JP3701571B2 - 集積回路、及びicカード - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数のアプリケーションを備え、アプリケーションの連動を可能にする集積回路及びICカードに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、カードにデータを記憶するメモリを搭載し、個人認証情報や、商品購入時のポイント情報等を読み書きすることが可能なICカードの普及が進んでいる。
ICカードとしては、ICカードと情報の送受を行うための外部装置であるICカードリーダライタ(以下、カードR/Wと称する)とICカード間の電力供給やデータの送受を、電気的に接続した端子等の接触型インターフェースを介して行う接触ICカードや、カードR/WとICカード間のデータの送受を、電波送受可能なアンテナ等の非接触型インターフェースを介して行う非接触ICカードが知られている。
【0003】
上記接触ICカードの例としては、クレジットカード、銀行のキャッシュカードが挙げられ、他方、非接触ICカードの例としては、自動改札を通る定期券等が挙げられる。そして、近年では、個々のICカードが備える機能(例えば、上述のクレジットカードとしての機能、キャッシュカードとしての機能、定期券の機能等)を1つのICカードに集約した多機能ICカードの開発が進められている。この多機能ICカードでは、複数のアプリケーションが1つの半導体集積回路に実装されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来、上述した多機能ICカードでは、同一取引の処理過程で異なるアプリケーションを連続して起動させる際には、1つのアプリケーションの処理が終了した後でなければ、次のアプリケーションを起動させることができないという欠点があった。
また、従来のICカードにあっては、アプリケーションの起動は、外部装置から入力される所定のコマンドによって制御されていたため、1つの処理を終了してから次の処理を開始するまでに、所定のコマンドの発行等の処理が必須となるため、アプリケーション開始に時間を要するという問題があった。
更に、外部装置は、アプリケーションを起動させるコマンドを発行するために、各アプリケーションに対応する機能を装備している必要があり、装備付加が多く、利用範囲が制限されるという問題があった。
【0005】
また一方では、ICカード内のメモリ領域において、各アプリケーション間にはファイアウォールが介在しているため、アプリケーション間のデータの共有等が不可能であった。従って、1つのアプリケーションが実行されることによって発生したデータ等を他のアプリケーションが使用する場合には、そのデータは、一旦、外部装置に転送され、外部装置を介して他のアプリケーションへと供給される必要があったため、データ転送に係る処理時間が長く、効率よく処理を実行することが困難であるという問題があった。
【0006】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、アプリケーションの連続起動をICカード内部において可能とし、更に、アプリケーション間でのデータの共有も可能とする集積回路及びICカードを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、外部装置との間でデータを送受信する第1及び第2のインタフェースと中央処理装置と前記中央処理装置で実行されるプログラムを記憶するメモリとを備えた集積回路であって、前記メモリには、前記第1のインタフェースに対応する第1のオペレーティングシステムと、前記第2のインタフェースに対応する第2のオペレーティングシステムと、前記第1のオペレーティングシステム上で動作する第1のアプリケーションと、前記第2のオペレーティングシステム上で動作する第2のアプリケーションとが記憶され、前記アプリケーションは、次に実行されるアプリケーションの情報を備えるとともに、自己の処理を実行することにより生じたデータに基づいて、次に実行されるアプリケーションを起動させるか否かを判断するステップと、起動させると判断した場合に、次に起動すべきアプリケーションの起動指示をオペレーティングシステムに対して要求するステップとを中央処理装置に実行させるものであり、前記第1又は第2のオペレーティングシステムの配下のファイル構造は、自オペレーティングシステムとは異なるオペレーティングシステムの配下のアプリケーションファイルを示すリンク先ファイル識別情報を有するリンクディレクトリを有し、前記第1又は第2のオペレーティングシステムは、自オペレーティングシステムの前記インタフェースから入力されたアプリケーションファイルの選択コマンドに含まれるファイル識別情報に基づき、対応する前記リンクディレクトリを参照し、当該リンクディレクトリ中のリンク先ファイル識別情報および前記選択コマンドを自オペレーティングシステムとは異なるオペレーティングシステムに送出するファイルマネージャを有することを特徴とする。
なお、前記オペレーティングシステムは、ISO/IEC7816シリーズの規定に準拠していることが好ましい。
また、この集積回路は、SIM(Subscriber Identification Module)形式にすることも可能である。これにより、様々な媒体に本発明を適用させることが可能となり、より汎用性の優れた集積回路を提供することが可能となる。
【0008】
また、上記集積回路において、前記リンクディレクトリは、当該リンク先ファイル識別情報に対応するアプリケーションに係るデータを格納する仮想エリアを有することを特徴とする。
【0009】
また、上記集積回路において、前記メモリには、エラー処理が生じた場合に値が変更されるカウント値が記憶され、前記アプリケーションは、前記カウント値に基づいて正常に処理が行われたか否かの判断と、正常に処理が行われた場合に、自オペレーティングシステムに対して、所定のリンクディレクトリの仮想エリアに格納されているデータを当該リンクディレクトリのリンク先ファイル識別情報に対応するアプリケーションによって管理されるメモリ領域に書き込む指示とを中央処理装置に実行させることを特徴とする。
