JP3698587B2 - デスクトップ型コンピュータ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デスクトップ型コンピュータに係り、特に、液晶ディスプレイ装置等のパネル状ディスプレイ装置を表示装置として具備したデスクトップ型コンピュータに関する。
【0002】
【従来の技術】
パネル状ディスプレイ装置の一種である液晶ディスプレイ装置は、CRTディスプレイ装置に較べて薄型で軽量であるので、ブック型パソコン,携帯端末等のポータブル型コンピュータに搭載されて、広く普及しているが、これらのポータブル型コンピュータに搭載されている液晶ディスプレイ装置は、比較的に小画面のものである。
【0003】
ところで、近時の製造技術の進歩によって、比較的に大画面の液晶ディスプレイ装置が普及し始めており、デスクトップ型コンピュータにおいてもその採用が一部で開始されているが、これは従前のCRTディスプレイ装置と同様に、液晶ディスプレイ装置を装置本体から分離して、液晶ディスプレイ装置を単体で製品化したものである。
【0004】
上記したように、液晶ディスプレイ装置を装置本体から分離して用いると、液晶ディスプレイ装置と装置本体とを別個の場所に設置できるという利点がある反面、表示装置を含めたデスクトップ型コンピュータシステム全体で見ると、スペース効率が悪いという技術的課題がある。
【0005】
このため、たとえば、特開平10−222244号公報には、薄型で軽量であるという液晶ディスプレイ装置のもつ特性を充分に活かして、表示装置を含めたデスクトップ型コンピュータシステム全体をコンパクトなものにしてスペース効率を高めたデスクトップ型コンピュータが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、CD−ROMドライブやフロッピーディスクドライブ等の二次記憶装置の配置についてみると、上述の従来技術の装置では、液晶ディスプレイ装置の下側にフロッピーディスクドライブ、CD−ROMドライブの順序で配置されていたため、液晶ディスプレイ装置の高さ方向の位置が高くなる、という技術的課題があった。
【0007】
すなわち、フロッピーディスクドライブの場合には、媒体であるフロッピーディスクをマニュアル操作で装置内部に完全に押し込むための略半円形の操作凹部(逃溝)を本体部の外面に設ける必要があり、上述の従来の配置順では、この略半円形凹部の形成スペースだけ、フロッピーディスクドライブとCD−ROMドライブの上下方向の間隔が大きくなる。一方、下側のスタンド部には、チルト等の機構を実装する必要があるため、結局このフロッピーディスクドライブとCD−ROMドライブの間隔の増大は、液晶ディスプレイ装置を上側に移動させて吸収せざるを得ず、このため液晶ディスプレイ装置の高さ方向の位置が高くなるものである。
【0008】
デスクトップ型コンピュータの操作に際しては、正面の液晶ディスプレイ装置と、手前側のキーボードとを交互に視認する動作が発生し、キーボードの操作に不慣れな初心者ほどこの液晶ディスプレイ装置とキーボード間の視点の移動の頻度が高くなる。また、デスクトップ型コンピュータを机上に設置したとき、操作者が机上での一般事務作業時の姿勢からコンピュータ操作作業に切り換える際に、液晶ディスプレイ装置を視認するための姿勢変化が発生する。このため、この液晶ディスプレイ装置の高さの増大は、たとえ僅かであっても、操作者の大きな作業姿勢の変化や前記視点の移動距離の増大となり、全体の操作性に大きく影響する。
【0009】
また、装置高さの増大は、設置スペースの増大、製品の移動や流通、梱包等の物流性の低下ももたらす。
【0010】
一方、装置の奥行き方向の寸法を小さくするためには、正面側から、液晶ディスプレイ装置、メインシャーシ、マザーボード等の論理パッケージ基板の順に配置することが考えられるが、従来技術では論理パッケージ基板と液晶ディスプレイ装置とを接続する電源ケーブルや信号ケーブルの引き回し経路や固定技術等の開示がなかった。
【0011】
また、プリンタ等の周辺機器を接続するためのコネクタをデスクトップ型コンピュータの本体部の高い位置に配置した場合には、このコネクタに接続されるケーブルが、液晶ディスプレイ装置を注視する操作者の視野に入り、目障りとなってやはり操作性を低下させる一因となる。
【0012】
本発明の目的は、パネル状ディスプレイ装置の高さ方向の位置を低く設定して、操作者の作業姿勢の変化や視線移動量を低減し、操作性を向上させることが可能なデスクトップ型コンピュータを提供することにある。
【0013】
