JP3707254B2 - 無電極放電灯点灯装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、直流電源回路にチョッパ回路を用い、その出力を高周波電源回路に供給し、その高周波電源回路からの高周波出力を無電極放電灯の近傍に配置された誘導コイルに供給し高周波電磁界を誘起して、無電極放電灯を点灯させる無電極放電灯点灯装置に関するものであり、特にチョッパ回路が異常に昇圧した時に回路を保護する無電極放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6は従来のチョッパ回路の回路図で(特開平02−197253号公報)、以下このチョッパ回路について説明する。
【0003】
商用電源(交流電源)eに、高調波阻止用のフィルタ回路1を介して4個のダイオードからなる全波整流用の整流回路2を並列に接続し、整流回路2の正出力端と負出力端の間に、インダクタンス素子L、ダイオードD1及び負荷LDを接続している。そして、負荷LDと並列に平滑用のコンデンサC1を接続し、インダクタンス素子LとダイオードD1の接続点と整流回路2の負荷出力との間にスイッチング素子としてFETQ1を接続している。また、負荷LDと並列に、抵抗R1,R2、コンデンサC2で構成された出力電圧検出回路4を接続している。上記抵抗R1,R2の接続点は制御回路6の制御IC1の1ピンに接続されている。
【0004】
この制御回路6は、制御IC1(例えば、シャープ製IR3M02)と、抵抗R9〜R14と、コンデンサC4,C5等で構成され、出力電圧検出回路4の検出出力(抵抗R1,R2の分圧電圧)を受けて、負荷LDの両端電圧である出力電圧Voが一定となるようにFETQ1のデューティ比を制御するものである。
【0005】
商用電源eの一端と整流回路2の負出力端との間に、ダイオードD2、抵抗R3、コンデンサC3等で構成された制御・駆動用電源回路7が接続されており、この制御・駆動用電源回路7により制御・駆動用電源V1(コンデンサC3の両端電圧)を得ている。ここで、コンデンサC3と抵抗R3の接続点をa点とし、他端(整流回路2の負出力端)をb点とする。
【0006】
a,b点間に直列に接続された抵抗R7,R8の接続点に制御IC1の出力ピンである8,11ピンと、トランジスタQ4のベースが接続され、そのトランジスタQ4のエミッタはb点、コレクタは抵抗R6を介してa点に夫々接続されている。抵抗R6とトランジスタQ4のコレクタとの接続点には、トランジスタQ2,Q3のベースが接続され、トランジスタQ2のコレクタはa点に、トランジスタQ3のコレクタはb点に夫々接続されている。また、トランジスタQ2,Q3のエミッタ同士を接続し、その接続点には抵抗R4,R5が接続してある。抵抗R5の他端はb点に、抵抗R4の他端はFETQ1のゲートに夫々接続されている。これらのトランジスタQ2〜Q4と、抵抗R4〜R8等によって駆動回路5が構成され、制御回路6からの出力信号を受けてFETQ1のオンオフ動作を駆動制御するようにしている。
【0007】
ところが、このように商用電源eをフィルタ回路1を介して整流回路2で整流し、インダクタンス素子L、制御回路6、駆動回路5によるFETQ1のオンオフ動作を行い、ダイオードD1、平滑用コンデンサC1により負荷LDに一定の出力電圧Voを出力するチョッパ装置において、例えば、出力電圧検出回路4のコンデンサC2の漏れ電流が大きくなり、抵抗R2がほぼ短絡状態となり、FETQ1の制御が不能となって出力電圧Voが上昇すると、FETQ1やコンデンサC1の破壊または負荷LDに対する悪影響を及ぼし、故障発生の一因となる。
【0008】
このため、異常電圧検出・駆動停止回路8が具備されている。この異常電圧検出・駆動停止回路8は、コンパレータIC2,IC3、抵抗R15〜R23、ダイオードD3、コンデンサC6,C7、トランジスタQ5等で構成してある。負荷LDと並列に直列接続された抵抗R20,R21を接続し、その抵抗R20,R21の接続点はコンパレータIC3の正入力端に接続されている。また、抵抗R21と並列にコンデンサC7を接続している。そして、制御・駆動用電源回路7の電源V1に並列に、直列接続された抵抗R18,R19を接続し、その抵抗R18,R19の接続点は、コンパレータIC3の負入力端に接続される。コンパレータIC3の出力端と制御・駆動用電源回路7の負出力端との間に、直列接続された抵抗R22,R23を接続し、その抵抗R22,R23の接続点はトランジスタQ5のベースに接続してある。そして、トランジスタQ5は抵抗R19の両端に接続されている。
【0009】
コンパレータIC2の負入力端は抵抗R18,R19の接続点に接続され、正入力端は制御・駆動用電源回路7と並列に直列接続された抵抗R15,R16の接続点と接続され、抵抗R16の両端にはコンデンサC6が接続されている。また、コンパレータIC2の出力端はバイアス抵抗R17、ダイオードD3を介して駆動回路5のトランジスタQ4のベースに接続してある。
【0010】
上記の回路構成において、正常時には異常電圧検出・駆動停止回路8のコンパレータIC2,IC3の正入力端の電位よりも負入力端の電位の方が高電位となるように設定している。従って、コンパレータIC2,IC3の出力はLレベルであり、駆動回路5は動作し続け、FETQ1はオンオフ動作し、負荷LDに一定の出力電圧Voを供給する。しかし、出力電圧検出回路4または制御回路6に異常が起こり出力電圧Voが上昇すると、抵抗R20,R21の分圧電圧も上昇し、コンパレータIC3の負入力端の電位よりも正入力端の電位の方が高電位となり、コンパレータIC3の出力はHレベルとなる。コンパレータIC3の出力がHレベルとなると、トランジスタQ5がオンし、コンパレータIC2の負入力端の電位よりも正入力端の電位の方が高電位となり、コンパレータIC2の出力はHレベルとなる。その出力によりバイアス抵抗R17、ダイオードD3を介してトランジスタQ4をオン状態に保持するため、駆動回路5は停止し、FETQ1のオンオフ動作も停止したままとなり、出力電圧は√2×商用電源eの電圧まで下がり、その電圧を保持するので、負荷LDに対する悪影響を確実に阻止することができるのである。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述の従来技術において負荷LDが抵抗負荷や有電極の放電灯であるならば問題は無いが、図7に示すように負荷LDが無電極放電灯Laを含む場合には、次に示すような問題が生じる。
【0012】
