JP3698650B2 - ポンプ駆動装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば自動車用油圧式ガレージジャッキの油圧ポンプ駆動用に好適で、主要な構成部品を合成樹脂製にして、小形軽量化と圧縮空気中の水分による錆の発生を防止し、また各部の強度や変形の不安を払拭するとともに、各部の気密性を向上し摺動抵抗を低減して、シール部の寿命を向上し、作動の安定性と信頼性を確保できるポンプ駆動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車用油圧式ガレージジャッキの油圧ポンプ駆動装置は、例えば特開平10−59692号公報のように、ピストンロッドを内臓した油圧シリンダの後部に油圧発生部を配置し、該油圧発生部はシリンダの内部にピストンとプランジャを往復動可能に設け、前記ピストンを加圧空気によって作動し、これにプランジャを同動させ、該プランジャのポンピング作用によって、作動油を前記油圧シリンダへ給排するようにしていた。
【0003】
しかし、この従来の油圧ポンプ駆動装置は、油圧発生部のシリンダやピストン、弁体等が金属製であるため、大形重量化し、また加圧空気中の水分によって錆つき、寿命が低下するという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するものとして、例えば実用新案登録第2531471号公報では、オイルタンクを合成樹脂製として、該タンクないし油圧ポンプ装置の軽量化を図るようにしている。
しかし、この従来の装置は、オイルタンクの内部にモータを収容し、該モータの上部に金属製のポンプを配置しているため、駆動部であるモータや装置全体の小形軽量化を十分に図れない。
【0005】
ところで、油圧ポンプ駆動装置の小形軽量化を図るため、その構成部品を合成樹脂製とすると、それらの強度や変形、およびシリンダとピストン、弁体との間の気密性に不安があり、作動の安定性や信頼性について、前記従来の技術では対応できない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題を解決し、例えば自動車用油圧式ガレージジャッキの油圧ポンプ駆動用に好適で、主要な構成部品を合成樹脂製にして、小形軽量化と圧縮空気中の水分による錆の発生を防止し、また各部の強度や変形の不安を払拭するとともに、各部の気密性を向上し摺動抵抗を低減して、シール部の寿命を向上し、作動の安定性と信頼性を確保できるポンプ駆動装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このため、請求項1の発明は、加圧流体を供給可能なシリンダーにピストンを摺動可能に挿入し、前記ピストンの一端にプランジャを同動可能に連係し、前記ピストンの他端にシリンダ孔を開口し、該シリンダ孔にインナーピストンを摺動可能に挿入し、該インナーピストンにバルブシートを同動可能に設け、該バルブシートを介して前記シリンダ孔の開口部を開閉可能に設けるとともに、前記ピストンの両端部に逃し孔を開口し、該逃し孔の一端を前記シリンダ孔の開口部に連通可能にする一方、前記ピストンと相対するシリンダの偏心位置に加圧流体供給口を設け、前記シリンダーの側周部にピストンの移動方向に沿ってバイパス通路を設け、前記ピストンの移動変位を介して前記加圧流体供給口とバイパス通路とを連通または遮断可能に設け、加圧流体供給口とバイパス通路との連通時に、前記加圧流体を通気孔を介してシリンダ孔に導入し、前記インナーピストンを移動可能にしたポンプ駆動装置において、前記バイパス通路を前記加圧流体供給口と反対側に配置するとともに、前記ピストンとインナーピストンを合成樹脂で構成し、前記複数の通気孔をピストン内部に等角度位置に形成し、前記通気孔を前記逃し孔に連通可能に設け、前記加圧流体を介してピストンをヘリカル移動可能にし、安定したヘリカル移動を実現