本発明の他の目的は、高さ寸法の低減による設置スペースの削減、移動や流通、梱包等の物流性の向上を実現することが可能なデスクトップ型コンピュータを提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、パネル状ディスプレイ装置に接続されるケーブルの遊動や振動による異音の発生防止、当該ケーブルを接続するコネクタに加わる負荷の軽減を実現することが可能なデスクトップ型コンピュータを提供することにある。
【0015】
本発明の他の目的は、パネル状ディスプレイ装置に接続されるケーブルのシールド被覆を確実に接地することが可能なデスクトップ型コンピュータを提供することにある。
【0016】
本発明の他の目的は、周辺機器の接続ケーブルが、操作者の視野内に入ることによる操作性や美観の低下を防止することが可能なデスクトップ型コンピュータを提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
本発明によるデスクトップ型コンピュータは、その前面にパネル状ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを含むデスクトップ型コンピュータにおいて、本体部前面におけるパネル状ディスプレイ装置の下側に、交換可能な可換媒体自体を押すことなく当該可換媒体の装填動作が行われる第1の媒体可換記憶装置を配置し、第1の媒体可換記憶装置の下に、交換可能な可換媒体自体を押すことで当該可換媒体の装填動作が行われる第2の媒体可換記憶装置を配置し、前記第2の媒体可換記憶装置の媒体出し入れ口の下部には、当該ディスク出し入れ口に向かって深さが漸増する略半円形の操作凹部を形成し、前記操作凹部の背面側の装置内部空間に、前記本体部の支持部材を配置するものである。
【0018】
より具体的には、一例として、その前面に液晶ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを備え、本体部前面における液晶ディスプレイ装置の下側に、その前面に液晶ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを備えたデスクトップ型コンピュータにおいて、本体部前面における液晶ディスプレイ装置の下側に、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ等のディスク出し入れ口を配置し、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ、DVD−RAMドライブ等の下側にフロッピーディスクドライブ、スーパーディスク、Hi−FD等のディスク出し入れ口を配置したものである。
【0019】
また、本発明は、その前面にパネル状ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを備えたデスクトップ型コンピュータにおいて、本体部には、パネル状ディスプレイ装置と、パネル状ディスプレイ装置の背面側に配置され、当該パネル状ディスプレイ装置を支持するメインシャーシと、メインシャーシの背面側に配置される論理パッケージ基板とが、正面側から見て、パネル状ディスプレイ装置、メインシャーシ、論理パッケージ基板、の順序でほぼ平行に配置され、パネル状ディスプレイ装置とメインシャーシの間隙には、論理パッケージ基板とパネル状ディスプレイ装置とを接続するケーブルが引き回され、メインシャーシには、ケーブルを固定するケーブルクランパを形成したものである。
【0020】
また、本発明は、その前面にパネル状ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを備えたデスクトップ型コンピュータにおいて、本体部の側面下部に周辺機器接続コネクタを配置したものである。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
図1は、本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの正面図、図2は、その左側面図、図3は、その右側面図、図4は、その上部平面図、図5は、その断面図、図6および図7は、その一部を取り出して示す平面図、図8は、そのチルト動作の一例を示す右側面図である。
【0023】
図1、図2、図3において、1は本体部、2は本体部1を支持するスタンド部であり、3は本体部1の外筐体をなすケーシングである。図2、図3に示すように、本体部1の前面側には液晶ディスプレイ装置4が配設されている。
【0024】
本実施の形態の場合、液晶ディスプレイ装置4の下側中央には、本体部1内に内蔵されたCD−ROMドライブ5のディスク出し入れ口5aが水平方向に配設されており、このディスク出し入れ口5aの下側には、本体部1内に内蔵されたフロッピーディスクドライブ6のディスク出し入れ口6aが水平方向に配設されている。
【0025】
