JP2003099057A - 鍵盤装置 - Google Patents

鍵盤装置

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JP2003099057A JP2001288429A JP2001288429A JP2003099057A JP 2003099057 A JP2003099057 A JP 2003099057A JP 2001288429 A JP2001288429 A JP 2001288429A JP 2001288429 A JP2001288429 A JP 2001288429A JP 2003099057 A JP2003099057 A JP 2003099057A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い耐久性、携帯性及び操作性を有すると共
に、広い音楽シーンへの適応及び多機種生産への対応を
容易にすることができる鍵盤装置を提供する。 【解決手段】 4つのメインケースMCのうち互いに隣
接するケースMC同士を連結部CON1〜CON3で回
動可能に連結し、各連結部CONを介して、ケースMC
が携帯容易な折畳配置と演奏可能な平面展開配置との両
配置が可能に構成する。各ケースMCには鍵盤ユニット
KUを設け、ケースMC1〜MC3には白鍵を4鍵ず
つ、ケースMC4には白鍵を3個設けて全部で25鍵配
設する。ケースMC4にはさらに、操作子群15を設け
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は、携帯に適した小
型の鍵盤装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、小型化により携帯性を高めた鍵盤
装置が知られている。鍵盤装置は一般に、その性質上、
鍵並び方向(横方向)に長い形状を成すが、従来の鍵盤
装置では、小型化を図るために、折り畳み型や巻物型に
構成する工夫がなされている。例えば、折り畳み型の電
子鍵盤装置(実開昭61−76439号公報)は、鍵盤
部を薄いシート状に形成し、黒鍵が介在しない白鍵間
(E―F鍵間、G―C鍵間)を分割位置として、この分
割位置で折曲することで、鍵盤の表面同士または裏面同
士が対向して重なるように折り畳んでコンパクトにでき
るように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、折曲体
は一般に、折り畳んだ時、谷側が縮み山側が延びる。現
実にはあり得ない厚さゼロの折曲体でない限り、このよ
うな特性を本質的に有している。従って、現実に従来の
ような鍵盤装置を製作しようとすると、シート部となる
鍵盤そのものを伸縮自在な材料で構成する必要がある。
そのため、材料の選択の自由度が制約される。また、伸
縮自在な材料で構成したとしても、通常の(折り畳み型
や巻物型でない)鍵盤に比し、剛性や耐久性がなく、押
鍵ストロークも大きくとれないことから操作性が悪いと
いう問題がある。また、シート材の弾力を利用して分割
位置で折曲する構成であるため、分割位置(折曲位置)
に折りくせがついて、次第に演奏操作に支障が出るおそ
れがあるり、折曲部分の耐久性が他の部分に比し低くな
る。これにより、各鍵の操作性のバランスも悪くなるだ
けでなく、弾性シートを使用せざるを得ないことからグ
リッサンドのような奏法等も困難で、初期使用からの操
作性も悪い。このように、従来の鍵盤装置では、操作
性、剛性、耐久性の点で問題があった。
【0004】さらに、上記従来の鍵盤装置では、黒鍵が
介在しない白鍵間で分割するため、分割された1つの鍵
盤ユニットに設けられる白鍵は3つまたは4つとなり、
しかも低音域側から順に、白鍵数が「…3、4、3、4
…」という配置に必然的になる。しかし、各ユニット間
における白鍵数の違いにより、鍵並び方向の長さが統一
されないため、重畳させたときに鍵並び方向に関し十分
にコンパクトにできず、携帯性を高める上で改善の余地
があった。
【0005】なお、上記「…3、4、3、4…」という
ような配置は、一般の(携帯型でない)鍵盤装置におい
ては金型成形による要請でもある。すなわち、複数鍵一
体の鍵ユニットを成形する場合、鍵間に対応する金型の
リブの薄い部分が長くなりすぎることを回避するべく、
鍵ユニットは上記のように黒鍵が介在しない白鍵間で分
けるのが得策とされている。ところが、携帯型の鍵盤装
置を考える場合、鍵は薄く構成されるため、金型リブの
高さが低くなるので、リブが薄いことによる欠点はあま
り問題とならない。しかも鍵ユニットが薄くなれば、平
板材の打ち抜き等によっても製造可能となるので、上記
のような金型成形による制約はほとんど考慮しなくてよ
い。このことから、携帯型の鍵盤装置では、上記「…
3、4、3、4…」という配置に拘泥する必要はないと
考えられる。
【0006】さらに、装置を小型化する上で、広い音楽
シーンへの適応、すなわち、幅広い曲調に対して必要最
低限の鍵数乃至音域が確保され、用途が限定されすぎな
いようにすることが望まれる。そのような最低限の鍵数
を検討すると、通常、白黒合わせて20鍵、24鍵、ま
たは25鍵程度が好ましいと考えられる。例えば、20
鍵の場合、最低音から最高音までを「C鍵〜F鍵」とい
う配置にすれば、多くの曲調において音域をカバーで
き、演奏上の支障が少ない。同様に、24鍵の場合、
「F鍵〜E鍵」または「C鍵〜B鍵」という配置が好ま
しく、25鍵の場合、「F鍵〜F鍵」または「C鍵〜C
鍵」という配置が好ましい。一方、21鍵、22鍵、2
3鍵という配置構成とするのは、あまり利点がなく、ス
ペースを有効に利用する点からは、好ましくないといえ
る。
【0007】また、鍵以外の効果用等の操作子を設ける
上でも、そのレイアウトには、携帯性、操作性が極力犠
牲にならないような設計上の配慮が求められる。さらに
は、製造面からみれば、多機種を生産する上で、製品の
共通部分をなるべく多くして部品種類が削減されるよう
