JP3703623B2 - 建材の取付構造およびその取付具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建材を建材取付体に取り付けるための構造、およびその取付具に係り、例えば、集合住宅のベランダを各戸ごとに仕切るための間仕切りパネルを住宅本体に取り付ける際、あるいは、建物の手摺りの支柱同士の間に配置されるパネルを支柱に取り付ける際等に利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
集合住宅のベランダは各戸の並設方向に長く形成されているため、このベランダには、各戸ごとに専用区域を仕切るための建材としての間仕切りパネルが設けられる。この間仕切りパネルは、住宅本体に取付具を介して取り付けられ、この取付具は、従来、取付具本体と、間仕切りパネルに上下方向に形成された溝に頭部がスライド自在に挿入されたボルトとからなり、取付具本体を住宅本体に結合するとともに、間仕切りパネルの溝にボルトの頭部を挿入した後、間仕切りパネルの持ち運びによってこのボルトを取付具本体に近づけてボルトの軸部を取付具本体の孔に挿入し、孔から突出したボルトの軸部にナットを螺合して締め付けることにより、間仕切りパネルを取付具を介して住宅本体に取り付けるようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
この従来のベランダ用間仕切りパネルの取付構造によると、ボルトの頭部が挿入される間仕切りパネルの溝は上下方向に延びているため、住宅本体に結合した取付具本体に間仕切りパネルの持ち運びによってボルトの軸部を近づける際、ボルトが溝に沿って落下してその位置が変わってしまい、このため、ボルトの軸部を取付具本体の孔に挿入する作業を所定通り行うことが難しく、例えば、間仕切りパネルを持ち運ぶ作業者が指でボルトを溝の所定位置に押さえながら間仕切りパネルを取付具本体に近づける作業を行わなければならず、作業に多くの手間と時間がかかっていた。
【0004】
このような問題は集合住宅のベランダ用間仕切りパネルに限らず、一般的な建材の取り付けのために溝に沿って移動自在となっているボルト等の取付部材を使用している際にも生じ、また、この溝が上下方向に延びているのではなく、例えば水平方向に延びている場合にもボルト等の取付部材の位置は変動可能であるため、同様な問題が生ずる。
【0005】
また、取付具が例えば取付具本体とボルトという複数の部材からなるのではなく、それ自身1個の部品からなり、この取付具の一部が建材またはこの建材が取り付けられる建材取付体に形成された溝にスライド自在に係合されている場合にも、取付具の位置は溝に沿って移動可能であるため、建材取付体への建材の取付作業は面倒なものとなる。
【0006】
本発明の目的は、溝にスライド自在に挿入されている部材または部分を有している取付具を使用しても、ベランダ用間仕切りパネル等の建材を集合住宅本体等の建材取付体に簡単、確実に取り付けることができるようになる建材の取付構造およびその取付具を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る建材の取付構造は、建材と、この建材が取り付けられる建材取付体と、これらの建材と建材取付体とのうちの少なくとも一方に形成された溝にスライド自在に係合し、建材を建材取付体に取り付ける取付具とを含んで構成される建材の取付構造において、取付具が仮止め部材で前記溝に仮止めされていることを特徴とするものである。
【0008】
この建材の取付構造では、取付具は溝に仮止め部材で仮止めされるため、取付具が溝に沿って移動するのを防止することができるようになる。このため、取付具を介して建材を建材取付体に取り付けるとき、取付具を一定位置に維持させることができ、これにより、取付作業の簡単化、容易化を達成できる。
【0009】
取付具がスライド自在に係合する溝は、建材に形成されていてもよく、建材取付体に形成されていてもよい。また、溝が建材と建材取付体の両方に形成され、取付具がこれらの溝にスライド自在に係合するものである場合にも、本発明は適用可能である。