また、図1において、9は電源ボタン、9aは電源ボタン9と一体の電源スタンバイLED、6cはフロッピーディスクアクセスLED、6dはフロッピーエジェクトボタン、5bはCD−ROMアクセスLED、5cはCD−ROMイジェクトボタン、である。
【0026】
フロッピーディスクドライブ6のディスク出し入れ口6aの下部には、当該ディスク出し入れ口6aを通じて操作者が手動でフロッピーディスク自体を押し込んで装填したり、抜去時にフロッピーディスク自体をつまんで取り出すための操作凹部6bが形成されている。
【0027】
CD−ROMドライブ5では、図示しないCD−ROMのドライブ内への装填動作は、当該CD−ROMを図示しないトレイに載置した後、ディスク出し入れ口5aを押すことで、当該CD−ROM自体を押すことなく、行われる。また、CD−ROMイジェクトボタン5cの押圧操作により図示しないCD−ROMのドライブ内からの取り出し動作が自動的に行われる。
【0028】
また、このフロッピーディスクドライブ6のディスク出し入れ口6aの下側(ケーシング3の前部最下端の中央)には、ワイヤーレスで外部機器と情報の授受を行ったり、本コンピュータに命令を入力したりするための、赤外線通信光授受部7が設けられており、本コンピュータはキーボード30やマウスを接続しないでも、操作可能とされている。なお、この赤外線通信光授受部7は、受信専用の赤外光受信部としてもよい。
【0029】
また、上記2つのディスク出し入れ口5a,ディスク出し入れ口6aの左右には、スピーカ8a,スピーカ8bが配設されていて、ステレオ音声出力が可能とされている。
【0030】
スタンド部2は、スウィングベース2a、このスウィングベース2aに支持されて水平面内で回動(この場合、左右各45度)するスウィングテーブル2b、スウィングテーブル2b上に固定された一対の軸受け金具2c、軸受け金具2cに両端部が支持されたチルト軸2d、チルト軸2dと、本体部1とを接続する一対の支持金具2e、等を備えており、左右方向のスウィング操作と、前後方向のチルト動作(本実施の形態の場合、たとえば15度程度)を組み合わせた液晶ディスプレイ装置4の姿勢設定操作が可能になっている。
【0031】
なお、フロッピーディスクドライブ6の下側の赤外線通信光授受部7は、ケーシング3の正面の表面部分を利用して設置されており、背面側が空間になっている。そして、本体部1に接続される一対の支持金具2eの高さは、この赤外線通信光授受部7の背面側の空間において、フロッピーディスクドライブ6に干渉しない範囲で、当該フロッピーディスクドライブ6の底部に可能な限り接近するように、すなわち、本体部1の支持高さが低くなるように設定されている。
【0032】
このように、本実施の形態では、本体部1に対して上から順に、液晶ディスプレイ装置4、CD−ROMドライブ5(のディスク出し入れ口5a)、フロッピーディスクドライブ6(のディスク出し入れ口6a)の順に配置したことにより、フロッピーディスクドライブ6の操作凹部6bの高さ方向の幅寸法H0の(たとえば1cm程度)分だけ、装置設置面(スタンド部2の底部)から液晶ディスプレイ装置4の画面4aの下端部までの高さ寸法H1、さらにはデスクトップ型コンピュータの全体の高さ寸法H2を縮小できる。
【0033】
この高さ寸法H1の短縮により、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータの操作において、正面の液晶ディスプレイ装置4と手前側のキーボード30とを交互に視認する動作における視点移動距離の短縮による操作性の向上を実現できる。キーボード30の操作に不慣れな初心者ほどこの液晶ディスプレイ装置とキーボード30との間の視点の移動の頻度が高くなるのでこの効果はより大きくなる。
【0034】
また、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータを机上に設置したとき、操作者が机上での一般事務作業時の姿勢からコンピュータ操作作業に切り換える際に、液晶ディスプレイ装置4を視認するための姿勢変化が小さくなり、作業姿勢の観点からの操作性も向上する。
【0035】
さらに、この高さ寸法H1の短縮により、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータ全体の高さ寸法H2が減少し、設置スペースの削減、製品の移動や流通、梱包等の物流性の向上を実現できる。
【0036】
図2によって、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータの左側面の構成を説明する。図2において、10は音声ボリュームダイヤル、11は液晶ディスプレイ装置4の輝度調整ダイヤル、3aはケーシング3に設けられ本体部1の内部にアクセスするために開閉される保守扉、12はメイン電源スイッチ、13は商用電源コンセント、14は商用電源コンセント13の電圧切換えスイッチ、3bはケーシング3を貫通して形成された通風口である。
