JP3709544B2 - 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物 - Google Patents

印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物 Download PDF

Info

Publication number
JP3709544B2
JP3709544B2 JP2001381106A JP2001381106A JP3709544B2 JP 3709544 B2 JP3709544 B2 JP 3709544B2 JP 2001381106 A JP2001381106 A JP 2001381106A JP 2001381106 A JP2001381106 A JP 2001381106A JP 3709544 B2 JP3709544 B2 JP 3709544B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
identification information
array
replacement
information
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001381106A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003187292A (ja
Inventor
澄 喜多野
Original Assignee
独立行政法人 国立印刷局
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 独立行政法人 国立印刷局 filed Critical 独立行政法人 国立印刷局
Priority to JP2001381106A priority Critical patent/JP3709544B2/ja
Publication of JP2003187292A publication Critical patent/JP2003187292A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3709544B2 publication Critical patent/JP3709544B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Image Processing (AREA)
  • Color Image Communication Systems (AREA)
  • Credit Cards Or The Like (AREA)
  • Editing Of Facsimile Originals (AREA)
  • Facsimile Image Signal Circuits (AREA)
  • Image Analysis (AREA)
  • Inspection Of Paper Currency And Valuable Securities (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、印刷物に識別情報及び可視情報を埋め込み、印刷物に埋め込まれた識別情報及び可視情報を抽出、照合して印刷物の認証を行う印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物に関するものであり、証券、紙幣、印紙、証紙、切手、旅券、身分証明書、通行証、会員証、クレジットカードを含む印刷物の識別や真偽判別に利用できる技術である。
【0002】
【従来の技術】
画像への識別情報埋め込み技術として、振幅、周波数、位相の各変調方式が提案されているが、識別情報の埋め込みと識別情報の抽出は、同じ方式を採用するのが一般的である。このうち、振幅変調を用いた識別情報の埋め込み例としては、モジュロ演算により直接変調する方法(特開平10-56557号公報参照)などがあるが、これを印刷物に適用しようとすると、中間調表現が可能な昇華型熱転写方式やグラビアなどの印刷方式に限定される。また、インキの濃度ムラや時間経過による色あせ、照明ムラなどの影響を受けやすいため、埋め込んだ識別情報を安定して抽出することが困難である。
【0003】
周波数変調による識別情報の埋め込み例としては、直交変換を用いたもの(中村、松井:”離散的直交変換を用いた濃淡画像とテキストデータの合成符号化法”,信学論,Vol.J72-D-II,No.3,pp.363-368,1989)などが提案されている。この方式は、一般に濃淡の繁雑な部分に識別情報を埋め込むため、絵柄によって埋め込み領域が限定される。印刷物に適用する際の埋め込み領域が狭いと、その部分に汚れやかすれがある時に識別情報の抽出が困難になることがある。
【0004】
位相変調を用いた識別情報の埋め込み例には、濃度パターン法によるもの(特開平09-252397号公報参照)やディザ法によるもの(特開昭63-214067号公報参照)などがある。これらは、濃度を密度に変換した二値画像の画素の位置を変調する方式であるために幅広い印刷方式に適用できる。また、濃度階調を適切に変換すると、画像の広い範囲に識別情報を埋め込むことが可能となるために印刷物の汚れやかすれにも強い。しかしながら、識別情報を抽出する際は、高精度な位置合わせが必要となる。また、識別情報を抽出する際は、イメージスキャナやビデオカメラなどから入力した多値画像を二値化する必要があるが、多値画像のシャープネスの低下や照明ムラなどがあると画素値を正しく復元できない場合がある。
【0005】
また、本出願人は,原画像の画像データを二値化した二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して拡大画像を作成し、前記拡大画像を2×2画素単位に分割した全ての配列を所定の配列置換方法に従って変更して二種類の配列置換画像を作成し、前記二種類の配列置換画像の間で1の値の画素と0の値の画素の配置が異なる性質を利用して各配列置換画像に1ビットの識別情報を埋め込み、識別情報を埋め込んだ配列置換画像の画像データを出力して印刷物を作製し、識別情報を抽出する際は、印刷物から読み取った配列置換画像の画像データからフーリエスペクトルを抽出し、二種類の配列置換画像の各フーリエスペクトルの間でフーリエスペクトルの偏向が異なる性質を利用して識別情報を抽出することのできる印刷物に埋め込まれた識別情報の抽出方法と識別情報が埋め込まれた印刷物を出願している(特開平13-211308号公報参照)。
【0006】
更に、本出願人は、配列置換画像の画素配置を変更することによって識別情報を埋め込み、フーリエスペクトルの方向の偏りを検出することによって識別情報を抽出し、照合する印刷物認証方法であって、カラー画像の赤成分、緑成分、青成分の各成分にそれぞれ1ビットずつの識別情報を埋め込む識別情報埋め込み手順と、識別情報が埋め込まれたカラー画像を出力して識別情報が埋め込まれた印刷物を作製する印刷手順と、前記印刷物から前記識別情報が埋め込まれたカラー画像を読み取る読み取り手順と、読み取ったカラー画像のデータから前記識別情報を抽出する識別情報抽出手順と、抽出された識別情報と基準識別情報とを照合する識別情報照合手順とを設けたことを特徴とする印刷物認証方法及び印刷物認証システム並びに識別情報が埋め込まれた印刷物を出願している(特願平13-351135号公報参照)。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、印刷物に識別情報を埋め込み、印刷物に埋め込まれた識別情報を抽出、照合することによって上記のような従来の問題点を解決することを目的とするものであって、印刷物に識別情報を埋め込む際は、二種類の配列置換画像の間で所定の画素配列内の値が1の画素の配置が互いに異なる性質を利用した位相変調方式による識別情報の埋め込みを行い、印刷物から識別情報を抽出する際は、二種類の配列置換画像の間でフーリエスペクトルの偏向が互いに異なる性質を利用して識別情報の抽出を行い、印刷物へ識別情報を埋め込む方法と印刷物から識別情報を抽出する方法を互いに異なる方法とすることによって、印刷物に埋め込まれた識別情報の不正な読み取りと印刷物の偽造、変造を防止することを課題とする。
【0008】
また、本発明は、識別情報とは別に可視情報を印刷物に埋め込み、印刷物に埋め込まれた識別情報及び可視情報を抽出、照合することによって印刷物を認証することを目的とするものであり、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、肉眼では識別情報及び可視情報を認識することができず、識別情報は1個のカラー画像あたり1ビットの識別情報を埋め込むことが可能であり、可視情報は文字、図形等の画像情報を埋め込むことが可能であり、更に1個のカラー画像をn個に分割した場合又はn個のカラー画像を用いた場合、nビットの識別情報及びn個の可視情報を埋め込むことが可能であるため、識別情報と可視情報の両方を用いることによって、より確実な印刷物の識別や真偽判別を行う印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の印刷物認証方法は、カラー画像に識別情報及び可視情報を埋め込み、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製し、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報を抽出し、前記識別情報と基準識別情報とを照合し、前記可視情報と基準可視情報とを照合する印刷物認証方法であって、前記カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ前記識別情報を埋め込む識別情報埋め込み手順と、前記カラー画像の青成分に前記可視情報を埋め込む可視情報埋め込み手順と、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する印刷手順と、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を読み取る読み取り手順と、 読み取ったカラー画像のデータから前記識別情報を抽出する識別情報抽出手順と、前記読み取ったカラー画像のデータから前記可視情報を抽出する可視情報抽出手順と、抽出された前記識別情報と前記基準識別情報とを照合する識別情報照合手順と、抽出された前記可視情報と前記基準可視情報とを照合する可視情報照合手順とを設けたことを特徴としている。
【0010】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記可視情報が、原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴としている。
【0011】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記識別情報埋め込み手順が、前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する手順と、前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する手順と、前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する手順と、前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する手順と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する手順と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する手順とを設けたことを特徴としている。
【0012】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記可視情報埋め込み手順が、前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する手順と、前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する手順と、前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する手順と、修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する手順と、前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する手順とを設けたことを特徴としている。
