JP3710267B2 - スプリングバック角度推定方法およびそれを用いる曲げ加工方法並びに曲げ加工装置 - Google Patents

スプリングバック角度推定方法およびそれを用いる曲げ加工方法並びに曲げ加工装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う際のワークのスプリングバック角度推定方法およびその推定方法を用いた曲げ加工方法並びに曲げ加工装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、プレスブレーキなどの曲げ加工機を用いて板状のワークのV曲げ加工を行う際には、ワークの塑性変形に関わる挙動が材料の特性値によって変化し、このためにたとえ同一材料であってもロット間でその特性値のばらつきによって曲げ角度が大きく変化してしまうことが知られている。このことから、駆動金型の追い込み量を精度良く制御することは極めて困難であり、実際の曲げ加工においては、熟練のオペレータの勘に頼ることが多いのが実情であった。
【0003】
そこで、このような問題点に対処するために、曲げ工程中のワークの曲げ角度を検出し、この検出される曲げ角度に基づき駆動金型の追い込み量を制御するようにしたプレスブレーキがいろいろと提案され、実用化されてきている。このような技術の例として、特開平7−265957号公報に開示されているものがある。この公報に記載のプレスブレーキでは、材料ロット間ではスプリングバック角度のばらつきが小さいことに着目し、このスプリングバック角度のデータをワークの材質,板厚毎に層別して保有しておき、この保有データに基づき最終追い込み量を演算するように構成されている。この制御手法によれば、駆動金型の複雑な制御を行うことなく、一度の角度検出のみで精度良く曲げ加工を行うことができるという効果を奏するものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図8に示されているように、前記スプリングバック角度は、実際にはロット間の材料特性値のばらつきにより若干のばらつきを有するものである。この図8は、6種類の同種で異ロットの冷延鋼板における種々の曲げ角度でのスプリングバック角度を示したものであって、ロット間の材料特性値のばらつきによりスプリングバック角度が±0.3°程度ばらつくことを示している。このことから、±0.3°以下の精度で曲げ加工を行う場合には、このスプリングバック角度を精度良く推定もしくは検出することが要求される。
【0005】
なお、このスプリングバック角度を検出する方法として、曲げ工程の途中で一旦上下の金型を相対的に離間移動させ、この移動の前後の曲げ角度差から検出する方法もあるが、この検出方法によれば、金型を離間移動の後に再度近接移動させたときに、金型とワークとの接触点が変わってしまい、加工精度が悪化してしまうという問題点がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するためになされたもので、材料のロット間での材料特性値にばらつきがあってもスプリングバック角度を精度良く推定することのできるスプリングバック角度推定方法を提供し、併せて極めて高い角度精度を有する曲げ加工を実現することのできる曲げ加工方法および曲げ加工装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明は、曲げ条件毎に層別されたスプリングバック角度の挙動データを記憶するとともに、材料特性値のばらつきに応じた補正を実施することで、材料のロット間での材料特性値のばらつきによって生じるスプリングバック角度のばらつきに依らない極めて高精度の曲げ加工を可能にしたものである。
【0008】
すなわち、第1発明によるスプリングバック角度推定方法は、
駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う際のワークのスプリングバック角度推定方法であって、
ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を推定することを特徴とするものである。
【0009】
本発明においては、ワークの曲げ加工に際して、まず最初の仮追い込み位置まで駆動金型が駆動されてその位置でワークの実曲げ角度が検出され、この後次の仮追い込み位置まで更に駆動金型が駆動されてその位置で再度ワークの実曲げ角度が検出される。このようにして少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度が検出されると、これら各仮追い込み位置に対応する各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係に基づいて、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度が推定される。本発明によれば、同一材質におけるロット間での特性値のばらつきを考慮した場合に、スプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値であるn値(加工硬化指数)の代用特性として、前述の少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分と各実曲げ角度の変化分との関係が用いられている。このような関係を用いることによって、材料のロット間での材料特性値にばらつきがあってもスプリングバック角度を精度良く推定することが可能となる。
