JP3702803B2 - 浴室カウンターの取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、浴室カウンターの取付構造に関する発明である。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来から、浴室にはその壁面から略水平に棚板が突設されると共に上記棚板の前面から幕板が垂設され、上記幕板により前面から目隠しされた棚板の下方の空間に給水管等に連通してカランやシャワーなどに至る配管が配置されて浴室カウンターが形成される。ここで、棚板は浴室の壁面に沿わせて複数並設したキャリアにより下面から固定され、幕板は上記キャリアの前面に固定されている。このキャリア1’は、図13に示すように矩形状枠で形成されており、その矩形状枠で囲まれた枠内部5に上記配管が挿入配置される。図13に示す配管40は上記配管のうち棚板の下面に沿わせて配置されるカラン等に至る配管を示すものである。
【0003】
上述した矩形状枠に形成したキャリア1’を用いた浴室カウンターの施工は、まず、上記キャリア1’を浴室の壁面2に取り付け、つぎに、キャリア1’の枠内部5に略水平方向に配管を挿通させて配置し、最後に、キャリア1’に棚板及び幕板を固定して行われる。このように、矩形状枠のキャリア1’の枠内部5に配管を配置させる施工においては、既に壁面2に取り付けられたキャリア1’の枠内部5に配管を略水平方向に挿通させて配置するような施工方法しか採用できないものであって、つまり、棚板の下方にあらかじめ配置した配管をキャリア1’を壁面に固定させる際に枠内部5に配置させるといった施工方法を採用することはできないものである。そのため、キャリア1’の壁面への固定と配管の配置との順序を変更させたりするような臨機応変な施工を行うことができないといった施工性の悪さが指摘されていた。
【0004】
また、寒冷地などでは浴室の未使用時に、棚板の下方に配置される配管内に滞留した水が凍結することがあるために、上記配管の最下端部分に水抜きを行い得る水抜き栓を設け、上記水抜き栓を開放して配管内に滞留した水を配管外に排出する水抜き作業を行う。しかし、上述したように配管はそれぞれキャリア1’の枠内部5を貫通するように配置されるためにその配置位置が制限されるものであり、例えば、図13に示すように、棚板の下方に配置される配管のうち棚板の下面に沿わせて配置された配管40においては、キャリア1’の棚板を載置させる部分を避けるように下方に屈曲させて配置させねばならない場合もあり、このような場合では配管40の屈曲部分に留まった水の水抜きが完全には行われずに配管40内に残水が残ってしまい、配管40の屈曲部分における配管40内の残水が凍結することで、配管40を塞いでしまったりすることや、凍結による水の体積膨張等により配管40を痛めてしまったりするといった問題があった。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、キャリアの枠内部に配管を配置する施工を含めた浴室カウンターの施工性を向上させる浴室カウンターの取付構造を提供することを課題とし、加えて上記配管の水抜きも確実に行わせるようにした浴室カウンターの取付構造を提供することを課題とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の請求項1に係る浴室カウンターの取付構造は、浴室の壁面2から棚板3を略水平に突設し、上記棚板3の前端から幕板4を垂設し、棚板3の下面を載置して固定する棚板載置部10と幕板4の裏面を固定する幕板固定部12と浴室の壁面2に固定する壁面固定部11とを有した矩形状枠のキャリア1を浴室の壁面2に沿わせて複数並設し、上記キャリア1の一部に矩形状枠のキャリア1が囲う枠内部5と連通する切欠開口6を設け、上記棚板3の下方に配置させる給水管等の配管を上記キャリア1の枠内部5に配置し、幕板固定部12に設けた面ファスナーから成る貼着部14を幕板4の裏面に設けた被貼着部に着脱自在に貼着して仮固定し、上記配管が接続された水栓を棚板3の下方に配設するように浴室の壁面2に固定してこの水栓に幕板4を本固定したことを特徴とする。