JP3711090B2 - 熱間幅圧下プレス用金型 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼材などの熱間スラブをプレスにより幅圧下する際に使用される金型に関する。具体的には、耐クラック性に優れた安価な熱間幅圧下プレス用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
鋼材などの製造において、熱間圧延用などのために加熱されたスラブ(本明細書ではこれを熱間スラブという)をプレスにより幅圧下することで、製品サイズに適した幅に調整することが行われる。このプレス用の金型には、ダクタイル鋳鉄(JIS G5502 に規定されるFCD)で一体物として製作されたものが使用されていた。
しかし、このプレス用の金型は、使用中の磨耗や熱亀裂の発生が著しく、短寿命であった。
そこで、金型の材質を、機械構造用合金鋼(JIS G4105 に規定されるSCM)、熱間工具鋼(JIS G4404 に規定されるSKT)に変更したところ、耐磨耗性や耐熱亀裂性は向上したものの十分な耐用期間には至らなかった。
【0003】
次に、特開平11−256271号公報に開示されているように、機械構造用炭素鋼を母材として、熱間スラブに対する押圧面に合金鋼を肉盛溶接したところ、耐磨耗性や耐熱亀裂性は著しく改善できることがわかった。
しかし、この従来の金型を実際に使用してみると、金型表面の一部の範囲において熱亀裂が激しく、この一部の範囲の熱亀裂を防止するために金型の全面に高価な合金鋼を肉盛していたため肉盛溶接の費用が高くなるという問題点があった。
また、溶接後の機械加工時にも高硬度の合金鋼を切削することから加工時間が長くなるほか、切削工具も高価なものが必要なうえにその消耗も速く、機械加工費用も高くなるという問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決し、耐クラック性に優れた安価な熱間幅圧下プレス用金型を提供するとともに、改削により使用し終えた金型を繰り返し再生して使用できる安価な熱間幅圧下プレス用金型を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前述の課題を解決するために鋭意検討を行った結果なされたものであり、熱間スラブをプレスする押圧面のうち、熱亀裂が激しい範囲のみ耐クラック性の高い合金鋼を肉盛し、その最適な肉盛範囲を特定することにより、耐クラック性に優れた安価な熱間幅圧下プレス用金型を提供するものであり、その要旨とするところは特許請求の範囲に記載した通りの下記内容である。
【0006】
(1)熱間スラブをプレスにより幅圧下するための金型であって、前記熱間スラブに対する押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界から、前後にそれぞれ幅圧下プレスの送り量以下の範囲に、耐クラック性の高い合金鋼が部分的に肉盛されていることを特徴とする熱間幅圧下プレス用金型。
(2)前記金型の耐クラック性の高い合金鋼が、
質量%にて、
C:0.05〜0.5%、
Si:0.2〜0.9%、
Mn:0.15〜1.2%、
Cr:3.0〜8.0%、
Mo:1.5〜3.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる第1の合金鋼とすることを特徴とする(1)に記載の熱間幅圧下プレス用金型。
【0007】
(3)前記第1の合金鋼が、さらに、
質量%にて、
V:0.1〜0.5%、
Ni:1.5〜3.0%、
W:0.1〜0.5%を含有することを特徴とする(2)に記載の熱間幅圧下プレス用金型。
(4)前記合金鋼の肉盛部以外の押圧面に、
質量%にて、
C:0.18〜0.43%、
Si:0.15〜0.35%、
Mn:0.6〜0.85%、
Cr:0.9〜1.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる第2の合金鋼が肉盛されていることを特徴とする(1)乃至(3)のいずれかに記載の熱間幅圧下プレス用金型。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明における熱間幅圧下プレス用金型の実施の形態を図1乃至図3を用いて詳細に説明する。
図1は、熱間幅圧下プレスの平面図である。
図1において、熱間スラブ1を矢印の方向に移動させつつ、1組の金型2、2で幅方向に幅圧下プレスを行っている状態を示している。
図2は、本発明における熱間幅圧下プレス金型のA−A矢視断面図である。
図2において、金型2のスラブ押圧面は(a)のようにフラットであってもよく、また(b)のようにカリバー3が形成されていてもよい。
金型2の熱亀裂の激しい範囲には、耐クラック性の高い合金鋼5が肉盛されている。
【0010】
