JP3699918B2 - 通信システム制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、互いに種類が異なる複数の通信装置を含む通信システムを一括集中管理するために用いられる通信システム制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
比較的規模の大きい通信システムにおいては、互いに種類が異なる多数の通信装置を用いてシステムを構成する場合がある。このような通信システムの全体を操作するオペレータは、1つの制御命令が入力されるたびに、各々の通信装置に対してそれぞれに適した互いに異なる制御信号を与えて通信装置毎に所定の通信処理を実行させる必要がある。
【0003】
このような通信システムでは、オペレータの負担を軽減するために、オペレータの操作を制御装置により自動化することが行われている。
この制御装置は、システムに入力される1つの制御命令に対して、複数の通信装置のそれぞれに適した全ての制御信号を生成し、それぞれの通信装置に該当する制御信号を与える。
【0004】
従来の通信システム制御装置においては、制御装置は図11又は図12に示すような処理を行っている。
図11の例では、制御装置は複数の通信装置を1つずつ順番に選択し、選択した通信装置に対して該当する制御信号を与える。この制御信号に対する通信装置内部の処理が終了し、通信装置からの応答を制御装置が受信すると、制御装置は次の通信装置を選択してその通信装置に対して該当する制御信号を与える。このような動作を繰り返して全ての通信装置に制御信号を与える。
【0005】
図12の例では、制御装置は全ての通信装置に対する処理を並行して同時に実行する。各通信装置の内部における処理の所要時間はそれぞれ異なるので、各通信装置からの応答が制御装置に届くタイミングは互いに異なるが、制御装置は全ての通信装置からの応答の検出を完了した時点で結果をオペレータに通知し処理を終了する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
制御装置が図11に示すような処理を行う場合には、制御装置は各通信装置の内部における処理の所要時間の差を意識する必要がなく、各通信装置における制御条件を考慮して制御の順番を決定することができる。
また、各通信装置を1つずつ順番に選択して制御信号の送出及び応答の確認を行うので、それぞれの通信装置について確実な制御を行うことができ、制御上の信頼性が高い。しかしながら、システムに含まれる通信装置の数が増えるに従ってシステム全体の処理を実行するのに必要な所要時間が長くなり、オペレータが処理の結果を受け取るまでの待ち時間も長くなる。
【0007】
一方、制御装置が図12に示すような処理を行う場合には、全ての通信装置に対する処理を並行して実行するので、非常に短い時間でシステム全体の処理を完了させることができる。
しかし、通信システムの種類によっては様々な制御上の制約が存在する場合も多い。例えば、特定の通信装置の処理が完了した後でなければ他の通信装置が正しく動作しない場合もある。このような通信システムでは、図12に示すように全ての通信装置に対して同時に制御信号を与えると、故障や誤動作が発生したり不要な信号を外部に出力する可能性がある。
【0008】
本発明は、上述のような通信システムを制御する通信システム制御装置において、制御上の制約が存在する場合であっても比較的短い時間で安全にシステム全体の処理を完了することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の通信システム制御装置は、互いに種類が異なる複数の通信装置を備える通信システムにおいて前記複数の通信装置を一括集中管理するために用いられる通信システム制御装置であって、入力される1つの制御命令に基づいて、前記複数の通信装置のそれぞれに該当する複数の制御信号を生成する制御信号生成手段と、前記複数の制御信号のそれぞれについて、制御信号を与える際の制約に関する情報を保持する制約情報保持手段と、前記複数の制御信号のそれぞれについて、通信装置の制御信号処理上の所要時間に関する情報を保持する時間情報保持手段と、前記制約情報保持手段及び時間情報保持手段の保持する情報に基づいて、全ての制御信号の制約条件を満たしかつシステム全体の処理が完了するまでの所要時間を最小化するように前記制御信号生成手段の生成した複数の制御信号の処理手順を決定する処理手順決定手段と、前記処理手順決定手段の決定した処理手順に従って、前記複数の通信装置のそれぞれに該当する制御信号を与える処理手順実行手段とを設けたことを特徴とする。
【0010】
制約情報保持手段は各制御信号を与える際の制約に関する情報を保持している。また、時間情報保持手段は通信装置の制御信号処理上の所要時間に関する情報をそれぞれの制御信号について保持している。
