JP3710426B2 - 光強度モニタ回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、光強度モニタ回路に関し、より詳細には、挿入損失と受光強度の偏波依存性が小さい光強度モニタ回路を実現するための回路構成、及び光強度モニタ回路が複数個集積した多チャネルの光強度モニタ回路を構成する際に、漏れ光による光クロストーク劣化を低減し、かつ高密度に集積して回路小型化を図るための多チャネルの光強度モニタ回路に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、通信トラフィックの急速な増加を背景に、大容量通信ネットワーク実現への要求がさらに高まってきており、各種大容量通信ネットワーク技術の研究開発が盛んに行われている。それらの中でも、特に、光ファイバ中に異なる波長の複数の光信号を多重化して伝送する波長分割多重(WDM)方式では、光ファイバの低損失性や広帯域性を生かして、Tb/s(T:テラ(=1012))級の超大容量伝送システムが実現され報告されている(例えば、H.Suzuki,et al.,IEEE Photon.Technol.Lett.,vol.12,no.7,2000.)。
【0003】
WDM伝送システムで安定に伝送を行うためには、多重化する複数の光信号の光強度を均一にする必要がある。光強度が不均一な場合、光強度が弱い光信号を受信する際に、他の光強度が強い光信号からの光クロストーク成分が相対的に大きくなるため、ビット認識率が低下してしまうためである。
【0004】
特に、WDM伝送システムで一般的に用いられる希土類添加ファイバを使用した光ファイバ増幅器は、入力される光信号が不均一な場合にその不均一性が増幅される特徴を有しているため、更に光強度均一化が重要になる。光強度均一化を行うためには、光ファイバ中を伝搬するWDM信号の光強度分布をモニタする光強度モニタと、得られた光強度分布に対応して各WDM信号に損失、または、増幅を与える光強度調整回路が必要となる。
【0005】
本発明に係る光強度モニタとして、現在までに、光ファイバとGRINレンズ、多層膜フィルタ、PD(フォトダーオード)を組み合わせたバルク型の光強度モニタや、平面光波回路で形成され、Y分岐回路やマッハツェンダ干渉計などのタップ回路とPDを集積した平面光波回路型の光強度モニタなどが実現されている。
【0006】
光強度モニタは、波長合分波器や可変光アッテネータ等の他の光部品と組み合わせて、WDM光信号強度等化器や光増幅器のゲイン等化器などに用いられるため、平面光波回路型の光強度モニタは、既に実現されているアレイ導波路回折格子(AWG)やVOA等の多彩な平面光波回路型光部品との一体集積が可能であり、回路小型化、量産化、高機能化などの観点から優れている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の平面光波回路型の光強度モニタでは、Y分岐回路や方向性結合器やマッハツェンダ干渉計をタップ回路として用いていたため、導波路材料の材料特性の差、特に、熱膨張係数の差に起因して生じる応力が導波路部分にかかり、光分岐回路の分岐比が入射光の偏波状態によって変化してしまう問題点があった。
【0008】
図11(a)〜(c)は、従来の光強度モニタの概略構成を示す上面図である。図中符号105は搭載用溝、108はPD(フォトダイオード)、131は入力端、132は出力端、133は光分岐回路、133aは入力導波路、133bは第一の出力導波路、133cは第二の出力導波路を示している。
【0009】
一般に、光ファイバ中の信号光は、温度や機械的負荷などの外因によって、その偏波状態が刻々と、かつ任意に変わるため、従来の光強度モニタでは光強度を高精度にモニタすることが困難であった。また、平面導波路型の光強度モニタは、同一基板上に複数個集積して多チャネル光強度モニタを構成する際、光ファイバを接続する入力端や光分岐回路部で生じた漏れ光が導波路材料内を伝搬して、他のチャネルのPDで受光される光クロストークが生じる。
【0010】
光強度モニタでは、光強度を高精度にモニタするため、光分岐回路で分岐されPDで受光される光の光強度を、光クロストークとしてPDで受光される光の強度よりも十分に大きくする必要がある。従来の多チャネル光強度モニタでは、光クロストークの抑制が不十分であったため、光分岐回路でPD側へ分岐する光強度を十分に小さくすることができず、その分、出射端側に分岐する光強度が小さくなり、挿入損失が大きくなるという問題があった。
【0011】
また、平面導波路型の光強度モニタでは、入力端は多心光ファイバの標準規格である250μm間隔、若しくは、127μm間隔で配置されているのに対して、PDが操作性確保のために通常300〜500μm角程度の大きさがあるため、PD部は500μm以上の間隔で配置する必要があった。入力端の間隔からPDの間隔まで展開するための展開導波路部分の面積が大きくなり、回路小型化の制限要因となっていた。
【0012】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、挿入損失や受光パワーの偏波依存性が小さい光強度モニタ回路、または光強度モニタを複数個同一基板上に集積して多チャネル光強度モニタ回路を構成する際に、ファイバ接続部や光分岐回路で生じ導波路材料中を伝搬する迷光の影響による光クロストークの劣化を抑制し、さらに、多数個集積した場合でも回路寸法が大きくならないようにした光強度モニタ回路を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、このような目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、基板上に、光を分岐する光分岐回路が形成され、該光分岐回路の入力導波路が回路端に接続されて入力端を成し、前記光分岐回路の第一の出力導波路が回路端に接続されて出力端を成し、第二の出力導波路が導波路材料を除去した搭載用溝の壁面に接続され、該搭載用溝内に前記第二の出力導波路と光結合するように受光素子が搭載されている光強度モニタ回路を少なくとも2つ以上具備する多チャネルの光強度モニタ回路であって、前記光分岐回路が、交差導波路の交差部分に形成されたフィルタ挿入用溝内にフィルタ手段が形成されたフィルタ手段付光分岐回路であり、該フィルタ手段により前記受光素子が接続される前記第二の出力導波路へ一部の光が分岐され、前記光分岐回路近傍の前記入力導波路と前記第二の出力導波路の両脇に第1の遮光溝が形成されているとともに、前記受光素子の近傍で、かつ前記第二の出力導波路部分を除く全ての方向に第2の遮光溝が形成され、前記各遮光溝内に光を遮断する光吸収材料が充填されていることを特徴とする。