まず、回路構成について説明すると、透光性のガラスバルブまたは内面に蛍光体が塗布されたガラスバルブ内に不活性ガス、金属蒸気等の放電ガスを封入した無電極放電灯Laと、この無電極放電灯Laの近傍に配置された誘導コイルLcと、この誘導コイルLcに接続ざれ高周波電力を誘導コイルLcに供給する高周波電源回路14(FETQ141,Q142、インダクタL14およびコンデンサC14からなるいわゆるD級増幅回路)と、誘導コイルLcと高周波電源回路14の両方のインピーダンスを整合し無電極放電灯Laに効率良く高周波電力を伝達するコンデンサC161,C162からなるマッチング回路16とを備えて構成されている。また、高周波電源回路14に直流電力を供給するチョッパ回路3(図ではいわゆる昇圧チョッパ回路)を備え、チョッパ回路3の入力端にはフィルタ回路1および整流回路2を介して商用電源eが接続されている。また、高周波電源回路14のFETQ141,Q142を交互にオン/オフさせるためのドライブ回路15を有している。なお、チョッパ回路3の回路構成は図6と同じである。
【0013】
そして、高周波電源回路14から誘導コイルLcに数百kHzから数百MHzの高周波電流を流すことにより、誘導コイルLcに高周波電磁界を発生させ、無電極放電灯Laに高周波電力を供給し、内部に高周波プラズマ電流を発生させて紫外線もしくは可視光を発生させるようになっている。
【0014】
以下、正常時の動作について説明する。商用電源eが投入されると、チョッパ回路3が動作し、チョッパ回路3の出力電圧Voは、商用電源eを整流平滑した√2×商用電源eよりも高い直流電圧Eとして高周波電源回路14に供給する。この直流電圧Eを電源として、高周波電力を誘導コイルLcに供給する高周波電源回路14が動作する。そして、この高周波電源回路14により誘導コイルLcに高周波電流を流すことにより、誘導コイルLcに高周波電磁界が発生し、無電極放電灯Laが点灯する。
【0015】
次に、チョッパ回路3の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。チョッパ回路3の出力電圧Voが異常に昇圧し、正常時のチョッパ回路3の出力電圧である直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生すると、異常電圧検出・駆動停止回路8によりその出力電圧を検出し、チョッパ回路3の回路動作を停止させる。
【0016】
チョッパ回路3の回路動作が停止すると、チョッパ回路3の出力電圧Voが下がり、商用電源eを整流平滑した√2×商用電源eの直流電圧が高周波電源回路14に供給され、この整流平滑された√2×商用電源eの直流電圧を電源として高周波電源回路14が動作し続ける。
【0017】
このように、ある値に設定された直流電圧E(チョッパ回路3が動作しているときの直流電圧E)よりも低い電圧値(チョッパ回路3の動作が停止しているときの商用電源を整流平滑した直流電圧√2×商用電源e)で、高周波電源回路14が動作すると、負荷LDが無電極放電灯Laを含むので、誘導コイルLcで発生している高周波電圧が点灯維持電圧よりも低くなり、無電極放電灯Laがグロー放電状態となり、高周波電源回路14からみた誘導コイルLcを含む無電極放電灯Laのインピーダンスが大幅に変化し、高周波電源回路14に過大な電流が流れ、高周波電源回路14に用いられているFETQ141,Q142が破壊に至る場合がある。
【0018】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護しうる無電極放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための本発明の無電極放電灯点灯装置は、直流電力供給用の昇圧チョッパ回路と、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、前記昇圧チョッパ回路からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路と、無電極放電灯に近接して配置され、前記高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルと、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、前記昇圧チョッパ回路の動作停止および前記高周波電源回路の出力制限を行う保護回路とを備えるものである(請求項1)。
【0020】
この構成によれば、昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、昇圧チョッパ回路の動作が停止するとともに高周波電源回路の出力が制限されるので、負荷として無電極放電灯が接続される各回路が確実に保護されるようになる。
【0021】
なお、前記スイッチング素子駆動用のドライブ回路と、前記ドライブ回路への直流電力供給用のドライブ電源回路とを備える構成でもよい(請求項2)。また、前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させるものでもよい(請求項3)。また、前記ドライブ回路は、スイッチング素子を含み、前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記ドライブ回路およびドライブ電源回路の少なくとも一方の出力制限を行い、前記ドライブ回路の出力制限を行う場合にはそのドライブ回路のスイッチング素子の動作を停止するものでもよい(請求項4)。さらに、前記ドライブ回路は、スイッチング素子を含み、前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記ドライブ回路およびドライブ電源回路の少なくとも一方の出力制限を行うとともに、前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させ、前記ドライブ回路の出力制限を行う場合にはそのドライブ回路のスイッチング素子の動作を停止するものでもよい(請求項5)。これら各構成によれば、負荷が無電極放電灯となる当該無電極放電灯点灯装置の回路が確実に保護されるようになる。
【0022】
また、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧および前記昇圧チョッパ回路を流れる電流の一方を利用して判定される構成でもよい(請求項6)。また、前記無電極放電灯に近接して配置される検出コイルを備え、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記検出コイルを利用して判定される構成でもよい(請求項7)。また、前記高周波電源回路と前記誘導コイルとの間に配置され、これら両者間のインピーダンス整合をとるマッチング回路を備え、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記マッチング回路の電圧電流位相差を利用して判定される構成でもよい(請求項8)。これら各構成によれば、昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなる不具合が検出されるようになり、負荷として無電極放電灯が接続される各回路が確実に保護されるようになる。
【0023】
さらに、前記昇圧チョッパ回路およびドライブ電源回路の各入力端は商用電源に接続され、前記ドライブ電源回路の出力電圧は前記商用電源に対して整流および平滑を行って得た電圧よりも低くなる構成でもよい(請求項9)。これらいずれの構成でも、保護回路が機能し、負荷として無電極放電灯が接続される各回路が確実に保護されるようになる。
【0024】
上記課題を解決するための本発明の無電極放電灯点灯装置は、直流電力供給用の昇圧チョッパ回路と、少なくとも1つのスイッチング素子を有し、前記昇圧チョッパ回路からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路と、前記スイッチング素子駆動用のドライブ回路と、前記ドライブ回路への電力供給用のドライブ電源回路と、前記高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルと、前記誘導コイルが近接して配置され、前記誘導コイルからの高周波電磁界に応じて照明を行う無電極放電灯と、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、前記昇圧チョッパ回路の動作を停止させるとともに前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させる保護回路とを備えるものである(請求項10)。
【0025】
この構成では、昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、昇圧チョッパ回路の動作が停止するとともに、高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作が停止ないし間欠されるので、負荷として無電極放電灯が接続される各回路が確実に保護されるようになる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係る第1実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図で、以下この図を用いて第1実施形態について説明する。
【0027】
本無電極放電灯点灯装置は、商用電源eの両端に接続される高調波阻止用のフィルタ回路11と、このフィルタ回路11を介して商用電源eの両端に接続される全波整流用の整流回路12と、直流電力供給用であって整流回路12からの電圧を所定レベルの電圧に変換するチョッパ回路(いわゆる昇圧チョッパ回路)13と、2つのFET(スイッチング素子)Q141,Q142を有しチョッパ回路13からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路14と、FETQ141,Q142駆動用のドライブ回路15と、高周波電源回路14からの高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルLcと、誘導コイルLcが近接して配置され誘導コイルLcからの高周波電磁界に応じて照明を行う無電極放電灯Laと、高周波電源回路14と誘導コイルLcとの間に配置されこれら両者間のインピーダンス整合をとるマッチング回路16と、チョッパ回路13の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると高周波電源回路14の出力制限を行う高周波電源停止回路17とを備えている。
【0028】
上記構成において、フィルタ回路11、整流回路12、チョッパ回路13、高周波電源回路14、ドライブ回路15およびマッチング回路16は、それぞれ図7に示すフィルタ回路1、整流回路2、チョッパ回路3、高周波電源回路14、ドライブ回路15およびマッチング回路16と回路構成が同一であるのでそれらの説明を省略し、図7とは異なる高周波電源停止回路17について説明する。
【0029】
この高周波電源停止回路17は、異常電圧検出・駆動停止回路8におけるダイオードD3と抵抗R17との間にアノードが接続されるダイオードD17、およびこのダイオードD17のカソードおよびFETQ142のゲートにそれぞれベースおよびコレクタが接続されるエミッタ接地のトランジスタQ17により構成され、異常電圧検出・駆動停止回路8からの信号が異常検出および駆動停止を示す信号(H)であれば、トランジスタQ17をオンにしてFETQ142のゲートおよびソース間を短絡し、高周波電源回路14が有するFETQ142の動作の停止を行うものである。また、高周波電源停止回路17は、異常電圧検出・駆動停止回路8とともに保護回路を構成する。
【0030】
次に、上記高周波電源停止回路17に関連する動作について説明する。まず、チョッパ回路13の出力電圧が正常である場合の動作について説明する。商用電源eが投入されると、チョッパ回路13が作動して、整流回路12からの電圧が所定レベルの電圧(商用電源電圧に√2を乗じて得られる直流電圧よりも高い直流電圧E)に昇圧され、直流電力が高周波電源回路14に供給される。この高周波電源回路14に供給された直流電力は、ドライブ回路15からの制御信号に応じたFETQ141,Q142の交互のオン/オフ動作によって高周波電力に変換されて、マッチング回路16を介して誘導コイルLcに供給される。これにより、誘導コイルLcに高周波電磁界が発生して無電極放電灯Laが点灯する。
【0031】
この時、チョッパ回路13の出力電圧が正常であるので、コンパレータIC2の正入力端の電位よりも負入力端の電位の方が高く、コンパレータIC2の出力はLレベルになる。これにより、トランジスタQ17がオフになって高周波電源回路14は通常のインバータ動作を行う。
【0032】
次に、チョッパ回路13の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。例えば、コンデンサC2の漏れ電流が大きくなって抵抗R2がほほ短絡状態となり、チョッパ回路13の出力電圧Voが異常に昇圧して、正常時のチョッパ回路13の出力電圧Voである直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生したとすると、この高い電圧が異常電圧検出・駆動停止回路8により検出され、コンパレータIC3の正入力端の電位が負入力端の電位よりも高くなる。そして、コンパレータIC3の出力がHレベルになってトランジスタQ5がオンになり、コンパレータIC3の負入力端の電位がほぼゼロになってコンパレータIC2の負入力端の電位もほぼゼロとなり、コンパレータIC2の出力がLレベルからHレベルとなる。これにより、トランジスタQ4がオンになってスイッチング素子Q1の動作が停止し、チョッパ回路13は停止状態となる。
【0033】
一方、コンパレータIC2のHレベルの出力電圧は、ダイオードD17を介してトランジスタQ17のベースにも印加するので、トランジスタQ17がオンになる。これにより、FETQ142のゲート・ソース間が短絡され、高周波電源回路14の動作が停止するので、無電極放電灯Laが消灯状態になる。
【0034】
このように、チョッパ回路13が動作停止状態になった後も、整流および平滑された商用電源の電圧(商用電源電圧に√2を乗じて得られる直流電圧)が高周波電源回路14に供給されることになるが、高周波電源回路14も停止状態になるので、過大電圧または過大電流からチョッパ回路13および高周波電源回路14の各素子が破壊されることなく確実に保護されることになる。
【0035】
以上、第1実施形態によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。
【0036】
図2は本発明に係る第2実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図で、以下この図を用いて第2実施形態について説明する。
【0037】
本無電極放電灯点灯装置は、フィルタL211,L212およびコンデンサC21により構成され商用電源eの両端に接続される高調波阻止用のフィルタ回路21と、ダイオードブリッジDB22により構成されフィルタ回路21を介して商用電源eの両端に接続される全波整流用の整流回路22と、直流電力供給用であって整流回路22からの電圧を所定レベルの電圧に変換するチョッパ回路(昇圧チョッパ回路)23と、2つのFETQ141,Q142を有しチョッパ回路23からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路14と、FETQ141,Q142駆動用のドライブ回路25と、高周波電源回路14からの高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルLcと、誘導コイルLcが近接して配置され誘導コイルLcからの高周波電磁界に応じて照明を行う無電極放電灯Laと、高周波電源回路14と誘導コイルLcとの間に介在するパイ型のコンデンサC261〜C263により構成され高周波電源回路14と誘導コイルLcとの間のインピーダンス整合をとるマッチング回路26と、ドライブ回路25への直流電力供給用のドライブ電源回路28と、チョッパ回路23の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると高周波電源回路14の出力制限を行う高周波電源停止回路27とを備えている。
【0038】
チョッパ回路23は、整流回路22の高電位側出力端に一端が接続される1次巻線、および一端接地の2次巻線を有するトランスT23と、このトランスT23の1次巻線の他端にドレインが接続されるFETQ23と、このFETQ23のソースと整流回路22の低電位側出力端との間に接続される抵抗R23と、トランスT23の1次巻線の他端にアノードが接続されるダイオードD23と、このダイオードD23のカソードと整流回路22の低電位側出力端との間に接続されるコンデンサC23とを備えている他、制御・駆動用電源回路231、出力電圧検出回路232、制御回路233および異常電圧検出・駆動停止回路234をさらに備え、所定レベルの電圧に変換して得た直流電力をコンデンサC23から供給するものである。
【0039】
制御・駆動用電源回路231は、整流回路22の高電位側出力端に一端が接続される抵抗R230、およびこの抵抗R230と整流回路22の低電位側出力端との間に接続されるコンデンサC230により構成され、このコンデンサC230から制御回路233に直流電力を供給するものである。
【0040】
出力電圧検出回路232は、コンデンサC23の両端間に直列接続される抵抗R235,R236、およびこの抵抗R236に並列接続されるコンデンサC233により構成され、コンデンサC233の電圧をコンデンサC23の出力電圧として検出するものである。
【0041】
制御回路233は、整流回路22の両出力端の間に直列接続される抵抗R231,R232と、この抵抗R232に並列接続されるコンデンサC231と、トランスT23の2次巻線の他端に一端が接続される抵抗R233と、抵抗R235,R236の接続点、抵抗R231,R232の接続点、FETQ23のソース、抵抗R233の他端、コンデンサC230の低電位側端、FETQ23のゲートおよびコンデンサC230の高電位側端にそれぞれ#1、#3〜#8ピンが接続される制御IC23と、この制御IC23の#2ピンとコンデンサC230の低電位側端との間に並列接続される抵抗R234およびコンデンサC232とにより構成されている。
【0042】
制御IC23(例えばモトローラ社製のMC33262)は、コンデンサC233の電圧をコンデンサC23の出力電圧として取り込み、コンデンサC231の電圧をチョッパ回路23の入力電圧として取り込み、抵抗R23を介してFETQ23のドレイン電流を取り込み、そしてトランスT23の2次巻線および抵抗R233を介してその1次巻線に流れる電流を取り込んで、これら取り込んだ各信号に応じて、#7ピンからFETQ23のオン/オフ制御信号を送出するものである。また、制御IC23は、例えば1次巻線に流れる電流が基準レベルよりも大きければ、#7ピンからのFETQ23のオン/オフ制御信号の送出を停止する。
【0043】
異常電圧検出・駆動停止回路234は、コンデンサC230の両端間に直列接続される抵抗R237,R238と、コンデンサC23の両端間に直列接続される抵抗R239,R240と、この抵抗R240に並列接続されるコンデンサC234と、抵抗R233の他端にカソードが接続されるダイオードD230と、抵抗R237,R238の接続点、抵抗R239,R240の接続点およびダイオードD230のアノードにそれぞれ負入力端、正入力端および出力端が接続されるコンパレータCMP23と、このコンパレータCMP23の出力端および正入力端にそれぞれアノードおよびカソードが接続されるダイオードD231とにより構成され、チョッパ回路23の出力電圧の検出回路を構成する抵抗R239,R240およびコンデンサC234を介してチョッパ回路23の出力電圧を取り込み、この取り込んだ出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるとチョッパ回路23の動作停止を行うものである。そして、コンパレータCMP23の正入力端の電位よりも負入力端の電位の方が高くなるように設定されている。すなわち、コンパレータCMP23の出力は、通常Lレベルであり、チョッパ回路23の出力であるコンデンサC23の電圧に相当するコンデンサC234の電圧が異常と認められるレベル(負入力端の基準電圧レベル)よりも高くなるとHレベルになるように構成されている。
【0044】
ドライブ回路25は、水晶振動子Xを用いた発振回路、FETQ25を用いた増幅回路および駆動トランスT25により構成され、駆動トランスT25の1次巻線n251の両端に高周波の略正弦波電圧を発生させて、その2次巻線n252,n253に互いに逆相となる電圧を発生させるものである。これにより、FETQ141,Q142のゲートに互いに逆相となる電圧がそれぞれ印加されるので、FETQ141,Q142は交互にオン/オフ動作を行うことになる。なお、この回路はよく知られているので詳細な説明は省略する。
【0045】
ドライブ電源回路28は、整流回路22の高電位側出力端にアノードが接続されるダイオードD280と、このダイオードD280のカソードと整流回路22の低電位側出力端との間に接続されるコンデンサC280と、ダイオードD280のカソードに一端が接続される1次巻線n281、および一端接地の2次巻線n282,n283を有するトランスT28と、1次巻線n281の他端およびコンデンサC280の低電位側端にそれぞれドレイン端子およびソース端子が接続されるスイッチング素子(例えば松下製のインテリジェント・パワー・デバイスであるMIP165)Q28と、このスイッチング素子Q28のドレイン端子とソース端子との間に接続されるコンデンサC281と、2次巻線n282の他端にアノードが接続されるダイオードD281と、このダイオードD281のカソードとスイッチング素子Q28のコントロール端子との間に接続される抵抗R28と、スイッチング素子Q28のコントロール端子とソース端子との間に接続されるコンデンサC282と、2次巻線n283の他端にアノードが接続されるダイオードD282と、このダイオードD282のカソードと2次巻線n283の一端との間に接続されるコンデンサC283とにより構成され、このコンデンサC283からドライブ回路25に直流電力を供給するものである。なお、ドライブ電源回路28の出力電圧は商用電源に対して整流および平滑を行って得た電圧よりも低くなる。
【0046】
高周波電源停止回路27は、スイッチング素子Q28のコントロール端子およびソース端子にそれぞれコレクタおよびエミッタが接続されるトランジスタQ27と、このトランジスタQ27のベースに一端が接続される抵抗R27と、この抵抗の他端およびコンパレータCMP23の出力端にそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD27とにより構成され、コンパレータCMP23の出力がHレベルになれば、トランジスタQ27がオンになってスイッチング素子Q28のコントロール端子とソース端子との間を短絡し、ドライブ電源回路28からドライブ回路25への直流電力の供給を停止させるものである。これにより、ドライブ回路25および高周波電源回路14の双方の動作が停止することになる。
【0047】
次に、第2実施形態の動作について説明する。まず、チョッパ回路23の出力電圧が正常である場合の動作について説明する。商用電源eが投入されると、チョッパ回路23が作動して、整流回路22からの電圧が所定レベルの電圧(商用電源電圧に√2を乗じて得られる直流電圧よりも高い直流電圧E)に昇圧され、直流電力が高周波電源回路14に供給される。この高周波電源回路14に供給された直流電力は、ドライブ回路25からの制御信号に応じたFETQ141,Q142の交互のオン/オフ動作によって高周波電力に変換され、マッチング回路26を介して誘導コイルLcに供給される。これにより、誘導コイルLcに高周波電磁界が発生して無電極放電灯Laが点灯する。
【0048】
この時、チョッパ回路23の出力電圧が正常であるので、コンパレータCMP23の出力はLレベルになる。これにより、チョッパ回路23は動作状態を維持するとともに、トランジスタQ27もオフ状態を維持するので、ドライブ電源回路28からドライブ回路25への直流電力の供給状態が維持される。
【0049】
次に、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。例えば、コンデンサC233の漏れ電流が大きくなって抵抗R236がほほ短絡状態となり、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧して、正常時のチョッパ回路23の出力電圧Voである直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生したとすると、この高い電圧は異常電圧検出・駆動停止回路234により検出され、コンパレータCMP23の正入力端の電位が負入力端の電位よりも高くなる。これにより、コンパレータCMP23は、出力がHレベルになり、このHレベルの電圧がダイオードD231を介して正入力端に印加するので、Hレベルの出力状態を維持する。
【0050】
コンパレータCMP23の出力がHレベルになると、このHレベルの電圧がダイオードD230を介して制御IC23の#5ピンに印加する。これにより、制御IC23は、1次巻線に流れる電流が基準レベルよりも大きいと判定し、#7ピンからのFETQ23のオン/オフ制御信号の送出を停止する(#7ピンはLレベルの状態になる)ので、チョッパ回路23が停止状態になる。
【0051】
一方、上記コンパレータCMP23のHレベルの出力電圧は、ダイオードD27および抵抗R27を介してトランジスタQ27のベースに印加するので、トランジスタQ27はオン状態になる。これにより、スイッチング素子Q28のコントロール端子とソース端子との間が短絡され、ドライブ電源回路28が動作停止状態になってその出力電圧がほぼゼロになり、ドライブ電源回路28からドライブ回路25への直流電力の供給が停止するので、ドライブ回路25および高周波電源回路14の双方の動作が停止することとなり、無電極放電灯Laが消灯状態になる。
【0052】
このように、チョッパ回路23が動作停止状態になった後も、整流回路22による整流およびコンデンサC23による平滑が行われた商用電源の電圧(商用電源電圧に√2を乗じて得られる直流電圧)が高周波電源回路14に供給されることになるが、ドライブ回路25および高周波電源回路14の双方が停止状態にあるので、過大電圧または過大電流からチョッパ回路23および高周波電源回路14の各素子が破壊されることなく確実に保護されることになる。
【0053】
以上、第2実施形態によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。
【0054】
図3は本発明に係る第3実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図で、以下この図を用いて第3実施形態について説明する。
【0055】
本無電極放電灯点灯装置は、フィルタ回路21、整流回路22、チョッパ回路23、高周波電源回路14、ドライブ回路25、誘導コイルLc、無電極放電灯La、マッチング回路26およびドライブ電源回路28を第2実施形態と同様に備えている他、第2実施形態の高周波電源停止回路27とは回路構成が異なる高周波電源停止回路37を備えている。
【0056】
この高周波電源停止回路37は、コンパレータCMP23の出力端にアノードが接続されるダイオードD371と、このダイオードD371のカソードに一端が接続される抵抗R37と、この抵抗R37の他端にベースが接続されるエミッタ接地のトランジスタQ37と、このトランジスタQ37のコレクタおよびFETQ25のゲートにそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD372とにより構成され、チョッパ回路23の出力電圧が異常に高くなると、ドライブ回路25の出力制限を行うものである。すなわち、高周波電源停止回路37は、コンパレータCMP23の出力がHレベルになれば、トランジスタQ37がオンになってFETQ25のゲート・ソース間を短絡し、ドライブ回路25の動作を停止させる。これにより、ドライブ回路25および高周波電源回路14の双方の動作が停止することになる。
【0057】
次に、第3実施形態の動作について説明する。ただし、チョッパ回路23の出力電圧が正常である場合の動作については第2実施形態と同様であるので、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。
【0058】
チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧して、正常時のチョッパ回路23の出力電圧Voである直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生すると、この高い電圧が異常電圧検出・駆動停止回路234により検出され、コンパレータCMP23の正入力端の電位が負入力端の電位よりも高くなる。これにより、コンパレータCMP23は、出力がHレベルになり、このHレベルの電圧がダイオードD231を介して正入力端に印加するので、Hレベルの出力状態を維持する。
【0059】
コンパレータCMP23の出力がHレベルになると、このHレベルの電圧がダイオードD230を介して制御IC23の#5ピンに印加する。これにより、制御IC23は、1次巻線に流れる電流が基準レベルよりも大きいと判定し、#7ピンからのFETQ23のオン/オフ制御信号の送出を停止する(#7ピンはLレベルの状態になる)ので、チョッパ回路23が停止状態になる。
【0060】
一方、上記コンパレータCMP23のHレベルの出力電圧は、ダイオードD371および抵抗R37を介してトランジスタQ37のベースに印加するので、トランジスタQ37はオン状態になる。これにより、FETQ25のゲート・ソース間が短絡され、ドライブ回路25の動作が停止して高周波電源回路14の動作も停止するので、無電極放電灯Laは消灯状態になる。
【0061】
このように、チョッパ回路23が動作停止状態になった後も、整流および平滑された商用電源の電圧が高周波電源回路14に供給されることになるが、ドライブ回路25および高周波電源回路14の双方が停止状態にあるので、過大電圧または過大電流からチョッパ回路23および高周波電源回路14の各素子が破壊されることなく確実に保護されることになる。
【0062】
以上、第3実施形態によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。
【0063】
なお、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧した場合、第2実施形態ではチョッパ回路23およびドライブ電源回路28の動作を停止させ、第3実施形態ではチョッパ回路23およびドライブ回路25の動作を停止させる構成になっているが、これらに限らず、チョッパ回路23、ドライブ回路25およびドライブ電源回路28を停止させる構成でもよいことは言うまでもない。
【0064】
図4は本発明に係る第4実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図で、以下この図を用いて第4実施形態について説明する。
【0065】
本無電極放電灯点灯装置は、フィルタ回路21、整流回路22、チョッパ回路23、高周波電源回路14、ドライブ回路25、誘導コイルLc、無電極放電灯La、マッチング回路26およびドライブ電源回路28を第2実施形態と同様に備えている他、第2実施形態の高周波電源停止回路27とは回路構成が異なる高周波電源停止回路47を備えている。
【0066】
この高周波電源停止回路47は、スイッチング素子Q28のコントロール端子にコレクタが接続されるエミッタ接地のトランジスタQ471と、このトランジスタQ471のベースに一端が接続される抵抗R471と、この抵抗R471の他端およびコンパレータCMP23の出力端にそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD471と、このダイオードD471のアノードにアノードが接続されるダイオードD472と、このダイオードD472のカソードに一端が接続される抵抗R472と、この抵抗R472の他端にベースが接続されるエミッタ接地のトランジスタQ472と、このトランジスタQ472のコレクタおよびFETQ142のゲートにそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD473とにより構成され、チョッパ回路23の出力電圧が異常に高くなると、ドライブ電源回路28の出力制限を行うとともに、高周波電源回路14が有するFETQ142の動作の停止を行うものである。すなわち、高周波電源停止回路47は、コンパレータCMP23の出力がHレベルになれば、トランジスタQ471がオンになってスイッチング素子Q28のコントロール端子とソース端子との間を短絡してドライブ電源回路28の動作を停止させ、またトランジスタQ472がオンになってFETQ142の動作を停止させる。これにより、ドライブ電源回路28および高周波電源回路14は動作が停止することになる。
【0067】
次に、第4実施形態の動作について説明する。ただし、チョッパ回路23の出力電圧が正常である場合の動作については第2実施形態と同様であるので、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。
【0068】
チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧して、正常時のチョッパ回路23の出力電圧Voである直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生すると、この高い電圧が異常電圧検出・駆動停止回路234により検出され、コンパレータCMP23の正入力端の電位が負入力端の電位よりも高くなる。これにより、コンパレータCMP23は、出力がHレベルになり、このHレベルの電圧がダイオードD231を介して正入力端に印加するので、Hレベルの出力状態を維持する。
【0069】
コンパレータCMP23の出力がHレベルになると、このHレベルの電圧がダイオードD230を介して制御IC23の#5ピンに印加する。これにより、制御IC23は、1次巻線に流れる電流が基準レベルよりも大きいと判定し、#7ピンからのFETQ23のオン/オフ制御信号の送出を停止するので、チョッパ回路23が停止状態になる。
【0070】
一方、上記コンパレータCMP23のHレベルの出力電圧は、ダイオードD471および抵抗R471を介してトランジスタQ471のベースに印加するとともにダイオードD472および抵抗R472を介してトランジスタQ472のベースにも印加するので、トランジスタQ471がオン状態になるとともにトランジスタQ472がオン状態になる。これにより、スイッチング素子Q28のコントロール端子とソース端子との間が短絡されてドライブ電源回路28からドライブ回路25への直流電力の供給が停止するとともに、FETQ142のゲート・ソース間が短絡されてFETQ142の動作も停止するので、無電極放電灯Laが消灯状態になる。
【0071】
このように、チョッパ回路23が動作停止状態になった後も、整流および平滑された商用電源の電圧が高周波電源回路14に供給されることになるが、ドライブ電源回路28および高周波電源回路14が動作停止状態になるので、過大電圧または過大電流からチョッパ回路23および高周波電源回路14の各素子が破壊されることなく確実に保護されることになる。
【0072】
以上、第4実施形態によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。また、第2実施形態と比較すると、ドライブ電源回路28に加えて高周波電源回路14が有するFETQ142の動作も停止するので、高周波電源回路14の各素子がより確実に破壊から保護される。
【0073】
図5は本発明に係る第5実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図で、以下この図を用いて第5実施形態について説明する。
【0074】
本無電極放電灯点灯装置は、フィルタ回路21、整流回路22、チョッパ回路23、高周波電源回路14、ドライブ回路25、誘導コイルLc、無電極放電灯La、マッチング回路26およびドライブ電源回路28を第2実施形態と同様に備えている他、第2実施形態の高周波電源停止回路27とは回路構成が異なる高周波電源停止回路57を備えている。
【0075】
この高周波電源停止回路57は、コンパレータCMP23の出力端にアノードが接続されるダイオードD571と、このダイオードD571のカソードに一端が接続される抵抗R57と、この抵抗R57の他端にベースが接続されるエミッタ接地のトランジスタQ57と、このトランジスタQ57のコレクタおよびFETQ25のゲートにそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD572と、トランジスタQ57のコレクタおよびFETQ142のゲートにそれぞれカソードおよびアノードが接続されるダイオードD573とにより構成され、ドライブ回路25の出力制限を行うとともに、高周波電源回路14が有するFETQ142の動作の停止を行うものである。すなわち、高周波電源停止回路57は、コンパレータCMP23の出力がHレベルになれば、トランジスタQ57がオンになって、FETQ25のゲート・ソース間を短絡してドライブ回路25の動作を停止させるとともに、FETQ142のゲート・ソース間を短絡して高周波電源回路14が有するFETQ142の動作の停止させる。これにより、ドライブ回路25および高周波電源回路14は動作が停止することになる。
【0076】
次に、第5実施形態の動作について説明する。ただし、チョッパ回路23の出力電圧が正常である場合の動作については第2実施形態と同様であるので、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧したときの動作について説明する。
【0077】
チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧して、正常時のチョッパ回路23の出力電圧Voである直流電圧Eよりもさらに高い電圧が発生すると、この高い電圧が異常電圧検出・駆動停止回路234により検出され、コンパレータCMP23の正入力端の電位が負入力端の電位よりも高くなる。これにより、コンパレータCMP23は、出力がHレベルになり、このHレベルの電圧がダイオードD231を介して正入力端に印加するので、Hレベルの出力状態を維持する。
【0078】
コンパレータCMP23の出力がHレベルになると、このHレベルの電圧がダイオードD230を介して制御IC23の#5ピンに印加する。これにより、制御IC23は、1次巻線に流れる電流が基準レベルよりも大きいと判定し、#7ピンからのFETQ23のオン/オフ制御信号の送出を停止するので、チョッパ回路23が停止状態になる。
【0079】
一方、上記コンパレータCMP23のHレベルの出力電圧は、ダイオードD571および抵抗R57を介してトランジスタQ57のベースにも印加するので、トランジスタQ57がオン状態になる。これにより、FETQ25のゲート・ソース間が短絡されるとともにFETQ142のゲート・ソース間も短絡され、ドライブ回路25の動作が停止するとともに高周波電源回路14が有するFETQ142の動作も停止するので、無電極放電灯Laが消灯状態になる。
【0080】
このように、チョッパ回路23が動作停止状態になった後も、整流および平滑された商用電源の電圧が高周波電源回路14に供給されることになるが、ドライブ回路25および高周波電源回路14も動作停止状態になるので、過大電圧または過大電流からチョッパ回路23および高周波電源回路14の各素子が破壊されることなく確実に保護されることになる。
【0081】
以上、第5実施形態によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。
【0082】
なお、第5実施形態では、チョッパ回路23の出力電圧Voが異常に昇圧した場合、チョッパ回路23、ドライブ回路25および高周波電源回路14の動作を停止させる構成になっているが、これに限らず、チョッパ回路23、ドライブ電源回路28、ドライブ回路25および高周波電源回路14の動作を停止させる構成でもよい。
【0083】
また、上記第1〜第5実施形態では、チョッパ回路の出力電圧が異常に昇圧したとき、高周波電源回路の動作を停止させる構成になっているが、例えば間欠発振や周波数の変更により高周波電源回路の動作を間欠させる構成でもよい。あるいは各回路の動作停止順序に優先順位を設けてもよい。ようは、チョッパ回路の出力電圧が異常に昇圧したとき、回路が保護できるような手段であればよい。
【0084】
また、上記異常電圧検出・駆動停止回路および高周波電源停止回路によりなる保護回路は、昇圧チョッパ回路に限らず、無負荷時や回路素子の異常などにより出力電圧が昇圧する回路構成にも適用可能である。
【0085】
また、上記第1〜第5実施形態では、チョッパ回路の出力電圧が異常に昇圧したか否かは、チョッパ回路の出力電圧の検出結果に応じて判定される構成になっているが、例えばチョッパ回路を流れる電流の検出結果に応じて判定される構成でもよく、無電極放電灯に近接して配置される検出コイルを設け、この検出コイルに流れる電流に応じて判定される構成でもよく、あるいはマッチング回路の電圧電流位相差に応じて判定される構成でもよい。
【0086】
さらに、上記第1〜第5実施形態では、高周波電源回路はD級増幅回路になっているが、C級増幅回路やE級増幅回路でもよい。
【0087】
【発明の効果】
以上のことから明らかなように、請求項1〜10記載の発明によれば、負荷として無電極放電灯が接続される各回路を確実に保護することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図2】本発明に係る第2実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図3】本発明に係る第3実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図4】本発明に係る第4実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図5】本発明に係る第5実施形態の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【図6】従来のチョッパ回路の回路図である。
【図7】従来の無電極放電灯点灯装置の回路図である。
【符号の説明】
11,21 フィルタ回路
12,22 整流回路
13,23 チョッパ回路
14 高周波電源回路
15,25 ドライブ回路
16,26 マッチング回路
17,27,37,47,57 高周波電源停止回路
Lc 誘導コイル
La 無電極放電灯
Claims (10)
- 直流電力供給用の昇圧チョッパ回路と、
少なくとも1つのスイッチング素子を有し、前記昇圧チョッパ回路からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路と、
無電極放電灯に近接して配置され、前記高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルと、
前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、前記昇圧チョッパ回路の動作停止および前記高周波電源回路の出力制限を行う保護回路と
を備える無電極放電灯点灯装置。 - 前記スイッチング素子駆動用のドライブ回路と、前記ドライブ回路への直流電力供給用のドライブ電源回路とを備える請求項1記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させる請求項1または2記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記ドライブ回路は、スイッチング素子を含み、
前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記ドライブ回路およびドライブ電源回路の少なくとも一方の出力制限を行い、前記ドライブ回路の出力制限を行う場合にはそのドライブ回路のスイッチング素子の動作を停止する請求項2記載の無電極放電灯点灯装置。 - 前記ドライブ回路は、スイッチング素子を含み、
前記保護回路は、前記高周波電源回路の出力制限として、前記ドライブ回路およびドライブ電源回路の少なくとも一方の出力制限を行うとともに、前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させ、前記ドライブ回路の出力制限を行う場合にはそのドライブ回路のスイッチング素子の動作を停止する請求項2記載の無電極放電灯点灯装置。 - 前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧および前記昇圧チョッパ回路を流れる電流の一方を利用して判定される請求項1〜5のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記無電極放電灯に近接して配置される検出コイルを備え、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記検出コイルを利用して判定される請求項1〜5のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記高周波電源回路と前記誘導コイルとの間に配置され、これら両者間のインピーダンス整合をとるマッチング回路を備え、前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなるか否かは、前記マッチング回路の電圧電流位相差を利用して判定される請求項1〜5のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置。
- 前記昇圧チョッパ回路およびドライブ電源回路の各入力端は商用電源に接続され、前記ドライブ電源回路の出力電圧は前記商用電源に対して整流および平滑を行って得た電圧よりも低くなる請求項2〜8のいずれかに記載の無電極放電灯点灯装置。
- 直流電力供給用の昇圧チョッパ回路と、
少なくとも1つのスイッチング素子を有し、前記昇圧チョッパ回路からの直流電力を高周波電力に変換する高周波電源回路と、
前記スイッチング素子駆動用のドライブ回路と、
前記ドライブ回路への電力供給用のドライブ電源回路と、
前記高周波電力を使用して高周波電磁界を発生させる誘導コイルと、
前記誘導コイルが近接して配置され、前記誘導コイルからの高周波電磁界に応じて照明を行う無電極放電灯と、
前記昇圧チョッパ回路の出力電圧が所定レベルの電圧よりも高くなると、前記昇圧チョッパ回路の動作を停止させるとともに前記高周波電源回路が有するスイッチング素子の動作を停止ないし間欠させる保護回路と
を備える無電極放電灯点灯装置。
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