【0013】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記識別情報抽出手順が、前記読み取り手順によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから赤成分及び緑成分を抽出する手順と、前記赤成分及び前記緑成分の濃度階調を、それぞれの成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正する手順と、濃度階調補正後の赤成分及び緑成分に対して、それぞれの成分ごとに高速フーリエ変換を行い、それぞれの成分のフーリエスペクトルを抽出する手順と、予め設定された識別情報抽出方法によって、前記それぞれの成分のフーリエスペクトルから識別情報を抽出する手順とを設けたことを特徴としている。
【0014】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記可視情報抽出手順が、前記読み取り手順によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから青成分を抽出する手順と、前記青成分を濃度階調補正、フィルタリング処理及び画像演算を含む画像処理手順を用いて画像補正する手順と、画像補正後の青成分を二値化する手順と、二値化した画像補正後の青成分から前記可視情報を抽出する手順とを設けたことを特徴としている。
【0015】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記識別情報照合手順が、前記印刷物から抽出した識別情報と前記基準識別情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴としている。
【0016】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記可視情報照合手順が、前記印刷物から抽出した可視情報と前記基準可視情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴としている。
【0017】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記予め設定された第1の配列置換方法が、2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴としている。
【0018】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記予め設定された画像選択基準が、前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴としている。
【0019】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記予め設定された第2の配列置換方法が、2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴としている。
【0020】
また、本発明の印刷物認証方法は、前記読み取り手順で読み取ったカラー画像の解像度が、前記印刷手順で出力したカラー画像の解像度のk倍(kは正の実数)である場合、前記予め設定された識別情報抽出方法が、前記読み取り手順で読み取ったカラー画像の赤成分のフーリエスペクトルを|fR(u,v)|、緑成分のフーリエスペクトルを|fG(u,v)|で表し、周波数領域Raを[{-1/(4k)≦u<0 ∪ 0<u≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦v<1/(2k)}]と定義し、周波数領域Rbを[{-1/(4k)≦v<0 ∪ 0<v≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦u<1/(2k)}]と定義するとき、前記Ra内の前記|fR(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fR(u,v)|の総和を差し引いた値をHRとして、HR=0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HR<0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HR>0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、前記Ra内の前記|fG(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fG(u,v)|の総和を差し引いた値をHGとして、HG=0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HG<0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HG>0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を0と定義し、前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が1であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が0である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を1と定義することを特徴としている。
【0021】
また、本発明の印刷物認証システムは、カラー画像に識別情報及び可視情報を埋め込み、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製し、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報を抽出し、前記識別情報と基準識別情報とを照合し、前記可視情報と基準可視情報とを照合する印刷物認証システムであって、前記カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ前記識別情報を埋め込む識別情報埋め込み手段と、前記カラー画像の青成分に前記可視情報を埋め込む可視情報埋め込み手段と、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する印刷手段と、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を読み取る読み取り手段と、読み取ったカラー画像のデータから前記識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、前記読み取ったカラー画像のデータから前記可視情報を抽出する可視情報抽出手段と、抽出された前記識別情報と前記基準識別情報とを照合する識別情報照合手段と、抽出された前記可視情報と前記基準可視情報とを照合する可視情報照合手段とを設けたことを特徴としている。
【0022】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記可視情報が、原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴としている。
【0023】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記識別情報埋め込み手段が、前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する手段と、前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する手段と、前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する手段と、前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する手段と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する手段と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する手段とを設けたことを特徴としている。
【0024】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記可視情報埋め込み手段が、前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する手段と、前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する手段と、前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する手段と、修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する手段と、前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する手段とを設けたことを特徴としている。
【0025】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記識別情報抽出手段が、前記読み取り手段によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから赤成分及び緑成分を抽出する手段と、前記赤成分及び前記緑成分の濃度階調を、それぞれの成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正する手段と、濃度階調補正後の赤成分及び緑成分に対して、それぞれの成分ごとに高速フーリエ変換を行い、それぞれの成分のフーリエスペクトルを抽出する手段と、予め設定された識別情報抽出方法によって、前記それぞれの成分のフーリエスペクトルから識別情報を抽出する手段とを設けたことを特徴としている。
【0026】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記可視情報抽出手段が、前記読み取り手段によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから青成分を抽出する手段と、前記青成分を濃度階調補正、フィルタリング処理及び画像演算を含む画像処理手段を用いて画像補正する手段と、画像補正後の青成分を二値化する手段と、二値化した画像補正後の青成分から前記可視情報を抽出する手段とを設けたことを特徴としている。
【0027】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記識別情報照合手段が、前記印刷物から抽出した識別情報と前記基準識別情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴としている。
【0028】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記可視情報照合手段が、前記印刷物から抽出した可視情報と前記基準可視情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴としている。
【0029】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記予め設定された第1の配列置換方法が、2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴としている。
【0030】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記予め設定された画像選択基準が、前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴としている。
【0031】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記予め設定された第2の配列置換方法が、2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴としている。
【0032】