【0010】
次に、第2発明による曲げ加工方法は、
駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工方法において、
ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を推定し、この推定値に基づいて前記駆動金型の最終追い込み位置を求めることを特徴とするものである。
【0011】
本発明では、前記第1発明によるスプリングバック角度推定方法に基づいてワークのスプリングバック角度が推定され、この推定値に基づいて前記駆動金型の最終追い込み位置が求められる。したがって、精度の良いスプリングバック角度の推定値に基づいて最終追い込み位置が求められるので、極めて高精度の曲げ加工を実現することが可能となる。
【0012】
さらに、前記第2発明による曲げ加工方法を具体的に実現するための第3発明による曲げ加工装置は、
駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
(a)ワークの加工条件毎のそのワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係を記憶する記憶手段、
(b)ワークの曲げ加工中の曲げ角度を検出する角度検出手段、
(c)前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置にて前記角度検出手段により検出されるワークの実曲げ角度と、前記記憶手段に記憶されている、追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係より演算されるワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度から前記駆動金型の最終追い込み位置を演算する演算手段および
(d)前記駆動金型を前記仮追い込み位置まで駆動した後に前記最終追い込み位置まで駆動する金型駆動手段
を備えることを特徴とするものである。
【0013】
本発明においては、予め記憶手段に、ワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係が記憶されている。ワークの曲げ加工に際しては、まず金型駆動手段により最初の仮追い込み位置まで駆動金型が駆動されてその位置で角度検出手段によりワークの実曲げ角度が検出され、この後次の仮追い込み位置まで更に駆動金型が駆動されてその位置で再度ワークの実曲げ角度が検出される。このようにして少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度が検出されると、前記記憶手段に記憶されている、追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係よりワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度が演算され、このスプリングバック角度を考慮して前記駆動金型の最終追い込み位置が演算される。そして、この演算された最終追い込み位置まで駆動金型が駆動されて曲げ加工が終了する。こうして、少なくとも2箇所の角度検出位置における実曲げ角度に基づいてワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度が推定されるので、材料のロット間での材料特性値のばらつきによってスプリングバック角度にばらつきがある場合でも、このスプリングバック角度を精度良く推定することができ、これによって極めて高精度の曲げ加工を実現することが可能となる。
【0014】
本発明において、前記少なくとも2箇所の仮追い込み位置は、前記記憶手段に記憶されているワークの曲げ角度に対する駆動金型の追い込み量の関係およびワークの曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係から演算され得る。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、本発明によるスプリングバック角度推定方法およびそれを用いる曲げ加工方法並びに曲げ加工装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0016】
図1には、本発明の一実施例に係る曲げ加工装置のシステム構成図が示されている。
【0017】
本実施例の曲げ加工装置(プレスブレーキ)においては、固定テーブル1上にダイベース2が固着されるとともに、このダイベース2上に下型3が取付けられ、この下型3に対向してその下型3に対し近接離隔するように昇降駆動されるラム4の下部に上型5が取付けられている。曲げ加工されるべき板状のワークWは下型3と上型5との間に挿入され、このワークWの端部をバックストップ装置6に突き当てた状態でラム4を下降させてそのワークWを下型3と上型5とで挟圧することによって、ワークWの曲げ加工が行われるようにされている。
【0018】
