JP2002241644A - 酸化チタン膜被覆粉体およびその製造方法 - Google Patents

酸化チタン膜被覆粉体およびその製造方法

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JP2002241644A JP2001037146A JP2001037146A JP2002241644A JP 2002241644 A JP2002241644 A JP 2002241644A JP 2001037146 A JP2001037146 A JP 2001037146A JP 2001037146 A JP2001037146 A JP 2001037146A JP 2002241644 A JP2002241644 A JP 2002241644A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アルコール溶液中での反応が不要であるため
製膜反応装置が複雑でなく、反応速度および1回の製膜
操作で被覆できる酸化チタン膜の厚さが適度であり、酸
化チタン被膜操作を複数回に分ける必要がなく、基体粒
子上に酸化チタン膜を被覆することができる、酸化チタ
ン膜被覆粉体の製造方法およびその方法により得られる
酸化チタン膜被覆粉体を提供する。 【解決手段】 基体粒子上に、塩化チタン(IV)あるいは
塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して1未満
のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用いて、酸化
チタン膜を被覆して得られることを特徴とし、より詳細
には、基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶液
に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル数
の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させて、該基
体粒子上に酸化チタン膜を被覆して得られることを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は酸化チタン膜被覆粉
体およびその製造方法に関するものであり、更には、基
体粒子として磁性粉体等を用いることにより、磁性を持
ち、しかも青色や赤紫色に着色された、カラーインキ、
プラスチック、紙用カラーフィラー、カラートナー、イ
ンクジェットプリンター用カラーインク等多種の目的に
用いることができる酸化チタン膜被覆粉体およびその製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】これまでに本発明者らは、金属アルコキ
シドを使用しての酸化チタン膜の被覆方法(特開平6−
228604号公報など)などや、硫酸チタニル溶液を
使用しての酸化チタン膜の被覆方法(特開2000−3
45072号公報など)を開発してきた。さらに、これ
ら酸化チタン被覆方法を利用し、黒色磁性粉体上にシリ
カ・酸化チタンによる干渉膜を被覆し、黒色の磁性粉体
を着色する方法をも開発し、公開してきた(特開平10
−330644号公報など)。一方、酸化チタン膜を被
覆する方法としては、上記チタン原料のほかに塩化チタ
ン(IV)溶液を使用したものが知られており、これらに
ついては特開平2000−86292号公報や特開平5
−286738号公報など、多数の文献や特許が公開さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、これまでに
本発明者らが開発してきた酸化チタン膜の被覆方法で
は、いろいろの問題点があった。金属アルコキシドを酸
化チタン被膜原料として使用した場合では、金属アルコ
キシドの加水分解反応が非常に早いため、反応系を恒温
・恒湿度下で行わなければならないこと、さらに反応を
アルコール溶液中で行わなければならず、反応装置が複
雑になることなどであった。また、硫酸チタニル原料を
酸化チタン被膜原料として使用した場合の問題点として
は、硫酸チタニルの反応が遅いために製膜操作に時間が
かかること、1回の製膜操作で被覆できる酸化チタン膜
の厚さに限界のあること、そのために酸化チタン膜を厚
くする必要がある場合には酸化チタン被膜操作を複数回
に分ける必要のあることなどである。さらには、硫酸チ
タニル溶液の反応性を多少なりとも向上させるためには
硫酸チタニル溶液を高希釈しなければならず、その結果
として1回に製膜できる粉体量が制限されることなどで
あった。
【0004】また、上記公開公報などに記載の塩化チタ
ン(IV)溶液を使用しての酸化チタン膜の被覆方法は、基
材がガラス板などの平板であったり、塩化チタン(IV)溶
液をアルカリで中和することにより5〜50μm程度の
中空状ガラス球に酸化チタン膜を被覆する方法であり、
1μm以下の微小粉体(基体粒子)上に容易に酸化チタ
ン膜を被覆する方法とは言えないものであった。
【0005】したがって本発明は、上記従来の技術の欠
点を克服しようとするものであり、反応をアルコール溶
液中で行う必要がないため製膜反応装置が複雑になるこ
とがなく、反応速度および1回の製膜操作で被覆できる
酸化チタン膜の厚さが適度であり、酸化チタン被膜操作
を複数回に分ける必要がなく、基体粒子上に酸化チタン
膜を被覆することができる、酸化チタン膜被覆粉体の製
造方法およびその方法により得られる酸化チタン膜被覆
粉体を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
の結果、酸化チタン被膜原料を塩化チタン(IV)溶液と
し、しかも反応系中に多価カルボン酸を適切な濃度で添
加することにより、1μm以下の微小粉体上に容易に酸
化チタン被膜が可能であることを見出し、本発明を成す
に至った。即ち本発明は、以下の通りである。
【0007】(1)基体粒子上に、塩化チタン(IV)ある
いは塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して1
未満のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用いて、
酸化チタン膜を被覆したことを特徴とする酸化チタン膜
被覆粉体。 (2)基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶液
に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル数
の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させて、該基
体粒子上に酸化チタン膜を被覆したことを特徴とする酸
化チタン膜被覆粉体。 (3)多価カルボン酸がクエン酸であることを特徴とす
る前記(1)または(2)の酸化チタン膜被覆粉体。 (4)塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させる際
の多価カルボン酸を含む溶液の温度が、40〜60℃で
あることを特徴とする前記(2)の酸化チタン膜被覆粉
体。
【0008】(5)塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が
0.20〜1.00ml/minであることを特徴とす
