JP3701168B2 - バッテリのケーブル端子接続構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に自動車搭載の電源バッテリにおいて、正負両極を取り違えてバッテリケーブルを誤組付する不都合を未然に防止でき、またその組付作業性に優れたバッテリのケーブル端子接続構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車搭載の電源バッテリにみられるバッテリケーブルの接続構造の多くは、バッテリ本体のケース上面に設けた正極(+)と負極(−)の両電極ポストに、対応するバッテリケーブルをこれらの端末に設けた端子金具を介して電気的に接続している。
【0003】
従来、かかるケーブル端子接続構造においては、接続作業時に電極ポストの正負両極を取り違えてバッテリケーブルを誤組付してしまう不都合があった。そうした誤組付を避けるために、これまで多種多様な誤組付防止構造が提案されている。たとえば、正負両極用の電極ポストに異なる着色を施したり、正極と負極という文字を明記することで、それを作業者に識別させて正負両極の取り違えを防ぐようにした手段や構造が周知である。
【0004】
ところが、かかる着色や文字明記によって誤組付を防止する手段の場合、作業者の単純ミスでそれら着色や文字を取り違えて勘違いしたり、また作業現場の照明が暗かったりすると着色や文字が識別しづらいといった不具合がある。
【0005】
そのような単純な接続ミスの防止にむけて、正極と負極の電極ポストの形状自身を違えて区別することで、作業者の勘違いで電極ポストを取り違えてバッテリケーブルを接続しようとした場合、電極ポストにバッテリケーブル端子が仮組みすらできないようにしておく構造も多く提案されている。
【0006】
そのひとつに特開平4−220947号公報に記載のバッテリのコード端子接続構造がある。これを図12で概略的に説明する。
【0007】
バッテリ本体1の上面部に正極用と負極用の凹部2が設けられ、それら凹部2に正負両極用の電極ポスト3(図では電極ポストの一方だけが示されている)を立ち上げて設けている。この場合の電極ポスト3は角柱形となっており、その角柱上面部3aがケーブル端子接続面になっている。この角柱上面部3aの中心部からずれた位置にはボルト挿通孔3bが設けられている。
【0008】
そうした電極ポスト3にバッテリケーブル4が接続されるが、このバッテリケーブル4では端部に端子金具5がかしめなどして固着され、端子金具5の先端部はフラットなタブ端子5aとなっており、その幅寸法Wの中心からずれた位置にボルト挿通孔5bが貫通して設けられている。また、このタブ端子5aでは、前端から一側端に向かって、L字形の鍵の手に折り曲げ加工された回り止め板部5c,5dを設けている。
【0009】
以上の構成から、バッテリケーブル4を電極ポスト3に接続する作業にあたっては、図中矢印Aで示す正規の接続方向から端子金具5を電極ポスト3に臨ませる。タブ端子5aに設けた回り止め板部5c,5dを電極ポスト3の角柱一角部の二面に当接させて位置決めすると、タブ端子5a側の偏在したボルト挿通孔5bが電極ポスト3側の同じく偏在位置に有るボルト挿通孔3bに合致する。続いて、合致させたそれらボルト挿通孔3b,5bにボルト(図示せず)をねじ込んで螺着させ、電極ポスト3に共締めして固定する。それにより、正極と負極の電極ポスト3に対応したバッテリケーブル4が接続される。
【0010】
以上は誤組付のない正常な接続作業例であるが、作業者の作業手向きや勘違いで図中矢印B方向から端子金具5を電極ポスト3に臨ませて接続させようとする場合が多々ある。その際、端子金具5側ではタブ端子5aのボルト挿通孔5bが電極ポスト3側のボルト挿通孔3bに合致せず、またタブ端子5aの前端の回り止め板部5c,5dも電極ポスト3側の一角部両面に当接させることができない。作業者はそうした不都合を察知して、接続しようとするバッテリケーブル4が正負の電極ポスト3を取り違えていることを認識させ、作業のやり直しを促すことで誤組付を未然に防止するといった構造である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この図12で示された公報記載による従来構造の場合、次の問題点がある。
【0012】
一つは、ボルトで共締めして固定する以前の段階で、バッテリケーブル4側の端子金具5のタブ端子5aを電極ポスト3の角柱上面部3aに位置決めしてセットされるが、この状態ではただ単にタブ端子5aを角柱上面部3aに載せただけに過ぎず、端子金具5の支持が不安定である。
【0013】
そのため、ボルトを双方のボルト挿通孔3b,5bにねじ込むにあたって、作業者は支持不安定な端子金具5を把持してその安定化を図ったり、端子金具5のかしめ部近傍のバッテリケーブル4の根元を把持して安定させたうえでボルトをねじ込む必要がある。それは電極ポスト3に対する端子金具5の仮決めが不安定であるがゆえに作業者の片手による支持を必要として両手を塞ぐことを意味し、作業能率をすこぶる低下させる一因となっている。
【0014】
また一つは、図12に示すように、接続作業に臨んで端子金具5を電極ポスト3に向かわせる組付方向が矢印A方向だけに限定されることである。すなわち、端子金具5のタブ端子5aにL字形鍵の手に回り止め5c,5dを設けたがために、組付方向や作業者の手向きなどが一義的に決まってしまい、結果的に作業に不自由を感じて能率を落とすことにつながっている。
【0015】
