JP3705373B2 - 電磁ポンプ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微量の流体を安定して供給することができる電磁ポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、2サイクルエンジンにおいては、電磁ポンプによって所要の潤滑オイルが供給されるが、その電磁ポンプの従来例を図14に示す。
【0003】
即ち、図14は従来の電磁ポンプ101の要部断面図であり、該電磁ポンプ101はポンプ室125に開口する吸込油路110と吐出油路117を有し、これらの吸込油路110と吐出油路117はポンプ室125内に収納された吸込側ワンウェイバルブ112、吐出側ワンウェイバルブ121によってそれぞれ開閉される。尚、吸込側ワンウェイバルブ112はボール113とこれを付勢するスプリング114で構成され、これは吸込油路110からポンプ室125方向へのオイルの流れを許容するものである。又、吐出側ワンウェイバルブ121はボール122とこれを付勢するスプリング123で構成され、これはポンプ室125から吐出油路117へのオイルの流れを許容するものである。
【0004】
一方、ポンプ室125には図14の上下方向に往復動してポンピング作用を行うプランジャ111が臨んでおり、該プランジャ111はポンプ室125に収納されたスプリング116によって上方に付勢されており、ソレノイド104によって駆動される。
【0005】
而して、ソレノイド104に通電されない非通電時には、図示のようにスプリング116の付勢力によってプランジャ111が上動しており、この状態からソレノイド104に通電すると、電磁力によってプランジャ111がΔSだけ下動してポンプ室125内のオイルが容積ΔVだけ圧縮されてその圧力が高められるため、該オイルはその圧力で吐出側ワンウェイバルブ121を押し開け、結果的にΔVの量のオイルが吐出油路117へ吐出される。次に、ソレノイド104への通電が遮断されると、プランジャ111はスプリング116の付勢力によって上動して図示の状態に戻るため、ポンプ室125内に負圧が発生し、この負圧によって吸込側ワンウェイバルブ112が開いてΔVの量のオイルが吸込油路110からポンプ室125内に流入する。
【0006】
以上の作用を繰り返すことによってプランジャ111は上下に往復動し、当該電磁ポンプ101から所定量ΔVのオイルが間欠的に吐出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の電磁ポンプ101においては、プランジャ111の往復動に伴うポンプ室125の容積Vの増減量(吐出量)ΔVの容積Vに対する比率ΔV/Vが小さいためにポンプ室125内でのオイルの圧縮比が小さく、ワンウェイバルブ112,121の作動安定性が害される場合があった。特に、ポンプ室125にエアーが混入するとポンプ室125に大きな負圧又は正圧が発生せず、ワンウェイバルブ112,121が作動しない現象であるエアーロックが発生し易いという問題があった。
【0008】
又、オイル吐出量ΔVの絶対値が比較的大きいため、例えば、エンジンの運転状態に応じたオイル供給量の高精度な制御ができず、運転状態によってはオイル供給量が過多となって排気に白煙が生じたり、オイルの消費量が増えて不経済であるという問題もあった。
【0009】
本発明は上記問題に鑑みてなされたもので、その目的とする処は、簡単な構成で微量の流体を確実に安定して供給することができる電磁ポンプを提供することにある。
【0010】
又、本発明は、1台で複数箇所に微量の流体を同時に供給することができるコンパクトで安価な電磁ポンプを提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、発明は、ポンプ室に開口する2つの油路の各々を開閉するワンウェイバルブと、ポンプ室内で往復動するプランジャと、該プランジャを駆動するソレノイドを含んで構成される電磁ポンプにおいて、前記ワンウェイバルブの少なくとも一方と前記プランジャとをプランジャの移動方向に同軸に配するとともに、前記ワンウェイバルブ及びプランジャを1組としてこれを複数組設け、前記複数のプランジャを同一円周上において同一方向に配設し、該複数のプランジャを単一のソレノイドで駆動するようにしたことを特徴とする。
