JP2004252142A - 光デバイス - Google Patents

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JP2004252142A
JP2004252142A JP2003042320A JP2003042320A JP2004252142A JP 2004252142 A JP2004252142 A JP 2004252142A JP 2003042320 A JP2003042320 A JP 2003042320A JP 2003042320 A JP2003042320 A JP 2003042320A JP 2004252142 A JP2004252142 A JP 2004252142A
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Osamu Mitomi
修 三冨
Masataka Yamashita
正孝 山下
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Abstract

【課題】所望の分岐比を得るようにして、しかも、過剰損失の変動を低減させる。
【解決手段】光導波路16は、光入出力部20につながる光導波路22が分岐部24において分岐角度θをもって主光導波路26と副光導波路28に分岐された構造を有する。光導波路22の幅をWi、主光導波路26の幅をWo、副光導波路28の幅をWbとしたとき、Wi=Wo=Wbを満足し、かつ、主光導波路26の分岐部24における最小幅をWmとしたとき、Wm<Woを満足し、かつ、分岐部24における主光導波路26と副光導波路28とのギャップの幅をWgとしたとき、Wg<Wo−Wmを満足し、主光導波路26のうち、分岐部24に向かう部分が、所定距離Ltにわたってテーパ形状とされている。
【選択図】図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システムに用いられる光合分波機能(あるいは光分岐結合機能)をもった光デバイスに関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、光合分波回路は、波長の異なる複数の光信号を1つの出力に合波したり、多重化された波長の異なる複数の光信号を波長ごとの複数の出力に分波する機能を持つものであり、例えば光波長多重(WDM)伝送システムに使用される。
【0003】
前記光合分波回路には、回折格子などの個別部品を組み合わせたバルク型と、アレイ光導波路の光路長差を利用したアレイ導波路格子を用いた光導波路型等がある。特に、光導波路型の光合分波回路は、小型化やコストの低廉化において有利である(例えば特許文献1〜特許文献9参照)。
【0004】
【特許文献1】
特公昭56−27846号公報(図1、図3)
【特許文献2】
特公昭61−8405号公報(図1)
【特許文献3】
特公平5−49963号公報(図1、図2)
【特許文献4】
特公平6−72964号公報(図4)
【特許文献5】
特公平8−7294号公報(図6)
【特許文献6】
特許第2531634号公報(図1)
【特許文献7】
特許第2667264号公報(図1)
【特許文献8】
特許第2579005号公報(図1)
【特許文献9】
特許第2870499号公報(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の光合分波回路は、例えば1つの光導波路が1つの分岐部において1つの主光導波路と1以上の副光導波路に分岐された構造を有するが、従来の光合分波回路は、分岐部分の幅がゼロとなるように設計されている。
【0006】
しかし、実際には、作製時において、前記分岐部分に有限の幅(設計時において想定していない幅)が生じてしまい、その結果、所望の分岐比が達成できなかったり、所定の過剰損失よりも大きな過剰損失が生じるおそれがある。また、分岐部分に有限の幅が生じることを想定していないことから、作製時において、光デバイス毎に分岐部分の幅にばらつきが生じ、光デバイス毎に分岐比や過剰損失がばらつくおそれもある。
【0007】
特に、3dB(等分配)カプラーなどにおいては、上述の懸念が具体的な問題として顕著に現れる。即ち、従来の場合、3dBカプラーを想定すると、分岐角度(主光導波路と副光導波路とのなす角)を例えば2°以下に設定する必要があるが、このような小さい角度において分岐部分に想定しない幅が発生したとき、大きな過剰損失が発生するという問題がある。
【0008】
本発明はこのような課題を考慮してなされたものであり、所望の分岐比を得ることができ、しかも、過剰損失の変動を低減することができる光デバイスを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る光デバイスは、低屈折率のクラッド層中に高屈折率の光導波路が形成され、1つの光導波路が1つの分岐部において1つの主光導波路と1以上の副光導波路に分岐された構造を有する合分波機能をもった光デバイスにおいて、前記主光導波路の幅をWo、前記主光導波路の前記分岐部における最小幅をWm、前記副光導波路の幅をWbとしたとき、
Wm<Wb≦Wo、又は
Wm<Wo≦Wb
であることを特徴とする。
【0010】
主光導波路の前記分岐部における最小幅Wm、主光導波路の幅Wo及び副光導波路の幅Wbを上述の条件で適宜調整することで、所望の分岐比を得ることができ、しかも、過剰損失の変動を低減することができる。
【0011】
そして、前記構成において、前記主光導波路の前記分岐部における最小幅Wmが、前記主光導波路の幅Woよりも小さい場合に、前記主光導波路のうち、前記分岐部に向かう部分が、所定距離にわたって直線状あるいは曲線状のテーパ形状とされていてもよい。テーパ形状とする距離を適宜調整することによっても所望の分岐比を得ることができると共に、過剰損失の変動を低減することができる。
【0012】
この場合、分岐部における前記主光導波路と前記副光導波路とのギャップの幅をWgとしたとき、Wg≧0μmであってもよい。
【0013】
