JP3710009B2 - Aluminum alloy plate for magnetic disk substrate and manufacturing method thereof - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、磁気デイスク基板用アルミニウム合金に関し、特に下地処理におけるピットやノジュールの発生が極めて少なく、かつメッキ性に優れた磁気デイスク基板用アルミニウム合金及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、磁気ディスクは大容量化、高密度化されてきており、磁気ディスクの1ビット当たりの占有領域や磁気ヘッドと磁気ディスクとの間隔は益々減少してきている。
【0003】
一般に、磁気ディスクは、アルミニウム合金基板をグラインディング加工後、磁性膜被覆のための下地処理として硬質非磁性金属、例えばアモルファスのNi−Pを無電解メッキし、研磨後スパッタリングにより磁性膜、例えばCo−Ni−P合金を被覆して製造方法される。
このような磁気ディスクの基板には次のような特性が要求されている。
【0004】
(1)非熱処理型で、種々の加工及び使用時の高速回転に耐えうる十分な強度を有すること。
(2)軽量で、研磨により良好な鏡面が得られ、ピット等の表面欠陥の発生がないこと。
(3)下地処理である無電解メッキの密着性及び表面平滑性が優れ、メッキ後もピット等の欠陥が発生しないこと。
【0005】
このような特性を満たす磁気ディスク用基板として、JIS A5086アルミニウム合金(Mg:3.5〜4.5wt%、Fe:≦0.5wt%、Si:≦0.40wt%、Mn:0.2〜0.7wt%、Cr:0.05〜0.25wt%、Cu:≦0.10wt%、Ti:≦0.15wt%、Zn:≦0.25wt%、残部:A1)やJIS A5086合金の不純物元素であるFeやSi等の量を規制してマトリックス中に生成する金属間化合物を小さくした合金が用いられている。
【0006】
しかし、上記JIS A5086アルミニウム合金からなる基板には、合金中の金属間化合物がジンケート処理時に脱落してピットを生成するという問題がある。このピットは、従来の20μm程度の厚さの無電解メッキの場合は、その後のポリッシング研磨により消えることが多く問題になることはなかったが、昨今のメッキ厚さは例えば14μmと薄肉化の傾向にあるため、ポリッシング研磨後もピットが残存し、磁気ディスク基板の表面平滑性を損なうようになってきた。
【0007】
また、アルミニウム合金板を所定の寸法に打ち抜き、その後、切削もしくは研削を施すが、その際、金属間化合物が脱落し、ピット欠陥となる場合もある。
【0008】
このようなピット欠陥を防止するために、アルミニウム合金基板の金属間化合物を減らし、その大きさも小さくすることが望まれ、これまで種々の対策が講じられてきた。
【0009】
例えば、特開平2−97639号公報には、無電解Ni−P合金メッキの平滑性を向上させるために、前処理のジンケート処理液の微量添加元素の種類、量をコントロールし、ジンケート皮膜を薄く、均一で緻密に付着させてメッキ皮膜中の微小欠陥を改善する方法が開示されている。実際、この方法による磁気ディスク基板用アルミニウム合金は実用化されており、高い評価を受けている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これらの方法による磁気ディスク用基板も、近年の2GB/枚以上の大容量の磁気ディスクには対応できず、次のような問題を引き起こしている。
【0011】
一つには、大容量化のために磁気ヘッドの浮上高さ(フライングハイト)は1.5μ”から1μ”(μ”:マイクロインチ)に低くなってきており、そのために、下地メッキ後のディスク表面に生じる半球状の突起(ノジュール)がヘッドと衝突し、ヘッドクラッシュを起こす。これは、昨今、経済性の面から、また、端部のダレを防ぐため、軽ポリッシング研磨が行われているが、このためノジュールがポリッシング後に残存しやすくなったことによる。
【0012】
いま一つは、大容量化のために1ビットの占有領域が小さくなり、下地メッキ後の磁気ディスク基板の極く表層にある小さなピット(マイクロピット)も電気的エラーの原因となるということである。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、大容量の磁気ディスクで問題となるノジュールやマイクロピットの極めて少ない磁気ディスク基板用アルミニウム合金板及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等が前述の課題に鑑み種々の検討を行った結果、下地メッキ後のノジュールやマイクロピットの発生は、前処理のエッチング及びジンケート処理における基板中の金属間化合物(Al−Fe系,Mg2 Si,Al−Cu,Al−Mg−Zn,Mg2 Al3 )やマトリックスの溶解反応と密接な関係があることを見出し、以下の知見を得た。
【0014】
すなわち、この溶解反応はマトリックスと金属間化合物との間に存在する自然電位差と関係し、化合物がマトリックスに対して貴の場合、化合物のまわりのマトリックスが溶解し凹部を形成する。また、化合物がマトリッマスに対して卑の場合、化合物自体が溶解し凹部を形成する。前者の化合物としては、Al−FeやAl−Cuがあり、後者の化合物としては、Al−Mg−ZnやMg2 Al3 がある。