な設計が望まれる。
【0008】本発明は上記従来技術の問題を解決するた
めになされたものであり、その目的は、高い耐久性、携
帯性及び操作性を有すると共に、広い音楽シーンへの適
応及び多機種生産への対応を容易にすることができる鍵
盤装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1の鍵盤装置は、複数の鍵がそれぞれ
設けられた4つのフレームと、前記4つのフレームのう
ち互いに隣接するフレーム同士を連結し、前記隣接する
両フレームを折り畳み状態から平面展開状態となるまで
相対的に回動可能にする連結手段とを備え、前記連結手
段を介して、前記4つのフレームが略1つのフレーム大
に折り畳まれる折畳配置と、前記4つのフレームが展開
されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置との
両配置が可能なように構成されると共に、前記4つのフ
レームのうち低音域側3フレームには、白鍵がそれぞれ
4鍵ずつ設けられたことを特徴とする。
【0010】この構成によれば、複数の鍵がそれぞれ設
けられた4つのフレームのうち互いに隣接するフレーム
同士を連結手段で連結し、隣接する両フレームを折り畳
み状態から平面展開状態となるまで相対的に回動可能に
したので、例えば、平面展開配置時には、鍵盤ユニット
を各フレームの連結部分でフレームに対してオーバーラ
ップさせると共に、折畳配置時には、連結部分以外で鍵
盤ユニットとフレームとが積層されるような構造にする
ことで、両配置共に、シート状鍵盤を折曲して折り畳む
場合に比し剛性や耐久性が向上する。また、前記連結手
段を介して、前記4つのフレームが略1つのフレーム大
に折り畳まれる折畳配置と、前記4つのフレームが展開
されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置との
両配置が可能なように構成したので、折畳配置にしてコ
ンパクトに携帯できると共に、平面展開配置にして演奏
操作が行え、しかも、鍵が、シート状でなくある程度堅
さを有するフレームに設けられるので、押鍵操作がやり
やすい。また、前記4つのフレームのうち低音域側3フ
レームには、白鍵がそれぞれ4鍵ずつ設けられたので、
低音域側3フレームの鍵並び方向における長さを統一し
やすく、コンパクト化が容易で、携帯性を高めることが
できるだけでなく、最高音域側フレームに配置する鍵数
を種々変えることで、例えば同じフレームを用いた多機
種生産が容易になる。それだけでなく、白鍵「4、4、
4…」配置によって、白黒合わせて少なくとも20鍵が
確保されるので、広い音楽シーンへの適応が可能とな
る。例えば、F鍵からC鍵までの配置とすれば、多くの
曲調において音域をカバーでき、演奏上の支障が少な
く、用途が過剰に限定されない。よって、高い耐久性、
携帯性及び操作性を有すると共に、広い音楽シーンへの
適応及び多機種生産への対応を容易にすることができ
る。
【0011】また、請求項2の鍵盤装置は、上記請求項
1記載の構成において、前記4つのフレームのうち最高
音域側1フレームには、白鍵が少なくとも2鍵設けられ
たことを特徴とする。
【0012】この構成によれば、4つのフレームのうち
最高音域側1フレームには、白鍵が少なくとも2鍵設け
られるので、例えば、最高音域側1フレームに白鍵を2
鍵設ければ全部で24鍵となり、最高音域側1フレーム
に白鍵を3鍵設ければ全部で25鍵となるので、いずれ
の場合も広い音楽シーンへの適応が可能となる。例え
ば、24鍵の場合、「F鍵〜E鍵」または「C鍵〜B
鍵」、25鍵の場合、「F鍵〜F鍵」または「C鍵〜C
鍵」という配置とすれば、より多くの曲調において音域
をカバーでき、演奏上の支障が少なく、用途が過剰に限
定されない。よって、少なくとも24鍵を確保すること
で、より幅広い音楽シーンに適応することができる。
【0013】なお、5種の黒鍵は各フレームに散りばめ
て配置し、隣接するフレーム間に位置する黒鍵について
は、バランスを考慮し隣接するいずれかのフレームに配
設すればよい。
【0014】また、請求項3の鍵盤装置は、上記請求項
1または2記載の構成において、前記4つのフレームの
うち最高音域側1フレームには、鍵以外の操作子が設け
られたことを特徴とする。
【0015】この構成によれば、鍵以外の操作子が、4
つのフレームのうち最高音域側1フレームに設けられた
ので、スペースが有効に利用される。すなわち、最高音
域側1フレームには、全部で20鍵配置の場合は鍵を設
けず、24鍵配置の場合は白鍵2個、25鍵配置の場合
は白鍵3個という構成になる。4フレームの鍵並び方向
の長さを統一するとして、これらいずれの場合も、最高
音域側1フレームには空きスペースが生じることになる
が、この空きスペースに効果用等の鍵以外の操作子を配
置すれば、装置全体を大型化することなく操作子をレイ
アウトすることができる。よって、高い耐久性及び操作
性を有し、少なくとも20鍵を確保して比較的広い音楽
シーンに適応すると共に、空きスペースの有効活用によ
りコンパクトにして携帯性を高めることができる。
【0016】なお、鍵以外の操作子には、例えば、押鍵
による発音音高を変化させるための鍵域シフト操作子等
も該当し得る。特に、最高音域側1フレームの右端部に
鍵域シフト操作子を設けることで、シフト操作が容易に
なる。
【0017】なお、請求項1〜3において、前記折畳配
置と平面展開配置との両配置は、左右両端側の鍵盤ユニ
ットを、対応するフレームに対して相対的に鍵並び方向
に移動させることで可能になるように構成してもよい。
その際、左右両端側の鍵盤ユニットを、例えば、互いに
近づく中央方向(左端側の鍵盤ユニットでは右方、右端
側の鍵盤ユニットでは左方)に移動させたとき、隣接す
る両フレームの相対的回動が規制される一方、左右両端
側の鍵盤ユニットを、例えば、互いに離間する左右両端
方向に移動させたとき、隣接する両フレームの相対的回
動が可能になるように構成するのが望ましい。これによ
