JP3700149B1 - 紫外線遮蔽補助布つき傘 - Google Patents

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Abstract

【課題】 顔にできるシミ、しわの要因である紫外線を遮蔽する、紫外線遮蔽補助布つき傘を提供する。
【解決手段】 紫外線遮蔽性能を持つ傘天幕の内側に取り付ける、紫外線遮蔽効果を補うための補助布(1)であって、全体を略筒状にて形成し、上縁側を開口して天幕内側への取り付け部分(2)とし、側面の一部を、人の上半身(前身頃)が隠れる程の開口部(5)となし、略閉じた下部(4)において、傘の柄が通る穴(3)を設け、該補助布中央に挿通し、該傘天幕内側へ着脱可能としたことを特徴とする、紫外線遮蔽補助布つき傘。
【選択図】 図2

Description

本発明は、顔にできるシミやしわの要因である紫外線を遮蔽するために、紫外線遮蔽性能を有する傘に装脱可能な紫外線遮蔽性能を有する補助布つき傘に関するものである。
従来、傘における紫外線遮蔽性能を高める方法としては、紫外線吸収剤を溶解した処理浴に布帛を投入するなどして、紫外線透過防止効果を高める技術(下記特許文献1「紫外線透過防止加工布帛の製造方法」)、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク及びアルミナからなる群のうち一種以上を含有する重合体を芯成分とし、この芯から成る複合繊維から傘用基布を形成する技術(下記特許文献2「傘用基布」)、羊毛製のフェルトをシール状形成などし、これに紫外線カット薬剤などを塗布した天幕素材を用いる傘(下記特許文献3「紫外線カットのパラソル」)、フォトクロミック染料含有樹脂微粉末をバインダー樹脂に配合させ、紫外線安定剤を加えた水系処理液中に、布帛生地を含浸させる等して処理することにより、紫外線遮蔽効果を有するフォトクロミック布帛を形成する技術(下記特許文献4「紫外線遮蔽性に優れたフォトクロミック布帛類」)、日傘の外表面をカバーで覆うことにより、紫外線遮蔽性能を追加する技術(下記特許文献5「日傘用紫外線カットカバー」)、傘布の一方側をより広く形成することで、日陰部をより広く作り出す技術(下記特許文献6「傘」)、傘のハンドルを持つ手を紫外線から防いで保護する技術(下記特許文献7「傘のハンドルカバー」)等が知られている。
また、ネットが部材として用いられた傘としては、ゴルフボールより小さな目を有するネットが骨部材に支持張設され、さらに防水性のシートをネット状に被せたゴルフ用の傘(下記特許文献8「ゴルフ用傘」)がある。
特開平5−9871 特開平6−315407 実開平7−18620 特開2002−20972 特開2003−180425 実用新案登録第3093504号 実用新案登録第3099336号 実開平3−89612
紫外線遮蔽性能を有する日傘及び晴雨両用傘を使用する目的は、一般に顔等が紫外線を浴び難くし、シミ、しわが生じ難くするためであり、上記の特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、の各技術では、傘の天幕布帛の紫外線遮蔽性能を高めることを目的としており、特許文献5の技術では、既存の天幕を紫外線遮蔽性能を有するカバーで覆うことで、既存の傘天幕の紫外線遮蔽性能を高めることを目的としており、特許文献6の技術では、傘天幕の一方向側を拡大することで、天幕方向から進入する紫外線を遮蔽する面積を拡大する技術である。よって、以上の技術は全て、傘天幕の方向から進入する紫外線を遮蔽するための対策であるため、一般的な使用形態での顔付近には、天幕方向以外から紫外線が進入しており、天幕の紫外線遮蔽性能による、顔付近での紫外線遮蔽効果を低下させていた。
また、特許文献7にあっては、紫外線遮蔽の対策を図る対象が顔ではなく手部のみであり、特許文献8にあっては、シートを覆い被せるために用いるネットであって、紫外線遮蔽効果を期待するものではない。
