JP3706265B2 - 表面プラズモンセンサー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面プラズモンの発生を利用して試料中の物質を定量分析する表面プラズモンセンサーに関し、特に詳細には、試料の傾き等による測定誤差を解消できるようにした表面プラズモンセンサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属中においては、自由電子が集団的に振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】
従来より、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、試料中の物質を定量分析する表面プラズモンセンサーが種々提案されている。そして、それらの中で特に良く知られているものとして、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】
上記の系を用いる表面プラズモンセンサーは基本的に、誘電体からなるプリズムと、このプリズムの一面に形成されて試料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームをプリズムに通し、該プリズムと金属膜との界面に対して種々の入射角が得られるように入射させる光学系と、上記の界面で全反射した光ビームの強度を種々の入射角毎に検出可能な光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】
なお上述のように種々の入射角を得るためには、比較的細い光ビームを偏向させて上記界面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記界面で集束するように入射させてもよい。前者の場合は、光ビームの偏向にともなって反射角が変化する光ビームを、光ビームの偏向に同期移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
【0006】
上記構成の表面プラズモンセンサーにおいて、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射角θSPで入射させると、該金属膜に接している試料中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセント波によって金属膜と試料との界面に表面プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プラズモンに移行するので、プリズムと金属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。
【0007】
この現象が生じる入射角θSP(これは一般に、全反射解消角といわれている)より表面プラズモンの波数が分かると、試料の誘電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光速、εm とεs をそれぞれ金属、試料の誘電率とすると、以下の関係がある。
【0008】
【数1】
Figure 0003706265
【0009】
試料の誘電率εs が分かれば、所定の較正曲線等に基づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、上記反射光強度が低下する入射角θSPを知ることにより、試料中の特定物質を定量分析することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したタイプの従来の表面プラズモンセンサーにおいては、全反射解消角θSPに基づいて試料分析しているので、プリズムが(つまり試料が)所定の状態から傾いて配設されていると、当然、試料の誘電率の測定に誤差が生じ、ひいては試料分析が誤ってなされてしまう。
【0011】
また、プリズムあるいは金属膜に歪や屈折率変動がある場合も、同様に試料分析が誤ってなされてしまう。
【0012】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、試料が傾いていたり、誘電体からなるプリズムあるいは金属膜に歪や屈折率変動が存在しても、正しく試料分析を行なうことができる表面プラズモンセンサーを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による表面プラズモンセンサーは、前述したようにプリズム等を構成する誘電体と、金属膜と、光ビームを発生させる光源と、光学系と、光検出手段とを備えてなる表面プラズモンセンサーにおいて、金属膜が形成される誘電体の一面に光を導いてそこで反射させ、その際の臨界角やブリュースタ角を測定可能にして、それらの臨界角やブリュースタ角に基づいて、前述の測定誤差をキャンセルできるようにしたものである。
【0014】
すなわち、具体的に本発明による1つの表面プラズモンセンサーは、
誘電体と、
この誘電体の一面に形成されて、試料に接触させられる金属膜と、
第1の光ビームを発生させる第1の光源と、
この第1の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体と前記金属膜との界面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第1の光学系と、
前記界面で全反射した第1の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第1の光検出手段と、
第2の光ビームを発生させる第2の光源と、
前記第1の光ビームが前記界面に入射しているときに、前記第2の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体の前記一面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第2の光学系と、
前記誘電体の一面で正反射した第2の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第2の光検出手段と、