また、本発明の印刷物認証システムは、前記読み取り手段で読み取ったカラー画像の解像度が、前記印刷手段で出力したカラー画像の解像度のk倍(kは正の実数)である場合、前記予め設定された識別情報抽出方法が、前記読み取り手段で読み取ったカラー画像の赤成分のフーリエスペクトルを|fR(u,v)|、緑成分のフーリエスペクトルを|fG(u,v)|で表し、周波数領域Raを[{-1/(4k)≦u<0 ∪ 0<u≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦v<1/(2k)}]と定義し、周波数領域Rbを[{-1/(4k)≦v<0 ∪ 0<v≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦u<1/(2k)}]と定義するとき、前記Ra内の前記|fR(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fR(u,v)|の総和を差し引いた値をHRとして、HR=0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HR<0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HR>0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、前記Ra内の前記|fG(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fG(u,v)|の総和を差し引いた値をHGとして、HG=0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HG<0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HG>0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を0と定義し、前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が1であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が0である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を1と定義することを特徴としている。
【0033】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ識別情報を埋め込む識別情報埋め込み処理と、前記カラー画像の青成分に可視情報を埋め込む可視情報埋め込み処理と、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を予め定められた解像度で出力する印刷処理とによって作製された識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物であって、前記印刷物にカラー画像のデータが少なくとも一つ以上出力されており、個々の前記カラー画像のデータごとに、それぞれ前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれていることを特徴としている。
【0034】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記可視情報が、原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴としている。
【0035】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記識別情報埋め込み処理が、前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する処理と、前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する処理と、前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する処理と、前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する処理と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する処理と、前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する処理とを設けたことを特徴としている。
【0036】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記可視情報埋め込み処理が、前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する処理と、前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する処理と、前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する処理と、修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する処理と、前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する処理とを設けたことを特徴としている。
【0037】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記予め設定された第1の配列置換方法が、2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴としている。
【0038】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記予め設定された画像選択基準が、前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、
前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、
前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴としている。
【0039】
また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、前記予め設定された第2の配列置換方法が、2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴としている。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る印刷物認証システムの実施の形態を実施例に基づいて図面を参照して説明する。なお、本発明に係る印刷物認証方法の実施の形態、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物の実施の形態は、印刷物認証システムの実施の形態の説明の中で説明する。また、本発明に係る印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物の実施の態様は以下に示す実施例に限定されるものではなく、本発明に係る特許請求の範囲に記載した技術事項の範囲内であれば各種の態様を採用することができる。
【0041】
(印刷物認証システム全体)
図1は、本発明に係る印刷物認証システムの実施例の全体構成を説明するための図である。本発明に係る印刷物認証システム1は、図1に示すとおり、原画像と可視情報を入力して識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する識別情報及び可視情報埋め込み装置2と、印刷物からカラー画像を入力して識別情報及び可視情報を抽出し、識別情報の内容を予め設定されている基準識別情報と照合するとともに、可視情報の内容を予め設定されている基準可視情報と照合して印刷物の識別や真偽判別をする識別情報及び可視情報認識装置3から構成されている。そして、識別情報及び可視情報認識装置3は、識別情報及び可視情報を抽出する識別情報及び可視情報抽出装置4と抽出された識別情報を予め設定されている基準識別情報と照合する識別情報照合装置5と抽出された可視情報を予め設定されている基準可視情報と照合する可視情報照合装置6から構成されている。
【0042】
ここで、本発明に係る印刷物認証システム1を構成する識別情報及び可視情報埋め込み装置2は、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する際に必要となる。そして、本発明に係る印刷物認証システム1を構成する識別情報及び可視情報認識装置3は、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物を認証する際に必要となる。
【0043】
本発明に係る印刷物認証システム1において、識別情報及び可視情報は、予め定められた解像度で印刷されたn個(但し、n≧1;nは整数)のカラー画像に埋め込まれており、1個のカラー画像あたり1ビットの識別情報と1つの可視情報を埋め込むことができる。したがって、n個のカラー画像が印刷されている印刷物からは、nビットの識別情報とn個の可視情報を抽出することが可能となる。もちろん、1個のカラー画像をn個に分割しても同様の効果が得られる。
【0044】
本発明に係る印刷物認証システム1の特徴は次の点である。
(1)本発明に係る印刷物認証システム1では、識別情報を印刷物に埋め込む方法と印刷物に埋め込まれた識別情報を抽出する方法が異なる。したがって、識別情報を印刷物に埋め込んだ場合、この印刷物に印刷されたn個のカラー画像データを単に読み取っただけでは印刷物に埋め込まれた識別情報を把握することはできない。つまり、本発明に係る印刷物認証システム1によれば、秘匿された識別情報が埋め込まれた印刷物を作製することができる。識別情報及び可視情報埋め込み装置2で識別情報を埋め込む方法と識別情報及び可視情報抽出装置4で識別情報を抽出する方法は後に詳細に説明する。
【0045】
(2)本発明に係る印刷物認証システム1では、印刷物に印刷される1個のカラー画像データは1ビットの識別情報を提供する。したがって、n個のカラー画像データを印刷して印刷物にnビットの識別情報を埋め込む場合は、2n通りの識別情報を印刷物に埋め込むことが可能となる。もちろん、1個のカラー画像をn個に分割しても同様の効果が得られる。
【0046】
例えば、本発明に係る印刷物認証システム1を会員証の認証システムとして利用する場合は、nビットの識別情報によって会員の暗証番号を付与することができる。また、写真付きの会員証では、nビットの識別情報のうちの1ビットの識別情報が写真によって把握可能な会員の個人的特徴(眼鏡着用の有無など)と対応させて付与されるように構成してもよい。
【0047】
(識別情報及び可視情報埋め込み装置)
以下、本発明に係る印刷物認証システム1の具体的な構成を説明する。まず、印刷物に識別情報及び可視情報を埋め込む識別情報及び可視情報埋め込み装置2について説明する。
【0048】
図1に示す識別情報及び可視情報埋め込み装置2は、原画像入力部11と識別情報埋め込み部12と可視情報入力部13と可視情報埋め込み部14とカラー画像生成部15とカラー画像出力部16とを具備している。
【0049】
原画像入力部11は、イメージスキャナやビデオカメラなどを備えており、原画像51を入力してディジタル画像データに変換する。
【0050】
識別情報埋め込み部12は、原画像51のディジタル画像データを二値化して二値画像を作成し、その後、二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して拡大画像を作成する。次に、拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、全ての2×2画素単位の配列において、値が1の画素の個数及び配置を後述の予め設定した第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する。また、第1の配列置換画像及び第2の配列置換画像とは別に、新たに第1の配列置換画像の反転画像及び第2の配列置換画像の反転画像を作成する。次に、第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第1の配列置換画像の反転画像、第2の配列置換画像の反転画像の四種類の画像の中から、後述の予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、カラー画像の赤成分に代入する。同様に、第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第1の配列置換画像の反転画像、第2の配列置換画像の反転画像の四種類の画像の中から、後述の予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、カラー画像の緑成分に代入する。
【0051】
可視情報入力部13は、イメージスキャナやビデオカメラなどを備えており、原画像と同サイズの二値画像で表現された可視情報52を入力してディジタル画像データに変換する。
【0052】
可視情報埋め込み部14は、可視情報のディジタル画像データを二値化して二値画像を作成し、その後、二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して拡大画像を作成する。次に、可視情報の拡大画像を参照し、後述の予め設定した第2の配列置換方法に従って第3の配列置換画像を修正する。また、修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する。そして、修正後の第3の配列置換画像及び修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、カラー画像の青成分に代入する。
【0053】
