JP3704828B2 - 電子楽器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、弦楽器を演奏するような演奏操作を行うことによって楽音を制御するパラメータを生成する弦楽器型演奏装置を用いた電子楽器に関する。
【0002】
【従来の技術】
弦楽器のような演奏操作をすることによって楽音の発音や音量・音色などを制御する弦楽器型コントローラは特開平3−48891号公報に示すものをはじめ従来より種々提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これらの弦楽器型コントローラは、弓側に電気回路などの複雑な構成部を内蔵するものであったため、楽器本体と弓とを接続する必要があるうえ重くなり演奏操作の自由度が低かった。また、検出できる操作内容が操作速度など数種のものに限定されていため、演奏者の演奏操作を十分に楽音に反映することができない欠点があった。
【0004】
この発明は、弓を簡略な構成にして操作の自由度を高め、且つ、この弓の様々な演奏態様を検出して楽音信号に反映することができる電子楽器を提供することを目的とする。
【0005】
この出願の請求項1の発明は、被摺動部を有する楽器本体と該被摺動部において軸方向に往復運動するように摺動操作される棒状演奏操作子とからなる弦楽器型演奏装置と、音高データ列からなるシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、進行操作子と、楽音信号形成手段と、制御手段とを備え、前記弦楽器型演奏装置は、前記棒状演奏操作子に、上記軸方向にスリット状の透過部と遮光部とを交互に列状に配置したスリット列形成され、前記楽器本体に、前記被摺動部において前記スリット列を用いて前記棒状演奏操作子の操作態様を検出する操作態様検出手段設けられ、前記制御手段は、この検出された前記棒状演奏操作子の操作態様に応じた楽音制御パラメータを生成して前記楽音信号形成手段に供給するとともに、前記進行操作子が操作される毎に前記シーケンスデータの音高データを順次前記シーケンスデータ記憶手段から読み出して前記楽音信号形成手段に供給し、前記楽音信号形成手段は、供給された音高データと楽音制御パラメータとを用いて楽音信号を生成する、ことを特徴とする電子楽器である。
【0006】
この出願の請求項2の発明は、被摺動部を有する楽器本体と該被摺動部において軸方向に往復運動するように摺動操作される棒状演奏操作子とからなる弦楽器型演奏装置と、音高データ列からなるシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、進行操作子と、楽音信号形成手段と、制御手段とを備え、前記弦楽器型演奏装置は、前記楽器本体に、前記棒状演奏操作子の前記被摺動部に対する上下の傾きを検出する移弦検出手段設けられ、前記制御手段は、この検出された前記棒状演奏操作子の前記被摺動部に対する上下の傾きに応じた楽音制御パラメータを生成して前記楽音信号形成手段に供給するとともに、前記進行操作子が操作される毎に前記シーケンスデータの音高データを順次前記シーケンスデータ記憶手段から読み出して前記楽音信号形成手段に供給し、前記楽音信号形成手段は、供給された音高データと楽音制御パラメータとを用いて楽音信号を生成する、ことを特徴とする電子楽器である
【0008】
≪作用≫
請求項1の発明では、棒状演奏操作子はスリット列を有するのみで、電気回路などの複雑な構成部分を有しない。楽器本体はこの棒状演奏操作子を摺動させる被摺動部においてこのスリット列を検出し、これに基づいて前記棒状演奏操作子の操作態様を検出する。このように棒状演奏操作子と楽器本体とを接続しないで棒状演奏操作子の操作が可能であるため、操作の自由度が高くなり、また、複雑な構成部が不要になるため重量も軽くなって操作し易くなる。
【0009】
なお、スリットは、不透明の棒状演奏操作子に孔を開けて形成してもよく、棒状演奏操作子を透明樹脂で形成しスリット以外の部分を不透明に塗装、印刷若しくはホットスタンプ等をすることによってスリット列を形成するようにしてもよい。また、棒状演奏操作子全体を透明樹脂で成形した場合には、スリットを上端から下端まで形成して操作子全体を縞模様にしてもよい。
【0010】
請求項2の発明では、棒状演奏操作子の楽器本体に対する上下方向の傾きを検出する。この傾きはバイオリンなどの自然楽器においては、移弦操作に対応したものであり、この傾きに応じて選択された弦を決定することにより、その弦の太さにあった音色の楽音を発生することができ、自然楽器をよりよくシミュレートして多彩な楽音制御をすることができる。
【0011】
また、請求項1、2の発明では、シーケンスデータ記憶手段に音高データ列からなるシーケンスデータを記憶しておき、進行操作子の操作に応じてこのシーケンスデータを順に読み出して楽音信号形成手段に供給する。進行操作子は例えばボタンスイッチなどのような簡略なものでよい。これにより、簡略な操作で曲を進行させることができ、初心者に困難な音高指定が不要になる。また、上記請求項の弦楽器型演奏装置の検出内容に応じた楽音制御パラメータを楽音信号形成手段に供給して楽音を制御する。これにより、多くの演奏態様に基づく情報が楽音信号形成手段に供給され、多彩な楽音制御が可能になる。このように、この電子楽器は簡略な操作で表現力豊かな演奏が可能になる。
【0012】
また、下記の発明の実施の形態には上記請求項を具体化した以下のような発明も記載している。
【0013】
(1) 前記操作態様検出手段が、前記被摺動部の近傍に設けられたフォトセンサ列x1−i,x2−i,y1−i,y2−iを含むことを特徴とする請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
フォトセンサを設けたことにより、棒状演奏操作子(弓型操作子2)に非接触、且つ、立体的な検出が可能になり、種々の演奏操作の態様を検出することができる。
【0014】
(2) 前記操作態様検出手段は、棒状演奏操作子2のスリット列32の各スリット32aが通過する時間的間隔により前記棒状演奏操作子の前記往復運動の速度(パラメータ3)を検出する手段(s45〜s53)である請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
このようにスリットが通過する時間的間隔で棒状演奏操作子2の操作速度を検出するようにしたことにより、非接触で棒状演奏操作子2の操作速度を正確に検出することができる。
【0015】
(3) 前記操作態様検出手段は、特定方向(y軸方向)から見た前記棒状演奏操作子2のスリットの高さ(パラメータ6)を検出する手段(s55〜s63)である請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