前記第1の光検出手段の出力に基づいて、前記第1の光ビームに関する全反射解消角を求める手段と、
前記第2の光検出手段の出力に基づいて、前記第2の光ビームに関する臨界角を求める手段とを備えてなるものである。
【0015】
なお上記構成の表面プラズモンセンサーにおいては、さらに、全反射解消角と臨界角との差を求める手段が設けられるのが望ましい。
【0016】
また本発明による別の表面プラズモンセンサーは、上記構成の表面プラズモンセンサーにおいて、第2の光ビームに関する臨界角を求める手段に代えて、この第2の光ビームに関するブリュースタ角を求める手段が設けられてなるものである。なおこの表面プラズモンセンサーにおいては、さらに、全反射解消角とブリュースタ角との差を求める手段が設けられるのが望ましい。
【0017】
他方、第1の光検出手段と第2の光検出手段としては、少なくとも受光部を互いに共通とするものが用いられるのが望ましい。
【0018】
また、第1の光源と第2の光源も互いに共通のものが用いられ、さらには、第1の光学系と第2の光学系も互いに共通のものが用いられるのが望ましい。
【0019】
【発明の効果】
先に述べたように、誘電体と、この誘電体の一面に形成されて試料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体に通し、該誘電体と金属膜との界面に対して種々の入射角が得られるように入射させる光学系と、上記の界面で全反射した光ビームの強度を種々の入射角毎に検出可能な光検出手段とを備えてなる表面プラズモンセンサーにおいて、上記界面に対する光ビームの入射角とそこでの反射率との関係は、基本的に、図5に示すようなものとなる。
【0020】
すなわち、入射角が臨界角θC 以上である場合に全反射が起こり、そして臨界角θC 以上であっても特に入射角θSPのときは、表面プラズモンの作用で全反射が解消する。また、入射角がブリュースタ角θB の場合は、入射ビームのp偏光成分の反射率が0(ゼロ)となる。
【0021】
試料が本来例えば水平に置かれるべきなのに傾いて置かれていると、全反射解消角θSPが誤測定されて、試料分析の精度が損なわれる。しかし、試料がそのように傾いても、試料の誘電率に応じて定まる全反射解消角θSPと、光ビームが全反射する界面の両側の媒質の屈折率に応じて定まる臨界角θC との差dθ(図5参照)は一定であるから、この全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθが分かれば、それに基づいて試料の誘電率を正しく測定して、試料分析を正確に行なうことができる。
【0022】
本発明による一つの表面プラズモンセンサーにおいては、従来装置と同様にして全反射解消角θSP を測定可能に構成したことに加えて、臨界角θC を測定可能としたので、全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを知ることができ、それに基づいて試料分析を正確に行なうことができる。
【0023】
なお、上記全反射解消角θSP を求める手段と臨界角θC を求める手段とが設けられた上で、それら両者の差dθを求める手段が設けられた場合は、この差dθが簡単かつ自動的に求められ得る。
【0024】
また図5から明らかなように、試料の傾きによって全反射解消角θSPと臨界角θC に互いに同様の測定誤差が生じる場合は、全反射解消角θSPとブリュースタ角θB にも互いに同様の測定誤差が生じることになる。したがって、全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを利用する代わりに、全反射解消角θSPとブリュースタ角θB との差を利用しても、試料の誘電率を正しく測定して、試料分析を正確に行なうことができる。
【0025】
第1の光検出手段の出力に基づいて第1の光ビームに関する全反射解消角θSPを求める手段と、第2の光検出手段の出力に基づいて第2の光ビームに関するブリュースタ角θB を求める手段とが設けられた本発明の別の表面プラズモンセンサーによれば、全反射解消角θSP とブリュースタ角θB との差を簡単に求めることができる。そこで、これら全反射解消角θSPとブリュースタ角θB との差に基づいて試料の誘電率を正しく測定して、試料分析を正確に行なうことが可能になる。
【0026】
なお、上記全反射解消角θSP を求める手段とブリュースタ角θB を求める手段とが設けられた上で、それら両者の差を求める手段が設けられた場合は、この差が簡単かつ自動的に求められ得る。
【0027】
また、試料の傾きだけでなく、この傾きと同様に全反射解消角θSP の測定値に影響を与える誘電体あるいは金属膜の歪や屈折率変動が有った場合でも、それらが全反射解消角θSPと臨界角θC の双方の測定値に同様の影響を与えているのであれば、それらの差dθに基づいて試料の誘電率を測定することにより、上記歪や屈折率変動を補償して、試料分析を正確に行なうことができる。この点は、全反射解消角θSPとブリュースタ角θB との差に基づいて試料分析する場合も、同様である。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による表面プラズモンセンサーの側面形状を示すものである。図示されるようにこの表面プラズモンセンサーは、断面三角形の誘電体からなるプリズム10と、このプリズム10の一面(図中の上面)10aに形成されて、試料11に接触させられる例えば金、銀等からなる金属膜12と、1本の光ビーム13を発生させる半導体レーザー等からなる光源14と、この光源14から発散光状態で発せられた光ビーム13を平行光化するコリメーターレンズ15と、平行光となった光ビーム13の光路に配された偏光板16と、上記光源14、コリメーターレンズ15および偏光板16を搭載した光学系揺動台17とを有している。
【0029】
さらにこの表面プラズモンセンサーは、金属膜12あるいは試料11とプリズム10との界面で反射した光ビーム13を受光する第1の光検出器18および第2の光検出器19と、これらの光検出器18および19を搭載した光検出器揺動台20とを有している。光検出器18および19は例えばフォトダイオード等からなり、光検出器揺動台20においてその長軸と光軸を平行にして取り付けられている。