り、簡単な操作で折り畳みができると共に、使用時は平
面展開配置で各フレームが固定され操作性がよい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0019】(第1の実施の形態)図1は、本発明の第
1の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【0020】本鍵盤装置1は、折り畳んで携帯し、展開
して、演奏したりモバイルコンピュータに接続して楽音
データを入力編集したりすることができる小型の鍵盤装
置であり、同図では、展開した状態が示されている。な
お、以降、本装置の演奏者側を前方と称する。
【0021】本鍵盤装置1は、合成樹脂製のメインケー
スMC(フレーム)を備え、メインケースMCは4つの
ブロックに分かれており、低音域側から第1、第2、第
3、第4メインケースMC1、MC2、MC3、MC4
というように直列に配置されている。第1〜第4メイン
ケースMC1〜MC4の上にはそれぞれ、図7で詳述す
るサブフレーム組体SUB1〜SUB4が配設され、サ
ブフレーム組体SUB1〜SUB4の上に、鍵盤ユニッ
トKU1〜KU4が対応して配設される。サブフレーム
組体SUB1及びSUB2間、SUB2及びSUB3
間、SUB3及びSUB4間は、それぞれ分割位置DI
V1、DIV2、DIV3を境に分かれている。
【0022】詳細は後述するが、第1メインケースMC
1と第2メインケースMC2とは、連結部CON1(連
結手段)で回動可能に連結され、第2メインケースMC
2と第3メインケースMC3とは、連結部CON2(連
結手段)で回動可能に連結され、第3メインケースMC
3と第4メインケースMC4とは、連結部CON3(連
結手段)で回動可能に連結されている。また、サブフレ
ーム組体SUB1、SUB4は、それぞれ第1、第4メ
インケースMC1、MC4に対して鍵並び方向(横方
向)にスライド移動可能に構成され、鍵盤装置1を折り
畳むまたは展開する際に移動される。
【0023】図2〜図4は、鍵盤装置1の展開状態から
折り畳み状態までの行程を示す外観図である。図2は、
サブフレーム組体SUB1、SUB4をそれぞれ左端位
置、右端位置に移動させた状態を示す。図3は、第2メ
インケースMC2と第3メインケースMC3とを連結部
CON2を介して回動させて重ねる途中の状態を示す。
図4は、4つのメインケースMC1〜MC4を折り畳ん
で重畳させた状態を示す。図5は、鍵盤装置1の展開し
た状態における底面図である。
【0024】このように、図1、図5に示すような展開
状態、すなわち、4つのメインケースMC1〜MC4が
展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展開配置
とされた状態にて演奏が可能となる。一方、通常は、図
4に示す折り畳み状態、すなわち、4つのメインケース
MC1〜MC4が略1つのメインケース大に折り畳まれ
る折畳配置とされた状態にて携帯される。
【0025】まず、本装置1の展開及び折り畳み機構を
説明する。
【0026】図2、図5に示すように、連結部CON1
は、合成樹脂製の連結片20と蝶番21、22、23、
24とで構成される。蝶番21、22はメインケースM
C1と連結片20とを相対的に回動自在にし、蝶番2
3、24は連結片20とメインケースMC2とを相対的
に回動自在にする。同様に、連結部CON3は、連結片
25と蝶番26、27、28、29とで構成される。蝶
番26、27はメインケースMC3と連結片25とを相
対的に回動自在にし、蝶番28、29は連結片25とメ
インケースMC4とを相対的に回動自在にする。
【0027】サブフレーム組体SUB1を図2に示す左
端位置に移動させた状態では、メインケースMC1とメ
インケースMC2とは自由に回動する。しかし、サブフ
レーム組体SUB1を右端位置、すなわち、図1に示す
位置に移動させた状態では、サブフレーム組体SUB1
の右端部がメインケースMC2にオーバーラップするた
め、上記回動が規制される。また、メインケースMC3
とメインケースMC4との関係もこれと同様であり、サ
ブフレーム組体SUB4を図2に示す右端位置に移動さ
せた状態では回動が許容されるが、図1に示す左端位置
では回動が規制される。これにより、使用時は平面展開
配置で固定され操作性がよい。
【0028】図3、図5に示すように、連結部CON2
は、蝶番30、31で構成される。蝶番30、31によ
って、メインケースMC2、MC3は、展開状態から互
いに背面が対向する方向には回動可能であるが、展開状
態から互いに表面が対向する方向には回動しないように
なっている。
【0029】これら連結部CON1〜CON3の機能に
よって、折り畳むときは、メインケースMC2、MC3
は互いの背面が向き合うように、また、メインケースM
C1、MC2は互いの表面が向き合うように、さらにメ
インケースMC3、MC4は互いの表面が向き合うよう
に、4つのメインケースを重ねる。これにより、図4に
示すように、本装置1が略1ケース大の大きさになる。
【0030】図6は、鍵盤装置1の展開した状態におけ
る部分斜視図である。
【0031】同図に示すように、メインケースMC4に
は、レバー13及び爪32が設けられている。メインケ
ースMC1には、爪32と係合する不図示の係止部が設
けられ、鍵盤装置1を折り畳んだとき、両者が係合して
折り畳み状態が維持される。また、爪32はレバー13
を前方(奏者側)へスライドさせることで前方へ移動す
るようになっており、折り畳み状態から展開する場合
は、レバー13を前方へ操作することで、爪32と上記
係止部との係合を解くことができるように構成されてい
る。
【0032】メインケースMCにはまた、図1に示すよ
うに、ステレオ発音を行う左右のスピーカ12L/R、
前部が平面視円弧状の係止具16、17、LCD等のデ
ィスプレイ89、及び後述するモバイルコンピュータ6
0と接続するためのI/F(インターフェイス)部18