このようにスリットの高さを検出することにより、棒状演奏操作子2をバイオリンの弓のように寝かせて演奏する操作を検出することができ、これに応じた楽音の制御が可能になる。
【0016】
(4) 前記棒状演奏操作子2に、スリットの高さLsを変更するスリット高可変手段(シャッタ34など)を設けたことを特徴とする前記(3) に記載の弦楽器型演奏装置。
このように棒状演奏操作子2にスリット高可変手段を設けることにより、弓を寝かしてひくという自然楽器の演奏手法をできない演奏者であってもスリットの高さを変えて楽音を制御することができる。
【0017】
(5) 前記操作態様検出手段は、前記棒状演奏操作子2の前記被摺動部12上の前後の通過位置(パラメータ1)を検出する手段(s41〜s43)である請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
被摺動部12の前後方向の位置は、自然楽器においては駒からの距離に対応し、弓と駒との距離は音色や音量に影響を与えるため、パラメータ1を用いることによりこれをシミュレートすることができる。
【0018】
(6) 前記操作態様検出手段は、前記棒状演奏操作子2の前記被摺動部に対する前後方向に対する傾き(パラメータ2)を検出する手段(s41,s42,s44)である請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
自然楽器において、弓の前後方向の傾きが発音される楽音に及ぼす影響は知られていないが、このパラメータ2を用いることにより電子楽器独自の楽音制御をすることができる。
【0019】
(7) 前記被摺動部12に、前記棒状演奏操作子2の摺動時の圧力を検出する圧力センサ19を設けたことを特徴とする請求項1に記載の弦楽器型演奏装置。
【0020】
これにより、いわゆる弓圧を検出することができ、前記スリット列による操作態様の検出に加えて様々な操作態様を検出することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
図1,図2はこの発明の実施形態であるバイオリン等の擦弦楽器を模した弦楽器型コントローラの外観図である。図1は該弦楽器型コントローラの平面図を示し、図2はその演奏形態を示す斜視図である。この弦楽器型コントローラは、コントローラ本体1と弓型操作子2とからなっている。コントローラ本体1はバイオリンやチェロなどの弦楽器本体と類似の形状をしており、胴部10およびネック部11からなっている。また、弓型操作子2は弦楽器の弓に類似した形状をしており、演奏者は、この弓型操作子2をコントローラ本体1の被摺動部12上に摺動させることによって演奏操作を行う。図2に示すようにコントローラ本体1をバイオリンのように肩で支持している場合、右手で弓型操作子2のグリップ部33(図2,図7参照)を持ちコントローラ本体1の被摺動部12に摺動させる。この弓型操作子2を摺動させる速度や角度、被摺動部12に加える圧力などにより、コントローラ本体1は種々のパラメータを生成・出力する。また、この弦楽器型コントローラを演奏操作部とする電子楽器を構成する場合には、コントローラ本体1に音源およびアンプ・スピーカからなるサウンドシステムを内蔵し、あるいは、音源,サウンドシステムを別体としてコントローラ本体1にこれらを接続する。いずれの形態をとっても楽器種類選択スイッチ18(181〜188)を操作することにより、該電子楽器の音色や演奏態様を選択することができる。
【0022】
例えば、スイッチ181を押圧操作すると「バイオリン」が選択され、スイッチ188を押圧操作すると「ヴィオラダガンバ」が選択されるなどである。この楽器種類選択スイッチ18の操作により、音色も演奏形態(態様)も当該楽器のものが選択される。すなわち、楽器選択スイッチ18のいずれかを押圧操作すると、図12に示す楽器種類選択テーブルから対応するエリアが選択される。この楽器種類選択テーブルには選択可能な各楽器毎の楽器名,音色データ,パラメータ変換テーブル,操作角度テーブルなどが記憶されている。弓型操作子2の演奏形態は、操作角度テーブルによって規定され、バイオリンが選択されているときの被摺動部12に対する操作子2の圧接角(後述の上下方向角)については、図12および図13(A)に示すように操作可能な全範囲の角度θを4等分して、各角度範囲に演奏弦を割り当てる。また、ヴィオラダガンバが選択されているときには、図12および図13(B)に示すように操作可能な全範囲の角度θを6等分して、各角度範囲に演奏弦を割り当てる。この操作角度テーブルに基づいて演奏弦を決定することにより、その弦に応じた音色になるように楽音を制御することができる
【0023】
上記操作子2の操作とともにシーケンスボタン17を操作することによってキーオンシーケンスプレイをすることができる。ここで、キーオンシーケンスプレイとは演奏する曲の楽音データのうち音高データのみを記憶しておき、演奏者が上記シーケンスボタン17で発音を指示する毎に前記音高データを先頭から順に読み出してその音高の楽音を発音する方式の自動演奏をいう。
【0024】
図1,図2を参照したコントローラ本体1の説明において、前後上下左右の方向は図2の矢印の方向を指すものとする。胴部10の上面中央には、左右方向に開口するアーチ状のセンサ枠13が取り付けられており、このセンサ枠13内部の胴部10表面には被摺動部12が設けられている。被摺動部12は、演奏者が弦楽器の演奏(運弓)に類似した動作で前記弓型操作子2を摺動させる部分であり、図5に示すようにカマボコ型の形状になっている。このカマボコ型の形状は弦楽器の駒および駒に張られた弦の形状を模倣したもので、前記弓型操作子2の上下方向の角度を変えることによってこの被摺動部12に当接する位置が変化し、弦楽器の移弦と同様の操作感を出すことができる。この移弦操作は後述のフォトセンサ列によって検出される。また、被摺動部12は圧力センサ14を内蔵しており、弓型操作子2の摺動時の圧力(いわゆる弓圧)を検出することができる。
【0025】
ネック部11は弦楽器のネック(棹)に相当する部分で前記胴部10から前方に真っ直ぐ設けられた長尺状の部分である。このネック部11の先端部に左手操作部15が設けられている。図2のようにバイオリン演奏の姿勢で演奏する場合、演奏者は左手で左手操作部15を下方から把持することによってコントローラ本体1を支持する。左手で左手操作部15を下方から把持すると、左手の各指は左手操作部の上面に回り込むが、このうち親指の指先が回り込む位置にモジュレーションホイール16が設けられ、人指し指および中指の先端が回り込む位置にシーケンスボタン17−1,17−2が設けられている。モジュレーションホイール16は、図1に示すように楽器の前後方向に外向きに傾かせて回動自在に軸支されており、演奏者は左手の親指を前後に動かすことによってこのモジュレーションホイール16を操作する。モジュレーションホイール16は可変抵抗器で構成されており、この操作によってその抵抗値が変化する。シーケンスボタン17−1,17−2はいわゆるキーオンシーケンスプレイ時にシーケンスを進行させるためにオンするボタンスイッチであり、人指し指と中指でシーケンスボタン17−1,17−2を交互にオンするが、いずれか片方のみでも歩進する。