【0030】
第1の光検出器18および第2の光検出器19の各出力S1、S2は、パーソナルコンピュータ21に入力される。そしてこのパーソナルコンピュータ21には、例えばCRT表示装置等の画像モニター22が接続されている。
【0031】
なお光源14と偏光板16は、光ビーム13がプリズム10の一面10aに対してp偏光状態で入射する向きに配設されている。
【0032】
また、上記光学系揺動台17は図示しない駆動手段により、プリズム10の一面10aに対する光ビーム13の入射角θ(つまり該一面10aに対する法線Oと、光源14、コリメーターレンズ15および偏光板16の光軸とがなす角度)が連続的に変わるように揺動可能とされている。また光検出器揺動台20は、この光学系揺動台17と連動して、その長軸と法線Oとがなす角度が常に上記入射角θと等しい角度θに保たれるように揺動する。したがって、この光検出器揺動台20に取り付けられた光検出器18および19には、金属膜12あるいは試料11とプリズム10との界面で反射した光ビーム13が常に垂直入射する。
【0033】
以下、上記構成を有する本実施形態の表面プラズモンセンサーの作用について説明する。分析に供される試料11は、図示の通り金属膜12に接する状態に滴下される。この状態で光学系揺動台17および光検出器揺動台20が前述のように互いに連動して揺動し、この揺動期間中の光検出器18および19の各出力S1、S2がパーソナルコンピュータ21に入力される。
【0034】
ここで第1の光検出器18の出力S1は、金属膜12とプリズム10との界面で反射した光ビーム13の強度、つまりは該界面での反射率を示すものとなる。この反射率と上記入射角θとの関係は、概略、図2に実線で示すようなものとなる。同図中にθSPで示すのが全反射解消角である。なお入射角θは、光学系揺動台17の揺動角を検出する等して知ることができ、その入射角θを示す情報S3もパーソナルコンピュータ21に入力される。
【0035】
一方第2の光検出器19の出力S2は、試料11とプリズム10との界面で反射した光ビーム13の強度、つまりは該界面での反射率を示すものとなる。この反射率と上記入射角θとの関係は、概略、図2に破線で示すようなものとなる。同図中にθC で示すのが臨界角である。
【0036】
パーソナルコンピュータ21は、入射角θの変化に応じて変化する光検出器18および19の各出力S1、S2に基づいて全反射解消角θSPおよび臨界角θC を演算し、次にそれらの値の差dθを求める。この全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθは、画像モニター22において表示される。
【0037】
前述した通り、全反射解消角θSP に基づいて試料11の誘電率を知ることができ、この誘電率から試料11中の特定物質を定量分析可能である。そして本例では、全反射解消角θSP そのものではなく、この全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを求めるようにしているので、本来水平に配置すべき試料11が傾いていたり、プリズム10あるいは金属膜12に歪や屈折率変動が生じていても、それらを補償して、試料分析を正確に行なうことができる。その理由は、先に詳しく説明した通りである。
【0038】
なお、以上の実施形態においては、1本の光ビーム13を利用して全反射解消角θSPと臨界角θC の双方を求めるようにしているが、光ビームを発する光源やその光ビームをプリズムに入射させる光学系は、全反射解消角θSPの測定用と臨界角θC の測定用に互いに別個のものを用いるようにしてもよい。ただし、上記実施形態のようにすれば、装置の構成が簡素化されてより好ましい。
【0039】
次に、図3を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なおこの図3において、図1中の要素と同等の要素には同番号を付してあり、それらについての重複した説明は省略する。
【0040】
この第2の実施形態においては、平行光とされた光ビーム13が集光レンズ30に通され、この集光レンズ30の作用により収束しつつある状態でプリズム10の一面10aに入射する。つまりこのプリズム面10aに入射する光ビーム13は、種々の入射角θで入射する成分からなる。
【0041】
金属膜12あるいは試料11とプリズム10との界面で反射した光ビーム13は、一旦収束した後に発散光となり、その拡がり方向(矢印X方向)に延びる受光部を有する光検出器32によって検出される。この反射した光ビーム13には、上記の入射角θと対応した種々の反射角で反射する成分が含まれ、その各成分は、反射角毎に(つまり入射角θ毎に)光検出器32の異なる受光部に受光される。なお光検出器32としては、例えばフォトダイオードアレイやCCD等が好適に用いられる。
【0042】
光検出器32の出力S4は、パーソナルコンピュータ21に入力される。該出力S4は、金属膜12あるいは試料11とプリズム10との界面で反射した光ビーム13の強度、つまりはこの界面での反射率を、各受光部位置(矢印X方向の位置)毎に示すものとなる。この反射率と受光部位置との関係は、基本的に図4に示すようなものとなる。受光部位置は入射角θと一義的に対応するので、受光部位置から入射角θを知ることができる。具体的には、図4中の位置XSP に対応する入射角θが全反射解消角θSPであり、また位置XC に対応する入射角θが臨界角θC である。
【0043】
パーソナルコンピュータ21は、光検出器32の出力S4に基づいて全反射解消角θSPおよび臨界角θC を演算し、次にそれらの値の差dθを求める。この全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθは、画像モニター22において表示される。そこでこの場合も、第1の実施形態におけるのと同様に、全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθに基づいて試料11中の特定物質を定量分析可能となる。
【0044】