前記固定テーブル1の前部には、ワークWの曲げ工程中にそのワークWの曲げ角度を検出する角度検出ユニット7が設けられている。この角度検出ユニット7は、ワークWの折り曲げ外面にスリット光を投光する光源8と、この光源8によりワークWの外面に形成された線状投光像を撮像するCCDカメラ9とを含み、このCCDカメラ9により取り込まれた画像を画像処理することによってワークWの曲げ角度を検出するものである。なお、この角度検出ユニット7は固定テーブル1の前部だけでなく後部にも設けることができ、こうすることによって角度検出精度の向上を図ることができる。
【0019】
前記CCDカメラ9によって取り込まれた画像は図示されないモニターテレビに映し出されるとともに、画像データとして曲げ角度演算部10にて処理される。そして、この曲げ角度演算部10における演算によってワークWの曲げ角度が算出され、その演算結果がNC装置11に入力される。このNC装置11は、ワークWの曲げ条件(加工条件)毎の追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対する複数のスプリングバック角度の関係、およびワークの曲げ角度に対する複数の金型追い込み量の関係等を記憶する記憶手段12を備えるとともに、この記憶手段12に記憶されているデータと、ワークWの曲げ条件(材質,板厚,曲げ形状,金型形状,機械情報等)とに基づき上型5の仮の追い込み位置および最終追い込み位置を演算する演算手段13を備えている。
【0020】
ところで、板状のワークWを曲げ加工する際に生じるスプリングバック(弾性による戻り)角度は、材料の引張強さ,縦弾性係数,加工硬化指数(n値)等に相関があるとされているが、同一材質におけるロット間での特性値ばらつきのみを考えれば、このスプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値はn値であると考えられる。なお、図2には、冷延鋼板においてn値とスプリングバック角度との相関を調べた結果が示されている。一方、図3に示されているよう に、n値と材料の曲げ半径とには高い相関があることが判っており、また図4に示されるように、ワークWの曲げ半径が異なると、同じ下死点(上型の追い込み位置)におけるワークWの曲げ角度に変化が生じることが判っている。すなわち、ある下死点において、ワークの曲げ角度が小さな材料は、曲げ半径は大きく、n値が大きく、結果的にスプリングバック角度が大きくなるという関係が成り立つことになる。このことから、所定位置においてワークWの曲げ角度を検出することでスプリングバック角度を推定することが可能となり、この結果に基づいて駆動金型である上型5の追い込み量を制御することで、材料のばらつきに依らずに高い寸法精度の曲げを実現することが可能となる。
【0021】
本実施例では、スプリングバック角度に最も大きな影響を及ぼす特性値である前記n値の代用特性として、少なくとも2箇所の仮追い込み位置における各追い込み量の変化分(ΔD)と各実曲げ角度の変化分(Δθ)との比(ΔD/Δθ)を算出し、この比(ΔD/Δθ)とスプリングバック角度(Δθ)との関係に基づいて、目標曲げ角度におけるスプリングバック角度を算出するようにしている。
【0022】
次に、本実施例における金型追い込み量の制御フローを図5に示されるフローチャートにしたがって順次説明する。
【0023】
S1:予め入力されて記憶手段12に記憶されているワークWの曲げ条件(材質,板厚,曲げ形状,金型形状,機械情報等)を読み込む。
S2:ワークWの曲げ角度θに対する金型追い込み量Dの関係(図6参照)およびワークWの目標曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係からデフォルト(NC装置が有している初期値)の関係式を選択して上下両金型を近接移動させたときの仮追い込み位置、言い換えれば角度検出位置をn箇所(n≧2)演算する。なお、これら仮追い込み位置は、ワークWを曲げ過ぎない範囲で、少なくとも1箇所は目標曲げ角度にできるだけ近い位置であるのが望ましい。
【0024】
S3〜S5:オペレータによりワークWをセットして曲げ加工を開始し、n箇所の仮追い込み位置のうちの最初の仮追い込み位置まで上型5を下型3に対して近接移動させる。そして、この仮追い込み位置に到達すると、角度検出ユニット7によってワークWの曲げ角度を検出する。
S6:角度検出回数Nがnに達していない場合(N<n)には、第2の仮追い込み位置まで再度上型5を移動させ、この第2の仮追い込み位置にて再度ワークWの曲げ角度を検出する。なお、この処理はN=nになるまで繰り返し行う。
【0025】
S7:上述のn箇所の角度検出結果から、追い込み量の変化分dDと実曲げ角度の変化分dθとの比dD/dθを算出する。例えばn=2の場合には、2点の角度検出位置での追い込み量の差dDと検出角度の差dθとの比dD/dθを算出する。そして、予め記憶されている比dD/dθに対するスプリングバック角度Δθの関係、言い換えればdD/dθ−Δθ曲線(図7参照)を用いて、上述のように算出されたdD/dθに相当するスプリングバック角度Δθを求める。こうして、目標曲げ角度でのスプリングバック角度Δθを推定する。ここで、前記比dD/dθを算出する際に、角度検出位置(仮追い込み位置)が2箇所(n=2)の場合には、曲げ角度θに対する金型追い込み量Dの関係を示すグラフ上において、2つの検出値に基づきそれら2点を通る直線を求めることにより比dD/dθを求めることができる。また、角度検出位置(仮追い込み位置)が3箇所以上(n≧3)の場合には、3つ以上の検出値に基づき最小自乗法等の手法を用いて比dD/dθを求めることができる。なお、図7は、比dD/dθに対するスプリングバック角度Δθの関係を実験値データとともに示したものである。