【0015】
本発明に係るICカードは、請求項1から請求項3のいずれかの項に記載の集積回路を実装したことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態について説明する。
《半導体集積回路の内部概略構成》
図2は、本発明の一実施形態に係るICカードに搭載される半導体集積回路のの概要構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態に係る半導体集積回路1は、ICカード全体の制御を行うCPU10、ブートプログラム等のプログラム等の固定データが記憶されたROM(Read Only Memory)12、電気的にデータの書き込み、消去が可能なEEPROM(Electronically Erasable Programmable ROM)14、各種データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)16、外部装置であるICカードリードライタ(以下、カードR/Wと称する)と電力、データの授受を行う接触型インターフェース(I/F)18A及び非接触型インターフェース(I/F)18B等を備えている。
【0017】
上記接触型インターフェース18Aは、外部より電源を供給するための電源端子Vcc及びグラウンド端子GNDと、外部よりリセット信号を受信するためのリセット信号端子RSTと、外部との間でデータの送受信をするためのI/O端子I/Oと、外部よりシステムクロック信号を受信するためのクロック端子CLKとを備えている。上述した金属製の各端子は、ICカードの表面に配置されており、これらの端子を外部装置である接触型カードR/Wに電気的に接触させることにより、電力の供給や、データの送受を行う。
【0018】
一方、非接触型インターフェース18Bは、ICカード内部に形成されたコイル状のアンテナと、RF回路とから構成され、上記アンテナを介して外部装置である非接触型カードR/Wと電波により電力の供給やデータの送受を行う。非接触型インターフェース18Bによれば、ICカードがカードR/Wに接触しないため、摩耗部分がなく、カードR/WとICカードの寿命が長くなる他、アンテナがICカードの内部に設置されているため、カードの表面と裏面とを全て印刷に使用できる、複数枚のICカードに対してほぼ同時に読み書きができる等の利点がある。
【0019】
そして、上記ROM12には、接触型インターフェース18Aに対応するオペレーティングシステムであるOS(以下、接触側OSと称する)、非接触型インターフェース18Bに対応するオペレーティングシステムであるOS(以下、非接触側OSと称する)がそれぞれ記憶されている。
また、EEPROM14には、接触側OS又は非接触側OS上で動作するアプリケーション、認証キー情報、データ等が格納されている。
また、接触側OS上で動作するアプリケーションとしては、クレジット決済アプリケーション等の金融に係るアプリケーションが例として挙げられる。これらのアプリケーションは、個人認証の重要性が高く、データの送受に関しても高い信頼性を確保することが必要とされることから、端子を接触させてデータの送受を行うのが適切である。
【0020】
一方、非接触側OS上で動作するアプリケーションとしては、支払い時に発生するポイントを管理するポイントアプリケーションや、自動改札等に関連する電子チケットアプリケーション等が例として挙げられる。
非接触インターフェース18Bを介して送受されるデータは、上述した接触インターフェース18Aを介して送受されるデータに比べて、個人認証の重要性があまり高くなく、データ送受のスピードが重視される上述のアプリケーションが対象となる。
【0021】
《ファイル構造》
続いて、図1に本発明の一実施形態におけるファイルの階層構造を示す。ここで、符号F1は接触側OS配下のファイル構造を示しており、符号F2は非接触側OS配下のファイル構造を示している。尚、ここでのファイル構造は、原国際規格ISO/IEC7816の規定に準拠したものとなっている。
【0022】
接触側OS配下のファイル構造F1において、MF(Master File)は、接触側OS配下のファイル構造の最上位に位置するファイルであり、以下に示すPSE(Payment System Environment)、DF(Dedicated File)、及びEF(Elementary File)がMFの配下に構成される。
なお、接触側OS配下のファイル構造は、EMVに準拠したファイル構造となっている。ここでEMVとは、金融系ICカードの利用を促進するために、VISAインターナショナル、MasterCardインターナショナル、Europayインターナショナルの3社が共同で制定したICカード及び端末の共通規格である。この規格に準拠することで、理論的にはEMV準拠ICカードであれば、いかなるEMV準拠端末においても正常な取り扱いが保証される。
【0023】
PSEは決済システム等の金融用途に使用される、いわゆる決済用アプリケーションの動作環境を管理する環境整備ファイルであり、金融に係る種々のアプリケーションは、このPSE配下に統括管理される。
【0024】
DFは、同一アプリケーションの配下にあるEFの集合に相当し、配下に構成されるEFのファイル番号、属性情報等を有している。
EFは、同一のファイル識別子を有しているデータ単位又はレコードの集合であり、アプリケーションプログラム、データ等を格納するWEF(Working EF)と、認証鍵及び暗号を格納するIEF(Internal EF)とに分類される。
なお、上記ファイル構造F1において、DFとその配下にあるEFの一束を1つのアプリケーションファイルと見なすことができる。
また、上記各ファイル(MF、PSE、DF、EF)には、それぞれディレクトリ情報が添付されており、このディレクトリ情報により配下に構成されているファイル構造を認識、管理することが可能となる。