また、従来、紫外線遮蔽性能を有する日傘及び晴雨両用傘の、紫外線遮蔽効果を期待した使用基準については、これまでの長年の習慣として、可視光線の日差しの有無が重要な要素をなしており、日差しとは無関係に存在する紫外線を、科学的な判断の基で使用できる素地がほとんど無いため、紫外線遮蔽性能を有する日傘及び晴雨両用傘が有効利用されていなかった。
本発明は、以上の問題点を解決しようとするものである。
紫外線遮蔽性能を持つ傘天幕の内側に取り付ける、紫外線遮蔽効果を補うための補助布(1)であって、全体を略筒状にて形成する。そして、上縁側を開口して天幕内側への取り付け部分(2)とし、側面の一部を、人の上半身(前身頃)が隠れる程の開口部(5)となし、略閉じた下部(4)において傘の柄が通る穴(3)を設け、該補助布中央に挿通し、該傘天幕内側へ着脱可能とする。以上を特徴とする紫外線遮蔽補助布つき傘である。
(イ)本発明は、紫外線遮蔽性能を有する傘に、紫外線遮蔽性能を有する布材で形成した補助布(1)を装着することで、該傘天幕方向以外から進入する紫外線を遮蔽する。そのことにより、該傘天幕の紫外線遮蔽性能による顔付近の紫外線遮蔽効果の劣化を防ぎ、併せて該補助布自体の紫外線遮蔽性能による、顔付近の紫外線遮蔽効果を補強する。
(ロ)補助布(1)が装着された形体で該傘を使用することで、従来の傘とは全く異なる印象を与えることができる。そのことにより、従来の日傘及び晴雨両用傘の固定概念を払拭することができるため、これまで躊躇していた夏季等の曇天時や、冬季等の晴天時の使用も可能になり、紫外線被害防止対策を万全なものに近づけることができる。
(ハ)補助布(1)は、その材質、色、絵柄、装飾、質感等を工夫することで、お洒落又は気分を高揚させてくれる小道具としても役立つ。そのことで、該傘を使用する本人の精神面にも良い方向に働き掛けをしてくれると共に、周囲の人々にも良い影響を与えることができる。
(ニ)補助布(1)を装着する傘は、長傘及び折りたたみ傘いずれでもよい。また、傘を開く方式もジャンプ式及び手動式のいずれにも対応可能である。
(ホ)補助布(1)は、初めから紫外線遮蔽性能を有する傘と一体を成すものとして存在するのみならず、従来の紫外線遮蔽性能を有する傘に合わせた着脱が可能である。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)補助布(1)は図1のように、全体を略筒状に、且つ、取り付け部分(2)から下部(4)に向かって径が小さくなるように形成する。また、該補助布の上部は開口し、下部(4)は略閉じた状態で、該下部には、傘の開閉に合わせて柄を自由に上下する、傘の柄が通る穴(3)を形成する。
(ロ)補助布(1)の側面の一部は、人の上半身(前身頃)が隠れる程度であり、且つ、傘の天幕裏から下部(4)まで、徐々に幅が小さくなるように開口して、開口部(5)を形成する。
(ハ)補助布(1)の下部(4)は、身体と該補助布との隙間を埋めるために、使用者の胸元方向に伸ばして形成する。
(ニ)補助布(1)の布材における性能は、可能な限り高度の紫外線遮蔽性能を有し、かつ通行に支障のない視認性能を有し、風圧による影響は従来の傘以上の危険を生じさせないものであることが、絶対条件であるとともに、夏季または冬季等の使用を考慮し涼感または温感を有し、収納に支障を来さない柔軟性を有する布材であること等が望まれる。一例として、前記の性能を有するメッシュ状布材が考えられる。
(ホ)補助布(1)は、形の特殊性や、傘のデザインに合わせる等して、色、絵柄、装飾等に変化をもたせる。例えば、該補助布の全体及び部分を花束等に見立てた絵柄を施すことや、透明感のある布材に絵柄を浮き出させること等が考えられる。
