JP3709983B2 - 鍵盤装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術の分野】
本発明は、携帯に適した小型の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型化により携帯性を高めた鍵盤装置が知られている。鍵盤装置は一般に、その性質上、鍵並び方向(横方向)に長い形状を成すが、従来の鍵盤装置では、小型化を図るために、折り畳み型や巻物型に構成する工夫がなされている。例えば、折り畳み型の電子鍵盤装置(実開昭61−76493号公報)は、鍵盤部を薄いシート状に形成し、黒鍵が介在しない白鍵間(E―F鍵間、G―C鍵間)を分割位置として、この分割位置で折曲することで、鍵盤の表面同士または裏面同士が対向して重なるように折り畳んでコンパクトにできるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、折曲体は一般に、折り畳んだ時、谷側が縮み山側が延びる。現実にはあり得ない厚さゼロの折曲体でない限り、このような特性を本質的に有している。従って、現実に従来のような鍵盤装置を製作しようとすると、シート部となる鍵盤そのものを伸縮自在な材料で構成する必要がある。そのため、材料の選択の自由度が制約される。また、伸縮自在な材料で構成したとしても、通常の(折り畳み型や巻物型でない)鍵盤に比し、剛性や耐久性がなく、押鍵ストロークも大きくとれないことから操作性が悪いという問題がある。また、シート材の弾力を利用して分割位置で折曲する構成であるため、分割位置(折曲位置)に折りくせがついて、次第に演奏操作に支障が出るおそれがあるり、折曲部分の耐久性が他の部分に比し低くなる。これにより、各鍵の操作性のバランスも悪くなるだけでなく、弾性シートを使用せざるを得ないことからグリッサンドのような奏法等も困難で、初期使用からの操作性も悪い。このように、従来の鍵盤装置では、操作性、剛性、耐久性の点で問題があった。
【0004】
さらに、上記従来の鍵盤装置では、黒鍵が介在しない白鍵間で分割するため、分割された1つの鍵盤ユニットに設けられる白鍵は3つまたは4つとなり、しかも低音域側から順に、白鍵数が「…3、4、3、4…」という配置に必然的になる。しかし、各ユニット間における白鍵数の違いにより、鍵並び方向の長さが統一されないため、重畳させたときに鍵並び方向に関し十分にコンパクトにできず、携帯性を高める上で改善の余地があった。
【0005】
なお、上記「…3、4、3、4…」というような配置は、一般の(携帯型でない)鍵盤装置においては金型成形による要請でもある。すなわち、複数鍵一体の鍵ユニットを成形する場合、鍵間に対応する金型のリブの薄い部分が長くなりすぎることを回避するべく、鍵ユニットは上記のように黒鍵が介在しない白鍵間で分けるのが得策とされている。ところが、携帯型の鍵盤装置を考える場合、鍵は薄く構成されるため、金型リブの高さが低くなるので、リブが薄いことによる欠点はあまり問題とならない。しかも鍵ユニットが薄くなれば、平板材の打ち抜き等によっても製造可能となるので、上記のような金型成形による制約はほとんど考慮しなくてよい。このことから、携帯型の鍵盤装置では、上記「…3、4、3、4…」という配置に拘泥する必要はないと考えられる。
【0006】
さらに、装置を小型化する上で、広い音楽シーンへの適応、すなわち、幅広い曲調に対して必要最低限の鍵数乃至音域が確保され、用途が限定されすぎないようにすることが望まれる。そのような最低限の鍵数を検討すると、通常、白黒合わせて20鍵、24鍵、または25鍵程度が好ましいと考えられる。例えば、20鍵の場合、最低音から最高音までを「C鍵〜F鍵」という配置にすれば、多くの曲調において音域をカバーでき、演奏上の支障が少ない。同様に、24鍵の場合、「F鍵〜E鍵」または「C鍵〜B鍵」という配置が好ましく、25鍵の場合、「F鍵〜F鍵」または「C鍵〜C鍵」という配置が好ましい。一方、21鍵、22鍵、23鍵という配置構成とするのは、あまり利点がなく、スペースを有効に利用する点からは、好ましくないといえる。
【0007】
また、鍵以外の効果用等の操作子を設ける上でも、そのレイアウトには、携帯性、操作性が極力犠牲にならないような設計上の配慮が求められる。さらには、製造面からみれば、多機種を生産する上で、製品の共通部分をなるべく多くして部品種類が削減されるような設計が望まれる。
【0008】
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、耐久性、携帯性及び操作性を高めることができる鍵盤装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の請求項1の鍵盤装置は、複数のフレームと、前記複数の各フレームに各1つが対応して設けられた複数のサブフレームと、前記複数の各サブフレームに各1つが対応して固定され、複数の白鍵及び複数の黒鍵を有する複数の鍵盤ユニットと、前記複数のフレームのうち互いに隣接するフレーム同士を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状態から平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする連結手段とを備え、前記平面展開状態においては、左右両端側のサブフレームが、対応する鍵盤ユニットと共に、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