱64と接続する。支柱64を上部に持ち上げることによって、支柱64に接続した持ち上げ手段72が、2つの円弧状の放射線検出器65を持ち上げ、向い合う放射線検出器65の下部の非接触部73の間隔が開くようにしている。なお、放射線検出器65を持ち上げる機構は、図7に示す持ち上げ手段72に限ったものではなく、ボールねじなど一般に使用されている手法でも良い。
【0063】
図6(a)は、この放射線検出器65を用いた、放射能測定装置の構成例を示す概要図である。この放射能測定装置は、配管61に沿って放射線検出器65を動かすためのガイド63と移動手段66、および支柱64を上下に移動する上下移動手段67より構成される。なお、62は配管サポート等の突起物である。
【0064】
図6(a)の矢印方向に向かって、移動手段66によって、放射線検出器65を移動させながら、配管61の長尺方向の放射能測定を行なう場合、その移動途中に、放射線検出器65と干渉する突起物62が存在した場合においては、持ち上げ手段72によって、2つの放射線検出器65の非接触部73の間隔を開き、突起物62を逃れるように分離可能としたことにより、放射線検出器65と突起物62との干渉を避けることができる。
【0065】
従って、以上のように構成した本実施形態による放射線検出器65を用いた放射能測定装置は、配管サポート等の突起物62との干渉を避けながら、配管等の長尺方向に放射線検出器65をスムースに移動させることが可能となる。
その結果、配管などの長尺状の被検体61の軸方向における放射能測定に要する測定時間を短縮することが可能となり、作業者の被ばく量が低減する。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態を図6(b)、および図8を用いて説明する。
【0066】
図8は、本実施の形態による、放射線検出器の構成例を示す概要図である。
【0067】
本実施の形態による放射線検出器65は、図8に示すように、2つの円弧状の放射線検出器65が向い合って配置している。2つの円弧形状放射線検出器65は左右対称形のもので良く、また、配管サポート等の突起物62を回避するに適したものであれば、左右非対称でも構わない。非接触部73は、向い合う2つの円弧形状放射線検出器65の間隔である。
【0068】
径方向放射線検出器移動手段82は、2つの向い合う放射線検出器65を、ガイドライン83に沿って移動させることにより、非接触部73の間隔を制御する機構である。
【0069】
図6(b)は、この放射線検出器81を用いた、放射能測定装置の構成例を示す概要図である。この放射能測定装置は、配管61に沿って放射線検出器65を動かすためのガイド63と移動手段66とにより構成される。なお、62は配管サポート等の突起物である。
【0070】
図6(b)の矢印方向に向かって、移動手段66によって、放射線検出器65を移動させながら、配管61の長尺方向の放射能測定を行なう場合、その移動途中に、放射線検出器65と干渉する突起物62が存在した場合においては、径方向放射線検出器移動手段82によって、2つの放射線検出器65の非接触部73の間隔を開き、突起物62を逃れるように分離可能としたことにより、放射線検出器65と突起物62との干渉を避けることができる。
【0071】
従って、以上のように構成した本実施形態による放射線検出器65を用いた放射能測定装置は、配管サポート等の突起物62との干渉を避けながら、配管等の長尺方向に放射線検出器65をスムースに移動させることが可能となる。その結果、配管などの長尺状の被検体61の軸方向における放射能測定に要する測定時間を短縮することが可能となり、作業者の被ばく量が低減する。
(第8の実施の形態)
第8の実施の形態を図9を用いて説明する。
【0072】
図9は、本実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図である。
【0073】
本実施の形態による放射能測定装置は、図9に示すように、長尺状の被検体である燃料集合体106の、所定の断面の周囲を囲むように配置した放射線検出器104と、燃料集合体運搬用クレーン105と、放射線検出器104からの出力信号を増幅し、計測信号に変換する測定系3と、その信号を取り込み工学単位等に変換するデータ処理装置4と、この結果を出力するCRT5と、プリンタ6等とから構成している。なお、測定系3以降の構成および作用は、図1で説明したものと同じである。
【0074】
放射線検出器104によって、燃料集合体106の所定の断面での測定を行ない、それが終了すると、燃料集合体運搬用クレーン105によって、燃料集合体106を軸方向(Z方向)に沿って所定距離吊上げる。そして、放射線検出器104は、当該断面における測定を行う。これを繰り返すことによって、燃料集合体106の軸方向の放射能分布を取得することができる。
【0075】
従って、以上のように構造した本実施の形態による放射能測定装置においては、燃料集合体106の軸方向の放射能分布測定をスムースに実施できるようになる。その結果、燃料集合体106の軸方向における放射能分布測定に要する測定時間を短縮することが可能となり、作業者の被ばく量が低減する。
(第9の実施の形態)
第9の実施の形態を図10を用いて説明する。
【0076】
図10は、本実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図である。
【0077】
本実施の形態による放射能測定装置は、図10に示すように、長尺状の被検体1の、所定の断面の周囲を囲むように配置した放射線検出器104と、放射線検出器移動手段103と、放射線検出器移動軸102と、放射線検出器104の測定結果を測定系以降に送る信号線101と、測定系以降(図示せず)とから構成している。なお、測定系以降の構成および作用は、これまで説明したものと同じなので、図中の記載および説明は省略する。
【0078】