し、ピストンの摺動抵抗を低減して、シ−ル部の寿命の向上を図るようにしている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を自動車用油圧式ガレージジャッキの油圧ポンプ駆動装置に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図11において1は一対の基枠で、その前端部に前輪2,2が回転自在に支持され、また基枠1の後部側にブラケット3,3が突設され、該ブラケット3,3に後輪4,4が回転自在に支持されている。
【0012】
前記基枠1,1の間に一対のリンクプレート5とリンクアーム6が内外に配置され、それらの前端部間にピン7,8を介して受台9が回動可能に連結され、該受台9に受金10が取り付けられている。
前記リンクプレート5,5の後端部はピン11を介して基枠1,1に回動可能に連結され、またリンクアーム6,6の後端部はピン12を介して基枠1,1に回動可能に連結されている。
【0013】
前記基枠1,1の中間部に油圧シリンダ13が配置され、該シリンダ13に挿入したピストンロッド14の先端に、ブロック状のピストンヘッド15が取り付けられている。ピストンヘッド15の両端に連結板16の一端が固定され、この他端がピン17を介して、前記リンクアーム6,6の後端部に回動可能に連結されている。
図中、18はピストンヘッド15とリンクアーム6の後端部間に掛け渡したスプリングである。
【0014】
前記基枠1,1の中間部間にブロック状のバルブボデー19が固定され、該ボデー19の前端部に前記油圧シリンダ13が取り付けられ、その後端側に油タンク21と、ポンプ駆動装置である空気ポンプ22とが取り付けられている。
【0015】
前記バルブボデー19の内部に、油タンク21の出入口部と空気ポンプ22の吐出部および油圧シリンダ13に連通する複数の油路23と、これらの油路23に介挿した複数の開閉弁24とが設けられ、前記油路23に後述のジョイントが連結されている。
【0016】
図中、25は油導管、26は基枠1,1間の後端部に立設した操作ハンドルで、所望の立設角度を保持可能にされ、その上端部に把持部27が設けられている28は前記把持部27に設けた操作スイッチで、開閉弁(図示略)を介して空気導管29に対する加圧空気の供給を可能にしている。
【0017】
この他、図中80は操作ハンドル26の下端部に連結した固定板で、回動軸81を支点に前後方向へ往復回動可能にされている。82は前記固定板80に一端を回動可能に枢着したプランジャリンクで、その他端を手動プランジャ83のプランジャロッド84に回動可能に枢着している。
【0018】
前記空気導管29の一端はエアーコンプレッサ等の空圧源に連通し、他端を空気ポンプ22の給気口に連通させている。30は下降操作用の操作ノブで、その回動操作に連係する操作杆31を介してレリーズバルブ(図示略)を開弁し、圧油を油タンク21へ戻し、ピストンロッド14を収縮して前記リンク5,6を強制的に折り畳み可能にしている。
図中、32はレリーズバルブアセンブリ保護管、33は油路23の一部を閉塞する施栓である。
【0019】
前記空気ポンプ22は、外殻を形成する中空円筒状のシリンダ−34と、その開口部を閉塞するシリンダーカバー35とを有し、これらは何れも耐摩擦、磨耗性に優れたPOM等の合成樹脂で成形されている。
前記シリンダ−34の円筒状部内面は、開口側内径D1が奥部側内径D2より若干大径の緩やかなテーパ面状に成形され、その奥部側に緩やかな球面状の閉塞側端面を有している。
【0020】
前記閉塞側端面の内面中央部に円形の凹溝36が形成され、また前記端面の外周部に導管接続部37が突設され、該接続部37の内部にシリンダ−34に連通する加圧流体供給口38が形成されている。
【0021】
前記シリンダ−34の円筒部の中間位置に、管軸方向に沿って、バイパス通路を構成するバイパス孔39,40が形成され、これらの孔39,40は前記バイパス通路を構成する連絡溝41を介して連通している。