【0025】
他方、上述した決済用のアプリケーションは接触側OS配下でのみ動作するアプリケーションであり、非接触側OS配下では動作不可能であるため、非接触側OS配下のファイル構造F2においては、決済用アプリケーションを統括するPSEが不要となる。従って、非接触側OS配下のファイル構成F2は、上述したファイル構成F1においてPSEを排除したファイル構成となっている。
【0026】
そして、上述した接触側OS、非接触側OS配下のファイル構造F1、F2において、リンクディレクトリR_DIRが設けられている。
このリンクディレクトリR_DIRは、上述した各DFに対応してそれぞれ異なるOS配下に構成されるものであり、例えば、接触側OS配下に存在する各DFに対して1対1対応で非接触側OS配下にリンクディレクトリR_DIRが設けられ、同様に非接触側OS配下に存在する各DFに1対1対応するリンクディレクトリR_DIRが接触側OS配下に設けられる。そして、各リンクディレクトリR_DIRは、対応するDFへのリンク情報を備え、OS間のコマンドの送出を可能にしている。
【0027】
《ファイル構成》
次に、上述したDF、EF、ディレクトリ情報からなる1つのアプリケーションの構成(以下、アプリケーションファイルと称する)、リンクディレクトリR_DIRの構成について図3、図4を参照して説明する。なお、MF、PSE、DF、EFはそれぞれ図2に示したEEPROMに格納されている。
【0028】
図3は、DF、EF、ディレクトリ情報DRからなるアプリケーションファイルの構造を示した図である。同図において、ディレクトリ情報DRにはDFを識別するためのファイル番号、ファイル位置、照合又は相互認証等の鍵情報、アクセス条件、属性等の情報が格納されている。
上記アクセス条件は、外部装置或いは他のアプリケーションによって、書き込み、又は読み出しのコマンドが発生した場合に、どのコマンドを許容するかを示す情報である。例えば、このアクセス条件に“READ ONLY”の情報が記載されていた場合には、読み出し専用で書き込みは不可ということとなる。
なお、DFには、DF配下に構成されるEFのファイル位置、即ち、本アプリケーションファイルを構成する各EFのファイル位置、属性等の情報を有している。
各EFには、実際にアプリケーションファイルのプログラム、データ、認証鍵データ等が所定バイト毎に分割されて格納されている。
【0029】
続いて、図4を参照してリンクディレクトリR_DIRの構造について説明する。同図において、ディレクトリ情報には、当該リンクディレクトリを識別するためのファイル番号、当該ファイルの位置情報、属性、及びリンク先ファイル番号として当該リンクディレクトリと1対1対応しているDFのファイル番号が記載されている。
【0030】
また、上記属性情報の1つとして、アクセス条件が記載されている。このアクセス条件は、リンク先のDFの属性を示すものであり、リンク先のDFの属性が書き込み専用であれば、書き込み専用の情報がアクセス条件として記載される。その他、アクセス条件としてセキュリティ制御やコマンド制御に係る情報を記載することにより、リンクディレクトリを参照することで、当該リンクディレクトリに対応するDFへのアクセス制御等を行うことが可能となる。
このように、リンクディレクトリR_DIRには、異なるOS配下におけるファイル番号の情報が記載されているため、このファイル番号に基づいて異なるOS間におけるコマンドの転送等が可能となる。
【0031】
なお、図4に示すように、リンクディレクトリは上述のディレクトリ情報、DF、EFから構成されるよう図示されている。しかし、本実施形態においては、ディレクトリ情報がリンクディレクトリとして記録されており、図示されたDF、EFは概念的なものであり、実際には、容量0バイトとして存在している。
【0032】
《第1の実施形態におけるICカードの動作》
次に、本発明の第1の実施形態に係るICカードの動作について図6を参照して説明する。
ここで、ICカード1は、図5に示すように接触側OS配下にEMVに準拠したクレジットアプリケーション及びポイントアプリケーションを備えていることとする。
また、本ICカードとデータの取引を行うホストコンピュータ、POSシステム等の情報処理端末は、ICカードとのインターフェースとしてのカードR/Wを備えており、また、アプリケーションとしてクレジットアプリケーションを保持している。
【0033】
上述したような条件下で、今ICカードの保有者がクレジットによって支払いを行う場合に、ICカード、情報処理端末間で行われるデータ通信処理について説明する。
【0034】
まず、ICカードを情報処理端末の接触型カードR/Wに挿入することにより、接触型インターフェース18AのVcc端子を介して情報処理端末側から電力が供給され、これにより、ICカードは起動をはじめ、ROM12に書き込まれているブートプログラムを実行することにより所定の処理、例えば、接触型インターフェースに対応するオペレーティングシステムである接触側OSを起動させる。
【0035】
ICカードが起動すると、接触側OS配下でコマンドを受信するための受信処理が行われる。そして、情報処理端末側からコマンドを受け付ける準備が完了すると、その旨を情報処理端末に通知する。
【0036】
続いて、情報処理端末は、接触型カードR/Wからクレジットアプリケーションの選択コマンドを出力する(図7のステップSP1)。接触型インターフェース18Aを介して係るコマンドを受信すると、接触側OSのファイルマネージャは、指定されたコマンドに従って接触側OS配下にあるクレジットアプリケーションファイルにアクセスし、クレジットアプリケーション管理下におけるメモリ領域からプログラム等を読み出し、実行する(ステップSP2)。これにより、クレジットアプリケーションプログラムに従って、ICカードと情報処理端末との間で種々のデータ送受が行われることにより、データ認証、カード所有者検証、端末リスク管理等のクレジット決済に係る種々の処理が行われる(ステップSP3)。そして、クレジット決済処理が終了し、取引が成立すると(ステップSP4)、クレジットアプリケーションは、各アプリケーションがアクセス可能な共通メモリ領域に今回の支払い金額を書き込み(ステップSP5)、その後、接触側OSに対して、支払い金額を格納したメモリのアドレスを通知するとともに、ポイントアプリケーションを起動する指示を出す。