【0016】
従って、発明によれば、少なくとも一方のワンウェイバルブとプランジャを該プランジャの移動方向に同軸に配したため、ポンプ室の容積を小さく抑えてポンプ室での流体の圧縮性を高めることができ、エアーロックの発生が防がれてワンウェイバルブの作動安定性が高められる。又、1回の吐出量も小さく抑えられるため、微量の流体を確実に供給することができる。
【0017】
又、本発明によれば、ワンウェイバルブ及びプランジャを1組としてこれを複数組設け、前記複数のプランジャを同一円周上において同一方向に配設し、該複数のプランジャを単一のソレノイドで駆動するようにしたため、1台の電磁ポンプで複数箇所に微量の流体を同時に供給することができ、当該電磁ポンプをコンパクトで安価に構成することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
参考例1>
図1は本発明の参考例1に係る電磁ポンプの縦断面図、図2は同電磁ポンプの底面図、図3は同電磁ポンプを含む2サイクルエンジンの制御系の構成を示すブロック図である。
【0023】
先ず、図3に基づいて2サイクルエンジン50の制御系の構成について概説する。
【0024】
図3に示す2サイクルエンジン50において、51はシリンダボディ、52はクランクケース、53はシリンダヘッドであり、シリンダボディ51に形成されたシリンダ51aにはピストン54が摺動自在に嵌装されており、該ピストン54はクランクケース52内に回転自在に収納されたクランク軸55にコンロッド56を介して連結されている。尚、クランクケース52の側部にはエンジン回転数を検出するための回転センサー57が取り付けられており、該回転センサー57によって検出されたエンジン回転数はエンジン制御装置(以下、ECUと称す)60に入力される。
【0025】
又、シリンダボディ51には吸気通路58及び排気通路59が形成されており、吸気通路58にはキャブレタ61が接続され、排気通路59の途中にはロータリ式の排気タイミング可変バルブ62及び該排気タイミング可変バルブ62の開度を検出するためのバルブ開度センサー63が設けられている。
【0026】
上記キャブレタ61にはピストン型のスロットルバルブ64が設けられており、該スロットルバルブ64はスロットルワイヤー65を介して自動二輪車等のハンドル部に設けられたスロットルレバー66に連結されている。又、キャブレタ61にはスロットルバルブ64の開度を検出するためのスロットルセンサー67が設けられており、該スロットルセンサー67によって検出されたスロットル開度は前記ECU60に入力される。
【0027】
前記排気タイミング可変バルブ62はサーボモータ68によって駆動され、該サーボモータ68はECU60から出力される制御信号によってその駆動が制御される。又、前記バルブ開度センサー63によって検出された排気タイミング可変バルブ62の開度はECU60に入力される。
【0028】
ところで、シリンダヘッド53の頂部には点火プラグ69が螺着されており、該点火プラグ69はECU60からの制御信号によって制御されるイグニッションコイル70によって駆動される。
【0029】
而して、本参考例においては2つの電磁ポンプ1(1A,1B)が設けられており、両電磁ポンプ1(1A,1B)の吸込側は吸込ラインa及びフィルタ71を介してオイルタンク72に接続されており、一方の電磁ポンプ1Aは吐出ラインbを介して2サイクルエンジン50の吸気通路58にオイルを供給し、他方の電磁ポンプ1Bは吐出ラインbを介して2サイクルエンジン50のシリンダ51aとピストン54の摺動部にオイルを供給する。
【0030】
ここで、上記電磁ポンプ1(1A)の構成の詳細を図1及び図2に基づいて説明する。尚、他方の電磁ポンプ1Bの構成は電磁ポンプ1Aのそれと同一であるため、それについての説明は省略する。
【0031】
参考例に係る電磁ポンプ1は、図1に示すように、アルニウム製のボディ2の上方に樹脂製の絶縁部材3を介してソレノイド4を配し、ボディ2の下半部にキャップ5を被着し、これら全体を板金製のカバー6によって覆って密閉構造として構成されている。
【0032】