処理手順決定手段は、前記制約情報保持手段及び時間情報保持手段の保持する情報を参照することにより、全ての制御信号の制約条件を満たしかつシステム全体の処理が完了するまでの所要時間を最小化するように生成された複数の制御信号の処理手順を決定することができる。
【0011】
例えば、制約条件を満たす範囲内で複数の制御信号を同時に処理することにより、システム全体の処理が完了するまでの所要時間を短縮できる。また、時間情報保持手段の保持する情報に基づいて特定の制御信号に対する処理が完了する時刻を予測できるので、次の制御信号を送出する時刻もしくは順番を最適化することが可能である。
【0012】
請求項2は、請求項1の通信システム制御装置において、前記処理手順決定手段は、制約条件が存在しない制御信号を最優先で処理するとともに、制約条件が存在しない制御信号が複数存在する場合には、制約条件が存在しない複数の制御信号を並行して処理するように処理手順を決定することを特徴とする。
例えば、特定の制御信号の処理が完了した後でなければ、他の制御信号を与えることができないという制約条件が存在する場合がある。このような制約条件を持つ制御信号を処理するためには、前もって特定の制御信号の処理を完了させる必要がある。
【0013】
請求項2においては、制約条件が存在しない制御信号を最優先で処理することにより、制約条件を持つ制御信号に対する処理の遅延を抑制することが可能である。また、制約条件が存在しない複数の制御信号を並行して処理することにより、システム全体の処理が完了するまでの所要時間を短縮できる。
請求項3は、請求項1の通信システム制御装置において、前記制御信号生成手段は入力される1つの制御命令に対して、処理対象の通信装置数よりも多い制御信号を生成することを特徴とする。
【0014】
請求項3においては、それぞれの通信装置に対して1つ又は複数の制御信号を与える。同じ通信装置に対して複数の制御信号を与える場合には、複数の制御信号を与える順序に制約がある場合が多い。しかし、この発明では各制御信号の制約を考慮して処理手順を決定することができる。
請求項4は、請求項1の通信システム制御装置において、前記処理手順決定手段の決定した処理手順の情報を蓄積する処理手順蓄積手段と、入力された制御命令もしくは生成された制御信号に対応する処理手順の情報が前記処理手順蓄積手段に存在する場合には、少なくとも前記処理手順決定手段における処理手順の決定を省略する省略処理手段とを更に設けたことを特徴とする。
【0015】
請求項4においては、過去に決定した処理手順の情報を処理手順蓄積手段が保持しているので、同じ処理手順を利用できる場合には再び処理手順を決定することなく、処理手順蓄積手段が保持している情報に基づいて各制御信号を処理することができる。これにより、処理時間の短縮が可能になる。
【0016】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
本発明の通信システム制御装置の1つの実施の形態について、図1〜図4を参照して説明する。この形態は請求項1〜請求項3に対応する。
【0017】
図1はこの形態の通信システム制御装置の動作を示すフローチャートである。図2はこの形態の通信システム制御装置の動作を示すブロック図である。図3は制御条件DB(データベース)上の制御条件データの構成例を示す模式図である。図4は各制御信号の処理タイミングの例を示すタイムチャートである。
この形態では、請求項1の通信装置,制御信号生成手段,制約情報保持手段,時間情報保持手段,処理手順決定手段及び処理手順実行手段は、それぞれ無線装置20,ステップS12,制御条件DB31,制御条件DB31,ステップS13及びステップS14に対応する。
【0018】
この形態では、互いに種類が異なる多数の無線設備を備える無線通信システムを一括集中管理する通信システム制御装置を想定している。図2の例では3つの無線装置20(1),20(2),20(3)を管理する場合を示してあるが、4つ以上の無線装置20を管理することもできる。
この例では、通信システムを操作するオペレータが図示しない入力端末を用いて制御指令を1つずつ制御装置10に入力する場合を想定している。制御装置10については、一般的なコンピュータを用いて構成することができる。
【0019】
図2に示すように、制御装置10はオペレータから制御指令が入力されるたびに、その制御指令をステップS12で複数の制御信号に展開する。すなわち、この通信システムに備わった全ての無線装置20(1),20(2),20(3)を制御するのに必要な全ての制御信号を予め定めたアルゴリズムに従って制御指令から生成する。
【0020】
この例では、1つの制御指令(A)に対して5つの制御信号CS1〜CS5を生成する。制御信号CS1は無線装置20(1)の制御に必要な信号であり、制御信号CS2,CS3は無線装置20(2)の制御に必要な信号であり、制御信号CS4,CS5は無線装置20(3)の制御に必要な信号である。
制御装置10は、制御信号CS1〜CS5を生成した後、これらの制御信号CS1〜CS5全てに関する制御手順をステップS13で決定する。制御手順を決定する際には、予め制御条件DB31に保持されている情報を利用する。
