JP3710903B2 - 透明誘電層用組成物、該組成物を用いた透明誘電層形成ガラス基板、およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、透明誘電層用組成物に関しており、さらに該組成物を利用して透明誘電層を形成したガラス基板、およびそのガラス基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
表示装置には、液晶表示、エレクトロルミネックス表示、プラズマ表示板等がある。それぞれの表示材料である誘電層は、透明であり、均一であり、平滑であるコーティングを必要としている。従来のコーティング方法には、スクリーン印刷法がある。これは、基板上にガラス粉末を含有する樹脂を塗装し焼成するという操作を3〜8回繰り返すことにより、誘電層を成形するというものである。
【0003】
しかし、この方法はいわゆるウェット方法であるので、一度に形成できる膜厚に限度があり、樹脂を塗装した後に溶剤を揮発させ、また樹脂を塗装するという操作の繰り返しにより、時間もかかり、溶剤が残存する可能性もでてきて、このことによる層への悪影響が起こり、またコストもかかる。
【0004】
そこで、ガラスフリットまたはガラス化可能な物質を含む分散体をベルトまたはフィルム上に成膜してガラスフリットまたはガラス化可能な鉱物を含むグリーンシートを形成し、このグリーンシートをセラミック基板上に圧着し、これを加熱して溶融固着させることによりセラミック基板上にガラス層を形成するグレーズドセラミック基板の製造方法が提案されている(特開昭61−22682号公報)。
【0005】
しかしながらこの方法によれば、グリーンシートとセラミック基板の密着力が弱いという問題があり、これを改良するにはバインダー樹脂の添加量を増加するか、あるいはバインダー樹脂のTgを下げる方法が考えられる。しかし、バインダー樹脂の添加量を増加するとガラスフリットの充填密度が低下するため焼成時にピンホールが発生しやすく、また、バインダー樹脂のTgを下げるとグリーンシートの強度が低下し取り扱いが難しいという問題がある。さらに、バインダー樹脂によりグリーンシートがセラミック基板に圧着状態にあるため、その後の焼成工程における昇温時にバインダー樹脂が消失する前に密着力が低下し、グレーズ部分のエッヂの収縮が起こるという欠陥もあった。
【0006】
さらにこれらの問題点を解決すべく、ガラスフリット、およびバインダーを主成分とし、必要に応じて無機粉末を加えて粉末シートとし、この粉末シートを感圧性接着剤層を介して被覆すべき物体上に加圧積層し、次いで焼成するコーティング方法が提案された(特開昭63−197640号公報および特開昭64−73086号公報)。
【0007】
しかしながらこれらの方法においては、先ず第1に感圧性接着剤層を別途余分に設ける必要がある。これに伴う余分の材料およびその調製を必要とし、またこの感圧性接着剤層を設けるための工程をさらに必要とするものであり、製造工程における繁雑性が余儀なくされていた。
【0008】
さらには、この感圧性接着剤層はセラミック基板とガラス被覆を構成する層との間に介在するものであり、後の焼成工程においてこの感圧性接着剤成分が熱分解するような場合においては、それにより発生した分解ガスにより前記ガラス層のふくれ等が生じ、誘電体製品として透明性等の品質の低下をもたらすものであることが十分に予測されるものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、感圧性接着剤層を別途余分に設けることなく、ガラス基板と良好な密着性を有し、焼成工程を経てもなお密着性を有し、より簡単な方法でガラス基板に一度の操作で一定厚の高品質の透明誘電層形成し得る透明誘電層用組成物、この組成物を用いて透明誘電層を形成したガラス基板、およびそのガラス基板の製造方法を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルであることを特徴とするプラズマ表示板の透明誘電層用組成物を提供することである。
【0011】
また、本発明は、ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルである透明誘電層用組成物を用いて、ガラス基板上に透明誘電層を形成したことを特徴とするプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板を提供することである。
【0012】
さらに、本発明は、ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルである混合物をドライフィルム化し、これをガラス基板に貼付し、焼成することを特徴とするプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板の製造方法を提供することである。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明についてさらに詳細に説明する。
【0014】
本発明の透明誘電層用組成物は、ポリメタクリル酸エステルという特定のポリマーを採用するものであるが、このポリマーとしては、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピル、ポリメタクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸イソブチル、ポリメタクリル酸ラウリル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル等が用いられ、好ましくは、ポリメタクリル酸ラウリル、ポリメタクリル酸2−エチルヘキシルであり、さらに好ましくはポリメタクリル酸ラウリルである。
【0015】
本発明はまた特定のガラス粉末を採用するものであるが、このガラス粉末としては、通常のPbO−B2 O3 −SiO2 系ガラス、Na2 O−B2 O3 −SiO2 系ガラス、BaO−CaO−SiO2 系ガラス、PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2 系ガラス等が用いられ、好ましくは、PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2 系ガラス、PbO−B2 O3 −SiO2 系ガラスであり、さらに好ましくはPbO−ZnO−B2 O3 −SiO2 系ガラスである。
【0016】