カラー画像生成部15は、識別情報埋め込み部12で得られたカラー画像の赤成分及び緑成分と可視情報埋め込み部14で得られたカラー画像の青成分とを合成してカラー画像を生成する。
【0054】
カラー画像出力部16は、プリンタや印刷機などの画像出力機器を備えており、カラー画像生成部15で生成されたn個のカラー画像のデータをそれぞれ紙、プラスチック、金属、布を含む基材に予め定められた解像度で出力することによって、証券、紙幣、印紙、証紙、切手、旅券、身分証明書、通行証、会員証、クレジットカードを含む識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物53を作製する。本発明の印刷方式は、特に限定されるものでないが、スクエア的ドットを用いることが好ましい。
【0055】
(識別情報及び可視情報認識装置)
識別情報及び可視情報認識装置3は、識別情報及び可視情報を抽出する識別情報及び可視情報抽出装置4と、抽出された識別情報54を基準識別情報56と照合する識別情報照合装置5と、抽出された可視情報55を基準可視情報57と照合する可視情報照合装置6から構成される。識別情報及び可視情報抽出装置4は、カラー画像入力部21と識別情報抽出部22と可視情報抽出部23とを備えている。また、識別情報照合装置5は基準識別情報記憶部31と識別情報照合部32とを備えており、可視情報照合装置6は基準可視情報記憶部41と可視情報照合部42とを備えている。
【0056】
図1に示す識別情報及び可視情報抽出装置4において、カラー画像入力部21は、イメージスキャナやビデオカメラなどを備えており、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物53に出力されたカラー画像のデータを読み取ってディジタル画像データに変換する。
【0057】
識別情報抽出部22は、カラー画像入力部21で、ディジタル画像データに変換されたカラー画像のデータから赤成分と緑成分を抽出し、赤成分と緑成分の各成分の濃度階調をそれぞれの濃度帯域が有効に利用されるように補正し、濃度階調補正後の赤成分と緑成分の各成分に対して、それぞれ別々に高速フーリエ変換を行い、赤成分と緑成分の各成分ごとのフーリエスペクトルを抽出し、後述の予め設定された識別情報抽出方法によって識別情報54を抽出する。
【0058】
可視情報抽出部23は、カラー画像入力部21で、ディジタル画像データに変換されたカラー画像のデータから青成分を抽出し、濃度階調補正、フィルタリング処理、画像演算を含む画像処理手段を用いて青成分を画像補正し、画像補正後の青成分を二値化し、二値化した画像から可視情報の領域とそれ以外の領域を分離することによって可視情報55を抽出する。
【0059】
図1に示す識別情報照合装置5において、基準識別情報記憶部31は、データ記憶装置を備えており、基準識別情報56の書き込み、記憶、読み出しを行う。
【0060】
識別情報照合部32は、識別情報抽出部22で抽出した識別情報54と基準識別情報記憶部31に予め記憶された基準識別情報56とを照合する。この照合によって印刷物に所定の識別情報が付与されているか否かが判断されて印刷物の認証が行われる。
【0061】
図1に示す可視情報照合装置6において、基準可視情報記憶部41は、データ記憶装置を備えており、基準可視情報57の書き込み、記憶、読み出しを行う。
【0062】
可視情報照合部42は、可視情報抽出部23で抽出した可視情報55と基準可視情報記憶部41に予め記憶された基準可視情報57とを照合する。この照合によって印刷物に所定の可視情報が付与されているか否かが判断されて印刷物の認証が行われる。
【0063】
(識別情報及び可視情報埋め込み装置の作用)
本発明に係る印刷物認証システムにおける識別情報及び可視情報埋め込み装置の実施例の作用について、図2に示すフローチャートにより説明する。図2は、図1の識別情報及び可視情報埋め込み装置2における処理のフローチャートである。
【0064】
図2において、ステップ 101では、原画像を読み取ってディジタル画像データに変換する。ステップ102では、取り込んだ原画像のディジタル画像データを二値化し、二値画像を作成する。ステップ103では、ステップ102で作成した二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大し、原画像の拡大画像を作成する。
【0065】
ステップ104では、拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、全ての2×2画素単位の配列において、値が1の画素の個数及び配置を後述の予め設定した第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像及び第2の配列置換画像の二種類の配列置換画像を作成する。ステップ105では、拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、全ての2×2画素単位の配列において、値が1の画素の個数及び配置を後述の予め設定した第1の配列置換方法に従って変更することによって第3の配列置換画像を作成する。
【0066】
ステップ 106では、原画像と同サイズの二値画像で表現された可視情報を読み取ってディジタル画像データに変換する。ステップ107では、取り込んだ可視情報のディジタル画像データを二値化し、二値画像を作成する。ステップ108では、ステップ107で作成した二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大し、可視情報の拡大画像を作成する。
【0067】
ステップ 109では、ステップ108で作成した可視情報の拡大画像を参照し、後述の予め設定した第2の配列置換方法に従ってステップ105で作成した第3の配列置換画像を修正する。
【0068】
ステップ110では、第1の配列置換画像及び第2の配列置換画像とは別に、新たに第1の配列置換画像の反転画像及び第2の配列置換画像の反転画像を作成する。ステップ111では、修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する。
【0069】
ステップ112では、第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第1の配列置換画像の反転画像、第2の配列置換画像の反転画像の四種類の画像の中から、後述の予め設定された画像選択基準によりカラー画像の赤成分及び緑成分に代入する画像を選択する。ステップ113では、修正後の第3の配列置換画像と修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二種類の画像の中から、カラー画像の青成分に代入する画像を選択する。
【0070】
ステップ114では、ステップ112で選択した画像をカラー画像の赤成分及び緑成分に代入し、ステップ113で選択した画像をカラー画像の青成分に代入してカラー画像を生成する。ステップ115では、プリンタ又は印刷機を含む出力機器を用いて、カラー画像のデータを所定の基材の表面に予め定められた解像度で出力し、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する。
【0071】
(識別情報及び可視情報認識装置の作用)
本発明に係る印刷物認証システムにおける識別情報及び可視情報認識装置の実施例の作用について、図3、図4、図5を用いて説明する。図3は、図1の識別情報及び可視情報抽出装置4における処理のフローチャートであり、図4は、図1の識別情報照合装置5における処理のフローチャートであり、図5は、図1の可視情報照合装置6における処理のフローチャートである。
【0072】
まず、図3を用いて、識別情報及び可視情報抽出ルーチンを説明する。ステップ201では、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物からカラー画像のデータを読み取ってディジタル画像データに変換する。ステップ202では、ディジタル画像データに変換されたカラー画像のデータから赤成分及び緑成分を抽出する。ステップ203では、ディジタル画像データに変換されたカラー画像のデータから青成分を抽出する。ステップ204では、赤、緑の各成分の濃度階調を各成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正する。ステップ205では、濃度階調補正後の赤、緑の各成分に対して、それぞれ別々に高速フーリエ変換を行い、赤、緑の各成分ごとのフーリエスペクトルを抽出する。ステップ206では、後述の予め設定された識別情報抽出方法によって、赤、緑の各成分ごとのフーリエスペクトルから識別情報を抽出する。
【0073】
ステップ207では、ステップ203で抽出された青成分を濃度階調補正、フィルタリング処理及び画像演算を含む画像処理手順を用いて画像補正する。ステップ208では、画像補正後の青成分を二値化する。ステップ209では、二値化した画像補正後の青成分から可視情報を埋め込んだ領域を取り出して可視情報を抽出する。
【0074】
次に、図4を用いて、識別情報照合ルーチンを説明する。ステップ301では、識別情報及び可視情報抽出装置で抽出した識別情報と識別情報照合装置の基準識別情報記憶部に予め記憶された基準識別情報とを照合する。この照合によって印刷物に所定の識別情報が付与されているか否かが判断されて印刷物の認証が行われる。
【0075】
次に、図5を用いて、可視情報照合ルーチンを説明する。ステップ401では、識別情報及び可視情報抽出装置で抽出した可視情報と可視情報照合装置の基準可視情報記憶部に予め記憶された基準可視情報とを照合する。この照合によって印刷物に所定の可視情報が付与されているか否かが判断されて印刷物の認証が行われる。
【0076】
図6は、予め設定した第1の配列置換方法によって定義された2×2画素の配列を示す図である。予め設定した第1の配列置換方法は、2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義する。そして、第1の配列置換画像を作成する際は、C1をC3に置き換えた後、C2をC4に置き換え、第2の配列置換画像を作成する際は、C1をC3に置き換えた後、C2をC5に置き換え、第3の配列置換画像を作成する際は、C1をC3に置き換えた後、C2をC6に置き換える。この場合、第1の配列置換画像を作成する際は、C2をC4に置き換えた後、C1をC3に置き換え、第2の配列置換画像を作成する際は、C2をC5に置き換えた後、C1をC3に置き換え、第3の配列置換画像を作成する際は、C2をC6に置き換えた後、C1をC3に置き換えても良い。
【0077】
図7は、予め設定された第2の配列置換方法によって定義された2×2画素の配列を示す図である。予め設定した第2の配列置換方法は、2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義する。そして、可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、第3の配列置換画像において関心領域と同一の領域内のC6をC7に置き換える。
【0078】
予め設定された画像選択基準は、図1の識別情報及び可視情報埋め込み装置の識別情報埋め込み部で、カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、カラー画像の赤成分として第1の配列置換画像または第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、カラー画像の緑成分として第2の配列置換画像または第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択する。一方、カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、カラー画像の赤成分として第2の配列置換画像または第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、カラー画像の緑成分として第1の配列置換画像または第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択する。
【0079】