図中、42は前記孔39,40と連絡溝41の開口縁部に高周波溶着し、該開口縁部を閉塞した前述と同質の合成樹脂製のカバープレートである。
【0022】
前記シリンダーカバー35は、複数のボルト43を介してシリンダ−34の開口側端部に連結され、その端面に複数の排気孔58が形成され、また前記カバー35の中央部に挿通孔44が形成されている。
前記挿通孔44の内側開口縁部にジョイント45が係合して取り付けられ、その外側の螺軸部にナット46がねじ込まれている。
【0023】
前記ジョイント45は、その螺軸端部を前記油路23の開口部にねじ込んで取り付けられ、その内部に貫通孔47が形成され、該孔47にプランジャ48が摺動可能に挿入されている。
図中、49はジョイント45の内端部に形成した凹孔で、該孔49にパッキン50とアダプタ51が収容され、該アダプタ51の外側からパッキンカバー52がジョイント45のネジ部周面にねじ込まれている。
【0024】
前記シリンダー34の内部にピストン53が摺動可能に嵌合され、該ピストン53はシリンダー34と同質の合成樹脂によって略円筒状に成形され、その軸方向の両端部に環状溝54,55が形成され、これらの溝54,55に同一のOリング56,57が嵌め込まれている。
【0025】
前記環状溝54,55は、環状溝54の溝底径d1が環状溝55の溝底径d2よりも若干大径に形成され、前記Oリング56,57の内接面、つまりシール面を前記シリンダー34と同一のテーパ面状に形成している。
【0026】
前記ピストン53は、合成樹脂製のピストン本体53aと後述のガイドプレートとを一体に連結して構成され、実施形態ではそれらを溶着している。
前記ピストン本体53aの両端部に大小異径の凹孔59,60が形成され、該孔59の中央に凹孔61が同心円状に形成されている。
【0027】
前記ピストン本体53aの内部に、前記凹孔60に連通するシリンダ孔62が形成され、該シリンダ孔62の奥部周面に複数の通気孔63が等角度位置に形成され、かつこれらの通気孔63がピストン53の外周面に開口している。
図中、71はピストン53の内部に軸方向に沿って形成した複数の逃し孔で、近接の通気孔63に連通するとともに、その両端部をピストン本体53aの両端に開口している。
【0028】
前記シリンダ孔62の内部にインナーピストン64が摺動可能に嵌合され、該ピストン64は、前記シリンダー34と同質の合成樹脂によって略円筒状に成形され、その端面に凹孔65が形成されている。
図中、66はインナーピストン64の周面に形成した環状溝で、該溝66にOリング67が嵌め込まれている。
【0029】
前記インナーピストン64の一側にバルブシャフト68が一体に突出成形され、該シャフト68の先端部にポペット弁を構成するバルブデスク69が掛け止められ、該デスク69の裏面にバルブシート70が装着されている。
【0030】
一方、前記凹孔60内にピストン53を構成するガイドプレート72が高周波溶着され、該プレート72は前記シリンダー34と同質の合成樹脂によって略円板状に成形されている。
前記ガイドプレート72の中央にガイド孔73が形成され、該孔73に前記バルブシャフト68が摺動可能に支持されている。
【0031】
前記ガイドプレート72の内面に、前記逃し孔71に連通可能な環状溝74が形成され、また前記プレート72の外面中央に、ガイド孔73よりも大径の開口部である凹孔75が形成されていて、これら環状溝74と凹孔75とが、ガイドプレート72の内面に形成した複数のガイド溝76によって連通している。
【0032】
前記凹孔75の開口縁部は前記バルブシート70によって係脱かつ開閉可能にされ、ピストン53の略往動時は凹孔75が前記バルブシート70で閉塞され、またピストン53の略往動終期より復動終期間は、凹孔75からバルブシート70を離間させ、該孔75を開口可能にしている。