【0015】
Mg2 Siの場合は、まわりのマトリックスも溶けるが、Mgも溶けるので内部にSiの残った凹部を形成する(Siは非常に不活性な元素のため)。また、内部のSiは脱落することもある。
【0016】
ノジュールの発生機構は、基板表面に比較的小さな穴やシャープな穴が前処理で発生し、ジンケート処理時に穴の中央部に優先的にジンケートが成長してノジュールとなる場合と、化合物が凹部に残存し表面に顔を出す場合がある。前者の原因となる化合物は主としてAl−Mg−ZnやMg2 Al3 であり、後者の原因となる化合物は主としてAl−FeやAl−Cuである。
【0017】
ピットの発生機構は、基板表面に比較的大きな穴が前処理で発生し、メッキ時にその穴になぞって成長してピットとなる。この原因となる化合物は主としてMg2 Siである。
【0018】
Al−Fe、Mg2 Siの金属間化合物の長径は、Al−Cu、Al−Mg−Zn、Mg2 Al3 の金属間化合物の場合よりも大きい。そのためAl−Fe、Mg2 Siの溶出による凹部を低減することが、大きなノジュールとピット低減には有効である。
【0019】
また、Al−Fe,Mg2 Siはマトリックスよりも自然電位が貴な方向にあるため、マトリックをAl−Fe、Mg2 Siとの自然電位差を少なくすることも、下地メッキ後のノジュールやピットを低減することに有効である。
【0020】
これらの知見に基づき下記の発明をするに至った。
第1の発明は、下記の成分組成(wt%)を有することを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板を提供する。
Cu:0.05〜0.15wt%、Mg:2〜6wt%、Zn:0.1〜0.3wt%、Zr:0.05〜0.12wt%を含有し、かつ、2Cu+6Zr−3Zn=0.15〜0.32wt%の関係を有し、更に、Mn:0.01を超え0.05wt%未満、Cr:0.01を超え0.05wt%未満のうち1種または2種を含有し、不純物としてSi:0.1wt%以下、Fe:0.1%以下、Ti:0.02wt%以下に規制され、残部がAl及び不可避的元素からなり、前記不可避的元素が各々0.02wt%以下である。
【0021】
第2の発明は、第1の発明のアルミニウム合金板の表層において、長径が5μmを超えるMg2 Si粒子の単位面積当たりの個数が20個/mm2 以下であることを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板を提供する。
【0022】
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明のアルミニウム合金板の表層において、長径が5μmを超えるAl−Fe系金属間化合物の単位面積当たりの個数が20個/mm2 以下であることを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板を提供する。
【0023】
第4の発明は、下記の工程を備えたことを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板(成分組成はwt%)の製造方法を提供する。
(a)Cu:0.05〜0.15wt%、Mg:2〜6wt%、Zn:0.1〜0.3wt%、Zr:0.05〜0.12wt%を含有し、かつ、2Cu+6Zr−3Zn=0.15〜0.32wt%の関係を有し、更に、Mn:0.01を超え0.05未満wt%、Cr:0.01を超え0.05未満wt%のうち1種または2種を含有し、不純物としてSi:0.1wt%以下、Fe:0.1%以下、Ti:0.02wt%以下に規制され、残部がAl及び不可避的元素からなり、前記不可避的元素が各々0.02wt%以下であるアルミニウム合金を溶解し鋳造して鋳塊を得る工程と、
(b)前記鋳塊を熱間圧延してコイルとする工程と、
(c)前記熱間圧延後のコイルを冷間圧延する工程と、
(d)前記冷間圧延後のコイルを最終焼鈍する工程。
【0024】
その他の態様として、熱間圧延後のコイルの冷却中240〜150℃の間を30〜600℃/hの冷却速度で冷却し、かつ、最終焼鈍後の冷却中240〜150℃の間を30〜600℃/hの冷却速度で冷却することを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板の製造方法を提供する。
【0025】
またその他の態様として、冷間圧延を、20%以上の圧下率のパス回数を3回以上、かつ全圧下率を60%以上の条件で行うことを特徴とする磁気ディスク基板用アルミニウム合金板の製造方法を提供する。
【0026】
【発明の実施の形態】
先ず,本発明合金板における合金元素の意義と、合金組成の限定理由を説明する(以下,合金組成のwt%を単に%と略記とする)
Cu:マトリックスの自然電位を貴にする元素であるためピットやノジュールを低減させる。0.05%未満ではマトリックスの自然電位を貴にするは不十分で、0.15%を超えるとAl−Cuの折出物が多くなりノジュールが増えたり、メッキ後のムラ(ノジュールの集合体)が発生し、表面が不均一になってしまうので、その含有量を0.05〜0.15%と限定する。