上記キャップ5には吸込プラグ5Aと吐出プラグ5Bが下方に向かって一体に突設されており、同キャップ5のボディ2との接合面には凹部5cが形成され、該凹部5cにはフィルタ7が嵌装されている。又、吸込プラグ5Aと吐出プラグ5Bには吸込油路5aと吐出油路5bがそれぞれ貫設されており、これらの吸込油路5a、吐出油路5bには図3に示す吸込ラインa、吐出ラインbがそれぞれ接続されている。尚、図1において、8はシールリングである。
【0033】
又、前記ボディ2の中央部には大径の円孔9と小径の吸込油路10が形成されており、吸込油路10はキャップ5に形成された前記凹部5cに開口している。そして、円孔9には金属製のプランジャ11が上下動自在に嵌装されるとともに、吸込油路10を開閉する吸込側ワンウェイバルブ12を構成するボール13とスプリング14が設けられている。尚、吸込側ワンウェイバルブ12においては、スプリング14はボール13をこれが吸込油路10を閉じる方向に付勢するとともに、プランジャ11を上方へ付勢しており、プランジャ11はその上端外周に嵌着されたスプリング受け15とボディ2の間に縮装されたスプリング16によっても上方へ付勢されている。ここで、ボール13の径はプランジャ11の径よりも若干小さいか或はほぼ同等に設定されている。
【0034】
更に、ボディ2には小径の吐出油路17と大径の円孔18が前記円孔9及び吸込油路10に直交する方向(水平方向)に形成されており、吐出油路17は円孔9に連通している。そして、ボディ2には更に吐出油路19が上下方向(吸込油路10に対して平行)に形成されており、該吐出油路19の一端は円孔18に開口し、他端は前記吐出油路5bに連通している。
【0035】
又、上記円孔18の一端はキャップ20にて閉じられており、該円孔18内には吐出側ワンウェイバルブ21を構成するボール22とスプリング23が収納されている。尚、吐出側ワンウェイバルブ21においては、ボール22はスプリング23によって吐出油路17を閉じる方向に付勢されている。又、図1において24はシールリングである。
【0036】
而して、本参考例においては、吸込側ワンウェイバルブ12とプランジャ11が該プランジャ11の移動方向(図1の上下方向)に同軸に配されており、円孔9と吐出油路17のボール13,22とプランジャ11で囲まれる部分がポンプ室25を構成している。尚、両ワンウェイバルブ12,21のボール13,22はボディ2に対して面接触或は線接触しており、面接触することによって寸法公差が吸収され、線接触することによってワンウェイバルブ12,21に高いシール性が確保される。
【0037】
他方、前記ソレノイド4はケース26内に収納されており、これの下半内周部には金属製のガイド部材27が嵌着されており、該ガイド部材27の中心部にはロッド28が上下摺動自在に挿通している。そして、このロッド28はその上部に結着されたスプリング受け29とガイド部材27との間に縮装されたスプリング30によって上方に付勢されている。
【0038】
ところで、前記ボディ2の上端面に形成された凹部にはリング状のストッパ31とゴム製のオイルシール32が嵌着されており、オイルシール32の内周部は前記ロッド28の外周に弾接されている。
【0039】
又、図2に示すように、前記キャップ5には切欠溝5dが形成されており、前記ECU60(図3参照)から導出する4本のリード線33,34は切欠溝5dを通って電磁ポンプ1内に導入され、2本のリード線33はソレノイド4に接続され、残りのリード線34は前記ロッド28、プランジャ11にそれぞれ接続されている。
【0040】
次に、本電磁ポンプ1の作用を説明する。
【0041】
ソレノイド4への通電がなされない非通電(OFF)時においては、図1に示すように、ロッド28はスプリング30の付勢力によって上方に付勢され、カバー6に当接して静止しており、このとき、該ロッド28はプランジャ11から離間していて両者の間には所定の隙間が形成されている。従って、プランジャ11もスプリング14,16によって上方に付勢され、その上端面が前記ストッパ31に当接する位置で静止しており、このとき、ポンプ室25においてはプランジャ11はボール13からΔSだけ離間している。
【0042】
