JP3706092B2 - 旗係止クリップ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、旗、のぼり等で使用される旗止め用クリップに関し、特に、大きな風圧を受けても旗面或いはのぼり面から外れることのない旗係止クリップに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3は、旗31を旗竿に取り付ける際、前記旗31の一側部32および上側部33にそれぞれ複数個の止め具34を設けた状態を示す。即ち、前記各止め具34は細長形状の布状部材からなり、前記旗竿が挿入されるリングを形成するように両端部を前記旗31の両表面に縫着している。
【0003】
しかる後、図4に示すように、前記旗竿を構成する縦竿41を前記旗31の前記一側部32に縫着された前記各止め具34のリング35内に挿入すると共に、横竿42を同様に前記上側部に形成された前記各止め具34のリング35内に挿入して、前記縦竿および前記横竿を結合して前記旗31を前記旗竿に取り付けている。
【0004】
しかしながら、前記旗の大きさによるものの、前記旗31の前記一側部32および上側部33には、前記止め具34を合計で10〜30個或いは30個以上必要とする場合もあり、いずれにしても、これらは1つ1つミシン或いは人手により縫い付けられて、コスト高となり、また、その各リング内を通すため旗竿に取り付けに要する時間も多くなる。
【0005】
また、旗を旗竿に取り付ける止め具として、前記旗の側部をクリップするクリップ部を設け、当該クリップ部にスプリングを設けて前記旗の両面部を押圧したり、前記クリップ部にズレ止めピンを設けることも、特開平11−119715号公報、特開平13−027884号公報等により既に公知である。
【0006】
しかしながら、スプリングにより旗を単にクリップするだけでは、前記旗が強風を受けた際、前記旗が前記止め具から簡単に外れてしまう。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
それ故、本発明の目的は、大きな風圧を受けても旗面或いはのぼり面から外れることのない旗係止クリップを提供することにある。
【0008】
本発明の他の目的は、構造が簡単で信頼性の高い旗係止クリップを提供することにある。
【0009】
本発明の別の目的は、簡単に装着可能な旗係止クリップを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、旗係止クリップは、一端部に旗竿支持部を有すると共に、他端部に複数個の貫通口を有するクリップ本体と、一表面上にあって前記クリップ本体と一体に形成され、前記他端部において前記クリップ本体との間で旗の側面部を両面から挟むように設けられた枠体と、一端部にあって前記旗の側面部を一面から貫通するように設けられた複数個の針状体と、他端部にあって前記複数個の針状体が前記枠体上方に位置するように保持する保持部と、両側部にそれぞれ設けられた突出部とを有し、前記枠体内に配置されて回動するように設けられた保持部材とを具備している。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明による旗係止クリップは、一端部に旗竿支持部を有すると共に、他端部に複数個の貫通口を有するクリップ本体と、一表面上にあって前記クリップ本体と一体に形成され、前記他端部において前記クリップ本体との間で旗の側面部を両面から挟むように設けられた枠体と、一端部にあって前記旗の側面部を一面から貫通するように設けられた複数個の針状体と、他端部にあって前記複数個の針状体が前記枠体上方に位置するように保持する保持部と、両側部にそれぞれ設けられた突出部とを有し、前記枠体内に配置されて回動するように設けられた保持部材とから構成されている。
【0012】
前記枠体は、前記保持部と係合する係合部を有し、また、前記突出部は前記枠体と当接し、前記枠体のバネ作用により前記保持部材が係止される。
【0013】
さらに、前記複数個の針状体は前記複数個の貫通口と対応するように設けられ、また、前記保持部材は開閉するためのつまみ部を有するように形成されている。
【0014】
【実施例】
図1は本発明の実施例による旗係止クリップ10の斜視図を示し、図2はその断面図を示す。図1(A)は旗竿に取り付けられたクリップ10で旗の側面部を挟んだ状態を示し、図1(B)は前記旗の側面部を固定した状態を示す。
【0015】
即ち、図1(A)、(B)及び図2に示すように、前記旗係止クリップ10は、基体となるクリップ本体11と、このクリップ本体11の表面上にあって、所定の間隙を介して前記クリップ本体11と一体に形成され、前記クリップ本体11との間で旗12の側面部を両面から挟み込むように設けられた枠体13と、前記枠体13内に位置し、上下に回動するように設けられた保持部材14とから構成されている。