【0014】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記受光素子がフィルタ手段に対して並行に、少なくとも2列以上に分かれて配置されていることを特徴とする。
【0015】
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記受光素子の接続される前記第二の出力導波路が、前記フィルタ手段に対して前記入力導波路と反対側に配置され、該入力導波路から入射し、前記フィルタ手段を透過した光が結合する導波路であることを特徴とする。
【0016】
また、請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記受光素子の接続される前記第二の出力導波路が、前記フィルタ手段に対して前記入力導波路と同じ側に配置され、該入力導波路から入射し、前記フィルタ手段で反射された光が結合する導波路であることを特徴とする。
【0022】
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4いずれかに記載の発明において、前記基板の抵抗率が1Ωcm以下であることを特徴とする。
【0023】
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5いずれかに記載の発明において、前記導波路材料が石英を主成分とするガラス材料又は有機誘電体材料であることを特徴とする。
【0024】
また、請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6いずれかに記載の発明において、前記受光素子がフォトダイオードであることを特徴とする。
【0025】
このような構成により、本発明の光強度モニタ回路は、光分岐回路として、交差導波路の交差部分に形成された溝内にフィルタ手段が形成されたフィルタ手段付光分岐回路を使用しているため、例えば、Y分岐回路や方向性結合器やマッハツェンダ干渉計などの他の光分岐回路を使用した場合に比べて、入力導波路から入射される光の偏波状態が変動した場合でも、第一の出力導波路と第二の出力導波路に分岐される光の光強度が変動しにくくなり、偏波状態が変動する入力光の光強度を高精度にモニタすることが可能であり、また、PDが接続される第二の出力導波路へ分岐される光強度が、光分岐回路に入射する光の強度の1%から30%の範囲であるため、入力端−出力端間の挿入損失が小さい光強度モニタを提供することができる。
【0026】
また、本発明の光強度モニタ回路は、特に、PDが接続される第二の出力導波路が、フィルタ手段に対して入力導波路と同じ側に配置され、入力導波路から入射し、フィルタ手段で反射された光が結合する導波路であるため、特に、作製時にフィルタ手段の挿入位置がずれても入力端−出力端間の損失増加が小さい特長を有し、挿入損失と受光感度の偏波依存性が小さく、かつ作製誤差による挿入損失の増加、ばらつきが小さい光強度モニタを提供することができる。
【0027】
また、本発明の光強度モニタ回路は、特に、PDが接続される第二の出力導波路が、フィルタ手段に対して入力導波路と反対側に配置され、入力導波路から入射し、フィルタ手段を透過した光が結合する導波路であり、特に、作製時にフィルタ手段の挿入位置がずれてもPD側に分岐される光強度の変動が小さい特長を有し、かつ入力端と出力端が同じ側の回路端に、PDが反対側の回路端近傍に配置されるため、光、電気のインターフェースを各1つずつ接続すれば良くモジュール化する際に部材数を減らし、寸法を小さくでき、挿入損失と受光感度の偏波依存性が小さく、かつ作製誤差による受光感度の低下、ばらつきが小さく、かつモジュールの小型化に適した光強度モニタを提供することができる。
【0028】
また、本発明の多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、少なくとも、光分岐回路近傍の入力導波路、及び、第二の出力導波路の両脇に溝が形成され、溝内に光を遮断する光吸収材料が充填されているため、光分岐回路において第二の出力導波路に結合せずに導波路材料内を伝搬する迷光が遮光溝で遮断されるため、他のチャネルからの光クロストークが抑制された多チャネル光強度モニタを提供することができる。
【0029】
また、本発明の多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、PDの入力端側とPDの光分岐回路側で、かつ第二の出力導波路部分を除く領域に溝が形成され、溝内に光を遮断する光吸収材料が充填されているため、入力端や光分岐回路などで生じ、PDに直進してくる迷光を遮光溝で遮断することができるため、特に他のチャネルからの光クロストークが抑制された多チャネル光強度モニタを提供することができる。
【0030】