のほか、後述する記憶装置84、音源回路87及び電源
部88等を収容する収容部19が設けられる。
【0033】スピーカ12Lは、メインケースMC1の
左端部であって、鍵盤ユニットKU1の後方に配置され
る。スピーカ12Rは、メインケースMC4の右端部で
あって、鍵盤ユニットKU4の後方に配置される。この
ような配置により、サブフレーム組体SUB1、SUB
4を、それぞれ第1、第4メインケースMC1、MC4
に対して鍵並び方向にスライド移動させる際に、スピー
カ12L/Rがサブフレーム組体SUB1、SUB4に
干渉しない。これにより、狭いスペースを有効に使って
コンパクト化の妨げとなることを回避している。また、
本鍵盤装置1を展開したとき最も外側となる左右両端に
スピーカ12L/Rが位置することから、ステレオ発音
が効果的となっている。
【0034】サブフレーム組体SUB1の上に配設され
た鍵盤ユニットKU1は、白鍵ユニットKU1W、黒鍵
ユニットKU1Bのほか、押鍵による発音音高を変化さ
せるための鍵域シフト操作子11Lを備える。後述する
ように、鍵域シフト操作子11Lが押下されることで、
発音音域が例えば1クターブ低く設定される(または元
に戻る)。鍵盤ユニットKU1にはまた、接続されたモ
バイルコンピュータ60の画面上で各種操作等を行うた
めの操作子群14が設けられる。
【0035】なお、この操作子群14の一部及び/又は
鍵盤ユニットKU4の操作子群15(後述)の一部を、
鍵域シフト操作子11として割り当てるようにしてもよ
い。
【0036】サブフレーム組体SUB2の上に配設され
た鍵盤ユニットKU2は、白鍵ユニットKU2W、黒鍵
ユニットKU2Bで構成され、サブフレーム組体SUB
3の上に配設された鍵盤ユニットKU3は、白鍵ユニッ
トKU3W、黒鍵ユニットKU3Bで構成される。
【0037】サブフレーム組体SUB4の上に配設され
た鍵盤ユニットKU4は、白鍵ユニットKU4W、黒鍵
ユニットKU4Bのほか、押鍵による発音音高を変化さ
せるための鍵域シフト操作子11Rを備える。後述する
ように、鍵域シフト操作子11Rが押下されることで、
発音音域が例えば1クターブ高く設定される(または元
に戻る)。鍵盤ユニットKU4にはまた、モード切り換
え、音色設定、楽音に各種効果等を付与する効果設定等
を行うための各種操作子群15が設けられる。
【0038】また、図1、図2、図6に示すように、鍵
盤ユニットKU1、KU4には、係止用凹部KMが各2
個ずつ設けられる。係止用凹部KMは、係止具16、1
7の前部の円弧部と嵌合的な凹形状を有する。係止具1
6、17は、バネ等の弾性体によって前方に常に付勢さ
れており、サブフレーム組体SUB1、SUB4が図1
に示す位置にあるときは、外側(左右両端側)の各係止
用凹部KMに係止具16、17が嵌合している。図1の
状態からサブフレーム組体SUB1、SUB4を鍵並び
方向におけるそれぞれ左側、右側にスライドさせると、
係止具16、17は後方へ引っ込み、さらにサブフレー
ム組体SUB1、SUB4を移動させると、図2に示す
ように、内側の各係止用凹部KMに係止具16、17が
嵌合する。従って、各係止用凹部KMに係止具16、1
7が嵌合することで、サブフレーム組体SUB1、SU
B4の鍵並び方向の安定的な位置2箇所(図1及び図2
に示す位置)が規定される。
【0039】次に、各サブフレーム組体SUB及び各鍵
盤ユニットKUの内部構成を説明する。
【0040】図7は、図1のA−A線に沿う断面図であ
る。図8は、サブフレーム組体SUBの平面図である。
図9は、図8のB−B線に沿う部分断面図である。
【0041】図7に示すように、サブフレーム組体SU
B4は、鉄等の金属板で形成されるサブフレーム42
と、柔軟な材料でなるメンブレンシート43とから構成
される。メンブレンシート43は、公知の構成を有し、
上下のシート間に形成されたドーム状の空間にスイッチ
部44、45が構成される。スイッチ部44、45は、
白鍵WK、黒鍵BKの各々に対応して設けられ、押離鍵
操作を検出する。また、押鍵操作検出時には、スイッチ
部44、45の上記ドーム状部分が座屈変形し、これに
よって脱進感のあるクリック感が得られるようになって
いる。サブフレーム42の前部には、下限ストッパ42
cが一体に突設形成され、過剰な力で押鍵された白鍵W
Kの下限位置を規定する。
【0042】一方、第4メインケースMC4には、ガイ
ド溝33、34が設けられている。ガイド溝33、34
は第4メインケースMC4の鍵並び方向における略全幅
に亘って形成され、サブフレーム42の後縁、前縁がそ
れぞれガイド溝33、34に摺動可能に嵌合し、これに
よって、サブフレーム組体SUB4が鍵並び方向にスラ
イド移動可能になっている。なお、サブフレーム組体S
UB4を移動させるには、鍵域シフト操作子11Rを手
で持って左右に動かすことができる。従って、鍵域シフ
ト操作子11Rが、スライド移動時の把持部を兼用する
ので、構成が簡単になっている。
【0043】サブフレーム組体SUB1についても、サ
ブフレーム組体SUB4と同様に構成される。また、サ
ブフレーム組体SUB1に関しては鍵域シフト操作子1
1Lが把持部を兼用する。サブフレーム組体SUB2、
3についても、ガイド溝33、34を除いてサブフレー
ム組体SUB4と同様に構成される。
【0044】図8に示すように、4つのサブフレーム組
体SUBは、図1に示す分割位置DIV1、DIV2、
DIV3(鍵盤部分で示す)を境に分かれている。ただ
し、サブフレーム組体SUB2、SUB3はフラットケ
ーブル41Bで物理的、電気的に接続されている。サブ
フレーム組体SUB2からは、左方にフラットケーブル
41Aが延設され、サブフレーム組体SUB3からは、
右方にフラットケーブル41Cが延設されている。
【0045】図9に示すように、サブフレーム42は切
り起こし部42aで切り起こされ、切り起こし片42b
が下方に折れ曲がっている。メンブレンシート43は、
延設部43aがサブフレーム42の左方から下方へ回り