【0010】
また、溝は上下方向に延びるものでもよく、水平方向に延びるものでもよく、さらには、斜め方向に延びるものでもよい。
【0011】
溝が上下方向に延びるものである場合には、水平方向や斜め方向に延びる溝よりも取付具はそれ自身の重量で落下してしまうおそれが大きい。このため、本発明は、上下方向に延びる溝に取付具がスライド自在に係合するものである場合に、特に効果を発揮する。
【0012】
本発明に係る建材の取付具は、建材と建材取付体のうちの少なくとも一方に形成された溝にスライド自在に係合し、建材を建材取付体に取り付けるための建材の取付具において、前記溝に押圧接触される仮止め部材を備えていることを特徴とするものである。
【0013】
この取付具は、溝に押圧接触する仮止め部材を備えているため、先ずこの仮止め部材を溝に押圧接触させることにより、取付具は溝に仮止めされることになる。これにより溝に沿って取付具が移動するのを阻止でき、このため、取付具を使用して行う建材の建材取付体への取付作業を容易、確実に行えるようなる。
【0014】
この取付具を使用して行う建材の取付作業は、溝が建材に形成されている場合でも、建材取付体に形成されている場合でも、これらの両方に形成されている場合でも行え、また、その溝の延設方向は上下方向でもよく、前後や左右の水平方向でもよく、斜めの方向でもよい。さらに、溝は直線的に延びるものでもよく、直線的以外に延びるもの、例えば湾曲的に延びるものでもよい。
【0015】
溝に押圧接触してこの溝に取付具を仮止めするための前記仮止め部材は、例えば、ドライバ等の工具で回転操作されることにより螺進するビスでもよく、工具や手作業で押されることにより前進するピンでもよく、溝に押圧接触する部材であれば、任意な形式、構造の部材でよい。
【0016】
その一方で、この仮止め部材を螺進することにより溝に押圧接触するビスとした場合には、このビスを回転操作するだけで溝に押圧接触させることができるとともに、回転操作を止めるとその位置にビスを停止させることができるため、溝への押圧接触を確実に維持させることができるようになり、また、ビスは入手し易い部品であるため、仮止め部材付きの取付具の製作を容易かつ安価に行えるという効果を得られる。
【0017】
また、取付具はそれ自身1個の部品からなり、その一部分が溝にスライド自在に係合するものであってもよく、あるいは、複数の部材からなり、これらのうちの1個または複数個の部材が溝にスライド自在に係合するものとなっていてもよい。
【0018】
後者の取付具の一例は、取付具本体と、この取付具本体に形成された孔に挿入され、ナットが螺合されるねじ軸と、このねじ軸と一体化され、前記溝にスライド自在に挿入されたスライダとを含んで構成され、ビス等による前記仮止め具がこのスライダに設けられているものである。
【0019】
この取付具によると、取付具本体を建材と建材取付体のうちの一方に結合するとともに、他方に形成されている溝にスライダを挿入し、このスライダに設けられている仮止め部材を溝に押圧接触させてスライダを溝に仮止めした後に、スライダと一体化されているねじ軸を取付具本体の孔に挿入し、この孔から突出したねじ軸の先部にナットを螺合して締め付けることにより、取付具を介して建材を建材取付体に取り付けることを行え、取付具が建材側の部材と建材取付体側の部材とに分かれている場合に、この例の取付具を有効に適用できる。
【0020】
また、このように取付具が、取付具本体と、この取付具本体に形成された孔に挿入され、ナットが螺合されるねじ軸と、このねじ軸と一体化され、前記溝にスライド自在に挿入されたスライダとを含んで構成され、ビス等による前記仮止め具がこのスライダに設けられている場合であって、しかもスライダと重なるように取付具本体が配置される場合には、仮止め部材をこの取付具本体で隠されないスライダの箇所に配置することが好ましい。
【0021】