【0033】
前記凹孔61に当板85を介してプランジャ48の頭部が収容され、また前記凹孔59にスプリングシート77が収容され、該シート77とシリンダーカバー35の内面との間にスプリング78が介挿され、該スプリング78の弾性を介して、ピストン53をシリンダー34の閉塞端側へ付勢している。
この他、図中79はシリンダー34の内面と、ピストン53の中間部外周面との間に形成された環状の空隙部である。
【0034】
このように構成したポンプ駆動装置の主要部は、シリンダー34とピストン53に分かれ、このうちシリンダー34は合成樹脂によって中空円筒状に一体成形され、その内径を開口側に向かって漸増するテ−パ面状に形成している。
したがって、これをアルミニウムダイカストや鋳物製とした従来のものに比べて、軽量になり錆びの発生からも免れる。
【0035】
また、シリンダ−34のバイパス孔39,40と連絡溝41の開口縁部に、合成樹脂製のカバ−プレ−ト42を高周波溶着して、それらの開口縁部を閉塞しているから、金属板を溶接して閉塞する場合に比べて、接続作業が容易で軽量化を図れる。
【0036】
一方、ピストン53は合成樹脂によって円筒状に一体成形され、また前記ピストン53に組み込むインナ−ピストン64やガイドプレ−ト72も合成樹脂製であるから、これらをアルミニウムダイストや鋳物製とした従来のものに比べて、軽量になり錆の発生からも免れる。
【0037】
前記ピストン53の組み立てに際しては、ピストン本体53aのシリンダ孔62にインナ−ピストン64を挿入し、凹孔60にガイドプレ−ト72を嵌合し、ガイド孔73にバルブシャフト68を挿入後、ガイドプレ−ト72を凹孔60の接合面に高周波溶着し、バルブシャフト68の先端部にバルブデスク69とバルブシ−ト70を取り付ける。したがって、ピストン本体53aにガイドプレ−ト72をビス止め等で連結する場合に比べ、気密性が向上し経年的なガタを生じない。
【0038】
したがって、前記ピストン53の組み立てを、シリンダ−34への組み込みと分離して合理的に行え、ガイドプレ−ト72をビス等で取り付ける場合に比べ、前記ピストンアセンブリを一体に取り扱え、その部品管理やシリンダ−34への組み込みを容易に行える。
【0039】
こうして製作したシリンダ−34に前記ピストンアセンブリを組み立てる場合は、前記ピストンアセンブリを図5のようにシリンダ−34に挿入する。また、これと前後してシリンダ−カバ−35の挿通孔44に内側からジョイント45を挿入し、その外側のネジ部にナット46をねじ込んで固定する。
そして、ジョイント45の凹孔49にパッキン50とアダプタ51を挿入し、この外側からパッキンカバー52をジョイント45の内端部のネジ部にねじ込んで、これらを固定する。
【0040】
こうして組み立てたシリンダ−カバ−35をシリンダ−34の開口端部に嵌合し、かつその際凹孔61に当板76を介してプランジャ63の頭部を挿入する。
また、凹孔59にバネ受77を収容し、該バネ受77とシリンダ−カバ−35の間にスプリング78を介挿する。
そして、プランジャ48を前記貫通孔47に差し込み、かつシリンダ−カバ−35の外側からボルト43をシリンダ−34にねじ込み、これを緊締すれば、空気ポンプ22が組み立てられる。
【0041】
次に空気ポンプ22を組み立て後、これを自動車用油圧式ガレージジャッキに組み立てる場合は、空気ポンプ22のジョイント45をバルブボデ−19の所定位置にねじ込み、導管接続部37に空気導管29を接続すればよい。
この組み立て状況は図1,2のようで、空気ポンプ22の主要部は合成樹脂製であるから、該ポンプ22ないし前記ガレ−ジジャッキの軽量化を図れる。
【0042】
このような空気ポンプ22を備えた前記ガレ−ジジャッキは、その不使用時は空気ポンプ22が駆動を停止し、油圧シリンダ13内の作動油が油タンク21に戻され、リンクプレート5とリンクアーム6が折り畳まれ、受金10がその最下位置に位置し、かつ操作ハンドル26が略垂直に起立している。