これにより、あらかじめ浴室内に配置した配管にキャリア1を上方から近接させ、キャリア1に設けた切欠開口6を通して上記配管を枠内部5に位置させることができることから、キャリア1を壁面2に固定した後に配管をキャリア1の枠内部5に配置する施工が可能なのは勿論のこと、あらかじめ浴室内に配置した配管をキャリア1を壁面に固定させる際にキャリア1の枠内部5に配置させる施工も可能にするものであり、浴室カウンターの施工方法のバリエーションを増やすことで臨機応変な施工を行うことができ、また、幕板4が仮固定の後に本固定を行うことができる構造にしてあることで、幕板4の位置決めして固定させる施工性を向上させ、浴室カウンターの施工性の向上を図ることができるものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に係る浴室カウンターの取付構造は、請求項1において、棚板3を載置するキャリア1の棚板載置部10に上方に凹状に切り欠いた切欠凹所8を形成し、棚板3の下方に配置した配管の最下端部分に水抜き栓9を設けると共に、上記配管のうち棚板の下面に沿わせて配置した配管を切欠凹所8に挿入配置したことを特徴とする。これにより、棚板3を載置するキャリア1の棚板載置部10の下面に上方に凹状に切り欠いて切欠凹所8を形成したことから、棚板3の下面に沿わせて配置した配管を切欠凹所8に挿通させて直線状に配置することができ、つまり、従来技術の切欠凹所8を設けないキャリア1’において起こり得た上記棚板3の下面に沿わせて配置した配管がキャリア1’を避けるように下方に屈曲させて配置されるような状況になることはなく、従って、配管に滞留した水を上記配管の最下端部分に設けた水抜き栓9から滞りなく排出させることができるものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0009】
図1乃至図11に本発明の実施の形態の例を示す。
【0010】
浴室カウンターは、浴室の壁面2に沿わせて固定したキャリア1の上面に棚板3を載置させて固定すると共に上記キャリア1の前面に幕板4を固定し、棚板3が浴室の壁面2から略水平に突設されると共に棚板3の前端から幕板4が垂設されるようにし、棚板3の下方に給水管等に連通してカランやシャワーなどに至る配管を配置して構成されるものである。以下、詳述する。
【0011】
キャリア1は、上下の横辺と左右の縦辺とで形成した矩形状の下辺を削除した矩形状枠である。図1に示すキャリア1の例は、この矩形状枠は矩形状の下辺の全部を削除して下方に開口するようなコ字状となった例である。なお、図12に示すキャリア1の例は、上記矩形状枠の下辺37の一部を削除して形成した例である。上記矩形状枠の上辺である水平横枠1aは棚板3を上面に載置する棚板載置部10を構成し、上記矩形状枠の縦辺である一対の垂直縦枠1bの一方の垂直縦枠1bは浴室の壁面2に固着する壁面固定部11を構成すると共に、他方の垂直縦枠1bは幕板4を固定する幕板固定部12を構成している。このキャリア1の水平横枠1a及び垂直縦枠1bはそれぞれ断面をL字状に形成しているが、これは、棚板3や幕板4や壁面2を固定する固定片35に対して上記固定片35を補強する補強片36を設けてキャリア1の剛性の向上を図っているためである。ここで、上記矩形状枠の下辺を削除して形成した開口は切欠開口6と称し、上記切欠開口6に連通すると共に水平横枠1aと一対の垂直縦枠1bとで囲まれた空間を枠内部5と称する。壁面固定部11である一方の垂直縦枠1bと棚板載置部10である水平横枠1aにはそれぞれビス等の固着具15を挿通させる挿通孔13が複数個設けられており、幕板固定部12である他方の垂直縦枠1bの正面側には面ファスナーから成る貼着部14が設けられており、上記棚板載置部10である水平横枠1aの下面には上方に凹状に切り欠いた切欠凹所8が設けられている。上記壁面固定部11である一方の垂直縦枠1bに設けた挿通孔13はキャリア1の壁面2への微妙な高さ位置の調整を行い得るように、上下に長く形成した長孔に形成されている(図3)。このキャリア1は棚板3の前面視幅方向の両端部分とその間の2箇所の計4箇所に配置される(図2)。
【0012】
棚板3は、図4に示すように、水平板部3aの前端に亘って係止突部3bを下方に突設させて形成されている。この棚板3の水平板部3aの下面がキャリア1の棚板載置部10に載置されて固着具15を介して固定される。このとき、少なくとも、棚板3の水平板部3aが水平状態であるか前面側が多少下方に位置するように傾斜させるように略水平に棚板3はキャリア1に固定される。この棚板3のキャリア1への略水平状態での固定を調整するために、例えば、キャリア1の棚板載置部10と水平板部3aの下面との間の適所にスペーサ部材(図示せず)等を介在させて行わせてもよいものである。本例では、棚板3の上面が浴槽34の上面フランジ34aに略連続するように設けられる(図2)