また、本発明の多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、PDの近傍で、かつ第二の出力導波路部分を除く全ての方向に溝が形成され、溝内に光を遮断する光吸収材料が充填されているため、入力端や光分岐回路で生じ直進してくる迷光だけでなく、隣接のPDや回路端などでの反射、散乱を経てPDの側面から入射してくる迷光も、遮光溝で遮断されるため、極めて他のチャネルからの光クロストークが抑制された多チャネル光強度モニタを提供することができる。
【0031】
また、本発明の多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、PDが少なくとも2列以上に分かれて配置されているため、1列に配置した場合よりも、PD部の幅が狭くなって、入力端の間隔からPD部の間隔まで展開するための展開導波路が占める面積を減らすことができるため、回路寸法を小さくすることができ、特に、小型で、かつ安価な多チャネル光強度モニタを提供することができる。
【0032】
また、本発明の光強度モニタ回路又は多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、基板の抵抗率が1Ωcm以下であるため、基板中を伝搬する光に対する減衰率を大きくすることができ、基板中を伝搬してPDで受光される光を減衰することができるため、極めて光クロストークが抑制された光強度モニタ、及び、多チャネル光強度モニタを提供することができる。
【0033】
また、本発明の光強度モニタ回路又は多チャネルの光強度モニタ回路は、特に、導波路材料が石英を主成分とするガラス材料、若しくは、有機誘電体材料であるため、低損失性、温度安定性に優れた光強度モニタ回路及び多チャネルの光強度モニタ回路を提供することができる。
【0034】
つまり、光分岐回路として、導波路を交差させ、その交差部分に溝を形成し、溝内にフィルタ手段を挿入し、フィルタ手段付タップ回路を用いることで、挿入損失や受光パワーの偏波依存性が小さい光強度モニタ回路を提供することができる。また、本発明の光強度モニタ回路を複数個同一基板上に集積して多チャネルの光強度モニタ回路を構成する際に、ファイバ接続部や光分岐回路で生じ導波路材料中を伝搬する迷光の影響による光クロストークの劣化を抑制し、さらに、多数個集積した場合でも回路寸法が大きくならないようにすることができる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の参考例及び実施例について説明する。
なお、以下に説明する参考例及び実施例では、基板としてシリコンを用いたが、これに限定されるものではなく、光導波路を形成する際に変形しない材質からなるものであれば、石英基板など他の材質からなる基板を使用することができる。また、導波路材料として、石英を主成分とするガラス材料を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、他の無機誘電体材料や有機誘電体材料などのあらゆる材料を導波路材料として使用することができる。また、薄膜形成方法としては、火炎堆積法を用いたが、これに限定されるものではなく、例えば、スパッタ法やCVD法などの気相堆積法などの他の薄膜形成方法も使用することができる。
【0036】
[参考例1]
図1は、本発明の第1の参考例に係る光強度モニタ回路を示す上面図で、図中符号5は搭載用溝、8はPD(フォトダイオード)、9はフィルタ挿入用溝、10は薄膜フィルタ、31は入力端、32は出力端、33は光分岐回路、33aは入力導波路、33bは第一の出力導波路、33cは第二の出力導波路を示している。
【0037】
本参考例は、本発明の光強度モニタ回路の構成法を用いて、1チャネル光強度モニタ回路を構成した一例である。本参考例では、シリコン基板1上に、交差した光導波路の交差点にフィルタ挿入用溝9を形成し、その内部に薄膜フィルタ10が挿入された光分岐回路33を形成し、光分岐回路33の入力導波路33aには入力端31が、第一の出力導波路33bには出力端32が接続されている。入力端31と出力端32は対向して配置されており、入力端31から入射して、薄膜フィルタ10を透過した光が出力端32に出射する。
【0038】
また、搭載用溝5の内部にはPD8が第二の出力導波路33cと光結合するように搭載されている。本参考例において、光導波路の構造は、下部クラッド2の膜厚が20μm、上部クラッド4の膜厚が20μmであり、コア3は、比屈折率差(Δ)が0.5%、コア寸法が8μm×8μmであり、最小曲げ半径は10mmである。また、シリコン基板1は抵抗率が1Ωcmのものを用いた。光分岐回路33を構成する交差導波路の交差角は20°とし、フィルタ挿入用溝9の溝幅は20μm、薄膜フィルタ10は、反射率5%、膜厚18μmとした。
【0039】
PD8は、下面から14μmの位置に開口を有し、受光感度が1A/Wであり、寸法は500μm角のものを使用した。PD8とシリコン基板1の間には、膜厚5μmの電気絶縁膜6と膜厚5μmの電気配線7が形成され、シリコン基板1の表面から24μmの位置に開口を有する第二の出力導波路33cとPD8は光軸ずれなしに光結合する。
【0040】
図2(a)〜(f)は、本参考例の光強度モニタ回路の製造工程を示す図である。まず、シリコン基板1上に、下部クラッド2とコア3を形成する(図2(a))。次に、コア3をフォトリソグラフィ技術と反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いて導波路形状に加工し、その上に、上部クラッド4を堆積して、埋め込み型導波路構造を形成する(図2(b))。
【0041】
次に、RIE技術を用いて、PDを搭載するための搭載用溝5を形成する(図2(c))。搭載用溝5の底面に、電気絶縁膜6と金配線や金錫半田からなる電気配線7を形成する(図2(d))。次に、光分岐回路を形成する交差導波路部にブレードを用いてフィルタ挿入用溝9を形成する(図2(e))。最後に、搭載用溝5の内部にPD8を搭載し、フィルタ挿入用溝9の内部に薄膜フィルタ10を挿入する(図2(f))。