【0043】
この場合の空気ポンプ22は図7のようで、スプリング78の弾性によって、ピストン53がシリンダー34の閉塞端側へ押し戻され、バルブシャフト68の先端部がシリンダー34の凹溝36に係合し、バルブシート70がガイドプレート72の凹溝75の開口部周縁に係合して、前記凹溝75を閉塞し、ガイド溝76と逃し孔71の導通を遮断している。
【0044】
また、プランジャ48が前記ピストン53に同動して、その最前方位置へ移動し、インナーピストン64がシリンダー孔62の後部側に僅かな空隙を形成して位置し、該空隙を介して各通気孔63とシリンダ孔62および逃し孔71とが互いに連通している。
【0045】
また、ピストン53の先端部がバイパス孔39の前方に位置し、該ピストン53の前端部とガイドプレート72によって、ピストン53およびガイドプレート72の前端部と、シリンダー34の閉塞端側内面とで区画するフロントスペースの気密性を維持し、かつ該スペースと前記バイパス孔39との導通を遮断している。
【0046】
このような状況の下で空気ポンプ22を用いてガレ−ジジャッキを使用する場合は、空気導管29の一端を前記ジャッキの把持部27に設けたホースエンド(図示略)に接続し、その他端をエアーコンプレッサに接続する。
この後、前記ジャッキをジャッキアップ対象の自動車の下部へ移動し、その受金10を当該車両のジャッキアップポイント直下へ位置付ける。
【0047】
次に操作スイッチ28を操作し、開閉弁(図示略)を開弁して、エアーコンプレッサの加圧空気を空気導管29および導管接続端37を介して、前記シリンダー34のフロントスペースへ導く。
前記シリンダー34内の区画スペースの圧力が所定圧に達すると、ピストン53がスプリング78の弾性に抗して後方へ押し動かされる。
【0048】
この場合、導管接続端37はピストン53の中心から偏心して位置しているから、前記接続端37から流入した加圧空気は、ピストン53の端部に衝突してモーメントを形成し、ピストン53の軸回りの回動を促す。
【0049】
このため、ピストン53は軸方向に摺動しながら、ゆっくり軸回りに回動する、ヘリカル運動を呈する。
したがって、直線的に摺動するピストン53に比べて、円滑かつ速やかに移動し、その摺動抵抗を低減して、シール部、特にOリング56,57の寿命の向上を図れるとともに、作動油を油圧シリンダ13へ円滑かつ一様に送り込み、ジャッキアップ作動の安定化と円滑化を図れる。
【0050】
しかも、シリンダー34の内面と、ピストン53のOリング56,57によるシール面は、同様なテーパ面に形成されているから、これらを円筒面状に形成したものに比べ、それらの気密性が向上する。
【0051】
この間、バルブシート70はバルブデスク69を介し、前記フロントスペースの圧力によって凹溝75の開口部周縁に押し付けられ、該凹溝75の閉塞状態を維持する。
こうして、ピストン53が往動すると、プランジャ48がこれに同動して、貫通孔47内の作動油をバルブボデー19側へ押し出し、これを油圧シリンダ13へ送り込む。
【0052】
この後、ピストン53が更に後方へ移動し、その略往動終期になると、ピストン53の前端部がバイパス孔39の位置へ移動し、増大したフロントスペースがバイパス孔39に連通する。
このため、前記フロントスペース内の加圧空気がピストン53の端面に衝突後、その反対側のバイパス孔39へ一斉に移動し、前記ピストン53のヘリカル運動を促す。
【0053】
前記加圧空気はバイパス孔39へ移動後、連結溝41を経てバイパス孔40に導かれ、その一部がバイパス孔40に直近の空隙79を経て直近の通気孔63へ移動し、該孔63からシリンダ孔62の奥部へ順次流入する。この状況は図8のようである。
【0054】
したがって、ピストン53は、その内側からも前記ヘリカル運動を促進され、前記ヘリカル運動を確実に形成され、回動速度を増速される。