【0021】
制御条件DB31上には、図3に示すように所要時間及び処理条件の情報が制御信号毎(無線装置毎)に保持されている。所要時間は、制御装置10が制御信号を無線装置20に与えてから無線装置20が該当する処理を完了するまでにかかる時間の長さを表す。処理条件は、各無線装置20に制御信号を与える際の制約であり、無線装置20を正しく動作させるために必要な条件である。
【0022】
この形態の通信システムにおいては、複数の無線装置20(1),20(2),20(3)がインタフェースを介して互いに接続されている。また、例えば制御信号CS4を無線装置20(3)に与えた場合にその制御信号CS4に対する処理を無線装置20(3)が完了する前に、次の制御信号CS2を無線装置20(2)に与えると、無線装置20(3)と無線装置20(2)との間のインタフェースにおいてアラームが生じる原因になる。そこで、図4に示すように制御信号CS2については「CS4完了後に制御可」の処理条件を割り当ててある。
【0023】
また、制御信号CS5を無線装置20(3)に与える場合には、他の制御信号の処理が完了した後でないと、無線装置20(3)が不要な信号を外部に送出する原因になる。そこで、図4に示すように制御信号CS5については「CS1〜CS4完了後に制御可」の処理条件を割り当ててある。なお、この例では各制御信号の所用時間は「T1<T2<T3<T4<T5」の関係になっている。
【0024】
制御装置10は、制御条件DB31に保持されている情報に基づいて、制御上の制約を満足しかつ最も短い時間でシステム全体の処理が完了するように制御手順を決定する。
図3に示す条件の場合、次のようにして制御手順を決定する。
制御信号CS1,CS3,CS4については処理条件の制約がないので、基本的にはどのタイミングで制御を行ってもかまわない。但し、制御信号CS2の処理条件が「CS4完了後に制御可」であるので、制御信号CS4は制御信号CS2よりも先に処理する必要がある。
【0025】
また、制御信号CS5については「CS1〜CS4完了後に制御可」の処理条件があるので、制御信号CS5の処理は最後に行う必要がある。
この形態では、制御上の制約を満足しかつ最も短い時間でシステム全体の処理を完了させるために、実際には図1に示すような条件を適用して制御手順を決定する。
【0026】
すなわち、
(1)処理条件なしの制御信号を最優先で処理する。
(2)処理条件なしの制御信号が複数である場合にはそれらの制御信号を並行して処理する。
(3)処理条件付の制御信号はその条件に応じた優先順位で処理する。
【0027】
以上の条件を適用することにより、図2のステップS14及び図4に示すような制御手順が決定される。つまり、最初に3つの制御信号CS4,CS3,CS1を制御装置10から同時に送出し、制御信号CS4に対する無線装置20(3)の処理が完了した直後に制御信号CS2を送出し、制御信号CS1〜CS4に対する全ての処理が完了した後で制御信号CS5を送出するように制御手順が決定される。
【0028】
このような手順で処理を行う場合、制御指令(A)に対するシステム全体の処理に要する時間は図4に示すように「T4+T2+T5」になる。従って、5つの制御信号CS1〜CS5を1つずつ順次に処理する場合と比べてシステム全体の処理が完了するまでの所要時間が大幅に短縮される。
しかも、制御信号CS2,CS5の各々に対する制御上の制約を満足するように処理手順を決定しているので、全ての無線装置20(1),20(2),20(3)を正しく動作させることができる。すなわち、他の装置に故障を発生させたり、不要な信号を外部に送出するのを防止できる。
【0029】
図4の例では、1つの制御信号に対する処理の終了タイミングを、各無線装置20からの応答を検出することにより把握している。これにより、処理の順番が重要な制御信号についても確認を行うため確実な制御を行うことができる。
しかし、1つの制御信号に対する処理の終了タイミングは、各制御信号を送出した時刻と制御条件DB31上の所要時間(T21,T2,T3,T4,T5)とに基づいて把握することもできるので、各無線装置20からの応答を確認しなくても適切なタイミングで次の制御信号を送出することができる。
【0030】
すなわち、エラーを生じることなく確実な制御ができる場合には、先行して送出した制御信号に対する応答を確認する前に次の制御信号を送出することにより、システム全体の処理にかかる所要時間を更に短縮することが可能である。
(第2の実施の形態)
本発明の通信システム制御装置の1つの実施の形態について、図5〜図10を参照して説明する。この形態は請求項4に対応する。
【0031】
図5はこの形態の通信システム制御装置の動作を示すフローチャートである。図6はこの形態の通信システム制御装置の動作を示すブロック図である。図7は制御条件DB上の制御条件データの構成例を示す模式図である。図8は各制御信号の処理タイミングの例を示すタイムチャートである。図9は制御手順の情報の例を示す模式図である。図10は制御手順の例を示す模式図である。