【0042】
作製した光強度モニタ回路の特性を評価した。測定方法は、入力端31と出力端32に1.3μm零分散のシングルモード光ファイバ(SMF)を接続し、波長1.55μmでの挿入損失(含む、ファイバ接続損失)と受光感度を測定した。なお、入射光は光強度0dBとし、TE、TM偏波として入力端31に入射した。測定の結果、挿入損失は、TE、TM偏波入射時でそれぞれ1.16dB、1.19dBであり、偏波依存性は0.03dBであった。
【0043】
また、受光感度は、TE、TM偏波入射時でそれぞれ0.090A/W、0.093A/Wであり、偏波依存性は0.15dBであった。比較のために、非対称Y分岐回路とマッハツェンダ干渉計を光分岐回路として用いた光強度モニタ回路も作製して特性を評価したところ、挿入損失、受光感度の偏波依存性がそれぞれ約0.15dB、約1.0dBであった。
【0044】
したがって、本参考例の光強度モニタ回路では、従来の光強度モニタと比較して、挿入損失と受光感度の偏波依存性が約1/5まで低減されていた。また、本構成の光強度モニタ回路を50個作製して、挿入損失の安定性を評価したところ、最大値と最小値の差が0.1dBであった。出力端32に接続される第一の出力導波路33bを、薄膜フィルタ10に対して、入力導波路33aと同じ側に配置した場合には、挿入損失のばらつきは50個の最大値と最小値の差が0.5dBであった。
【0045】
これは、入力導波路と薄膜フィルタを透過した光が光結合する出力導波路は、薄膜フィルタを形成する位置が作製誤差によりずれても軸ずれが生じないが、入力導波路と薄膜フィルタで反射された光が光結合する出力導波路は、薄膜フィルタを形成する位置が作製誤差によりずれると軸ずれが生じるためである。本参考例では、入力導波路33aから入射された光が薄膜フィルタ10を透過して光結合される第一の出力導波路33bが出力端32に接続されているため、挿入損失の安定性が高い。
【0046】
以上の結果から、本発明の参考例1は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ作製誤差による挿入損失の増加が小さい光強度モニタ回路を実現する上でその効果は大きい。
【0047】
[参考例2]
図3は、本発明の第2の参考例に係る光強度モニタ回路を示す上面図である。本参考例も、参考例1と同様に、本発明の光強度モニタ回路の構成法を用いて、1チャネル光強度モニタ回路を構成した一例である。
【0048】
本参考例では、フィルタ挿入用溝9の内部に反射率が90%の薄膜フィルタ10が挿入されている。入力端31と出力端32は同じ回路端に配置されており、入力端31から入射して、薄膜フィルタ10で反射された光が出力端32に出射し、薄膜フィルタ10を透過した光がPD8で受光される。上記以外の構造、材質、及び製造方法は参考例1の光強度モニタ回路と同様にした。
【0049】
作製した光強度モニタ回路の特性を評価した。測定方法、測定条件は、参考例1と同様である。測定の結果、挿入損失は、TE、TM偏波入射時でそれぞれ1.19dB、1.16dBであり、偏波依存性は0.03dBであった。また、受光感度は、TE、TM偏波入射時でそれぞれ0.093A/W、0.090A/Wであり、偏波依存性は0.15dBであった。本参考例でも、参考例1と同様に、非対称Y分岐回路とマッハツェンダ干渉計を光分岐回路として用いた光強度モニタ回路と比較して、挿入損失と受光感度の偏波依存性が約1/5まで低減されていることを確認した。
【0050】
また、本構成の光強度モニタ回路を50個作製して、受光感度の安定性を評価したところ、最大値と最小値の差が0.1dBであった。PD8に接続される第二の出力導波路33cを、薄膜フィルタ10に対して、入力導波路33aと同じ側に配置した場合には、受光感度のばらつきは50個の最大値と最小値の差で約0.5dBであった。本参考例において、受光感度の安定性が高い理由は、参考例1と同様であり、ここでは、詳細な説明は省略する。本参考例では、入力導波路33aから入射された光が薄膜フィルタ10を透過して光結合される第二の出力導波路33cがPD8に接続されているため、受光感度の安定性が高い。
【0051】
以上の結果から、本発明の参考例2は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ作製誤差による受光感度の低下が小さい光強度モニタ回路を実現する上でその効果は大きい。
【0052】
[参考例3]
図4は、本発明の第3の参考例に係る多チャネルの光強度モニタ回路を示す上面図で、図中符号12は遮光溝で、その他、図3と同じ機能を有する構成については同一の符号を付してある。本参考例は、本発明の光強度モニタ回路の構成法を用いて、4チャネル光強度モニタ回路を形成した一例である。
【0053】
本参考例では、参考例1と同様に、フィルタ挿入用溝9の内部に反射率が10%の薄膜フィルタ10が挿入されている。本参考例では、1枚の薄膜フィルタを挿入することで、4チャネル分の光分岐回路が構成されている。また、入力端31と出力端32は対向して配置されており、入力端31から入射して、薄膜フィルタ10を透過した光が出力端32に出射し、薄膜フィルタ10で反射された光がPD8で受光される。
【0054】
光分岐回路33近傍の入力導波路33a、第二の出力導波路33cの両脇には、導波路材料をシリコン基板1の表面まで除去し、光吸収材料を充填した遮光溝12が形成されている。光吸収材料は、炭素微粒子を樹脂中に混入したものを使用した。4つのPD8は700μm角の搭載用溝5の内部に搭載され、各々は900μm間隔で配置されている。入力端31は標準規格である250μm間隔で配置され、入力端31とPD8の間、及び、光分岐回路33と出力端32の間には、間隔を一致させるための展開導波路が形成されている。上述した以外の構造、材質等は、参考例1の光強度モニタ回路と同様とした。