このようにすると、取付具本体の孔にねじ軸が挿入される前に取付具本体がスライダと重なり、仮止め部材によるスライダの溝への仮止めを解除することによりスライダの位置を溝に沿って移動させることが必要になったときでも、取付具本体に邪魔されることなく仮止め部材を操作して溝へのスライダの仮止めを解除することができるようになり、また、その後にスライダの位置を取付具本体の孔にねじ軸を挿入できる所定位置に止めるために仮止め部材を操作することもできることになり、取付具による建材の建材取付体への取付作業を有効に行えるようになる。
【0022】
なお、仮止め部材を取付具本体で隠されないスライダの箇所に配置するとは、スライダを取付具本体から露出する部分を有する例えば縦長や横長の形状とし、取付具本体から露出した上部や下部あるいは左右の端部に仮止め部材を設けることでもよく、また、取付具本体に開口部や切欠部を形成し、これらを通し見えるスライダの箇所に仮止め部材を設けることでもよい。
【0023】
また、前記ねじ軸は、頭部付きのボルトのその頭部をスライダに溶接またはビス等で固着したものでもよく、頭部付きのボルトのその頭部を切断除去し、残りのボルト軸部を溶接またはビス等でスライダに結合したものでもよく、あるいは、金属または合成樹脂等からなる材料ブロックを削り出し加工することにより、スライダ部分と一体化されて形成されたねじ軸部分でもよい。
【0024】
以上の説明した本発明に係る取付構造および取付具は、任意な建材を任意な建材取付体に取り付けるときに適用でき、その一例は、集合住宅のベランダ用間仕切りパネルを住宅本体に取り付けるときであり、ここでいう住宅本体とは、ベランダが突設されている住宅の外壁でもよく、ベランダの腰壁や床等のベランダ構成部またはこれの構成部材でもよく、これらの外壁と、ベランダの腰壁や床等のベランダ構成部またはこれの構成部材との両方でもよい。
【0025】
本発明にかかる取付構造および取付具は、これ以外に、例えば、手摺りの支柱の間にパネルを支柱に取り付けて配置する場合にも適用することができ、この場合には、パネルが建材となり、支柱が建材取付体となる。
【0026】
また、本発明にかかる取付構造および取付具は、室内に立設される例えばトイレブース用等の間仕切りパネルを建物躯体に取り付ける場合や、車庫等の建物付属物の構成部材をその建物付属物の構造材に取り付ける場合にも適用でき、その用途は任意である。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本実施形態にかかる取付構造および取付具が適用されている集合住宅の一部破断の全体斜視図で、図2は、図1で示されているベランダ用間仕切りパネルの部分を示す側断面図である。
【0028】
図1に示す通り、集合住宅1は2階建てであり、それぞれの階には外壁2からベランダ3が突設され、これらのベランダ3はそれぞれの階における各戸の並設方向に延びている。外壁2とベランダ3の腰壁3Aとの間には、ベランダ3を各戸ごとの専用区域に区画する間仕切りパネル4が配置され、これらの間仕切りパネル4は集合住宅1の住宅本体を構成している外壁2とベランダ3の腰壁3Aに取り付けられている。
【0029】
図2に示されているように、間仕切りパネル4は、上下方向に延びる左右2本の縦材5と、左右方向に延びる上下および中間の3本の横材6と、これらの縦材5と横材6で囲まれる空間を遮断し、この部分を目隠ししている珪酸カルシウム製またはプラスチック製または木製または金属製の板材7を含んで構成されている。図2のIII−III線断面図である図3に示す通り、それぞれの縦材5の裏側には押さえ部材8が設けられ、これらの押さえ部材8を貫通するとともに板材7の端部をも貫通したビス9を縦材5の背面部5Aにねじ込むことにより、板材7は縦材5に押さえ部材8で押さえられながら結合されている。
【0030】
それぞれの縦材5は同一断面形状が連続する押し出し成形品であり、背面部5Aと対面する正面部5Bには溝10が形成され、この溝10は、図2に示されているように、縦材5の全長に亘って上下方向に延設されている。溝10には、間仕切りパネル4を外壁2、ベランダ3の腰壁3Aに取り付けるための取付具11の間仕切りパネル側構成部材がスライド自在に係合している。
【0031】
