JP3711584B2 - 焼結部品の成形方法および成形金型 - Google Patents

焼結部品の成形方法および成形金型 Download PDF

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【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形方法および成形金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属の粉末材料を圧縮成形する成形金型としては、例えば特開昭60−15099号公報に記載されたものがある。このような成形金型により圧縮成形される焼結部品として、表面に凸部を有するものは、一般に圧縮成形後の凸部における粉末材料の密度、言い換えれば硬度を、他の部位同様充分なものに確保するために、粉末材料に対して圧縮成形する際に、凸部が下側となるようにして行う。ところが、部品形状上や製造ラインにおける自動化などで、凸部を上側とした状態で圧縮成形しなければならない場合には、金型構造を分割し、分割したそれぞれの金型を任意に作動可能な型構成とする必要がある。
【0003】
図7ないし図9は、金型構造を分割した例を示しており、図7が粉末材料の充填工程、図8が充填された粉末材料に対する加圧工程、図9が圧縮成形品の抜き出し工程である。上記金型は、下型機構1と上型機構3とを有し、下型機構1側のキャビティ空間に粉末材料5が充填され、加圧後の平板状の圧縮成形品7には、上側に凸部7aが形成されている。
【0004】
下型機構1は、圧縮成形品7のボス部7bの下面を成形する固定型9と、ボス部7bの貫通孔7cを成形する可動ロッド11と、ボス部7b周囲の部品本体部7dの下面を成形する可動下部型13と、凸部7aに対応した部品本体部7dの下面に位置する可動ピン15と、圧縮成形品7の外周部を成形する可動側部型17との五つの型を備えている。
【0005】
固定型9は、ホルダ19などを介して基台21に固定されている。可動ロッド11は、ホルダ23などを介してピストン25に連結され、ピストン25は、ベース27上に固定されたシリンダ29内に、封入されたエア圧によって弾性的に収納支持されている。ベース27およびシリンダ29は、可動側部型17に対し図示しない連結材により連結されており、これらは一体となって基台21に対して上下動する。
【0006】
可動下部型13は、上部ホルダ31上に固定され、上部ホルダ31の側方に設けられた連結部材33には、前記基台21に固定されるエアシリンダ35が連結されている。エアシリンダ35の駆動により可動下部型13が上下動する。可動ピン15は、上部ホルダ31を貫通しその下方に位置する下部ホルダ37上に固定され、下部ホルダ37の側方に設けられた連結部材39には、前記基台21に固定されるエアシリンダ41が連結されている。エアシリンダ41の駆動により可動ピン15が上下動する。
【0007】
一方、上型機構3は、全体が下型機構1に対して接近離反する方向に上下動可能であり、型本体43と、圧縮成形品7の凸部7aを成形するための可動ピン45とを備えている。型本体43は、外部ホルダ47に固定される一方、可動ピン45は外部ホルダ47および型本体43を貫通してその基端側が内部ホルダ49に固定されている。
【0008】
外部ホルダ47は、下部ベース51に対し、そのエア室53内に収納されたピストン55を介して弾性的に支持されている。内部ホルダ49は、下部ベース51上に固定された上部ベース57に対し、そのエア室59内に収納されたピストン61を介して弾性的に支持されている。つまり、内部ホルダ49に固定された可動ピン45は、外部ホルダ47に固定された型本体43に対して上下動可能である。
【0009】
上記したような金型構造において、図7の充填工程では、下型機構1側のキャビティ空間内に、上面が平面状となるように粉末材料5を充填する。この充填時には、圧縮成形後の圧縮成形品7に対して各部の厚さがそれぞれ約2倍となるように、固定型9に対し、可動下部型13、可動側部型17および可動ピン15を上下動させ、圧縮成形後の各部の粉末密度の均一化を図るようにする。このとき、可動ロッド11も可動側部型17と同時に上下動し、上端面が可動側部型17の上面と同一面となる位置にある。この時点では、可動ピン15は、可動下部型13よりも下方に位置し、この位置の粉末材料5が圧縮成形品7の凸部7aに対応した位置の下方に突出するように充填されることになる。
【0010】