また、このガラス粉末の平均粒径は、0.5〜30μmのものが採用され、好ましくは2〜15μm、さらにこのましくは3〜10μmである。ガラス粉末の平均粒径が30μm以上であると、溶融しにくいため、焼成後ユズ肌となり、また0.5μm以下であると分散後の二次凝集の原因となり好ましくない。
【0017】
このポリメタクリル酸エステルとガラス粉末との混合割合は、ポリメタクリル酸エステルとガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%およびガラス粉末40〜90重量%であり、好ましくはポリメタクリル酸エステル10〜30重量%およびガラス粉末70〜90重量%、さらに好ましくはポリメタクリル酸エステル20〜30重量%およびガラス粉末70〜80重量%である。ポリメタクリル酸エステルが60重量%以上であると焼成時に発泡の原因となり、10重量%以下であると粘着剤の効果が少なくなる。
【0018】
本発明で用いるポリメタクリル酸エステルとガラス粉末との分散体を得るために用いる溶剤としては、エタノール、ブタノール、トルエン、ベンゼン、メチルエチルケトン、クロロホルム、ジメチルスルホキシド、酢酸エチル等の通常の有機溶剤を使用することができる。これらの溶剤の中では特にトルエン、酢酸エチル、メチルエチルケトンが好ましい。また、必要に応じて添加剤を用いることができる。添加剤としては、架橋剤、分散剤、タッキファイヤー等を適宜用いることができる。架橋剤は、凝集力向上等を目的とし、例えば、イソシアネート系架橋剤、エポキシ系架橋剤、アジリジン系架橋剤、金属キレート系架橋剤等があり、分散剤は例えば、界面活性剤、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸のような脂肪酸、脂肪酸エステル、アクリル系オリゴマー等があり、タッキファイヤーは粘着性を付与することを目的として、例えば、ロジンエステル系、水素添加ロジンエステル系、テルペンフェノール系、石油樹脂系、ロジンフェノール系等がある。
【0019】
さらに、本発明の透明誘電層の品質に悪影響を与えないものであれば、その他の添加剤も添加することができる。
【0020】
本発明において前記分散体を得るための混合機はボールミル、湿式粉砕機であり、これを密閉した条件で操作して、ポリメタクリル酸エステルとガラス粉末との均一な分散体を得る。
【0021】
この均一な分散体をコーターを用いてキャリアフィルムであるプラスチックフィルム上に塗布して、厚さが50〜500μmの均一な層を作り、これをドライヤーを用いて、温度約60〜120℃で乾燥して、同様に均一な厚さを有するドライフィルムを得る。その後、キャリアフィルムの貼付面と反対の面に保護フィルムであるプラスチックフィルムを貼付し、この状態で数日間養生する。次いで、保護フィルムを剥がしガラス基板に貼付する。本発明のドライフィルム中のポリメタクリル酸エステルはバインダーであるとともに感圧性接着剤でもあり、接着性を示すので簡単な貼り付け作業で、正確にガラス基板に貼付できる。貼付後、キャリアフィルムを剥がして焼成炉中で焼成する。焼成温度は普通500〜1400℃であるが、本発明においては特に500〜600℃で焼成することが好ましい。
【0022】
【実施例】
本発明における実施例について説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0023】
実施例1
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物を湿式粉砕機の混合機にいれて、密閉系の条件で30分混合し均一な分散体を得た。
【0024】
これを、幅500m、長さ200mの大きさのキャリアフィルムPET75μmの上にロールコータを用いて4m/秒の早さで、200μmの均一な厚さに塗布した。ついでこれをドライヤーを用いて、温度90℃で2分乾燥して、同様に均一な50μmの厚さを有するドライフィルムを得た。その後、キャリアフィルムの貼付面と反対の面に保護フィルム(PET38μm)を貼付し、そのままの状態で7日間養生した。次いで幅70mm、長さ150mmの大きさのSiO2 のガラス基板上に、保護フィルムを剥がし、ガラス表面に合わせて貼付した。
【0025】
このときのドライフィルムのガラス基板上への密着度はプローブタックの方法により測定したところ、100g/φ5mmであった。
【0026】
さらに、前記キャリアフィルムを剥離した後、これを電気炉中で焼成温度590℃で30分にわたり焼成した。これによりガラス基板上に透明な誘電層が形成された。こうして得られた焼成後の形状、被着体(フロートガラス板)の形状、製糊後のガラスの沈降、および製膜性は、良好であった。これらの特性は表1に記載してある。
【0027】
実施例2
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 300g
ガラス粉末 700g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物から実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0028】
実施例3
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 100g
ガラス粉末 900g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0029】
実施例4
分散体材料
ポリメタクリル酸2−エチルヘキシル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0030】
実施例5
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 10〜20μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0031】
実施例6
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 0.5〜5μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
この混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0032】
実施例7