この取付具11の詳細は、図3のIV−IV線断面図である図4と、図4のV矢視図である図5と、図5の分解図である図6とに示されている。取付具11は、取付具本体12と、ねじ軸13と、板状のスライダ14とを含んで構成されたものとなっている。
【0032】
取付具本体12は板材を平面L字状に折曲したもので、集合住宅1の外壁2に当てがわれてビス15で外壁2に結合される第1面部12Aと、縦材5の正面部5Bに当てがわれ、左右方向に長い長孔16が形成された第2面部12Bとからなる。ねじ軸13は、例えば、図4に示されているように頭部13A付きボルトで形成されており、ボルト軸部13Bをスライダ14の厚さ方向に貫通挿入してこのボルト軸部13Bをスライダ14の表面から直角に突出させ、頭部13Aをスライダ14の裏面に溶接で固着することにより、ねじ軸13は板状のスライダ14に直角に結合一体化されたものとなっている。この結合一体化は縦長のスライダ14の上下方向中央よりも上側で行われている。スライダ14の上下方向中央よりも下側には、図4に示されているスライダ14を貫通するねじ孔17が形成されており、このねじ孔17に仮止め部材であるビス18が螺入されている。
【0033】
図5に示されているように、ビス18が設けられるスライダ14の箇所は、スライダ14の前方に取付具本体12が配置されたとき、この取付具本体12から露出する縦長のスライダ14の下部である。
【0034】
縦材5の溝10は、図6から分かるように、正面部5Bから後方へ延びる左右一対の側壁10Aと、これらの側壁10Aの後端間をつなぐ後壁10Bとで形成された正面が開口している溝となっており、縦材5の正面部5Bには、溝10の前面左右から互いに近づく方向に延びた一対のリップ部20が形成され、これらのリップ部20により溝10の正面開口部10Cの幅は小さくなっている。そして、スライダ14の左右寸法は溝10の開口部10Cの幅寸法よりも大きく、また、溝10の深さ寸法は、頭部13A付きボルトによるねじ軸部13のその頭部13Aの厚さと、スライダ14の厚さとの合計寸法よりも大きい。また、溝10の開口部10Cの幅寸法は、ねじ軸13の直径よりも大きく、かつ、前記ビス18の頭部18Aの直径よりも大きい。
【0035】
リップ部20は縦材5の全長に亘って連続しているものにはなっておらず、リップ部20が切除された部分があり、この部分は開口部10Cよりも幅寸法が大きな溝10の大開口部21となっている。この大開口部21の幅寸法はスライダ14の左右寸法よりも大きく、また、大開口部21の縦寸法はスライダ14の縦寸法よりも大きく、大開口部21からねじ軸13とビス18を備えたスライダ14を溝10に挿入係合できるようになっている。
【0036】
本実施形態では、図2に示されているように、このような大開口部21はそれぞれの縦材5の上下部に2個設けられている。
【0037】
間仕切りパネル4を集合住宅1のベランダ3に取り付ける作業は、次ぎのように行う。
【0038】
先ず、取付具11の取付具本体12を間仕切りパネル4を配置すべき集合住宅1の外壁2、ベランダ3の腰壁3Aの所定箇所にビス15で固定する。この固定は、取付具本体12の第1面部12Aを外壁2、ベランダ3の腰壁3Aに当てがい、第2面部12Bが外壁2、ベランダ3の腰壁3Aから直角かつ鉛直方向となって突出するように行う。次いで、間仕切りパネル4のそれぞれの縦材5の溝10に取付具11のスライダ14を大開口部21から挿入し、スライダ14に設けられているねじ軸13を溝10から突出させる。この溝10へのスライダ14の挿入は、集合住宅1の外壁2、ベランダ3の腰壁3Aに固定した取付具11の取付具本体12の個数と同じ個数のスライダ14について行い、本実施形態では、図2で示す通り、取付具本体12を外壁2に3個、ベランダ3の腰壁3Aに2個それぞれ固定したため、間仕切りパネル4の外壁2側の縦材5の溝10に3個のスライダ14を、ベランダ3の腰壁3A側の縦材5の溝10に2個のスライダ14をそれぞれ挿入する。
【0039】