【0037】
これにより、接触側OSは、ポイントアプリケーションを起動させ、支払い金額の格納アドレスについて通知する(ステップSP6)。ポイントアプリケーションは、自己の管理下にあるメモリ領域に書かれているポイント残高や、キャッシュバック設定ポイント数や、加算減算フラグ等を読み出し、また、クレジットアプリケーションから通知されたアドレスのメモリ領域へアクセスして、今回の支払い金額を読み出す。そして、ポイント生成のプログラムに従って、これらの情報を使用して、今回のポイントを生成し、今までの残高にこのポイントを加算することにより、累計ポイントを算出する。そして、ポイント残高を格納する所定のメモリ領域に今回算出した累計ポイント数を書き込むことにより、ポイント残高を更新させる。
【0038】
上述したように、本実施形態によれば、ICカード内部でアプリケーションの連続起動を可能とするので、情報処理端末からアプリケーション起動のコマンドを発行する手間が省ける。また、情報処理端末からポイントアプリケーションの起動に関するコマンドを発する必要がないことから、情報処理端末側にポイントアプリケーションに対応する機能を備える必要がなくなるため、情報処理端末のデータ量を軽減させることができる。
【0039】
なお、上述した第1の実施形態においては、接触側OS上で行われる処理を例に挙げて説明したが、上述したようなアプリケーションの連続起動を非接触側OS上で行うことも可能である。
また、本実施形態においては、1つのOS上で処理が完結しているため、1つのOSを備えていればよい。従って、1つのインターフェースと、1つのOSとまた、そのOS上で動作する複数のアプリケーションを備えているICカードであれば、本発明を適応することが可能である。
【0040】
《第2の実施形態におけるICカードの動作》
次に、図8及び図9を参照して、本発明の第2の実施形態におけるICカードの動作について説明する。
上述した第1の実施形態においては、複数のOS間でデータの送受が行われずに、1つのOS上でのみ処理が完結している場合について述べた。これに対して、第2の実施形態では、第1の実施形態で述べたアプリケーションの連動機能に加え、複数のOS間でデータの送受が行われる場合について説明する。
【0041】
以下、本実施形態に係るICカードの動作について説明するにあたり、ICカード1は、図7に示すように接触側OS配下にEMVに準拠したクレジットアプリケーションを備え、また、非接触側OS配下にポイントアプリケーションを備えていることとする。また、接触側OS配下には、非接触側OS配下にあるポイントアプリケーションファイルに処理要求を送出するためのリンクディレクトリR10が設けられている。
また、本ICカードとデータの取引を行うホストコンピュータ、POSシステム等の情報処理端末は、ICカードとのインターフェースとしてのカードR/Wを備えており、また、アプリケーションとしてクレジットアプリケーション、ポイントアプリケーションを保持している。
【0042】
上述したような条件下で、今ICカードの保有者がクレジットによって支払いを行う場合に、ICカード、情報処理端末間で行われるデータ通信処理について説明する。
【0043】
まず、ICカードを情報処理端末の接触型カードR/Wに挿入することにより、接触型インターフェース18AのVcc端子を介して情報処理端末側から電力が供給され(図8のステップSP31)、これにより、ICカードは起動をはじめ、ROM12に書き込まれているブートプログラムを実行することにより所定の処理、例えば、接触型インターフェースに対応するオペレーティングシステムである接触側OSを起動させる。
【0044】
接触側OSは、所定のメモリ領域に格納されているカウント値を1インクリメントし(ステップSP32)、続いて接触側OS配下でコマンドを受信するための受信処理を行う(ステップSP33)。そして、情報処理端末側からコマンドを受け付ける準備が完了すると、接触側OSはその旨を情報処理端末に通知する。
ここで、所定のメモリ領域に格納されているカウント値は、取引エラーや処理の中断等の理由により、リセット処理がなされた場合に、OSの管理によって1インクリメントされる。
【0045】
次に、情報処理端末は、ポイントアプリケーションファイルの選択コマンドをICカードに対して送出する(ステップSP34)。このとき、発行されたコマンドのヘッダーには、アクセスを要求するDFのファイル番号、即ちポイントアプリケーションを示唆するファイル番号が記載されている。
【0046】
ICカードの接触側OSは受け付けたコマンドを解析し、これにより受信したコマンドがアプリケーションの選択であると認識すると、接続側OSの一部であるファイルマネージャが起動する。接続側ファイルマネージャは、コマンドのヘッダー部に書かれたファイル番号と、接触側OSのMFのディレクトリ情報とを参照することにより、選択要求がなされたファイル番号で識別されるファイルへのアクセス制御を行う。この結果、ファイルマネージャは、接触側OS配下に存在するリンクディレクトリR10にアクセスする(ステップSP35)。
【0047】
続いて、接触側ファイルマネージャは、リンクディレクトリR10のディレクトリ情報を参照することにより、情報処理端末から選択指示されたアプリケーションが接触側OS配下に存在しないことを認識すると、このリンクディレクトリR10に記載されているリンク先ファイル番号と情報処理端末から受信したコマンドとを非接触側OS配下へと送出する(ステップSP36)。
【0048】