粉末充填後は、図8に示すように、上型機構3が下降し、型本体43が下型機構1側のキャビティ空間内に入り込んで粉末材料5を圧縮する。このとき、可動下部型13、可動側部型17、可動ロッド11および可動ピン15がそれぞれ若干下降するとともに、可動ピン15および可動下部型13の各上面が同一面となるようにこれら両者が相対移動する。一方、上型機構1側の可動ピン45は、可動ピン15および可動下部型13の各上面が同一面となるに伴って、型本体43に対して上昇し、これによって圧縮成形品7の上面の凸部7aが形成されることになる。このような各型の動きにより、圧縮成形品7の各部の厚さが、図1における粉末充填時の各部の厚さのそれぞれ約1/2となり、圧縮成形品7の各部の粉末密度が均一化し、凸部7aが形成された部位の硬度も所望に確保されたものとなる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の成形金型では、凸部7aを成形するために、下型機構1については、可動下部型13に対して可動ピン15を上下動可能に構成するとともに、上型機構3についても、型本体43に対して可動ピン45を上下動可能に構成してあることから、型構造が複雑になるとともに、各型への作動指示も複雑になって困難になるという問題がある。また、複数に分割された型構造では、成形金型を動作させるためのプレス機械の機能上、焼結部品の形状に合った型構成が不可能になる場合があるとともに、圧縮成形品の寸法精度が悪い、金型費が高い、凸部の先端にバリが発生する、などのデメリットがある。
【0012】
そこで、この発明は、型構造を複雑化することなく、焼結部品における凸部を上側とした状態で、凸部において適正な硬度を確保しつつ圧縮成形できるようにすることを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、この発明は、第1に、上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形方法において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するものであり、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 とした場合、0<L/H≦0.2の条件で、前記θ1 が20°以上となるような凸部の形状として成形し、この際前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型に一体化して設けられている焼結部品の成形方法としてある。
【0014】
第2に、上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形方法において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するとともに、前記凸部に対応して部品本体部の下面に、傾斜面を備えた凹部を有するものであり、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記凸部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 、前記凹部の部品本体部下面からの深さをh、前記凹部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ2 とした場合、0.2<L/H≦0.6の条件で、h/Hが少なくとも0.4、前記θ1 およびθ2 がいずれも20°以上となるような凸部および凹部の形状として成形し、この際前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型に一体化して設けられているとともに、前記下型には、前記凹部に対応する金型凸部が前記下型に一体化して設けられている焼結部品の成形方法としてある。
【0015】
第3に、上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形金型において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するものであり、前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型と一体化して設けられ、この金型凹部は、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 とした場合、0<L/H≦0.2の条件で、前記θ1 が20°以上となるような凸部の形状に対応した形状である焼結部品の成形金型としてある。
【0016】
第4に、上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形金型において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するとともに、前記凸部に対応して部品本体部の下面に、傾斜面を備えた凹部を有するものであり、前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型と一体化して設けられるとともに、前記下型には、前記凹部に対応する金型凸部が前記下型と一体化して設けられ、前記金型凹部および金型凸部は、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記凸部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 、前記凹部の部品本体部下面からの深さをh、前記凹部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ2 とした場合、0.2<L/H≦0.6の条件で、h/Hが少なくとも0.4、前記θ1 およびθ2 がいずれも20°以上となるような凸部および凹部の形状に対応した形状である焼結部品の成形金型としてある。