そして、前記ギャップの幅WgがWg>0μmである場合においては、前記ギャップの部分に、前記クラッド層との界面であって、かつ、前記1つの光導波路の光軸とほぼ直交するように延在してなる界面を有することが好ましい。
【0014】
特に、前記主光導波路の前記分岐部における最小幅Wmが前記主光導波路の幅Woよりも小さく、かつ、前記ギャップの幅WgがWg>0μmである場合においては、前記ギャップの部分に、前記1つの光導波路と前記クラッド層との界面であって、かつ、前記1つの光導波路の光軸とほぼ直交するように延在してなる界面を有することが好ましい。
【0015】
このように、前記界面、即ち、前記1つの光導波路の光軸とほぼ直交して形成された低屈折率と高屈折率の界面を有していることから、該界面において、光の回折が発生しやすくなり、回折現象が小さい短波長の光成分は、例えば主光導波路を透過し、回折現象が大きい長波長の光成分は、副光導波路を透過することとなる。
【0016】
これは、分岐角度を大きくできることにつながり、光デバイスの作製が容易になると共に、過剰損失の変動も大幅に低減させることができる。
【0017】
また、本発明に係る光デバイスは、低屈折率のクラッド層中に高屈折率の光導波路が形成され、1つの光導波路が1つの分岐部において1つの主光導波路と1以上の副光導波路に分岐された構造を有する合分波機能をもった光デバイスにおいて、前記分岐部における前記主光導波路と前記副光導波路とのギャップの幅をWgとしたとき、Wg>0μmであって、かつ、前記主光導波路における短波長の光に対する過剰損失が、前記副光導波路における前記短波長の光に対する過剰損失よりも小さいことを特徴とする。また、本発明は、前記主光導波路における長波長の光に対する過剰損失が、前記副光導波路における前記長波長の光に対する過剰損失よりも大きいことを特徴とする。
【0018】
これにより、多重化された波長の異なる複数の光信号を波長ごとの複数の出力に効率よく分波できる。もちろん、光の入出力方向を逆にすれば、主光導波路並びに1以上の副光導波路を伝搬する異なった波長の光を前記分岐部にて効率よく光合波させることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る光デバイスを例えば光合分波回路に適用したいくつかの実施の形態例を図1〜図36Bを参照しながら説明する。
【0020】
まず、第1の実施の形態に係る光デバイス10Aは、図1に示すように、基板12と、該基板12上に形成された低屈折率のクラッド層14と、該クラッド層14に包含された高屈折率の光導波路16であるコア層とを有する。
【0021】
前記光導波路(コア層)16は、図2に示すように、1つの光入出力部20につながる1つの光導波路22が1つの分岐部24において所定の分岐角度θをもって1つの主光導波路26と1つの副光導波路28に分岐された構造を有する合分波機能をもつ。主光導波路26の光軸は、前記光入出力部20につながる光導波路22の光軸と同じ方向とされている。
【0022】
光導波路16は、例えば石英等のガラス材料、あるいはポリマー材料、LiNbO、PLZT等の光学材料が用いられ、基板12としてガラス材料、シリコンSi、あるいは金属が用いられる。
【0023】
そして、この第1の実施の形態に係る光デバイス10Aは、1つの光導波路22の幅をWi、主光導波路26の幅をWo、副光導波路28の幅をWbとしたとき、
Wi=Wo=Wb
を満足し、かつ、主光導波路26の分岐部24における最小幅をWmとしたとき、
Wm<Wo
を満足し、かつ、分岐部24における主光導波路26と副光導波路28とのギャップの幅をWg(図3参照)としたとき、
Wg=0μm
を満足するように構成されている。
【0024】
また、前記最小幅Wmが、主光導波路26の幅Woよりも小さいことから、主光導波路26のうち、分岐部24に向かう部分が、所定距離Ltにわたって直線状あるいは曲線状のテーパ形状とされている。この実施の形態では直線状のテーパ形状としている。
【0025】
次に、第2の実施の形態に係る光デバイス10Bは、図3に示すように、上述した第1の実施の形態に係る光デバイス10Aとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と副光導波路28とのギャップの幅Wgが、
Wg<Wo−Wm
である点で異なる。
【0026】
次に、第3の実施の形態に係る光デバイス10Cは、図4に示すように、上述した第2の実施の形態に係る光デバイス10Bとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における前記ギャップの幅Wgが、
Wg>Wo−Wm
である点で異なる。
【0027】
次に、これら第1〜第3の実施の形態に係る光デバイス10A〜10Cと比較例との効果の違いを7つの実験例(第1〜第7の実験例)を参照して説明する。
【0028】
まず、第1の実験例は、比較例1〜4について分岐角度による分岐比の変化と過剰損失の変動をみたものである。
【0029】
ここで、分岐角度による過剰損失の変動とは、与えられた分岐角度によって副光導波路28から出力される理想の光出力による過剰損失と、実際の光出力による過剰損失との差を示す。また、光導波路(コア層)16とクラッド層14(図1参照)との規格化屈折率差ΔNcを0.3%、入力光の波長λを1.55μmとした。
【0030】
比較例1〜4は、図5に示すように、1つの光導波路22の幅Wi、主光導波路26の幅Wo、副光導波路28の幅Wbの関係をWi=Wo=Wb=8μmとした。
【0031】
そして、比較例1は、分岐部24における主光導波路26と副光導波路28とのギャップの幅Wgを0μmとし、比較例2は、前記ギャップの幅Wgを2μmとし、比較例3は、前記ギャップの幅Wgを4μmとし、比較例4は、前記ギャップの幅Wgを6μmとした。
【0032】
比較例1〜4に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図6に示し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図7に示す。
【0033】
次に、第2の実験例は、実施例1〜4について分岐角度による分岐比の変化と過剰損失の変動をみたものである。
【0034】
