JP3698414B2 - 酸化チタン膜被覆粉体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は酸化チタン膜被覆粉体およびその製造方法に関するものであり、更には、基体粒子として磁性粉体等を用いることにより、磁性を持ち、しかも青色や赤紫色に着色された、カラーインキ、プラスチック、紙用カラーフィラー、カラートナー、インクジェットプリンター用カラーインク等多種の目的に用いることができる酸化チタン膜被覆粉体およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまでに本発明者らは、金属アルコキシドを使用しての酸化チタン膜の被覆方法(特開平6−228604号公報など)などや、硫酸チタニル溶液を使用しての酸化チタン膜の被覆方法(特開2000−345072号公報など)を開発してきた。さらに、これら酸化チタン被覆方法を利用し、黒色磁性粉体上にシリカ・酸化チタンによる干渉膜を被覆し、黒色の磁性粉体を着色する方法をも開発し、公開してきた(特開平10−330644号公報など)。
一方、酸化チタン膜を被覆する方法としては、上記チタン原料のほかに塩化チタン(IV)溶液を使用したものが知られており、これらについては特開平2000−86292号公報や特開平5−286738号公報など、多数の文献や特許が公開されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、これまでに本発明者らが開発してきた酸化チタン膜の被覆方法では、いろいろの問題点があった。
金属アルコキシドを酸化チタン被膜原料として使用した場合では、金属アルコキシドの加水分解反応が非常に早いため、反応系を恒温・恒湿度下で行わなければならないこと、さらに反応をアルコール溶液中で行わなければならず、反応装置が複雑になることなどであった。また、硫酸チタニル原料を酸化チタン被膜原料として使用した場合の問題点としては、硫酸チタニルの反応が遅いために製膜操作に時間がかかること、1回の製膜操作で被覆できる酸化チタン膜の厚さに限界のあること、そのために酸化チタン膜を厚くする必要がある場合には酸化チタン被膜操作を複数回に分ける必要のあることなどである。さらには、硫酸チタニル溶液の反応性を多少なりとも向上させるためには硫酸チタニル溶液を高希釈しなければならず、その結果として1回に製膜できる粉体量が制限されることなどであった。
【0004】
また、上記公開公報などに記載の塩化チタン(IV)溶液を使用しての酸化チタン膜の被覆方法は、基材がガラス板などの平板であったり、塩化チタン(IV)溶液をアルカリで中和することにより5〜50μm程度の中空状ガラス球に酸化チタン膜を被覆する方法であり、1μm以下の微小粉体(基体粒子)上に容易に酸化チタン膜を被覆する方法とは言えないものであった。
【0005】
したがって本発明は、上記従来の技術の欠点を克服しようとするものであり、反応をアルコール溶液中で行う必要がないため製膜反応装置が複雑になることがなく、反応速度および1回の製膜操作で被覆できる酸化チタン膜の厚さが適度であり、酸化チタン被膜操作を複数回に分ける必要がなく、基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することができる、酸化チタン膜被覆粉体の製造方法およびその方法により得られる酸化チタン膜被覆粉体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、鋭意検討の結果、酸化チタン被膜原料を塩化チタン(IV)溶液とし、しかも反応系中に多価カルボン酸を適切な濃度で添加することにより、1μm以下の微小粉体上に容易に酸化チタン被膜が可能であることを見出し、本発明を成すに至った。
即ち本発明は、以下の通りである。
【0009】
(1)基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶液の温度を40〜60℃とし、該溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル数の塩化チタン(IV)溶液を0.005〜0.100molの濃度で滴下しながら反応させて、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特徴とする酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
(2)多価カルボン酸がクエン酸であることを特徴とする前記(1)記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
【0010】
(3)塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が0.20〜1.00ml/minであることを特徴とする前記(1)記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
(4)多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボン酸濃度が0.0025〜0.0500molであることを特徴とする前記(1)記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
(5)塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さらに1〜6時間反応させることを特徴とする前記(1)記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
(6)反応終了後に熱処理することを特徴とする前記(1)記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる多価カルボン酸のモル数は、使用する塩化チタン(IV)溶液のチタンのモル数に対して1未満である。また、換言すれば、本発明において用いる塩化チタン(IV)溶液のチタンのモル数は、使用する多価カルボン酸含有溶液の多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるものである。
【0012】