【0037】
本実施の形態の場合、この図2に示される本体部1の左側面部の下部には、プリンタ等の周辺機器を接続するためのパラレルインタフェースコネクタ15、シリアルインタフェース機器が接続されるシリアルインタフェースコネクタ16、楽器等の音楽関係の周辺機器が接続されるMIDIコネクタ17、外部のオーディオ機器等に接続するためのオーディオコネクタ18、が設けられている。
【0038】
このように、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータでは、周辺機器を接続するためのパラレルインタフェースコネクタ15、シリアルインタフェースコネクタ16、MIDIコネクタ17、オーディオコネクタ18を本体部1の側面下部に配置したことにより、当該各コネクタに接続される図示しないケーブル等が、液晶ディスプレイ装置4を注視する操作者の視界に入らず、操作性が向上する。また、これらの各コネクタに対する図示しないケーブルの接続位置が低くなったことにより、本体部1の姿勢がより安定する。
【0039】
図3によって、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータの右側面の構成を説明する。図3において、19はキーボードコネクタ、20はマウスコネクタ、21はUSBコネクタ、である。
【0040】
図4によって、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータの上部からみた構成を説明する。図4に例示されるように、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータにおける本体部1は、円形のスタンド部2に支持されている。このスタンド部2には、外部から図示しないチェーン等を接続することにより、設置場所からの本体部1の移動や搬送等を制限するためのキーロック機構22が設けられている。
【0041】
次に、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータの内部構造の一例について、図5および図6を参照して説明する。
【0042】
ケーシング3の前面に配置された液晶ディスプレイ装置4の背面側に液晶ディスプレイ装置4と平行かつ近接してメインシャーシ23が配設されており、このメインシャーシ23の後側には、メインシャーシ23と平行かつ近接してマザーボード等の論理パッケージ基板24が配設されている。このメインシャーシ23は、たとえば金属板等で構成され、図示しない接地配線にて接地電位に接続されている。
【0043】
また、ケーシング3内の後部上方側には、電源ユニット25が設けられ、また上部背面には通風口3cが形成されている。さらに、ケーシング3内のCD−ROMドライブ5の上部にはハードディスクドライブ26が配設されている。論理パッケージ基板24上には、MPU24a、MPU用ファン24bが搭載されている。さらに、論理パッケージ基板24にはPCI/ISA拡張スロット部27が接続されており、上述のケーシング3の左側面部に設けられた保守扉3aを通じて増設用のPCI/ISA拡張ボードが挿抜可能になっている。
【0044】
本実施の形態の場合、液晶ディスプレイ装置4を駆動する電源ケーブル28および信号ケーブル29は、メインシャーシ23の背面側から、当該メインシャーシ23の上端縁とケーシング3の間隙を通って、液晶ディスプレイ装置4とメインシャーシ23の間隙を引き回され、図6に例示されるように、経路途中が、メインシャーシ23に形成された複数のケーブルクランパ23a、ケーブルクランパ23bにて固定される。
【0045】
すなわち、図6は、本実施の形態のデスクトップ型コンピュータを構成するメインシャーシ23の一例を示す平面図である。シールド被覆29aが施された信号ケーブル29は、メインシャーシ23の上端縁を迂回して液晶ディスプレイ装置4と当該メインシャーシ23の間を引き回され、液晶ディスプレイ装置4の左端側にコネクタ29bを介して接続される。
【0046】
また、シールド被覆28aが施された電源ケーブル28は、信号ケーブル29とほぼ同じ経路でメインシャーシ23の上端縁を迂回して液晶ディスプレイ装置4と当該メインシャーシ23の間を引き回され、液晶ディスプレイ装置4の左端側に設けられている上述の輝度調整ダイヤル11にコネクタ28bを介して経由した後、液晶ディスプレイ装置4の右端側の図示しないインバータに対してコネクタ28cを介して接続される。このインバータは、液晶ディスプレイ装置4のバックライトの駆動電圧を生成する動作を行うものであり、電源ケーブル28を介してインバータに印加される電圧を途中の輝度調整ダイヤル11にて増減させることにより、液晶ディスプレイ装置4の明るさを制御する。