込むように延び、さらに切り起こし片42bを覆うよう
にして切り起こし片42bに接着固定されている。延設
部43aの下面43bには、不図示の電極が設けられ
る。一方、サブフレーム組体SUB3から延設されるフ
ラットケーブル41Cは、サブフレーム組体SUB4の
下方へ延び、第4メインケースMC4の底面に接着固定
されている。フラットケーブル41Cの上面には、不図
示の電極が設けられる。そして、この電極と、メンブレ
ンシート43の延設部43aの下面43bに設けられた
電極とが接触することで、フラットケーブル41Cを介
してサブフレーム組体SUB3、SUB4が電気的に接
続される。切り起こし片42bはその弾力により下方に
付勢されているので、サブフレーム組体SUB4を鍵並
び方向にスライド移動させても、両電極は常時接触状態
を維持する。
【0046】また、サブフレーム組体SUB1について
も同様に構成され、フラットケーブル41Aを介してサ
ブフレーム組体SUB1、SUB2が常時電気的に接続
される。なお、サブフレーム組体SUB3及びSUB4
間の電気的接続、並びにSUB1及びSUB2間の電気
的接続は、上記の構成に限定されない。例えば、ロータ
リーエンコーダ等で採用される髭状の可動端子及び固定
端子を組み合わせて構成してもよい。
【0047】図7に示すように、鍵盤ユニットKU4
は、サブフレーム組体SUB4の上方に配設される。鍵
盤ユニットKU4は、白鍵ユニットKU4Wの上に黒鍵
ユニットKU4Bが積層されてなる。すなわち、サブフ
レーム42の後部の上部に白鍵ユニットKU4Wの鍵基
端部KU4Waが載り、さらにその上部に黒鍵ユニット
KU4Bの鍵基端部KU4Baが載って、両鍵基端部K
U4Wa、KU4Baがネジ46でサブフレーム組体S
UB4後部に固定されている。
【0048】白鍵ユニットKU4W及び黒鍵ユニットK
U4Bはいずれも、合成樹脂製の平板を打ち抜いて形成
され、厚みは、演奏操作が支障なく行える範囲で極力薄
く設定されている(例えば2mmであり、好ましくは5
mm以下)。また、両ユニットKU4W、KU4Bはい
ずれも、上方からの平面視により見える略全領域が略平
面上に形成されている。これらにより、白鍵WK、黒鍵
BKの厚みが最小限となり鍵盤の上下方向の寸法が小さ
くなっている。
【0049】本実施の形態では、両ユニットKU4W、
KU4Bにおいて、押鍵操作部(鍵のヒンジ部より先端
側)と両鍵基端部KU4Wa、KU4Baとは同厚に形
成されているので、平板の打ち抜きによる櫛歯状の鍵盤
ユニットの製造が容易となっている。また、白鍵ユニッ
トKU4Wの上に黒鍵ユニットKU4Bを積層して固定
するだけでユニットの組み付けが可能であるので、組み
付け作業が簡単である。また、黒鍵ユニットKU4Bの
厚み自体によって黒鍵BKが白鍵WKよりも自然に上方
に(2mm程度)突出するので、黒鍵らしさが出て、ブ
ラインド操作も可能となる。なお、両ユニットKU4
W、KU4Bは金型成形により製造してもよい。
【0050】白鍵WK、黒鍵BKの下面には各々、アク
チュエータKU4Wb、KU4Bbが取り付けられてい
る。押鍵操作されることで、アクチュエータKU4W
b、KU4Bbがメンブレンシート43のスイッチ部4
4、45をそれぞれオンさせ、押鍵動作が検出される。
離鍵動作はこの逆の動作により検出される。
【0051】このほかの鍵盤ユニットKU1〜KU3
は、鍵盤ユニットKU4と基本的に同様に構成される
が、音高の違いに基づき配設される鍵の種類は異なる。
【0052】すなわち、図1に示すように、鍵盤ユニッ
トKU1ではC鍵〜F鍵、鍵盤ユニットKU2ではG鍵
〜C鍵、鍵盤ユニットKU3ではD鍵〜G鍵、鍵盤ユニ
ットKU4ではA鍵〜C鍵が配設される。本実施の形態
では、各鍵盤ユニットKUの鍵並び方向の長さを極力共
通にするべく、ユニット間に位置する黒鍵は、F#鍵が
鍵盤ユニットKU2に、C#鍵が鍵盤ユニットKU3
に、G#鍵が鍵盤ユニットKU4に、それぞれ配置され
るが、これらの黒鍵は隣接するいずれの側の鍵盤ユニッ
トKUに配設してもよい。
【0053】このような配置によって、鍵盤ユニットK
U1、KU2、KU3、KU4における白鍵数は順に
「4、4、4、3」となり、白黒全鍵で25鍵となって
いる。C鍵〜C鍵の25鍵設定により、少ない鍵数では
あるが、多くの曲調において音域をカバーでき、演奏上
の支障が少なく用途が過剰に限定されない。
【0054】図10は、本鍵盤装置1をモバイルコンピ
ュータ60と接続したモバイルキーボードシステムの全
体構成を示すブロック図である。
【0055】モバイルコンピュータ60は一例として、
CPU61に、RAM62、ROM63、記憶装置6
4、キーボード65、表示回路66、音源回路67、通
信I/F(インターフェイス)68及びI/F(インタ
ーフェイス)部69がバス73で接続されて構成され
る。また、表示回路66にはLCD等のディスプレイ7
0が接続され、音源回路67にはサウンドシステム71
が接続されている。通信I/F68は、通信ネットワー
ク72を介して配信サーバや他のコンピュータ等との接
続を可能にする。
【0056】CPU61はモバイルコンピュータ60全
体の制御を司る。RAM62は各種データを記憶し、C
PU61のワーキングエリアとしても機能する。ROM
63はCPU61が実行する制御プログラム等を記憶す
る。記憶装置64は、RAMやハードディスク等で構成
され、演奏データ等を格納する。表示回路66は、ディ
スプレイ70に各種情報を可視表示させる。ディスプレ
イ70には例えば、自動演奏データ、楽音データの編集
画面等が表示され、入力情報の確認も行える。
【0057】本鍵盤装置1は、CPU81に、RAM8
2、ROM83、記憶装置84、各種操作子85、表示
回路86、音源回路87、電池等の電源部88及び前記
したI/F(インターフェイス)部18がバス90で接
続されて構成される。また、表示回路86には前記した
ディスプレイ89が接続され、音源回路87には前述の