本発明は、基体粒子上に、塩化チタン(IV)あるいは塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して1未満のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用いて、酸化チタン膜を被覆することを特徴とするものであるが、詳細には、基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル数の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させて、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特徴とするものである。
本発明において用いる多価カルボン酸としては、特に限定されないが、クエン酸、マロン酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等が挙げられ、その中でも特にクエン酸が好ましい。
【0013】
本発明において、塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させる際の多価カルボン酸を含む溶液の温度としては、特に限定されないが、40〜60℃が好ましい。また、塩化チタン(IV)溶液の滴下速度としては、特に限定されないが、0.20〜1.00ml/minが好ましい。滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度としては、特に限定されないが、0.005〜0.100molが好ましい。多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボン酸濃度としては、特に限定されないが、0.0025〜0.0500molであることが好ましい。
さらに、 本発明において、塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さらに1〜6時間反応させることが好ましい。また、製膜反応終了後に熱処理することが好ましい。
【0014】
本発明に使用される基体粒子は、特に限定されず、金属を含む無機物でも、有機物でもよく磁性体、誘電体、導電体および絶縁体等でもよい。基体が金属の場合、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウム等、どのような金属でもよいが、その磁性を利用するものにおいては、鉄等磁性を帯びるものが好ましい。これらの金属は合金でも良く、前記の磁性を有するものであるときには、強磁性合金を使用することが好ましい。また、その粉体の基体が金属化合物の場合には、その代表的なものとして前記した金属の酸化物が挙げられるが、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネシウム、バリウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸化物でも良い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては、金属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、金属フッ化物、金属炭酸塩、金属燐酸塩などを挙げることができる。
【0015】
さらに、基体粒子として、金属以外では、半金属、非金属の化合物、特に酸化物、炭化物、窒化物であり、シリカ、ガラスビーズ等を使用することができる。その他の無機物としてはシラスバルーン(中空ケイ酸粒子)などの無機中空粒子、微小炭素中空球(クレカスフェアー)、電融アルミナバブル、アエロジル、ホワイトカーボン、シリカ微小中空球、炭酸カルシウム微小中空球、炭酸カルシウム、パーライト、タルク、ベントナイト、合成雲母、白雲母など雲母類、カオリン等を用いることができる。
【0016】
有機物としては、樹脂粒子が好ましい。樹脂粒子の具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれらの誘導体の重合または共重合により得られる球状または破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子はアクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により得られる球状のアクリル樹脂粒子である。
【0017】
基体の形状としては、球体、亜球状態、正多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面体、板状体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さらに粉砕物のような全く不定形な粉体も使用可能である。これらの基体は、粒径については特に限定するものでないが、0.01μm〜数mmの範囲のものが好ましい。
【0018】
本発明においては、塩化チタン(IV)を用いて製膜した該酸化チタン膜を透明膜とし、他の透明な金属水酸化物膜あるいは金属酸化物膜等と組み合わせて複数層とすることができる。その場合において、該複数被覆膜(基体粒子を被覆し、光干渉に関与し得る膜の層)の各層の厚さを調整することにより特別の機能を与えることができる。例えば、基体粒子の表面に、屈折率の異なる交互被覆膜を、次の式(1)を満たすように、被膜を形成する物質の屈折率nと特定の可視光の波長の4分の1の整数m倍に相当する厚さdを有する交互膜を適当な厚さと膜数設けると、該特定波長λの光(フレネルの干渉反射を利用したもの)が反射または吸収される。
【0019】
nd=mλ/4 (1)
【0020】
この作用を利用して、基体粒子の表面に目標とする波長に対し、式(1)を満たすような膜の厚みと屈折率を有する被膜を製膜し、さらにその上に屈折率の異なる膜を被覆することを1度あるいはそれ以上交互に繰り返すことにより該波長の光に反射ピークを有する膜が形成される。このとき製膜する物質の順序は次のように決める。まず核となる基体の屈折率が高いときには第1層目が屈折率の低い膜、逆の関係の場合には第1層目が屈折率の高い膜とすることが好ましい。
【0021】
膜厚は、膜屈折率と膜厚の積である光学膜厚の変化を分光光度計などで反射波形として測定、制御するが、反射波形が最終的に必要な波形になるように各層の膜厚を設計する。例えば、多層膜を構成する各単位被膜の反射波形のピーク位置を特定の波長に精密に合わせると、染料や顔料を用いずともその波長光に相当する色系の単色の着色粉体とすることができる。
【0022】