次に、リード線33を介してソレノイド4に通電がなされてこれがONすると、該ソレノイド4に発生する電磁力によってロッド28がスプリング30の付勢力に抗して下動してプランジャ11に当接し、該プランジャ11をその下端面がボール13に当接して停止するまで押し下げる。すると、ポンプ室25内のオイルが容積ΔV(=プランジャ11の下端面の面積A×ストローク量ΔS)だけ圧縮され、これによってオイルの圧力が高められるため、オイルはその圧力で吐出側ワンウェイバルブ21のボール22をスプリング23の付勢力に抗して押し開け、この結果、ΔVの量のオイルがポンプ室25から吐出油路19へ押し出され、図3に示す吐出ラインbを経てオイルが2サイクルエンジン50の吸気通路58に供給されてそこを流れる混合気に混入される。
【0043】
その後、ソレノイド4への通電が遮断(OFF)されると、電磁力が消失するため、ロッド28はスプリング30の付勢力によって上動して図1に示す状態に戻るため、プランジャ11もスプリング14,16の付勢力によって上動してストッパ31に当接して停止する。すると、ポンプ室25に負圧が発生し、この負圧によって吸込側ワンウェイバルブ12のボール13がスプリング14の付勢力に抗して開き、図3に示すオイルタンク72に収容されたΔVの量のオイルが供給ラインa(図3参照)、吸込油路5a、フィルタ7及び吸込油路10を経てポンプ室25内に流入する。
【0044】
以後、以上説明した作用を繰り返すことによってプランジャ11は上下に往復動し、電磁ポンプ1から所定量ΔVのオイルが間欠的に吐出される。
【0045】
以上において、本参考例では前述のように吸込側ワンウェイバルブ12とプランジャ11とを該プランジャ11の移動方向(図1の上下方向)に同軸に配したため、簡単な構成でポンプ室25の容積Vを小さく抑えてポンプ室25でのオイルの圧縮比ΔV/Vを高くすることができ、この結果、エアーロックの発生が防がれて両ワンウェイバルブ12,21の作動安定性が高められる。
【0046】
又、本参考例によれば、1回(プランジャ11の1回の往復動)のオイル吐出量ΔV自体も小さく抑えられるため、微量のオイルを確実に2サイクルエンジン50に供給することができ、図3に示す回転センサー57、スロットルセンサー67によってそれぞれ検出される回転数や負荷の他、クランクケース圧、油温、水温、プラグ座温等によって決定される2サイクルエンジン50の運転状態に応じたオイル供給量の高精度な制御が可能となる。具体的には、2サイクルエンジン50の低速低負荷時にはプランジャ11の単位時間当りの往復回数が少なく、従って、オイル供給量は小さく、高速高負荷になるに従ってプランジャ11の往復回数及びオイル供給量が増大される。尚、エンジン50の始動時にはオイル供給量は小さく抑えられる。
【0047】
更に、本参考例によれば、ソレノイド4への通電時にロッド28がプランジャ11に当接すると両リード線34が導通して電気的なON信号がECU60(図3参照)に入力され、ソレノイド4への通電が遮断されてロッド28がプランジャ11から離間すると両リード線34の導通が解除されて電気的なOFF信号がECU60に入力されるため、ソレノイド4の作動が電気的なON−OFF信号によって確認され、当該電磁ポンプ1に高いフェイルセーフ性が確保される。
【0048】
尚、以上は一方の電磁ポンプ1Aのみの作用について述べたが、他方の電磁ポンプ1Bも同様に作用し、図3に示す吐出ラインbを経て所定量のオイルをシリンダ51aとピストン54の摺動面に供給して潤滑に供する。
【0049】
参考例2>
次に、本発明の参考例2を図4に基づいて説明する。尚、図4は本参考例に係る電磁ポンプ上部の縦断面図であり、本図においては図1に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0050】
参考例に係る電磁ポンプ1においては、ロッド28とプランジャ11の間に圧電素子35及びダイヤフラムシール36が介設されており、圧電素子35はプランジャ11の上端面に取り付けられ、その周囲はダイヤフラムシール36によってシールされている。そして、ソレノイド4に通電されない非通電時においては、図示のようにロッド28は圧電素子35から離間しており、両者の間には所定の隙間が形成されている。尚、非通電時には、ロッド28は圧電素子35に接触していても良い。
【0051】