に独立移動可能に構成され、前記左右両端側の鍵盤ユニットを、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動させることで、前記連結手段を介して、前記複数のフレームが略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記複数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置との両配置が可能なように構成され、隣接する鍵盤ユニットの互いに近い側の端部のいずれか一方に、前記黒鍵が配置され、前記鍵盤ユニットの下に、隣接する鍵盤ユニット間を電気的に接続するための折り曲げ可能なケーブルが配設されたことを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、例えば、平面展開配置時には、鍵盤ユニットを各フレームの連結部分でフレームに対してオーバーラップさせると共に、折畳配置時には、連結部分以外で鍵盤ユニットとフレームとが積層されるような構造にすることで、両配置共に、シート状鍵盤を折曲して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が向上する。また、折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、平面展開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵が、シート状でなくある程度堅さを有するフレームに設けられるので、押鍵操作がやりやすい。また、フレームの鍵並び方向における長さを統一しやすく、コンパクト化が容易で、携帯性を高めることができる
【0017】
なお、前記折畳配置と平面展開配置との両配置は、左右両端側の鍵盤ユニットを、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動させることで可能になるように構成してもよい。その際、左右両端側の鍵盤ユニットを、例えば、互いに近づく中央方向(左端側の鍵盤ユニットでは右方、右端側の鍵盤ユニットでは左方)に移動させたとき、隣接する両フレームの相対的回動が規制される一方、左右両端側の鍵盤ユニットを、例えば、互いに離間する左右両端方向に移動させたとき、隣接する両フレームの相対的回動が可能になるように構成するのが望ましい。これにより、簡単な操作で折り畳みができると共に、使用時は平面展開配置で各フレームが固定され操作性がよい。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0019】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【0020】
本鍵盤装置1は、折り畳んで携帯し、展開して、演奏したりモバイルコンピュータに接続して楽音データを入力編集したりすることができる小型の鍵盤装置であり、同図では、展開した状態が示されている。なお、以降、本装置の演奏者側を前方と称する。
【0021】
本鍵盤装置1は、合成樹脂製のメインケースMC(フレーム)を備え、メインケースMCは4つのブロックに分かれており、低音域側から第1、第2、第3、第4メインケースMC1、MC2、MC3、MC4というように直列に配置されている。第1〜第4メインケースMC1〜MC4の上にはそれぞれ、図7で詳述するサブフレーム組体SUB1〜SUB4が配設され、サブフレーム組体SUB1〜SUB4の上に、鍵盤ユニットKU1〜KU4が対応して配設される。サブフレーム組体SUB1及びSUB2間、SUB2及びSUB3間、SUB3及びSUB4間は、それぞれ分割位置DIV1、DIV2、DIV3を境に分かれている。
【0022】
詳細は後述するが、第1メインケースMC1と第2メインケースMC2とは、連結部CON1(連結手段)で回動可能に連結され、第2メインケースMC2と第3メインケースMC3とは、連結部CON2(連結手段)で回動可能に連結され、第3メインケースMC3と第4メインケースMC4とは、連結部CON3(連結手段)で回動可能に連結されている。また、サブフレーム組体SUB1、SUB4は、それぞれ第1、第4メインケースMC1、MC4に対して鍵並び方向(横方向)にスライド移動可能に構成され、鍵盤装置1を折り畳むまたは展開する際に移動される。
【0023】
図2〜図4は、鍵盤装置1の展開状態から折り畳み状態までの行程を示す外観図である。図2は、サブフレーム組体SUB1、SUB4をそれぞれ左端位置、右端位置に移動させた状態を示す。図3は、第2メインケースMC2と第3メインケースMC3とを連結部CON2を介して回動させて重ねる途中の状態を示す。図4は、4つのメインケースMC1〜MC4を折り畳んで重畳させた状態を示す。図5は、鍵盤装置1の展開した状態における底面図である。
【0024】
このように、図1、図5に示すような展開状態、すなわち、4つのメインケースMC1〜MC4が展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置とされた状態にて演奏が可能となる。一方、通常は、図4に示す折り畳み状態、すなわち、4つのメインケースMC1〜MC4が略1つのメインケース大に折り畳まれる折畳配置とされた状態にて携帯される。
【0025】
まず、本装置1の展開及び折り畳み機構を説明する。
【0026】