本実施形態においても、全反射解消角θSP そのものではなく、全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを求めるようにしているので、試料11が傾いていたり、プリズム10あるいは金属膜12に歪や屈折率変動が生じていても、それらを補償して、試料分析を正確に行なうことができる。
【0045】
なお以上説明した2つの実施形態では、パーソナルコンピュータ21によって全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを求めるようにしているが、全反射解消角θSPおよび臨界角θC を単独に求めて画像モニター22で表示させ、それらの差dθは人手によって計算するようにしてもよい。
【0046】
また、上述のように全反射解消角θSPと臨界角θC との差dθを求めるだけでなく、パーソナルコンピュータ21に記憶させた所定のプログラムに基づいて、この差dθから自動的に試料分析することも可能である。
【0047】
また、以上説明した2つの実施形態では、光ビーム13をプリズム10の一面10aに対してp偏光状態で入射させているので、光検出器の出力からブリュースタ角θB を求めることも可能である。その場合も、反射解消角θSPとブリュースタ角θB との差に基づいて試料分析することにより、試料11の傾きや、プリズム10あるいは金属膜12に生じている歪や屈折率変動を補償して、試料分析を正確に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態による表面プラズモンセンサーの側面図
【図2】図1の表面プラズモンセンサーにおける光ビームの入射角と反射率との概略関係を示すグラフ
【図3】本発明の第2実施形態による表面プラズモンセンサーの側面図
【図4】図3の表面プラズモンセンサーにおける光ビームの光検出器への入射位置と反射率との概略関係を示すグラフ
【図5】表面プラズモンセンサーにおける光ビームの入射角と反射率との基本的な関係を示すグラフ
【符号の説明】
10 プリズム
10a プリズムの一面
11 試料
12 金属膜
13 光ビーム
14 光源
15 コリメーターレンズ
16 偏光板
17 光学系揺動台
18 第1の光検出器
19 第2の光検出器
20 光検出器揺動台
21 パーソナルコンピュータ
22 画像モニター
30 集光レンズ
32 光検出器

Claims (7)

  1. 誘電体と、
    この誘電体の一面に形成されて、試料に接触させられる金属膜と、
    第1の光ビームを発生させる第1の光源と、
    この第1の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体と前記金属膜との界面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第1の光学系と、
    前記界面で全反射した第1の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第1の光検出手段と、
    第2の光ビームを発生させる第2の光源と、
    前記第1の光ビームが前記界面に入射しているときに、前記第2の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体の前記一面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第2の光学系と、
    前記誘電体の一面で正反射した第2の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第2の光検出手段と、
    前記第1の光検出手段の出力に基づいて、前記第1の光ビームに関する全反射解消角を求める手段と、
    前記第2の光検出手段の出力に基づいて、前記第2の光ビームに関する臨界角を求める手段とを備えてなる表面プラズモンセンサー。
  2. 前記全反射解消角と臨界角との差を求める手段を有することを特徴とする請求項1記載の表面プラズモンセンサー。
  3. 誘電体と、
    この誘電体の一面に形成されて、試料に接触させられる金属膜と、
    第1の光ビームを発生させる第1の光源と、
    この第1の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体と前記金属膜との界面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第1の光学系と、
    前記界面で全反射した第1の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第1の光検出手段と、
    第2の光ビームを発生させる第2の光源と、
    前記第1の光ビームが前記界面に入射しているときに、前記第2の光ビームを前記誘電体に通し、該誘電体の前記一面に対して、種々の入射角が得られるように入射させる第2の光学系と、
    前記誘電体の一面で正反射した第2の光ビームの強度を、その前記種々の入射角毎に検出可能な第2の光検出手段と、
    前記第1の光検出手段の出力に基づいて、前記第1の光ビームに関する全反射解消角を求める手段と、
    前記第2の光検出手段の出力に基づいて、前記第2の光ビームに関するブリュースタ角を求める手段とを備えてなる表面プラズモンセンサー。
  4. 前記全反射解消角とブリュースタ角との差を求める手段を有することを特徴とする請求項3記載の表面プラズモンセンサー。
  5. 前記第1の光検出手段と前記第2の光検出手段として、少なくとも受光部を互いに共通とするものが用いられていることを特徴とする請求項1から4いずれか1項記載の表面プラズモンセンサー。
  6. 前記第1の光源と前記第2の光源として、互いに共通のものが用いられていることを特徴とする請求項1から5いずれか1項記載の表面プラズモンセンサー。
  7. 前記第1の光学系と前記第2の光学系として、互いに共通のものが用いられていることを特徴とする請求項1から6いずれか1項記載の表面プラズモンセンサー。
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