したがって、本発明の目的は、バッテリケーブルをバッテリ本体側電極ポストに接続する際の誤組付を未然防止するのに有効であることはもとより、接続作業の能率が高められるバッテリのケーブル端子接続構造を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明にかかる請求項1に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、バッテリ本体に正極および負極の両電極ポストがボルト形状に設けられ、電極ポストのそれぞれにバッテリケーブルを接続する場合に、電極ポストにバッテリケーブル端部のタブ端子に設けたポスト挿通孔を通して締結ナットで結合してなっているバッテリのケーブル端子接続構造であって,
前記バッテリ本体二個所にポスト設置凹部を設けてそこに前記正負両極の電極ポストが設置され、各ポスト設置凹部は少なくとも一面以上の垂直壁面を有し、この垂直壁面に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための凸条または凹溝を形成し、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子に設けられ,
前記タブ端子がプレス打ち抜き加工による金属成形品であって、端子板厚の打ち抜き始発角部がRダレ部となり、打ち抜き終端角部が返りダレによる鋭利なエッジ部となっており、Rダレ部の方から向かわせてタブ端子を前記電極ポストに挿入するとともに、エッジ部を前記ポスト設置凹部の垂直壁面に咬み込み可能としたことを特徴とする。
【0017】
以上の構成により、正負両極側のポスト設置凹部をバッテリ本体のこの場合辺部二個所にそれぞれ三面の垂直壁面で設けることにより、平面矩形状のタブ端子の前端と両側端の3つの端面がそうしたポスト設置凹部の三面垂直壁面に当接することになり、位置決めと回り止め効果が一層高められる
また、請求項1にかかる本発明の記載のバッテリのケーブル端子接続構造において、タブ端子をプレス打ち抜き加工する場合、端子の板厚方向の2つの角部はRダレ部と鋭利なエッジ部が生じる。これを有効活用するべく、エッジ部をポスト設置凹部側の垂直壁面に咬み込ませるようにして位置決めすると、締結ナットを締め込む前、タブ端子が仮位置決めされている段階で、そのタブ端子の浮き上がりがなくなって安定し、それだけナット締結作業がはかどる。
【0018】
また、本発明にかかる請求項2に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、前記各ポスト設置凹部は二面方向が開放部となって他の二面が直交する垂直壁面となっており、この垂直壁面の一面と他面で面対称となる位置に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための異数の凸条または凹溝が形成され、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子の前端に設けたことを特徴とする。
【0019】
以上の構成により、正負両極側で凸条または凹溝の数を違えて設け、それに対応してバッテリケーブル側のタブ端子に凹部または凸部を数を違えて設けたことで、バッテリケーブルを対応する電極ポストに取り違えることなく接続でき、誤組付を防止する。また、この場合、正負両極の電極ポストを設置する部分をバッテリ本体の角部二個所に設けたポスト設置凹部として、ここに二面の垂直壁面を設けて上記凸条または凹溝を設けたことで、タブ端子の前端と片側端がその二面の垂直壁面に当接する。それにより、タブ端子をこのポスト挿通孔を電極ポストに挿通させて仮位置決めし、電極ポストに締結ナットを締め込む作業時、タブ端子の共回りを防げ、作業者は片手作業で接続作業の能率アップできる。さらには、接続作業に臨んでタブ端子を対応する正負両極の電極ポストに向かわせる場合、ポスト設置凹部に対して直角な二方向のいずれの組付方向からでも向かわせることができるので、作業者の作業手向きの自由度が高まる。
【0020】
また、本発明にかかる請求項3に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、前記各ポスト設置凹部は一面方向が開放部となって他の三面が互いに直交する垂直壁面となっており、この三面の垂直壁面の中央奥部一面に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための異数の凸条または凹溝が形成され、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子の前端に設けたことを特徴とする。
【0021】
以上の構成により、正負両極側のポスト設置凹部をバッテリ本体のこの場合辺部二個所にそれぞれ三面の垂直壁面で設けることにより、平面矩形状のタブ端子の前端と両側端の3つの端面がそうしたポスト設置凹部の三面垂直壁面に当接することになり、位置決めと回り止め効果が一層高められる。
【0022】
また、請求項4に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、前記タブ端子の前端と両側端のそれぞれに前記凹部または凸部が設けられていることを特徴とする。
【0023】
この場合、タブ端子の前端だけでなく、両側端にも凹部または凸部を設けておけば、バッテリ本体側のポスト設置凹部で正負極性を区別する二面の垂直壁面に面対称に設けたいずれの凸条または凹溝にタブ端子側の凹部または凸部を係合させることができ、それだけ位置決めが安定し、タブ端子の回り止め効果が高められる。
【0024】
また、請求項5に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、前記ポスト設置凹部の垂直壁面に設けた凸条または凹溝の数に対応して、前記タブ端子の凹部または凸部が1つまたはそれ以上偶数で設けられ、偶数の場合はポスト挿通孔の中心線に対して線対称位置となっていることを特徴とする。
【0025】
この場合、本発明にかかる上記請求項1の構造において、タブ端子に設けられる凹部または凸部が偶数の複数の場合、それらをポスト挿通孔の中心線に対して線対称に振り分けておくことで、作業勝手でいう不向きの制約がなくなり、極端にはタブ端子を裏側にして電極ポストに挿通させることでも接続に差し支えない場合があり、接続作業の自由度が高められる。