実施例1〜4は、上述した第1〜第3の実施の形態に係る光デバイス10A〜10Cにおいて、各幅Wi=Wo=Wb=8μmとし、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmを5μm、分岐部24におけるテーパ形状の部分の所定距離Ltを0.05mmとした場合を示す。
【0035】
そして、実施例1は、上述した第1の実施の形態に係る光デバイス10A(図2参照)と同様の構成を有し、ギャップの幅Wgを0μmとした。実施例2は、第2の実施の形態に係る光デバイス10B(図3参照)と同様の構成を有し、ギャップの幅Wgを2μmとした。実施例3及び4は共に第3の実施の形態に係る光デバイス10C(図4参照)と同様の構成を有し、実施例3はギャップの幅Wgを4μmとし、実施例4はギャップの幅Wgを6μmとした。
【0036】
前記実施例1〜4に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図8に示し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図9に示す。
【0037】
次に、第3の実験例は、実施例5〜8について分岐角度による分岐比の変化及び過剰損失の変動をみたものである。
【0038】
実施例5〜8は、上述した第1〜第3の実施の形態に係る光デバイス10A〜10Cにおいて、各幅Wi=Wo=Wb=8μmとし、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmを3μm、所定距離Ltを0.05mmとした場合を示す。
【0039】
そして、実施例5は、上述した第1の実施の形態に係る光デバイス10Aと同様の構成を有し、ギャップの幅Wg=0μmである。実施例6及び実施例7は、第2の実施の形態に係る光デバイス10Bと同様の構成を有し、実施例6のギャップの幅Wgを2μmとし、実施例7のギャップの幅Wgを4μmとした。実施例8は第3の実施の形態に係る光デバイス10Cと同様の構成を有し、ギャップの幅Wgは6μmである。前記実施例5〜8に関し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図10に示す。なお、分岐角度による分岐比の変化の測定結果は第1〜第4の実施例とほぼ同じであったため、図8で代用する。
【0040】
次に、第4の実験例は、実施例9〜12について分岐角度による分岐比の変化及び過剰損失の変動をみたものである。
【0041】
実施例9〜12は、上述した第1〜第3の実施の形態に係る光デバイス10A〜10Cにおいて、各幅Wi=Wo=Wb=8μmとし、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmを1μm、所定距離Ltを0.05mmとした場合を示す。
【0042】
そして、実施例9は、上述した第1の実施の形態に係る光デバイス10Aと同様の構成を有し、ギャップの幅Wgを0μmとした。実施例10〜12は、第2の実施の形態に係る光デバイス10Bと同様の構成を有し、実施例10のギャップの幅Wgを2μm、実施例11のギャップの幅Wgを4μm、実施例12のギャップの幅Wgを6μmとした。前記実施例9〜12に関し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図11に示す。なお、分岐角度による分岐比の変化の測定結果は第1〜第4の実施例とほぼ同じであったため、図8で代用する。
【0043】
これら第1〜第4の実験例から、2等分の分岐比(3dB)を得る場合は、比較例1〜4では、図6に示すように、分岐角度を約1.8°とし、実施例1〜12においても、図8に示すように、分岐角度を約1.8°とすればよい。
【0044】
この場合、比較例1〜4における分岐角度=1.8°での過剰損失の変動は、図7に示すように、比較例1では約0.2dB、比較例2では約0.4dB、比較例3では約0.75dB、比較例4では約1.3dBとなっている。
【0045】
一方、実施例1〜12のうち、分岐角度=1.8°を実現できる実施例は、実施例3、4及び8となっている。これら実施例3、4及び8では、それぞれ過剰損失の変動が比較例1〜4と比して全体的に低くなっている。
【0046】
例えばギャップの幅Wgを4μmとした場合の比較例3と実施例3における過剰損失の変動を比較すると、比較例3では、約0.75dBであるが、実施例3では約0.2dBであり大幅に低くなっている。また、ギャップの幅Wgを6μmとした場合の比較例4、実施例4及び8の過剰損失の変動は、比較例4では、約1.3dBであるが、実施例4では約0.5dB、実施例8では約0.25dBであり、比較例4よりも大幅に低くなっていることがわかる。
【0047】
次に、第5〜第7の実験例について説明する。これら第5〜第7の実験例においても、規格化屈折率差ΔNcを0.3%、入力光の波長λを1.55μmとした。
【0048】
まず、第5の実験例は、実施例13〜16について分岐角度による分岐比の変化と過剰損失の変動をみたものである。実施例13〜16は、上述した実施例1〜4とそれぞれ同様の構成を有するが、分岐部24におけるテーパ形状の部分の所定距離Ltが共に1.0mmである点で異なる。前記実施例13〜16に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図12に示し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図13に示す。
【0049】
次に、第6の実験例は、実施例17〜20について分岐角度による分岐比の変化と過剰損失の変動をみたものである。実施例17〜20は、上述した実施例5〜8とそれぞれ同様の構成を有するが、前記所定距離Ltが共に1.0mmである点で異なる。前記実施例17〜20に関し、分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を図14に示す。なお、分岐角度による分岐比の変化の測定結果は第13〜第16の実施例とほぼ同じであったため、図12で代用する。
【0050】