【0017】
【作用】
第1の成形方法または第3の成形金型によれば、焼結部品の凸部に対応する金型凹部を形成した上型を一体型とするとともに、下型も一体型として型構造を簡素化し、凸部を上側とした状態で圧縮成形しても、凸部の硬度が適正に確保される。
【0018】
第2の成形方法または第4の成形金型によれば、焼結部品の凸部に対応する金型凹部を形成した上型を一体型とするとともに、焼結部品の凹部に対応する金型凸部を形成した下型も一体型として型構造を簡素化し、凸部を上側とした状態で圧縮成形しても、凸部の硬度が適正に確保される。
【0019】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面に基づき説明する。
【0020】
図1ないし図3は、この発明の一実施例に係わる焼結部品の成形金型における成形工程を示しており、図1が粉末材料の充填工程、図2が加圧工程、図3が圧縮成形品の抜き出し工程である。上記成形金型は、下型機構63と上型機構65とを有し、下型機構63側のキャビティ空間に金属の粉末材料67が充填され、加圧後の平板状の圧縮成形品69は、中心部にボス部69aが、ボス部69aの周囲に部品本体部69bがそれぞれ形成され、部品本体部69bの上面に複数の凸部69cが、この各凸部69cに対応して部品本体部69bの下面に凹部69dがそれぞれ形成されている。
【0021】
下型機構63は、圧縮成形品69のボス部69aの下面を成形する固定型71と、ボス部69aの貫通孔69eを成形する可動ロッド73と、部品本体部69bの下面を成形する下型としての可動下部型75と、圧縮成形品69の外周部を成形する可動側部型77との四つの型を備えている。可動下部型75の上面には、圧縮成形品69の凹部69dを成形するための金型凸部75aが形成されている。
【0022】
固定型71は、従来例同様に、ホルダ79およびブロック80を介して基台81に固定されている。可動ロッド73も従来例同様に、ホルダ83およびブロック84などを介してピストン85に連結され、ピストン85は、ベース87上に固定されたシリンダ89内に、封入されたエア圧によって弾性的に収納支持されている。ベース87およびシリンダ89は、可動側部型77に対し図示しない連結材により連結されており、これらは一体となって基台81に対して上下動する。可動下部型75は、ホルダ91上に固定され、ホルダ91の外側下部に取り付けられた連結部材93には、前記基台81に固定されるエアシリンダ95が連結されている。エアシリンダ95の駆動により可動下部型75が上下動する。
【0023】
下型機構63には、基台81の図中で左側に、図2の加圧工程にて連結部材93の最下端位置を規制する規制ブロック97が、左右方向に移動可能なスライドブロック99上に固定されている。規制ブロック97の上方には、規制ブロック97およびスライドブロック99を図中で左右方向に移動させる上下動可能な中間部材101が設けられている。中間部材101は、作用棒103の先端に傾斜面103aを備えており、一方前記規制ブロック97には、この傾斜面103aが当接可能な図中で紙面に直交する方向に延長される固定軸105が設けられ、中間部材101の下降により、傾斜面103aが固定軸105に当接して規制ブロック97およびスライドブロック99を図中で左方向に移動させる。中間部材101のさらに上方には、可動側部型77に固定された作用ロッド107が配置されており、可動側部型77の下降に伴って中間部材101が下降することになる。
【0024】
一方、上型機構65は、全体が下型機構63に対して接近離反する方向に上下動可能であって上型としての型本体109を備え、型本体109はホルダ111側に固定されている。型本体109は、圧縮成形品69の凸部69cを成形するための金型凹部109aが下面に形成されている。
【0025】
上記金型凹部109aの形状および、下型機構63における可動下部型75の金型凸部75aの形状は、圧縮成形後の圧縮成形品69の凸部69cおよび凹部69dの形状が図4に示す条件を満たすようなものに対応するものとする。すなわち、圧縮成形品69の凸部69cおよび凹部69dの拡大された断面図である図4(a)において、凸部69cおよび凹部69dは、傾斜面69fおよび傾斜面69gをそれぞれ備えており、部品本体部69bの厚さをH、凸部69cの部品本体部69b上面からの高さをL、凸部69cにおける傾斜面69fの鉛直線に対する傾斜角度をθ1 、凹部69dの部品本体部69b下面からの深さをh、凹部69dにおける傾斜面69gの鉛直線に対する傾斜角度をθ2 とした場合、図4(b)におけるAのデータで示すように、0.2<L/H≦0.6の条件で、h/Hが少なくとも0.4、θ1 およびθ2 がいずれも20°以上となるような形状とする。
【0026】