【0028】
また、請求項に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、前記タブ端子に前端および両側端から凸部が突出して設けられる場合、その凸部を端子主面に対して適宜傾斜角度で屈曲させてなっていることを特徴とする。
【0029】
この場合、上記請求項6のように、タブ端子がプレス打ち抜き加工される成形品であれば、タブ端子の前端や両側端に設けられるこの場合凸部に限るが、その凸部をタブ主面に対して適度に傾斜角度をもたせて屈曲成形することもでき、屈曲させた凸部がスプリング座金の作用する。すなわち、電極ポストに締結ナットでタブ端子を共締めする際の締め付け力増強や緩み止めに有効である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかるバッテリのケーブル端子接続構造の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0031】
図1〜図3は、第1実施の形態によるケーブル端子接続構造を示している。図1に例示されたバッテリ10において、このバッテリ本体11の上面蓋部に正極(+)用と負極(−)用の電力取出し端子であるこの場合ボルト形状に立ち上げた電極ポスト13,16がそれぞれ台座14,17を介して設けられている。
【0032】
図2(a),(b)の各平面図に示すように、台座14,17の上面の端には、正負両極の電極ポスト13,16を区別するための凸部14a,17aが設置数を違えて設けられている。本例では、正極を区別するための凸部14aを2つ設け、負極を区別するための凸部17aを1つ設けている。
【0033】
一方、かかる正負両極の電極ポスト13,16にそれぞれ対応するバッテリケーブル20,30が端部の端子金具22,32を介して接続される。バッテリケーブル20,30の端部は電線の絶縁体が皮剥されて導体21,31となっており、この導体21,31に端子金具22,32のかしめ部23,33が固着されている。また、端子金具22,32の先端部は平坦矩形状のタブ端子24,34として形成され、このタブ端子24,34の幅方向の中心位置にはポスト挿通孔25,35が貫通して設けられている。
【0034】
図3(a),(b)に示すように、かかる正極側バッテリケーブル20のタブ端子24では、その前端にポスト挿通孔25の中心線から均等に振り分けられて左右対称位置に、つまり線対称位置に2つの切欠凹部26が形成されている。2つの切欠凹部26の間隔ピッチは、上記バッテリ本体11側の台座14上に設けた2つの凸部14a間の間隔ピッチと同等に設定してある。凸部14aの幅寸法Wは切欠凹部26の幅寸法Wと適度な嵌合関係に設定してある。すなわち、ポスト挿通孔25とその中心線から線対称の2つの切欠凹部26の並び間隔は、上記バッテリ本体11側の台座14上に設けた電極ポスト13とその中心線から線対称の2つの凸部14aとを結ぶ直線上の並び間隔に一致させてある。
【0035】
また他方の負極側バッテリケーブル30のタブ端子34においても、その前端にポスト挿通孔35の中心線上に1つの切欠凹部36が形成されている。すなわち、中心線上のポスト挿通孔35と切欠凹部36の並び間隔は、上記バッテリ本体11側の台座17上に設けた電極ポスト16と1つの凸部17とを結ぶ直線上の並び間隔と一致するよう設定してある。
【0036】
以上の構成により、かかる第1実施の形態では次の要領で締結ナット15,18を用いてバッテリケーブル20,30がバッテリ10に接続される。
【0037】
まず、正極側のバッテリケーブル20を正極用の電極ポスト13に接続するには、端子金具22のタブ端子24をこの前端の2つの凹部26が電極ポスト13側の2つの凸部14aに整合する組付方向から臨ませる。
【0038】
それに続いて、タブ端子24のポスト挿通孔25を電極ポスト12に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子24側の2つの切欠凹部26が電極ポスト13側の2つの凸部14aに上端から係合する。これでタブ端子24は電極ポスト13に対して位置決めされて共回りしない状態になる。このタブ端子24を位置決めした状態で締結ナット15を電極ポスト13にねじ込み、タブ端子24を共締めして電極ポスト13に結合することにより、正極側における電気的な接続が完了する。
【0039】
一方、正極側の接続完了に続いて、負極側バッテリケーブル30を負極用の電極ポスト16に接続する。すなわち、端子金具32のタブ端子34をこの前端の1つの凹部36が電極ポスト16側の1つの凸部17aに整合する組付方向から臨ませる。
【0040】
それに続いて、タブ端子34のポスト挿通孔35を電極ポスト16に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子34側の切欠凹部36が電極ポスト16側の凸部17aに上端から係合する。これでタブ端子34は電極ポスト16に対して位置決めされて共回りしない状態になる。このタブ端子34の位置決め状態で締結ナット18を電極ポスト16にねじ込み、タブ端子34を共締めして電極ポスト16に結合することにより、負極側における電気的な接続が完了する。
【0041】
このような手順でもって、正負両極側の2本のバッテリケーブル20,30はバッテリ本体11上の正負両極の電極ポスト13,16に誤組付なく適正に接続される。仮に、正負両極側の2本のバッテリケーブル20,30を取り違えて電極ポスト13,16に臨ませたとしても、各タブ端子24,34の凹部26,36の数が違うため、電極ポスト13,16側の凸部14a,17aに合致しない。それにより、作業者はいち早く誤組付であることを認識する。
【0042】