【0027】
Mg:主として強度を得るためのもので、2%未満では十分な強度が得られず、6%を超えるとAl−Mg金属間化合物を生成するとともに溶解鋳造時の高温酸化によりMgOなどの非金属介在物の生成が著しくなるので、その含有量を2〜6%と限定する。
【0028】
Zn:マトリックスの自然電位を卑にする元素であるためピットやノジュールを増大させる。0.1%未満ではシンケート処理が不均一になり、メッキ後にムラが発生し表面が不均一になり、0.3%を超えるとピットやノジュールが増大するため、その含有量を0.1〜0.3%とする。
【0029】
Zr:マトリックスの自然電位を貴にする元素であるためピットやノジュールを低減させる。0.05%未満ではマトリックスの自然電位が十分に貴にならず、0.12%を超えるとAl−Zrの折出物が発生し、ピットやノジュールが発生しやすくなるので、その含有量を0.05〜0.12%に限定する。
大容量の磁気ディスク基板に対応できるまでにピットやノジュールの発生を防止するには、このようなCu、Zn、Zrの含有量に加え、それぞれの元素間に、2Cu+6Zr−3Zn=0.15〜0.32%の関係を満足させる必要がある。
【0030】
Mn、Cr:鋳塊の均質化処理時及び/または、熱間圧延,焼鈍時に微細な化合物として折出し再結晶粒を微細にするため無電解メッキの密着性を向上させるとともに、その一部はマトリックス中に固溶しその強度を向上させるのでアルミニウム合金基板の切削,研削性の向上させる。
【0031】
それぞれ0.01%以下ではこの効果が不十分であり、0.05%以上では鋳造時にフィルターによって溶湯中の過剰の元素が除去されて無駄となるばかりか、粗大な金属間化合物が生成し、エッチング及びジンケート処理時だけでなく切削、研磨加工を施す際にも脱落してピット欠陥を発生するので、その含有量を0.01を超え0.05%未満に限定する。なお、Mn、Crは単独で添加してもその効果が得られるが、複合して添加してもよい。
【0032】
Fe、Si:アルミニウム中にはほとんど固溶せず金属間化合物として存在するが、その量が多い場合にはAl−Fe、Mg2 Si等の粗大な金属間化合物を多数形成し、基板の切削、研削およびジンケート処理時に脱落してピット欠陥を発生しやすいので、0.1%以下に限定する。
【0033】
また、他の不可避的不純物元素(例えばNi、V、B等)は、それぞれ0.02%以下にすれば本発明の効果を損なうことはない。上記成分組成を有する合金板であれば、本発明の目的とする磁気ディスクとして使用できる。なを、この合金板は、上記成分組成を有する鋳塊を通常の圧延方法で加工しても製造可能である。
【0034】
上記合金板において、長径が5μmを超えるMg2 Siの粒子の単位面積当たりの個数を20個/mm2 以下にすると、下地メッキ後のノジュールやピットをさらに低減できる。また、さらに、長径が5μmを超えるAl−Feの粒子の単位面積当たりの個数をそれぞれ20個/mm2 以下にすると、下地メッキ後のノジュールやピットをより著しく低減できる。
【0035】
本発明の磁気ディスク基板用アルミニウム合金板は、上記した本発明の成分組成を有するアルミニウム合金を溶解し、鋳造後、通常の熱間圧延、冷間圧延及び最終焼鈍の工程を経ることにより製造できる。しかし、熱間圧延及び冷間圧延等の条件を以下のように限定することにより、より望ましい品質とすることができる。
【0036】
また、熱間圧延後のコイルの冷却中240〜150℃の間を30〜600℃/hの冷却速度で冷却し、かつ、最終焼鈍後の冷却中240〜150℃の間を30〜600℃/hの冷却速度で冷却すると、長径が5μmを超えるMg2 Siの粒子の単位面積当たりの個数をそれぞれ20個/mm2 以下にでき、下地メッキ後のノジュールやピットを著しく低減できる。
【0037】
さらに、冷間圧延を、20%以上の圧下率のパス回数を3回以上、かつ全圧下率を60%以上の条件で行うと、長径が5μmを超えるAl−Feの粒子の単位面積当たりの個数をそれぞれ20個/mm2 以下にでき、下地メッキ後のノジュールやピットを著しく低減できる。
【0038】
【実施例】
市販の純度99.9%以上のAl地金を溶解し、これに合金元素を添加して、第1表に示す成分組成のAl合金を溶製し、脱ガス、沈静処理した後フィルターで濾過してから連続鋳造し、厚さ350mm、幅1000mm、長さ2000mmの鋳塊を得た。
【0039】
この鋳塊の両面を10mmづつ面削してから、520℃±20℃の温度で約6時間均熱処理した後、常法に従って熱間圧延(圧延温度:520〜400℃、圧延パス回数約20回、最終厚み約5.5mm)と冷間圧延(中間焼鈍を含み、パス回数4回)により厚さ0.82mmの板材とした。
【0040】
この板材から直径96mm、内径24mmのドーナツ板を打ち抜き、340℃で4時間焼鈍した後グラインディング加工を行った。その後、下記条件にてメッキ処理を行いマイクロピット、ノジュール、表面粗度について調査を行った。
【0041】
(処理条件)
脱 脂 :(上村工業製 AD68、 50% 6分)
↓
エッチング :( 〃 AD101、10% 2分)
↓
デスマット :(HNO3 30% 1分)
↓
第1ジンケート:(上村工業製 AD301、30% 6分)
↓
硝酸剥離 :(HNO3 30% 1分)
↓