ただし、実際の基体の場合、基体の粒径、形状、膜物質および基体粒子物質の相互の界面での位相ずれ及び屈折率の波長依存性によるピークシフトなどを考慮して設計する必要がある。例えば、基体粒子の形状が平行平板状である場合には、粒子平面に形成される平行膜によるフレネル干渉は上記式(1)のnを次の式(2)のNに置き換えた条件で設計する。特に、基体の形状が平行平板状である場合でも金属膜が含まれる場合には、式(2)の金属の屈折率Nに減衰係数κが含まれる。なお、透明酸化物(誘電体)の場合にはκは非常に小さく無視できる。
【0023】
N=n+iκ(iは複素数を表す) (2)
【0024】
この減衰係数κが大きいと、膜物質および基体物質の相互の界面での位相ずれが大きくなり、さらに多層膜のすべての層に位相ずれによる干渉最適膜厚に影響を及ぼす。
【0025】
これにより幾何学的な膜厚だけを合わせてもピーク位置がずれるため、特定の色に着色する際に色が淡くなる。これを防ぐためには、すべての膜に対する位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるように設計する。さらに、基体表面にある酸化物層のための位相ずれや、屈折率の波長依存性によるピークシフトがある。これらを補正するためには、分光光度計などで、反射ピークが最終目的膜数で目標波長になるよう最適の条件を見出すことが必要である。
【0026】
球状粉体などの曲面に形成された膜の干渉は平板と同様に起こり、基本的にはフレネルの干渉原理に従う。ただし曲面の場合には、粉体に入射し反射された光が複雑に干渉を起こす。これらの干渉波形は膜数が少ない場合には平板とほぼ同じである。しかし、総数が増えると多層膜内部での干渉がより複雑になる。多層膜の場合もフレネル干渉に基づいて、反射分光曲線をコンピュータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるよう設計することができる。特に基体粒子表面への被膜形成の場合、基体粒子表面とすべての膜に対する位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるよう設計する。さらに、基体粒子表面にある被膜層のためのピークシフトや屈折率の波長依存性によるピークシフトも加味する。実際のサンプル製造では設計した分光曲線を参考にし、実際の膜においてこれらを補正するために、分光光度計などで反射ピークが最終目的膜数で所望の目標波長になるよう膜厚を変えながら最適の条件を見出さねばならない。
【0027】
不定形状の粉末に着色する場合も多層膜による干渉が起こり、球状粉体の干渉多層膜の条件を参考にし基本的な膜設計を行う。上記の多層膜を構成する各単位被膜のピーク位置は各層の膜厚により調整することができ、膜厚は基体粒子の表面に金属酸化物等の固相成分を形成させる被覆形成条件中、原料組成、固相析出速度および基体量などを制御することにより、精度良く膜厚を制御でき、均一な厚さの被膜を形成することができ、所望の色系に着色することができる。以上のように、反射ピークや吸収ボトムが最終目的膜数で所望の目標波長になるよう膜形成溶液などの製膜条件を変えながら最適の条件を見出すことにより、所望の色系の粉体を得ることができる。また、多層膜を構成する物質の組合せおよび各単位被膜の膜厚を制御することにより多層膜干渉による発色を調整することができる。これにより、染料や顔料を用いなくても粉体を所望の色系に鮮やかに着色することができる。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、もちろん本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
〔実施例1〕
(マグネタイト粉末粒子の青色化、水系2層被覆)
(第1層シリカ被膜)
(1)緩衝液の調製
1リットルのイオン交換水に対し、0.4M塩化カリウム試薬と0.4Mほう酸試薬を溶解し、緩衝液1とした。
1リットルのイオン交換水に対し0.4M水酸化ナトリウム試薬を溶解し、緩衝液2とした。
上記緩衝液1の250mlと緩衝液2の115mlを混合し、緩衝液3とした。
(2)ケイ酸ナトリウム水溶液(水ガラス溶液)の調製
ケイ酸ナトリウム試薬溶液の1重量部をイオン交換水の9重量部で希釈し、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液を調製した。
【0029】
(3)シリカ被膜
基体粒子として10gのマグネタイト粉末(平均粒径0.7μm)を、予め用意しておいた上記緩衝液3の540mlに投入し、よく分散させた。この懸濁液の入った容器を、600W、28kHzの超音波洗浄槽((株)井内盛栄堂 US−6型)水槽に浸け、550rpmにて撹拌した。また、撹拌開始と同時に、超音波を照射した。
次に、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液の所定量90gを、1.34ml/mimの滴下速度で、先の撹拌している懸濁液中に滴下した。滴下終了後、さらに1時間撹拌を続け、原料マグネタイト表面にシリカ被膜を行う。
所定時間経過後、シリカ被膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作後、シリカ被膜粉を含むスラリーを110℃にて8時間乾燥させ、シリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。このシリカ被膜マグネタイト粉A1の分光特性を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて測定したところ、茶色を呈し、CIE(1976)L*a*b*表色系ではL*=34.9、a*=0.4、b*=−1.4であった。
【0030】
(第2層酸化チタン被膜)
(1)塩化チタン(IV)水溶液の調製
塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)2.0ml(TiO2濃度0.8g(0.010モル))を、イオン交換水にて10倍に希釈した。
【0031】
(2)酸化チタン被膜
クエン酸1.05g(0.005モル)をイオン交換水400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rpmにて撹拌した。
【0032】