【0026】
また、胴部10とネック部11との間に楽器種類選択スイッチ群18が設けられている。楽器種類とは、たとえば、バイオリン,ビオラなど胴部10の最後部を顎に挟み左手で支持して演奏する4弦の楽器、チェロなどのようにコントローラ本体1を立てて演奏する4弦の楽器、ビオラ・ダ・ガンバのようにコントローラ本体1を立てて演奏する6弦の楽器などがあり、楽器種類選択スイッチ群18の1つをオンすることによって上記楽器種類のうちいずれかの選択信号が出力される。なお、チェロやビオラ・ダ・ガンバのようにコントローラ本体1を立てて演奏するスタイルでは、このコントローラ本体1の前後方向を後ろを下にして上下に立てて胴部10の後端部を両足の膝の付近で挟み、楽器の右側から左手操作部15を把持して演奏するが、このとき左手の指はコントローラ本体1の左側側面に回り込むことになる。したがって、図1,2に示す形状ではモジュレーションホイール16およびシーケンスボタン17を操作することが困難であるため、左手操作部15のネック部11に対する取付部分15aを回動自在にしておき、操作しやすい方向に左手操作部15を回すことができるようにしておけばよい。また、チェロタイプで演奏する場合には図2に示すバイオリンタイプの演奏形態とは逆にコントローラ本体1の左側から弓型操作子2が被摺動部12に挿入される。
【0027】
図3〜図6は被摺動部12およびセンサ枠13に設けられているフォトセンサ群の構成を示す図である。フォトセンサ群は、図3に示すようにx1軸,x2軸,y1軸,y2軸の4軸のフォトセンサ列x1−1〜n,x2−1〜n,y1−1〜m,y2−1〜mで構成されている。センサ枠13内に弓型操作子2が挿入されると図4に示すように上記フォトセンサ列の光の一部が遮断され、これにより弓型操作子2の操作状態が検出される。
【0028】
図3(A)および図5において、x1軸フォトセンサ列x1−1〜nは、センサ枠13上面の右端に沿って前後に設けられたn個の発光素子列26と、被摺動部12の右側に沿って前後に設けられたn個の受光素子列27からなっている。それぞれの発光部と受光部は1対1で対応するよう、発光部において、レンズ等によって平行光線発光処理が施されている。この平行光線発光処理は、後述の発光素子列28および帯状発光部20−1,20−2においても同様に施される。
【0029】
被摺動部12を摺動させるために弓型操作子2がセンサ枠13内に挿入されると、図4に示すように弓型操作子2が挿入された位置にあるフォトセンサの光が遮られる。したがって、どのフォトセンサがオフ(光が遮られている)かを検出することにより、弓型操作子2が被摺動部12の右側において、前後方向のどの位置にあるかを検出することができる。
【0030】
また、x2軸フォトセンサ列x2−1〜nは、センサ枠13上面の左端に沿って前後に設けられたn個の発光素子列28と、被摺動部12の左側に沿って前後に設けられたn個の受光素子列29からなっており、x1軸フォトセンサ列と同様に発光部と受光部は1対1で対応している。どのフォトセンサがオフしているかを検出することにより、弓型操作子2が被摺動部12の左側において、前後方向のどの位置にあるかを検出することができる。
【0031】
x軸のフォトセンサ列は弓型操作子2が被摺動部12において前後方向のどの位置にあるかを割り出すためのセンサであるが、この弦楽器型コントローラでは弓型操作子2の前後方向(x軸方向)の位置は概略を検出すれば十分であるため、図4に示すようにある程度粗い間隔でフォトセンサを配置してある。
【0032】
図3(B)および図6において、y1軸フォトセンサ列y1−1〜mは、センサ枠13右側の一方の側面に沿って上下に設けられた帯状の発光部20−1と、他方の側面に沿って上下に設けられたm個の受光部列23−1からなっている。また、y2軸フォトセンサ列y2−1〜mは、上記y1軸フォトセンサ列y1−1〜mと同様に、センサ枠13左側の一方の側面に沿って上下に設けられた帯状の発光部20−2と、他方の側面に沿って上下に設けられたm個の受光部列23−2からなっている。
【0033】
ここで、y軸のフォトセンサ列は、弓形操作子2のスリット幅の検出や上下方向の傾きを検出する必要があるため、x軸よりも密にフォトセンサを配列する必要がある。このため、図6に示すように、発光部20は、複数のLED21の前面に光ファイバを束ねたレンズ22を設けて受光部列23へ向けて帯状の平行光線を出すように構成されており、受光部列23の各受光部は約1ミリ間隔でセンサ枠13に埋め込まれた光ファイバ24と胴部10の内部で各光ファイバ24と接続される受光素子(フォトダイオード)25で構成されている。なお、受光部列23はCCDやフォトダイオードアレイで構成してもよい。
【0034】
上記構成において、どの受光素子がオフ(光が遮られている)かを検出することにより、弓型操作子2が被摺動部12の右側および左側において、上下方向のどの位置(範囲)にあるかおよびスリットの有無などを検出することができる。
【0035】
図7は前記弓型操作子2の構成を示す図である。同図(A)は基本的な構造を示す図である。弓型操作子2は約60cmの長尺状の操作子であり、縦部30および底面部31からなり、ほぼ逆T字形の断面形状を有している。この弓型操作子2の説明において前後左右の方向は同図(A)に示す矢印の方向を指すものとする。弓型操作子2の根元には演奏者が右手でこの操作子を支持するグッリプ部33が形成されている。演奏者は弦楽器の弓を持つときと同じようにこのグリップ部33を右手の5本の指で把持する。すなわち、バイオリン,ビオラ等は指先が操作子2の後端に向くように、ヴィオラダガンバは指先がその先端に向くようにグリップ部33を把持する。したがって、前者の場合は、グリップ部33の下側に設けた凹部f1に右親指が嵌合し、凹部f2に右人指指が嵌合する。また、後者の場合は、右薬指が凹部f1に、右親指が凹部f2に嵌合する。縦部30には上下方向のスリット32aをこのスリット32aと同じ幅のスペーサ32bを挟んで前後方向に配列したスリット列32が形成されている。このスリット列32は縦部30の先端部から後端部まで全域にわたって形成されている。この実施形態では、縦部30を不透明樹脂で形成し、スリット32aを穿設して形成しているが、縦部30または弓型操作子2全体を透明樹脂で形成し、スリット32a以外の部分を不透明に塗装することによってスリット列32を形成するようにしてもよい。また、弓型操作子2全体を透明樹脂で成形した場合には、スリット32aを縦部30の上端から底面部31の下端まで形成し、弓形操作子2全体を縞模様にしてもよい。いずれにしても、このようにスリット状の透過部と遮光部とを交互に列状に配置したスリット列を形成して、この弓形操作子2を被摺動部12上で長尺方向に動かしたとき、y軸のフォトセンサの位置をスリット32aとスペーサ32bが交互に通過するようにすればよい。底面部31の底面は図示のように左右方向に楕円状に形成されており、この弓状操作子2を被摺動部12において左右方向に傾けやすいようになっている。また、底面部31の底面にはフェルトなどの摩擦部材が貼付されており、前記コントローラ本体1の被摺動部12とある程度の摩擦係数で摩擦しながら摺動するようになっている。