第2ジンケート:(上村工業製 AD301、30% 20秒)
↓
Ni−Pメッキ:(上村工業製 HDX メッキ厚 13μm)
【0042】
マイクロピットの評価は、光学顕微鏡にて3mm2 の視野を観察しその数を数え、2個未満のものをA、2個以上5個未満のものをB、5個以上15個未満のものをC、15個以上25個未満のものをD、25個以上のものをEとして、5段階評価で行った。
【0043】
ノジュールの評価も同様に行い、10μmを超えるものが2個未満のものをA、2個以上5個未満のものをB、5個以上15個未満のものをC、15個以上25個未満のものをD、25個以上のものをEとして、5段階評価で行った。
【0044】
表面粗度は、万能表面粗さ計SE−3H(小坂研究所製)により測定し、JIS B0601に規定されている中心線粗さRa(μm)を4点測定し、その平均値で評価した。
【0045】
上記測定結果を表1に示すが、表1で明らかなように、本発明の実施例では、マイクロピット、ノジュール、表面粗度の点で優れていることが判る。これに対し、本発明の成分組成の範囲を外れる比較的例は、マイクロピット、ノジュール、表面粗度のいづれかが劣っていることが判る。
【0046】
また、製造条件については、本発明合金についてはNo.5の合金を用い、比較合金についてはNo.15の合金を用いて、表2に示すような条件で製造を行い、マイクロピットとノジュールについて上記と同様な評価を行った。なお表2において、熱間圧延の冷却速度(℃/h)とは熱間圧延後に240〜150℃の間を冷却する速度を、Total圧下率とは全圧下率を、一回の圧下率とは1パス当たりの圧下率を、最終焼鈍の冷却速度とは最終焼鈍後に240℃〜150℃の間を冷却する速度、をそれぞれいう。表2で明らかなように、本発明合金で本発明の条件で製造を行なえば、マイクロピットとノジュールが著しく低減できていることが判る。
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】
【発明の効果】
このように本発明のアルミニウム合金板を本発明の製造方法により加工することにより、大容量の磁気ディスクで問題となるノジュールやマイクロピットの極めて少ない磁気ディスク基板用アルミニウム合金板を提供することができる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aluminum alloy for a magnetic disk substrate, and more particularly to an aluminum alloy for a magnetic disk substrate that has very few pits and nodules in the base treatment and has excellent plating properties, and a method for manufacturing the same.
[0002]
[Prior art]
In recent years, magnetic disks have been increased in capacity and density, and the occupied area per bit of the magnetic disk and the distance between the magnetic head and the magnetic disk have been decreasing.
[0003]
In general, a magnetic disk is formed by grinding an aluminum alloy substrate, electrolessly plating a hard nonmagnetic metal such as amorphous Ni-P as a base treatment for coating the magnetic film, and polishing and then sputtering a magnetic film such as Co. -A Ni-P alloy is coated and manufactured.
Such a magnetic disk substrate is required to have the following characteristics.
[0004]
(1) It is a non-heat treatment type and has sufficient strength to withstand high speed rotation during various processing and use.
(2) Light weight, good mirror surface can be obtained by polishing, and no surface defects such as pits are generated.
(3) Adhesiveness and surface smoothness of electroless plating as a base treatment are excellent, and defects such as pits do not occur after plating.