予め設定された識別情報抽出方法は、識別情報及び可視情報抽出装置のカラー画像入力部で読み取ったカラー画像の解像度が、識別情報及び可視情報埋め込み装置のカラー画像出力部で所定の基材の表面の所定の位置に出力したカラー画像の解像度のk倍(kは正の実数)である場合、カラー画像入力部で読み取ったカラー画像の赤成分のフーリエスペクトルを|fR(u,v)|、緑成分のフーリエスペクトルを|fG(u,v)|で表し、周波数領域Raを[{-1/(4k)≦u<0 ∪ 0<u≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦v<1/(2k)}]と定義し、周波数領域Rbを[{-1/(4k)≦v<0 ∪ 0<v≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦u<1/(2k)}]と定義する。また、Ra内の|fR(u,v)|の総和からRb内の|fR(u,v)|の総和を差し引いた値をHRとして、HR=0ならば|fR(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HR<0ならば|fR(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HR>0ならば|fR(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義する。さらに、Ra内の|fG(u,v)|の総和からRb内の|fG(u,v)|の総和を差し引いた値をHGとして、HG=0ならば|fG(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、HG<0ならば|fG(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、HG>0ならば|fG(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義する。そして、|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1である場合は、カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を0と定義し、|fR(u,v)|から抽出される識別情報が1であり、かつ|fG(u,v)|から抽出される識別情報が0である場合は、カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を1と定義する。
【0080】
図8に、識別情報及び可視情報埋め込み装置の原画像入力部で取り込む原画像の一例を示す。ここで、原画像をF1(x,y)とする。また、原画像のサイズを2m×2m画素(m≧3、mは整数)とする。
【0081】
図9に、識別情報及び可視情報埋め込み装置の可視情報入力部で取り込む可視情報の一例を示す。可視情報は、原画像と同サイズの二値画像で表現された情報である。ここで、可視情報をF2(x,y)とする。
【0082】
図10は、識別情報及び可視情報埋め込み装置の識別情報埋め込み部で、F1(x,y)のディジタル画像データを元にして作成した第1の配列置換画像を表すFs1(x,y)、第2の配列置換画像を表すF's1(x,y)、第1の配列置換画像の反転画像Fs1r(x,y)、第2の配列置換画像の反転画像F's1r(x,y)を示したものである。目視では、Fs1(x,y)とF's1(x,y)との違いを見分けることができない。これは、Fs1(x,y)及びF's1(x,y)のそれぞれに1ビットの識別情報を埋め込む際、Fs1(x,y)とF's1(x,y)との間で、所定の画素配列内の画素配置(値が1の画素の配置)が異なる性質を利用した位相変調方式による識別情報の埋め込みを行っており、人間の目では、所定の画素配列が微小領域である場合、その画素配列内の画素配置の違いを識別できないためである。また、目視では、Fs1r(x,y)とF's1r(x,y)との違いも見分けられないが、これも同じ理由に基づく。
【0083】
図11は、識別情報及び可視情報埋め込み装置の識別情報埋め込み部で、F1(x,y)のディジタル画像データを元にして作成した第3の配列置換画像を表すF''s1(x,y)と、識別情報及び可視情報埋め込み装置の可視情報埋め込み部で、可視情報の拡大画像を参照し、予め設定した第2の配列置換方法に従ってF''s1(x,y)を修正した画像F''s12(x,y)と、F''s12(x,y)の反転画像を表すF''s12r(x,y)とを示したものである。
【0084】
図12は、識別情報及び可視情報埋め込み装置のカラー画像生成部で生成されたカラー画像の一例を表すFc1(x,y)とその赤成分、緑成分、青成分を示したものである。ここで、赤成分は原画像F1(x,y)を元にして作成した第1の配列置換画像を表すFs1(x,y)であり、緑成分は原画像F1(x,y)を元にして作成した第2の配列置換画像の反転画像F's1r(x,y)である。このため、赤成分には値が0の識別情報が埋め込まれており、緑成分には値が1の識別情報が埋め込まれている。したがって、赤成分に値が0の識別情報が埋め込まれており、かつ、緑成分に値が1の識別情報が埋め込まれていることから、カラー画像Fc1(x,y)全体では値が0となる1ビットの識別情報が埋め込まれていることになる。また、青成分は原画像F1(x,y)を元にして作成した第3の配列置換画像を表すF''s1(x,y)を、可視情報F2(x,y)の拡大画像を参照し、予め設定した第2の配列置換方法に従って修正した画像F''s12(x,y)である。したがって、青成分には可視情報が埋め込まれている。青成分のみでは可視情報は肉眼で認識することができるが、赤成分及び緑成分を合成することによって肉眼で認識することはできない情報となる。
【0085】
図13に、 図1の識別情報及び可視情報埋め込み装置のカラー画像出力部で出力された、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物の一例を示す。この例では、印刷物の位置1に図12のカラー画像Fc1(x,y)が出力されており、位置2には、Fc1(x,y)とは異なるカラー画像Fc2(x,y)が出力されている。Fc1(x,y)及びFc2(x,y)には、それぞれ異種の可視情報と1ビットの識別情報が埋め込まれているため、図13に示す印刷物には、二種類の可視情報と2ビットの識別情報が埋め込まれていることになる。また、図13に示すように青成分の可視情報は、赤成分及び緑成分が合成され、肉眼で認識することができない状態となっている。
【0086】
図14は、図1の識別情報及び可視情報抽出装置のカラー画像入力部で、図13の印刷物の位置1に出力されたカラー画像Fc1(x,y)のデータを読み取ってディジタル画像データに変換した後、識別情報及び可視情報抽出装置の識別情報抽出部で、ディジタル画像データに変換されたカラー画像Fc1(x,y)のデータから赤と緑の各成分を抽出し、赤と緑の各成分の濃度階調を各成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正した後、赤と緑の各成分に対してそれぞれ別々に高速フーリエ変換を行い、赤成分のフーリエスペクトル|fR(u,v)|と、緑成分のフーリエスペクトル|fG(u,v)|とを抽出した結果を示したものである。
【0087】
図15は、図14のフーリエスペクトル|fR(u,v)|を用いて、前述の予め設定された識別情報抽出方法で定義された周波数領域Ra及びRbを図示したものである。ここで、|fR(u,v)|において、座標(u,v)が(0,0)の点は直流成分であり、フーリエスペクトルの中心部は低周波領域で周辺部は高周波領域である。したがって、周波数領域Raは、u方向には低周波でv方向には高周波となる領域を表している。一方、周波数領域Rbは、u方向には高周波でv方向には低周波となる領域を表している。
【0088】
次の数式1(イ)は、前述の予め設定された識別情報抽出方法で定義されたHRと|fR(u,v)|との関係を、数式1(ロ)はHGと|fG(u,v)|との関係をそれぞれ表したものである。図14のフーリエスペクトル|fR(u,v)|に対して数式1(イ)を、|fG(u,v)|に対して数式1(ロ)をそれぞれ適用すると、HR>0、HG<0となる。したがって、前述の予め設定された識別情報抽出方法によれば、カラー画像Fc1(x,y)の赤成分のフーリエスペクトル|fR(u,v)|から抽出される識別情報は0、緑成分のフーリエスペクトル|fG(u,v)|から抽出される識別情報は1となる。また、|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1であるため、カラー画像Fc1(x,y)から抽出される1ビットの識別情報は0となる。
【0089】
(数1)
Figure 0003709544
【0090】
ところで、図12の説明の中で述べたように、カラー画像Fc1(x,y)の赤成分にはFs1(x,y)、緑成分にはF's1r(x,y)がそれぞれ代入されているため、赤成分には値が0の識別情報、緑成分には値が1の識別情報がそれぞれ埋め込まれている。したがって、これらの関係から、図1の識別情報及び可視情報埋め込み装置の識別情報埋め込み部で、カラー画像の赤、緑の各成分に埋め込まれた識別情報を、識別情報及び可視情報抽出装置の識別情報抽出部で正しく抽出できることが分かる。
【0091】
図16は、図1の識別情報及び可視情報抽出装置のカラー画像入力部で、図13の印刷物の位置1に出力されたカラー画像Fc1(x,y)のデータを読み取ってディジタル画像データに変換した後、可視情報抽出部でカラー画像Fc1(x,y)のデータから青成分を抽出し、平滑化フィルタ、シャープネス強調フィルタ、最大値フィルタ、濃度階調拡大処理によって青成分を画像補正した後に二値化した画像を示したものである。
【0092】
図17は、図16の二値画像から可視情報の領域を取り出すことによって抽出した可視情報を示したものである。
【0093】
識別情報及び可視情報認識装置は、n個のカラー画像に埋め込まれたnビットの識別情報とn種類の可視情報を抽出する識別情報及び可視情報抽出装置と、抽出されたnビットの識別情報と予め記憶されているnビットの基準識別情報とを照合する識別情報照合装置と、抽出されたn種類の可視情報と予め記憶されているn種類の基準可視情報とを照合する可視情報照合装置から構成されており、nビットの識別情報とnビットの基準識別情報の間に所定の関係があり、かつ、n種類の可視情報とn種類の基準可視情報の間に所定の関係があるときに前述の印刷物を真正な印刷物として認証する。もちろん、1個のカラー画像をn個に分割しても同様の効果が得られる。
【0094】
例えば、本発明の印刷物認証システムを通行証の認証システムとして利用する場合、識別情報照合装置の基準識別情報記憶部に予め基準識別情報として「010」を記憶させておき、通行証に埋め込まれた識別情報として識別情報及び可視情報抽出装置の識別情報抽出部から抽出された識別情報が、基準識別情報である「010」と一致し、かつ、可視情報照合装置の基準可視情報記憶部に予め基準可視情報として「○×」を記憶させておき、通行証に埋め込まれた可視情報として識別情報及び可視情報抽出装置の可視情報抽出部から抽出された可視情報が、基準可視情報である「○×」と一致するときに通行可能とするような利用の仕方もある。
【0095】
本発明において画像処理する段階で用いるソフトウェアは、特に限定されるものでなく市販の画像処理ソフトウェアを用いることができる。
【0096】
以上、本発明に係る印刷物認証システムの実施の形態を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明に係る印刷物認証システムの実施の態様は上記の実施例に限定されるものではなく、本発明に係る特許請求の範囲に記載した技術事項の範囲内であれば各種の態様を採用することができる。
【0097】
【発明の効果】
本発明は、印刷物に識別情報を埋め込む際は、二種類の配列置換画像の間で所定の画素配列内の値が1の画素の配置が互いに異なる性質を利用した位相変調方式による識別情報の埋め込みを行い、印刷物から識別情報を抽出する際は、二種類の配列置換画像の間でフーリエスペクトルの偏向が互いに異なる性質を利用して識別情報の抽出を行い、印刷物へ識別情報を埋め込む方法と印刷物から識別情報を抽出する方法を互いに異なる方法とすることによって、印刷物に埋め込まれた識別情報の不正な読み取りと印刷物の偽造、変造を防止することができる。
【0098】
また、本発明は、識別情報とは別に可視情報を印刷物に埋め込み、印刷物に埋め込まれた識別情報及び可視情報を抽出、照合することによって印刷物を認証することができるため、確実な真偽判別を行うことができる。また、本発明の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、肉眼では識別情報を認識することができず、可視情報は、青成分のみでは肉眼で識別できるが赤成分及び緑成分を合成しているため肉眼で認識することができない。このため、本発明の印刷物を一見見ただけでは、識別情報及び可視情報が埋め込まれているかどうか分からないため、偽造者が偽造、複製することが困難となる。識別情報は1個のカラー画像あたり1ビットの識別情報を埋め込むことが可能であり、可視情報は文字、図形等の画像情報を埋め込むことが可能であり、更に1個のカラー画像をn個に分割した場合又はn個のカラー画像を用いた場合、nビットの識別情報及びn個の可視情報を埋め込むことが可能であるため、識別情報と可視情報の両方を用いることによって、より確実な印刷物の識別や真偽判別を行うことができる。
【0099】