【0016】
図示するように、前記保持部材14は、一端部において前記旗12の側面部を一面から貫通するように設けられた複数個、例えば、3本の針状体15と、他端部において前記針状体15が前記枠体13の上方に位置するように保持する保持部16と、両側部にそれぞれ設けられた突出部17とを有しており、さらに、前記枠体13から外方或いは上方に回動させるための軸部18が設けられている。
【0017】
前記各針状体15に対応して前記クリップ本体11には貫通口19が形成されており、前記クリップ本体11と前記枠体13間に形成された間隙20に前記旗12の側面が挿入され、前記各針状体15が前記旗の側面を突き刺して前記貫通口19内に挿入される。
【0018】
前記保持部材14における前記保持部16は前記枠体13の端部に形成された突出部と前記保持部材14の端部に形成された突出部との凸部係合構造を有しており、図2の矢印方向につまみ部21を介して前記保持部材14を開閉する際、前記針状体15が常に前記枠体13の上方に位置するようにされている。即ち、前記針状体15は前記間隙20外にあり、前記旗12は前記間隙内に挿入され得る状態にある。
【0019】
同様に、前記保持部材14における前記各突出部17は前記枠体13の側部と当接し、そのバネ作用により前記保持部材14が前記枠体13内に係止される。
前記枠体13は風圧防止作用を有しており、これにより前記旗係止クリップ10が強風下に晒されても、当該バネ作用と相俟って前記保持部材14が前記枠体13から起き上がり前記旗12が前記旗係止クリップ10から外れることがない。
【0020】
前記クリップ本体11の端部には、旗竿支持部となる長さ調節可能な帯状の止め部材22が一体になるように形成され、旗竿23に取り付けられている。前記止め部材22の端部には、周知のような長さ調節可能なロック機構24が設けられ、旗竿の径に応じた取り付けができるようになっている。
【0021】
【発明の効果】
本発明による旗係止クリップによれば、前記保持部材が前記複数個の針状体と、前記針状体を前記枠体の上方に位置するように保持する保持部と、両側部にそれぞれ設けられた突出部とを有すると共に、前記旗の側面部を固定した際、前記保持部材が風圧防止作用を有する前記枠体内に位置しているので、前記枠体のバネ作用と相俟って旗係止クリップが大きな風圧を受けても旗面或いはのぼり面から外れることはない。
【0022】
また、前記旗竿支持部と前記枠体とは前記クリップ本体と一体になるように形成できるので、構造が簡単で信頼性が高く、簡単に装着可能な旗係止クリップを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による旗係止クリップを示す斜視図である。
【図2】図1における前記旗係止クリップの断面図である。
【図3】従来における旗を旗竿に取り付ける際、前記旗の一側部および上側部にそれぞれ複数個の止め具を設けた状態を示す図である。
【図4】図3における旗を旗竿に取り付けた図である。
【符号の説明】
10…旗係止クリップ、11…クリップ本体、12…旗、13…枠体、14…保持部材、15…針状体、16…保持部、17…突出部、18…軸部、19…貫通口、20…間隙、21…つまみ部、22…止め部材(旗竿支持部)、23…旗竿、24…ロック機構
Claims (5)
- 一端部に旗竿支持部を有すると共に、他端部に複数個の貫通口を有するクリップ本体と、
前記クリップ本体の一表面上にあって前記クリップ本体と一体に形成され、前記他端部において所定の間隙を介して前記クリップ本体との間で旗の側面部を両面から挟むように設けられた枠体と、
一端部において前記複数個の貫通口と対応するように設けられ、前記旗の側面部を一面から貫通するように設けられた複数個の針状体と、他端部において前記複数個の針状体が前記枠体上方に位置するように保持する保持部と、前記枠体と当接し前記枠体のバネ作用により係止されるように両側部にそれぞれ設けられた突出部と、前記他端部において前記枠体から上下に回動させるための軸部とを有し、前記枠体内に位置し、前記軸部を介して上下に回動するように設けられた保持部材と、
を具備することを特徴とする旗係止クリップ。 - 前記保持部材における前記保持部は、前記枠体の端部に形成された突出部と前記保持部材の端部に形成された突出部との凸部係合構造を有することを特徴とする請求項1記載の旗係止クリップ。
- 前記複数個の針状体が前記旗の側面を突き刺して前記複数個の貫通口内に挿入されることを特徴とする請求項1記載の旗係止クリップ。
- 前記保持部材は開閉するためのつまみ部を有することを特徴とする請求項1記載の旗係止クリップ。
- 前記枠体は前記クリップ本体と一体成形により形成されることを特徴とする請求項1記載の旗係止クリップ。
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