金型2の母材4としては、機械構造用合金鋼(JIS G4105 に規定されるSCM)、熱間金型鋼(JIS G4404 に規定されるSKT)を採用することができるほか、より安価な機械構造用炭素鋼(JIS G4051 に規定されるS35CやS45Cなど)、およびそれに類する鋼材(JIS G3201 に規定されるSF590など)などを採用することもできる。
発明者らは、図2に示すように、金型の押圧面に耐クラック性の高い合金鋼を肉盛した各種の熱間幅圧下プレス用金型において、その使用後の損傷状況を詳細に観察し、研究を重ねた結果、次のような知見を得た。
【0011】
すなわち、押圧面全面に耐クラック性の高い合金鋼を肉盛することで無補修寿命は延ばすことができるが、熱亀裂の発生を完全に防止することはできず、所定の期間使用した後には、押圧面を改削する必要がある。そして、このときの改削寸法は、熱亀裂の深さによって決まるため、発生する熱亀裂が浅いほど、改削寸法が少なくて済むことになる。
このような視点から押圧面の損傷状況を調べたところ、熱間スラブに対する押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界付近の熱亀裂が最も深く、これによって改削寸法が決まっていることが明らかになった。
また、機械構造用炭素鋼製の熱間幅圧下プレス用金型と押圧面全面に耐クラック性の高い合金鋼を肉盛した熱間幅圧下プレス用金型の損傷状況を比較検討したところ、次の点が明らかになった。
【0012】
すなわち、押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界付近に発生する熱亀裂は、耐クラック性の高い合金鋼を肉盛することで著しく改善される一方で、その他の押圧面においては、機械構造用炭素鋼のまま、あるいはそれと同等の強度を有する溶接材料で肉盛することで、耐クラック性の高い合金鋼を肉盛した平行部と傾斜部との境界付近と同程度の熱亀裂に留まることがわかった。
そこで、押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界前後の一定範囲のみに耐クラック性の高い合金鋼を肉盛し、その他の押圧面は機械構造用炭素鋼のままあるいはそれと同等の強度を有する溶接材料にて肉盛溶接することにより、耐クラック性の高い溶接材料を全面に肉盛溶接する場合に比べて溶接費用を安価に抑えることができ、溶接後の機械加工時間・費用も抑えられる上に、熱間幅圧下プレス用金型の無補修寿命を延ばすことができると同時に、改削寸法を少なくすることができる。またさらに、改削を繰り返して所定の寸法まで使用し終えた熱間幅圧下プレス用金型は肉盛を再生することができ、その再生金型においても無補修寿命を延ばすことができると同時に、改削寸法を少なくすることができる。
【0013】
図3は、本発明の熱間幅圧下プレス用金型の実施形態を示す図である。
図3の上側が熱間幅圧下プレス用金型の平面図であり、下側が立面図である。
図3において、斜線部が、本発明における耐クラック性の高い第1の合金鋼を肉盛する領域を示しており、スラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界から前側に250mm、後ろ側に150mmの領域に第1の合金鋼を肉盛溶接した。
第1の合金鋼を肉盛する領域をこの範囲としたのは、本実施形態における熱間幅圧下プレスの送り量である300mm以下にすることにより、熱亀裂の激しい範囲をカバーすることができるからである。
【0014】
なお、本実施形態における金型は、スラブ進行方向入り側に、もう一つの平行部と傾斜部との境界を有しているが、この部分は、熱間スラブのすべりを防止するために設けられており、熱間スラブを押圧する際に比較的熱亀裂の激しい範囲ではないので必ずしも第1の合金鋼を肉盛する必要はない。
第1の合金鋼の肉盛溶接に先立って、母材に対しては開先加工を施した。その場合には、溶接作業性を考慮して、約30度の勾配を設けた。
また、改削を繰り返して使用してきた金型においては、機械構造用炭素鋼相当の溶接材料からなる第2の合金鋼を用いて、耐クラック性の高い第1の合金鋼による肉盛を行った範囲以外の押圧面に肉盛溶接を行うことにより、再生を行った。この場合には、あらかじめ第2の合金鋼を、図3における下側の図における斜線部以外の形状となるように積層した。
【0015】
そして、金型の熱亀裂の激しいスラブ押圧面には耐クラック性の高い第1の合金鋼が肉盛溶接されており、第1の合金鋼の成分は、質量%にて、C:0.05〜0.5%、Si:0.2〜0.9%、Mn:0.15〜1.2%、Cr:3.0〜8.0%、Mo:1.5〜3.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる。
以下に各成分範囲の限定理由を説明する。Cは溶接金属の鋼中に固溶して、その硬さと強度を向上させるほか、CrやMo、VあるいはWと結合して炭化物を形成し、耐摩耗性を向上させる効果があるが、その含有量が0.05%未満では所望の効果が得られず、0.5%を超えると靭性が低下して耐熱亀裂性が低下する。したがってC含有量を0.05%以上0.5%以下とした。