【0032】
この形態では、請求項4の処理手順蓄積手段及び省略処理手段は、それぞれ制御手順DB32及びステップS22に対応する。
この形態は、第1の実施の形態の変形例である。図5〜図10において第1の実施の形態と対応する要素は同一の符号を付けて示してある。第1の実施の形態と同一の部分については、以下の説明を省略する。
【0033】
図6に示すように、この形態の制御装置10には制御手順DB32が備わっている。制御手順DB32は、制御装置10が既に決定した制御手順の情報を蓄積するための記憶装置である。
制御手順DB32には、例えば図9に示すような制御手順の情報が制御指令毎に蓄積される。
【0034】
オペレータからの制御指令(B)が入力されると、制御装置10はステップS22で制御手順DB32に蓄積された情報を参照し、入力された制御指令(B)に対応する制御手順の情報が存在するか否かを識別する。
制御手順DB32に該当する制御手順の情報が存在しない場合には、第1の実施の形態と同様にステップS12に進み、制御指令(B)に対応する複数の制御信号CS1〜CS5を生成する。
【0035】
一方、制御手順DB32に該当する制御手順の情報が存在する場合には、ステップS22からS15に進む。すなわち、利用可能な制御手順の情報が既に存在する場合には、ステップS12,S13の実行を省略し、ステップS14で制御手順を実行する場合には制御手順DB32に蓄積されている制御手順の情報に従って制御信号CS1〜CS5の送出を実行する。
【0036】
この形態では、制御条件DB31上に図7に示すような所要時間及び処理条件の情報が制御条件データとして予め保持されていることを想定している。
すなわち、この例では制御信号CS1は所要時間がT1、処理条件なしである。また、制御信号CS2については所要時間がT2、処理条件は「CS1完了後に制御可」である。制御信号CS3については所要時間がT3、処理条件なしである。制御信号CS4については所要時間がT4、処理条件が「CS3完了後に制御可」である。制御信号CS5については所要時間がT5、処理条件が「CS1〜CS4完了後に制御可」である。
【0037】
図7に示す制御条件データを利用して制御手順を決定する場合には、ステップS13の結果として図6のステップS14並びに図8,図10に示すような制御手順が得られる。
制御信号CS1,CS3については処理条件の制約がないので、基本的にはどのタイミングで制御を行ってもかまわない。但し、制御信号CS2の処理条件が「CS1完了後に制御可」であるので、制御信号CS1は制御信号CS2よりも先に処理する必要がある。
【0038】
また、制御信号CS4の処理条件が「CS3完了後に制御可」であるので、制御信号CS3は制御信号CS4よりも先に処理する必要がある。更に、制御信号CS5については「CS1〜CS4完了後に制御可」の処理条件があるので、制御信号CS5の処理は最後に行う必要がある。
この形態では、制御上の制約を満足しかつ最も短い時間でシステム全体の処理を完了させるために、図1に示す条件を適用して制御手順を決定する。
【0039】
すなわち、
(1)処理条件なしの制御信号を最優先で処理する。
(2)処理条件なしの制御信号が複数である場合にはそれらの制御信号を並行して処理する。
(3)処理条件付の制御信号はその条件に応じた優先順位で処理する。
【0040】
以上の条件を適用することにより、図6のステップS14及び図8,図10に示すような制御手順が決定される。つまり、最初に2つの制御信号CS1,CS3を制御装置10から同時に送出し、制御信号CS1に対する無線装置20(2)の処理が完了した直後に制御信号CS2を送出し、制御信号CS3に対する無線装置20(1)の処理が完了した直後に制御信号CS4を送出し、制御信号CS1〜CS4に対する全ての処理が完了した後で制御信号CS5を送出するように制御手順が決定される。
【0041】
このような手順で処理を行う場合、制御指令(B)に対するシステム全体の処理に要する時間は図8に示すように「T3+T4+T5」になる。従って、5つの制御信号CS1〜CS5を1つずつ順次に処理する場合と比べてシステム全体の処理が完了するまでの所要時間が大幅に短縮される。
しかも、制御信号CS2,CS4,CS5の各々に対する制御上の制約を満足するように処理手順を決定しているので、全ての無線装置20(1),20(2),20(3)を正しく動作させることができる。すなわち、他の装置に故障を発生させたり、不要な信号を外部に送出するのを防止できる。
【0042】
また、ステップS13で決定された制御手順の情報は図5のステップS25で制御手順DB32に蓄積されるので、同じ制御手順を後で利用できる場合には、ステップS12,S13の処理を省略して直ちにステップS14で制御手順を実行することができる。これにより、システム全体の処理が完了するまでの所要時間が更に短縮される。
【0043】