[0005]
As a magnetic disk substrate satisfying such characteristics, JIS A5086 aluminum alloy (Mg: 3.5 to 4.5 wt%, Fe: ≦ 0.5 wt%, Si: ≦ 0.40 wt%, Mn: 0.2 to Impurities of 0.7 wt%, Cr: 0.05 to 0.25 wt%, Cu: ≦ 0.10 wt%, Ti: ≦ 0.15 wt%, Zn: ≦ 0.25 wt%, balance: A1) and JIS A5086 alloy An alloy is used in which the amount of elements such as Fe and Si is regulated to reduce the intermetallic compound produced in the matrix.
[0006]
However, the substrate made of the JIS A5086 aluminum alloy has a problem that an intermetallic compound in the alloy is dropped during the zincate treatment to generate pits. In the case of conventional electroless plating with a thickness of about 20 μm, this pit did not cause a problem because it often disappeared by subsequent polishing polishing, but the recent plating thickness is, for example, 14 μm, and tends to be thin Therefore, pits remain even after polishing and the surface smoothness of the magnetic disk substrate is impaired.
[0007]
In addition, an aluminum alloy plate is punched to a predetermined size, and thereafter, cutting or grinding is performed. At that time, the intermetallic compound may fall off, resulting in a pit defect.
[0008]
In order to prevent such pit defects, it is desired to reduce the size and size of the intermetallic compound of the aluminum alloy substrate, and various measures have been taken so far.
[0009]
For example, in Japanese Patent Laid-Open No. 2-97639, in order to improve the smoothness of electroless Ni—P alloy plating, the kind and amount of a small amount of additive element in the pretreatment zincate treatment liquid is controlled, and the zincate film is thinned. A method for improving minute defects in a plating film by depositing uniformly and densely is disclosed. In fact, an aluminum alloy for a magnetic disk substrate by this method has been put into practical use and has been highly evaluated.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
However, the magnetic disk substrate by these methods cannot cope with a large-capacity magnetic disk of 2 GB / sheet or more in recent years, and causes the following problems.
[0011]
For one thing, the flying height of the magnetic head has been reduced from 1.5 μ ″ to 1 μ ″ (μ ″: microinch) for the purpose of increasing the capacity. The hemispherical protrusions (nodules) on the disk surface collide with the head and cause a head crash.This is because of light polishing polishing from the viewpoint of economy and to prevent the edge from sagging. However, this is because nodules are likely to remain after polishing.
[0012]
The other is that the area occupied by one bit is reduced due to the increase in capacity, and small pits (micropits) on the very surface of the magnetic disk substrate after the base plating also cause electrical errors. is there.
The present invention has been made to solve such a problem, and an object of the present invention is to provide an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate and a method for producing the same, which have very few nodules and micropits, which are problematic in a large-capacity magnetic disk. And
[0013]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies conducted by the present inventors in view of the above-mentioned problems, the generation of nodules and micropits after the base plating is caused by intermetallic compounds in the substrate (Al-Fe series) in the pretreatment etching and zincate treatment. The following findings were obtained by finding that it is closely related to the dissolution reaction of Mg 2 Si, Al—Cu, Al—Mg—Zn, Mg 2 Al 3 ) and the matrix.
[0014]
That is, this dissolution reaction is related to the natural potential difference existing between the matrix and the intermetallic compound. When the compound is noble with respect to the matrix, the matrix around the compound dissolves to form a recess. Moreover, when a compound is base with respect to Matrimas, the compound itself melt | dissolves and forms a recessed part. Examples of the former compound include Al—Fe and Al—Cu, and examples of the latter compound include Al—Mg—Zn and Mg 2 Al 3 .
[0015]
In the case of Mg 2 Si, the surrounding matrix also dissolves, but Mg also dissolves, so that a concave portion in which Si remains is formed inside (since Si is a very inert element). Also, the Si inside may fall off.
[0016]
The nodule generation mechanism is the case where relatively small holes or sharp holes are generated in the pre-treatment on the substrate surface, and when the zincate grows preferentially in the center of the hole during the zincate treatment and becomes nodules, It may remain and have a face on the surface. The former compounds are mainly Al—Mg—Zn and Mg 2 Al 3 , and the latter compounds are mainly Al—Fe and Al—Cu.
[0017]
In the pit generation mechanism, a relatively large hole is generated in the pre-treatment on the substrate surface, and it grows along the hole during plating to form a pit. The causative compound is mainly Mg 2 Si.
[0018]
The major axis of the intermetallic compound of Al—Fe and Mg 2 Si is larger than that of the intermetallic compound of Al—Cu, Al—Mg—Zn, and Mg 2 Al 3 . Therefore, reducing the recesses due to elution of Al—Fe and Mg 2 Si is effective for reducing large nodules and pits.
[0019]
In addition, since the natural potential of Al-Fe, Mg 2 Si is more precious than the matrix, reducing the natural potential difference between the matrix and Al-Fe, Mg 2 Si can also reduce the nodules and pits after the base plating. It is effective to reduce.