【0036】
ここで、図9を参照して、弓型操作子2の操作によりこの弦楽器型コントローラ(コントローラ本体)1が生成・出力するパラメータを説明する。被摺動部12において弓型操作子2を長尺方向に往復運動すると、スリット32aとスペーサ32bがy軸の所定のフォトセンサysを通過する時間的間隔により該往復運動の速度が検出される。この速度に基づいてパラメータ3が生成される。そしてこの往復運動の前後(x軸)の位置をx1軸フォトセンサ列x1−1〜nおよびx2軸フォトセンサ列x2−1〜nが検出する。この検出内容に基づいてパラメータ1およびパラメータ2が生成される。パラメータ1は弓型操作子2の前後の平均位置であり、パラメータ2は弓型操作子2の前後の傾き(x1軸上の位置とx2軸上の位置の差)である。上記所定のフォトセンサysとしては、基本的には図3(B)に示すようにy1軸フォトセンサ列の中央付近のフォトセンサ(例えば、センサy1−m/2)を用いればよいが、弓型操作子2の上下方向の角度によってはスリットがこのフォトセンサを通過しない場合があるため、そのような場合には臨時にその弓型操作子2の通過角度に対応したフォトセンサに切り換えるようにすればよい。また、コントローラ1をチェロのように立てて演奏する場合には、弓型操作子2が左側から被摺動部12に挿入されるため、所定のフォトセンサysはy2軸のフォトセンサ列から選択する。コントローラ1をどのような姿勢で演奏するかは、楽器種類選択スイッチ18によって選択される楽器の種類によって決定される。
【0037】
さらに、該往復運動の上下(y軸)の位置をy1軸フォトセンサ列y1−1〜mおよびy2軸フォトセンサ列y2−1〜mが検出する。この検出内容に基づいてパラメータ4,パラメータ5およびパラメータ6が生成される。パラメータ4は弓型操作子2の上下の傾き(y1軸上の位置とy2軸上の位置の差)である。パラメータ5はy軸(実施形態ではy1軸)に投影される弓型操作子2の高さ(y1軸上の上端位置と下端位置の差)である。パラメータ6はy軸に投影されるスリット32の高さである。
【0038】
弓型操作子2を往復運動させながら、その往復の速度を変化させることによってパラメータ3が変化する。往復させる位置をコントローラ本体1の前後方向に移動させることによってパラメータ1が変化し、前後方向に傾けることによってパラメータ2が変化する。また、弓形操作子2をコントローラ本体1の上下方向に傾けることによってパラメータ5が変化し、弓型操作子2をコントローラ本体1の前後方向に(弓型操作子2の長尺軸を中心に)傾けるとパラメータ4およびパラメータ6が変化する。ここで、パラメータ5は弓型操作子2をカマボコ型の被摺動部12に沿って上下の傾きを変化させる演奏操作によって生成されるパラメータであり、自然弦楽器の移弦操作に対応するパラメータである。
【0039】
上記の操作方法では、弓型操作子2をコントローラ本体1の前後方向に傾けると(弓型操作子2を寝かせると)、図8(C)のようにy軸に投影される操作子自体の高さおよびスリット32の高さが一緒に変化して(短くなって)パラメータ4およびパラメータ6が比例的に変化するが、図7(B),(C)のように機構的にスリットの高さを変化させるシャッタを設けることにより、図8(A)→同図(B)のように弓型操作子2を寝かせないでスリットの高さのみを変化させることが可能になる。
【0040】
図7(B),(C)は上記スリット32の上下方向の長さを機構的に変化させることができるようにした例を示す。同図(B)において、縦部30の右側面の先端部下端および後端部下端にはアーム35a,bが揺動自在に支持されており、このアーム35a,35bの他端はシャッタ34の両端部に揺動自在に支持されている。このシャッタ34は縦部30とほぼ同じ前後長を有し且つ約半分の高さを有する長板状をなしており、後端部(グリップ部33側)に指で掴む把手状のツマミ部34aが形成されている。アーム35a,bはともにコイルバネ36a,bによって底面部31に対して直立するように付勢されており、この状態でシャッタ34は縦部30の上方に位置し、スリット列32は完全に開口している。演奏者が弓状操作子2のグリップ部33を握るとともに、シャッタ34のツマミ部34aの凹部f2に親指または人指し指を掛けてこれを引くとアーム35a,bがバネ36a,bの付勢力に反してグリップ部33側に揺動する。この揺動により、シャッタ34が下に下りてきて、スリット列32を上から塞いでゆく、これにより、図8(B)に示すように弓状操作子2を寝かせなくてもy軸のフォトセンサ列が検出するスリットの高さが小さくなる。このように、このシャッタ34を用いてスリット列32の高さを変化させることにより、弓状操作子2を寝かせなくてもスリットの高さを低くすることができ、スリット列32の高さの変化と弓状操作子2の高さの変化、すなわちパラメータ6とパラメータ4とを別々に変化させることができる。
【0041】
また、シャッタ34側に同図(C)に示すようなボタン式のストッパ40を設け、縦部30にこのストッパの突起41と嵌合する凹部(または孔)42を1または複数設ける構成にしてしてもよい。、演奏者は所定の凹部42にストッパ40の突起41を嵌合させることにより、スリット列32の高さを所望の高さで固定することができ、スリット列の高さの制御が容易になり、操作技術が未熟でも自由なスリット幅で演奏することができる。
【0042】
図10は同弦楽器型コントローラと音源などの電子回路とを接続した電子楽器のブロック図を示している。前記フォトセンサ列x1−1〜n,x2−1〜n,y1−1〜m,y2−1〜mや圧力センサ19などのセンサ群51およびモジュレーションホイール16、シーケンスボタン17−1,2、楽器種類選択スイッチ18などの操作部52は制御部50に接続されている。制御部50はマイクロコンピュータで構成されており、プログラムや楽器種類選択テーブルなどを記憶する制御用メモリ53を備えている。また、制御部50にはシーケンスメモリ54が接続されている。シーケンスメモリ54は前記シーケンスボタン17の1キープレイ操作によって順次読み出されるシーケンスデータを記憶している。
【0043】