図2、図5に示すように、連結部CON1は、合成樹脂製の連結片20と蝶番21、22、23、24とで構成される。蝶番21、22はメインケースMC1と連結片20とを相対的に回動自在にし、蝶番23、24は連結片20とメインケースMC2とを相対的に回動自在にする。同様に、連結部CON3は、連結片25と蝶番26、27、28、29とで構成される。蝶番26、27はメインケースMC3と連結片25とを相対的に回動自在にし、蝶番28、29は連結片25とメインケースMC4とを相対的に回動自在にする。
【0027】
サブフレーム組体SUB1を図2に示す左端位置に移動させた状態では、メインケースMC1とメインケースMC2とは自由に回動する。しかし、サブフレーム組体SUB1を右端位置、すなわち、図1に示す位置に移動させた状態では、サブフレーム組体SUB1の右端部がメインケースMC2にオーバーラップするため、上記回動が規制される。また、メインケースMC3とメインケースMC4との関係もこれと同様であり、サブフレーム組体SUB4を図2に示す右端位置に移動させた状態では回動が許容されるが、図1に示す左端位置では回動が規制される。これにより、使用時は平面展開配置で固定され操作性がよい。
【0028】
図3、図5に示すように、連結部CON2は、蝶番30、31で構成される。蝶番30、31によって、メインケースMC2、MC3は、展開状態から互いに背面が対向する方向には回動可能であるが、展開状態から互いに表面が対向する方向には回動しないようになっている。
【0029】
これら連結部CON1〜CON3の機能によって、折り畳むときは、メインケースMC2、MC3は互いの背面が向き合うように、また、メインケースMC1、MC2は互いの表面が向き合うように、さらにメインケースMC3、MC4は互いの表面が向き合うように、4つのメインケースを重ねる。これにより、図4に示すように、本装置1が略1ケース大の大きさになる。
【0030】
図6は、鍵盤装置1の展開した状態における部分斜視図である。
【0031】
同図に示すように、メインケースMC4には、レバー13及び爪32が設けられている。メインケースMC1には、爪32と係合する不図示の係止部が設けられ、鍵盤装置1を折り畳んだとき、両者が係合して折り畳み状態が維持される。また、爪32はレバー13を前方(奏者側)へスライドさせることで前方へ移動するようになっており、折り畳み状態から展開する場合は、レバー13を前方へ操作することで、爪32と上記係止部との係合を解くことができるように構成されている。
【0032】
メインケースMCにはまた、図1に示すように、ステレオ発音を行う左右のスピーカ12L/R、前部が平面視円弧状の係止具16、17、LCD等のディスプレイ89、及び後述するモバイルコンピュータ60と接続するためのI/F(インターフェイス)部18のほか、後述する記憶装置84、音源回路87及び電源部88等を収容する収容部19が設けられる。
【0033】
スピーカ12Lは、メインケースMC1の左端部であって、鍵盤ユニットKU1の後方に配置される。スピーカ12Rは、メインケースMC4の右端部であって、鍵盤ユニットKU4の後方に配置される。このような配置により、サブフレーム組体SUB1、SUB4を、それぞれ第1、第4メインケースMC1、MC4に対して鍵並び方向にスライド移動させる際に、スピーカ12L/Rがサブフレーム組体SUB1、SUB4に干渉しない。これにより、狭いスペースを有効に使ってコンパクト化の妨げとなることを回避している。また、本鍵盤装置1を展開したとき最も外側となる左右両端にスピーカ12L/Rが位置することから、ステレオ発音が効果的となっている。
【0034】
サブフレーム組体SUB1の上に配設された鍵盤ユニットKU1は、白鍵ユニットKU1W、黒鍵ユニットKU1Bのほか、押鍵による発音音高を変化させるための鍵域シフト操作子11Lを備える。後述するように、鍵域シフト操作子11Lが押下されることで、発音音域が例えば1オクターブ低く設定される(または元に戻る)。鍵盤ユニットKU1にはまた、接続されたモバイルコンピュータ60の画面上で各種操作等を行うための操作子群14が設けられる。
【0035】
なお、この操作子群14の一部及び/又は鍵盤ユニットKU4の操作子群15(後述)の一部を、鍵域シフト操作子11として割り当てるようにしてもよい。
【0036】
サブフレーム組体SUB2の上に配設された鍵盤ユニットKU2は、白鍵ユニットKU2W、黒鍵ユニットKU2Bで構成され、サブフレーム組体SUB3の上に配設された鍵盤ユニットKU3は、白鍵ユニットKU3W、黒鍵ユニットKU3Bで構成される。
【0037】
サブフレーム組体SUB4の上に配設された鍵盤ユニットKU4は、白鍵ユニットKU4W、黒鍵ユニットKU4Bのほか、押鍵による発音音高を変化させるための鍵域シフト操作子11Rを備える。後述するように、鍵域シフト操作子11Rが押下されることで、発音音域が例えば1オクターブ高く設定される(または元に戻る)。鍵盤ユニットKU4にはまた、モード切り換え、音色設定、楽音に各種効果等を付与する効果設定等を行うための各種操作子群15が設けられる。
【0038】