放射線検出器104によって、被検体1の所定の断面での測定を行ない、それが終了すると、放射線検出器移動手段103を用いて、放射線検出器移動軸102に沿って放射線検出器104を所定距離移動する。そして、放射線検出器は、当該断面における測定を行う。これを繰り返すことによって、被検体1の軸方向の放射能分布を取得することができる。
【0079】
従って、以上のように構造した本実施による放射能測定装置においては、被検体1の軸方向の放射能分布測定をスムースに実施することが可能となる。その結果、長尺状の被検体1の軸方向における放射能分布測定に要する測定時間を短縮することが可能となり、作業者の被ばく量が低減する。
【0080】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の放射能測定装置によれば、長尺状被検体の軸方向放射能分布の測定において、放射線検出器の数を減らすことが可能となる。その結果、測定装置を簡素化することができ、かつメンテナンス性も向上させることができる。
【0081】
また、放射線検出器の断面形状を調整可能な構成としているため、被検体の断面形状、寸法に応じて、測定に適した配置条件を実現することができる。
【0082】
さらに、本発明の放射能測定装置を水プールに設置する場合、遮蔽体を備えているが、その場合、浮き体も同時に備えてその浮力を利用しているため、放射能測定装置の移動を容易に行なうことができる。
【0083】
さらにまた、配管周りの測定については、配管サポート等の突起物との干渉を回避することができる構成の放射線検出器を用いているため、短時間での測定が可能となる。
【0084】
以上により、測定装置の簡素化、測定条件に適した検出器の配置、および測定時間の短縮化を図ることが可能となり、もって、作業効率の向上と、作業者の被ばく量の低減を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態による放射能測定装置の基本構成例を示す概要図。
【図2】本発明の第2の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図3】本発明の第3の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図4】本発明の第4の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図5】本発明の第5の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図6】本発明の第6、および第7の実施の形態による放射線検出器を用いた放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図7】本発明の第6の実施の形態による放射線検出器の構成例を示す概要図。
【図8】本発明の第7の実施の形態による放射線検出器の構成例を示す概要図。
【図9】本発明の第8の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図10】本発明の第9の実施の形態による放射能測定装置の構成例を示す概要図。
【図11】従来の放射能測定装置の基本構成例を示す概要図。
【符号の説明】
1・・長尺状被検体
2・・放射線検出器
3・・測定系
4・・データ処理装置
5・・CRT
6・・プリンタ
21・・単位放射線検出器
31・・放射線検出器外枠
32・・スライド手段
41・・外側電極
42・・中心電極
43・・絶縁物
51・・遮蔽体
52・・浮き体
61・・配管
62・・突起物
63・・ガイド
64・・支柱
65・・円弧状放射線検出器
66・・移動手段
67・・上下移動手段
71・・放射線検出器可動手段
72・・持ち上げ手段
73・・非接触部
82・・径方向放射線検出器移動手段
83・・ガイドライン
101・・信号線
102・・放射線検出器移動軸
103・・放射線検出器移動手段
104・・放射線検出器
105・・燃料集合体運搬用クレーン
106・・燃料集合体
107・・上部タイプレート

Claims (6)

  1. 長尺状の被検体の放射能を測定する放射能測定装置において、
    前記被検体の軸方向の任意の部所に、当該部所の周囲を包囲するように配置され、当該部所における断面の放射能測定を行う放射線検出器と、
    前記放射能測定装置本体を水中で使用する場合、前記被検体および前記放射線検出器の周囲を囲む遮蔽体と、
    前記遮蔽体に浮力を与える浮き体と
    を備えたことを特徴とする放射能測定装置。
  2. 前記請求項1に記載の放射能測定装置において、
    前記放射線検出器を複数個の単位放射線検出器を用いて構成し、前記被検体の軸方向の任意の部所の周囲を包囲するように前記各単位放射線検出器を配置したことを特徴とする放射能測定装置。
  3. 前記請求項2に記載の放射能測定装置において、
    前記複数個の単位放射線検出器により構成される放射線検出器の形状および寸法を、前記被検体の断面の形状および寸法に合わせて調節可能とするスライド手段を付加したことを特徴とする放射能測定装置。
  4. 前記請求項1に記載の放射能測定装置において、
    前記放射線検出器における、前記被検体の軸方向と直交する方向の断面形状を、前記被検体の断面の形状および寸法に合わせて円環形状または矩形状としたことを特徴とする放射能測定装置。
  5. 前記放射線検出器は、突起部分が存在する配管などの長尺状の被検体の周囲を包囲するように配置され、前記被検体の放射線を検出する円環状の放射線検出器であって、前記放射線検出器本体を前記被検体の軸方向に移動した場合に、前記突起部分を逃れるように分離可能としたことを特徴とする前記請求項1または前記請求項2に記載の放射能測定装置。
  6. 前記請求項1乃至5のいずれか1項に記載の放射能測定装置において、
    前記被検体と前記放射線検出器とを、前記被検体の軸方向に沿って相対的に移動可能としたことを特徴とする放射能測定装置。
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