なお、電極ポスト13,16側の凸部14a,17aとタブ端子24,34側の切欠凹部26,36の形状は図示のような平面方形に限らず、機能を全うする形状であれば、平面三角形状,平面台形状、そして平面半円形状なども可能である。
【0043】
次に、図4および図5は、本発明にかかる第2実施の形態のケーブル端子接続構造を示している。
【0044】
この場合、バッテリ本体41の上面角部の二個所にポスト設置凹部42,45が設けられている。たとえば一方のポスト設置凹部42には正極の電極ポスト43が台座43aを介してボルト形状に垂直に立ち上げられ、他方のポスト設置凹部45には負極の電極ポスト46が台座46aを介してボルト形状に立ち上げられている。
【0045】
正極側のポスト設置凹部42においては、電極ポスト43を二方向から囲むようにして直角に交差する垂直な二面の垂直壁面42a,42bが設けられ、それら二面の垂直壁面42a,42bには面対称となる位置にそれぞれ2本ずつ細長く垂直な凸条44a,44bが形成されている。
【0046】
また、負極側のポスト設置凹部45においても、電極ポスト46を二方向から囲むようにして直角に交差する垂直な二面の垂直壁面45a,45bが設けられ、それら二面の垂直壁面45a,45bの面対称となる位置にそれぞれ1本ずつ細長く垂直な凸条47a,47bが形成されている。
【0047】
本例においても、正負両極用の2本のバッテリケーブル20,30と、これら端部に設けた端子金具の各タブ端子24,34、そしてタブ端子24,34の前端に形成した異数の切欠凹部26,36の数や形状などは上記第1実施の形態で示されたものと同一であるので、重複説明を省略する。
【0048】
すなわち、正極側のタブ端子24における2つの切欠凹部26の間隔ピッチは、上記ポスト設置凹部42の二面の垂直壁面にそれぞれ2本ずつ形成した凸条44aまたは凸条44bの間隔ピッチと同等である。そうした切欠凹部26と凸条44a,44bとは凹凸による嵌合関係となっている。
【0049】
ここで、図5は、正負両極側のタブ端子24,34に切欠凹部26,36を形成した部分の前端を拡大断面にして示す側面図である。端子金具22,32は、たとえば銅(Cu)など良電性金属を材料にして所要形状に金型成形でプレス打ち抜き加工される。
【0050】
この図5中の矢印Pで示す方向へ端子金具22,32をプレス打ち抜き加工する場合、打ち抜き方向でいうタブ端子24,34の切込み始発側の角部は「切込みダレ」によって多少なりともミクロ的に丸く婉曲したRダレ部26a,36aとなり、切込み終端側の角部も「返りダレ」によって鋭利なエッジ部26b,36bが形成される。
【0051】
以上の構成により、かかる第2実施の形態にあっては、バッテリ本体41側の正負極の両電極ポスト43,46に対応して2本のバッテリケーブル20,30が次の要領で接続される。
【0052】
まず、正極側のバッテリケーブル20を正極の電極ポスト43に接続するに際して、端子金具22のタブ端子24をバッテリ本体41側のポスト設置凹部42に対して角度90゜位相する二方向のいずれの組付方向からでも臨ませる。たとえば、図4に示す組付方向からタブ端子24を臨ませる場合、このタブ端子24の前端の2つの切欠凹部26がポスト設置凹部42の真向かいとなる垂直壁面42aにおける2本の凸条44aに対面する。
【0053】
続いて、タブ端子24のポスト挿通孔25を電極ポスト43に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子24側の2つの切欠凹部26がポスト設置凹部42側の2本の凸条44aに上端から係合し、その凸条44aにガイドされる形でタブ端子24がポスト挿通孔25を介して電極ポスト43に完全に挿通する。
【0054】
この状態で、タブ端子24の前端における上端角の鋭利なエッジ部26bは、ポスト設置凹部42の垂直壁面42aに食い込むように作用する。そのため、電極ポスト43にいったんタブ端子24を落とし込んだ後は、タブ端子24のこの場合上方への浮き上がりや抜脱防止に有効となる。
【0055】
タブ端子24の挿入後、電極ポスト43の上端頭部がタブ端子24のポスト挿通孔25から覗いて上方へ突出する。それから、電極ポスト43の上端頭部に締結ナット15を螺合させて締め込み、端子金具22を共締めして堅く締結する。
【0056】
ここで重要な点は、締結ナット15による締め込み中、タブ端子24はその平坦矩形状の前端と片側端でもってポスト設置凹部42側の二面の垂直壁面42a,42bに密接した当接状態で位置決めされることである。したがって、そうしたタブ端子24を作業者は片手で支える必要はまったくなく、締結ナット15の締め込み操作中はタブ端子24が共回りしない。それにより、作業者によるナット締め込み作業が格段に能率アップする。タブ端子24のポスト設置凹部42における以上のような回り止め状態での位置決め効果は、先述の図1で示された第1実施の形態の場合よりもさらに一層高められる。
【0057】
以上に対して、端子金具22のタブ端子24を凹部11に対して先述の接続方向と90゜だけ角度が位相する異方向の組付方向から臨ませる場合、タブ端子24の前端の2つの切欠凹部26が今度はポスト設置凹部42における他の垂直壁面42bにおける2本の凸条44bに真向かいとなって臨む。以下、上記と同様な要領でもってバッテリケーブル20を電極ポスト43に接続することができる。
【0058】
このように、二方向が開放されたポスト設置凹部42内の電極ポスト43に対して、バッテリケーブル20を直角の二方向のいずれから臨ませても端子金具22を電極ポスト43に接続することができ、作業者の手向きにとらわれることなく規制感のない自由な接続作業が行え、作業能率が格段にアップする。
【0059】
