JP3707993B2 - リブガラス板の支持構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、縦横に並設した複数枚のガラス板の水平目地に沿って設けたリブガラス板の支持構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
ガラス板の取付工法としては、各種の工法が知られており、並設した複数枚の面ガラス板間の縦目地部に面ガラス板と直交する方向にリブガラス板を立設させたガラスリブ工法、あるいは、サッシフレームを室外面に出さず室内に設けたフレームに構造用シーリング材でガラスを接着固定するSSG工法等の他、フレ−ムレスなガラススクリ−ンを構成する工法としては、縦横に並設した複数枚のガラス板の隅部に設けた穿孔部を支持金具で支持する点支持工法や、該ガラス板間の縦横のシーリング材による目地部を利用してガラス板を締付金具で挟持して支持する点支持工法等が現在良く知られている。
【0003】
前記点支持工法によって、縦横に並設した複数枚のガラス板を支持する場合には、所定の間隔毎に自立柱を立設し、該自立柱間にテンションワイヤやテンションロッド等による縦トラスや横トラスを設け、縦トラスによってガラス板の荷重を支持し、横トラスによって風荷重等の面外方向の荷重を支持させている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記リブガラス板を用いたガラススクリーンの場合は、多くの場合、面ガラス板間の縦目地に沿って設けられ、リブガラス板は上部構造体によって吊り下げるか、自立させて支持され、面ガラス板の面外方向の風荷重を支えている。
【0005】
このため、リブガラスを用いたガラススクリーンを形成する場合においては、通常面ガラス板1枚分の高さまでで、面ガラス板を横方向に並設する場合に限定される。
【0006】
このように、大面積のガラススクリーンを形成する場合には、リブガラス板による工法は困難であった。
【0007】
一方、縦横に複数枚のガラス板を並設した大面積のガラススクリーンを設ける場合には、各ガラス板の隅部に設けた穿孔部を支持する点支持工法や、各ガラス板には孔明けせず突き合わせ十字状の目地部に挿通した金具で挟持する点支持工法が良く知られ、これら点支持工法では、ガラス板に孔明けをする場合も、しない場合のいずれの場合も、ガラス板を支持金具を構造支柱、ワイヤやロッド等のテンショントラス等の構造体によって支えるようにし、これらの場合には、面外方向の荷重に対してリブガラス板を使用することは困難であるため、リブガラス板を用いることもなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点の解決を図る、すなわち縦横に複数枚のガラス板を並設した大面積のガラススクリーンを形成する場合において、ガラス板の支持を確実とし、ガラス板の自重や面外方向の荷重等に対しても強度を低下させることがなく、また、立設する構造支柱の数を少なくして美観を損なわないようにしたガラス板の支持構造の提供を目的とするものである。
【0009】
すなわち本発明は、立設し、縦横に並設する複数枚の面ガラス板間の各水平目地に沿って各面ガラス板の横幅と略同一幅で長尺なリブガラス板を該面ガラス板と直交するように水平方向に配設し、かつ該リブガラス板を構造支柱、ロッドまたはワイヤ等の構造体で支持するようにし、前記水平姿勢のリブガラス板の構造支柱側の端部の両隅の穿孔部の夫々に長さ調整自在な筒状の連結部材を軸支させ、一方の連結部材の先端部を構造支柱の取付部材に軸支させると共に、他方の連結部材の先端部を該取付部材に固定させ、前記一方の連結部材の長さを調整することにより、リブガラス板の位置を水平方向に旋回移動調整できるようにしたことを特徴とするリブガラス板の支持構造である。
【0011】
さらに、本発明は、前記水平姿勢のリブガラス板の構造支柱とは反対側の端部側に設けた穿孔部をロッド材用の取付部材に軸支させた上述のリブガラス板の支持構造である。
【0012】
さらにまた、本発明は、リブガラス板の穿孔部と連結部材との取付けにおいて、穿孔部を貫通孔または皿孔とし皿面側より挿入した締付ボルトを裏面側からの締付ナットで締付螺合し、さらに、締付ボルトのボルト部に連結部材の端部を螺合させ、連結部材の両面に螺合させたナットで挟持固定させるようにして、リブガラス板の上下方向の位置調整と、リブガラス板の前後方向の傾きの調整を可能にした上述のリブガラス板の支持構造である。