幕板4は、図7に示すように、下部に化粧段部4cを備えた垂設平板状の前面板部4aの上端に亘って段部4bを裏方に凹設させ、正面視幅方向の中央部分に壁面側に凹没させた中央凹所32を設けて形成されている。また、適所に操作部挿通孔22、点検部23を設けている。この幕板4は上記段部4bを棚板3の係止突部3bの裏面に係止させると共に、前面板部4aの裏面をキャリア1の幕板固定部12に当接させて固定される。この固定は、前面板部4aの裏面に設けた被被貼着部(図示せず)がキャリア1の幕板固定部12の貼着部14に着脱自在に貼着されることにより行われるが、厳密に言うと、幕板4は上記貼着部14と被貼着部との貼着で仮固定を行い、後述する湯水混合操作部20及び流路切替操作部21の取付台座27に螺合させる締め付けナット28により強固な本固定を行うものである。このように、仮固定の後に本固定を行うことができる構造にしてあることで幕板4の位置決めして固定させる施工性を向上させている。
【0013】
上述したように棚板3の下方で幕板4によって正面から目隠しされた空間には給水管等に連通してカランやシャワーなどに至る配管が配設されるが、本例では、図2に示すように、浴室外から導入された給水管と給湯管とを一体に連結させた混合水栓16を棚板3の正面視幅方向の一方の端部の下方位置に配設させると共に、上記混合水栓16からシャワー(図示せず)に至るシャワー配管17とカランや吐水口18に至るカラン配管19とをそれぞれ棚板3の下面に沿わせて配設させている。
【0014】
この混合水栓16は、図3に示すように、湯と水との混合比を変化させ得る湯水混合弁と、上記混合された湯水の流路をシャワー配管17またはカラン配管19に切り換える流路切替弁とを備えており、下端で連結した給水管と給湯管とから供給された水及び湯を上記湯水混合弁及び流路切替弁とを介して上端に連結したシャワー配管17とカラン配管19とに配水する構造を有している。上記湯水混合弁は湯水混合操作部20により操作されると共に、流路切替弁は流路切替操作部21により操作される。この湯水混合操作部20及び流路切替操作部21は湯水混合弁及び流路切替弁を浴室内から操作し得るように幕板4の操作部挿通孔22からそれぞれ前面に露出されるものである。また、混合水栓16の最下端位置においては、給水管と給湯管の連結部分にそれぞれ対応して水抜き栓9が一対設けられている。この水抜き栓9の前方に位置する幕板4の所定部分には上記水抜き栓9の操作を浴室内から行い得ると共に水抜きした水を浴室内に排出できるように点検部23が開閉自在に設けられている。また、吐水口18は棚板3の正面視幅方向の略中央部分である棚板3の下面に固定されており、カラン配管19は上記吐水口18に向かって棚板3の下面に沿うように配置されている。このとき、上記カラン配管19は棚板3を固定支持させたキャリア1の枠内部5を挿通するものであるが、キャリア1の水平横枠1aに設けた切欠凹所8を挿通させている(図1)。シャワー配管17はカラン配管19と反対側に配置されて浴室の壁面2に隣接した壁面2'から浴室外に導出されており、浴室の上部等に位置させたシャワーにまで至らしめている。このシャワー配管17もカラン配管19と同様に棚板3の下面に沿うように配置され、キャリア1の枠内部5を挿通する部分ではキャリア1の水平横枠1aに設けた切欠凹所8を挿通させている。上記吐水口18は幕板4の中央凹所32から浴室内に露出させている。
【0015】
また、上記キャリア1を用いて形成させた浴室カウンターの下部で幕板4の最下端位置には2段目のカウンター33を設けていて、上述した配管等が配設される棚板3の下方の空間を下方からも目隠して外観の向上を図っている(図6)。
【0016】
ここで、上述した湯水混合操作部20及び流路切替操作部21の構造について詳述する。この湯水混合操作部20及び流路切替操作部21は、図8,図9に示すように、それぞれ混合水栓16の前部に突設させた円柱状の取付台座27を幕板4に一対貫通させた操作部挿通孔22から前方に挿通させ、上記取付台座27にOリング28aを備えた締め付けナット28及び表示部29aを備えたキャップ29を順に取り付け、取付台座27の中心位置に取付台座27から更に前方に回転自在に突設された操作軸27aに操作ハンドル30を取り付け、上記ハンドル30の前面にキャップ31を取り付けて構成されている。