ここで、リンクディレクトリにリンク先ファイル番号として記載されているファイル番号は、リンク先である非接触側OS配下で管理されるファイル番号の形態と同様の形態で記載されている。即ち、リンクディレクトリでは、リンク先である非接触側OSのファイルマネージャが識別可能な形態でファイル番号が記載されているため、接触側のファイルマネージャは、このファイル番号を非接触側ファイルマネージャに受け渡すことにより、OS間での情報の受け渡しが可能となる。また、情報処理端末から送信されてくる種々のコマンドは、接触側OS、非接触側OS間で互換性がとれたコマンドとなっているため、コマンドのデータ変換等の処理は不要となる。従って、上述の場合においては、接触側のファイルマネージャは、情報処理端末から受信したコマンドをデータ処理せずにリンク先の非接触側ファイルマネージャに渡せばよいこととなる。
【0049】
非接触側OSの一部であるファイルマネージャが接触側OSからリンク先ファイル番号を受け取ると、このファイル番号で識別されるアプリケーションファイルにアクセスする(ステップSP37)。この結果、ポイントアプリケーションファイルで管理されるポイントアプリケーションプログラムが読み出される(ステップSP38)。
【0050】
続いて、接続型カードR/Wを介して情報処理端末からポイントアプリケーション管理下のデータの読み出しコマンドがICカードに対して送出されると(ステップSP39)、上述した経路で非接触側のファイルマネージャにポイントアプリケーション管理下のデータの読み出しコマンドが転送される。これにより、非接触側のファイルマネージャは、ポイントアプリケーションファイルへアクセスし、このアプリケーションファイルによって管理されるメモリ領域からポイント情報、金額、利用回数等のデータを読み出し、このデータを接触側OSへ送出する。係る処理により、接触側OSは受信したデータを接触型インターフェース18Aを介して送出する(ステップSP40)。これにより接続型カードR/Wを介して情報処理端末は現在ICカードが保持しているポイント等の情報を取得することができる。
【0051】
情報処理端末は、受信したポイント情報等を受信すると、自己が備えているポイントアプリケーションを起動させることにより、今回の支払い額に応じたポイント数等を算出し、算出したポイント数とICカードから読み出したポイント数とを加算することにより、累計ポイント数を算出する(ステップSP41)。そして、このようなポイントに関わる処理が終了すると、続いて、情報処理端末は、ICカードに対して、算出した累計ポイント数をポイントアプリケーションリンクディレクトリの仮想エリアに書き込む命令を出す(ステップSP42)。この時、格納コマンドのヘッダーには、接触側OS配下のポイントアプリケーションに対応するリンクディレクトリのファイル番号と、レコード識別子等が記載され、データとして累計ポイント数が記載される。
【0052】
この格納コマンドを接触側OSは受信すると、接触側のファイルマネージャは格納コマンドのヘッダーに記載されているファイル番号で識別されるファイル、即ちポイントアプリケーションに対応するリンクディレクトリR10にアクセスし、このリンクディレクトリR10の仮想エリアに累計ポイント数を格納する。更に、接触側OSは、ステップSP32のカウント値が格納されているメモリ領域にアクセスし、現在のカウント値を読み出してその値を同じくリンクディレクトリR10の仮想エリアに書き込む(ステップSP43)。
【0053】
続いて、情報処理端末は、クレジット決済処理を行うために、ICカードに対してクレジットアプリケーションの選択要求を出す(図9のステップSP44)。係るコマンドを受け付けると、接触側のファイルマネージャは選択要求に従って接触側OS配下にあるクレジットアプリケーションファイルにアクセスし、クレジットアプリケーション管理下におけるメモリ領域からプログラム等を読み出し、実行する(ステップSP45)。これにより、クレジットアプリケーションプログラムに従って、ICカードと情報処理端末との間で種々のデータ送受が行われることにより、データ認証、カード所有者検証、端末リスク管理等のクレジット決済に係る種々の処理が行われる(ステップSP46)。
【0054】
そして、クレジット決済処理が終了し、取引が成立すると(ステップSP47)、クレジットアプリケーションはリンクディレクトリR10に格納されているカウンタ値と、所定のメモリ領域に格納されているカウンタ値とを読み出す(ステップSP48)。そして、これらのカウンタ値を比較する(ステップSP49)。即ち、ここでカウンタ値が同値であれば(ステップSP49でYES)、ステップSP43においてリンクディレクトリの仮想エリアにポイント数を格納した時点からステップSP47において決済処理が終了して取引が成立するまでの間に、エラー等が生じることなく一連の処理が終了したと判断できる。従って、現在リンクディレクトリの仮想エリアに格納されているポイント値は信頼のおける情報であると判断し、クレジットアプリケーションは、接触側OSに対してリンクディレクトリR10の仮想エリアに格納されているポイント値を非接触側OS配下のポイントアプリケーションによって管理されるメモリ領域に書き込む指示を出す。
【0055】
これにより、接触側OSのファイルマネージャは、非接触側OSのファイルマネージャに対してポイントアプリケーション管理下にあるメモリ領域にポイント値を書き込む旨を通知し、非接触側OSのファイルマネージャはポイントアプリケーションファイルにアクセスする。この結果、ポイントアプリケーションは、自己が管理するメモリ領域にポイント情報を書き込む処理を行う(ステップSP50)。
一方、ステップSP49において、カウンタ値が同値出なかった場合には(ステップSP49でNO)、接触側OSは、エラー処理を実行する(ステップSP51)。
【0056】
《第3の実施形態におけるICカードの動作》
次に、図11及び図12を参照して、本発明の第3の実施形態におけるICカードの動作について説明する。
【0057】