(ヘ)補助布(1)を傘に装着する時は、図2の結着部(7)が、傘天幕裏の放射状の骨と交わる部分において、該骨と該補助布の取り付け部分(2)とを、糸や紐、または、結着に適したバネつきクリップや面ファスナー等で結着させる実施例、また、図3の該補助布のように、取り付け部分(2)の全てに等間隔(1cm以下が望ましい)で結着用糸(9)を設け、結着部(7)と傘天幕裏の放射状の骨とが交わる部分において、該骨に直近の該結着用糸を結着させる実施例が考えられる。また、その他の例として、補助布(1)の取り付け部分(2)を結着部の天幕に縫着、あるいは、接着剤で付ける実施例が考えられる。
(ト)傘を閉じる時に、補助布(1)を自動的に傘の中に収納させるため、該補助布の内側において図2のように、支持糸(6)の一端を、取り付け部分(2)と下部(4)との略中間の位置に、他端を柄が天幕裏と交差する位置に、それぞれ結着させる。
(チ)支持糸(6)が、傘の開閉動作等によって、柄と骨部との隙間等に入り込むことを防止するため、図4に示す、環状体大と環状体小より構成され、環状体小に該支持糸の挿通穴が設けられている挿通部(8)を、骨部上に設ける。
(リ)補助布(1)を装着した晴雨両用傘を、雨天時に、該補助布が視界を遮らないように使用するために、例えば、図5に示す補助布(1)のように、該補助布の開口部(5)の一端から他端に渡って、紐通し部(10)を設け、紐(11a)と紐(11b)を絞ることにより、該補助布を傘天幕裏上部に固定させる実施例が考えられる。また他の例として、傘天幕上部に一纏めにした該補助布を、外側に凸状に湾曲し、挟む部分の先端が櫛形をしたバネつきクリップ等を用いて、傘天幕裏上部の骨部に固定することが考えられる。
(ヌ)補助布(1)の傘の柄が通る穴(3)を、多様な傘のグリップ(柄下端の握り部位)の大きさに対応させ、且つ、該補助布を装着後に、柄が通る穴と柄との間隙を埋めて、紫外線遮蔽効果を劣化させないように着脱可能とするために、一例として、傘の柄が通る穴(3)に、縫いつけの余部、いわゆる「マチ」を袋状に設け、この全周に紐やゴムを通すことで、柄との隙間を埋める実施例が考えられる(図示せず)。
本発明は、以上の構成よりなっている。
本発明を使用するときは、
(イ)補助布(1)を装着した傘を開く時は、長傘及び折りたたみ傘のジャンプ式及び手動式共に、従来の傘と同じ動作で開く。
(ロ)補助布(1)を装着した傘を持つ時は、図6のように、該補助布の開口部(5)を上半身の前面に宛うように持ち、且つ、傘を持つ手を、上半身の幅内に置くようにする。
(ハ)補助布(1)を装着した傘を閉じる時は、長傘及び折りたたみ傘のジャンプ式及び手動式共に、該補助布の開口部(5)から手を入れて、従来の傘と同じ動作で閉じる。
(ニ)補助布(1)を装着した晴雨両用傘を、雨天時に使用する場合は、該補助布が視界を遮って、通行に支障を来さないように、該補助布は傘の天幕裏上部に固定して使用する。
本発明の補助布部分の実施例を示す斜視図 本発明の補助布つき傘の斜視図 本発明の補助布の取り付け部分の実施例を示す斜視図 本発明の構成中、支持糸と挿通部との関係を示す拡大斜視図 本発明の晴雨両用傘用の補助布の実施例を示す斜視図 本発明の使用状態を示す側面図
符号の説明
1 補助布
2 取り付け部分
3 傘の柄が通る穴
4 下部
5 開口部
6 支持糸
7 結着部
8 挿通部
9 結着用糸
10 紐通し部
11a、11b 紐

Claims (1)

  1. 紫外線遮蔽性能を持つ傘天幕の内側に取り付ける、紫外線遮蔽効果を補うための補助布(1)であって、全体を略筒状にて形成し、上縁側を開口して天幕内側への取り付け部分(2)とし、側面の一部を、人の上半身(前身頃)が隠れる程の開口部(5)となし、略閉じた下部(4)において、傘の柄が通る穴(3)を設け、該補助布中央に挿通し、該傘天幕内側へ着脱可能としたことを特徴とする、紫外線遮蔽補助布つき傘。
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