【0055】
図5(a)〜(g)は、本参考例の多チャネル光強度モニタ回路の製造工程を示す図である。まず、シリコン基板1上に、下部クラッド2とコア3を形成する(図5(a))。次に、コア3をフォトリソグラフィ技術と反応性イオンエッチング(RIE)技術を用いて、導波路形状に加工して、その上に、上部クラッド4を堆積して、埋め込み型導波路構造を形成する(図5(b))。次に、RIEを用いて、PDを搭載するための搭載用溝5、と光吸収材料を充填するための光吸収材料充填用溝11を形成する(図5(c))。搭載用溝5と光吸収材料充填用溝11の底面に、電気絶縁膜6を形成し、光吸収材料充填用溝11の底面の電気絶縁膜6を除去する(図5(d))。
【0056】
次に、搭載用溝5の底面に金配線や金錫半田からなる電気配線7を形成する(図5(e))。光分岐回路を形成する交差導波路部にブレードを用いてフィルタ挿入用溝9を形成する(図5(f))。最後に、搭載用溝5の内部にPD8を搭載し、フィルタ挿入用溝9の内部に薄膜フィルタ10を挿入し、光吸収材料充填用溝11の内部に光吸収材料を充填して遮光溝12を形成する(図5(g))。
【0057】
作製した光強度モニタ回路の特性を評価した。測定方法は、入力端31と出力端32に4心の1.3μm零分散のシングルモード光ファイバ(SMF)を接続し、波長1.55μmでの挿入損失(含む、ファイバ接続損失)と受光感度を測定した。なお、入射光は光強度0dBmとし、TE、TM偏波として入力端31に入射した。測定の結果、挿入損失は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ1.16dB、1.19dBであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.03dBであった。
【0058】
また、受光感度は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ0.090A/W、0.093A/Wであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.15dBであった。本参考例においても、非対称Y分岐回路やマッハツェンダ干渉計を光分岐回路として用いた従来の光強度モニタ回路と比較して、挿入損失と受光感度の偏波依存性が約1/5まで低減されていることを確認した。また、多チャネル光強度モニタ回路で問題となる光クロストークを測定した。
【0059】
ここで光クロストークは、チャネルiの入力端に入射した時にチャネルiのPDに流れるPD電流と、他の3チャネルの入力端31全てに同じ光強度の光を入射した時にチャネルiのPDに流れるPD電流の比率をデシベルで表したものである。測定結果を表1に示す。表1は、本発明の第3の参考例に係るチャネルの光強度モニタ回路の光クロストーク特性の評価結果を示している。
【0060】
【表1】
【0061】
CH1が一番上のチャネルである。
【0062】
表1に示す通り、光クロストークは全てのチャネルで−15dB程度であった。遮光溝12を形成しない場合には、光クロストークは全てのチャネルで約−10dBであった。光分岐回路33の薄膜フィルタ10で反射された光のうち、第二の出力導波路33cに結合されずに導波路材料中を伝搬する迷光が遮光溝12で遮断され、5dBの光クロストーク低減効果が得られた。
【0063】
以上の結果から、本発明の参考例3は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ他の入力端から入射され、光分岐回路で光結合されずに導波路材料内に漏れた光がPDで受光されることによって生じる光クロストークが低減された多チャネルの光強度モニタ回路を実現する上でその効果は大きい。
【0064】
[参考例4]
図6は、本発明の第4の参考例に係る多チャネルの光強度モニタ回路を示す上面図である。本参考例は、参考例3と同様に、多チャネルの光強度モニタ回路の構成法を用いて、4チャネル光強度モニタ回路を形成した一例である。
【0065】
本参考例では、参考例3の述べた、光分岐回路33近傍の入力導波路33a、第二の出力導波路33cの両脇の領域に加えて、各PD8の入力端側と、光分岐回路側のうち第二の出力導波路33cが形成された部分を除く領域にも、導波路材料をシリコン基板1の表面まで除去し、光吸収材料を充填した遮光溝12が形成されている。上述した以外の構成、材質等は、参考例3の多チャネルの光強度モニタ回路と同様とした。
【0066】
また、参考例3に示した多チャネルの光強度モニタ回路と同様に、図5に示す製造方法で作製した。作製した4チャネル光強度モニタ回路の特性を評価した。測定方法、及び、測定条件は、参考例3に示した多チャネルの光強度モニタ回路と同様である。測定の結果、挿入損失は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ1.16dB、1.19dBであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.03dBであった。
【0067】
また、受光感度は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ0.090A/W、0.093A/Wであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.15dBであった。本参考例においても、非対称Y分岐回路やマッハツェンダ干渉計を光分岐回路として用いた従来の光強度モニタ回路と比較して、挿入損失と受光感度の偏波依存性が約1/5まで低減されていることを確認した。また、参考例3の多チャネルの光強度モニタ回路と同様に、光クロストークを測定した。測定結果を表2に示す。表2は、本発明の第4の参考例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の光クロストーク特性の評価結果を示している。