図11は前記シーケンスメモリ54に記憶されるシーケンスデータの構成を示す図である。このシーケンスデータは音高データ列のみで構成されている。1キープレイがスタートするとシーケンスボタン17のオンにしたがって先頭から順に1データずつ読み出される。通常のMIDIデータのようにデュレーションデータとイベントデータの組み合わせにしてもよいが、1キープレイにおいては、音高以外の要素(発音タイミングや音量,音色など)は全て演奏者が操作するためこのようなデータで十分である。このようなデータにすることによって、メモリ54の記憶容量に対する曲数または曲長データ数を多くすることができる。
【0044】
図12は楽器種類選択テーブルを示す図である。楽器種類選択テーブルは前記楽器種類選択スイッチ18(181〜188)の各スイッチに対応する8個のエリアで構成されており、各エリアにはそのスイッチで選択される楽器名,音色データ,パラメータ変換テーブル,操作角度テーブルなどが記憶されている。音色データは選択された楽器の基本的な音色を決定するデータであり、この楽器が選択されたとき音源55に送信される。
【0045】
パラメータ変換テーブルは弓型操作子2やモジュレーションホイール16の操作によって生成されたパラメータ(生パラメータ)を楽音制御パラメータに変換するためのテーブルである。この変換は、当該選択された楽器の演奏形態や特性を考慮して音源55やDSP56を最適に制御できるように行われる。たとえば、特開平3−58095号公報や特開平3−48891号公報などに開示されているいわゆる物理モデル音源の場合には、図9のパラメータ3を弓速パラメータとし、圧力パラメータを弓圧パラメータとし、他のパラメータを線形回路の各部ゲインを設定するパラメータとしてそのまま音源55に入力する。また、上記生パラメータをFM音源などの音源に供給する楽音制御パラメータに変換する場合には、パラメータ1,パラメータ3,圧力パラメータに基づいて音量制御パラメータを作成し、そしてこのパラメータ1,パラメータ3,圧力パラメータを含む全てのパラメータが音色の制御に寄与しているためこれらのパラメータを総合的に考慮して音色制御パラメータを生成すればよい。さらに、パラメータ2やパラメータ6などのパラメータをビブラートなどの効果を制御するための効果制御用パラメータとして用いてもよい。
【0046】
また、操作角度テーブルは、弓形操作子2の被摺動部12に対する上下方向の角度すなわち移弦操作角度を示すパラメータ5に基づいて演奏弦を決定するためのテーブルである。バイオリン,チェロなどの4弦の楽器であれば、図12および図13(A)に示すように弓型操作子2の操作可能な角度範囲θを4等分(θ/4)して各分割された角度範囲に1〜4の演奏弦を割り当てる。また、ガンバ系などの6弦の楽器であれば、図12および図13(B)に示すように弓型操作子2の操作可能な角度範囲θを6等分(θ/6)して各分割された角度範囲に1〜6の演奏弦を割り当てる。このテーブルによって割り出された演奏弦番号は、音色制御や音高制御に用いることができる。演奏弦番号を音色制御に用いる場合は、低音弦が演奏されている場合には高次倍音の少なく太くてこもった音、高音弦が演奏されている場合には高次倍音が多く細くて明るい音などに制御する。また、演奏弦番号を音高制御に用いる場合には、上述したように、正規の音高に対応する弦よりも高音弦が演奏された場合には3度または5度上の音を正規音に代えてまたは正規音と並行して発音し、正規の音高に対応する弦よりも低音弦が演奏された場合には3度または5度下の音を正規音に代えてまたは正規音と並行して発音するように制御する。また、音源55に複数の弦のそれぞれに対応する発音チャンネルを予め割り当てて各発音チャンネルにそれぞれ異なる音色データをセットしておき、上記テーブルで割り出された演奏弦に対応する発音チャンネルを動作させるようにしてもよい。
【0047】
図10において、制御部50は、楽器種類選択スイッチ18が操作されたとき楽器種類選択テーブルから操作されたスイッチ181〜188に対応するエリアを選択設定する。弓型操作子2や操作部52に含まれるモジュレーションホイール16,シーケンスボタン17を用いた演奏時には、シーケンスボタン17の操作に応じてシーケンスメモリ54からシーケンスデータを読み出して音源55に供給するとともに、センサ群51からの検出値入力やモジュレーションホイール16の操作量入力に応じて生パラメータを生成し、この生パラメータを上記パラメータ変換テーブル,操作角度テーブルを用いて楽音制御パラメータに変化して音源55やDSP56など所定の部位にこれを供給する。
【0048】
音源55はこれらのデータに基づいて楽音信号を形成し、DSP56に入力する。DSP56は制御部50から入力されたパラメータに基づいて楽音信号に対して残響などの効果を付与しサウンドシステム57に入力する。サウンドシステム57は入力されたディジタルの楽音信号をアナログ信号に変換するとともにスピーカ58から出力可能なレベルまで増幅する。増幅されたアナログ信号はスピーカ58に出力される。
【0049】
図14〜図20は上記電子楽器の動作を示すフローチャートである。これらのフローチャートは、約30ms程度の間隔で繰り返し実行されるメインルーチンによって順次呼び出されるサブルーチンとして実行される。各フローチャートと前記シーケンスメモリ54,音源55との関係を図21に示す。センサチェック動作(図15,16)によって、演奏装置の各種センサの検出値をチェックする。次に、この検出値を用い、パラメータ生成動作(図17,図18)によって弦楽器型演奏装置としてのパラメータ(生パラメータ)を生成する。そして、パラメータ変換動作(図20)が、この生パラメータを楽音制御パラメータに変換する。この変換動作は、楽器種類選択動作(図14)で選択された楽器種類選択テーブル(図12)を用いて行われる。この楽音制御パラメータは音源55に供給される。一方、シーケンスボタン17の操作をシーケンス動作(図19)によって検出し、これによってシーケンスメモリ55から読み出された自動演奏データが音源55に供給される。音源55はこの自動演奏メモリと楽音制御パラメータに基づいて楽音信号を生成して出力する。
【0050】
図14は楽器種類選択スイッチの操作に対応する動作を示している。まず、s90,s91で楽器種類選択スイッチ181〜188のいずれかが操作されたか否かを判断する。いずれのスイッチも操作されていない場合には全てのジャッジ処理を右にスキップしてそのままリターンする。いずれかのスイッチが操作された場合には、楽器種類選択テーブル(図12)からその操作されたスイッチに対応するエリアを選択し(s92,s94)、該エリアに記憶されている音色データを音源55に送信する(s93,s95)。
【0051】