而して、ロッド28はリード線34aに接続され、圧電素子35はリード線34bに接続されており、前記実施の形態1と同様にソレノイド4への通電のON−OFFが繰り返されると、プランジャ11が上下方向に往復動して所定のポンピング作用がなされるが、ソレノイド4への通電時にロッド28が圧電素子35を加圧すると圧電素子35により発生するピエゾ静電気がリード線34a,34bを介してECU60(図3参照)によって検知されてソレノイド4の作動が確認されるため、これによって当該電磁ポンプ1に高いフェイルセーフ性が確保される。尚、本参考例に係る電磁ポンプ1の他の構成は参考例1と同様であるため、本参考例においても参考例1と同様の効果が得られることは勿論である。
【0052】
参考例3>
次に、本発明の参考例3を図5に基づいて説明する。尚、図5は本参考例に係る電磁ポンプの縦断面図であり、本図においては図1に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0053】
参考例に係る電磁ポンプ1においては、ソレノイド4の上部を覆うキャップ37に筒状の金属製スプリング受け38が螺着されており、上端部に金属製のスプリングガイド39が結着されたプランジャ11はこれとスプリング受け38の間に縮装されたスプリング40によって下方に付勢されている。尚、スプリング40は樹脂製の絶縁部材41を介してプランジャ11に当接しており、スプリング受け38とプランジャ11のスプリング40を介しての電気的な導通が絶縁部材41によって遮断されている。又、図5において、42はロックナット、43はオイルシールである。
【0054】
而して、本参考例においても、吸込側ワンウェイバルブ12とプランジャ11が該プランジャ11の移動方向(図5の上下方向)に同軸に配されているが、ソレノイド4に通電されない非通電時においては、プランジャ11はスプリングに41よって下方へ付勢され、図示のように吸込側ワンウェイバルブ12のボール13に当接してこれを閉じ方向に押圧しており、このとき、スプリング受け38とスプリングガイド39の間には所定の隙間が形成されている。
【0055】
従って、図5に示す状態からソレノイド4に通電すると、電磁力によってプランジャ11とスプリングガイド39がスプリング14の付勢力によって上動し、スプリングガイド39がスプリング受け38に当接した時点で停止する。すると、ポンプ室25に負圧が発生し、この負圧によって吸込側ワンウェイバルブ12が開き、ΔV(=プランジャ11の下端面の面積A×ストローク量ΔS)の量のオイルがポンプ室25内に流入する。
【0056】
次に、ソレノイド4への通電が遮断されると、プランジャ11とスプリングガイド39がスプリング40の付勢力によって下動し、両者は図5に示すようにプランジャ11がボール13に当接した時点で停止する。すると、ポンプ室25内のオイルがΔVだけ圧縮され、これによってオイルの圧力が高められるため、オイルはその圧力で吐出側ワンウェイバルブ21を開き、この結果、ΔVの量のオイルがポンプ室25から吐出油路19へ押し出される。
【0057】
而して、以上の作用を繰り返すことによって電磁ポンプ1からΔVの量のオイルが間欠的に供給されるが、本参考例においても吸込側ワンウェイバルブ12とプランジャ11が同軸に配されるため、参考例1と同様の効果が得られる。特に、本参考例では、ソレノイド4に通電されない非通電時に吸込側ワンウェイバルブ12のボール13がプランジャ11によって強い力で押圧されて閉じられているため、該吸込側ワンウェイバルブ12を介してオイルがポンプ室25に流入するという不具合が解消される。
【0058】
又、ソレノイド4の作動はスプリング受け38とスプリングガイド39との断接に伴う電気的なON−OFF信号によって確認され、本参考例においても電磁ポンプ1に高いフェイルセーフ性を確保することができる。
【0059】
参考例4>
次に、本発明の参考例4を図6及び図7に基づいて説明する。尚、図6は本参考例に係る電磁ポンプ下部の縦断面図、図7は同電磁ポンプの底面図であり、これらの図においては図1及び図2に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0060】
参考例に係る電磁ポンプ1においては、図7に示すようにカバー6の下端折曲部の一部を切り欠いて切欠溝6aを形成し、この切欠溝6aに4本のリード線33,34を通してこれらのリード線33,34を電磁ポンプ1内にストレートに導入している。