【0016】
Siは溶接金属の強度を向上させるとともに、溶融した溶接金属の流動性を良好にして欠陥の発生を防止する効果があるが、その含有量が0.2%未満では所望の効果が得られず、0.9%を超えると靭性が低下して耐熱亀裂性が低下する。したがってSi含有量を0.2%以上0.9%以下とした。
Mnは溶接時に溶接金属の脱酸作用を行うとともに靭性を向上させる効果があるが、0.15%未満では所望の効果が得られず、1.2%を超えて添加してもその効果は飽和する。したがってMn含有量を0.15%以上1.2%以下とした。
【0017】
Crは耐酸化性を与えるとともに、Cと結合して高温強度を高めるために添加し、3.0%未満ではその効果が発揮されず、8.0%を超えると靭性が低下して耐熱亀裂性が低下する。したがってCr含有量を0.3%以上8.0%以下とした。
Moは溶接金属の鋼中に固溶して硬さおよび強度を向上させるほか、Cと結合して高温強度を高め、さらに焼戻し軟化抵抗性をもたらすために添加する。1.5%未満ではその効果が発揮されず、3.5%を超えると靭性が低下して耐熱亀裂性などが低下する。したがってMo含有量を1.5%以上3.5%以下とした。
【0018】
本発明の金型のスラブ押圧面は、このような耐クラック性の高い第1の合金鋼が肉盛溶接されているので、耐摩耗性に優れ、かつ熱亀裂の発生や拡大が抑制される。このため金型の母材には、上記機械構造用炭素鋼などの比較的安価な材料を採用しても、耐用期間を大幅に延長することができる。そして、スラブ押圧面が摩耗や亀裂により劣化した金型には、再び耐クラック性の高い合金鋼を肉盛溶接して再使用できる。
また本発明の金型において、耐クラック性の高い合金鋼5は、さらに重量%にて、V:0.1〜0.5%、Ni:1.5〜3.0%、W:0.1〜0.5%を含有していることが好ましい。Vは高温強度および焼戻し軟化抵抗性をさらに高めるために必要に応じて添加する。0.1%未満ではそのさらなる効果が発揮されず、0.5%を超えると靭性が低下して耐熱亀裂性などが低下する。したがってV含有量を0.1%以上0.5%以下とした。
【0019】
Niは溶接金属の靭性をさらに向上させるために添加し、1.5%未満ではそのさらなる効果が発揮されず、3.0%を超えると硬さが低下し耐摩耗性が低下する。したがってNi含有量を1.5%以上3.0%以下とした。Wは高温強度をさらに向上させるために添加し、0.1%未満ではそのさらなる効果が発揮されず、0.5%を超えると靭性が低下し耐熱亀裂性が低下する。したがってW含有量を0.1%以上0.5%以下とした。これら添加元素の効果により、合金鋼5は熱亀裂の発生および拡大がより抑制され、金型2の耐用期間をさらに一層延長することができる。
【0020】
さらに、必要に応じて、耐クラック性の高い第1の合金鋼による肉盛部以外の押圧面を、質量%にて、C:0.18〜0.43%、Si:0.15〜0.35%、Mn:0.6〜0.85%、Cr:0.9〜1.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる第2の合金鋼で肉盛することが好ましい。
機械構造用炭素鋼相当の合金鋼をプレス押圧面の熱亀裂の激しくない範囲に肉盛溶接することにより、熱亀裂の激しい範囲と同等の寿命を安価に実現することができる。
【0021】
第1および第2の合金鋼の肉盛溶接は、例えば上記成分組成のフラックス入りワイヤを使用して、MIG溶接により施工することができる。
さらに本発明の金型において、第1の合金鋼および第2の合金鋼は厚さaが15〜35mmの範囲で肉盛溶接されていることが好ましい。厚さaが15mm未満では耐用期間の延長効果が十分には発揮され難く、厚さaが35mm程度までの範囲において肉盛溶接作業の効率がよくかつ費用面からも適している。
【0022】
次に、本発明の金型の製造方法を説明する。金型のスラブ押圧面に第1の合金鋼および必要に応じて第2の合金鋼を肉盛溶接したのち、母材および肉盛り溶接部の合金鋼を併せた全体を、500〜550℃の温度にて熱処理し、この範囲の温度での保持時間を、金型の厚さt(mm)に応じ、t/25時間以上とする。なお肉盛溶接の前工程として、金型を400〜500℃に予熱しておくと、溶接後の残留応力軽減のために望ましい。
【0023】
肉盛溶接は、上述のように、例えば上記成分組成のフラックス入りワイヤを使用して、MIG溶接により施工することができるが、溶接部の残留応力を除去するとともに、組織を緻密化し延性を向上させるために上記条件の熱処理を行う。熱処理温度が500℃未満では、実用的な時間内でこれら効果をもたらすのが困難である。550℃を超えると、溶接金属の硬さが低下し、耐摩耗性が低下するとともに母材が軟化して強度が低下することになる。またこの温度範囲での保持時間がt/25時間未満では、スラブ押圧面の全体にわたる熱処理効果が得られ難くなる。
【0024】
【実施例】