以下、本実施形態に係るICカードの動作について説明するにあたり、ICカード1は、図10に示すように接触側OS配下にEMVに準拠したクレジットアプリケーションを備え、また、非接触側OS配下に電子チケットアプリケーションを備えていることとする。また、接触側OS配下には、非接触側OS配下にある電子チケットアプリケーションファイルに処理要求を送出するためのリンクディレクトリR20が設けられている。電子チケット情報としては、興業用のチケット情報や、交通用の乗車券等が例に挙げられる。
また、本ICカードとデータの取引を行うホストコンピュータ、POSシステム等の情報処理端末は、ICカードとのインターフェースとしてのカードR/Wを備えており、また、アプリケーションとしてクレジットアプリケーション、電子チケットアプリケーションを保持している。
【0058】
上述したような条件下で、今ICカードの保有者がクレジットによって支払いを行う場合に、ICカード、情報処理端末間で行われるデータ通信処理について説明する。
【0059】
まず、ICカードを情報処理端末の接触型カードR/Wに挿入することにより、接触型インターフェース18AのVcc端子を介して情報処理端末側から電力が供給され(図11のステップSP71)、これにより、ICカードは起動をはじめ、ROM12に書き込まれているブートプログラムを実行することにより所定の処理、例えば、接触型インターフェースに対応するオペレーティングシステムである接触側OSを起動させる。
【0060】
接触側OSは、まず、所定のメモリ領域に格納されているカウンタ値を1インクリメントし(ステップSP72)、続いて接触側OS配下でコマンドを受信するための受信処理を行う(ステップSP73)。そして、情報処理端末側からコマンドを受け付ける準備が完了すると、接触側OSはその旨を情報処理端末に通知する。
ここで、所定のメモリ領域に格納されているカウント値は、エラーや処理の中断等の理由により、リセット処理がなされた場合に、OSの管理によって1インクリメントされる。
【0061】
次に、情報処理端末は、電子チケットアプリケーションファイルの選択コマンドをICカードに対して送出する(ステップSP74)。このとき、発行されたコマンドのヘッダーには、アクセスを要求するDFのファイル番号、即ち電子チケットアプリケーションを示唆するファイル番号が記載されている。
【0062】
ICカードの接触側OSは受け付けたコマンドを解析し、これにより受信したコマンドがアプリケーションの選択であると認識すると、接続側OSの一部であるファイルマネージャが起動する。接続側ファイルマネージャは、コマンドのヘッダー部に書かれたファイル番号と、接触側OSのMFのディレクトリ情報とを参照することにより、選択要求がなされたファイル番号で識別されるファイルへのアクセス制御を行う。この結果、ファイルマネージャは、接触側OS配下に存在するリンクディレクトリR20にアクセスする(ステップSP75)。
【0063】
続いて、接触側ファイルマネージャは、リンクディレクトリR20のディレクトリ情報を参照することにより、情報処理端末から選択指示されたアプリケーションが接触側OS配下に存在しないことを認識すると、このリンクディレクトリR20に記載されているリンク先ファイル番号と情報処理端末から受信したコマンドとを非接触側OS配下へと送出する(ステップSP76)。
【0064】
ここで、リンクディレクトリにリンク先ファイル番号として記載されているファイル番号は、リンク先である非接触側OS配下で管理されるファイル番号の形態と同様の形態で記載されている。即ち、リンクディレクトリでは、リンク先である非接触側OSのファイルマネージャが識別可能な形態でファイル番号が記載されているため、接触側のファイルマネージャは、このファイル番号を非接触側ファイルマネージャに受け渡すことにより、OS間での情報の受け渡しが可能となる。また、情報処理端末から送信されてくる種々のコマンドは、接触側OS、非接触側OS間で互換性がとれたコマンドとなっているため、コマンドのデータ変換等の処理は不要となる。従って、上述の場合においては、接触側のファイルマネージャは、情報処理端末から受信したコマンドをデータ処理せずにリンク先の非接触側ファイルマネージャに渡せばよいこととなる。
【0065】
非接触側OSの一部であるファイルマネージャが接触側OSからリンク先ファイル番号を受け取ると、このファイル番号で識別されるアプリケーションファイルにアクセスする(ステップSP77)。この結果、電子チケットアプリケーションファイルで管理される電子チケットアプリケーションプログラムが読み出される(ステップSP78)。
【0066】
続いて、接触型カードR/Wを介して情報処理端末から電子チケットアプリケーション管理下のデータの読み出しコマンドがICカードに対して送出されると(ステップSP79)、上述した経路で非接触側のファイルマネージャに電子チケットアプリケーション管理下のデータの読み出しコマンドが転送される。これにより、非接触側のファイルマネージャは、電子チケットアプリケーションファイルへアクセスし、このアプリケーションファイルによって管理されるメモリ領域から利用履歴情報や、データ空き領域情報等を読み出し、このデータを接触側OSへ送出する。係る処理により、接触側OSは受信したデータを接触型インターフェース18Aを介して送出する(ステップSP80)。これにより接触型カードR/Wを介して情報処理端末は現在ICカードが保持している利用回数等の情報を取得することができる。
【0067】
情報処理端末は、受信したポイント情報等を受信すると、自己が備えている電子チケットアプリケーションを起動させることにより、チケット予約登録の情報を生成する(ステップSP81)。そして、このようなチケット生成に関わる処理が終了すると、続いて、情報処理端末は、ICカードに対して、生成したチケット情報を電子チケットアプリケーションリンクディレクトリの仮想エリアに書き込む命令を出す(ステップSP82)。なお、この仮想エリアは、書き込み/読み出し可能なメモリエリアである。この時、格納コマンドのヘッダーには、接触側OS配下の電子チケットアプリケーションに対応するリンクディレクトリのファイル番号と、レコード識別子等が記載され、データとして電子チケット情報が記載される。