実施例1と同様の混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、600℃で30分間にわたり焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0033】
実施例8
実施例1と同様の混合物を実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに580℃で30分間にわたり焼成した。こうして得られたものの特性は、表1に記載してある。
【0034】
比較実施例1
実施例と比較するために、樹脂対ガラス粉末の割合を下のように変えた組成で実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表2に記載してある。
【0035】
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 700g
ガラス粉末 300g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
比較実施例2
実施例と比較するために、樹脂対ガラス粉末の割合を下のように変えた組成で実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表2に記載してある。
【0036】
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 50g
ガラス粉末 950g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 3〜10μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
比較実施例3
実施例と比較するために、ガラス粉末の粒径を変えて、下に示す組成で、実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表2に記載してある。
【0037】
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 >30μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
比較実施例4
実施例と比較するために、ガラス粉末の粒径を変えて、下に示す組成で、実施例1と同様にしてドライフィルムを製造し、次にガラス表面に合わせて貼付し、さらに焼成した。こうして得られたものの特性は、表2に記載してある。
【0038】
分散体材料
ポリメタクリル酸ラウリル 200g
ガラス粉末 800g
PbO−ZnO−B2 O3 −SiO2
粒径 <0.5μm
酢酸エチル溶剤 400g
ロジン系樹脂タッキファイヤー 10g
実施例および比較実施例の結果を示す表1、表2における各評価項目に関して、試験および判断の方法を以下に示す。
【0039】
焼成後の形状
焼成を行った後の製膜した透明誘電層の表面形状を目視により確認した。
【0040】
A:良好
B:ほぼ良好
C(発泡):樹脂が焼成時に発泡を起こし誘電層の無い部分が存在している
C(ユズ肌):ガラス粉末が溶融しきれず誘電層表面が平滑になっていない
プローブタック
ASDM D2979に準ずる方法にて測定した。
【0041】
製糊後のガラスの沈降
ガラスと樹脂が混合された分散体を静置しガラスの沈降しやすさを目視にて確認した。
【0042】
A:良好
B(長時間放置時若干沈降):若干沈降するが再撹拌により良好状態にもどるB(若干2次凝集):若干2次凝集を起こすが再撹拌により良好状態にもどるC(沈降):撹拌後すぐに沈降が開始され長期放置されるとかなりの再撹拌時間を要する
C(2次凝集):ガラスが2次凝集を起こし再撹拌と共に再分散を要する
製(造)膜性
ドライフィルム化したガラスと樹脂の混合物の造膜性を官能テストにて確認した。
【0043】
A:良好
B:ほぼ良好
C(造膜性無):ドライフィルム化できない、凝集力が無い
焼成後の被着体(フロートガラス板)の形状
焼成を行った後の被着体(フロートガラス板)の変形度合いを目視にて確認した。
【0044】
A:良好
総合評価
上記の試験を総合的に評価を行った。
【0045】
A:良好
B:ほぼ良好(使用可)
C:不良(使用不可)
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、表示装置の表示材料である誘電層に使用可能であり、特に感圧性接着層を別途余分に設けることなく、ことさら特別の圧着あるいは加熱を必要とせずに、ガラス基板と良好な密着性を有し、より簡単な方法でガラス基板に一度の操作で一定厚の高品質の透明誘電層を設けることができる。本発明によりこのような透明誘電層用組成物、該組成物を用いた透明誘電層形成ガラス基板、および透明誘電層形成ガラス基板の製造方法を提供することがはじめて可能となる。
Claims (5)
- ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルであることを特徴とするプラズマ表示板の透明誘電層用組成物。
- ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルである透明誘電層用組成物を用いて、ガラス基板上に透明誘電層を形成したことを特徴とするプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板。
- 前記透明誘電層を500〜1400℃の温度で焼成して形成したことを特徴とする請求項2に記載のプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板。
- ポリメタクリル酸エステルと平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末との合計の重量を基準として、ポリメタクリル酸エステル10〜60重量%および平均粒径が0.5〜30μmのガラス粉末40〜90重量%を含み、該ポリメタクリル酸エステルはポリメタクリル酸2−エチルヘキシルまたはポリメタクリル酸ラウリルである混合物をドライフィルム化し、これをガラス基板に貼付し、焼成することを特徴とするプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板の製造方法。
- 前記焼成は、500〜1400℃の温度で実施されることを特徴とする請求項4に記載のプラズマ表示板用透明誘電層形成ガラス基板の製造方法。
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