次に、第7の実験例は、実施例21〜24について分岐角度による分岐比の変化と過剰損失の変動をみたものである。実施例21〜24は、上述した実施例9〜12とそれぞれ同様の構成を有するが、前記所定距離Ltが共に1.0mmである点で異なる。前記実施例21〜24に関し、分岐角度による過剰損失の測定結果を図15に示す。なお、分岐角度による分岐比の変化の測定結果は第13〜第16の実施例とほぼ同じであったため、図12で代用する。
【0051】
上述の第5〜第7の実験例からもわかるように、等分配の分岐比(3dB)を得る場合は、分岐角度を約2°とすればよい。また、実施例13〜24では、すべてについて分岐角度2°が実現されている。
【0052】
そして、例えばギャップの幅Wgを0μmとした場合の比較例1と実施例13、17、21における過剰損失の変動を比較すると、比較例1では、約0.2dBであるが、実施例13及び17では約0.1dB、実施例21では約0.3dBであり、実施例13及び17において大幅に低減されていることがわかる。
【0053】
同様に、ギャップの幅Wgを2μmとした場合の比較例2と実施例14、18、22における過剰損失の変動を比較すると、比較例2では、約0.4dBであるが、実施例14及び実施例18では約0.25dB、実施例22では約0.5dBであり、実施例14及び18において大幅に低減されていることがわかる。
【0054】
同様に、ギャップの幅Wgを4μmとした場合の比較例3と実施例15、19、23における過剰損失の変動を比較すると、比較例3では、約0.75dBであるが、実施例15では約0.6dB、実施例19では約0.55dB、実施例23では約0.75dBであり、実施例15及び19において大幅に低減されていることがわかる。
【0055】
同様に、ギャップの幅Wgを6μmとした場合の比較例4と実施例16、20、24における過剰損失の変動を比較すると、比較例4では、約1.3dBであるが、実施例16では約1.15dB、実施例20では約1.0dB、実施例24では約1.0dBであり、実施例16、20及び24において大幅に低減されていることがわかる。
【0056】
従って、前記所定距離Ltを最適化することによっても、過剰損失の変動を有効に低減できることがわかる。
【0057】
このように、上述した第1〜第3の実施の形態に係る光デバイス10A〜10Cにおいては、第1〜第7の実験例からもわかるように、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wm、主光導波路の幅Wo及び副光導波路の幅Wbを
Wm<Wb≦Wo、又は
Wm<Wo≦Wb
の条件で適宜調整することで、所望の分岐比を得ることができ、しかも、過剰損失の変動を低減することができる。
【0058】
また、前記最小幅Wmが、主光導波路26の幅Woよりも小さい場合に、主光導波路26のうち、分岐部24に向かう部分を、所定距離Ltにわたってテーパ形状としたので、このテーパ形状とする所定距離Ltを適宜調整することによっても所望の分岐比を得ることができると共に、過剰損失の変動を低減することができる。
【0059】
特に、前記最小幅Wmが主光導波路26の幅Woよりも小さく、かつ、ギャップの幅WgがWg>0μmである場合においては、例えば図3及び図4に示すように、ギャップの部分に、1つの光導波路22の光軸とほぼ直交するように延在してなる界面30が存在することになる。
【0060】
この界面30は、1つの光導波路22の光軸とほぼ直交して形成された低屈折率と高屈折率の界面であることから、該界面30において、入力光の回折が発生しやすくなり、回折現象が小さい短波長の光成分は、例えば主光導波路26を透過し、回折現象が大きい長波長の光成分は、副光導波路28を透過しやすくなる。
【0061】
これは、分岐角度θを大きくできることにつながり、光デバイス10B及び10Cの作製が容易になると共に、過剰損失の変動も大幅に低減させることができる。
【0062】
次に、第4の実施の形態に係る光デバイス10Dについて図16を参照しながら説明する。
【0063】
この第4の実施の形態に係る光デバイス10Dは、図16に示すように、1つの光入出力部20につながる1つの光導波路22が1つの分岐部24においてそれぞれ所定の分岐角度θ1及びθ2をもって1つの主光導波路26と2つの副光導波路(第1及び第2の副光導波路28a及び28b)に分岐された構造を有する点で異なる。
【0064】
主光導波路26の光軸は、前記光入出力部20につながる光導波路22の光軸と同じ方向とされ、第1の副光導波路28aの光軸は、上面からみて例えば分岐部24から左斜め方向に延び、第2の副光導波路28bの光軸は、上面からみて例えば分岐部24から右斜め方向に延びている。
【0065】
そして、この第4の実施の形態に係る光デバイス10Dは、1つの光導波路22の幅をWi、主光導波路26の幅をWo、第1及び第2の副光導波路28a及び28bの幅をWb1及びWb2としたとき、
Wi=Wb1=Wb2>Wo
を満足し、かつ、主光導波路26の分岐部24における最小幅をWmとしたとき、
Wm=Wo
を満足し、かつ、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅をそれぞれWg1及びWg2(図17参照)としたとき、
Wg1=Wg2=0μm
を満足するように構成されている。
【0066】
次に、第5の実施の形態に係る光デバイス10Eは、図17に示すように、上述した第4の実施の形態に係る光デバイス10Dとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2が、
Wg1>0μm
Wg2>0μm
である点で異なる。
【0067】
次に、第6の実施の形態に係る光デバイス10Fは、図18に示すように、上述した第4の実施の形態に係る光デバイス10Dとほぼ同様の構成を有するが、1つの光導波路22の幅Wi、主光導波路26の幅Wo、第1及び第2の副光導波路28a及び28bの各幅Wb1及びWb2の関係が、
Wi=Wb1=Wb2=Wo
であり、かつ、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmが、
Wm<Wo