図15,図16はセンサチェック動作を示すフローチャートである。この動作はコントローラ本体1に設けられている各種センサや操作子の検出内容を読み取る動作である。まず、右側のx1軸(図3参照)のフォトセンサx1−1〜nの検出値を取り込む。センサ番号を示すポインタiに1をセットし(s1)、x1−iの内容をチェックする(s2)。そしてこれがオンしていた場合にはレジスタx1(i) をセットし(s3→s4)、オフしていた場合にはレジスタx1(i) をリセットする(s3→s5)。iに1を加算しつつ(s7)、この動作をポインタiがnになるまで(s6)、上記動作を繰り返す。次に、左側のx2軸(図3参照)のフォトセンサx2−1〜nの検出値を取り込む。センサ番号を示すポインタiに1をセットし(s11)、x2−iの内容をチェックする(s12)。そしてこれがオンしていた場合にはレジスタx2(i) をセットし(s13→s14)、オフしていた場合にはレジスタx2(i) をリセットする(s13→s15)。iに1を加算しつつ(s17)、この動作をポインタiがnになるまで(s16)、上記動作を繰り返す。
【0052】
x軸フォトセンサ列の検出値の取り込みののちy軸フォトセンサ列の検出内容を取り込む。まず、右側のy1軸のフォトセンサy1−1〜mの検出値を取り込む。センサ番号を示すポインタiに1をセットし(s21)、y1−iの内容をチェックする(s22)。そしてこれがオンしていた場合にはレジスタy1(i) をセットし(s23→s24)、オフしていた場合にはレジスタy1(i) をリセットする(s23→s25)。iに1を加算しつつ(s27)、この動作をポインタiがmになるまで(s26)、上記動作を繰り返す。次に、左側のy2軸のフォトセンサy2−1〜mの検出値を取り込む。センサ番号を示すポインタiに1をセットし(s31)、y2−iの内容をチェックする(s32)。そしてこれがオンしていた場合にはレジスタy2(i) をセットし(s33→s34)、オフしていた場合にはレジスタy2(i) をリセットする(s33→s35)。iに1を加算しつつ(s37)、この動作をポインタiがmになるまで(s36)、上記動作を繰り返す。
こののち、圧力センサ値を読み取り(s38)、モジュレーションホイールの操作値(可変抵抗器の抵抗値)を読み取る(s39)。
【0053】
図17,図18はパラメータ生成動作を示すフローチャートである。このパラメータ生成は上記センサの検出値に基づいて生パラメータを生成する動作である。s41〜s44は、弓型操作子2が被摺動部12の前後どの位置を通過しているかを検出し、これに基づいてパラメータ1,パラメータ2を算出する動作である。まず、レジスタx1(i) およびx2(i) をスキャンし(s41)、オフしているセンサの番号iを検出する。オフしているのはその位置を弓型操作子2が通過していることを示す。オフしているセンサが複数ある場合には、その中央の番号を抽出する。オフしているセンサの番号をx1,x2のレジスタにセットする(s42)。そして、このx1,x2の平均値をパラメータ1とする。これが弓型操作子2の前後の通過位置である。そして、x1とx2との差を算出してこれをパラメータ2とする。このパラメータ2が図9に示すように、弓型操作子2の前後方向の傾きである。自然楽器ではこの傾きが発音される楽音に反映されることはないが、この弦楽器型コントローラにおいては、これもパラメータとして記憶することにより、何らかの楽音制御に用いることができるようにしている。たとえば、このパラメータをボーイングチェッカ機能に利用することができる。すなわち、弓型操作子2がx軸に対して直角に操作されているかをこのパラメータでチェックし、ほぼ直角ならば正規の演奏音を発生し、斜めならば正規音よりも1オクターブ高い音を発生させて注意を促す。さらに、もっと斜めならばさらに1オクターブ高い音を発生させるようにする。これにより、弓型操作子2のボーイングの角度を音で確認することができ正しいボーイングを身につけることができる。さらに、この機能を意識的に使用することにより、裏声を発するような演奏効果を出すこともできる。
【0054】
s45〜s53は弓型操作子2の往復運動の操作速度を検出する動作である。まず、フォトセンサys(図3(B)参照)がオンしているかオフしているかを判断する(s45)。フォトセンサysはy軸のフォトセンサのなかから選択された1つのフォトセンサであり、図2のようにバイオリンタイプで演奏される場合には右側のy1軸のフォトセンサ列のうちの中央付近の1つが選択され、チェロタイプとして立てて演奏される場合には左側のy2軸フォトセンサ列のうちの中央付近の1つが選択される。このysのどのセンサにするかは、楽器種類選択テーブルに楽器種類毎に記憶しておき、楽器種類選択スイッチ18の操作で選択されるようにすればよい。また、弓型操作子2を演奏操作したときそのスリットが必ず通過する位置のフォトセンサが選択され、弓型操作子2の傾きなどに応じてysが自動的に切り換えられるようにしてもよい。
【0055】
そしてこのysがオンしていればスリット32aを検出しており、オフしていればスペーサ32bを検出していると判断する。ysがオンしている場合には、s46以下に進む。s46ではフラグFsを判断する。このフラグFsはフォトセンサysがオンしているときセットされるフラグである。現在ysがオンしておりFsが1(セット)であればずっとスペーサを検出しているということであるため、s46の判断でこの動作をスキップして次の動作に進む。一方、ysがオンしておりFsが0(リセット)であれば、今回のこの動作と前回のこの動作との間に検出対象がスペーサ32bからスリット32aに移動したことを意味するため、スペーサ32bの検出時間をカウントするタイマtの値をパラメータ3として記憶し(s47)、このタイマtをリセット(再スタート)する(s48)。そして、Fsをセットして(s49)、次の動作に進む。
【0056】
現在ysがオフしている場合にはs45からs50に進む。ここでFsが0(リセット)であればずっとスペーサ32bを検出しているということを意味するため、s51〜s53の動作をスキップして次の動作に進む(s50)。一方、ysがオフしておりFsがセットしていれば、今回のこの動作と前回のこの動作との間に検出対象がスリット32aからスペーサ32bに移動したことを意味するため、スリット32aの検出時間をカウントしていたタイマtの値をパラメータ3として記憶し(s51)、このタイマtをリセットする(s52)。そして、Fsをリセットして(s53)、次の動作に進む。
【0057】
なお、センサ枠13内に弓型操作子2が挿入されていないときは、タイマtはカウントし続けるが、タイマtのカウント値が所定値よりも大きいときは弓型操作子2の操作無しとしてこのカウント値を採用しないことにより、誤った制御を防ぐことができる。
【0058】
