JP3710160B2 - フランジボルト成形用ダイス - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、多角形部の下方にその対角距離よりも大径の座面を備えたフランジボルトを成形するためのダイスに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来一般のフランジボルト成形用ダイスは、図4に示すような下型ダイス21と上型ダイス22とから構成されていた。この下型ダイス21は中心孔23の周囲に環状の平坦面24と環状突起25とを備えたものであり、また上型ダイス22は内周部に多角形のボルト頭部を成形する刃先26を備え、外周部に斜め上方の斜面27を備えたものであった。また、この刃先26のボルト頭部に対する逃がし角αは略3°とされていた。そして下型ダイス21の環状突起25の外周部には、逃がし角βが形成されており、斜面27の角部との間で形成されるフランジ部の抜き屑を後工程で剪断して除去する構造となっていた。
【0003】
ところがこのような従来のフランジボルト成形用ダイスでは、上型ダイス22は高速度鋼製とされていたのであるが、平均命数が約1万回と非常に短いという問題があった。また、上型ダイスで剪断した部分の表面粗さが大きいという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記した従来の問題点を解決し、上型ダイスの命数を大幅に延長することができるとともに、上型ダイスで剪断した部分の表面粗さを小さくすることができるフランジボルト成形用ダイスを提供するためになされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明のフランジボルト成形用ダイスは、中心孔の周囲にフランジ部の下部外周を受ける環状突起を備えた下型ダイスと、内周部にブランクの頭部をプレス成形して多角形のボルト頭部に成形する刃先が形成され、下面全体がフラットな環状の上型ダイスとからなることを特徴とするものである。なお、環状突起の外周部にフランジ部の抜き屑を形成するための逃がし角βを25°の角度で形成しておくことが好ましい。また上型ダイスの表面粗さを0.3a以内とするとともに、上型ダイスのボルト頭部を成形する刃先の逃がし角αを0°としておくことが好ましい。
【0006】
【作用】
本発明によれば、上型ダイスの下面全体をフラットな形状とするとともに、刃先の逃がし角αを略0°としたので刃先に偏荷重が作用することがなく、ダイスへの荷重が緩和される。また、下型ダイスを形成する環状突起の外周部の逃がし角βを形成したことにより、下型ダイスと上型ダイスによりフランジ部の後工程で剪断される抜き屑にはゆがみが発生し、抜き屑を圧縮させず加工硬化を少なくし加工力も低くするものである。
【0007】
【実施例】
以下に本発明を図示の実施例によって更に詳細に説明する。
図1において1は下型ダイス、2は上型ダイスである。下型ダイス1はブランクを装入する中心孔3を備えるとともに、その周囲に環状の平坦面4と、フランジ部の下部外周を成形するための環状突起5とを備えている。この環状突起5の外周面には、図示のように抜き屑を逃がすための逃がし角βが形成されている。実施例では逃がし角βは約25°とされている。
【0008】
上型ダイス2は従来の高速度鋼よりも圧縮強度の大きな超硬工具鋼よりなるもので、下面全体がフラットな環状のものである。そしてその内周部には、ブランクの頭部をプレス成形し、多角形のボルト頭部を成形する刃先6が形成されている。この刃先6のボルト頭部に対する逃がし角αは略0°とされ、刃先6に偏荷重を与えない構成とされている。また上型ダイス2とブランクとの焼きつきを防止するために、上型ダイス2には表面粗さ0.3a以内の表面処理を行い、金型に係る荷重を緩和している。
【0009】
図2はこのフランジボルト成形用ダイスの使用状態を示す図であり、上型ダイス2は長ストロークで2段摺動筒状のパンチケース7の下端部に取り付けられている。このパンチケース7の内部には凹状のパンチスペーサ8が嵌合されており、このパンチスペーサ8の凹孔9の内部に、中心部にパンチピン10を下方に突出させた中間スペーサ11が摺動自在に設けられている。
【0010】
これらの中間スペーサ11及びパンチケース7の上端には円板状の荷受板12が設けられ、その中心にピン13が挿通されている。この円板状の荷受板12は、パンチケース7を内部に嵌合させた外ケース14内に嵌められている。
【0011】
パンチスペーサ8の外周には幅広の油溝15が形成され、この油溝15の下方には図2、図3に示すようにこれと連通する油孔16が下方のブランクの頭部に向けて穿孔されている。また図2に示したように、外ケース14とパンチケース7には油溝15と連通する油流入用のポート17が設けられており、加工油を油溝15に供給できるようになっている。更にこれとは別に、図2のX方向からも加工油が供給されるようになっている。
【0012】