取付台座27の周縁部にはねじ部27bが施されていると共に、締め付けナット28の内周側にもねじ部28bが施されており、このねじ部同士27b,28bを螺合させて締め付けナット28を取付台座27に締め付けることで、取付台座27と締め付けナット29との間に幕板4を挟持させる。このとき、締め付けナット28はOリング28aを幕板4に当接させるものであって幕板4と締め付けナット28との間には水密構造が形成される。この締め付けナット28はキャップ29により被覆されて前面から目隠しされて外観良く仕舞われる。各弁の弁体を直接操作する回動軸体である操作軸27aを挿し込んで固定した操作ハンドル30にはレバー30aが外周方向に突設されており、上記レバー30aの指し示すキャップ29の表示部29aを弁体の状態に整合させることで、レバー30aを表示部29aに合わせるという視覚的な操作で各弁の確実な操作ができるようにしている。なお、キャップ31は操作ハンドル30に挿し込んだ操作軸27aを前面から目隠しするように操作ハンドル30の中央部に被着させている。
【0017】
また、上述した幕板4の点検部23の構造について詳述する。この点検部23は、図10,図11に示すように、幕板4を貫通させた点検孔24に蓋材25を着脱自在に取り付けた構造で幕板4に開閉自在に設けられている。蓋材25は、前面に幕板4同様に板状に形成した薄板部25aを設け、上記薄板部25aの裏面にシリコン等のゴム部材で厚肉板状に形成した厚肉部25bを設け、少なくとも厚肉部25bの上下端部を切り欠いて形成した係止凹所26を設けて形成されている。この蓋材25は上記係止凹所26を点検孔24の周縁部分に嵌め合わせることで着脱自在に取り付けできるようにしてある。上記蓋材25を点検孔24に取り付けるには、蓋材25の下方の係止凹所26を点検孔24の下端に嵌め込み[図10(a)]、上記蓋材25の下方の係止凹所26を軸として蓋材25の上部を裏方に回動させるように押し込み[図10(b)]、蓋材25の上方の係止凹所26を点検孔24の上端に嵌め込んで[図10(c)]行われる。また、上記蓋材25を点検孔24から取り外すには、指の爪等を蓋材25の下方の係止凹所26に引っ掛けて蓋材25を上方に持ち上げることで蓋材25の下方の係止凹所26と点検孔24の下端との嵌合を解き[図11(a)]、上記蓋材25の上方の係止凹所26を軸として蓋材25の下部を前方に回動させるように引っ張ることで[図11(b)]行われる。このように、ゴム部材により形成された厚肉部25bが係止凹所26を構成していることで、たとえこの点検孔24に外部から衝撃が加わったとしても上記厚肉部25bがその衝撃を吸収することができるものであり、また、本例では上記厚肉部25bの上下端部を裏方に行くに従って外方に広がるテーパ形状にして係止凹所26を形成させていることから、蓋材25の係止凹所26に挿入される点検孔24の周縁部分の幕板4の厚さがまちまちであっても上記まちまちである幕板4の厚みを係止凹所26が吸収し得るものであり、蓋材25の点検孔24への装着の高い安定性が備えられている。
【0018】
さて、上述した構成を有する浴室カウンターを施工するにあたっては、まず、図4に示すように、混合水栓16、カラン配管19及びシャワー配管17を浴室内に配設すると共にキャリア1を浴室の壁面2に仮固定させる。このとき、キャリア1の枠内部5に上記カラン配管19やシャワー配管17が配置される。つぎに、図5に示すように、キャリア1の棚板載置部10に棚板3を固定させる。このとき、棚板3が所定位置に水平に配置されるようにするために複数個のキャリア1は壁面2に上下位置調整が行われながら固定される。このキャリア1の壁面2への上下位置調整は、上下に長い長孔である壁面固定部11の挿通孔13の任意位置に固着具15を挿通させて仮固定されたキャリア1を上記固着具15に対して上下にスライドさせて所定位置に合わせ、固着具15を壁面2に強固に打設させることで行われる。つぎに、図6に示すように、2段目のカウンター33を設置する。つぎに、図7に示すように、幕板4をキャリア1に取り付ける。このとき、上述したように、キャリア1の貼着部14と幕板4の被貼着部との貼着での仮固定の後、湯水混合操作部20及び流路切替操作部21の取付台座27に螺合させる締め付けナット28により強固に本固定が行われる。そして、最後に、図8に示すように、湯水混合操作部20及び流路切替操作部21の操作ハンドル30等の取付施工を行う。
【0019】