本発明に係る印刷物認証システムでは、予め設定された第1の配列置換方法に従って作成した第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第1の配列置換画像の反転画像、第2の配列置換画像の反転画像の四種類の二値画像の中から、予め設定された画像選択基準により選択した画像がカラー画像の赤と緑の各成分に代入されるため、カラー画像の赤と緑の各成分は二値画像である。また、予め設定された第1の配列置換方法と第2の配列置換方法に従って作成した第3の配列置換画像の修正画像と修正後の第3の配列置換画像の反転画像のどちらか一方の画像がカラー画像の青成分に代入されるため、カラー画像の青成分は二値画像である。そして、このカラー画像のデータを基材の表面に出力して印刷物を作製する。このため、カラー画像の赤、緑、青の各成分が多値画像である印刷物に比べ、インキの濃度ムラや時間経過による色あせ、照明ムラなどの影響を受けにくく、印刷物から安定して識別情報及び可視情報を抽出した上で、印刷物の認証を正確に行うことが可能となる。
【0100】
また、本発明に係る印刷物認証システムでは、カラー画像の赤、緑の各成分に代入された二値画像にそれぞれ埋め込まれた1ビットの識別情報は、二値画像全体に位相変調を利用して埋め込まれたものであるので、周波数変調を利用して識別情報を埋め込む場合のように絵柄によって識別情報の埋め込み領域が制限されることがない。
【0101】
また、本発明に係る印刷物認証システムでは、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物から読み取ったカラー画像データの赤、緑の各成分のフーリエスペクトルに現れる偏向を利用して識別情報を抽出するので、印刷物から識別情報を抽出する際に高精度な位置合わせが必要とされることはない。更に、本発明に係る印刷物認証システムでは、印刷物から識別情報を抽出する際にイメージスキャナやビデオカメラなどから読み取ったカラー画像データの赤、緑の各成分を必ずしも二値化する必要がないので、読み取った画像データのシャープネスの低下や照明ムラの影響を受けにくい。このため、本発明に係る印刷物認証システムでは、従来よりも安定して印刷物の認証を正確に行うことが可能となる。
【0102】
本発明に係る印刷物認証システムは、印刷物に出力されたn個のカラー画像のそれぞれに可視情報と1ビットの識別情報を埋め込み、印刷物からnビットの識別情報を抽出して照合すると共に、印刷物からn個の可視情報を抽出して照合するため、より多くの識別情報と可視情報を用いることによって印刷物を正確に認証することが可能となる。しかも、本発明に係る印刷物認証システムを用いて作製された識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物は、プリンタ、印刷機など様々な出力装置を用いて紙、プラスチック、金属、布など様々な媒体に簡便に印刷した印刷物であるので、本発明の印刷物認証システムは、証券、紙幣、印紙、証紙、切手、旅券、身分証明書、通行証、会員証、クレジットカードを含む印刷物の識別や真偽判別を要する多方面の分野に利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る印刷物認証システムの実施例の全体構成を説明するための図。
【図2】識別情報及び可視情報の埋め込み方法を説明するフローチャート。
【図3】識別情報及び可視情報の抽出方法を説明するフローチャート。
【図4】識別情報の照合方法を説明するフローチャート。
【図5】可視情報の照合方法を説明するフローチャート。
【図6】予め設定した第1の配列置換方法によって定義された2×2画素の配列を示す図。
【図7】予め設定した第2の配列置換方法によって定義された2×2画素の配列を示す図。
【図8】原画像の一例を示す図。
【図9】可視情報の一例を示す図。
【図10】原画像F1(x,y)から作成した第1の配列置換画像を表すFs1(x,y)と、第2の配列置換画像を表すF's1(x,y)と、第1の配列置換画像の反転画像Fs1r(x,y)と、第2の配列置換画像の反転画像F's1r(x,y)とを示す図。
【図11】原画像F1(x,y)から作成した第3の配列置換画像を表すF''s1(x,y)と、第3の配列置換画像の修正画像F''s12(x,y)と、修正後の第3の配列置換画像の反転画像F''s12r(x,y)とを示す図。
【図12】カラー画像とその赤、緑、青成分の一例を示す図。
【図13】識別情報及び可視情報が埋め込まれた複数のカラー画像を出力した印刷物の一例を示す図。
【図14】カラー画像Fc1(x,y)の赤成分のフーリエスペクトル|fR(u,v)|と、緑成分のフーリエスペクトル|fG(u,v)|とを示す図。
【図15】予め設定された識別情報抽出方法で定義された周波数領域Ra及びRbを示す図。
【図16】カラー画像Fc1(x,y)の青成分を画像補正した後、二値化した画像。
【図17】抽出した可視情報を示す画像。
【符号の説明】
1 印刷物認証システム
2 識別情報及び可視情報埋め込み装置
3 識別情報及び可視情報認識装置
4 識別情報及び可視情報抽出装置
5 識別情報照合装置
6 可視情報照合装置
11 原画像入力部
12 識別情報埋め込み部
13 可視情報入力部
14 可視情報埋め込み部
15 カラー画像生成部
16 カラー画像出力部
21 カラー画像入力部
22 識別情報抽出部
23 可視情報抽出部
31 基準識別情報記憶部
32 識別情報照合部
41 基準可視情報記憶部
42 可視情報照合部
51 原画像
52 可視情報
53 識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物
54 識別情報
55 可視情報
56 基準識別情報
57 基準可視情報

Claims (31)

  1. カラー画像に識別情報及び可視情報を埋め込み、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製し、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報を抽出し、前記識別情報と基準識別情報とを照合し、前記可視情報と基準可視情報とを照合する印刷物認証方法であって、
    前記カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ前記識別情報を埋め込む識別情報埋め込み手順と、
    前記カラー画像の青成分に前記可視情報を埋め込む可視情報埋め込み手順と、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する印刷手順と、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を読み取る読み取り手順と、
    読み取ったカラー画像のデータから前記識別情報を抽出する識別情報抽出手順と、
    前記読み取ったカラー画像のデータから前記可視情報を抽出する可視情報抽出手順と、
    抽出された前記識別情報と前記基準識別情報とを照合する識別情報照合手順と、
    抽出された前記可視情報と前記基準可視情報とを照合する可視情報照合手順とを設けたことを特徴とする印刷物認証方法。
  2. 前記可視情報は、
    原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴とする請求項1記載の印刷物認証方法。
  3. 前記識別情報埋め込み手順は、
    前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する手順と、
    前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する手順と、
    前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する手順と、
    前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する手順と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する手順と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する手順とを設けたことを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  4. 前記可視情報埋め込み手順は、
    前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する手順と、
    前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する手順と、
    前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する手順と、
    修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する手順と、
    前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する手順とを設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  5. 前記識別情報抽出手順は、
    前記読み取り手順によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから赤成分及び緑成分を抽出する手順と、
    前記赤成分及び前記緑成分の濃度階調を、それぞれの成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正する手順と、
    濃度階調補正後の赤成分及び緑成分に対して、それぞれの成分ごとに高速フーリエ変換を行い、それぞれの成分のフーリエスペクトルを抽出する手順と、
    予め設定された識別情報抽出方法によって、前記それぞれの成分のフーリエスペクトルから識別情報を抽出する手順とを設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  6. 前記可視情報抽出手順は、
    前記読み取り手順によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから青成分を抽出する手順と、
    前記青成分を濃度階調補正、フィルタリング処理及び画像演算を含む画像処理手順を用いて画像補正する手順と、
    画像補正後の青成分を二値化する手順と、
    二値化した画像補正後の青成分から前記可視情報を抽出する手順とを設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  7. 前記識別情報照合手順は、
    前記印刷物から抽出した識別情報と前記基準識別情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  8. 前記可視情報照合手順は、
    前記印刷物から抽出した可視情報と前記基準可視情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  9. 前記予め設定された第1の配列置換方法は、
    2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、
    C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、
    前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、
    前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、
    前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴とする請求項3乃至8のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  10. 前記予め設定された画像選択基準は、
    前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、
    前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴とする請求項3乃至9のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  11. 前記予め設定された第2の配列置換方法は、
    2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、
    前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、
    前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴とする請求項4、5、6、7又は8のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  12. 前記予め設定された識別情報抽出方法は、