s55〜s59では、レジスタy1(i) ,y2(i) をスキャンして弓型操作子2の上下の傾きを表すパラメータ4(図9参照:以下同じ)および弓型操作子2のy軸に投影された高さを表すパラメータ5を算出する。パラメータ4は自然楽器の移弦操作に対応するパラメータであり、パラメータ5は自然楽器においては弦に接触する毛の本数を調節する弓の寝かせ具合に対応するパラメータである。まず、s55ではレジスタy1(i) およびy2(i) をスキャンする(s55)。そして、y1軸,y2軸において弓型操作子2の通過よってオフしているセンサのうち最も下のものをそれぞれ割り出し、この番号をy1,y2にセットする(s56)。そしてy1軸において弓型操作子2の通過によってオフしているセンサのうち最も上のものをy3とする(s57)。そしてy1とy2の差を算出し、これをパラメータ4として記憶する(s58)。すなわち、右側(y1軸)における通過位置と左側(y2軸)における通過位置の差が上下の傾きを表すパラメータ4として設定される。つぎに、y3とy1の差を算出し、これをパラメータ5として記憶する。このパラメータ5により弓型操作子2を真っ直ぐたてて演奏しているか寝かせて演奏しているかを判定することができる。なお、被摺動部12の形状は変化しないため、この被摺動部12と弓型操作子2の接触位置を考慮することにより、前記y1またはy2のうちいずれか一方のみで弓型操作子2の上下の傾きを割り出すこともできる。この場合、被摺動部12に弓型操作子2が接触していることが条件となるので、圧力センサ14の値が所定値以上であることをもう1つの条件とするか、あるいは、ysがオフ(入光しないこと)をもう1つの条件にすると、確実に上記上下の傾きを割り出すことができる。弓型操作子2の先端部で演奏しているときはセンサ枠13の反対側に弓形操作子2の先端部が出ない場合もあるが、この場合には上記方式でパラメータ4を割り出すようにしてもよい。
【0059】
さらに、y1軸フォトセンサ列のうち、前記弓型操作子2の通過位置(y3〜y1)の間でオンしている最低位のセンサと最高位のセンサとをレジスタy1(i) から割り出して、その番号をそれぞれy4,y5とする(s61,s62)。これらの差y4−y5がスリット32aの高さであり、これをパラメータ6として記憶する(s63)。なお、y1軸のフォトセンサ列の検出位置にスリット32aでなくスペーサ32bがある場合には上記y4,y5が検出されないが、このときはこのパラメータ6を書き換えず、前回の値をそのまま用いるものとする。こののち圧力センサの検出値に基づいて圧力パラメータを生成し(s64)、モジュレーションホイールの操作量に応じてモジュレーションパラメータを生成する(s65)。
【0060】
図19はシーケンスボタン操作対応動作である。この動作はシーケンスボタン17−1,17−2のいずれかがオンまたはオフされたことを検出してキーオンシーケンスプレイを進行させる動作である。まず、シーケンスボタン17−1または17−2のいずれかでオンイベントが発生したか否かを判断する(s70)。オンイベントが発生すれば、このオンによって両方のシーケンスボタンがオンしたか否かを判断する(s72)。両方がオンした場合、すなわち、既に一方がオンしておりさらに今回他方がオンされた場合には、レガート演奏動作であるとしてs75の動作に進み、一方のみ(今回オンされたボタンのみ)オンした場合には、通常の1キープレイの演奏動作であるとしてs73に進む。
【0061】
レガート動作であるとしてs75に進むと、現在発音中の楽音の状態をそのまま維持して(アタックをつけないで)音高のみ変化させるため、現在発音中のチャンネルを検索し(s75)、シーケンスメモリから現在ポインタが指している音高データを読み出して(s76)これを該発音チャンネルに音高データとして送出する(s77)。そしてポインタを歩進する(s78)。一方、通常の演奏動作でs73に進んだ場合には、現在発音しているチャンネルがないため、新たに発音チャンネル(空チャンネル)を選択して(s73)、このチャンネルに対してノートオン信号を送出する(s74)。そして、s76以下の動作を実行する。
【0062】
なお、音源55における楽音の発音は、この動作によるノートオン信号,音高データの入力に加えて、弓型操作子2などの操作に基づいて生成される楽音制御パラメータによって行われる。したがって、弓型操作子2を操作しないでシーケンスボタン17を操作した場合には楽音を発音しないでシーケンスのみ進むことになるが、これによりシーケンスを1つ進ませたのちおもむろに発音するという奏法が可能になる。
【0063】
一方、発生した操作イベントがシーケンスボタンのオフイベントであった場合(s80)には、他方のシーケンスボタンがオンしているか否かを判断する(s81)。他方がオンしている場合には、今回のオフイベントはレガート演奏で前の音のボタンがオフされたのみであるためこのままリターンする(s81)。一方、他方がオフしている場合には、通常の演奏動作で消音を指示するボタンオフであるため、現在発音中のチャンネルを検索し(s82)、この発音チャンネルに対してノートオフ信号を送出する(s83)。
【0064】
この電子楽器における1キープレイの基本操作はシーケンスボタン17−1およびシーケンスボタン17−2を交互にオン・オフすることであるが、レガート演奏の場合には、シーケンスボタンの一方をオンしたままにしておき、他方をオン・オフすることによってシーケンスを進めることもできる。
【0065】
図20はパラメータ変換動作を示すフローチャートである。この動作は生パラメータを楽音制御パラメータに変換する動作である。まず、現在ノートオン中であるかを判断する(s100)。ノートオン中でなければ楽音制御パラメータは不要であるためそのままリターンする。ノートオン中であれば、パラメータ5を読み取り(s101)、楽器種類選択スイッチ18によって選択された楽器種類の操作角度テーブルを参照して演奏弦を割り出す(s102)。つぎに、すべての生パラメータに基づいて楽音制御パラメータを変換生成する(s103)。この変換生成された楽音制御パラメータを音源55やDSP56などの対応する動作に送信して(s104)、楽音を制御する。
【0066】
なお、上記実施形態でフォトセンサ列をx軸,y軸ともセンサ枠13の左右に1列ずつ設けたが、フォトセンサ枠13の内部全体に設けるようにしてもよい。この場合、センサの配列を縦横直角のマトリクス状に配列してもよく、斜め方向にダイヤモンド状や並行四辺形状に配列してもよい。
【0067】
この実施形態では、弦楽器型コントローラ1をキーオンシーケンスプレイシーケンサとして使用したが、これに限定されることなく、通常の電子擦弦楽器として、各種センサからのパラメータを楽音制御に利用するようにしてもよい。この場合、ネック部11には従来どおりの音高決定用操作部を配し、弓型操作子2の被摺動部12に対する上下角(移弦制御)をピッチ制御に用い、この両方で音高を決定して、操作子2と被摺動部12とで音色等の表現を出すようにしてもよい。
【0068】
【発明の効果】