ここで、上記一番初めの施工工程であるシャワー配管17やカラン配管19(以下、各配管と称する)をキャリア1の枠内部5に配置する施工においては、あらかじめ浴室内に各配管を配置した後にキャリア1を浴室の壁面2に固定させて浴室カウンターを形成させる施工方法、または、キャリア1を壁面2に固定して浴室カウンターを形成させた後に各配管をキャリア1の枠内部5に水平方向に挿通させて配置させる施工方法が考えられるが、本例の切欠開口6を設けたキャリア1を用いた浴室カウンターにおいては上記施工方法のいずれをも採用することができる。つまり、本例の切欠開口6を設けたキャリア1は、あらかじめ浴室内に配置した各配管を切欠開口6を通して枠内部5に位置させることで前者の施工方法を可能ならしめているのである。従来技術の切欠開口6を設けていないキャリア1’においては後者の施工方法しか採用できなかったことを鑑みると、本例の切欠開口6を設けたキャリア1を用いた浴室カウンターの施工においては、キャリア1を壁面2に固定した後に各配管をキャリア1の枠内部5に配置する施工が可能なのは勿論のこと、あらかじめ浴室内に配置した各配管をキャリア1を壁面に固定させる際にキャリア1の枠内部5に配置する施工も可能であり、浴室カウンターの施工方法のバリエーションを増やすことで臨機応変な施工を行うことができ、施工性の向上が図られるものである。
【0020】
また、寒冷地などでは浴室の未使用時に棚板3の下方に配置される各配管内に滞留した水が凍結することがあるために、浴室の未使用時には各配管内に滞留した水の水抜き作業が行われるものである。この水抜き作業は本例の浴室カウンタでは例えば以下のように行われる。まず、給湯管及び給水管の元栓を締める。つぎに、幕板4の点検部23を開けて混合水栓16の最下端部に設けた水抜き栓9をそれぞれ開放させる。そして、湯水混合操作部20を操作して湯水混合弁が給湯管と給水管とを連通させる状態にする。最後に、流路切替操作部21を操作して流路切替弁をシャワー配管17に連通した状態とカラン配管19に連通した状態とに切り換える。本例の浴室カウンターでは各配管は棚板3の下面に沿わせて直線状に配置させ得るものであるため、従来技術のキャリア1’において起こり得た上記配管をキャリア1’を避けるように下方に屈曲させて配置させるような状況(図13参照)になることはなく、そのため配管内に滞留した水を完全に水抜き栓9を介して浴室に排出させることができるものである。なお、給湯管及び給水管の元栓より浴室側の最下端に水抜き栓9を位置させておくと、上記水抜き作業において、元栓より浴室側の給湯管及び給水管の残水も水抜き栓9を介して浴室に排出させることができるものである。このように、本例の浴室カウンターでは、各配管に滞留した水の水抜き作業を残水が各配管内に残らないように行わせることができることから、従来技術では起こり得た配管の屈曲部分における配管内の残水が凍結することで配管を塞いでしまったりすることや、残水の凍結による水の体積膨張等により配管を痛めてしまったりすることを確実に無くすることができるものである。
【0021】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1記載の浴室カウンターの取付構造にあっては、浴室の壁面から棚板を略水平に突設し、上記棚板の前端から幕板を垂設し、棚板の下面を載置して固定する棚板載置部と幕板の裏面を固定する幕板固定部と浴室の壁面に固定する壁面固定部とを有した矩形状枠のキャリアを浴室の壁面に沿わせて複数並設し、上記キャリアの一部に矩形状枠のキャリアが囲う枠内部と連通する切欠開口を設け、上記棚板の下方に配置した給水管等の配管を上記キャリアの枠内部に配置したので、浴室カウンターの施工においては、あらかじめ浴室内に配置した配管にキャリアを上方から近接させ、キャリアに設けた切欠開口を通して上記配管を枠内部に位置させることができることから、キャリアを壁面に固定した後に配管をキャリアの枠内部に配置する施工が可能なのは勿論のこと、あらかじめ浴室内に配置した配管をキャリアを壁面に固定させる際にキャリアの枠内部に配置する施工も可能にするものであり、従来技術の切欠開口を設けていないキャリアにおいては上記前者の施工方法しか採用できなかったことを鑑みると、本例の切欠開口を設けたキャリアを用いた浴室カウンターの施工においては従来に比べて施工方法の自由度が大きいものであって臨機応変な施工を行うことができることから、浴室カウンターの施工性の向上を図ることができるものである。また、幕板固定部に設けた面ファスナーから成る貼着部を幕板の裏面に設けた被貼着部に着脱自在に貼着して仮固定し、上記配管が接続された水栓を棚板の下方に配設するように浴室の壁面に固定してこの水栓に幕板を本固定したので、つまり幕板は仮固定の後に本固定を行うことができる構造にしてあることで、幕板の位置決めして固定させる施工性を向上させ、浴室カウンターの施工性の向上を図ることができるものである。