また、前記加圧空気の残りの一部は、通気孔63から逃し孔71に導かれ、シリンダーカバー35の排気孔58から外部に排出される。
【0055】
この後、ピストン53は更に後方へ移動し、前記フロントスペースの圧力とスプリング78の弾性が拮抗したところで、その最大往動変位を形成し、これにプランジャ48が同動して最大往動変位を形成する。
そして、前記シリンダ孔62の奥部の圧力が次第に上昇し、これが所定圧に達したところで、インナーピストン64が前記フロントスペースの圧力に抗して、ガイドプレート72側へ移動し、これにバルブシャフト68が同動する。
【0056】
このため、バルブシート70が凹溝75から離れ、該凹溝75が開口して、ガイド溝76と逃し孔71とが前記フロントスペースに連通する。
この結果、前記フロントスペース内の加圧空気の一部が、前記凹溝75からガイド溝76を経て逃し孔71へ移動し、排気孔58から外部へ排出して、フロントスペース内の圧力低下を促す。
【0057】
一方、フロントスペース内の加圧空気の一部は、バイパス孔39から連結溝41を経てバイパス孔40に導かれ、前述のようにバイパス孔40に直近の空隙79を経て直近の通気孔63へ移動し、該孔63からシリンダ孔62の奥部へ順次流入する。
したがって、ピストン53の内側から前記ヘリカル運動を促進し、同時に前記シリンダ孔62の圧力上昇を促す。この状況は図9のようである。
【0058】
このため、ピストン53のヘリカル運動が確実に形成され、その回動速度を増速される。
また、インナーピストン64が前述と同方向へ更に移動し、バルブシート70が凹溝75から更に離間して、凹溝75を経由した前記加圧空気の排出量が増量し、フロントスペース内の圧力低下を加速する。
【0059】
そして、前記フロントスペース内の圧力がスプリング78の弾性以下になったところで、ピストン53がフロントスペース内の圧力に抗して、シリンダー34の閉塞端側へ移動する。
【0060】
前記ピストン53の復動に伴い、プランジャ48がこれに同動して貫通孔48を後退し、その負圧によって油タンク21内の作動油を吸い込む。
一方、ピストン53は前記復動開始後、その前端部がバイパス孔39の位置へ移動し、該孔39を閉塞して、フロントスペースからバイパス孔39への加圧空気の移動を遮断する。
【0061】
したがって、フロントスペース内の加圧空気は、その全量が凹溝75からガイド溝76、逃し孔71を経て外部へ排出され、またインナーピストン64が移動してガイドプレート72に当接する。この状況は図10のようである。
この後、前記ピストン53がスプリング78の弾性によって更に復動し、バルブシャフト68の先端部が凹溝36に当接したところで、ピストン53が停止する。この状況は図11のようである。
【0062】
この状況から前記ピストン53がスプリング78の弾性によって更に復動し、ガイドプレート72の端面がバルブシート70に当接する。
そして、バルブシート70が凹溝75の開口縁部に係合し、かつ該溝75を閉塞したところで、凹溝75から逃し孔71への加圧空気の通路が遮断され、フロントスペースが密閉されて図7の状態を回復する。
【0063】
この後、シリンダー34内に対し加圧空気の供給が続行されると、前記フロントスペースの圧力が上昇し、ピストン53がスプリング78の弾性に抗して往動し、その往動終期に加圧空気の一部をシリンダー孔62に導入し、インナーピストン64を移動して凹溝75を開口し、ピストン53を復動させる前述の作動を繰り返す。
【0064】
そして、空気ポンプ22のプランジャ48によるポンピング作動によって、油タンク21内の作動油が油圧シリンダ13へ送り込まれ、そのピストンロッド14が伸長して、該ロッド14に連係するリンクアーム6およびリンクプレート5が起立回動し、受金10上の車両がジャッキアップされる。この場合、本発明はピストン53をヘリカル運動させているから、ジャッキアップ作動の安定化と円滑化を図れる。