[0020]
Based on these findings, the inventors have made the following invention.
The first invention provides an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate having the following component composition (wt%).
Cu: 0.05 to 0.15 wt%, Mg: 2 to 6 wt%, Zn: 0.1 to 0.3 wt%, Zr: 0.05 to 0.12 wt%, and 2Cu + 6Zr-3Zn = 0 15 to 0.32 wt%, and further includes Mn: more than 0.01 and less than 0.05 wt%, Cr: more than 0.01 and less than 0.05 wt%. The impurities are regulated to Si: 0.1 wt% or less, Fe: 0.1 wt% or less, Ti: 0.02 wt% or less, the balance is made of Al and inevitable elements, and the inevitable elements are each 0.02 wt%. It is as follows.
[0021]
According to a second aspect of the present invention, in the surface layer of the aluminum alloy plate of the first aspect, the number of Mg 2 Si particles having a major axis exceeding 5 μm per unit area is 20 / mm 2 or less. An aluminum alloy plate is provided.
[0022]
According to a third invention, in the surface layer of the aluminum alloy plate of the first invention or the second invention, the number of Al—Fe-based intermetallic compounds having a major axis exceeding 5 μm per unit area is 20 pieces / mm 2 or less. An aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate is provided.
[0023]
4th invention provides the manufacturing method of the aluminum alloy plate (component composition is wt%) for magnetic disc board | substrates characterized by including the following processes.
(A) Cu: 0.05 to 0.15 wt%, Mg: 2 to 6 wt%, Zn: 0.1 to 0.3 wt%, Zr: 0.05 to 0.12 wt%, and 2Cu + 6Zr- 3Zn = 0.15 to 0.32 wt%, Mn: more than 0.01 and less than 0.05 wt%, Cr: more than 0.01 and less than 0.05 wt% 2 types of impurities, Si: 0.1 wt% or less, Fe: 0.1% or less, Ti: 0.02 wt% or less as impurities, the balance is made of Al and inevitable elements, the inevitable elements are A step of melting and casting an aluminum alloy each 0.02 wt% or less to obtain an ingot;
(B) a step of hot rolling the ingot to form a coil;
(C) cold rolling the coil after the hot rolling;
(D) A step of subjecting the coil after the cold rolling to final annealing.
[0024]
As another aspect , during cooling of the coil after hot rolling, between 240 and 150 ° C. is cooled at a cooling rate of 30 to 600 ° C./h, and during cooling after final annealing, between 240 and 150 ° C. is 30. A method for producing an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate, characterized by cooling at a cooling rate of ˜600 ° C./h.
[0025]
According to another aspect of the present invention, there is provided an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate characterized in that cold rolling is performed under a condition that the number of passes with a reduction rate of 20% or more is 3 times or more and the total reduction rate is 60% or more. A manufacturing method is provided.
[0026]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
First, the significance of the alloy element in the alloy sheet of the present invention and the reason for limiting the alloy composition will be described (hereinafter, wt% of the alloy composition is simply abbreviated as%).
Cu: Since it is an element that makes the natural potential of the matrix noble, pits and nodules are reduced. If it is less than 0.05%, it is not sufficient to make the natural potential of the matrix noble, and if it exceeds 0.15%, the number of Al-Cu folds increases and nodules increase, and unevenness after plating (aggregation of nodules) ) Occurs and the surface becomes non-uniform, so the content is limited to 0.05 to 0.15%.
[0027]
Mg: mainly for obtaining strength. If it is less than 2%, sufficient strength cannot be obtained. If it exceeds 6%, an Al—Mg intermetallic compound is formed and non-metal such as MgO is produced by high-temperature oxidation during melt casting. Since the formation of inclusions becomes significant, the content is limited to 2 to 6%.
[0028]
Zn: Since it is an element that lowers the natural potential of the matrix, it increases pits and nodules. If the content is less than 0.1%, the silicate treatment becomes uneven, unevenness occurs after plating and the surface becomes uneven. If the content exceeds 0.3%, pits and nodules increase. 0.3%.
[0029]
Zr: An element that makes the natural potential of the matrix noble, so pits and nodules are reduced. If it is less than 0.05%, the natural potential of the matrix will not be sufficiently noble, and if it exceeds 0.12%, Al-Zr breakout will occur and pits and nodules are likely to occur. It is limited to 0.05 to 0.12%.
In order to prevent the generation of pits and nodules until a large-capacity magnetic disk substrate can be handled, in addition to the contents of Cu, Zn, and Zr, 2Cu + 6Zr-3Zn = 0.15 It is necessary to satisfy the relationship of 0.32%.