スピーカ12L/Rが接続されている。各種操作子85
には、前述の鍵域シフト操作子11L/R、スイッチ部
44、45及び操作子群14、15が含まれる。
【0058】CPU81は本鍵盤装置1全体の制御を司
る。RAM82は各種データを記憶し、CPU81のワ
ーキングエリアとしても機能する。ROM83はCPU
81が実行する制御プログラム等を記憶する。記憶装置
84は、RAM等で構成される。表示回路86は、ディ
スプレイ89に各種情報を可視表示させる。音源回路8
7は、各鍵の押鍵操作に応じて楽音信号を発生し、この
楽音信号をスピーカ12L/Rが音響に変換することで
発音がなされる。
【0059】本モバイルキーボードシステムは、鍵盤装
置1のI/F部18とモバイルコンピュータ60のI/
F部69とを接続することで構成されるが、これらのイ
ンタフェイスとしては、USB(Universal Serial Bu
s)やIEEE(Institute ofElectrical and Electron
ic Engineers(アイトリプルイー))1394等を採用
してもよい。
【0060】図11は、モバイルキーボードシステムに
おける各種スイッチイベント処理のフローチャートを示
す図である。本処理は、CPU61により実行される。
【0061】いずれかのスイッチ(SW)イベントがあ
ったか否かを判別し(ステップS101)、その判別の
結果、何らスイッチイベントがない場合は本処理を終了
する一方、いずれかのスイッチイベントがあった場合
は、スイッチイベントが鍵スイッチイベント(スイッチ
部44、45のオンまたはオフイベント)であるか否か
を判別する(ステップS102)。
【0062】その判別の結果、スイッチイベントが鍵ス
イッチイベントである場合は、鍵盤処理を実行して(ス
テップS103)、ステップS115に進む。この鍵盤
処理では、押鍵された鍵に対応する発音または消音処理
等がなされる。一方、スイッチイベントが鍵スイッチイ
ベントでない場合は、スイッチイベントが音色スイッチ
であるか否かを判別する(ステップS104)。
【0063】その判別の結果、スイッチイベントが音色
スイッチイベントである場合は、各種音色パラメータの
変更設定処理を実行し(ステップS105)、ステップ
S115に進む。一方、スイッチイベントが音色スイッ
チイベントでない場合は、スイッチイベントが効果スイ
ッチイベントであるか否かを判別する(ステップS10
6)。
【0064】その判別の結果、スイッチイベントが効果
スイッチイベントである場合は、各種効果パラメータの
変更設定処理を実行し(ステップS107)、ステップ
S115に進む。一方、スイッチイベントが効果スイッ
チイベントでない場合は、スイッチイベントがオクター
ブスイッチイベント、すなわち、鍵域シフト操作子11
L/Rのいずれかのオンイベントであるか否かを判別す
る(ステップS108)。
【0065】その判別の結果、スイッチイベントがオク
ターブスイッチイベントである場合は、鍵域シフト操作
子11L(−)、または鍵域シフト操作子11R(+)
のいずれのオンイベントであるかを判別する(ステップ
S109)。その判別の結果、オクターブスイッチイベ
ントが鍵域シフト操作子11R(+)のオンイベントで
ある場合は、変数POCTに「1−POCT」を設定す
ると共に(ステップS110)、鍵に対応したノートナ
ンバテーブルを変数POCTによって書き換え(ステッ
プS111)、ステップS115に進む。これにより、
鍵域シフト操作子11Rを押下する毎に、押鍵による発
音音域が初期状態と1オクターブ高音域側にシフトした
状態との間で切り替わる。
【0066】一方、前記ステップS109の判別の結
果、オクターブスイッチイベントが鍵域シフト操作子1
1L(−)である場合は、変数MOCTに「1−MOC
T」を設定すると共に(ステップS112)、鍵に対応
したノートナンバテーブルを変数MOCTによって書き
換え(ステップS113)、ステップS115に進む。
これにより、鍵域シフト操作子11Lを押下する毎に、
押鍵による発音音域が初期状態と1オクターブ低音域側
にシフトした状態との間で切り替わる。
【0067】一方、前記ステップS108の判別の結
果、スイッチイベントがオクターブスイッチイベントで
ない場合は、当該スイッチイベントに応じた「その他処
理」を実行し(ステップS114)、ステップS115
に進む。この「その他処理」では、例えば、インターネ
ットに接続して楽音データの送受信を行ったり、あるい
は自動演奏の再生を行ったりする。このほか、リアルタ
イム演奏、楽音データのステップ入力、各種モード切り
換え処理等も、「その他処理」で行われ得る。
【0068】前記ステップS115では、変更後の各種
パラメータをディスプレイ70に表示して、ユーザによ
る確認を可能にし、本処理を終了する。本処理終了後は
リターンしてルーチンの最初に戻り、イベント処理を行
う。
【0069】なお、本鍵盤装置1は、他の機器、例え
ば、携帯電話、PHS、PDAと接続し、それらの通信
機能や情報処理機能を利用して、データの送受信や音楽
製作等を行うようにしてもよい。なお、本鍵盤装置1
は、モバイルコンピュータ60等に接続することなく、
単独でも演奏による簡単な発音は可能である。その場合
でも、モバイルコンピュータ60等との合体構成に比
し、音色の豊かさの低減や、制御パラメータ数の減少等
の制約があるだけである。
【0070】本実施の形態によれば、4つのメインケー
スMCのうち互いに隣接するメインケースMC同士を連
結部CON1、CON2、CON3で回動可能に連結
し、隣接するメインケースMCを折り畳み状態から平面
展開状態となるまで相対的に回動可能にしたので、シー
ト状鍵盤を折曲して折り畳む場合に比し剛性や耐久性が
向上する。また、各連結部CONを介して、折畳配置と
平面展開配置との両配置が可能なように構成したので、
折畳配置にしてコンパクトに携帯できると共に、平面展
開配置にして演奏操作が行え、しかも、鍵盤ユニットK