懸濁液の液温が50℃になったところで、上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量21g(20ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜の被覆を行った。所定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト粉B1を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体B1を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、410nm付近に反射ピークを持ち、その反射率は20%を示し、CIE(1976)L*a*b*表色系ではL*=41.5、a*=−1.0、b*=−5.9の青色を呈した。
また、この時の酸化チタン被膜の被覆に必要な時間は100分間であった(乾燥時間を除く)。
【0033】
〔実施例2〕
(マグネタイト粉末粒子の赤紫色化、水系2層被覆)
(第1層シリカ被膜)
前記実施例1と同じ操作によりシリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0034】
(第2層酸化チタン被膜)
(1)塩化チタン(IV)水溶液の調製
塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0ml(TiO2濃度2.0g(0.025モル))を、イオン交換水にて10倍に希釈した。
【0035】
(2)酸化チタン被膜
クエン酸2.62g(0.0125モル)をイオン交換水400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rpmにて撹拌した。
【0036】
懸濁液の液温が50℃になったところで、上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量52.5g(50ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜を行う。所定時間経過後、チタニア製膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト粉B2を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体B2を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、850nm付近に反射ピークを、550nm付近に吸収ボトムを持ち、CIE(1976)L*a*b*表色系ではL*=39.7、a*=2.8、b*=−5.8の赤紫色を呈した。
以上のように、1回の酸化チタン被膜操作により赤紫色を発色させるのに十分な厚さまで酸化チタン被膜を施すことができた。また、この時の酸化チタン被膜に必要な時間は160分間であった(乾燥時間は除く)。
【0037】
〔比較例1〕
(第1層シリカ被膜)
前記実施例1と同じ操作によりシリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0038】
(第2層酸化チタン被膜)
(1)塩化チタン(IV)水溶液の調製
塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0ml(TiO2濃度2.0g)を、イオン交換水にて10倍に希釈した。
【0039】
(2)酸化チタン被膜
上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gをイオン交換水400gに懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rpmにて撹拌した。
【0040】
懸濁液の液温が50℃になったところで、上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量52.5g(50ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜操作を行った。所定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト粉C1を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C1を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、分光曲線上に反射ピークは見られなかった。さらに、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C1をCIE(1976)L*a*b*表色系をもって表わしたところ、L*=34.9、a*=0.6、b*=−3.8であり、原料シリカ被覆マグネタイト粉A1と同じであり、酸化チタン被膜されていなかった。
【0041】
〔比較例2〕
(第1層シリカ膜被膜)
前記実施例1と同じ操作によりシリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0042】
(第2層酸化チタン被膜)
(1)塩化チタン(IV)水溶液の調製
塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0ml(TiO2濃度2.0g(0.025モル))を、イオン交換水にて10倍に希釈した。
【0043】
(2)酸化チタン被膜
クエン酸5.26g(0.025モル)をイオン交換水400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rpmにて撹拌する。
懸濁液の液温が50℃になったところで、上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量21g(20ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜を行った。
【0044】
所定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト粉C2を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C2を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、分光曲線上に反射ピークは見られなかった。さらに、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C2をCIE(1976)L*a*b*表色系で表わしたところ、L*=34.9、a*=0.5、b*=−3.2であり、原料シリカ被覆マグネタイト粉A1と同じであり、酸化チタン被膜されていなかった。
【0045】