【0047】
本実施の形態の場合、図6に例示されるように、メインシャーシ23にはケーブルクランパ23aおよびケーブルクランパ23bが設けられ、左端側のコネクタ29bに至る信号ケーブル29と、左端側のコネクタ28bに至るまでの電源ケーブル28がケーブルクランパ23aに保持されて固定され、左端側のコネクタ28bから右端側のコネクタ28cに至る電源ケーブル28がケーブルクランパ23bに保持されて固定されている。
【0048】
ケーブルクランパ23aおよび23bは、たとえば、図6および図7に例示されるように、メインシャーシ23のプレスによる打ち抜き加工に際して、当該ケーブルクランパの形成部位をコ字形に打ち抜き、残った爪状の部分を折り曲げることで形成されたものであり、加工工数を増加させることなく、メインシャーシ23のプレス加工工程で一括して形成することが可能である。
【0049】
このように、本実施の形態の場合には、液晶ディスプレイ装置4を動作させるための電源ケーブル28および信号ケーブル29を、当該液晶ディスプレイ装置4とメインシャーシ23の間隙を引き回すとともに、メインシャーシ23に設けられたケーブルクランパ23aおよび23bにて当該メインシャーシ23に固定する構造であるため、電源ケーブル28、信号ケーブル29が遊動状態となることがない。このため、デスクトップ型コンピュータの姿勢の変更等における当該電源ケーブル28、信号ケーブル29の振動による異音の発生が防止されるとともに、電源ケーブル28、信号ケーブル29の自重や振動によってコネクタ28b、コネクタ28c、コネクタ29bに加わる負荷が軽減される。さらに、電源ケーブル28および信号ケーブル29のシールド被覆28aおよびシールド被覆29aが、メインシャーシ23と一体のケーブルクランパ23aおよび23bにて当該メインシャーシ23に確実に電気的に接続されて接地されるので、確実なシールド効果が得られる。
【0050】
以上本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0051】
たとえば、上述の説明では、第1の媒体可換記憶装置としてCD−ROMドライブを例示したが、DVD−ROM、DVD−RAM等の媒体可換記憶装置であってもよい。また、第2の媒体可換記憶装置としてフロッピーディスクドライブを例示したが、スーパーディスクドライブ、Hi−FDドライブ、Zipドライブ、MD(ミニディスク)ドライブなど、いわゆるスロット方式のリムーバブル記憶装置ならいかなるものでも適用可能である。また、パネル状ディスプレイ装置の一例として液晶ディスプレイ装置を例示したが、たとえばプラズマディスプレイ装置等のパネル状の薄型ディスプレイ一般を用いることも本発明に含まれる。
【0052】
【発明の効果】
本発明のデスクトップ型コンピュータによれば、パネル状ディスプレイ装置の高さ方向の位置を低く設定して、操作者の作業姿勢の変化や視線移動量を低減し、操作性を向上させることができる、という効果が得られる。
【0053】
本発明のデスクトップ型コンピュータによれば、高さ寸法の低減による設置スペースの削減、移動や流通、梱包等の物流性の向上を実現することができる、という効果が得られる。
【0054】
本発明のデスクトップ型コンピュータによれば、パネル状ディスプレイ装置に接続されるケーブルの遊動や振動による異音の発生防止、当該ケーブルを接続するコネクタに加わる負荷の軽減を実現することができる、という効果が得られる。
【0055】
本発明のデスクトップ型コンピュータによれば、パネル状ディスプレイ装置に接続されるケーブルのシールド被覆を確実に接地することができる、という効果が得られる。
【0056】
本発明のデスクトップ型コンピュータによれば、周辺機器の接続ケーブルが、操作者の視野内に入ることによる操作性や美観の低下を防止することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの正面図である。
【図2】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの左側面図である。
【図3】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの右側面図である。
【図4】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの上部平面図である。
【図5】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの断面図である。