【0026】
S8〜S9:推定されたスプリングバック角度Δθに基づいて上型5の最終追い込み位置を演算し、この位置まで再度上型5を駆動する。
S10:加工を終了してフローを終了する。
【0027】
このフローで示される処理は、毎回の曲げ工程毎に行われても良いが、材料ロットが変更される時等といった任意の工程でオペレータが補正操作を指示することもできる。
【0028】
本実施例においては、曲げ角度を検出する角度検出手段として、スリット光を投光する光源と、線状投光像を撮像するCCDカメラとよりなる角度検出装置を用いるものを説明したが、この角度検出手段としては、他に、静電容量式のも の、光電式のもの、接触式のものなどいろいろなタイプのものを採用することができる。
【0029】
本実施例では、下型(ダイ)を固定式のものとして上型(パンチ)を駆動させる所謂オーバードライブタイプのプレスブレーキに適用したものを説明したが、本発明は、上型を固定式にして下型を駆動させる所謂アンダードライブタイプのプレスブレーキに対して適用できるのは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の一実施例に係る曲げ加工装置のシステム構成図である。
【図2】図2は、n値とスプリングバック角度との相関を示すグラフである。
【図3】図3は、n値と材料の曲げ半径との相関を示すグラフである。
【図4】図4は、同一下死点における曲げ半径と曲げ角度との関係を説明する図である。
【図5】図5は、金型追い込み量の制御フローを示すフローチャートである。
【図6】図6は、曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係を示すグラフである。
【図7】図7は、dD/dθに対するスプリングバック角度の関係を示すグラフである。
【図8】図8は、ワーク角度とスプリングバック角度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 固定テーブル
2 ダイベース
3 下型
4 ラム
5 上型
6 バックストップ装置
7 角度検出ユニット
8 光源
9 CCDカメラ
10 曲げ角度演算部
11 NC装置
12 記憶手段
13 演算手段
W ワーク

Claims (4)

  1. 駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う際のワークのスプリングバック角度推定方法であって、
    ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を推定することを特徴とするスプリングバック角度推定方法。
  2. 駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工方法において、
    ワークの曲げ加工中に前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置でワークの実曲げ角度を検出し、これら各仮追い込み位置に係る追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との関係に基づき、予め記憶されている当該曲げ加工の加工条件におけるスプリングバックの挙動に関するデータを用いてワークのスプリングバック角度を推定し、この推定値に基づいて前記駆動金型の最終追い込み位置を求めることを特徴とする曲げ加工方法。
  3. 駆動金型と固定金型とにより板状のワークを挟圧して曲げ加工を行う曲げ加工装置において、
    (a)ワークの加工条件毎のそのワークの曲げ角度に対する前記駆動金型の追い込み量の関係および追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係を記憶する記憶手段、
    (b)ワークの曲げ加工中の曲げ角度を検出する角度検出手段、
    (c)前記駆動金型の少なくとも2箇所の仮追い込み位置にて前記角度検出手段により検出されるワークの実曲げ角度と、前記記憶手段に記憶されている、追い込み量の変化分と実曲げ角度の変化分との比に対するスプリングバック角度の関係より演算されるワークの目標曲げ角度でのスプリングバック角度から前記駆動金型の最終追い込み位置を演算する演算手段および
    (d)前記駆動金型を前記仮追い込み位置まで駆動した後に前記最終追い込み位置まで駆動する金型駆動手段
    を備えることを特徴とする曲げ加工装置。
  4. 前記少なくとも2箇所の仮追い込み位置は、前記記憶手段に記憶されているワークの曲げ角度に対する駆動金型の追い込み量の関係およびワークの曲げ角度に対するスプリングバック角度の関係から演算されるものである請求項3に記載の曲げ加工装置。
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