[0030]
Mn, Cr: At the time of homogenization of the ingot and / or during hot rolling and annealing, it breaks out as a fine compound and improves the adhesion of electroless plating to make the recrystallized grains fine, and part of it Since it dissolves in the matrix and improves its strength, it cuts and grinds aluminum alloy substrates.
[0031]
In each case of 0.01% or less, this effect is insufficient, and in the case of 0.05% or more, excess elements in the molten metal are removed by a filter during casting, and a coarse intermetallic compound is generated. Since not only during etching and zincate processing but also when cutting and polishing are performed, pit defects are generated, so the content is limited to more than 0.01 and less than 0.05%. In addition, although the effect is acquired even if it adds Mn and Cr independently, you may add combining.
[0032]
Fe, Si: Almost no solid solution is present in aluminum but exists as an intermetallic compound. When the amount is large, a large number of coarse intermetallic compounds such as Al—Fe, Mg 2 Si are formed to cut the substrate. The pit defect is likely to occur at the time of grinding and zincate treatment, so it is limited to 0.1% or less.
[0033]
Further, other unavoidable impurity elements (for example, Ni, V, B, etc.) do not impair the effects of the present invention as long as they are 0.02% or less. Any alloy plate having the above-described composition can be used as a magnetic disk targeted by the present invention. However, this alloy plate can also be manufactured by processing an ingot having the above component composition by a normal rolling method.
[0034]
In the alloy plate, when the number of Mg 2 Si particles having a major axis exceeding 5 μm per unit area is 20 pieces / mm 2 or less, nodules and pits after the base plating can be further reduced. Furthermore, when the number of Al—Fe particles having a major axis exceeding 5 μm per unit area is 20 pieces / mm 2 or less, the nodules and pits after the base plating can be significantly reduced.
[0035]
The aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate of the present invention can be produced by melting the above-described aluminum alloy having the component composition of the present invention, and performing normal hot rolling, cold rolling and final annealing steps after casting. . However, more desirable quality can be obtained by limiting the conditions such as hot rolling and cold rolling as follows.
[0036]
Moreover, during cooling of the coil after hot rolling, between 240-150 ° C is cooled at a cooling rate of 30-600 ° C / h, and during cooling after final annealing, between 240-150 ° C is 30-600 ° C. When cooling at a cooling rate of / h, the number of Mg 2 Si particles having a major axis exceeding 5 μm per unit area can be reduced to 20 / mm 2 or less respectively, and the nodules and pits after the base plating can be significantly reduced.
[0037]
Further, when the cold rolling is performed under the condition that the number of passes with a reduction rate of 20% or more is 3 times or more and the total reduction rate is 60% or more, the long diameter is larger than 5 μm per unit area of Al—Fe particles. The number can be reduced to 20 pieces / mm 2 or less, and the nodules and pits after the base plating can be significantly reduced.
[0038]
【Example】
Commercially available Al ingot with a purity of 99.9% or more is dissolved, and alloy elements are added to it, and an Al alloy having the component composition shown in Table 1 is melted, degassed and settled, and then filtered through a filter. Then, continuous casting was performed to obtain an ingot having a thickness of 350 mm, a width of 1000 mm, and a length of 2000 mm.
[0039]
After chamfering both sides of this ingot by 10 mm and soaking at a temperature of 520 ° C. ± 20 ° C. for about 6 hours, hot rolling (rolling temperature: 520-400 ° C., number of rolling passes: about 20) And a final thickness of about 5.5 mm) and cold rolling (including intermediate annealing, 4 passes) to obtain a plate material having a thickness of 0.82 mm.
[0040]
A doughnut plate having a diameter of 96 mm and an inner diameter of 24 mm was punched from this plate material, annealed at 340 ° C. for 4 hours, and then ground. Thereafter, a plating process was performed under the following conditions to investigate micropits, nodules, and surface roughness.
[0041]
(Processing conditions)
Degreasing: (Uemura Kogyo AD68, 50% 6 minutes)
↓
Etching: (〃 AD101, 10% 2 minutes)
↓
Death Mat: (HNO 3 30% 1 minute)
↓
First zincate: (Uemura Kogyo AD301, 30% 6 minutes)
↓
Nitric acid stripping: (HNO 3 30% for 1 minute)
↓
Second zincate: (Uemura Kogyo AD301, 30% 20 seconds)
↓
Ni-P plating: (Uemura Kogyo HDX plating thickness 13 μm)
[0042]
Micropits are evaluated by observing a 3 mm 2 field of view with an optical microscope, counting the number of less than 2 A, 2 to less than 5 B, and 5 to less than 15 C, 15 or more and less than 25 were D, and 25 or more were E, and the evaluation was performed in a five-step evaluation.