このように構成されたフランジボルト成形用ダイスによりフランジボルトを成形するには、下型ダイス1の中心孔3にブランクをセットし、外ケース14及びパンチケース7とともに上型ダイス2を下降させ、フランジボルトの頭部をプレス成形する。このとき、上型ダイス2の刃先6が多角形のボルト頭部を成形すると同時に、下型ダイス1の環状突起5と上型ダイス2のフラットな下面との間でフランジ部の抜き屑を形成する。このとき、前記したように加工油がブランクの頭部およびフランジ部に供給される。この抜き屑は後工程で剪断して除去されるものである。
【0013】
このようにしてフランジボルトを成形した後、パンチケース7とともに上型ダイス2が上昇されると、フランジボルトもともに上昇する。ここでピン13が下降されて中間スペーサ11のパンチピン10がフランジボルトの頭部に衝突し、成形されたフランジボルトを下方に排出する。
【0014】
【発明の効果】
上記したように、本発明のフランジボルト成形用ダイスは上型ダイスの下面全体をフラットな形状とするとともに、ボルト頭部を形成する刃先の逃がし角αを略0°としたので、上型ダイスに偏荷重が作用することがなく、上型ダイスの命数を従来の1万回から実施例の場合には24万回にまで大幅に増加させることができ、頭部側面の表面粗さを従来の1/4 程度まで小さくできる。また上型ダイスのフラットな下面と下型ダイスの環状突起との間でフランジ部の抜き屑が形成されるが、この抜き屑には環状突起の外周部の逃がし角βによりゆがみが発生し、抜き屑も圧縮せず剪断面の加工硬化を低減し、加工力も低くすることができる。よって本発明は従来の問題点を解決したフランジボルト成形用ダイスとして、価値の高いものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例を示す断面図である。
【図2】 使用状態を示す断面図である。
【図3】 油溝を示す平面図である。
【図4】 従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 下型ダイス
2 上型ダイス
3 中心孔
4 平坦面
5 環状突起
6 刃先
7 パンチケース
8 パンチスペーサ
9 凹孔
10 パンチピン
11 中間スペーサ
12 荷受板
13 ピン
14 外ケース
15 油溝
16 油孔
17 ポート
Claims (3)
- 中心孔の周囲にフランジ部の下部外周を受ける環状突起を備えた下型ダイスと、内周部にブランクの頭部をプレス成形して多角形のボルト頭部に成形する刃先が形成され、下面全体がフラットな環状の上型ダイスとからなることを特徴とするフランジボルト成形用ダイス。
- 環状突起の外周部にフランジ部の抜き屑を形成するための逃がし角βが25°の角度で形成された請求項1記載のフランジボルト成形用ダイス。
- 上型ダイスの表面粗さを0.3a以内とするとともに、上型ダイスのボルト頭部を成形する刃先の逃がし角αを0°とした請求項1記載のフランジボルト成形用ダイス。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP07577295A JP3710160B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | フランジボルト成形用ダイス |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP07577295A JP3710160B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | フランジボルト成形用ダイス |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JPH08267172A JPH08267172A (ja) | 1996-10-15 |
| JP3710160B2 true JP3710160B2 (ja) | 2005-10-26 |
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ID=13585842
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP07577295A Expired - Lifetime JP3710160B2 (ja) | 1995-03-31 | 1995-03-31 | フランジボルト成形用ダイス |
Country Status (1)
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Families Citing this family (1)
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| KR100486776B1 (ko) * | 2002-12-05 | 2005-04-29 | 태양금속공업주식회사 | 플랜지 보울트 성형용 트리밍 다이스 |
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1995
- 1995-03-31 JP JP07577295A patent/JP3710160B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08267172A (ja) | 1996-10-15 |
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