以上のように請求項1の発明によれば、棒状演奏操作子に設けたスリット列によってこの棒状演奏操作子の操作態様を検出するようにしたことにより、棒状演奏操作子に複雑な機構部を設ける必要がなくなるとともに装置本体と棒状演奏操作子とを接続する必要がなくなるため、演奏者の演奏操作の自由度が高くなり表現力を向上することができる。また、スリットの様々な動きによって演奏態様を検出することができるため、多くの種類の演奏態様を検出することがでるようになる。
【0069】
また、請求項2の発明によれば、自然楽器の移弦操作に対応する演奏態様を検出することができるため、この検出内容により移弦と同じような音色制御をすることができ、自然楽器をよりよくシミュレートすることができる。
【0070】
また、請求項1、2の発明によれば、シーケンスデータ記憶手段に記憶されている音高データ列を進行操作子の操作に応じて読み出して楽音信号形成手段に供給することにより、たとえばボタンスイッチのオンなどの簡略な操作で曲を演奏することができる。さらに、上記発明の弦楽器型演奏装置の検出内容で楽音の音色等を制御するため、非常に多彩な楽音制御が可能になり表現力を向上することができ、簡略な操作で表現力豊かな演奏が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施形態である弦楽器型コントローラの平面図
【図2】同弦楽器型コントローラの使用形態を示す図
【図3】同弦楽器型コントローラのセンサ配列を示す図
【図4】同弦楽器型コントローラのセンサ配列を示す図
【図5】図3におけるA−A矢視図
【図6】図3におけるC−C矢視図
【図7】同弦楽器型コントローラの弓型操作子の構成を示す図
【図8】同弓型コントローラのスリット幅制御の方式を示す図
【図9】同弦楽器型コントローラで生成されるパラメータの種類を示す図
【図10】同弦楽器型コントローラをキーオンシーケンスプレイの電子楽器に適用した場合のブロック図
【図11】同電子楽器に記憶されるシーケンスデータを示す図
【図12】同電子楽器の楽器種類選択テーブルを示す図
【図13】同楽器種類選択テーブルに含まれる操作角度テーブルの操作弦割り出しの角度範囲を示す図
【図14】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図15】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図16】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図17】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図18】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図19】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図20】同電子楽器の動作を示すフローチャート
【図21】上記フローチャート間の関係を説明する図
【符号の説明】
1…胴部
2…弓状操作子
10…胴部
11…ネック部
12…被摺動部
13…センサ枠
14…圧力センサ
15…左手操作部
16…モジュレーションホイール
17−1,17−2…シーケンスボタン
18…楽器種類選択スイッチ群
20(20−1,20−2)…発光部
21…LED
22…光ファイバレンズ
23(23−1,23−2)…受光部
24…光ファイバ
25…受光素子(フォトダイオード)
26…発光素子列
27…受光素子列
28…発光素子列
29…受光素子列
30…縦部
30a…(ストッパ37が嵌合する)凹部
31…底面部
32…スリット列
32a…スリット
32b…スペーサ
33…グリップ
34…シャッタ
34a…ツマミ部
35…アーム
36…コイルバネ
37…ストッパ
50…制御部
51…センサ群
52…操作部
53…制御用メモリ
54…シーケンスメモリ
55…音源
56…DSP
57…サウンドシステム
58…スピーカ
x1−1〜n…x1軸フォトセンサ列
x2−1〜n…x2軸フォトセンサ列
y1−1〜m…y1軸フォトセンサ列
y2−1〜m…y2軸フォトセンサ列

Claims (5)

  1. 被摺動部を有する楽器本体と該被摺動部において軸方向に往復運動するように摺動操作される棒状演奏操作子とからなる弦楽器型演奏装置と、音高データ列からなるシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、進行操作子と、楽音信号形成手段と、制御手段とを備え、
    前記弦楽器型演奏装置は、
    前記棒状演奏操作子に、上記軸方向にスリット状の透過部と遮光部とを交互に列状に配置したスリット列形成され、
    前記楽器本体に、前記被摺動部において前記スリット列を用いて前記棒状演奏操作子の操作態様を検出する操作態様検出手段設けられ、
    前記制御手段は、この検出された前記棒状演奏操作子の操作態様に応じた楽音制御パラメータを生成して前記楽音信号形成手段に供給するとともに、前記進行操作子が操作される毎に前記シーケンスデータの音高データを順次前記シーケンスデータ記憶手段から読み出して前記楽音信号形成手段に供給し、
    前記楽音信号形成手段は、供給された音高データと楽音制御パラメータとを用いて楽音信号を生成する、
    ことを特徴とする電子楽器。
  2. 被摺動部を有する楽器本体と該被摺動部において軸方向に往復運動するように摺動操作される棒状演奏操作子とからなる弦楽器型演奏装置と、音高データ列からなるシーケンスデータを記憶するシーケンスデータ記憶手段と、進行操作子と、楽音信号形成手段と、制御手段とを備え、
    前記弦楽器型演奏装置は、
    前記楽器本体に、前記棒状演奏操作子の前記被摺動部に対する上下の傾きを検出する移弦検出手段設けられ、
    前記制御手段は、この検出された前記棒状演奏操作子の前記被摺動部に対する上下の傾きに応じた楽音制御パラメータを生成して前記楽音信号形成手段に供給するとともに、前記進行操作子が操作される毎に前記シーケンスデータの音高データを順次前記シーケンスデータ記憶手段から読み出して前記楽音信号形成手段に供給し、
    前記楽音信号形成手段は、供給された音高データと楽音制御パラメータとを用いて楽音信号を生成する、
    ことを特徴とする電子楽器。
  3. 前記操作態様検出手段は、前記楽器本体に対する前記棒状演奏操作子のスリットの高さを検出する手段である、ことを特徴とする請求項1に記載の電子楽器。
  4. 前記棒状演奏操作子に、スリットの高さを変更するスリット高可変手段を設けた、ことを特徴とする請求項3に記載の電子楽器。
  5. 前記操作態様検出手段は、前記棒状演奏操作子の前記被摺動部に対する前後方向に対する傾きを検出する手段である、ことを特徴とする請求項1、3及び4の何れかに記載の電子楽器。
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