この後、スライダ14を、そのスライダ14と組み合わせられることにより取付具11を構成することになる所定の取付具本体12と対応する高さ位置まで溝10に沿って移動させ、この高さ位置の調整後、スライダ14のねじ孔17に螺入されているビス18を、このビス18の頭部18Aが露出している溝10から挿入したドライバで回転させ、この回転でビス18を溝10の深さ方向に螺進させ、ビス18の先端を溝10に押圧接触させる。
【0040】
これにより、スライダ14は仮止め部材としてのビス18によって溝10に仮止めされ、これ以後、スライダ14が溝10に沿って落下することはない。
【0041】
このようにビス18でスライダ14を溝10の所定高さ位置に仮止めすることは、全部のスライド14について行う。
【0042】
次いで、作業者は間仕切りパネル4を持ち上げて取付具本体12が固定されている場所まで運び、それぞれのスライダ14に突設されているねじ軸13をそれぞれの取付具本体12の長孔16に挿入し、長孔16から突出したねじ軸13の先部に図6で示した座金22を挿入してナット23を螺合し、ナット23を締め付ける。これにより、間仕切りパネル4の縦材5は取付具本体12とスライダ14とで挟着され、この結果、間仕切りパネル4は取付具11を介して外壁2とベランダ3の腰壁3Aとに取り付けられることになる。
【0043】
なお、取付具本体12の長孔16は左右方向に長いため、ナット23を締め付ける前の調整によって間仕切りパネル4の配置位置を左右方向の適正位置に変更できる。
【0044】
また、間仕切りパネル4の取付作業は次ぎのようにしても行える。
【0045】
先ず、それぞれの取付具11の取付具本体12を集合住宅1の外壁2、ベランダ3の腰壁3Aにビス15で固定し、次いで、それぞれのスライダ14を、間仕切りパネル4の縦材5の溝10におけるそれぞれの取付具本体12と対応すると思われるおおよその高さ位置にビス18で仮止めする。この後、間仕切りパネル4を持ち上げて取付具本体12が固定されている場所まで運び、複数のスライダ14のうちの1個のスライダ14から突設されているねじ軸13を、このねじ軸13と組み合わせられる取付具本体12の長孔16に挿入し、この孔16から突出したねじ軸13の先部に座金22を挿入してナット23を軽く螺合する。
【0046】
次いで、他のスライダ14の高さ位置を、これらのスライダ14と組み合わせられるべきそれぞれの取付具本体12の高さ位置と正確に一致させることができるように、これらのスライド14のビス18をドライバで緩めることによりスライダ14の仮止めを解除する。このとき、図5から分かるように、スライダ14の前方に取付具本体12の第2面部12Bがあって、スライダ14に取付具本体12が重なっていても、ドライバで回転操作されるビス18の頭部18Aは取付具本体12で隠されていないスライダ14の下部にあるため、ビス18をドライバで緩めてスライダ14の仮止めを解除する作業を確実に行えることになる。
【0047】
この後、それぞれのスライダ14の高さ位置をそれぞれの取付具本体12の高さ位置と一致する正確な位置に変更するとともに、これらのスライダ14をビス18で再び仮止めし、次いでこれらのスライダ14のねじ軸13を取付具本体12の長孔16に挿入し、ねじ軸13の先部に座金22を挿入してナット23を螺合する。そして、全部のナット23を強く締め付けることにより、取付具11を介して間仕切りパネル4を集合住宅1の外壁2とベランダ3の腰壁3Aに強固に取り付ける。
【0048】
このように、仮止め部材であるビス18を取付具本体12で隠されることのないスライダ14の箇所に設けると、このような間仕切りパネル取付作業方法を実施できることになり、間仕切りパネルの取付作業を有効に行える。
【0049】
以上説明した本実施形態によると、ベランダ用間仕切りパネル4を集合住宅1の外壁2とベランダ3の腰壁3Aに取り付けるための取付具11は、外壁2とベランダ3の腰壁3Aに固定される取付具本体12と、間仕切りパネル4の縦材5に形成された溝10に挿入されるスライダ14と、このスライダ14に結合一体化されたねじ軸13と、スライダ14に設けられ、このスライダ14を溝10に仮止めするビス18とからなり、ねじ軸13を取付具本体12の長孔16に挿入してナット23を締め付ける前に、溝10内における高さ位置が調整されたスライダ14をビス18で溝10に仮止めできるため、ねじ軸13とスライダ14が上下方向に延びる溝10に沿って落下するのを防止でき、このため、取付具本体12の長孔16へのねじ軸13の挿入作業を容易、確実に行えるようになり、この作業を効率的に実施できるようになる。