本発明例として、図3に示すような形状の金型2で、スラブ押圧面が図2(a)のようなフラットなものと、図2(b)ようなカリバー付きのものを各2組ずつ、機械構造用炭素鋼S45Cで製作した。金型2の厚さtはいずれも400mmである。両金型とも、合金鋼5として表1に示すA,B2種類の成分からなるものをMIG溶接により肉盛溶接した。合金鋼5の厚さaはいずれも20〜30mmとした。また比較例として、ダクタイル鋳鉄製の同形状の金型を製作した。
【0025】
本発明例の4組の金型は、いずれも電気炉にて400〜500℃に予熱後、表1の各成分からなるフラックス入りワイヤを使用して、赤熱状態でピーニング処理を行ってスラブ押圧面の図3の斜線部分に第1の合金鋼の肉盛溶接を施し、その他の押圧面は第2の合金鋼の肉盛溶接を行った。
ついで電気炉にて500〜550℃に16時間保持する熱処理を行い、室温まで放冷したのち、機械研削などにより所定寸法に仕上げた。
【0026】
これら本発明例4組および比較例2組の金型を使用して、薄鋼板向け熱間スラブの幅圧下プレスを行った。スラブのサイズは、長さが5000〜12000mm、厚さは240mm、幅はプレス前とプレス後の差が約300mmであり、1日に約700本の熱間スラブをプレスした。
比較例の金型は、フラットなもの、カリバー付きのものいずれも、熱亀裂の拡大により、10日で組替えが必要となった。これに対して本発明例の金型はフラットなもの、カリバー付きのもの、いずれも、合金鋼が表1のA成分では60〜80日、B成分では80〜100日、組替えなしで使用できた。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、熱間スラブをプレスする押圧面のうち、熱亀裂が激しい範囲のみ耐クラック性の高い合金鋼を肉盛し、その最適な肉盛範囲を特定することにより、耐クラック性に優れた安価な熱間幅圧下プレス用金型を提供することができ、具体的には下記のような産業上有用な著しい効果を奏する。
【0029】
1)押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界付近に発生する熱亀裂は、第1の合金鋼を肉盛することで著しく改善される一方で、その他の押圧面においては、機械構造用炭素鋼のままあるいは、それと同等の強度を有する溶接材料で肉盛することで、第1の合金鋼を肉盛した平行部と傾斜部との境界付近と同程度の熱亀裂に留めることができ、熱間幅圧下プレス用金型の無補修寿命を延ばすことができると同時に、改削寸法を少なくすることができる。
2)第1の合金鋼のみを全面肉盛する場合に比べて、溶接材料費を安くできるとともに、機械加工時間・費用を低く抑えることができ、安価な熱間幅圧下プレス用金型を提供できる。
3)改削を繰り返して所定の寸法まで使用し終えた熱間幅圧下プレス用金型は肉盛を再生することができ、その再生金型においても無補修寿命を延ばすことができると同時に、改削寸法を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 熱間幅圧下プレスの平面図である。
【図2】 本発明における熱間幅圧下プレス金型のA−A矢視断面図である。
【図3】 本発明における熱間幅圧下プレス用金型の実施形態を示す図である。
【符号の説明】
1:熱間スラブ、
2:熱間幅圧下プレス用金型、
3:カリバー、
4:母材、
5:合金鋼
Claims (4)
- 熱間スラブをプレスにより幅圧下するための金型であって、前記熱間スラブに対する押圧面に設けたスラブ進行方向入り側の平行部と傾斜部との境界から、前後にそれぞれ幅圧下プレスの送り量以下の範囲に、耐クラック性の高い合金鋼が部分的に肉盛されていることを特徴とする熱間幅圧下プレス用金型。
- 前記金型の耐クラック性の高い合金鋼が、
質量%にて、
C:0.05〜0.5%、
Si:0.2〜0.9%、
Mn:0.15〜1.2%、
Cr:3.0〜8.0%、
Mo:1.5〜3.5%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる第1の合金鋼とすることを特徴とする請求項1に記載の熱間幅圧下プレス用金型。 - 前記第1の合金鋼が、さらに、
質量%にて、
V:0.1〜0.5%、
Ni:1.5〜3.0%、
W:0.1〜0.5%を含有することを特徴とする請求項2に記載の熱間幅圧下プレス用金型。 - 前記合金鋼の肉盛部以外の押圧面に、
質量%にて、
C:0.18〜0.43%、
Si:0.15〜0.35%、
Mn:0.6〜0.85%、
Cr:0.9〜1.2%を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物からなる第2の合金鋼が肉盛されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の熱間幅圧下プレス用金型。
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