【0068】
この格納コマンドを接触側OSは受信すると、接触側のファイルマネージャは格納コマンドのヘッダーに記載されているファイル番号で識別されるファイル、即ち電子チケットアプリケーションに対応するリンクディレクトリR20にアクセスし、このリンクディレクトリR20の仮想エリアに電子チケット情報を格納する。更に、接触側OSは、ステップSP32のカウント値が格納されているメモリ領域にアクセスし、現在のカウント値を読み出してその値を同じくリンクディレクトリR20の仮想エリアに書き込む(ステップSP83)。なお、この処理が終了することにより、一旦、電子チケットアプリケーションの動作が中断される。
【0069】
続いて、情報処理端末は、クレジット決済処理を行うために、ICカードに対してクレジットアプリケーションの選択要求を出す(ステップSP84)。係るコマンドを受け付けると、接触側のファイルマネージャは選択要求に従って接触側OS配下にあるクレジットアプリケーションファイルにアクセスし、クレジットアプリケーション管理下におけるメモリ領域からプログラム等を読み出し、実行する(図12のステップSP85)。これにより、クレジットアプリケーションプログラムに従って、ICカードと情報処理端末との間で種々のデータ送受が行われることにより、データ認証、カード所有者検証、端末リスク管理等のクレジット決済に係る種々の処理が行われる(ステップSP86)。
【0070】
そして、クレジット決済処理が終了し、取引が成立すると(ステップSP87)、クレジットアプリケーションはリンクディレクトリR20に格納されているカウンタ値と、所定のメモリ領域に格納されているカウンタ値とを読み出す(ステップSP88)。そして、これらのカウンタ値を比較する(ステップSP89)。即ち、ここでカウンタ値が同値であれば(ステップSP89でYES)、ステップSP83においてリンクディレクトリの仮想エリアに電子チケット情報を格納した時点からステップSP87において決済処理が終了して取引が成立するまでの間に、エラー等が生じることなく一連の処理が終了したと判断できる。従って、現在リンクディレクトリの仮想エリアに格納されている電子チケット情報は、決済取引が成立した電子情報であると判断し、クレジットアプリケーションは、接触側OSに対してリンクディレクトリR20の仮想エリアに格納されている電子チケット情報を非接触側OS配下の電子チケットアプリケーションによって管理されるメモリ領域に書き込む指示を出す。
【0071】
これにより、接触側OSのファイルマネージャは、非接触側OSのファイルマネージャに対して電子チケットアプリケーション管理下にあるメモリ領域に電子チケット情報を書き込む旨を通知し、非接触側OSのファイルマネージャは電子チケットアプリケーションファイルにアクセスする。この結果、電子チケットアプリケーションは、自己が管理するメモリ領域(読み出しのみ可能なメモリでもよい)に電子チケット情報を書き込む処理を行う(ステップSP90)。
一方、ステップSP49において、カウンタ値が同値出なかった場合には(ステップSP89でNO)、接触側OSは、エラー処理を実行する(ステップSP91)。
【0072】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
例えば、上述した実施形態では、ICカードとデータを送受する情報処理端末は、カードR/Wを備える他、ICカードが保有している種々のアプリケーションについても保持し、ICカードと直接接触して種々の処理を実行する形態であったが、これに限らず、例えば、ICカードと情報処理端末とをネットワークを介して接続させて、種々のアプリケーションを実行させることも可能である。
この場合、ICカードと情報処理端末との間にはデータを送受信する装置が介在する必要がある。そして、この介在装置に、ICカードとのデータ送受を行うためのカードR/Wと、ネットワークを介して情報処理端末とデータ通信を行うための通信I/Fとを設ける必要がある。このような装置を介すことにより、ネットワークを介したICカードと情報処理端末とのデータ通信が可能となる。
【0073】
また、上述した本実施形態では、リンクディレクトリは、各ファイル構造のDFに対応して設けられていたが、このリンクディレクトリはどのファイルに対応して設けられても良く、例えば、MFに対応してリンクディレクトリを作成することも可能であるし、各DF配下にあるEFに対応するようにリンクディレクトリを作成しても良い。各MFに対応してリンクディレクトリを作成することになれば、リンクディレクトリは各OS配下において唯一のものとなる。
【0074】
また、本実施形態では接触側OS、非接触側OSにそれぞれリンクディレクトリを設け、双方向通信を可能としたが、これに限らず、どちらか一方のOSにリンクディレクトリを設け、一方向通信のみを可能とするようにしてもよい。
このとき、接触側から非接触側へのリンク情報を設け、接触側から非接触側へのアクセスを可能とする方が、非接触側から接触側へのアクセスを可能とするよりも有効である。
ここで、接触型インターフェースを介して送受信されるデータに代表されるクレジットカード等の金融決済機能はEMV仕様に準拠することが規定されているため、金融決済等に関わるデータ送受信のインターフェースは、EMV仕様が前提とするISO/IEC7816シリーズにより、接触側インターフェースに制限される。このように、金融決済に係るデータ取引においては、ビジネスの実体上、非接触から接触側へのアクセスは制限されることが多いと想定されるため、OS間のアクセスを一方向通信のみ可能とする場合には、接触側から非接触側へのアクセスとすることが好適である。