【0013】
さらにまた、本発明は、前記リブガラス板と構造支柱を連結させる連結部材が、雌ねじ部を有する筒状または凹状の雌型部材と、該雌型部材の雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有し、片端に鍔部を有する円筒状の雄型部材と、該雄型部材内を摺接回転自在で、前記雄型部材の両端に係止する鍔部を有しリブガラス板の穿孔部側に接続する接続部材とからなり、雄型部材を回転させることにより、連結部材の長さを調整可能とした上述のリブガラス板の支持構造である。
【0014】
さらにまた、本発明は、前記のいずれかからなる湾曲したガラススクリーンの支持構造であるリブガラス板の支持構造である。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明は図6に示すように、立設し、縦横に並設する複数枚の面ガラス板G、G、・・からなるガラススクリーン60において、面ガラス板G、G、・・間の各水平目地12に沿って各面ガラス板Gの横幅と略同一幅で長尺なリブガラス板30を該面ガラス板G面と直交するように水平姿勢で配設させる。
【0016】
前記リブガラス板30はその片端側を垂直目地部12の室内側に所定の間隔をおいて立設した構造支柱20(図1参照)に連結して支持すると共に、該構造支柱20と面ガラス板Gのコーナー突き合わせ部の目地部位置に配設した支持金具1にも連結固定させる。
【0017】
また、図1に示すように、該リブガラス板30の構造支柱20側とは反対側の端部については、該端部に設けた穿孔部31”をロッド材用の取付部材に軸支させ、構造躯体によって吊り下げ等で支持されたロッドによって、リブガラス板30を吊り下げ固定すると共に、面ガラス板Gのコーナー突き合わせ部の目地部位置に配設した支持金具1と支持桿42によって連結させ、上述したようにリブガラス板30を面ガラス板G間の水平目地に沿った位置となるように配設した。
【0018】
前記複数本の構造支柱20、20・・の上端同士は上部フレーム61によって連結固定されている。
【0019】
図2に示すように、前記水平姿勢のリブガラス板30の片端側隅部の穿孔部31、31と構造支柱20との連結は、前記構造支柱20の外周に固着した取付部材22に左右一対の長さ調整自在な筒状の連結部材23、23の片端を軸支させて、該連結部材23、23の他端側をリブガラス板30の穿孔部31に軸支させ、さらに、別の左右一対の連結部材23’、23’の片端を取付部材22に固着させて、該連結部材23’の他端側をリブガラス板30の穿孔部31’、31’に軸支させて連結させる。
【0020】
該連結部材23、23’のそれぞれの長さを調整することによって、面ガラスGの水平方向の目地12に沿って構造支柱20の左右両側に面ガラスGの幅と略同一幅のリブガラス板30、30の位置や姿勢を調整自在とし、リブガラス板30を水平方向に旋回移動調整できる。
【0021】
また、リブガラス板30の片端側と連結した構造支柱20と、面板ガラスGを支持している支持金具1との連結は、構造支柱20の外周側面に固着した剛性の突設部材21によって、該突設部材21の先端を前記並設したガラス板G、G・・の十字状の目地12位置となるように配設して、面ガラスGのコーナー突き合わせ両面より締付挟持する支持金具1に連結固定した。
【0022】
図3に、前記リブガラス板30と構造支柱20を連結させ、両端を軸支する連結部材23を示す。
【0023】
該連結部材23は、片端側に雌ねじ部を有する凹状部26aと他端側に取付部材22を遊嵌させるスリット部26bを設けた雌型部材26と、該雌型部材26の雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有し、片端に鍔部24aを有する円筒状の雄型部材24と、該円筒状の雄型部材24の内面を摺接回転自在で、前記雄型部材24の両端に係止する鍔部25a、25bを有し、かつリブガラス板30の穿孔部側に接続する接続部材25とから構成される。
【0024】