図4(b)におけるBのデータは、h/Hが0、すなわちh=0であって凹部69dが存在しない場合の凸部69cの形状の条件を示しており、この場合には、0<L/H≦0.2の条件で、θ1 が20°以上となる必要があり、これに対応して型本体109の金型凹部109aの形状を設定する。
【0027】
上記したような型構造を備えた焼結部品の成形金型において、図1の充填工程では、下型機構63側のキャビティ空間内に、上面が平面状となるよう粉末材料67を充填する。この充填時には、圧縮成形後の圧縮成形品69に対して各部(ここではボス部69aおよび、凸部69cを除く部品本体部69b)の厚さがそれぞれ約2倍となるように、固定型71に対し、可動下部型75および可動側部型77を上下動させ、圧縮成形後の各部の粉末密度の均一化を図るようにする。このとき、可動ロッド73も可動側部型77と同時に上下動し、上端面が可動側部型77の上面と同一面となる位置にある。
【0028】
粉末充填後は、図2に示すように、上型機構65が下降し、型本体109が下型機構63側のキャビティ空間内に入り込んで粉末材料67を圧縮する。このとき、可動下部型75、可動側部型77および可動ロッド73がそれぞれ若干下降し、加圧終了時でのボス部69aおよび、凸部69cを除く部品本体部69bの各厚さが、図1の粉末充填時での各部の厚さのそれぞれ約1/2となり、圧縮成形品69のボス部69aおよび、凸部69cを除く部品本体部69bの粉末密度が均一化し硬度も均一化したものとなる。
【0029】
一方、部品本体部69bの凸部69cが形成された部位については、前記図4の形状、特にθ1 =θ2 =20°でh=2mm(H=5mm)とすることで、図5に示すように、通常適用される圧縮成形品69の粉末密度(g/cm3 )が6.8ないし6.9において、適正な硬度HRB(ロックウェル硬さ)=58前後が確保されるものとなる。なお、図5の硬度データは、各粉末密度について複数のデータを平均したものである。
【0030】
図6(a)は、θ1 と硬度との関係を、▲1▼θ2 =10°,h=1mm、▲2▼θ2 =10°,h=2mm、▲3▼θ2 =20°,h=1mm、▲4▼θ2 =20°,h=2mmの四つの条件について示したもの、図6(b)は、θ2 と硬度との関係を、▲1▼θ1 =10°,h=1mm、▲2▼θ1 =10°,h=2mm、▲3▼θ1 =20°,h=1mm、▲4▼θ1 =20°,h=2mmの四つの条件について示したもの、図6(c)は、hと硬度との関係を、▲1▼θ1 =θ2 =10°,▲2▼θ1 =θ2 =20°,▲3▼θ1 =10°,▲2▼θ2 =20°,▲4▼θ1 =20°,θ2 =10°の四つの条件について示したものである。但し、ここでの粉末密度は6.8g/cm3 としてある。これによれば、凸部69cの硬度は、θ1 の影響をあまり受けず、θ2 およびhの値が大きくなるに従って上昇する傾向にあり、前述したように、θ1 =θ2 =20°でh=2mmのときが最も硬度が高くなることがわかる。
【0031】
このようにして、加圧成形された圧縮成形品69は、図3の抜き出し工程にて型内から抜き出される。この動作は、図2の状態から上型機構65が上昇する一方、下型機構63については可動ロッド73および可動側部型77が同時に下降し、さらに可動下部型75も下降する。そして、可動側部型77がさらに下降することにより中間部材101が下降し、これに伴い規制ブロック97がスライドブロック99とともに図中で左方向に移動する結果、可動下部型75は、連結部材93の規制ブロック97による規制が解除されることで図3のようにさらに落ち込み、圧縮成形品69の取り出しが可能となる。このとき、連結部材93はエアシリンダ95に対して上下動作がフリーとなるように、エアシリンダ95内のエア室が開放状態となっている。
【0032】
上記したような成形金型においては、圧縮成形品69の凸部69cおよび凹部69dを、それぞれ一体となった型本体109および可動下部型75によって成形するので、型構造が単純化しており、各型への作動指示も簡素化されたものになる。また、型本体109および可動下部型75が、いずれも一体型であるので、部品形状に合わせた型構成が設定可能になるとともに、圧縮成形品69の寸法精度が高まる、金型費が安価になる、凸部69cの先端のバリ発生が防止される、などのメリットがある。
【0033】
【発明の効果】
以上説明してきたように、第1の発明または第3の発明によれば、焼結部品の凸部に対応する金型凹部を形成した上型を一体型とするとともに、下型も一体型として型構造を簡素化し、凸部を上側とした状態で圧縮成形しても、凸部の硬度を適正に確保することができる。
【0034】
第2の発明または第4の発明によれば、焼結部品の凸部に対応する金型凹部を形成した上型を一体型とするとともに、焼結部品の凹部に対応する金型凸部を形成した下型も一体型として型構造を簡素化し、凸部を上側とした状態で圧縮成形しても、凸部の硬度を適正に確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例に係わる焼結部品の成形金型を利用した成形工程での粉末充填工程図である。
【図2】図1の成形金型を利用した加圧工程図である。