【図6】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの一部を取り出して示す平面図である。
【図7】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータの一部を取り出して示す部分断面図である。
【図8】本発明の一実施の形態であるデスクトップ型コンピュータのチルト動作の一例を示す右側面図である。
【符号の説明】
1…本体部、2…スタンド部、2a…スウィングベース、2b…スウィングテーブル、2c…軸受け金具、2d…チルト軸、2e…支持金具、3…ケーシング、3a…保守扉、3b,3c…通風口、4…液晶ディスプレイ装置(パネル状ディスプレイ装置)、4a…画面、5…CD−ROMドライブ(第1の媒体可換記憶装置)、5a…ディスク出し入れ口、5b…CD−ROMアクセスLED、5c…CD−ROMイジェクトボタン、6…フロッピーディスクドライブ(第2の媒体可換記憶装置)、6a…ディスク出し入れ口、6b…操作凹部、6c…フロッピーディスクアクセスLED、6d…フロッピーエジェクトボタン、7…赤外線通信光授受部、8a,8b…スピーカ、9…電源ボタン、9a…電源スタンバイLED、10…音声ボリュームダイヤル、11…輝度調整ダイヤル、12…メイン電源スイッチ、13…商用電源コンセント、14…電圧切換えスイッチ、15…パラレルインタフェースコネクタ、16…シリアルインタフェースコネクタ、17…MIDIコネクタ、18…オーディオコネクタ、19…キーボードコネクタ、20…マウスコネクタ、21…USBコネクタ、22…キーロック機構、23…メインシャーシ、23a…ケーブルクランパ、23b…ケーブルクランパ、24…論理パッケージ基板、24a…MPU、24b…MPU用ファン、25…電源ユニット、26…ハードディスクドライブ、27…PCI/ISA拡張スロット部、28…電源ケーブル、28a…シールド被覆、28b…コネクタ、28c…コネクタ、29…信号ケーブル、29a…シールド被覆、29b…コネクタ、30…キーボード。

Claims (5)

  1. その前面にパネル状ディスプレイ装置をもつ本体部と、この本体部を支持するスタンド部とを含むデスクトップ型コンピュータであって、
    前記本体部前面における前記パネル状ディスプレイ装置の下側に、交換可能な可換媒体自体を押すことなく当該可換媒体の装填動作が行われる第1の媒体可換記憶装置を配置し、前記第1の媒体可換記憶装置の下に、交換可能な可換媒体自体を押すことで当該可換媒体の装填動作が行われる第2の媒体可換記憶装置を配置し、前記第2の媒体可換記憶装置の媒体出し入れ口の下部には、当該ディスク出し入れ口に向かって深さが漸増する略半円形の操作凹部を形成し、前記操作凹部の背面側の装置内部空間に、前記本体部の支持部材を配置することを特徴とするデスクトップ型コンピュータ。
  2. 請求項1記載のデスクトップ型コンピュータにおいて、前記パネル状ディスプレイ装置は、液晶ディスプレイ装置であり、前記第1の媒体可換記憶装置はCD−ROMドライブまたはDVD−ROMドライブまたはDVD−RAMドライブであり、前記第2の媒体可換記憶装置はフロッピーディスクドライブまたはスーパーディスクドライブまたはHi−FDドライブまたはZipドライブまたはMD(ミニディスク)ドライブであり、
    前記本体部前面における前記液晶ディスプレイ装置の下側に、CD−ROMドライブまたはDVD−ROMドライブまたはDVD−RAMドライブのディスク出し入れ口を配置し、前記CD−ROMドライブまたはDVD−ROMドライブまたはDVD−RAMドライブの下側にフロッピーディスクドライブまたはスーパーディスクドライブまたはHi−FDドライブまたはZipドライブまたはMD(ミニディスク)ドライブのディスク出し入れ口を配置したことを特徴とするデスクトップ型コンピュータ。
  3. 請求項2記載のデスクトップ型コンピュータにおいて、
    前記フロッピーディスクドライブの前記ディスク出し入れ口の下部には、赤外線通信インタフェースを配置したことを特徴とするデスクトップ型コンピュータ。
  4. 請求項1または2記載のデスクトップ型コンピュータにおいて、
    前記本体部を前記スタンド部に対して、少なくともチルト動作(前後方向の首振り動作)が可能であるように結合したことを特徴とするデスクトップ型コンピュータ。
  5. 請求項1または2記載のデスクトップ型コンピュータにおいて、
    前記本体部は前記スタンド部に対して、チルト動作(前後方向の首振り動作)およびスイング動作(左右方向の首振り動作)の少なくとも一方が可能であるように結合されたことを特徴とするデスクトップ型コンピュータ。
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