図8の例では、1つの制御信号に対する処理の終了タイミングを、各無線装置20からの応答を検出することにより把握している。これにより、処理の順番が重要な制御信号についても応答の確認によって確実な制御を行うことができる。しかし、1つの制御信号に対する処理の終了タイミングは、各制御信号を送出した時刻と制御条件DB31上の所要時間(T21,T2,T3,T4,T5)とに基づいて把握することもできるので、各無線装置20からの応答を確認しなくても適切なタイミングで次の制御信号を送出することができる。
【0044】
すなわち、エラーを生じることなく確実な制御ができる場合には、先行して送出した制御信号に対する応答を確認する前に次の制御信号を送出することにより、システム全体の処理にかかる所要時間を更に短縮することが可能である。
【0045】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば種類が異なる複数の通信装置を組み合わせて使用する通信システムを制御する場合に、オペレータの負担を大幅に軽減することができる。しかも各制御信号を送出する順番などに制約が存在する場合であっても、各通信装置に誤動作を発生させることなく、最短時間で制御を完了することができる。
【0046】
また、既に決定した制御手順の情報を記憶装置に蓄積しておくことにより、過去に決定した制御手順と同じ処理を行う場合には制御手順の決定処理を省略でき、処理時間の更なる短縮が実現する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の通信システム制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図2】第1の実施の形態の通信システム制御装置の動作を示すブロック図である。
【図3】制御条件DB上の制御条件データの構成例を示す模式図である。
【図4】各制御信号の処理タイミングの例を示すタイムチャートである。
【図5】第2の実施の形態の通信システム制御装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】第2の実施の形態の通信システム制御装置の動作を示すブロック図である。
【図7】制御条件DB上の制御条件データの構成例を示す模式図である。
【図8】各制御信号の処理タイミングの例を示すタイムチャートである。
【図9】制御手順の情報の例を示す模式図である。
【図10】制御手順の例を示す模式図である。
【図11】従来例の通信システム制御装置の動作(1)を示すブロック図である。
【図12】従来例の通信システム制御装置の動作(2)を示すブロック図である。
【符号の説明】
10 制御装置
20 無線装置
31 制御条件DB
32 制御手順DB
CS1,CS2,CS3,CS4,CS5 制御信号

Claims (4)

  1. 互いに種類が異なる複数の通信装置を備える通信システムにおいて前記複数の通信装置を一括集中管理するために用いられる通信システム制御装置であって、
    入力される1つの制御命令に基づいて、前記複数の通信装置のそれぞれに該当する複数の制御信号を生成する制御信号生成手段と、
    前記複数の制御信号のそれぞれについて、制御信号を与える際の制約に関する情報を保持する制約情報保持手段と、
    前記複数の制御信号のそれぞれについて、通信装置の制御信号処理上の所要時間に関する情報を保持する時間情報保持手段と、
    前記制約情報保持手段及び時間情報保持手段の保持する情報に基づいて、全ての制御信号の制約条件を満たしかつシステム全体の処理が完了するまでの所要時間を最小化するように前記制御信号生成手段の生成した複数の制御信号の処理手順を決定する処理手順決定手段と、
    前記処理手順決定手段の決定した処理手順に従って、前記複数の通信装置のそれぞれに該当する制御信号を与える処理手順実行手段と
    を設けたことを特徴とする通信システム制御装置。
  2. 請求項1の通信システム制御装置において、前記処理手順決定手段は、制約条件が存在しない制御信号を最優先で処理するとともに、制約条件が存在しない制御信号が複数存在する場合には、制約条件が存在しない複数の制御信号を並行して処理するように処理手順を決定することを特徴とする通信システム制御装置。
  3. 請求項1の通信システム制御装置において、前記制御信号生成手段は入力される1つの制御命令に対して、処理対象の通信装置数よりも多い制御信号を生成することを特徴とする通信システム制御装置。
  4. 請求項1の通信システム制御装置において、
    前記処理手順決定手段の決定した処理手順の情報を蓄積する処理手順蓄積手段と、
    入力された制御命令もしくは生成された制御信号に対応する処理手順の情報が前記処理手順蓄積手段に存在する場合には、少なくとも前記処理手順決定手段における処理手順の決定を省略する省略処理手段と
    を更に設けたことを特徴とする通信システム制御装置。
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