であり、かつ、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2(図19参照)が、
Wg1=Wg2=0μm
である点で異なる。
【0068】
また、主光導波路26のうち、分岐部24に向かう部分(左右部分)が、それぞれ所定距離Lt1及びLt2にわたって直線状あるいは曲線状のテーパ形状とされている。この第6の実施の形態ではそれぞれ直線状のテーパ形状としている。
【0069】
次に、第7の実施の形態に係る光デバイス10Gは、図19に示すように、上述した第6の実施の形態に係る光デバイス10Fとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2が、
Wg1<(Wo/2)−(Wm/2)
Wg2<(Wo/2)−(Wm/2)
である点で異なる。
【0070】
次に、第8の実施の形態に係る光デバイス10Hは、図20に示すように、上述した第6の実施の形態に係る光デバイス10Fとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2が、
Wg1>(Wo/2)−(Wm/2)
Wg2>(Wo/2)−(Wm/2)
である点で異なる。
【0071】
次に、第9の実施の形態に係る光デバイス10Iは、図21に示すように、上述した第6の実施の形態に係る光デバイス10Fとほぼ同様の構成を有するが、1つの光導波路22の幅Wi、主光導波路26の幅Wo、第1及び第2の副光導波路の幅Wb1及びWb2の関係が、
Wi=Wb1=Wb2=Wo
であり、かつ、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmが、
Wm=0μm
であり、かつ、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2(図22参照)が、
Wg1=Wg2=0μm
である点で異なる。
【0072】
また、主光導波路26のうち、分岐部24に向かう部分(左右部分)が、所定距離Lt1及びLt2にわたって直線状あるいは曲線状のテーパ形状とされている。この第9の実施の形態ではそれぞれ直線状のテーパ形状としている。
【0073】
次に、第10の実施の形態に係る光デバイス10Jは、図22に示すように、上述した第9の実施の形態に係る光デバイス10Iとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2が、
Wg1≦(Wo/2)
Wg2≦(Wo/2)
である点で異なる。
【0074】
次に、第11の実施の形態に係る光デバイス10Kは、図23に示すように、上述した第9の実施の形態に係る光デバイス10Iとほぼ同様の構成を有するが、分岐部24における主光導波路26と第1及び第2の副光導波路28a及び28bとの各ギャップの幅Wg1及びWg2が、
Wg1>(Wo/2)
Wg2>(Wo/2)
である点で異なる。
【0075】
次に、これら第4〜第11の実施の形態に係る光デバイス10D〜10Kと比較例との効果の違いを10の実験例(第8〜第18の実験例)を参照して説明する。これら第8〜第18の実験例において、光導波路(コア層)16とクラッド層14(図1参照)との規格化屈折率差ΔNcを0.3%、入力光の波長λを1.55μmとした。
【0076】
まず、第8の実験例は、比較例5〜8について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0077】
比較例5〜8は、図24に示すように、1つの光導波路22の幅Wi、主光導波路26の幅Wo、第1及び第2の副光導波路28a及び28bの幅Wb1及びWb2の関係をWi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとした。そして、比較例5〜8はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記比較例5〜8に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図25に示す。
【0078】
次に、第9の実験例は、実施例25〜28について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0079】
実施例25〜28は、上述した第4及び第5の実施の形態に係る光デバイス10D及び10E(図16及び図17参照)において、各幅Wi=Wb1=Wb2=8μmとし、主光導波路26の幅Woを1μmとした。そして、実施例25〜28はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記実施例25〜28に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図26に示す。
【0080】
次に、第10の実験例は、実施例29〜32について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0081】
実施例29〜32は、上述した第4及び第5の実施の形態に係る光デバイス10D及び10E(図16及び図17参照)において、各幅Wi=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Woを2μmとした。そして、実施例29〜32はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記実施例29〜32に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図27に示す。
【0082】
次に、第11の実験例は、実施例33〜36について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0083】
実施例33〜36は、上述した第4及び第5の実施の形態に係る光デバイス10D及び10E(図16及び図17参照)において、各幅Wi=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Woを3μmとした。そして、実施例33〜36はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記実施例33〜36に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図28に示す。