【0068】
【表2】
【0069】
CH1が一番上のチャネルである。
【0070】
表2に示す通り、光クロストークは全てのチャネルで−25dB程度であった。参考例3に示すように、光分岐回路33近傍の入力導波路33aと第二の出力導波路33cの両脇にのみ形成した場合には、光クロストークは全てのチャネルで約−15dBであり、本参考例では、入力端31で光ファイバと光結合しきれずに導波路材料中に漏れた光をPD8の入力端31側の遮光材12で遮断し、光分岐回路33の入力導波路33aと第二の出力導波路33cの近傍を通り抜けてきた光をPD8の光分岐回路33側の遮光材12で遮断したことによって、更に、10dBの光クロストーク低減効果が得られた。
【0071】
以上の結果から、本発明の参考例4は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ光分岐回路で光結合されずに導波路材料内に漏れた光のみならず、入力端で光結合されずに導波路材料内に漏れた光と光分岐回路33の入力導波路33aと第二の出力導波路33cの近傍を通り抜けてきた光がPDで受光されることも防止され、更に光クロストークが低減された多チャネルの光強度モニタ回路を実現する上でその効果は絶大である。
【0072】
[実施例1]
図7は、本発明の第1の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路を示す上面図である。本実施例は、参考例3と同様に、多チャネルの光強度モニタ回路の構成法を用いて、4チャネル光強度モニタ回路を構成した一例である。
【0073】
本実施例では、光分岐回路33近傍の入力導波路33a、第二の出力導波路33cの両脇に加えて、各PD8の近傍のうち、第二の出力導波路33cが形成された領域を除く全ての方向に、導波路材料をシリコン基板1の表面まで除去し、光吸収材料を充填した遮光溝12が形成されている。上記以外の構造、材質等は、参考例3の多チャネル光強度モニタ回路と同様とした。また、参考例3の多チャネル光強度モニタ回路と同様に、図5に示す製造方法で作製した。
【0074】
作製した4チャネル光強度モニタ回路の特性を評価した。測定方法及び測定条件は、参考例3に示した多チャネルの光強度モニタ回路と同様である。測定の結果、挿入損失は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ1.16dB、1.19dBであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.03dBであった。
【0075】
また、受光感度は、TE、TM偏波入射時の4チャネル平均でそれぞれ0.090A/W、0.093A/Wであり、偏波依存性は4チャネル平均で0.15dBであった。本実施例においても、非対称Y分岐回路やマッハツェンダ干渉計を光分岐回路として用いた従来の光強度モニタ回路と比較して、挿入損失と受光感度の偏波依存性が約1/5まで低減されていることを確認した。また、参考例3の多チャネル光強度モニタ回路と同様に、光クロストークを測定した。測定結果を表3に示す。表3は、本発明の第1の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の光クロストーク特性の評価結果を示している。
【0076】
【表3】
【0077】
CH1が一番上のチャネルである。
【0078】
表3に示す通り、光クロストークは全てのチャネルで約−40dBであった。参考例4に示すように、光分岐回路33近傍の入力導波路33aと第二の出力導波路33cの両脇の領域、及び、各PD8の入力端側と光分岐回路側であって第二の出力導波路33cが形成された部分を除く領域にのみ遮光溝を形成した場合には、光クロストークは全てのチャネルで約−25dBであり、本実施例では、入力端31で光ファイバと光結合しきれずに導波路材料中に漏れた光であって、回路端や隣接するPD部などで散乱してPD8に入射する光も、PD8の側面に形成された遮光溝12で遮断されて、更に、15dBの光クロストーク低減効果が確認された。
【0079】
また、比較のために、シリコン基板1の抵抗率を0.1Ωcmまで低減した多チャネルの光強度モニタ回路も作製して光クロストークを測定したところ、全てのチャネルで約−50dBまで低減され、基板の抵抗率を低減することで、基板中を伝搬する迷光を減衰させ、光クロストークが低減できることを確認した。
【0080】
以上の結果から、本発明は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ光分岐回路で光結合されずに導波路材料内に漏れた光と、入力端で光結合されずに導波路材料内に漏れた光と、光分岐回路33の入力導波路33aと第二の出力導波路33cの近傍を通り抜けてきた光でPDへ直進してくる光のみならず、回路端や隣接するPDなどで反射、散乱されてくる光も遮断された、極めて光クロストークが低減された多チャネルの光強度モニタ回路を実現する上でその効果は絶大である。
【0081】
[実施例2]
図8は、本発明の第2の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路(その1)を示す上面図である。本実施例は、実施例1と同様に、多チャネルの光強度モニタ回路の構成法を用いて、8チャネル光強度モニタ回路を形成した一例である。
【0082】
本実施例では、PD8が4つずつ2列に分けて配置されている。入力端31、出力端32は多心ファイバの標準規格である250μm間隔で配置され、PD8は900μm間隔で配置されている。入力端31とPD8の間、光分岐回路33と出力端32の間には、導波路間隔をPD8の間隔まで広げるための展開導波路が形成されている。上記以外の構造、材質等は実施例1の多チャネル光強度モニタ回路と同様である。