【0065】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明は、バイパス通路を前記加圧流体供給口と反対側に配置するとともに、前記ピストンとインナーピストンを合成樹脂で構成し、前記複数の通気孔をピストン内部に等角度位置に形成し、前記通気孔を前記逃し孔に連通可能に設け、前記加圧流体を介してピストンをヘリカル移動可能にしたから、安定したヘリカル移動を実現し、ピストンの摺動抵抗を低減して、シ−ル部の寿命の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した自動車用油圧式ガレージジャッキを示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明を適用した空気ポンプの実施形態を示す断面図で、ピストンの作動状況を示している。
【図4】図3の左側面図である。
【図5】本発明の要部であるシリンダーとピストンを分解して示す断面図である。
【図6】本発明を適用した空気ポンプに連係するバルブボデーと油圧シリンダを示す断面図である。
【図7】本発明を適用した空気ポンプの作動状態を示す断面図で、ピストンの往動前の状態を示している。
【図8】本発明を適用した空気ポンプの作動状態を示す断面図で、ピストンの往動終期直前の状態を示している。
【図9】本発明を適用した空気ポンプの作動状態を示す断面図で、ピストンの往動終期ないし直後の状態を示し、加圧空気の一部がバイパス通路を経てシンリダ孔に導かれ、インナーピストンが移動を開始するとともに、加圧空気の一部が凹孔から逃し孔を経て外部に排出されている。
【図10】本発明を適用した空気ポンプの作動状態を示す断面図で、ピストンの復動後の状態を示し、加圧空気が凹孔から逃し孔を経て外部に排出され、またインナーピストンが移動を完了している。
【図11】本発明を適用した空気ポンプの作動状態を示す断面図で、ピストンの復動終期直前の状態を示し、大量の加圧空気が凹孔から逃し孔を経て外部に排出されている。
【符号の説明】
34 シリンダー
38 加圧流体供給口
39 バイパス通路(バイパス孔)
40 バイパス通路(バイパス孔)
41 バイパス通路(連結溝)
48 プランジャ
53 ピストン
53a ピストン本体
62 シリンダ孔
63 通気孔
64 インナーピストン
68 バルブシャフト
70 バルブシート
71 逃し孔
72 ピストン(ガイドプレート)
75 開口部(凹孔)

Claims (1)

  1. 加圧流体を供給可能なシリンダーにピストンを摺動可能に挿入し、前記ピストンの一端にプランジャを同動可能に連係し、前記ピストンの他端にシリンダ孔を開口し、該シリンダ孔にインナーピストンを摺動可能に挿入し、該インナーピストンにバルブシートを同動可能に設け、該バルブシートを介して前記シリンダ孔の開口部を開閉可能に設けるとともに、前記ピストンの両端部に逃し孔を開口し、該逃し孔の一端を前記シリンダ孔の開口部に連通可能にする一方、前記ピストンと相対するシリンダの偏心位置に加圧流体供給口を設け、前記シリンダーの側周部にピストンの移動方向に沿ってバイパス通路を設け、前記ピストンの移動変位を介して前記加圧流体供給口とバイパス通路とを連通または遮断可能に設け、加圧流体供給口とバイパス通路との連通時に、前記加圧流体を通気孔を介してシリンダ孔に導入し、前記インナーピストンを移動可能にしたポンプ駆動装置において、前記バイパス通路を前記加圧流体供給口と反対側に配置するとともに、前記ピストンとインナーピストンを合成樹脂で構成し、前記複数の通気孔をピストン内部に等角度位置に形成し、前記通気孔を前記逃し孔に連通可能に設け、前記加圧流体を介してピストンをヘリカル移動可能にしたことを特徴とするポンプ駆動装置。
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