Uが、柔らかいシートでなくある程度堅さを有するメイ
ンケースMCに設けられるので、押鍵操作がやりやす
い。また、低音域側の3つのメインケースMC1〜MC
3には、白鍵がそれぞれ4鍵ずつ設けられたので、これ
らの鍵並び方向における長さを統一しやすく、コンパク
ト化が容易で、携帯性を高めることができる。なお、最
高音域側のメインケースMC4に配置する鍵数は例示し
た5鍵(白黒合わせて)に限定されない。例えば、同じ
メインケースMCを用い、メインケースMC4に配置す
る鍵数を種々変えることで、多機種生産が容易になる。
さらに、本実施の形態では、C鍵〜C鍵25鍵という鍵
配置構成を採用したので、多くの曲調において音域をカ
バーでき、演奏上の支障が少なく、用途が過剰に限定さ
れない。従って、広い音楽シーンへの適応が可能とな
る。
【0071】よって、高い耐久性、携帯性及び操作性を
有すると共に、広い音楽シーンへの適応及び多機種生産
への対応を容易にすることができる。
【0072】なお、最高音域側のメインケースMC4に
配置する白鍵数を2鍵とし、全部で24鍵としても、広
い音楽シーンへの適応は可能である。例えば、24鍵の
場合、「F鍵〜E鍵」または「C鍵〜B鍵」という配置
とすれば、より多くの曲調において音域をカバーでき
る。また、メインケースMC4には白鍵を配置せず、白
黒合わせて全部で20鍵を確保するよにしてもよい。こ
の場合でも、比較的広い音楽シーンへの適応が可能であ
る。例えば、F鍵からC鍵までの配置とすれば、多くの
曲調において音域をカバーできる。このように、低音域
側から白鍵「4、4、4…」という配置構成をとったこ
とで、白黒合わせて少なくとも20鍵が確保されるの
で、広い音楽シーンへの適応が容易となる。
【0073】本実施の形態ではまた、鍵以外の操作子で
ある、音色や効果用等の操作子群15を、最高音域側の
メインケースMC4に設けたので、スペースが有効に利
用される。すなわち、メインケースMC4には、全部で
20鍵配置の場合は鍵を設けず、24鍵配置の場合は白
鍵2個、25鍵配置の場合は白鍵3個で足りることにな
る。4つのメインケースMCの鍵並び方向の長さを統一
するとして、これらいずれの場合も、メインケースMC
4には空きスペースが生じることになるが、この空きス
ペースに鍵以外の操作子群15を配置したことで、鍵盤
装置全体を大型化することなく操作子をレイアウトする
ことができる。よって、空きスペースの有効活用により
コンパクトにして携帯性を一層高めることができる。
【0074】本実施の形態ではまた、各鍵盤ユニットK
Uにおいて、白鍵WK、黒鍵BKが、厚みが5mm以下
で、且つ上方からの平面視により見える略全領域が略平
面上に形成されたので、各鍵の厚みを最小限にして鍵盤
の上下方向の寸法を小さくすることができる。よって、
高い耐久性及び操作性を維持しつつ、鍵盤厚みを最小限
にして携帯性を高めることができる。
【0075】さらに、鍵盤ユニットKUは、白鍵ユニッ
トKUWの白鍵共通基端部としての鍵基端部KUWa上
に黒鍵ユニットKU4Bの黒鍵共通基端部としての鍵基
端部KUBaが積層されて構成されるので、鍵盤ユニッ
トKUの組み付けは両鍵基端部を積層するだけで行え、
鍵盤ユニットの組み付けを簡単にすることができる。し
かも、両鍵ユニットKUW、KUBは、平板状に形成さ
れたので、白鍵及び黒鍵の厚みを薄くして鍵盤の上下方
向の寸法を小さくすることができるだけでなく、平板の
打ち抜き等による鍵盤ユニットの製造を可能にし、構
成、製造を簡単にすることができる。よって、高い耐久
性、携帯性及び操作性を維持しつつ、鍵盤の構成及び組
み付けを簡単にして製造を容易にすることができる。
【0076】さらに、白鍵ユニットKUWの鍵基端部K
UWa上に黒鍵ユニットKU4Bの鍵基端部KUBを積
層するという作業だけで、黒鍵ユニットKU4Bの厚み
によって白鍵WKと黒鍵BKとの高さの差が自動的に生
じ、通常の鍵盤のように、黒鍵BKを白鍵WKより上方
に突出させることができるので、黒鍵らしさが出て、ブ
ラインド操作も可能となる。よって、簡単な構成及び容
易な組み付けにて、ブラインド操作等を可能にして操作
性を向上することができる。
【0077】本実施の形態ではまた、鍵域シフト操作子
11を設けたので、発音可能な音域が広がり、しかも鍵
域シフト操作子11は、最低音域側のメインケースMC
1の左端部及び最高音域側のメインケースMC4の右端
部に設けられたので、各鍵域シフト操作子11の操作を
行いやすい。また、鍵域シフト操作子11L/Rが、サ
ブフレーム組体SUB1、SUB4をスライド移動させ
る際の把持部を兼用するように構成したので、鍵域シフ
ト操作子及び把持部を別途設ける場合に比し、構成を簡
単にすることができる。よって、高い耐久性、携帯性及
び操作性を有すると共に、簡単な構成、少ない鍵数に
て、広い音域をカバーすることができる。
【0078】本実施の形態によればまた、スピーカ12
L/Rを、メインケースMC1、4の左、右端部であっ
て、鍵盤ユニットKU1、4の後方に配置したので、折
畳配置と平面展開配置との間の配置変更時に、鍵盤ユニ
ットKU1、4を鍵並び方向に移動させる際に、スピー
カ12L/Rが邪魔にならない。従って、狭いスペース
を無駄にすることなくスピーカ12を配置してコンパク
ト化に資することから、装置の携帯性が維持される。よ
って、高い耐久性、携帯性及び操作性を維持しつつ、押
鍵による発音を可能にすることができる。また、平面展
開配置にしたとき、スピーカ12L/Rは、本鍵盤装置
1の最も外側の両端部にそれぞれ位置するので、ステレ
オ発音をさせる際に最も効果的な配置となり、良好なス
テレオ効果を得ることができる。
【0079】なお、本実施の形態では、白鍵ユニットK
UWと黒鍵ユニットKU4Bとを別体で構成したが、両
者を一体で構成してもよい。その場合、平板を打ち抜い
た後、黒鍵ユニットKU4Bに対応する領域の上面に5
mm程度の黒色シールを貼着するようにしてもよい。こ