【0061】
而して、本参考例に係る電磁ポンプ1の他の構成は参考例1と同じであり、本参考例においても吸込側ワンウェイバルブ12とプランジャ11が同軸に配されているため、参考例1と同様の効果が得られる。
【0062】
<実施の形態
次に、本発明の実施の形態を図8及び図9に基づいて説明する。尚、図8は本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図、図9は図8のA−A線断面図であり、これらの図においては図1及び図2に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0063】
本実施の形態に係る電磁ポンプ1は、1台で微量のオイルを2箇所に同時に供給するものであって、ポンプ室25とこれに開口する2つの油路10,17の各々を開閉するワンウェイバルブ12,21及びプランジャ11を1組としてこれを2組設け、単一のソレノイド4で2つのプランジャ11を同時に駆動するようにしたものである。この場合、2つのプランジャ11と同じく2つの吐出プラグ5Bはそれぞれ同一円周上に等角度ピッチ(180°ピッチ)で同一方向(上下方向)に配されている。尚、各プランジャ11の上端はピストン部材45を介してロッド28に当接している。
【0064】
而して、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、単一のソレノイド4で2つのプランジャ11を同時に駆動して微量のオイルを2箇所に同時に供給することができ、当該電磁ポンプ1をコンパクトで安価に構成することができる。
【0065】
又、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、2つのプランジャ11を同一円周上に等角度ピッチで同一方向に配設したため、単一のソレノイド4で2つのプランジャ11を円滑に駆動して微量のオイルを2箇所に安定して供給することができる。
【0066】
<実施の形態
次に、本発明の実施の形態を図10及び図11に基づいて説明する。尚、図10は本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図、図11は図10のB−B線断面図であり、これらの図においては図1及び図2に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0067】
本実施の形態に係る電磁ポンプ1も、1台で微量のオイルを3箇所に同時に供給するものであって、ポンプ室25とこれに開口する2つの油路10,17の各々を開閉するワンウェイバルブ12,21及びプランジャ11を1組としてこれを3組設け、単一のソレノイド4で3つのプランジャ11を同時に駆動するようにしたものである。この場合、3つのプランジャ11と同じく3つの吐出プラグ5Bはそれぞれ同一円周上に等角度ピッチ(120°ピッチ)で同一方向(上下方向)に配されている。尚、各プランジャ11の上端はピストン部材45を介してロッド28に当接している。
【0068】
而して、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、単一のソレノイド4で3つのプランジャ11を同時に駆動して微量のオイルを3箇所に同時に供給することができ、当該電磁ポンプ1をコンパクトで安価に構成することができる。
【0069】
又、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、3つのプランジャ11を同一円周上に等角度ピッチで同一方向に配設したため、単一のソレノイド4で3つのプランジャ11を円滑に駆動して微量のオイルを3箇所に安定して供給することができる。
【0070】
<実施の形態
次に、本発明の実施の形態を図12及び図13に基づいて説明する。尚、図12は本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図、図13は図12のC−C線断面図であり、これらの図においても図1及び図2に示したと同一要素には同一符号を付している。
【0071】