一方、負極側においても、上記正極側と同様な作用が得られる。すなわち、バッテリケーブル30をポスト設置凹部45における負極の電極ポスト46に接続するにあたって、端子金具32のタブ端子34をそのポスト設置凹部45に対して角度90゜位相する二方向のいずれの組付方向からでも臨ませる。たとえば、図4に示す方向からタブ端子34を臨ませる場合、このタブ端子34の前端の1つの切欠凹部36がポスト設置凹部45における真向かいの垂直壁面45aに設けた1本の凸条47aに対面する。
【0060】
それに続いて、タブ端子34のポスト挿通孔35を電極ポスト46に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子34の切欠凹部26が垂直壁面45aの凸条47aに上端から係合し、その凸条47aにガイドされる形でタブ端子34がポスト挿通孔35を介して電極ポスト46に完全に挿通する。
【0061】
電極ポスト46の上端頭部はタブ端子34のポスト挿通孔35から覗いて上方に突出する。次いで、その電極ポスト16の上端頭部に締結ナット18を螺合させて締め込み、端子金具32を共締めして堅く締結する。
【0062】
それに対し、端子金具32のタブ端子34をポスト設置凹部45に対して先述の接続方向と90゜の角度だけ位相する異方向の組付方向から臨ませる場合、タブ端子34の前端の切欠凹部36が今度は真向かいの垂直壁面45bにおける凸条47bに臨む。以下、上記と同様な要領でもってバッテリケーブル30を電極ポスト46に接続することができる。
【0063】
このように、正負極用の2本のバッテリケーブル20,30をそれぞれ対応する電極ポスト43,46に接続する際、タブ端子24,34をそれぞれの電極ポスト43,46に対して角度90゜位相する方向の一方側または他方側のいずれからの方向から臨ませて接続作業を試みた場合でも可能である。
【0064】
また、正負極対応のタブ端子24,34では切欠凹部26,36の設置数を違えて形成したことで、取り違えた場合はそれらタブ端子24,34自身がポスト設置凹部42,45における各凸条44a,44bまたは47a,47bに係合し得ない。したがって、取り違えた電極ポスト43,46に接続することもできない。それを作業者が認識して誤組付を未然に防止することができる。
【0065】
また、仮に正負極側の各タブ端子24,34を裏返しにして対応する電極ポスト43,46に臨ませた場合でも、それらのポスト挿通孔25,35に対して切欠凹部26,36が対称勝手となるから、それら切欠凹部26,36を凸条44a(または44b)や凸条47a(47b)になんら問題なく係合させることができる。
【0066】
ただし、好ましくは、タブ端子24,34を正規の表側姿勢で、つまり図4に示す正姿勢で接続するようにすれば、図5で示されたように、プレス成形によって生じたRダレ部26a(36a)側から円滑に凸条44a(または44b)や凸条47a(47b)に係合させることができる。完全に係合後は、そのタブ端子24,34のエッジ部26b(36b)が垂直壁面42a,42bや45a,45bに、そして凸条44a(または44b)や凸条47a(または47b)に咬み込むように作用する。そのためタブ位置決め後の浮き上がり防止や抜脱防止に有効である。
【0067】
したがって、タブ端子24,34を裏返し姿勢にして接続する場合は、上記抜脱防止という見地からいえば、図5に示すRダレ部26a(36a)とエッジ部26b(36b)の上下が逆転するので効果が半減する。
【0068】
なお、本実施の形態では、バッテリ本体41側に設けた垂直壁面42a,42b(または45a,45b)の凸条44a,44b,47a,47bを長溝形状の凹溝に代えて形成することもでき、その場合は対応するタブ端子24,34の前端に形成した切欠凹部26,36は凸部に代えて凹凸嵌合関係が逆転する凸部とすることも可能である。
【0069】
次に、図6は、上記第2実施の形態の変形例ともいうべき本発明にかかる第3実施の形態のケーブル端子接続構造を示している。図4の第2実施の形態で示された各部材や各部と共通する部分には同一符号を付して説明を省く。
【0070】
この場合、バッテリケーブル20,30側の各タブ端子24,34の形状が上記第2実施の形態と異なる点である。
【0071】
すなわち、正極側のバッテリケーブル20のタブ端子24は、この前端および両端のそれぞれに角度90゜の位相位置にポスト挿通孔25の中心線から均等に振り分けられた線対称の位置に2つずつ切欠凹部26,27,28が形成されている。
【0072】
それに対して、負極側のバッテリケーブル30のタブ端子34もまた、この前端および両端のそれぞれに角度90゜の位相位置にポスト挿通孔35の中心線上で1つずつ切欠凹部26,27,28が形成されている。
【0073】
以上の構成により、この第3実施の形態ではバッテリ本体10の正負極の両電極ポスト43,46に対応して2本のバッテリケーブル20,30が次の要領で接続される。
【0074】
まず、正極側のバッテリケーブル20をバッテリ本体41側の正極の電極ポスト43に接続するにあたって、端子金具22のタブ端子24をこの場合もポスト設置凹部42に対して角度90゜位相する二方向のいずれの組付方向からでも臨ませる。たとえば、図6に示す組付方向からタブ端子24を臨ませる場合、このタブ端子24の前端の2つの切欠凹部26が真向かいの垂直壁面42aにおける2本の凸条44aに対面し、タブ片側の2つの切欠凹部28が他の垂直壁面42bにおける2本の凸条44bに対面する。
【0075】
続いて、タブ端子24のポスト挿通孔25を電極ポスト43に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子24側の前端2つの切欠凹部26と片側2つの切欠凹部28が二面の垂直壁面における2本ずつの凸条44a,44bに上端から係合し、都合4つの凸条にガイドされる形でタブ端子24がポスト挿通孔25を介して電極ポスト43に完全に挿通する。タブ端子24の挿入後、電極ポスト12の上端頭部がタブ端子24のポスト挿通孔25から覗いて上方へ突出する。それから、電極ポスト43の上端頭部に締結ナット15を螺合させて締め込み、端子金具22を共締めして堅く締結する。