また、上述の実施形態においては、クレジットアプリケーションが実行され、決済取引が成立したことを受けて起動されるアプリケーションとして、ポイントアプリケーションを例に挙げて説明し、一方、クレジットアプリケーションが実行され、決済取引が成立したことを受けて、処理を再開するアプリケーションとして電子チケットアプリケーションを例に挙げて説明したが、これらは、一例であり、そのプログラムの処理内容により、前者にもなりえ、後者にもなり得ることはいうまでもない。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の集積回路によれば、アプリケーションの連続起動に加え、複数のオペレーティングシステム間でデータの送受をICカード内部において可能とし、更に、アプリケーション間でのデータの共有も可能となる。
【0083】
また、請求項に記載の発明によれば、請求項1から請求項3のいずれかの項に記載の集積回路をICカードに実装することにより、アプリケーションの連続起動や、アプリケーション間でのデータの共有化が実現できる。
これにより、各アプリケーションによって管理されているデータへの処理要求が可能となるため、汎用性と利便性の極めて高いICカードを実現させることができるという効果を奏する。
【0084】
また、この集積回路をSIM形式にすることで、例えば携帯電話機、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistants)等の携帯通信端末等に搭載させることが可能となり、アプリケーション間でのデータの共有や、アプリケーションの連続起動が実現できる。
これにより、汎用性及び利便性の極めて高い前記の様々な媒体を実現させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る接触側OS配下及び非接触側OS配下のファイル構造を示す図である。
【図2】 同実施形態に係るICカードの概略構成図を示す図である。
【図3】 アプリケーションファイルのファイル構成の一例を示す図である。
【図4】 リンクディレクトリのファイル構成の一例を示す図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態に係るICカードの動作を説明するための各OS配下におけるファイル構造の具体例を示す図である。
【図6】 同実施形態に係るICカードと情報処理端末間で行われる処理のフローチャートである。
【図7】 本発明の第2の実施形態に係るICカードの動作を説明するための各OS配下におけるファイル構造の具体例を示す図である。
【図8】 同実施形態に係るICカードと情報処理端末間で行われる処理のフローチャートである。
【図9】 同実施形態に係るICカードと情報処理端末間で行われる処理のフローチャートである。
【図10】 本発明の第3の実施形態に係るICカードの動作を説明するための各OS配下におけるファイル構造の具体例を示す図である。
【図11】 同実施形態に係るICカードと情報処理端末間で行われる処理のフローチャートである。
【図12】 同実施形態に係るICカードと情報処理端末間で行われる処理のフローチャートである。
【符号の説明】
1…ICカード、10…CPU、12…ROM、14…EEPROM、16…RAM、18A…接触型インターフェース、18B…非接触型インターフェース

Claims (4)

  1. 外部装置との間でデータを送受信する第1及び第2のインタフェースと中央処理装置と前記中央処理装置で実行されるプログラムを記憶するメモリとを備えた集積回路であって、
    前記メモリには、前記第1のインタフェースに対応する第1のオペレーティングシステムと、前記第2のインタフェースに対応する第2のオペレーティングシステムと、前記第1のオペレーティングシステム上で動作する第1のアプリケーションと、前記第2のオペレーティングシステム上で動作する第2のアプリケーションとが記憶され、
    前記アプリケーションは、
    次に実行されるアプリケーションの情報を備えるとともに、
    自己の処理を実行することにより生じたデータに基づいて、次に実行されるアプリケーションを起動させるか否かを判断するステップと、
    起動させると判断した場合に、次に起動すべきアプリケーションの起動指示を自オペレーティングシステムに対して要求するステップとを中央処理装置に実行させるものであり、
    前記第1又は第2のオペレーティングシステムの配下のファイル構造は、自オペレーティングシステムとは異なるオペレーティングシステムの配下のアプリケーションファイルを示すリンク先ファイル識別情報を有するリンクディレクトリを有し、
    前記第1又は第2のオペレーティングシステムは、
    自オペレーティングシステムの前記インタフェースから入力されたアプリケーションファイルの選択コマンドに含まれるファイル識別情報に基づき、対応する前記リンクディレクトリを参照し、当該リンクディレクトリ中のリンク先ファイル識別情報および前記選択コマンドを自オペレーティングシステムとは異なるオペレーティングシステムに送出するファイルマネージャを有する
    ことを特徴とする集積回路。
  2. 前記リンクディレクトリは、当該リンク先ファイル識別情報に対応するアプリケーションに係るデータを格納する仮想エリアを有することを特徴とする請求項1に記載の集積回路。
  3. 前記メモリには、エラー処理が生じた場合に値が変更されるカウント値が記憶され、
    前記アプリケーションは、
    前記カウント値に基づいて正常に処理が行われたか否かの判断と、
    正常に処理が行われた場合に、自オペレーティングシステムに対して、所定のリンクディレクトリの仮想エリアに格納されているデータを当該リンクディレクトリのリンク先ファイル識別情報に対応するアプリケーションによって管理されるメモリ領域に書き込む指示とを中央処理装置に実行させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の集積回路。
  4. 請求項1から請求項3のいずれかの項に記載の集積回路を実装したことを特徴とするICカード。
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