【0022】
また、本発明の請求項2記載の浴室カウンターの取付構造にあっては、請求項1の効果に加えて、棚板を載置するキャリアの棚板載置部の下面に上方に凹状に切り欠いた切欠凹所を形成し、棚板の下方に配置した配管の最下端部分に水抜き栓を設けると共に、上記配管のうち棚板の下面に沿わせて配置した配管を切欠凹所に挿入配置したので、例えば、棚板の下面に沿わせて配置する配管も上記切欠凹所に挿入配置させて直線状に配置することができ、つまり、従来技術の切欠凹所を設けていないキャリアにおいて起こり得た上記配管がキャリアを避けるように下方に屈曲させて配置されるような状況になることはなく、従って、配管の最下端部分に設けた水抜き栓から配管に滞留した水を抜く水抜き作業が残水を配管内に残さないように確実に行われるものであり、従来技術では起こり得た配管の屈曲部分における配管内の残水が凍結することで、配管を塞いでしまったりすることや、凍結による水の体積膨張等により配管を痛めてしまったりすることを確実に無くすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の例を示すものであり、枠内部の切欠凹所にカラン配管を挿通させた状態のキャリアの斜視図である。
【図2】同上の幕板を外した状態の浴室カウンターの正面図である。
【図3】同上の混合水栓、各配管、キャリアを壁面に固定した状態の浴室カウンターの部分斜視図である。
【図4】同上の施工を説明する図面であって、混合水栓及び各配管を設け、キャリアを壁面に固定した状態の浴室カウンターの斜視図である。
【図5】同上の施工を説明する図面であって、図4の状態の浴室カウンターに更に棚板を取り付けする状態の浴室カウンターの斜視図である。
【図6】同上の施工を説明する図面であって、図5の状態の浴室カウンターに更に2段目のカウンターを設ける状態の浴室カウンターの斜視図である。
【図7】同上の施工を説明する図面であって、図6の状態の浴室カウンターに更に幕板を取り付けする状態の浴室カウンターの斜視図である。
【図8】同上の施工を説明する図面であって、図7の状態の浴室カウンターに更に操作部を幕板の前面に設ける状態の浴室カウンターの斜視図である。
【図9】同上の幕板の前面に配置した操作部を示す正面図である。
【図10】(a)(b)(c)は幕板の点検部の点検孔に対する蓋材の閉塞動作を順に示すものである。
【図11】(a)(b)は幕板の点検部の点検孔に対する蓋材の開放動作を順に示すものである。
【図12】同上のキャリアの他例を示すもので、枠内部の切欠凹所にカラン配管を挿通させた状態のキャリアの斜視図である。
【図13】従来技術の例を示すものであり、(a)はキャリアの枠内部に配管を挿通させた状態の斜視図であり、(b)は(a)の側面断面図である。
【符号の説明】
1 キャリア
2 壁面
3 棚板
4 幕板
5 枠内部
6 切欠開口
8 切欠凹所
9 水抜き栓
16 混合水栓
17 シャワー配管
19 カラン配管
Claims (2)
- 浴室の壁面から棚板を略水平に突設し、上記棚板の前端から幕板を垂設し、棚板の下面を載置して固定する棚板載置部と幕板の裏面を固定する幕板固定部と浴室の壁面に固定する壁面固定部とを有した矩形状枠のキャリアを浴室の壁面に沿わせて複数並設し、上記キャリアの一部に矩形状枠のキャリアが囲う枠内部と連通する切欠開口を設け、上記棚板の下方に配置した給水管等の配管を上記キャリアの枠内部に配置し、幕板固定部に設けた面ファスナーから成る貼着部を幕板の裏面に設けた被貼着部に着脱自在に貼着して仮固定し、上記配管が接続された水栓を棚板の下方に配設するように浴室の壁面に固定してこの水栓に幕板を本固定したことを特徴とする浴室カウンターの取付構造。
- 棚板を載置したキャリアの棚板載置部の下面に上方に凹状に切り欠いた切欠凹所を形成し、棚板の下方に配置した配管の最下端部分に水抜き栓を設けると共に、上記配管のうち棚板の下面に沿わせて配置した配管を切欠凹所に挿入配置したことを特徴とする請求項1に記載の浴室カウンターの取付構造。
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