前記雌型部材26と取付部材22との連結は、雌型部材26のスリット部26bに、取付部材22を遊嵌させ、それぞれの穿孔部を一致させて、該穿孔部に挿通したボルトとナットで螺合させて軸支可能に連結した。
【0025】
また、接続部材25とリブガラス板30との接続は、リブガラス板30の穿孔部31に挿通し、該穿孔部31を締付ボルト43とナット44で締付挟持した後で、締付ボルト43のボルトの先端部をさらに接続部材25の螺孔部25cと螺合させ、接続部材25の螺孔部25cの両面よりナットで軸支可能かつ上下位置を固定するように連結した。
【0026】
雄型部材24の筒状部内面に内接する接続部材25とは、摺動自在であり、雄型部材を回転させることにより、雌型部材26との螺合によって雄型部材24が移動し、さらに雄型部材の移動に合わせて接続部材も移動し、連結部材23の長さを調整可能とすることができる。
【0027】
続いて、図4に示すように、前記リブガラス板30と構造支柱20を連結させる前記連結部材23’は、雌ねじ部を有する円筒状の雌型部材26’と、該雌型部材26’の雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有し、片端に鍔部24aを有する円筒状の雄型部材24と、該円筒状の雄型部材24の内面を摺接回転自在で、前記雄型部材24の両端に係止する鍔部25a、25bを有し、かつリブガラス板30の穿孔部側に接続する接続部材25とから構成される。
【0028】
該連結部材23’は、前記リブガラス板30との連結部を軸支させ、構造支柱20との連結部を固着させるものである。
【0029】
前記雌型部材26と取付部材22との連結は、溶接等によって固着、または雌型部材26と取付部材22とを螺着させ、固定させた。
【0030】
また、接続部材25とリブガラス板30との接続は、前記連結部材23のリブガラス板との連結と同一であり、リブガラス板30の穿孔部31’に挿通し、該穿孔部31’を締付ボルト43とナット44で締付挟持した後で、締付ボルト43のボルトの先端部をさらに接続部材25の螺孔部25cと螺合させ、接続部材25の螺孔部25cの両面よりナットで軸支可能かつ上下位置を固定するように連結した。
【0031】
前記リブガラス板30、30の構造支柱側とは反対側の先端部の支持については、図5に示すように、前記リブガラス板30の上方、下方の位置関係にあるリブガラス板30の端部同士を、接続金具41、接続部材47等の螺合によってバランスロッド40で連結し、最上段位置にあるバランスロッド40の上端側を上部フレーム61(図6参照)によって吊り下げ固定し、最下段位置にあるバランスロッド40の下端側を下部フレーム62(図6参照)によって取付固定し、それぞれ接続金具41によって螺合し、長さを調整した。
【0032】
また、前記リブガラス板30の端部に設けた穿孔部31”には、該穿孔部31”の片面側よりリブガラス支持ボルト43を挿通し、裏面側よりリブガラス支持ナット44を螺合させて締付挟持させている。該リブガラス支持ボルト43の中心には雌ねじ部を設け、該雌ねじ部に両端ボルト46を螺合させ、両端ボルト46の先端がリブガラス支持ボルト43の上下より突出するようにし、上側に突出している両端ボルト46の先端は、円筒状の接続部材47の雌ねじ部と螺合させた。
【0033】
さらに、前記両端ボルト46に支持桿42の筒状接続部42aを軸着させ、該筒状部に最も近接した位置にある面ガラスG、Gの目地部12に設けた支持金具1間を前記支持桿42で連結させる。
【0034】
また、両端ボルト46とリブガラス支持ボルト43の雌ねじ部との螺合の緩み防止としてナット45をリブガラス支持ボルト43に当接するように螺着させている。
【0035】
さらに、前記バランスロッド40の下端の雄ねじ部は接続金具41の雌ねじ部と螺合させ、接続金具41の下端に設けた切り欠き溝内に接続部材47の板状部を挿入して、穿孔部49に挿入したピンによる結合によって軸支させ傾動自在とした。
【0036】
さらにまた、リブガラス支持ボルト43より下側に突出している両端ボルト46の先端は、前述の支持桿42の筒状接続部42a内で螺合連結させる。
【0037】
該筒状接続部42aの下方に位置する板状部はバランスロッド40と接続した接続金具41の上端側の切り欠き溝内に挿入後、孔部48内に挿入したピンによる結合によってバランスロッド40側と軸支し、吊下げるようにした。
【0038】