【0083】
また、実施例1の多チャネル光強度モニタ回路と同様に、図5に示す製造方法で作製した。作製した8チャネル光強度モニタ回路の特性を、実施例1と同様の測定方法及び測定条件で評価した。回路の基本構成は実施例1と同様であり、特性も実施例1と同様であったため、詳細な説明は省略する。本実施例の8チャネル光強度モニタ回路の回路寸法は4mm×24mmで、面積は96mm2であった。
【0084】
図9は、本発明の第2の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路(その2)を示す上面図である。この図9に示すように、PD8を1列に配置した場合の回路寸法は7.5mm×24mmで、面積は180mm2であったが、これに対して、本発明の多チャネルの光強度モニタ回路においては、PD8を2列に分けて配置することで、回路寸法を約1/2に低減することができた。
【0085】
以上の結果から、本発明は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ光クロストークが低減され、かつ小型で量産性に優れた多チャネルの光強度モニタ回路を実現する上でその効果は大きい。
【0086】
[実施例3]
図10は、本発明の第3の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路を示す上面図である。本実施例は、実施例2と同様に、多チャネルの光強度モニタ回路の構成法を用いて、8チャネル光強度モニタ回路を構成した一例である。
【0087】
本実施例では、入力端31と出力端32が薄膜フィルタ10に対して同じ側に配置され、PD8が薄膜フィルタ10に対して、入力端31と反対側に配置されている。PD8は、実施例2と同様に、4つずつ2列に分けて配置されている。入力端31と出力端32は、同じ側の回路端で交互に多心ファイバの標準規格である250μm間隔で配置されており、PD8は900μm間隔で配置されている。入力端31、出力端32とPD8の間には、導波路間隔をPD8の間隔まで広げるための展開導波路が形成されている。上述した以外の構造、材質等は実施例2の多チャネル光強度モニタ回路と同様である。また、実施例2の多チャネルの光強度モニタ回路と同様に、図5に示す製造方法で作製した。
【0088】
作製した8チャネル光強度モニタ回路の特性を、実施例1と同様の測定方法、及び測定条件で評価した。回路の基本構成は実施例1と同様あり、特性も実施例1と同様であったため、詳細な説明は省略する。本実施例の8チャネル光強度モニタ回路の回路寸法は4mm×10mmで、面積は40mm2であった。入力端31と出力端32が同じ側の回路端に配置されているため、PD8の間隔に広げるための展開導波路が1つの領域で済み、また、入力端31と出力端32が広がって配置されているため、展開導波路が占める面積が小さくなったために回路寸法を小さくすることができた。
【0089】
また、本実施例では、入力端31と出力端32が同じ側の回路端に配置され、PDがその反対の回路端近傍に配置されているため、モジュール化の際に、光と電気のインターフェースを各1つずつ対向して配置することができ、回路の小型化に適した構成となっている。
【0090】
以上の結果から、本発明は、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さく、かつ光クロストークが低減され、かつ特に小型で量産性に優れた多チャネルの光強度モニタ回路を実現する上でその効果は大きい。
【0091】
なお、上述した実施例1〜3では、薄膜フィルタを溝に挿入した例について説明したが、フィルタ機能を有する手段であればよい。そこで、フィルタ機能を有するスパッタ膜、若しくは蒸着膜を溝の壁面に作製して検討したところ、上述した実施例1〜3と同様な効果を得ることができた。また、フィルタ手段の反射率は約30%以下で良いが、好ましくは、おおよそ1〜30%の範囲がよい。但し、PDなどの素子感度がよければ、例えば、0.01%程度の反射率でも良い。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基板上に形成された1入力2出力の光分岐回路と、光分岐回路の入力導波路が回路端に接続された入力端と光分岐回路の第一の出力導波路が回路端に接続された出力端を具備し、更に、光分岐回路の第二の出力導波路と、導波路材料を除去した溝内に搭載されたPDが光結合するように接続された光強度モニタ回路を少なくとも2つ以上具備する多チャネルの光強度モニタ回路において、光分岐回路として、交差導波路の交差部分に溝を形成し、溝内に薄膜フィルタを挿入したフィルタ挿入型光分岐回路を用いているため、挿入損失と受光感度の偏波依存性が極めて小さい光強度モニタ回路を提供することができる。
また、光分岐回路近傍やPD部の近傍に導波路材料を除去して内部に光吸収材料を充填した遮光溝を形成することで、入力端や光分岐回路で生じ導波路材料中を伝搬してPDに入射する遮光を遮断して光クロストークを低減することができるため、入力光の光強度をより高精度にモニタでき、また、光分岐回路のPD側に分岐する光の強度を小さくして、出力端側に分岐する光強度を大きくした低挿入損失の多チャネル光強度モニタ回路を提供することができる。
【0093】
また、フィルタ挿入型光分岐回路を、入力導波路と第一の出力導波路が薄膜フィルタに対して反対側に配置するように構成することによって、作製誤差により薄膜フィルタの挿入位置がずれた場合の挿入損失の増加を小さく抑えることができ、挿入損失と受光感度の偏波依存性が小さく、挿入損失が小さい光強度モニタ回路を安定に提供することができる。あるいは、フィルタ挿入型光分岐回路を、入力導波路と第一の出力導波路が薄膜フィルタに対して同じ側に配置するように構成することによって、作製誤差により薄膜フィルタの挿入位置がずれた場合の受光感度の低下を小さく抑えることができ、挿入損失と受光感度の偏波依存性が小さく、受光感度の低下が小さい光強度モニタ回路を安定に提供することができる。