    前記読み取り手順で読み取ったカラー画像の解像度が、前記印刷手順で出力したカラー画像の解像度のk倍(kは正の実数)である場合、
    前記読み取り手順で読み取ったカラー画像の赤成分のフーリエスペクトルを|fR(u,v)|、緑成分のフーリエスペクトルを|fG(u,v)|で表し、
    周波数領域Raを[{-1/(4k)≦u<0 ∪ 0<u≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦v<1/(2k)}]と定義し、
    周波数領域Rbを[{-1/(4k)≦v<0 ∪ 0<v≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦u<1/(2k)}]と定義するとき、
    前記Ra内の前記|fR(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fR(u,v)|の総和を差し引いた値をHRとして、
    HR=0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、
    HR<0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、
    HR>0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、
    前記Ra内の前記|fG(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fG(u,v)|の総和を差し引いた値をHGとして、
    HG=0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、
    HG<0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、
    HG>0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、
    前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を0と定義し、
    前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が1であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が0である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を1と定義することを特徴とする請求項5乃至11のいずれかに記載の印刷物認証方法。
  13. カラー画像に識別情報及び可視情報を埋め込み、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製し、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報を抽出し、前記識別情報と基準識別情報とを照合し、前記可視情報と基準可視情報とを照合する印刷物認証システムであって、
    前記カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ前記識別情報を埋め込む識別情報埋め込み手段と、
    前記カラー画像の青成分に前記可視情報を埋め込む可視情報埋め込み手段と、前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれた印刷物を作製する印刷手段と、前記印刷物から前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を読み取る読み取り手段と、
    読み取ったカラー画像のデータから前記識別情報を抽出する識別情報抽出手段と、
    前記読み取ったカラー画像のデータから前記可視情報を抽出する可視情報抽出手段と、
    抽出された前記識別情報と前記基準識別情報とを照合する識別情報照合手段と、
    抽出された前記可視情報と前記基準可視情報とを照合する可視情報照合手段とを設けたことを特徴とする印刷物認証システム。
  14. 前記可視情報は、
    原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴とする請求項13記載の印刷物認証システム。
  15. 前記識別情報埋め込み手段は、
    前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する手段と、
    前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する手段と、
    前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する手段と、
    前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する手段と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する手段と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する手段とを設けたことを特徴とする請求項13または14のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  16. 前記可視情報埋め込み手段は、
    前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する手段と、
    前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する手段と、
    前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する手段と、
    修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する手段と、
    前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する手段とを設けたことを特徴とする請求項13乃至15のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  17. 前記識別情報抽出手段は、
    前記読み取り手段によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから赤成分及び緑成分を抽出する手段と、
    前記赤成分及び前記緑成分の濃度階調を、それぞれの成分の濃度帯域が有効に利用されるように補正する手段と、
    濃度階調補正後の赤成分及び緑成分に対して、それぞれの成分ごとに高速フーリエ変換を行い、それぞれの成分のフーリエスペクトルを抽出する手段と、
    予め設定された識別情報抽出方法によって、前記それぞれの成分のフーリエスペクトルから識別情報を抽出する手段とを設けたことを特徴とする請求項13乃至16のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  18. 前記可視情報抽出手段は、
    前記読み取り手段によって読み取ったカラー画像のディジタル画像データから青成分を抽出する手段と、
    前記青成分を濃度階調補正、フィルタリング処理及び画像演算を含む画像処理手段を用いて画像補正する手段と、
    画像補正後の青成分を二値化する手段と、
    二値化した画像補正後の青成分から前記可視情報を抽出する手段とを設けたことを特徴とする請求項13乃至17のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  19. 前記識別情報照合手段は、
    前記印刷物から抽出した識別情報と前記基準識別情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴とする請求項13乃至18のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  20. 前記可視情報照合手段は、
    前記印刷物から抽出した可視情報と前記基準可視情報とが一致するときに前記印刷物を真正な印刷物として識別することを特徴とする請求項13乃至19のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  21. 前記予め設定された第1の配列置換方法は、
    2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、
    C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、
    前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、
    前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、
    前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴とする請求項15乃至20のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  22. 前記予め設定された画像選択基準は、
    前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、
    前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴とする請求項15乃至21のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  23. 前記予め設定された第2の配列置換方法は、
    2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、
    前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、
    前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴とする請求項16、17、18、19又は20のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  24. 前記予め設定された識別情報抽出方法は、
    前記読み取り手段で読み取ったカラー画像の解像度が、前記印刷手段で出力したカラー画像の解像度のk倍(kは正の実数)である場合、
    前記読み取り手段で読み取ったカラー画像の赤成分のフーリエスペクトルを|fR(u,v)|、緑成分のフーリエスペクトルを|fG(u,v)|で表し、
    周波数領域Raを[{-1/(4k)≦u<0 ∪ 0<u≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦v<1/(2k)}]と定義し、
    周波数領域Rbを[{-1/(4k)≦v<0 ∪ 0<v≦1/(4k)}∩{1/(4k)≦u<1/(2k)}]と定義するとき、
    前記Ra内の前記|fR(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fR(u,v)|の総和を差し引いた値をHRとして、
    HR=0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、
    HR<0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、
    HR>0ならば前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、
    前記Ra内の前記|fG(u,v)|の総和から前記Rb内の前記|fG(u,v)|の総和を差し引いた値をHGとして、
    HG=0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を非真正と定義し、
    HG<0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を1と定義し、
    HG>0ならば前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報を0と定義し、
    前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が0であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が1である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を0と定義し、