面ガラスGの目地部12を挟持して支持する支持金具1の裏面には吊下ロッド取付部材6が固設されており、十字状の目地部に配置された支持金具1に固着された吊下ロッド取付部材6、6同士は、接続金具51、51の螺合によって吊下ロッド50で連結され、最上段位置の吊下ロッド50の上端側は上部フレーム61によって吊り下げ固定され、最下段位置の吊下ロッド50の下端側は下部フレーム62に取付固定され、それぞれ前記接続金具51の螺合調整等によって所定の張力が付与されている。
【0039】
図6、図7に示すように、立設した複数枚のガラス板G、G・・を上下左右に並設し、該ガラス板G、G・・の最上段のガラスG、G・・の上辺を上部フレーム61に固設した上部枠61a内に呑み込み状態となっており、さらに、最下段の面ガラスG、G・・の下辺を下部フレーム62に固設した下部枠62aにて支持固定し、各面ガラス板Gの荷重は面ガラス板Gの下辺コーナー部に設けた支持金具1によって支持させている。
【0040】
また、最上段の吊下ロッド50は、上部フレーム61に吊り下げられ、2番目、3番目の吊下ロッド50、50とは吊下ロッド取付部6、6を介して連結され、最下段の吊下ロッド50の下端は下部フレーム62に固定された下部枠62aにて支持されている。
【0041】
縦横に並設したガラス板Gを支持する支持金具1としては、ガラス板Gのコーナー部に孔を明けずに目地部12に挿入したボルトとナットを螺合させるようにすれば良く、あるいは目地部12に挿入するボルトに代えて、ガラス板のコーナー部に穿孔部を設け、該穿孔部に挿入したボルトと裏面側からのナットを緩衝材を介して螺合させた締付具を、裏面側の十字状の目地部に設けたX字状、H字状、V字状、I字状等の支持金具の中心より放射状に延びるアームの先端に取り付け、突き合わせコーナー部に設けた締付具を同時に支持するようにしたものであっても良い。
【0042】
前記の雄型部材24の筒状部内面に内接する接続部材25とは、摺動自在であり、雄型部材を回転させることにより、雌型部材26’との螺合によって雄型部材24が移動し、さらに雄型部材24の移動に合わせて接続部材25も移動し、連結部材23’の長さを調整可能とすることができる。
【0043】
前記連結部材23、23’の雄型筒状部24、24を、同一長さだけ長くすれば、リブガラス板30を、そのままも姿勢で平行移動させることができる。
【0044】
また、前記連結部材23、23’の雄型筒状部24、24を、異なる長さに調整する場合、例えば連結部材23の雄型筒状部24よりも、連結部材23’の雄型筒状部24の方を長くすれば、リブガラス板30を、面ガラス板Gから離れる方向に移動させることができ、連結部材23の雄型筒状部24よりも、連結部材23’の雄型筒状部24の方を短くすれば、リブガラス板30を、面ガラス板Gに接近する方向に移動させることができる。
【0045】
また、リブガラス板30の穿孔部を締付挟持する締付ボルト43と締付ナット44の締付ボルト43の先端部に螺合させた連結部材23、23’の接続部材25、25の螺合位置を調整すれば、リブガラス30の上下方向の位置調整が可能となり、各接続部材25、25の螺合位置を上下方向に異なるようにすれば、リブガラス板30を傾斜させることもできる。
【0046】
また、ガラススクリーン60に面外方向から加えられる荷重のうち、高さ方向については、前記吊下ロッド50とバランスロッド40によって高さ方向のガラス板Gの変位を吸収し、水平方向の変位に対しては構造支柱20とバランスロッド40間で水平方向の目地に沿って設けられたリブガラス板30によって受けることができる。
【0047】
また、ガラス板G、Gの突き合わせ目地部12に充填したシリコンシーラントと、該目地部12に配設した支持金具1とガラスG、G板間に介在する緩衝材9、9とガラス板Gとを密着させているので雨水の室内への浸入を阻止できる。
【0048】
尚、ガラス板Gとはフラットまたは湾曲した強化ガラス、半強化ガラス、未強化ガラスのいずれか、あるいはこれらを組み合わせてPVBやEVA等の中間膜または樹脂注入で接着した合わせガラス、あるいはまた、前記のガラスに飛散防止樹脂膜を貼着したもの等が対象となる。
【0049】
以上好適な実施の形態について述べたが、本発明はこれに限定されるものではなく種々の応用が考えられるものである。
【0050】
本発明のガラススクリーン60は、図8に示すような湾曲したガラススクリーン60としても良く、またフラットな形状のガラススクリーンとしても勿論良い。
【0051】
また、本発明は屋外用だけでなく室内の間仕切り用としても当然使用することができる。
【0052】
さらに本発明によれば、ガラス板Gに孔を明けないで、コーナー目地部の支持により、縦辺の長さが数メートルにも及ぶガラス板であっても、確実に支持でき、フレームレスで開放的な空間を形成できるものであるが、ガラス板のコーナー部に設けた穿孔部をボルトとナットで締め付け支持するケースにおいても応用できる。
【0053】
本発明のガラス支持構造からなるガラススクリーン60の一実施例を図8に示すが、これに限定されるものではない。
【0054】
これは、円周方向にガラス板Gを並設した自立状の略円筒形状の建物であり、ガラス板Gの円周方向に所定の枚数毎、例えば3枚毎の縦目地部に構造支柱20を設けたものであり、ガラス板Gの内側の構造支柱20のそれぞれより両側方向に面ガラスGと略同一幅のリブガラス板30が水平に設けられているものである。
【0055】
面ガラス板Gは、例えば、縦約3,200mm×横約2,200mm、板厚8mmの湾曲したフロートガラス板2枚をPVB膜で接着し、重ね合わせた曲げ合わせガラスとし、これを複数枚用意した。
【0056】
また、リブガラス板としては、幅約2,000mm×奥行約200〜450mmの略台形状で、板厚12mmの強化ガラス板2枚をPVB膜で接着し、重ね合わせた合わせガラスとした。
【0057】
このように、本発明によれば、面ガラスG、G間の目地部12に沿って、水平方向にリブガラス板30を用いたことによって、面ガラス板Gの水平方向からの荷重による変形を防止でき、水平なリブガラス板30による斬新なデザインと、ガラススクリーン60としての開放的な空間が得られた。
【0058】
また、構造支柱20の取付部材22に軸支させた連結部材23と、該取付部材22に固着させた連結部材23’との2種類の連結部材23、23’の長さを調整自在としたことにより、リブガラス板30を平行移動、旋回移動を自在とし、フラットな面ガラス板Gを湾曲するように並設したようなガラススクリーン60であっても、近接する面ガラス板Gに対して、リブガラス板30を面ガラス板Gの目地に沿って平行移動、旋回移動が自在である。
【0059】
さらに、リブガラス板30の穿孔部31、31’を締付挟持する締付ボルト43と締付ナット44の締付ボルト43の先端部に螺合させた連結部材23、23’の接続部材25、25の螺合位置の調整により、リブガラス板30の上下方向の位置調整が可能となり、各接続部材25、25の螺合位置を上下方向に異なるようにすれば、リブガラス板を傾斜させることもできる。
【0060】
前記位置調整は、施工後にリブガラス板30の前後方向の傾き、左右方向、また上下方向の位置決めが可能である。
【0061】
また、高さ方向に面ガラス板Gを数段重ねても、面ガラス板Gの荷重は吊下ロッド50によって支持され、各ガラス板Gを吊下ロッド50で支持したときにガラス板Gの自重によって前傾姿勢となるモーメント力の発生に対して、吊下ロッド50の背後に設けたバランスロッド40によって発生させないようにすることができる。
【0062】
また、面外方向からの風圧等の荷重に対して、吊下ロッド50とバランスロッド40によって高さ方向のガラス板Gの変位を吸収できる。
【0063】
【発明の効果】
本発明によれば、面ガラス間の目地部に沿って、水平方向にリブガラス板を用いたことによって、面ガラス板の水平方向からの荷重による変形を防止でき、水平なリブガラス板による斬新なデザインと、ガラススクリーンとしての開放的な空間が得られた。
【0064】
また、構造支柱の取付部材22に軸支させた連結部材23と、該取付部材22に固着させた連結部材23’との2種類の連結部材の長さを調整自在としたことにより、リブガラス板を平行移動、旋回移動を自在とし、フラットな面ガラス板を湾曲するように並設したようなガラススクリーンであっても、近接する面ガラス板Gに対して、リブガラス板を面ガラス板の目地に沿って平行移動、旋回移動が自在である。該リブガラス板の位置調整を、施工後に前後方向の傾き、左右方向、また上下方向の位置決めが可能である。
【0065】