【0084】
次に、第12の実験例は、実施例37〜40について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0085】
実施例37〜40は、上述した第4及び第5の実施の形態に係る光デバイス10D及び10E(図16及び図17参照)において、各幅Wi=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Woを4μmとした。そして、実施例37〜40はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記実施例37〜40に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図29に示す。
【0086】
次に、第13の実験例は、実施例41〜44について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0087】
実施例41〜44は、上述した第4及び第5の実施の形態に係る光デバイス10D及び10E(図16及び図17参照)において、各幅Wi=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Wo=6μmとした。そして、実施例41〜44はそれぞれギャップの幅Wg1及びWg2を0μm、2μm、4μm、6μmとした。前記実施例41〜44に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図30に示す。
【0088】
次に、第14の実験例は、実施例45〜48について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0089】
実施例45〜48は、上述した第6〜第8の実施の形態に係る光デバイス10F〜10H(図18〜図20参照)において、各幅Wi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとし、主光導波路26の分岐部24における最小幅Wmを2μmとし、所定距離Lt1=Lt2=2mmとした場合を示す。
【0090】
そして、実施例45は、上述した第6の実施の形態に係る光デバイス10Fと同様の構成を有し、ギャップの幅Wg1=Wg2=0μmである。実施例46は、第7の実施の形態に係る光デバイス10Gと同様の構成を有し、ギャップの幅Wg1=Wg2=2μmである。実施例47及び実施例48は、第8の実施の形態に係る光デバイス10Hと同様の構成を有し、実施例47のギャップの幅Wg1=Wg2=4μmであり、実施例48のギャップの幅Wg1=Wg2=6μmである。前記実施例45〜48に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図31に示す。
【0091】
次に、第15の実験例は、実施例49〜52について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0092】
実施例49〜52は、上述した第6〜第8の実施の形態に係る光デバイス10F〜10Hにおいて、各幅Wi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Wmを2μmとし、所定距離Lt1=Lt2=1mmとした場合を示す。そして、実施例49〜52は、それぞれギャップの幅Wgが0μm、2μm、4μm、6μmである。これら実施例49〜52に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図32に示す。
【0093】
次に、第16の実験例は、実施例53〜56について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0094】
実施例53〜56は、上述した第6〜第8の実施の形態に係る光デバイス10F〜10Hにおいて、各幅Wi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Wmを2μmとし、所定距離Lt1=Lt2=0.5mmとした場合を示す。そして、実施例53〜56は、それぞれギャップの幅Wg1及びWg2が0μm、2μm、4μm、6μmである。これら実施例53〜56に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図33に示す。
【0095】
次に、第17の実験例は、実施例57〜60について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0096】
実施例57〜60は、上述した第6〜第8の実施の形態に係る光デバイス10F〜10Hにおいて、各幅Wi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとし、前記幅Wmを2μmとし、所定距離Lt1=Lt2=0.2mmとした場合を示す。そして、実施例57〜60は、それぞれギャップの幅Wg1及びWg2が0μm、2μm、4μm、6μmである。これら実施例57〜60に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図34に示す。
【0097】
次に、第18の実験例は、実施例61〜64について分岐角度による分岐比の変化をみたものである。
【0098】
実施例61〜64は、上述した第9〜第11の実施の形態に係る光デバイス10I〜10K(図21〜図23参照)において、各幅Wi=Wo=Wb1=Wb2=8μmとし、主光導波路の分岐部における最小幅Wmを0μmとし、所定距離Lt1=Lt2=0.2mmとした場合を示す。
【0099】
そして、実施例61は、上述した第9の実施の形態に係る光デバイス10Iと同様の構成を有し、ギャップの幅Wg1=Wg2=0μmである。実施例62及び実施例63は、第10の実施の形態に係る光デバイス10Jと同様の構成を有し、実施例62のギャップの幅Wg1=Wg2=2μmであり、実施例63のギャップの幅Wg1=Wg2=4μmである。実施例64は、第11の実施の形態に係る光デバイス10Kと同様の構成を有し、ギャップの幅Wg1=Wg2=6μmである。前記実施例61〜64に関し、分岐角度による分岐比の変化の測定結果を図35に示す。
【0100】
そして、3等分配の分岐比を得るには、分岐比が4.8dBを満足すればよいから、比較例5〜8のうち、この分岐比を実現できるものは、図25に示すように、比較例7のみである。しかし、この比較例7で分岐比=4.8dBを得るには分岐角度を約0.1°としなければならず、作製が困難で、実用的ではない。
【0101】
一方、実施例25〜64のうち、前記分岐比(=4.8dB)を実現できるものは、図26に示す実施例25〜28、図27に示す実施例29〜31、図28に示す実施例33〜35、図29に示す実施例37〜39、図30に示す実施例41〜43、図31に示す実施例45〜48、図32に示す実施例49〜51、図33に示す実施例53〜56、図34に示す実施例59、図35に示す実施例62〜64である。
【0102】
そのうち、実施例25〜27、29、30、33、34、45、46、49、50、53、54、62及び63は、分岐角度1.5°以上にて、前記分岐比(=4.8dB)を実現でき、作製が容易であり、実用的である。
【0103】
次に、上述とは別の1つの実験例(第19の実験例)を示す。この第19の実験例は、上述した第5の実施の形態に係る光デバイス10Eと同様の構成を有する実施例25に波長λ=460nmの短波長の光を入力させたときの分波状態と、前記実施例25に波長λ=633nmの長波長の光を入力させたときの分波状態をみたものである。
【0104】
実施例25では、光導波路22の幅Wiを2.5μm、主光導波路26の幅Woを2.0μm、第1及び第2の副光導波路28a及び28bの幅Wb1及びWb2を3.0μm、分岐角度θ1及びθ2を0.5°、ギャップの幅Wg1及びWg2を1.0μmとした。
【0105】
そして、前記実施例25に前記短波長の光を入力した場合は、図36Aに示すように、主光導波路26での過剰損失は3.7dB、第1及び第2の副光導波路28a及び28bでの過剰損失は5.7dBであった。また、実施例25に前記長波長の光を入力した場合は、図36Bに示すように、主光導波路26での過剰損失は9.1dB、第1及び第2の副光導波路28a及び28bでの過剰損失は3.7dBであった。
【0106】
通常、入力光を3つの光導波路(主光導波路26、第1及び第2の副光導波路28a及び28b)に等分配させた場合、各光導波路26、28a及び28bでの過剰損失は4.8dB程度である。
【0107】
このことから、前記短波長の光を入力させた場合は、主光導波路26での過剰損失が等分配での過剰損失よりも少ない代わりに、第1及び第2の副光導波路28a及び28bでの過剰損失が等分配での過剰損失よりも多くなっていることがわかる。これは、前記短波長の光の分岐部24での回折現象が小さいことによるものである。
【0108】
同様に、前記長波長の光を入力させた場合は、主光導波路26での過剰損失が等分配での過剰損失よりも多い代わりに、第1及び第2の副光導波路28a及び28bでの過剰損失が等分配での過剰損失よりも少なくなっている。これは、前記長波長の光の分岐部24での回折現象が大きいことによるものである。
【0109】
従って、この実施例25と同様の構成を有する第5の実施の形態に係る光デバイス10Eのほか、第4の実施の形態に係る光デバイス10D、並びに第6〜第11の実施の形態に係る光デバイス10F〜10Kにおいては、多重化された波長の異なる複数の光信号を波長ごとの複数の出力に効率よく分波できることがわかる。
【0110】
上述の例では、入力光を分岐部24にて分波することを主体に説明したが、もちろん、光の入出力方向を逆にすれば、即ち、主光導波路26、副光導波路28(第1及び第2の副光導波路28a及び28bを含む)から光導波路22に向けて光を伝搬させれば、分岐部24にて効率よく光合波させることができる。
【0111】
なお、本発明に係る光デバイスは、上述の実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0112】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る光デバイスによれば、所望の分岐比を得ることができ、しかも、過剰損失の変動を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態に係る光デバイスを示す断面図である。
【図2】第1の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図3】第2の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図4】第3の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図5】比較例1〜4の構成を示す平面図である。
【図6】比較例1〜4の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図7】比較例1〜4の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図8】実施例1〜4の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図9】実施例1〜4の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図10】実施例5〜8の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図11】実施例9〜12の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図12】実施例13〜16の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図13】実施例13〜16の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図14】実施例17〜20の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図15】実施例21〜24の分岐角度による過剰損失の変動の測定結果を示す特性図である。