本実施の形態に係る電磁ポンプ1は、1台で微量のオイルを6箇所(例えば、6つの気筒)に同時に供給するものであって、ポンプ室25とこれに開口する2つの油路10,17の各々を開閉するワンウェイバルブ12,21及びプランジャ11を1組としてこれを6組設け、単一のソレノイド4で6つのプランジャ11を同時に駆動するようにしたものである。この場合、6つのプランジャ11と同じく6つの吐出プラグ5Bはそれぞれ同一円周上に等角度ピッチ(60°ピッチ)で同一方向(上下方向)に配されている。尚、各プランジャ11の上端はピストン部材45を介してロッド28に当接している。
【0072】
而して、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、単一のソレノイド4で6つのプランジャ11を同時に駆動して微量のオイルを6箇所に同時に供給することができ、当該電磁ポンプ1をコンパクトで安価に構成することができる。
【0073】
又、本実施の形態に係る電磁ポンプ1においては、6つのプランジャ11を同一円周上に等角度ピッチで同一方向に配設したため、単一のソレノイド4で6つのプランジャ11を円滑に駆動して微量のオイルを6箇所に安定して供給することができる。
【0074】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、発明によれば、少なくとも一方のワンウェイバルブとプランジャを該プランジャの移動方向に同軸に配したため、ポンプ室の容積を小さく抑えてポンプ室での流体の圧縮比を高めることができ、エアーロックの発生が防がれてワンウェイバルブの作動安定性が高められる。又、1回の吐出量も小さく抑えられるため、微量の流体を確実に供給することができるという効果が得られる。
【0075】
又、本発明によれば、ワンウェイバルブ及びプランジャを1組としてこれを複数組設け、前記複数のプランジャを同一円周上において同一方向に配設し、該複数のプランジャを単一のソレノイドで駆動するようにしたため、1台の電磁ポンプで複数箇所に微量の流体を同時に供給することができ、当該電磁ポンプをコンパクトで安価に構成することができるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例1に係る電磁ポンプの縦断面図である。
【図2】 本発明の参考例1に係る電磁ポンプの底面図である。
【図3】 本発明に係る電磁ポンプを含む2サイクルエンジンの制御系の構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の参考例2に係る電磁ポンプ上部の縦断面図である。
【図5】 本発明の参考例3に係る電磁ポンプの縦断面図である。
【図6】 本発明の参考例4に係る電磁ポンプ下部の縦断面図である。
【図7】 本発明の参考例4に係る電磁ポンプの底面図である。
【図8】 本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図である。
【図9】 図8のA−A線断面図である。
【図10】 本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図である。
【図11】 図10のB−B線断面図である。
【図12】 本発明の実施の形態に係る電磁ポンプの縦断面図である。
【図13】 図12のC−C線断面図である。
【図14】 従来の電磁ポンプの要部断面図である。
【符号の説明】
1 電磁ポンプ
4 ソレノイド
10 吸込油路
11 プランジャ
12 吸込側ワンウェイバルブ
17 吐出油路
21 吐出側ワンウェイバルブ
25 ポンプ室
35 圧電素子

Claims (1)

  1. ポンプ室に開口する2つの油路の各々を開閉するワンウェイバルブと、ポンプ室内で往復動するプランジャと、該プランジャを駆動するソレノイドを含んで構成される電磁ポンプにおいて、
    前記ワンウェイバルブの少なくとも一方と前記プランジャとをプランジャの移動方向に同軸に配するとともに、前記ワンウェイバルブ及びプランジャを1組としてこれを複数組設け、前記複数のプランジャを同一円周上において同一方向に配設し、該複数のプランジャを単一のソレノイドで駆動するようにしたことを特徴とする電磁ポンプ。
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