【0076】
以上に対して、タブ端子24をポスト設置凹部42に対して先述の組付方向と90゜だけ角度が位相する異方向から臨ませる場合、タブ端子24の前端の2つの切欠凹部26が今度は真向かいの垂直壁面42bにおける2本の凸条44bに臨む。これと同時に、タブ端子24の片側の2つの切欠凹部27が垂直壁面42aにおける2本の凸条44aに臨む。以下、上記と同様な要領でもってバッテリケーブル20を電極ポスト43に接続することができる。
【0077】
次に、負極側においても、上記正極側と同様な作用が得られる。すなわち、バッテリケーブル30を負極の電極ポスト46に接続するにあたって、端子金具32のタブ端子34をポスト設置凹部45に対して角度90゜位相する二方向のいずれの組付方向からでも臨ませる。たとえば、図6に示す方向からタブ端子34を臨ませる場合、このタブ端子34の前端の1つの切欠凹部36が真向かいの垂直壁面45aにおける1本の凸条47aに対面し、片側の1つの切欠凹部37が垂直壁面45bにおける凸条47bに対面する。
【0078】
それから、タブ端子34のポスト挿通孔35を電極ポスト46に落とし込むようにして挿通させると、ほぼ同時にタブ端子34側の切欠凹部36,37が凸条47a,47bに上端から係合し、それら2本の凸条47a,47bにガイドされる形でタブ端子34がポスト挿通孔35を介して電極ポスト46に完全に挿通する。
【0079】
電極ポスト46の上端頭部はタブ端子34のポスト挿通孔35から覗いて上方に突出する。次いで、その電極ポスト46の上端頭部に締結ナット18を螺合させて締め込み、端子金具32を共締めして堅く締結する。
【0080】
それに対し、端子金具32のタブ端子34をポスト設置凹部45に対して先述の接続方向と90゜の角度だけ位相する異方向から臨ませる場合、タブ端子34の前端の切欠凹部36が今度は真向かいの垂直壁面45bにおける凸条47bに臨む。これと同時に、タブ端子34の片側の切欠凹部38が垂直壁面45aにおける凸条47aに臨む。以下、上記と同様な要領でもってバッテリケーブル30を電極ポスト46に接続することができる。
【0081】
このように、二方向が開放された正負両極の電極ポスト43,46に対して、バッテリケーブル20,30を直角の二方向のいずれから臨ませても接続することができ、作業者の手向きにとらわれることなく規制感のない自由な接続作業が行え、作業能率が格段にアップする。
【0082】
次に、図7は、本発明にかかる第4実施の形態のケーブル端子接続構造を示している。
【0083】
この場合、上記各実施の形態で示された正極対応のタブ端子24の前端に凸部29を突出させて設け、負極対応のタブ端子34の前端に凹部39を設けて極性を区別している。したがって、正極側のポスト設置凹部42においては、二面の垂直壁面42a,42bにそれぞれ上記タブ側正極対応の凸部29が係合する凹溝42c,42dが垂直に形成されている。また、負極側のポスト設置凹部45においても、二面の垂直壁面45a,45bにそれぞれ上記タブ側負極対応の凹部39が係合する凸条45c,45eが垂直に形成されている。この負極側の二面の垂直壁面45a,45bにあっては、凸条45c,45eを形成したがために、それら各凸条の両側はあたかも凹溝45d,45fがごとくに形成されている。
【0084】
以上の構成により、この第4実施の形態においても、上記図4の第2実施の形態、そして図6の第3実施の形態で示された構造の場合と同様な作用や効果が得られる。
【0085】
次に、図8は、本発明にかかる第5実施の形態のケーブル端子接続構造を示している。
【0086】
この場合、正極対応のタブ端子24の前端をこの長さの半分ずつ凸部29aと凹部29bによる鍵形に形成してこれをたとえば「正極側右勝手」とし、負極対応のタブ端子34の前端を同じく長さの半分ずつ凹部39aと凸部39bによる鍵形に形成してこれをたとえば「負極側左勝手」としている。そうした勝手違いで極性区別を行っている。それに対応して、正極側のポスト設置凹部42における二面の垂直壁面42a,42bには、タブ端子24側の凸部29aが係合する幅寸法を有した凹溝42e,42fが形成されている。負極側のポスト設置凹部45における二面の垂直壁面45a,45bには、タブ端子34側の凸部39bが係合する幅寸法を有した凹溝45g,45hが形成されている。
【0087】
図9は、上記図8の第5実施の形態の変形例ともいうべき第6実施の形態を示している。
【0088】
この場合、正負両極対応のタブ端子24,34の形状は同一であり、正負両極側のポスト設置凹部42,45において、それらの二面の垂直壁面42a,42bと45a,45bのいずれにも凸条や凹溝を形成しておらず、床面にタブ突き当て突片60,61,62,63を設け、タブ端子24,34側の凹凸形状による前端の突き当てと位置決めに備えている。
【0089】
また、本発明においては、上記各実施の形態で示されたタブ端子の形状に工夫を加えることにより、締結ナットによる締め付け力増強と緩み止めに有効とすることができる。
【0090】
図10(a),(b)において、第6実施の形態として代表的に正極対応のバッテリケーブル20側における端子金具22で示すに、この場合タブ端子24の前端に突出させて設けた凸部29を、プレス打ち抜き加工時の同時成形でタブ主面に対して適度な角度でもって傾斜させて屈曲成形した構造である。
【0091】
同図(b)に示すように、ポスト設置凹部42において、その電極ポスト43にタブ端子24をポスト挿通孔25に通した後、締結ナット15で共締めされる。その際、締結ナット15による締め込みが進行するに伴い、タブ端子24の凸部29が押圧され、あたかもスプリング座金のごとくに作用する。そうした作用によって、締結ナット15による締め込み力増強効果と緩み止め効果が得られるものである。