れにより、黒鍵が明確に視認されると共に、黒鍵が白鍵
よりも上方に突出し、上記と同様にブラインド操作が容
易になる。
【0080】なお、本実施の形態では、白鍵ユニットK
UWと黒鍵ユニットKU4Bとをいずれも平板状に形成
したが、いずれか一方のみをそのように構成してもよ
く、両者の厚みは同厚でなくてもよい。なお、鍵域シフ
ト操作子11L/Rのうちいずれか一方のみを備えるよ
うにしてもよい。
【0081】(第2の実施の形態)図12は、本発明の
第2の実施の形態に係る鍵盤装置の外観斜視図である。
【0082】第1の実施の形態では、C鍵〜C鍵25鍵
という鍵配置構成を例示したが、本第2の実施の形態で
は、F鍵〜F鍵25鍵という鍵配置構成を示す。サブフ
レーム組体及び鍵盤ユニットの基本的構成は第1の実施
の形態と同様で、分割位置が異なるのみである。本第2
の実施の形態では、図12に示すように、サブフレーム
組体SUB11及びSUB12間、SUB12及びSU
B13間、SUB13及びSUB14間は、それぞれ分
割位置DIV11、DIV12、DIV13を境に分か
れている。その他の構成は第1の実施の形態と同様であ
る。
【0083】本実施の形態によれば、第1の実施の形態
と同様の効果を奏することができる。
【0084】なお、サブフレーム組体SUB14に対応
する鍵盤ユニットに配設される白鍵の数は、0〜4のい
ずれとしてもよく、例えば白鍵2鍵として全鍵数24鍵
とした場合は、「F鍵〜E鍵」とするのが理想的であ
る。
【0085】なお、第1、第2の実施の形態では、メイ
ンケースMCが4つである場合の構成を例示したが、こ
れに限るものでなく、連結部CON1〜CON3を適当
に組み合わせて2つ以上(4つ以上を含む)の複数のメ
インケースMCを折り畳み可能に構成してもよい。
【0086】例えば、図13に示すように、2つのメイ
ンケースMC101とメインケースMC102とを連結
部CON101で回動可能に連結し、連結部CON10
1を、連結片125と蝶番126、127、128、1
29とで構成してもよい。なお、同図においては、メイ
ンケースMCの構成の概略のみが示され、鍵盤ユニット
KU等は省略されている。
【0087】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
に係る鍵盤装置によれば、高い耐久性、携帯性及び操作
性を有すると共に、広い音楽シーンへの適応及び多機種
生産への対応を容易にすることができる。
【0088】また、請求項2に係る鍵盤装置によれば、
少なくとも24鍵を確保することで、より幅広い音楽シ
ーンに適応することができる。
【0089】本発明の請求項3に係る鍵盤装置によれ
ば、高い耐久性及び操作性を有し、少なくとも20鍵を
確保して比較的広い音楽シーンに適応すると共に、空き
スペースの有効活用によりコンパクトにして携帯性を高
めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る鍵盤装置の
外観斜視図である。
【図2】 サブフレーム組体SUB1、SUB4をそれ
ぞれ左端位置、右端位置に移動させた状態を示す。
【図3】 第2メインケースと第3メインケースとを連
結部CON2を介して回動させて重ねる途中の状態を示
す。
【図4】 4つのメインケースを折り畳んで重畳させた
状態を示す。
【図5】 鍵盤装置の展開した状態における底面図であ
る。
【図6】 鍵盤装置の展開した状態における部分斜視図
である。
【図7】 図1のA−A線に沿う断面図である。
【図8】 サブフレーム組体SUBの平面図である。
【図9】 図8のB−B線に沿う部分断面図である。
【図10】 鍵盤装置をモバイルコンピュータと接続し
たモバイルキーボードシステムの全体構成を示すブロッ
ク図である。
【図11】 モバイルキーボードシステムにおける各種
スイッチイベント処理のフローチャートを示す図であ
る。
【図12】 本発明の第2の実施の形態に係る鍵盤装置
の外観斜視図である。
【図13】 メインケースが2つである場合の構成例を
示す概略図である。
【符号の説明】
1 鍵盤装置、 11L/R 鍵域シフト操作子、 1
4、15 操作子群、18 I/F(インターフェイ
ス)部、 42 サブフレーム、 43 メンブレンシ
ート、 44、45 スイッチ部、 60 モバイルコ
ンピュータ、61 CPU、 64 記憶装置、 68
通信I/F(インターフェイス)、69 I/F(イ
ンターフェイス)部、 70 ディスプレイ、 81
CPU、 KU1〜KU4 鍵盤ユニット、 SUB1
〜SUB4 サブフレーム組体、 MC1〜MC4 メ
インケース(フレーム)、 WK 白鍵、 BK 黒
鍵、 CON1〜CON3 連結部(連結手段)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鍵がそれぞれ設けられた4つのフ
    レームと、 前記4つのフレームのうち互いに隣接するフレーム同士
    を連結し、前記隣接する両フレームを折り畳み状態から
    平面展開状態となるまで相対的に回動可能にする連結手
    段とを備え、 前記連結手段を介して、前記4つのフレームが略1つの
    フレーム大に折り畳まれる折畳配置と、前記4つのフレ
    ームが展開されて鍵並び方向に直列に配置される平面展
    開配置との両配置が可能なように構成されると共に、 前記4つのフレームのうち低音域側3フレームには、白
    鍵がそれぞれ4鍵ずつ設けられたことを特徴とする鍵盤
    装置。
  2. 【請求項2】 前記4つのフレームのうち最高音域側1
    フレームには、白鍵が少なくとも2鍵設けられたことを
    特徴とする請求項1記載の鍵盤装置。
  3. 【請求項3】 前記4つのフレームのうち最高音域側1
    フレームには、鍵以外の操作子が設けられたことを特徴
    とする請求項1または2記載の鍵盤装置。
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