なお、実施例1〜2及び比較例1〜2における、塩化チタン(IV)溶液量、酸化チタンモル数(A)、クエン酸添加量、クエン酸モル数(B)、モル比(A:B)、L*値、a*値、b*値、製膜結果を下記表1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】
〔比較例3〕
(第1層シリカ被膜)
前記実施例1と同じ操作によりシリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0048】
(第2層酸化チタン被膜)
(1)硫酸チタニル水溶液の調製
硫酸チタニル溶液(石原産業社製)11.8ml(TiO2濃度1.8g)を、イオン交換水にて14倍に希釈した。
【0049】
(2)酸化チタン被膜
上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gをイオン交換水400gに懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rpmにて撹拌した。
【0050】
懸濁液の液温が50℃になったところで、上記硫酸チタニル水溶液の所定量168g(165ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜操作を行った。所定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト粉C3を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C3を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、410nm付近に反射ピークが見られ、その反射率は20%程度であった。また、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C3をCIE(1976)L*a*b*表色系で表わしたところ、L*=39.8、a*=−0.4、b*=−5.7であり、青色に酸化チタン被膜された。しかし、この時の酸化チタン被膜に必要な製膜操作時間は7時間ほどであった(乾燥時間を除く)。
【0051】
〔比較例4〕
(第1層シリカ被膜)
前記実施例1と同じ操作によりシリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0052】
(第2層酸化チタン被膜)
前記比較例3と同じ操作によりチタニア被膜マグネタイト粉(青色粉)C3を得た。この粉体上に前記比較例3と同じ操作により2回目の酸化チタン被膜操作を行い、酸化チタン被膜マグネタイト粉C4を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C4を分光光度計(日本分光社製Ubest550)にて分光特性を測定したところ、550nm付近に吸収ボトムが見られた。また、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C4をCIE(1976)L*a*b*表色系で表わしたところ、L*=38.7、a*=4.7、b*=−6.7であり、赤紫色に酸化チタン被膜されていた。
【0053】
以上のように、酸化チタン被膜原料として硫酸チタニル溶液を使用して赤紫色着色磁性粉を得るためには、酸化チタン被膜操作2回繰り返す必要があり、それぞれの酸化チタン被膜に必要な製膜操作時間は7時間ほどであり、1回目と2回目の合計での製膜操作時間は14時間程度(乾燥時間を除く)と長時間を要した。
【0054】
なお、実施例1〜2及び比較例3〜4における、酸化チタン被膜原料、その原液量、その滴下量、製膜時間、製膜回数、L*値、a*値、b*値、製膜を下記表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】
本発明の酸化チタン膜被覆粉体は、その製造において、反応をアルコール溶液中で行う必要がないため製膜反応装置が複雑になることがなく、反応速度および1回の製膜操作で被覆できる酸化チタン膜の厚さが適度であり、酸化チタン被膜操作を複数回に分ける必要がなく、基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することができた。
また、本発明の酸化チタン膜被覆粉体は、基体粒子として磁性粉体等を用いることにより、磁性を持ち、しかも青色や赤紫色に着色された、カラーインキ、プラスチック、紙用カラーフィラー、カラートナー、インクジェットプリンター用カラーインク等多種の目的に用いることができる。
Claims (6)
- 基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶液の温度を40〜60℃とし、該溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル数の塩化チタン(IV)溶液を0.005〜0.100molの濃度で滴下しながら反応させて、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特徴とする酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
- 多価カルボン酸がクエン酸であることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
- 塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が0.20〜1.00ml/minであることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
- 多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボン酸濃度が0.0025〜0.0500molであることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
- 塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さらに1〜6時間反応させることを特徴とする請求項1記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
- 反応終了後に熱処理することを特徴とする請求項1記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
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