【0050】
また、溝10に頭部付きのボルトを挿入係合していた従来と比べて、ボルトによるねじ軸13をスライダ14に取り付け、スライダ14にビス18を設けるだけですむため、従来よりも大幅な構造の変更と使用部材の点数の増加を行うことなく実施できる。
【0051】
また、新たに追加するスライダ14は板材から容易に製作でき、ビス18は簡単に入手できる部品であるため、安いコストで取付具11を作ることができる。
【0052】
【発明の効果】
本発明によると、溝にスライド自在に挿入されている部材または部分を有している取付具を使用しても、建材を建材取付体に簡単、確実に取り付けることができるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる取付構造、取付具が適用されている集合住宅の一部破断の斜視図である。
【図2】図1で示されている建材であるベランダ用間仕切りパネルの部分の側断面図である。
【図3】図2のIII−III線断面図である。
【図4】図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図4のV矢視図である。
【図6】図5等で示されている取付具の分解斜視図である。
【符号の説明】
1 集合住宅
2 建材取付体である集合住宅の外壁
3 ベランダ
3A 建材取付体であるベランダの腰壁
4 建材であるベランダ用間仕切りパネル
5 ベランダ用間仕切りパネルの縦材
10 溝
11 取付具
12 取付具本体
13 ねじ軸
14 スライダ
18 仮止め部材であるビス
Claims (4)
- 建材と、この建材が取り付けられる建材取付体と、これらの建材と建材取付体とのうちの少なくとも一方に形成された溝にスライド自在に係合し、前記建材を前記建材取付体に取り付ける取付具とを含んで構成される建材の取付構造において、
前記取付具は、建材と建材取付体とのうちの他方に固定される取付具本体と、ねじ軸と、スライダとを含んで構成され、
前記ねじ軸は前記スライダに結合一体化されており、このスライダは前記一方に形成された前記溝に移動自在に挿入されているとともに、この溝から突出している前記ねじ軸は、前記スライダと重なるように配置されている前記取付具本体に形成された孔に挿入され、この孔から突出した前記ねじ軸の先部にナットが螺合され、
前記取付具本体で隠されない前記スライダの箇所に仮止め部材が配置され、この仮止め部材によって前記スライダは前記溝に仮止め可能となっていることを特徴とする建材の取付構造。 - 請求項1に記載の建材の取付構造において、前記仮止め部材は、前記スライダに貫通形成されたねじ孔に螺入されたビスであり、このビスを前記溝の深さ方向に螺進させてビス先端を前記溝に押圧接触させることにより、前記スライダは前記溝に仮止めされることを特徴とする建材の取付構造。
- 請求項2に記載の建材の取付構造において、前記ビスはドライバで回転操作される頭部を有するビスであり、前記溝の開口部の開口幅はこの頭部の直径よりも大きくなっていることを特徴とする建材の取付構造。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の建材の取付構造において、前記スライダの寸法よりも開口部の幅寸法が小さくなっている前記溝には、前記スライダの寸法よりも大きい大開口部が形成され、この大開口部から前記スライダが前記溝に挿入可能となっていることを特徴とする建材の取付構造。
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JPH11293823A (ja) | 1999-10-26 |
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