[0043]
The nodule was evaluated in the same manner, and those exceeding 10 μm were less than 2 A, 2 to 5 less than B, 5 to less than 15 C, 15 to less than 25 The evaluation was performed in a five-step evaluation, with D as the object and E as 25 or more.
[0044]
The surface roughness was measured with a universal surface roughness meter SE-3H (manufactured by Kosaka Laboratories), the centerline roughness Ra (μm) defined in JIS B0601 was measured at four points, and the average value was evaluated. .
[0045]
The measurement results are shown in Table 1. As is clear from Table 1, it can be seen that the examples of the present invention are excellent in terms of micropits, nodules, and surface roughness. On the other hand, it can be seen that a comparative example out of the composition range of the present invention is inferior in any of micropits, nodules, and surface roughness.
[0046]
As for the production conditions, No. for the alloy of the present invention. No. 5 is used, and the comparative alloy is No. 15 alloys were manufactured under the conditions shown in Table 2, and micropits and nodules were evaluated in the same manner as described above. In Table 2, the cooling rate of hot rolling (° C./h) is the rate of cooling between 240 ° C. and 150 ° C. after hot rolling, the total reduction rate is the total reduction rate, and the single reduction rate Denotes the reduction rate per pass, and the cooling rate of the final annealing refers to the rate of cooling between 240 ° C. and 150 ° C. after the final annealing. As is apparent from Table 2, it can be seen that the micropits and nodules can be significantly reduced if the alloy of the present invention is produced under the conditions of the present invention.
[0047]
[Table 1]
[0048]
[Table 2]
[0049]
【The invention's effect】
As described above, by processing the aluminum alloy plate of the present invention by the manufacturing method of the present invention, it is possible to provide an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate that has very few nodules and micropits that are problematic in a large-capacity magnetic disk. .
Claims (4)
Cu:0.05〜0.15wt%、Mg:2〜6wt%、Zn:0.1〜0.3wt%、Zr:0.05〜0.12wt%を含有し、かつ、2Cu+6Zr−3Zn=0.15〜0.32wt%の関係を有し、更に、Mn:0.01を超え0.05wt%未満、Cr:0.01を超え0.05wt%未満のうち1種または2種を含有し、不純物としてSi:0.1wt%以下、Fe:0.1%以下、Ti:0.02wt%以下に規制され、残部がAl及び不可避的元素からなり、前記不可避的元素が各々0.02wt%以下である。An aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate having the following component composition (wt%).
Cu: 0.05 to 0.15 wt%, Mg: 2 to 6 wt%, Zn: 0.1 to 0.3 wt%, Zr: 0.05 to 0.12 wt%, and 2Cu + 6Zr-3Zn = 0 Further, Mn: more than 0.01 and less than 0.05 wt%, Cr: more than 0.01 and less than 0.05 wt%. The impurities are regulated to Si: 0.1 wt% or less, Fe: 0.1 wt% or less, Ti: 0.02 wt% or less, the balance is made of Al and inevitable elements, and the inevitable elements are each 0.02 wt%. It is as follows.
(a)Cu:0.05〜0.15wt%、Mg:2〜6wt%、Zn:0.1〜0.3wt%、Zr:0.05〜0.12wt%を含有し、かつ、2Cu+6Zr−3Zn=0.15〜0.32wt%の関係を有し、更に、Mn:0.01を超え0.05未満wt%、Cr:0.01を超え0.05未満wt%のうち1種または2種を含有し、不純物としてSi:0.1wt%以下、Fe:0.1%以下、Ti:0.02wt%以下に規制され、残部がAl及び不可避的元素からなり、前記不可避的元素が各々0.02wt%以下であるアルミニウム合金を溶解し鋳造して鋳塊を得る工程と、(b)前記鋳塊を熱間圧延してコイルとする工程と、(c)前記熱間圧延後のコイルを冷間圧延する工程と、(d)前記冷間圧延後のコイルを最終焼鈍する工程。A method for producing an aluminum alloy plate for a magnetic disk substrate (component composition is wt%), comprising the following steps.
(A) Cu: 0.05 to 0.15 wt%, Mg: 2 to 6 wt%, Zn: 0.1 to 0.3 wt%, Zr: 0.05 to 0.12 wt%, and 2Cu + 6Zr- 3Zn = 0.15 to 0.32 wt%, Mn: more than 0.01 and less than 0.05 wt%, Cr: more than 0.01 and less than 0.05 wt% 2 types of impurities, Si: 0.1 wt% or less, Fe: 0.1% or less, Ti: 0.02 wt% or less as impurities, the balance is made of Al and inevitable elements, the inevitable elements are (B) a step of hot rolling the ingot to form a coil; and (c) a step after the hot rolling. A step of cold rolling the coil; and (d) final firing of the coil after the cold rolling. The step of.
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