【0092】
一方、上記第2,第3,第4,第5の各実施の形態においては、バッテリ本体41の角部二個所に正負極側のポスト設置凹部42,45が設けられた。これに代えてバッテリ本体の辺部二個所にそうしたポスト設置凹部を設けた次の第7実施の形態も可能である。
【0093】
この本発明にかかる第7実施の形態を図11に示す。すなわち、バッテリ本体51の辺部の二個所にポスト設置凹部52,55を設けている。
【0094】
正極側のポスト設置凹部52においては、三面が互いに直角に公差する垂直壁面52a,52b,52cを有し、一面は開放された空間を形成している。この空間部中央に正極の電極ポスト53が立ち上げて設けられている。また、三面の垂直壁面のうち奥部一面52cに細長い垂直な2本の凸条54が電極ポスト53の中心線に対して対称につまり線対称位置に形成されている。
【0095】
また、負極側のポスト設置凹部55においても、三面が互いに直角に公差する垂直壁面55a,55b,55cを有し、一面は開放された空間を形成している。この空間部中央に正極の電極ポスト56が立ち上げて設けられている。また、三面の垂直壁面のうち奥部一面55cに細長い垂直な1本の凸条57が電極ポスト56の中心線上に形成されている。
【0096】
図示されてはいないが、本実施の形態における正負両極側の2本のバッテリケーブルは上記第2,第3実施の形態で示された構造と同一であり、上記ポスト設置凹部52,55に設けた正負両極の電極ポスト53,57に接続される。
【0097】
以上からわかるように、ポスト設置凹部52,55は三面が垂直壁面に囲まれた空間であるから、バッテリケーブルのタブ端子の組付方向はポスト設置凹部52,55に対してこの開放一面側からだけとなる。この点が、バッテリ本体の角部二個所に設けた第2,第3実施の形態と異なっている。このように組付方向は一方向に限定されるが、この場合タブ端子の前端と両側端の3つの面がポスト設置凹部52,55における三面の垂直壁面に当接するので、位置決め姿勢が安定し、共回り防止に一層の効果がある。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかるバッテリのケーブル端子接続構造は、正負両極側のポスト設置凹部をバッテリ本体のこの場合辺部二個所にそれぞれ三面の垂直壁面で設けることにより、平面矩形状のタブ端子の前端と両側端の3つの端面がそうしたポスト設置凹部の三面垂直壁面に当接することになり、位置決めと回り止め効果が一層高められる
また、請求項1にかかる本発明の記載のバッテリのケーブル端子接続構造において、タブ端子をプレス打ち抜き加工する場合、端子の板厚方向の2つの角部はRダレ部と鋭利なエッジ部が生じる。これを有効活用するべく、エッジ部をポスト設置凹部側の垂直壁面に咬み込ませるようにして位置決めすると、締結ナットを締め込む前、タブ端子が仮位置決めされている段階で、そのタブ端子の浮き上がりがなくなって安定し、それだけナット締結作業がはかどる。
【0099】
また、本発明にかかる請求項2に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、正負両極側で凸条または凹溝の数を違えて設け、それに対応してバッテリケーブル側のタブ端子に凹部または凸部を数を違えて設けたことで、バッテリケーブルを対応する電極ポストに取り違えることなく接続でき、誤組付を防止する。また、この場合、正負両極の電極ポストを設置する部分をバッテリ本体の角部二個所に設けたポスト設置凹部として、ここに二面の垂直壁面を設けて上記凸条または凹溝を設けたことで、タブ端子の前端と片側端がその二面の垂直壁面に当接する。それにより、タブ端子をこのポスト挿通孔を電極ポストに挿通させて仮位置決めし、電極ポストに締結ナットを締め込む作業時、タブ端子の共回りを防げ、作業者は片手作業で接続作業の能率アップできる。さらには、接続作業に臨んでタブ端子を対応する正負両極の電極ポストに向かわせる場合、ポスト設置凹部に対して直角な二方向のいずれの組付方向からでも向かわせることができるので、作業者の作業手向きの自由度が高まる。
【0100】
また、請求項3に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、上記請求項1または請求項2の各構造において、タブ端子に設けられる凹部または凸部が偶数の複数の場合、それらをポスト挿通孔の中心線に対して線対称に振り分けておくことで、作業勝手でいう不向きの制約がなくなり、極端にはタブ端子を裏側にして電極ポストに挿通させることでも接続に差し支えない場合があり、接続作業の自由度が高めることができる。
【0101】
また、本発明にかかる請求項4に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、タブ端子の前端だけでなく、両側端にも凹部または凸部を設けておけば、バッテリ本体側のポスト設置凹部で正負極性を区別する二面の垂直壁面に面対称に設けたいずれの凸条または凹溝にタブ端子側の凹部または凸部を係合させることができ、それだけ位置決めが安定し、タブ端子の回り止め効果が高められる。
【0102】
また、請求項5に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、上記請求項2または請求項4の各構造において、タブ端子に設けられる凹部または凸部が偶数の複数の場合、それらをポスト挿通孔の中心線に対して線対称に振り分けておくことで、作業勝手でいう不向きの制約がなくなり、極端にはタブ端子を裏側にして電極ポストに挿通させることでも接続に差し支えない場合があり、接続作業の自由度が高められる。
【0104】