【0095】
また、PDを2列以上に配置することで、間隔の異なる入力端とPD部を接続するために必要な展開導波路が占める面積を縮小することができるため、特に小型で、量産性に優れた光強度モニタ回路を提供することができる。
【0096】
したがって、本発明は、挿入損失と受光強度の偏波依存性が小さく、かつ作製誤差による挿入損失や受光感度の劣化が小さい光強度モニタ回路、及び複数個の光強度モニタ回路が同一基板上に集積され、かつ光クロストークが抑制され、かつ小型で量産性に優れた多チャネルの光強度モニタ回路を実用化する上で極めて効果的である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の参考例に係る光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図2】 本発明の第1の参考例及び第2の参考例に係る光強度モニタ回路の作製工程を示す図である。
【図3】 本発明の第2の参考例に係る光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図4】 本発明の第3の参考例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図5】 本発明の第3の参考例から第3の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の作製工程を示す図である。
【図6】 本発明の第4の参考例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図7】 本発明の第1の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図8】 本発明の第2の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成(その1)を示す上面図である。
【図9】 本発明の第2の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成(その2)を示す上面図である。
【図10】 本発明の第3の実施例に係る多チャネルの光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【図11】 (a)〜(c)は、従来の光強度モニタ回路の概略構成を示す上面図である。
【符号の説明】
1 シリコン基板
2 下部クラッド
3 コア
4 上部クラッド
5,105 搭載用溝
6 電気絶縁膜
7 電気配線
8,108 PD(フォトダイオード)
9 フィルタ挿入用溝
10 薄膜フィルタ
11 光吸収材料充填用溝
12 遮光溝
31,131 入力端
32,132 出力端
33,133 光分岐回路
33a,133a 入力導波路
33b,133b 第一の出力導波路
33c,133c 第二の出力導波路
Claims (7)
- 基板上に、光を分岐する光分岐回路が形成され、該光分岐回路の入力導波路が回路端に接続されて入力端を成し、前記光分岐回路の第一の出力導波路が回路端に接続されて出力端を成し、第二の出力導波路が導波路材料を除去した搭載用溝の壁面に接続され、該搭載用溝内に前記第二の出力導波路と光結合するように受光素子が搭載されている光強度モニタ回路を少なくとも2つ以上具備する多チャネルの光強度モニタ回路であって、
前記光分岐回路が、交差導波路の交差部分に形成されたフィルタ挿入用溝内にフィルタ手段が形成されたフィルタ手段付光分岐回路であり、該フィルタ手段により前記受光素子が接続される前記第二の出力導波路へ一部の光が分岐され、
前記光分岐回路近傍の前記入力導波路と前記第二の出力導波路の両脇に第1の遮光溝が形成されているとともに、前記受光素子の近傍で、かつ前記第二の出力導波路部分を除く全ての方向に第2の遮光溝が形成され、前記各遮光溝内に光を遮断する光吸収材料が充填されていることを特徴とする光強度モニタ回路。 - 前記受光素子がフィルタ手段に対して並行に、少なくとも2列以上に分かれて配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光強度モニタ回路。
- 前記受光素子の接続される前記第二の出力導波路が、前記フィルタ手段に対して前記入力導波路と反対側に配置され、該入力導波路から入射し、前記フィルタ手段を透過した光が結合する導波路であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光強度モニタ回路。
- 前記受光素子の接続される前記第二の出力導波路が、前記フィルタ手段に対して前記入力導波路と同じ側に配置され、該入力導波路から入射し、前記フィルタ手段で反射された光が結合する導波路であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光強度モニタ回路。
- 前記基板の抵抗率が1Ωcm以下であることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の光強度モニタ回路。
- 前記導波路材料が石英を主成分とするガラス材料又は有機誘電体材料であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の光強度モニタ回路。
- 前記受光素子がフォトダイオードであることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の光強度モニタ回路。
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