【図3】図1の成形金型を利用した抜き出し工程図である。
【図4】(a)は図1の成形金型によって成形される圧縮成形品の凸部の拡大された断面図、(b)は(a)における凸部および凹部の形状の条件を示す説明図である。
【図5】図1の成形金型によって成形される圧縮成形品における凸部の粉末密度と硬度との相関図である。
【図6】(a)は図1の成形金型によって成形される圧縮成形品における凸部の傾斜面の角度と硬度との相関図、(b)は同圧縮成形品における凹部の傾斜面の角度と硬度との相関図、(c)は同圧縮成形品における凹部の深さと硬度との相関図である。
【図7】従来例に係わる焼結部品の成形金型を利用した成形工程での粉末充填工程図である。
【図8】図7の成形金型を利用した加圧工程図である。
【図9】図7の成形金型を利用した抜き出し工程図である。
【符号の説明】
67 粉末材料
69 圧縮成形品
69b 部品本体部
69c 凸部
69d 凹部
69f,69g 傾斜面
75 可動下部型(下型)
75a 金型凸部
109 型本体(上型)
109a 金型凹部

Claims (4)

  1. 上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形方法において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するものであり、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 とした場合、0<L/H≦0.2の条件で、前記θ1 が20°以上となるような凸部の形状として成形し、この際前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型に一体化して設けられていることを特徴とする焼結部品の成形方法。
  2. 上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形方法において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するとともに、前記凸部に対応して部品本体部の下面に、傾斜面を備えた凹部を有するものであり、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記凸部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 、前記凹部の部品本体部下面からの深さをh、前記凹部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ2 とした場合、0.2<L/H≦0.6の条件で、h/Hが少なくとも0.4、前記θ1 およびθ2 がいずれも20°以上となるような凸部および凹部の形状として成形し、この際前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型に一体化して設けられているとともに、前記下型には、前記凹部に対応する金型凸部が前記下型に一体化して設けられていることを特徴とする焼結部品の成形方法。
  3. 上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形金型において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するものであり、前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型と一体化して設けられ、この金型凹部は、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 とした場合、0<L/H≦0.2の条件で、前記θ1 が20°以上となるような凸部の形状に対応した形状であることを特徴とする焼結部品の成形金型。
  4. 上型と下型との間に充填された粉末材料に対し、前記上型と下型とを相対的に接近させて加圧し圧縮成形する焼結部品の成形金型において、前記焼結部品は、平板状の部品本体部の上面に、傾斜面を備えた凸部を有するとともに、前記凸部に対応して部品本体部の下面に、傾斜面を備えた凹部を有するものであり、前記上型には、前記凸部に対応する金型凹部が前記上型と一体化して設けられるとともに、前記下型には、前記凹部に対応する金型凸部が前記下型と一体化して設けられ、前記金型凹部および金型凸部は、前記部品本体部の厚さをH、前記凸部の部品本体部上面からの高さをL、前記凸部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ1 、前記凹部の部品本体部下面からの深さをh、前記凹部における傾斜面の鉛直線に対する傾斜角度をθ2 とした場合、0.2<L/H≦0.6の条件で、h/Hが少なくとも0.4、前記θ1 およびθ2 がいずれも20°以上となるような凸部および凹部の形状に対応した形状であることを特徴とする焼結部品の成形金型。
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