さらに、ガラス板のコーナー部に孔明け無しで取り付けた支持金具によって、上下左右にガラス板を並設して大面積のガラススクリーンを形成することができ、ガラス板を確実に支持することが可能であり、吊下ロッドとバランスロッドによってガラス板の自重や面外方向の荷重等に対しても強度を低下させることがなく、また、間隔をおいて立設した構造支柱と水平方向に設けたリブガラス板によって、立設する構造支柱の数を減少させたことによって美観を損なわないようにすることができる。
【0066】
また、ガラス板のコーナー部に孔明けして取り付けた支持金具によって支持する構造であっても、対応可能な支持構造である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の支持構造の要部の部分平面図。
【図2】本発明の実施例の支持構造の要部を拡大した部分平面図。
【図3】本発明の実施例の連結部材の縦断面図。
【図4】本発明の実施例の連結部材の縦断面図。
【図5】本発明の実施例の支持構造の要部の部分縦断面図。
【図6】本発明の実施例の支持構造の正面図。
【図7】本発明の実施例の支持構造の側面図。
【図8】本発明の実施例の全体平面図。
【符号の説明】
G ガラス板(面ガラス)
1 支持金具
6 吊下ロッド取付部
12 目地部
20 構造支柱
21 突設部材
22 取付部材
23、23’ 連結部材
24 雄型部材
25 接続部材
26、26’ 雌型部材
30 リブガラス板
31、31’、31” 穿孔部
40 バランスロッド
41 接続部材
42 支持桿
42a 筒状接続部
45 ナット
46 両端ボルト
47 接続部材
50 吊下ロッド
51 接続金具
60 ガラススクリーン
61 上部フレーム
62 下部フレーム
Claims (5)
- 立設し、縦横に並設する複数枚の面ガラス板間の各水平目地に沿って各面ガラス板の横幅と略同一幅で長尺なリブガラス板を該面ガラス板と直交するように水平方向に配設し、かつ該リブガラス板を構造支柱、ロッドまたはワイヤ等の構造体で支持するようにし、前記水平姿勢のリブガラス板の構造支柱側の端部の両隅の穿孔部の夫々に長さ調整自在な筒状の連結部材を軸支させ、一方の連結部材の先端部を構造支柱の取付部材に軸支させると共に、他方の連結部材の先端部を該取付部材に固定させ、前記一方の連結部材の長さを調整することにより、リブガラス板の位置を水平方向に旋回移動調整できるようにしたことを特徴とするリブガラス板の支持構造。
- 前記水平姿勢のリブガラス板の構造支柱とは反対側の端部側に設けた穿孔部をロッド材用の取付部材に軸支させたことを特徴とする請求項1記載のリブガラス板の支持構造。
- リブガラス板の穿孔部と連結部材との取付けにおいて、穿孔部を貫通孔または皿孔とし皿面側より挿入した締付ボルトを裏面側からの締付ナットで締付螺合し、さらに、締付ボルトのボルト部に連結部材の端部を螺合させ、連結部材の両面に螺合させたナットで挟持固定させるようにして、リブガラス板の上下方向の位置調整と、リブガラス板の前後方向の傾きの調整を可能にしたことを特徴とする請求項1または2に記載のリブガラス板の支持構造。
- 前記リブガラス板と構造支柱を連結させる連結部材が、雌ねじ部を有する筒状または凹状の雌型部材と、該雌型部材の雌ねじ部と螺合する雄ねじ部を有し、片端に鍔部を有する円筒状の雄型部材と、該雄型部材内を摺接回転自在で、前記雄型部材の両端に係止する鍔部を有しリブガラス板の穿孔部側に接続する接続部材とからなり、雄型部材を回転させることにより、連結部材の長さを調整可能としたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のリブガラス板の支持構造。
- 前記請求項1乃至4のいずれかからなる湾曲したガラススクリーンの支持構造であることを特徴とするリブガラス板の支持構造。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2000135316A JP3707993B2 (ja) | 2000-05-09 | 2000-05-09 | リブガラス板の支持構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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