また、図1、図2、図6に示すように、鍵盤ユニットKU1、KU4には、係止用凹部KMが各2個ずつ設けられる。係止用凹部KMは、係止具16、17の前部の円弧部と嵌合的な凹形状を有する。係止具16、17は、バネ等の弾性体によって前方に常に付勢されており、サブフレーム組体SUB1、SUB4が図1に示す位置にあるときは、外側(左右両端側)の各係止用凹部KMに係止具16、17が嵌合している。図1の状態からサブフレーム組体SUB1、SUB4を鍵並び方向におけるそれぞれ左側、右側にスライドさせると、係止具16、17は後方へ引っ込み、さらにサブフレーム組体SUB1、SUB4を移動させると、図2に示すように、内側の各係止用凹部KMに係止具16、17が嵌合する。従って、各係止用凹部KMに係止具16、17が嵌合することで、サブフレーム組体SUB1、SUB4の鍵並び方向の安定的な位置2箇所(図1及び図2に示す位置)が規定される。
【0039】
次に、各サブフレーム組体SUB及び各鍵盤ユニットKUの内部構成を説明する。
【0040】
図7は、図1のA−A線に沿う断面図である。図8は、サブフレーム組体SUBの平面図である。図9は、図8のB−B線に沿う部分断面図である。
【0041】
図7に示すように、サブフレーム組体SUB4は、鉄等の金属板で形成されるサブフレーム42と、柔軟な材料でなるメンブレンシート43とから構成される。メンブレンシート43は、公知の構成を有し、上下のシート間に形成されたドーム状の空間にスイッチ部44、45が構成される。スイッチ部44、45は、白鍵WK、黒鍵BKの各々に対応して設けられ、押離鍵操作を検出する。また、押鍵操作検出時には、スイッチ部44、45の上記ドーム状部分が座屈変形し、これによって脱進感のあるクリック感が得られるようになっている。サブフレーム42の前部には、下限ストッパ42cが一体に突設形成され、過剰な力で押鍵された白鍵WKの下限位置を規定する。
【0042】
一方、第4メインケースMC4には、ガイド溝33、34が設けられている。ガイド溝33、34は第4メインケースMC4の鍵並び方向における略全幅に亘って形成され、サブフレーム42の後縁、前縁がそれぞれガイド溝33、34に摺動可能に嵌合し、これによって、サブフレーム組体SUB4が鍵並び方向にスライド移動可能になっている。なお、サブフレーム組体SUB4を移動させるには、鍵域シフト操作子11Rを手で持って左右に動かすことができる。従って、鍵域シフト操作子11Rが、スライド移動時の把持部を兼用するので、構成が簡単になっている。
【0043】
サブフレーム組体SUB1についても、サブフレーム組体SUB4と同様に構成される。また、サブフレーム組体SUB1に関しては鍵域シフト操作子11Lが把持部を兼用する。サブフレーム組体SUB2、3についても、ガイド溝33、34を除いてサブフレーム組体SUB4と同様に構成される。
【0044】
図8に示すように、4つのサブフレーム組体SUBは、図1に示す分割位置DIV1、DIV2、DIV3(鍵盤部分で示す)を境に分かれている。ただし、サブフレーム組体SUB2、SUB3はフラットケーブル41Bで物理的、電気的に接続されている。サブフレーム組体SUB2からは、左方にフラットケーブル41Aが延設され、サブフレーム組体SUB3からは、右方にフラットケーブル41Cが延設されている。
【0045】
図9に示すように、サブフレーム42は切り起こし部42aで切り起こされ、切り起こし片42bが下方に折れ曲がっている。メンブレンシート43は、延設部43aがサブフレーム42の左方から下方へ回り込むように延び、さらに切り起こし片42bを覆うようにして切り起こし片42bに接着固定されている。延設部43aの下面43bには、不図示の電極が設けられる。一方、サブフレーム組体SUB3から延設されるフラットケーブル41Cは、サブフレーム組体SUB4の下方へ延び、第4メインケースMC4の底面に接着固定されている。フラットケーブル41Cの上面には、不図示の電極が設けられる。そして、この電極と、メンブレンシート43の延設部43aの下面43bに設けられた電極とが接触することで、フラットケーブル41Cを介してサブフレーム組体SUB3、SUB4が電気的に接続される。切り起こし片42bはその弾力により下方に付勢されているので、サブフレーム組体SUB4を鍵並び方向にスライド移動させても、両電極は常時接触状態を維持する。
【0046】
また、サブフレーム組体SUB1についても同様に構成され、フラットケーブル41Aを介してサブフレーム組体SUB1、SUB2が常時電気的に接続される。なお、サブフレーム組体SUB3及びSUB4間の電気的接続、並びにSUB1及びSUB2間の電気的接続は、上記の構成に限定されない。例えば、ロータリーエンコーダ等で採用される髭状の可動端子及び固定端子を組み合わせて構成してもよい。
【0047】
図7に示すように、鍵盤ユニットKU4は、サブフレーム組体SUB4の上方に配設される。鍵盤ユニットKU4は、白鍵ユニットKU4Wの上に黒鍵ユニットKU4Bが積層されてなる。すなわち、サブフレーム42の後部の上部に白鍵ユニットKU4Wの鍵基端部KU4Waが載り、さらにその上部に黒鍵ユニットKU4Bの鍵基端部KU4Baが載って、両鍵基端部KU4Wa、KU4Baがネジ46でサブフレーム組体SUB4後部に固定されている。
【0048】
白鍵ユニットKU4W及び黒鍵ユニットKU4Bはいずれも、合成樹脂製の平板を打ち抜いて形成され、厚みは、演奏操作が支障なく行える範囲で極力薄く設定されている(例えば2mmであり、好ましくは5mm以下)。また、両ユニットKU4W、KU4Bはいずれも、上方からの平面視により見える略全領域が略平面上に形成されている。これらにより、白鍵WK、黒鍵BKの厚みが最小限となり鍵盤の上下方向の寸法が小さくなっている。
【0049】
本実施の形態では、両ユニットKU4W、KU4Bにおいて、押鍵操作部(鍵のヒンジ部より先端側)と両鍵基端部KU4Wa、KU4Baとは同厚に形成されているので、平板の打ち抜きによる櫛歯状の鍵盤ユニットの製造が容易となっている。また、白鍵ユニットKU4Wの上に黒鍵ユニットKU4Bを積層して固定するだけでユニットの組み付けが可能であるので、組み付け作業が簡単である。また、黒鍵ユニットKU4Bの厚み自体によって黒鍵BKが白鍵WKよりも自然に上方に(2mm程度)突出するので、黒鍵らしさが出て、ブラインド操作も可能となる。なお、両ユニットKU4W、KU4Bは金型成形により製造してもよい。
【0050】
白鍵WK、黒鍵BKの下面には各々、アクチュエータKU4Wb、KU4Bbが取り付けられている。押鍵操作されることで、アクチュエータKU4Wb、KU4Bbがメンブレンシート43のスイッチ部44、45をそれぞれオンさせ、押鍵動作が検出される。離鍵動作はこの逆の動作により検出される。
【0051】
このほかの鍵盤ユニットKU1〜KU3は、鍵盤ユニットKU4と基本的に同様に構成されるが、音高の違いに基づき配設される鍵の種類は異なる。
【0052】
すなわち、図1に示すように、鍵盤ユニットKU1ではC鍵〜F鍵、鍵盤ユニットKU2ではG鍵〜C鍵、鍵盤ユニットKU3ではD鍵〜G鍵、鍵盤ユニットKU4ではA鍵〜C鍵が配設される。本実施の形態では、各鍵盤ユニットKUの鍵並び方向の長さを極力共通にするべく、ユニット間に位置する黒鍵は、F#鍵が鍵盤ユニットKU2に、C#鍵が鍵盤ユニットKU3に、G#鍵が鍵盤ユニットKU4に、それぞれ配置されるが、これらの黒鍵は隣接するいずれの側の鍵盤ユニットKUに配設してもよい。
【0053】
このような配置によって、鍵盤ユニットKU1、KU2、KU3、KU4における白鍵数は順に「4、4、4、3」となり、白黒全鍵で25鍵となっている。C鍵〜C鍵の25鍵設定により、少ない鍵数ではあるが、多くの曲調において音域をカバーでき、演奏上の支障が少なく用途が過剰に限定されない。
【0054】
図10は、本鍵盤装置1をモバイルコンピュータ60と接続したモバイルキーボードシステムの全体構成を示すブロック図である。
【0055】
モバイルコンピュータ60は一例として、CPU61に、RAM62、ROM63、記憶装置64、キーボード65、表示回路66、音源回路67、通信I/F(インターフェイス)68及びI/F(インターフェイス)部69がバス73で接続されて構成される。また、表示回路66にはLCD等のディスプレイ70が接続され、音源回路67にはサウンドシステム71が接続されている。通信I/F68は、通信ネットワーク72を介して配信サーバや他のコンピュータ等との接続を可能にする。
【0056】
CPU61はモバイルコンピュータ60全体の制御を司る。RAM62は各種データを記憶し、CPU61のワーキングエリアとしても機能する。ROM63はCPU61が実行する制御プログラム等を記憶する。記憶装置64は、RAMやハードディスク等で構成され、演奏データ等を格納する。表示回路66は、ディスプレイ70に各種情報を可視表示させる。ディスプレイ70には例えば、自動演奏データ、楽音データの編集画面等が表示され、入力情報の確認も行える。
【0057】
本鍵盤装置1は、CPU81に、RAM82、ROM83、記憶装置84、各種操作子85、表示回路86、音源回路87、電池等の電源部88及び前記したI/F(インターフェイス)部18がバス90で接続されて構成される。また、表示回路86には前記したディスプレイ89が接続され、音源回路87には前述のスピーカ12L/Rが接続されている。各種操作子85には、前述の鍵域シフト操作子11L/R、スイッチ部44、45及び操作子群14、15が含まれる。
【0058】
CPU81は本鍵盤装置1全体の制御を司る。RAM82は各種データを記憶し、CPU81のワーキングエリアとしても機能する。ROM83はCPU81が実行する制御プログラム等を記憶する。記憶装置84は、RAM等で構成される。表示回路86は、ディスプレイ89に各種情報を可視表示させる。音源回路87は、各鍵の押鍵操作に応じて楽音信号を発生し、この楽音信号をスピーカ12L/Rが音響に変換することで発音がなされる。
【0059】
本モバイルキーボードシステムは、鍵盤装置1のI/F部18とモバイルコンピュータ60のI/F部69とを接続することで構成されるが、これらのインタフェイスとしては、USB(Universal Serial Bus)やIEEE(Institute of Electrical and Electronic Engineers(アイトリプルイー))1394等を採用してもよい。
【0060】
図11は、モバイルキーボードシステムにおける各種スイッチイベント処理のフローチャートを示す図である。本処理は、CPU61により実行される。
【0061】
いずれかのスイッチ(SW)イベントがあったか否かを判別し(ステップS101)、その判別の結果、何らスイッチイベントがない場合は本処理を終了する一方、いずれかのスイッチイベントがあった場合は、スイッチイベントが鍵スイッチイベント(スイッチ部44、45のオンまたはオフイベント)であるか否かを判別する(ステップS102)。
【0062】
その判別の結果、スイッチイベントが鍵スイッチイベントである場合は、鍵盤処理を実行して(ステップS103)、ステップS115に進む。この鍵盤処理では、押鍵された鍵に対応する発音または消音処理等がなされる。一方、スイッチイベントが鍵スイッチイベントでない場合は、スイッチイベントが音色スイッチであるか否かを判別する(ステップS104)。
【0063】
その判別の結果、スイッチイベントが音色スイッチイベントである場合は、各種音色パラメータの変更設定処理を実行し(ステップS105)、ステップS115に進む。一方、スイッチイベントが音色スイッチイベントでない場合は、スイッチイベントが効果スイッチイベントであるか否かを判別する(ステップS106)。
【0064】
その判別の結果、スイッチイベントが効果スイッチイベントである場合は、各種効果パラメータの変更設定処理を実行し(ステップS107)、ステップS115に進む。一方、スイッチイベントが効果スイッチイベントでない場合は、スイッチイベントがオクターブスイッチイベント、すなわち、鍵域シフト操作子11L/Rのいずれかのオンイベントであるか否かを判別する(ステップS108)。
【0065】
その判別の結果、スイッチイベントがオクターブスイッチイベントである場合は、鍵域シフト操作子11L(−)、または鍵域シフト操作子11R(+)のいずれのオンイベントであるかを判別する(ステップS109)。その判別の結果、オクターブスイッチイベントが鍵域シフト操作子11R(+)のオンイベントである場合は、変数POCTに「1−POCT」を設定すると共に(ステップS110)、鍵に対応したノートナンバテーブルを変数POCTによって書き換え(ステップS111)、ステップS115に進む。これにより、鍵域シフト操作子11Rを押下する毎に、押鍵による発音音域が初期状態と1オクターブ高音域側にシフトした状態との間で切り替わる。
【0066】
一方、前記ステップS109の判別の結果、オクターブスイッチイベントが鍵域シフト操作子11L(−)である場合は、変数MOCTに「1−MOCT」を設定すると共に(ステップS112)、鍵に対応したノートナンバテーブルを変数MOCTによって書き換え(ステップS113)、ステップS115に進む。これにより、鍵域シフト操作子11Lを押下する毎に、押鍵による発音音域が初期状態と1オクターブ低音域側にシフトした状態との間で切り替わる。
【0067】
一方、前記ステップS108の判別の結果、スイッチイベントがオクターブスイッチイベントでない場合は、当該スイッチイベントに応じた「その他処理」を実行し(ステップS114)、ステップS115に進む。この「その他処理」では、例えば、インターネットに接続して楽音データの送受信を行ったり、あるいは自動演奏の再生を行ったりする。このほか、リアルタイム演奏、楽音データのステップ入力、各種モード切り換え処理等も、「その他処理」で行われ得る。
【0068】
前記ステップS115では、変更後の各種パラメータをディスプレイ70に表示して、ユーザによる確認を可能にし、本処理を終了する。本処理終了後はリターンしてルーチンの最初に戻り、イベント処理を行う。
【0069】
なお、本鍵盤装置1は、他の機器、例えば、携帯電話、PHS、PDAと接続し、それらの通信機能や情報処理機能を利用して、データの送受信や音楽製作等を行うようにしてもよい。なお、本鍵盤装置1は、モバイルコンピュータ60等に接続することなく、単独でも演奏による簡単な発音は可能である。その場合でも、モバイルコンピュータ60等との合体構成に比し、音色の豊かさの低減や、制御パラメータ数の減少等の制約があるだけである。
【0070】
本実施の形態によれば、4つのメインケースMCのうち互いに隣接するメインケースMC同士を連結部CON1、CON2、CON3で回動可能に連結し、隣接するメインケースMCを折り畳み状態から平面展開状態となるまで相対的に回動可能にしたので、シート状鍵盤を折曲して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が向上する。また、各連結部CONを介して、折畳配置と平面展開配置との両配置が可能なように構成したので、折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、平面展開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵盤ユニットKUが、柔らかいシートでなくある程度堅さを有するメインケースMCに設けられるので、押鍵操作がやりやすい。また、低音域側の3つのメインケースMC1〜MC3には、白鍵がそれぞれ4鍵ずつ設けられたので、これらの鍵並び方向における長さを統一しやすく、コンパクト化が容易で、携帯性を高めることができる。なお、最高音域側のメインケースMC4に配置する鍵数は例示した5鍵(白黒合わせて)に限定されない。例えば、同じメインケースMCを用い、メインケースMC4に配置する鍵数を種々変えることで、多機種生産が容易になる。さらに、本実施の形態では、C鍵〜C鍵25鍵という鍵配置構成を採用したので、多くの曲調において音域をカバーでき、演奏上の支障が少なく、用途が過剰に限定されない。従って、広い音楽シーンへの適応が可能となる。
【0071】
よって、高い耐久性、携帯性及び操作性を有すると共に、広い音楽シーンへの適応及び多機種生産への対応を容易にすることができる。
【0072】
なお、最高音域側のメインケースMC4に配置する白鍵数を2鍵とし、全部で24鍵としても、広い音楽シーンへの適応は可能である。例えば、24鍵の場合、「F鍵〜E鍵」または「C鍵〜B鍵」という配置とすれば、より多くの曲調において音域をカバーできる。また、メインケースMC4には白鍵を配置せず、白黒合わせて全部で20鍵を確保するよにしてもよい。この場合でも、比較的広い音楽シーンへの適応が可能である。例えば、F鍵からC鍵までの配置とすれば、多くの曲調において音域をカバーできる。このように、低音域側から白鍵「4、4、4…」という配置構成をとったことで、白黒合わせて少なくとも20鍵が確保されるので、広い音楽シーンへの適応が容易となる。
【0073】
本実施の形態ではまた、鍵以外の操作子である、音色や効果用等の操作子群15を、最高音域側のメインケースMC4に設けたので、スペースが有効に利用される。すなわち、メインケースMC4には、全部で20鍵配置の場合は鍵を設けず、24鍵配置の場合は白鍵2個、25鍵配置の場合は白鍵3個で足りることになる。4つのメインケースMCの鍵並び方向の長さを統一するとして、これらいずれの場合も、メインケースMC4には空きスペースが生じることになるが、この空きスペースに鍵以外の操作子群15を配置したことで、鍵盤装置全体を大型化することなく操作子をレイアウトすることができる。よって、空きスペースの有効活用によりコンパクトにして携帯性を一層高めることができる。
【0074】
本実施の形態ではまた、各鍵盤ユニットKUにおいて、白鍵WK、黒鍵BKが、厚みが5mm以下で、且つ上方からの平面視により見える略全領域が略平面上に形成されたので、各鍵の厚みを最小限にして鍵盤の上下方向の寸法を小さくすることができる。よって、高い耐久性及び操作性を維持しつつ、鍵盤厚みを最小限にして携帯性を高めることができる。
【0075】
さらに、鍵盤ユニットKUは、白鍵ユニットKUWの白鍵共通基端部としての鍵基端部KUWa上に黒鍵ユニットKU4Bの黒鍵共通基端部としての鍵基端部KUBaが積層されて構成されるので、鍵盤ユニットKUの組み付けは両鍵基端部を積層するだけで行え、鍵盤ユニットの組み付けを簡単にすることができる。しかも、両鍵ユニットKUW、KUBは、平板状に形成されたので、白鍵及び黒鍵の厚みを薄くして鍵盤の上下方向の寸法を小さくすることができるだけでなく、平板の打ち抜き等による鍵盤ユニットの製造を可能にし、構成、製造を簡単にすることができる。よって、高い耐久性、携帯性及び操作性を維持しつつ、鍵盤の構成及び組み付けを簡単にして製造を容易にすることができる。
【0076】
さらに、白鍵ユニットKUWの鍵基端部KUWa上に黒鍵ユニットKU4Bの鍵基端部KUBを積層するという作業だけで、黒鍵ユニットKU4Bの厚みによって白鍵WKと黒鍵BKとの高さの差が自動的に生じ、通常の鍵盤のように、黒鍵BKを白鍵WKより上方に突出させることができるので、黒鍵らしさが出て、ブラインド操作も可能となる。よって、簡単な構成及び容易な組み付けにて、ブラインド操作等を可能にして操作性を向上することができる。
【0077】
本実施の形態ではまた、鍵域シフト操作子11を設けたので、発音可能な音域が広がり、しかも鍵域シフト操作子11は、最低音域側のメインケースMC1の左端部及び最高音域側のメインケースMC4の右端部に設けられたので、各鍵域シフト操作子11の操作を行いやすい。また、鍵域シフト操作子11L/Rが、サブフレーム組体SUB1、SUB4をスライド移動させる際の把持部を兼用するように構成したので、鍵域シフト操作子及び把持部を別途設ける場合に比し、構成を簡単にすることができる。よって、高い耐久性、携帯性及び操作性を有すると共に、簡単な構成、少ない鍵数にて、広い音域をカバーすることができる。
【0078】
本実施の形態によればまた、スピーカ12L/Rを、メインケースMC1、4の左、右端部であって、鍵盤ユニットKU1、4の後方に配置したので、折畳配置と平面展開配置との間の配置変更時に、鍵盤ユニットKU1、4を鍵並び方向に移動させる際に、スピーカ12L/Rが邪魔にならない。従って、狭いスペースを無駄にすることなくスピーカ12を配置してコンパクト化に資することから、装置の携帯性が維持される。よって、高い耐久性、携帯性及び操作性を維持しつつ、押鍵による発音を可能にすることができる。また、平面展開配置にしたとき、スピーカ12L/Rは、本鍵盤装置1の最も外側の両端部にそれぞれ位置するので、ステレオ発音をさせる際に最も効果的な配置となり、良好なステレオ効果を得ることができる。
【0079】
なお、本実施の形態では、白鍵ユニットKUWと黒鍵ユニットKU4Bとを別体で構成したが、両者を一体で構成してもよい。その場合、平板を打ち抜いた後、黒鍵ユニットKU4Bに対応する領域の上面に5mm程度の黒色シールを貼着するようにしてもよい。これにより、黒鍵が明確に視認されると共に、黒鍵が白鍵よりも上方に突出し、上記と同様にブラインド操作が容易になる。
【0080】
なお、本実施の形態では、白鍵ユニットKUWと黒鍵ユニットKU4Bとをいずれも平板状に形成したが、いずれか一方のみをそのように構成してもよく、両者の厚みは同厚でなくてもよい。なお、鍵域シフト操作子11L/Rのうちいずれか一方のみを備えるようにしてもよい。
【0081】
(第2の実施の形態)
図12は、本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【0082】
第1の実施の形態では、C鍵〜C鍵25鍵という鍵配置構成を例示したが、本第2の実施の形態では、F鍵〜F鍵25鍵という鍵配置構成を示す。サブフレーム組体及び鍵盤ユニットの基本的構成は第1の実施の形態と同様で、分割位置が異なるのみである。本第2の実施の形態では、図12に示すように、サブフレーム組体SUB11及びSUB12間、SUB12及びSUB13間、SUB13及びSUB14間は、それぞれ分割位置DIV11、DIV12、DIV13を境に分かれている。その他の構成は第1の実施の形態と同様である。
【0083】
本実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様の効果を奏することができる。
【0084】
なお、サブフレーム組体SUB14に対応する鍵盤ユニットに配設される白鍵の数は、0〜4のいずれとしてもよく、例えば白鍵2鍵として全鍵数24鍵とした場合は、「F鍵〜E鍵」とするのが理想的である。
【0085】
なお、第1、第2の実施の形態では、メインケースMCが4つである場合の構成を例示したが、これに限るものでなく、連結部CON1〜CON3を適当に組み合わせて2つ以上(4つ以上を含む)の複数のメインケースMCを折り畳み可能に構成してもよい。
【0086】
例えば、図13に示すように、2つのメインケースMC101とメインケースMC102とを連結部CON101で回動可能に連結し、連結部CON101を、連結片125と蝶番126、127、128、129とで構成してもよい。なお、同図においては、メインケースMCの構成の概略のみが示され、鍵盤ユニットKU等は省略されている。
【0087】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1に係る鍵盤装置によれば、耐久性、携帯性及び操作性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【図2】 サブフレーム組体SUB1、SUB4をそれぞれ左端位置、右端位置に移動させた状態を示す。
【図3】 第2メインケースと第3メインケースとを連結部CON2を介して回動させて重ねる途中の状態を示す。
【図4】 4つのメインケースを折り畳んで重畳させた状態を示す。
【図5】 鍵盤装置の展開した状態における底面図である。
【図6】 鍵盤装置の展開した状態における部分斜視図である。
【図7】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図8】 サブフレーム組体SUBの平面図である。
【図9】 図8のB−B線に沿う部分断面図である。
【図10】 鍵盤装置をモバイルコンピュータと接続したモバイルキーボードシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図11】 モバイルキーボードシステムにおける各種スイッチイベント処理のフローチャートを示す図である。
【図12】 本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【図13】 メインケースが2つである場合の構成例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 鍵盤装置、 11L/R 鍵域シフト操作子、 14、15 操作子群、18 I/F(インターフェイス)部、 42 サブフレーム、 43 メンブレンシート、 44、45 スイッチ部、 60 モバイルコンピュータ、 61 CPU、 64 記憶装置、 68 通信I/F(インターフェイス)、69 I/F(インターフェイス)部、 70 ディスプレイ、 81 CPU、 KU1〜KU4 鍵盤ユニット、 SUB1〜SUB4 サブフレーム組体、 MC1〜MC4 メインケース(フレーム)、 WK 白鍵、 BK 黒鍵、 CON1〜CON3 連結部(連結手段)

Claims (2)

  1. 複数のフレームと、
    前記複数の各フレームに各1つが対応して設けられた複数のサブフレームと、
    前記複数の各サブフレームに各1つが対応して固定され、複数の白鍵及び複数の黒鍵を有する複数の鍵盤ユニットと、
    前記複数のフレームのうち互いに隣接するフレーム同士を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状態から平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする連結手段とを備え、
    前記平面展開状態においては、左右両端側のサブフレームが、対応する鍵盤ユニットと共に、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に独立移動可能に構成され、
    前記左右両端側の鍵盤ユニットを、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向に移動させることで、前記連結手段を介して、前記複数のフレームが略1つのフレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記複数のフレームが展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置との両配置が可能なように構成され
    隣接する鍵盤ユニットの互いに近い側の端部のいずれか一方に、前記黒鍵が配置され、
    前記鍵盤ユニットの下に、隣接する鍵盤ユニット間を電気的に接続するための折り曲げ可能なケーブルが配設されたことを特徴とする鍵盤装置。
  2. 前記左端側の鍵盤ユニットの左端部及び前記右端側の鍵盤ユニットの右端部の少なくとも一方に固定的に設けられた鍵域シフト操作子を有することを特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
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