また、請求項に記載のバッテリのケーブル端子接続構造は、上記請求項6のように、タブ端子がプレス打ち抜き加工される成形品であれば、タブ端子の前端や両側端に設けられるこの場合凸部に限るが、その凸部をタブ主面に対して適度に傾斜角度をもたせて屈曲成形することもでき、屈曲させた凸部がスプリング座金の作用する。すなわち、電極ポストに締結ナットでタブ端子を共締めする際の締め付け力増強や緩み止めに有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる第1実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図2】同図(a),(b)は、第1実施の形態において正負両極の電極ポストを区別用に設けられた凸部を示すいずれも平面図である。
【図3】同図(a),(b)は、第1実施の形態において正負両極側のバッテリケーブル端部のタブ端子に設けた切欠凹部を示すいずれも平面図である。
【図4】本発明にかかる第2実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図5】第2実施の形態のタブ端子にプレス打ち抜き加工で生じる端部のエッジを利用して電極ポスト側に咬み込ませる構図を一部拡大断面で示す側面図である。
【図6】本発明にかかる第3実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図7】本発明にかかる第4実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図8】本発明にかかる第5実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図9】本発明にかかる第6実施の形態のケーブル端子接続構造を示す分解斜視図である。
【図10】同図(a),(b)は、本発明にかかる第7実施の形態としてタブ端子を示す斜視図と組立側面断面図である。
【図11】本発明にかかる第8実施の形態のケーブル端子接続構造を示す斜視図である。
【図12】従来例の端子接続構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
11,41,51 バッテリ本体
13 正極の電極ポスト
14a 正極側の凸部
16 負極の電極ポスト
17a 負極側の凸部
15,18 締結ナット
20 正極側のバッテリケーブル
22 端子金具
24 タブ端子
25 ポスト挿通孔
26,27,28 切欠凹部
30 負極側のバッテリケーブル
32 端子金具
34 タブ端子
35 ポスト挿通孔
36,37,38 切欠凹部
42 正極側のポスト設置凹部
42a,42b 垂直壁面
44a,44b 凸条
43 正極の電極ポスト
45 負極側のポスト設置凹部
45a,45b 垂直壁面
47a,47b 凸条
46 負極の電極ポスト

Claims (6)

  1. バッテリ本体に正極および負極の両電極ポストがボルト形状に設けられ、電極ポストのそれぞれにバッテリケーブルを接続する場合に、電極ポストにバッテリケーブル端部のタブ端子に設けたポスト挿通孔を通して締結ナットで結合してなっているバッテリのケーブル端子接続構造であって,
    前記バッテリ本体二個所にポスト設置凹部を設けてそこに前記正負両極の電極ポストが設置され、各ポスト設置凹部は少なくとも一面以上の垂直壁面を有し、この垂直壁面に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための凸条または凹溝を形成し、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子に設けられ,
    前記タブ端子がプレス打ち抜き加工による金属成形品であって、端子板厚の打ち抜き始発角部がRダレ部となり、打ち抜き終端角部が返りダレによる鋭利なエッジ部となっており、Rダレ部の方から向かわせてタブ端子を前記電極ポストに挿入するとともに、エッジ部を前記ポスト設置凹部の垂直壁面に咬み込み可能としたことを特徴とするバッテリのケーブル端子接続構造。
  2. 前記各ポスト設置凹部は二面方向が開放部となって他の二面が直交する垂直壁面となっており、この垂直壁面の一面と他面で面対称となる位置に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための異数の凸条または凹溝が形成され、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子の前端に設けたことを特徴とする請求項1に記載のバッテリのケーブル端子接続構造。
  3. 前記各ポスト設置凹部は一面方向が開放部となって他の三面が互いに直交する垂直壁面となっており、この三面の垂直壁面の中央奥部一面に垂直方向へ細長く各ポスト設置凹部における前記電極ポストの正負極性を区別するための異数の凸条または凹溝が形成され、一方、その凸条または凹溝に係合する異数の凹部または凸部を前記タブ端子の前端に設けたことを特徴とする請求項1に記載のバッテリのケーブル端子接続構造。
  4. 前記タブ端子の前端と両側端のそれぞれに前記凹部または凸部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のバッテリのケーブル端子接続構造。
  5. 前記ポスト設置凹部の垂直壁面に設けた凸条または凹溝の数に対応して、前記タブ端子の凹部または凸部が1つまたはそれ以上偶数で設けられ、偶数の場合はポスト挿通孔の中心線に対して線対称位置となっていることを特徴とする請求項2又は3に記載のバッテリのケーブル端子接続構造。
  6. 前記タブ端子に前端および両側端から凸部が突出して設けられる場合、その凸部を端子主面に対して適宜傾斜角度で屈曲させてなっていることを特徴とする請求項2又はに記載のバッテリのケーブル端子接続構造。
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