    前記|fR(u,v)|から抽出される識別情報が1であり、かつ前記|fG(u,v)|から抽出される識別情報が0である場合は、前記カラー画像から抽出される1ビットの識別情報を1と定義することを特徴とする請求項17乃至23のいずれかに記載の印刷物認証システム。
  25. カラー画像の赤成分及び緑成分にそれぞれ識別情報を埋め込む識別情報埋め込み処理と、
    前記カラー画像の青成分に可視情報を埋め込む可視情報埋め込み処理と、
    前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれたカラー画像を予め定められた解像度で出力する印刷処理とによって作製された識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物であって、
    前記印刷物にカラー画像のデータが少なくとも一つ以上出力されており、個々の前記カラー画像のデータごとに、それぞれ前記識別情報及び前記可視情報が埋め込まれていることを特徴とする識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  26. 前記可視情報は、
    原画像と同サイズの二値画像で表現された情報であって、数字、文字、記号、図形、バーコード又は二次元コードを用いて構成した情報であることを特徴とする請求項25記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  27. 前記識別情報埋め込み処理は、
    前記原画像をディジタル化した後、二値化して前記原画像の二値画像を作成する処理と、
    前記原画像の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記原画像の拡大画像を作成する処理と、
    前記原画像の拡大画像を2×2画素単位の配列に分割した後、前記2×2画素単位の配列のそれぞれの配列を予め設定された第1の配列置換方法に従って変更することによって第1の配列置換画像、第2の配列置換画像、第3の配列置換画像の三種類の配列置換画像を作成する処理と、
    前記第1の配列置換画像及び前記第2の配列置換画像とは別に、新たに前記第1の配列置換画像の反転画像及び前記第2の配列置換画像の反転画像を作成する処理と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の赤成分に代入する処理と、
    前記第1の配列置換画像、前記第2の配列置換画像、前記第1の配列置換画像の反転画像、前記第2の配列置換画像の反転画像の四つの画像の中から、前記予め設定された画像選択基準により一つの画像を選択し、前記カラー画像の緑成分に代入する処理とを設けたことを特徴とする請求項25または26のいずれかに記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  28. 前記可視情報埋め込み処理は、
    前記可視情報をディジタル化した後、二値化して前記可視情報の二値画像を作成する処理と、
    前記可視情報の二値画像を縦横にそれぞれ二倍に拡大して前記可視情報の拡大画像を作成する処理と、
    前記可視情報の拡大画像を参照し、予め設定された第2の配列置換方法に従って前記第3の配列置換画像を修正する処理と、
    修正後の第3の配列置換画像とは別に、新たに前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像を作成する処理と、
    前記修正後の第3の配列置換画像及び前記修正後の第3の配列置換画像の反転画像の二つの画像の中から一つの画像を選択し、前記カラー画像の青成分に代入する処理とを設けたことを特徴とする請求項25乃至27のいずれかに記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  29. 前記予め設定された第1の配列置換方法は、
    2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、
    C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、
    前記第1の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C4に置き換え、
    前記第2の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C5に置き換え、
    前記第3の配列置換画像を作成する際は、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えることを特徴とする請求項27乃至28のいずれかに記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  30. 前記予め設定された画像選択基準は、
    前記カラー画像の赤成分に値が0の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が1の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択し、
    前記カラー画像の赤成分に値が1の識別情報を埋め込むと共に、前記カラー画像の緑成分に値が0の識別情報を埋め込む場合は、
    前記カラー画像の赤成分として前記第2の配列置換画像または前記第2の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択すると共に、前記カラー画像の緑成分として前記第1の配列置換画像または前記第1の配列置換画像の反転画像のいずれか一方を選択することを特徴とする請求項27乃至29のいずれかに記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
  31. 前記予め設定された第2の配列置換方法は、
    2×2画素の配列C7を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてC7={P11,P21,P12,P22}で表してC7={0,1,1,1}と定義し、
    前記可視情報の拡大画像において画素値が1となる領域を関心領域と定義し、前記予め設定された第1の配列置換方法で定義した2×2画素の配列Ci(i=1,2,...,6)を画素値Pxy(x=1,2;y=1,2)を用いてCi={P11,P21,P12,P22}で表し、C1={0,0,0,0}、C2={1,1,1,1}、C3={1,0,0,0}、C4={1,0,1,1}、C5={1,1,0,1}及びC6={1,1,1,0}と定義し、前記C1を前記C3に置き換えると共に、前記C2を前記C6に置き換えた前記第3の配列置換画像に、
    前記関心領域と同一の領域内の前記C6を前記C7に置き換えることを特徴とする請求項28記載の識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物。
JP2001381106A 2001-12-14 2001-12-14 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物 Expired - Fee Related JP3709544B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001381106A JP3709544B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001381106A JP3709544B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003187292A JP2003187292A (ja) 2003-07-04
JP3709544B2 true JP3709544B2 (ja) 2005-10-26

Family

ID=27591897

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001381106A Expired - Fee Related JP3709544B2 (ja) 2001-12-14 2001-12-14 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3709544B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7599099B2 (en) 2005-05-26 2009-10-06 Canon Kabushiki Kaisha Image processing apparatus and image processing method
JP4873342B2 (ja) * 2006-02-28 2012-02-08 独立行政法人 国立印刷局 印刷物の作成方法とその印刷物
CN103530932B (zh) * 2012-07-02 2016-01-13 航天信息股份有限公司 一种实时验证发票的真伪的系统和方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003187292A (ja) 2003-07-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1514227B1 (en) Visible authentication patterns for printed document
US7937588B2 (en) Techniques for detecting, analyzing, and using visible authentication patterns
EP2320389A2 (en) Visible authentication patterns for printed document
US7206431B2 (en) System and method for generating and verifying a self-authenticating document
US8320607B2 (en) Image processing method and image processing device for embedding invisible sub information into main images
CN107918791B (zh) 二维码复制过程中的二维码生成、解码方法及装置
US8593698B2 (en) Void pantographs and methods for generating the same using at least one test void pantograph
JP4864045B2 (ja) 可変データギロシェパターンの符号化方法
US8139270B2 (en) Variable data periodic line patterns for composing a font system
EP1801692B1 (en) Improved techniques for detecting, analyzing and using visible authentication patterns
JP3709544B2 (ja) 印刷物認証方法、印刷物認証システム、識別情報及び可視情報が埋め込まれた印刷物
JP2006295893A (ja) 印刷物作製方法、印刷物作製装置、真偽判別方法、真偽判別装置及び印刷物
Tkachenko Generation and analysis of graphical codes using textured patterns for printed document authentication
JP2002157626A (ja) 印刷物認証方法及び印刷物認証システム並びに識別情報が埋め込まれた印刷物
JP4883457B2 (ja) 印刷物作製方法、印刷物及び真偽判別方法
US8482807B2 (en) Embedding information using modulated periodic line patterns
JP5850370B2 (ja) 印刷物作製方法、印刷物及び真偽判別方法
JP2001319257A (ja) 印刷物認証装置
WO2019095172A1 (zh) 二维码复制过程中的二维码生成、解码方法及装置

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050621

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050727

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050728

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees