JP3706647B2 - 情報処理装置および情報処理方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ネットワーク上に複数の計算機が接続されているシステムに用いられ、各計算機に対するソフトウェアの実行権を許可する情報処理装置および情報処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、複数の計算機が相互にネットワークで接続されているシステムには、各計算機に対するソフトウェアの実行権を制限する保護方式が用いられている。
【0003】
この保護方式として、各計算機に対する実行プログラムの実行権を、各計算機の固有な情報(例えば、CPU−ID、ネットワークID、外部記憶装置に秘匿された文字列など)に基づき制限する方式がある。
【0004】
この保護方式では、所定の計算機への実行プログラムのインストール時に実行プログラムの実行権が計算機の固有情報に基づき制限され、この実行プログラムの実行権はその実行プログラムを所定の計算機上のみで実行可能なように制限される。
【0005】
複数の計算機が相互にネットワークで接続されているシステムに用いられる他の保護方式として、フローティング・ライセンスサーバと呼ばれる方式がある。
【0006】
この他の保護方式では、ネットワーク上の計算機の1つで実行プログラムの実行権に対する許認可を司るプログラム(フローティング・ライセンスサーバと呼ばれる)を起動し、このプログラムがネットワーク上で被保護アプリケーション・プログラムがどの計算機上でいくつ起動しているかなどを検知し、これが実行許可要件を逸脱するような場合には、そのアプリケーションプログラムの新たな起動を許さないなどの制限を加える。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前者の保護方式では、アプリケーションプログラムの実行権が特定の計算機の固有情報に基づき設定されているから、その計算機が故障などによって機能しなくなり、または故障、廃棄などの要因によってシステムから外されると、プログラムの実行が禁止され、プログラムを利用することができなくなる。
【0008】
後者の保護方式では、ネットワーク上の計算機の一つで起動されるプログラム(フローティング・ライセンスサーバと呼ばれる)が実行プログラムの実行権に対する許認可を司るから、その対象となる1つの計算機が故障などによって機能しなくなり、または故障、廃棄などの要因によってネットワークら外されると、アプリケーションプログラムの許認可をすることができなくり、アプリケーションプログラムを利用することができなくなる。
【0009】
本発明の目的は、複数の計算機の中の特定の計算機に依存することなく、各計算機に対する実行プログラムの実行権を許可することができる情報処理装置および情報処理方法を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するため、ネットワーク上に複数の計算機が接続されているシステムに用いられ、各計算機に対するプログラムの実行権を許可する情報処理装置において、予め選択された計算機に関する情報と、前記予め選択された計算機の台数のうち少なくとも所定台数の計算機の存在が確認された場合にプログラムの実行を許可する許可条件とからなる使用許可情報を保持する保持手段と、前記予め選択された計算機の存在を確認する確認手段と、前記保持手段で保持されている使用許可情報と前記確認手段で確認された計算機の台数とに応じて、プログラムの実行を許可する制御手段と
を有することを特徴とする情報処理装置を提供する
【0011】
また、本発明は、上記目的を達成するため、ネットワーク上に複数の計算機が接続されているシステムに用いられ、各計算機に対するプログラムの実行権を許可する情報処理方法において、予め選択された計算機に関する情報と、前記予め選択された計算機の台数のうち少なくとも所定台数の計算機の存在が確認された場合にプログラムの実行を許可する許可条件とからなる使用許可情報を保持する保持工程と、前記予め選択された計算機の存在を確認する確認工程と、前記保持工程で保持されている使用許可情報と前記確認工程で確認された計算機の台数とに応じて、プログラムの実行を許可する制御工程と
を有することを特徴とする情報処理方法を提供する。
【0026】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について図を参照しながら説明する。
【0027】
図1は本発明の保護装置の一実施例が適用されるシステムの構成を示すブロック図である。なお、本実施例の保護装置は、フローティング・ライセンスサーバによる方式を用いている。
【0028】
保護装置は、図1に示すように、ネットワーク170上に複数の計算機A,B,C,D,Eが接続されているシステムに用いられ、各計算機A,B,C,D,Eに対する実行プログラムの使用権を制限する。
【0029】
各計算機A,B,C,D,Eは、固有情報保持手段101a,101b,101c,101d,101eをそれぞれ有する。固有情報保持手段101aは計算機Aの固有情報を保持する。同様に、固有情報保持手段101bは計算機Bの固有情報を、固有情報保持手段101cは計算機Cの固有情報を、固有情報保持手段101dは計算機Dの固有情報を、固有情報保持手段101eは計算機Eの固有情報をそれぞれ保持する。固有情報としては、CPU−ID、ネットワークID、外部記憶装置に秘匿された文字列などが用いられる。
【0030】
計算機Cには、ライセンスサーバ130が格納されている。ライセンスサーバ130は、固有情報識別手段とライセンス登録手段と制限手段とを有し、ネットワーク170上に常駐しながらプログラムの使用権に対する正当性の確認要求などを処理する。
【0031】
ライセンス登録手段は、実行プログラムを後述するプログラム記憶手段140に格納するときに、選択された3(=M)台の計算機C,D,Eの内の少なくとも最小実行権許可可能台数である2(=m)台の計算機が正常に稼働していることを条件とする使用権制限情報を後述するライセンス記憶手段150に登録するためのプログラムからなる。なお、使用権制限情報は、選択された計算機の固有情報101c,101d,101eおよびその選択された計算機の台数より小さい最小実行権許可可能台数(ここでは2=m)を含む。
【0032】
固有情報識別手段は、ライセンス記憶手段150に登録されている各固有情報に基づき前記3台の計算機C,D,Eの中で正常に稼働している計算機を識別し、正常に稼働している計算機の数を確認するプログラムからなる。
【0033】
制限手段は、固有情報識別手段による計算機の確認数が最小実行権許可可能台数(=2台)以上であるとき、すなわち前記使用権制限情報を満足するとき、実行プログラムの実行を許可し、固有情報識別手段による計算機の確認数が最小実行権許可可能台数(=2台)より小さいとき、すなわち前記使用権制限情報を満足しないとき、実行プログラムの実行を禁止するプログラムからなる。
【0034】
ネットワーク170上には、各計算機A,B,C,D,Eとともに、外部記憶装置160、モニタ21および電子メイルゲートウェイ180が接続されている。
【0035】
外部記憶装置160は、プログラム記憶手段140とライセンス記憶手段150とを有する。プログラム記憶手段140には、使用制限対象となる実行プログラムが保持されている。ライセンス記憶手段150には、前記使用権制限情報が保持され、この使用権制限情報はライセンスサーバ130によって読書きされる。
【0036】
モニタ210は、実行プログラムの使用許可状況などをユーザに告知するための警告手段を構成する。
【0037】
電子メイルゲートウェイ180は、ネットワーク170と広域ネットワーク190とを接続し、ライセンスサーバ130と広域ネットワーク190に接続されているライセンス発行機関300との間で電子メイルの送受を可能にする。
【0038】
ライセンス発行機関300には、ライセンス発行手段310が設置されている。ライセンス発行手段310は、ネットワーク170上に新しく計算機が接続される、ネットワーク170上から計算機が外されるなどの要因によって前記ライセンス記憶手段の使用権制限情報を更新する必要があるときに、前記要因によって新たに生じた計算機の固有情報の組合せに基づき新たな使用権制限情報を発行する。前記ライセンス記憶手段に格納されている使用権制限情報はこの新たに発行された使用権制限情報に書き換えられる。
【0039】
次に、本実施例の保護装置の動作について説明する。
【0040】
例えば、計算機Bでプログラム記憶手段140に記憶されているプログラムを実行するとき、プログラム記憶手段140から計算機Bにプログラムが読み込まれ、このプログラムは計算機Bのメモリに展開される。
【0041】
プログラムの読込後、計算機Bからそのプログラムの実行許可要求がライセンスサーバ130に出される。
【0042】
ライセンスサーバ130の固有情報識別手段は、3台の各計算機C,D,Eに問合せを発し、各計算機C,D,Eからの応答に基づき正常に稼働している計算機の数を確認する。その確認された計算機の数は制限手段に与えられる。
【0043】
制限手段は、固有情報識別手段による計算機の確認数が最小実行権許可可能台数(=2台)以上であるとき、すなわち前記使用権制限情報を満足するとき、プログラムの実行を許可する。各計算機C,D,Eの中の1台が故障している場合、問題なく計算機Bによるプログラムの実行が許可される。これに対し、固有情報識別手段による計算機の確認数が最小実行権許可可能台数(=2台)より小さいとき、すなわち前記使用権制限情報を満足しないとき、プログラムの実行が禁止される。
【0044】
また、例えば、計算機Bが故障状態にあり、かつ各計算機C,D,Eに対し固有情報識別手段による計算機の確認数が2台であるとき、モニタ210に「さらに1台の計算機が使用不能になると、プログラム実行権の許可ができなくなります。使用権制限情報を更新することをお勧めします。」などのメッセージが表示され、ユーザに、計算機の稼働状態がプログラムの実行が許可される限界状態にあることが告知される。
【0045】
このメッセージに対するユーザの応答の基づき新しくライセンス記憶手段150に記憶される計算機として、各計算機A,C,Dが選択されると、ライセンスサーバ130は、選択された各計算機A,C,Dによる使用権制限情報の発行要求を電子メイルに記述し、この電子メイルはライセンス発行手段310に送られる。
【0046】
ライセンス発行手段310は、電子メイルの内容に基づき新しい計算機の組合せに基づき新たな使用権制限情報を発行し、この新たな使用権制限情報が記述されている電子メイルはライセンスサーバ130に送られる。なお、電子メイルの記述内容は、ライセンスサーバ130に解読可能なように暗号化されている。
【0047】
ライセンスサーバ130は電子メイルの内容を解読し、その解読によって得られた使用権制限情報はライセンス登録手段でライセンス記憶手段150に格納される。
【0048】
以上により、各計算機の中から選択された複数の計算機の稼働状況に応じてプログラムの実行権に対する制限を行うから、ネットワーク上に接続されている複数の計算機の内の数台の計算機が故障、廃棄処分などによって稼働していない状況にあるとき、特定の計算機に依存することなく、各計算機に対するプログラムの実行権を制限することができる。
【0049】
また、ユーザに、計算機の稼働状態がプログラムの実行が許可される限界状態にあることが告知されるから、ユーザに対処を促すことができる。
【0050】
さらに、故障、廃棄処分などによって正常に稼働していない計算機の台数が増加すると、プログラムの実行権を取得できなくなる前に使用権制限情報が更新されるから、プログラムが利用できない期間をなくすことができる。
【0051】
なお、本実施例では、複数の計算機の稼働状況に応じてプログラムの実行権を制限しているが、単一の計算機の稼働状況に応じてプログラムの実行権を制限する方法を用いることもできる。
【0052】
この方法では、ライセンス記憶手段150に複数の計算機の中から選択された1つの計算機の固有情報を使用権制限情報として登録し、複数の計算機の中から正常に稼働している計算機を見出し、その正常に稼働している計算機の中にライセンス記憶手段150に登録されている固有情報を有する計算機が存在するか否かを確認し、ライセンス記憶手段150に登録されている固有情報を有する計算機の存在が確認されると、プログラムの実行を許可し、ライセンス記憶手段150に登録されている固有情報を有する計算機の不在が確認されると、プログラムの実行を禁止するとともに正常に稼働している計算機の中から他の1つの計算機を選択し、選択された他の1つの計算機の固有情報が与えられると、この固有情報に基づき新たな使用権制限情報を発行し、新たな使用権制限情報が発行されたときに、ライセンス記憶手段150の使用権制限情報を更新する。
【0053】
よって、選択された1つの計算機が故障、廃棄処分などの状況になると、正常に稼働している他の1つの計算機が選択され、この計算機の固有情報に基づき新たな使用権制限情報が発行されから、特定の計算機に依存することなく、各計算機に対する実行プログラムの実行権を制限することができるとともに、プログラムが利用できない期間を短縮化することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、特定の計算機に依存することなく、各計算機に対する実行プログラムの実行権を許可することができ、さらに、プログラムが利用できない期間を短縮化することも可能となる
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の保護装置の一実施例が適用されるシステムの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
101a,101b,101c,101d,101e 固有情報保持手段
130 ライセンスサーバ
140 プログラム記憶手段
150 ライセンス記憶手段
170 ネットワーク
210 モニタ
310 ライセンス発行手段
A,B,C,D,E 計算機

Claims (6)

  1. ネットワーク上に複数の計算機が接続されているシステムに用いられ、各計算機に対するプログラムの実行権を許可する情報処理装置において、
    予め選択された計算機に関する情報と、前記予め選択された計算機の台数のうち少なくとも所定台数の計算機の存在が確認された場合にプログラムの実行を許可する許可条件とからなる使用許可情報を保持する保持手段と、
    前記予め選択された計算機の存在を確認する確認手段と、
    前記保持手段で保持されている使用許可情報と前記確認手段で確認された計算機の台数とに応じて、プログラムの実行を許可する制御手段と
    を有することを特徴とする情報処理装置
  2. 前記確認手段で確認された計算機の確認台数と前記所定台数が等しい場合、その旨を表示する表示手段を有することを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
  3. さらに、前記使用許可情報を更新する更新手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の情報処理装置
  4. ネットワーク上に複数の計算機が接続されているシステムに用いられ、各計算機に対するプログラムの実行権を許可する情報処理方法において、
    予め選択された計算機に関する情報と、前記予め選択された計算機の台数のうち少なくとも所定台数の計算機の存在が確認された場合にプログラムの実行を許可する許可条件とからなる使用許可情報を保持する保持工程と、
    前記予め選択された計算機の存在を確認する確認工程と、
    前記保持工程で保持されている使用許可情報と前記確認工程で確認された計算機の台数とに応じて、プログラムの実行を許可する制御工程と
    を有することを特徴とする情報処理方法。
  5. 前記確認工程で確認された計算機の確認台数と前記所定台数が等しい場合、その旨を表示する表示工程を有することを特徴とする請求項4記載の情報処理方法。
  6. さらに、前記使用許可情報を更新する更新工程を有する請求項4または5記載の情報処理方法。
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