【図16】第4の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図17】第5の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図18】第6の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図19】第7の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図20】第8の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図21】第9の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図22】第10の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図23】第11の実施の形態に係る光デバイスの要部を示す平面図である。
【図24】比較例5〜8の構成を示す平面図である。
【図25】比較例5〜8の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図26】実施例25〜28の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図27】実施例29〜32の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図28】実施例33〜36の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図29】実施例37〜40の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図30】実施例41〜44の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図31】実施例45〜48の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図32】実施例49〜52の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図33】実施例53〜56の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図34】実施例57〜60の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図35】実施例61〜64の分岐角度による分岐比の変化の測定結果を示す特性図である。
【図36】図36Aは、実施例25に短波長の光を入力させた場合の分波状態を示す説明図であり、図36Bは、実施例25に長波長の光を入力させた場合の分波状態を示す説明図である。
【符号の説明】
10A〜10K…光デバイス 12…基板
14…クラッド層 16…光導波路(コア層)
22…光導波路 24…分岐部
26…主光導波路 28…副光導波路
28a…第1の副光導波路 28b…第2の副光導波路

Claims (7)

  1. 低屈折率のクラッド層中に高屈折率の光導波路が形成され、
    1つの光導波路が1つの分岐部において1つの主光導波路と1以上の副光導波路に分岐された構造を有する合分波機能をもった光デバイスにおいて、
    前記主光導波路の幅をWo、前記主光導波路の前記分岐部における最小幅をWm、前記副光導波路の幅をWbとしたとき、
    Wm<Wb≦Wo、又は
    Wm<Wo≦Wb
    であることを特徴とする光デバイス。
  2. 請求項1記載の光デバイスにおいて、
    前記主光導波路の前記分岐部における最小幅Wmが、前記主光導波路の幅Woよりも小さい場合に、
    前記主光導波路のうち、前記分岐部に向かう部分が、所定距離にわたって直線状あるいは曲線状のテーパ形状とされていることを特徴とする光デバイス。
  3. 請求項1又は2記載の光デバイスにおいて、
    前記分岐部における前記主光導波路と前記副光導波路とのギャップの幅をWgとしたとき、Wg≧0μmであることを特徴とする光デバイス。
  4. 請求項3記載の光デバイスにおいて、
    前記ギャップの幅WgがWg>0μmである場合に、
    前記ギャップの部分に、前記クラッド層との界面であって、かつ、前記1つの光導波路の光軸とほぼ直交するように延在してなる界面を有することを特徴とする光デバイス。
  5. 請求項3記載の光デバイスにおいて、
    前記主光導波路の前記分岐部における最小幅Wmが前記主光導波路の幅Woよりも小さく、かつ、前記ギャップの幅WgがWg>0μmである場合に、
    前記ギャップの部分に、前記1つの光導波路と前記クラッド層との界面であって、かつ、前記1つの光導波路の光軸とほぼ直交するように延在してなる界面を有することを特徴とする光デバイス。
  6. 低屈折率のクラッド層中に高屈折率の光導波路が形成され、
    1つの光導波路が1つの分岐部において1つの主光導波路と1以上の副光導波路に分岐された構造を有する合分波機能をもった光デバイスにおいて、
    前記分岐部における前記主光導波路と前記副光導波路とのギャップの幅をWgとしたとき、Wg>0μmであって、
    かつ、前記主光導波路における短波長の光に対する過剰損失が、前記副光導波路における前記短波長の光に対する過剰損失よりも小さいことを特徴とする光デバイス。
  7. 請求項6記載の光デバイスにおいて、
    前記主光導波路における長波長の光に対する過剰損失が、前記副光導波路における前記長波長の光に対する過剰損失よりも大きいことを特徴とする光デバイス。
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