る前記(2)の酸化チタン膜被覆粉体。 (6)滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度が0.005
〜0.100molであることを特徴とする前記(2)
の酸化チタン膜被覆粉体。 (7)多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボン酸濃度
が0.0025〜0.0500molであることを特徴
とする前記(2)の酸化チタン膜被覆粉体。 (8)塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さらに1〜6
時間反応させたことを特徴とする前記(2)の酸化チタ
ン膜被覆粉体。 (9)反応終了後に熱処理したことを特徴とする前記
(2)の酸化チタン膜被覆粉体。
【0009】(10)基体粒子上に、塩化チタン(IV)あ
るいは塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して
1未満のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用い
て、酸化チタン膜を被覆することを特徴とする酸化チタ
ン膜被覆粉体の製造方法。 (11)基体粒子を分散させた多価カルボン酸を含む溶
液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超えるモル
数の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させて、該
基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特徴とする
酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。 (12)多価カルボン酸がクエン酸であることを特徴と
する前記(10)または(11)の酸化チタン膜被覆粉
体の製造方法。 (13)塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させる
際の多価カルボン酸を含む溶液の温度が、40〜60℃
であることを特徴とする前記(11)の酸化チタン膜被
覆粉体の製造方法。
【0010】(14)塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が
0.20〜1.00ml/minであることを特徴とす
る前記(11)の酸化チタン膜被覆粉体。 (15)滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度が0.00
5〜0.100molであることを特徴とする前記(1
1)の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。 (16)多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボン酸濃
度が0.0025〜0.0500molであることを特
徴とする前記(11)の酸化チタン膜被覆粉体の製造方
法。 (17)塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さらに1〜
6時間反応させることを特徴とする前記(11)の酸化
チタン膜被覆粉体の製造方法。 (18)反応終了後に熱処理することを特徴とする前記
(11)の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明において用いる多価カルボ
ン酸のモル数は、使用する塩化チタン(IV)溶液のチタン
のモル数に対して1未満である。また、換言すれば、本
発明において用いる塩化チタン(IV)溶液のチタンのモル
数は、使用する多価カルボン酸含有溶液の多価カルボン
酸のモル数に対して1を超えるものである。
【0012】本発明は、基体粒子上に、塩化チタン(IV)
あるいは塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対し
て1未満のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用い
て、酸化チタン膜を被覆することを特徴とするものであ
るが、詳細には、基体粒子を分散させた多価カルボン酸
を含む溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超
えるモル数の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応さ
せて、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特
徴とするものである。本発明において用いる多価カルボ
ン酸としては、特に限定されないが、クエン酸、マロン
酸、コハク酸、リンゴ酸、酒石酸、グルコン酸等が挙げ
られ、その中でも特にクエン酸が好ましい。
【0013】本発明において、塩化チタン(IV)溶液を滴
下しながら反応させる際の多価カルボン酸を含む溶液の
温度としては、特に限定されないが、40〜60℃が好
ましい。また、塩化チタン(IV)溶液の滴下速度として
は、特に限定されないが、0.20〜1.00ml/m
inが好ましい。滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度と
しては、特に限定されないが、0.005〜0.100
molが好ましい。多価カルボン酸を含む溶液の多価カ
ルボン酸濃度としては、特に限定されないが、0.00
25〜0.0500molであることが好ましい。さら
に、 本発明において、塩化チタン(IV)溶液を滴下終了
後、さらに1〜6時間反応させることが好ましい。ま
た、製膜反応終了後に熱処理することが好ましい。
【0014】本発明に使用される基体粒子は、特に限定
されず、金属を含む無機物でも、有機物でもよく磁性
体、誘電体、導電体および絶縁体等でもよい。基体が金
属の場合、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニウ
ム等、どのような金属でもよいが、その磁性を利用する
ものにおいては、鉄等磁性を帯びるものが好ましい。こ
れらの金属は合金でも良く、前記の磁性を有するもので
あるときには、強磁性合金を使用することが好ましい。
また、その粉体の基体が金属化合物の場合には、その代
表的なものとして前記した金属の酸化物が挙げられる
が、例えば、鉄、ニッケル、クロム、チタン、アルミニ
ウム、ケイ素等の外、カルシウム、マグネシウム、バリ
ウム等の酸化物、あるいはこれらの複合酸化物でも良
い。さらに、金属酸化物以外の金属化合物としては、金
属窒化物、金属炭化物、金属硫化物、金属フッ化物、金
属炭酸塩、金属燐酸塩などを挙げることができる。
【0015】さらに、基体粒子として、金属以外では、
半金属、非金属の化合物、特に酸化物、炭化物、窒化物
であり、シリカ、ガラスビーズ等を使用することができ
る。その他の無機物としてはシラスバルーン(中空ケイ
酸粒子)などの無機中空粒子、微小炭素中空球(クレカ
スフェアー)、電融アルミナバブル、アエロジル、ホワ
イトカーボン、シリカ微小中空球、炭酸カルシウム微小
中空球、炭酸カルシウム、パーライト、タルク、ベント
ナイト、合成雲母、白雲母など雲母類、カオリン等を用
いることができる。
【0016】有機物としては、樹脂粒子が好ましい。樹
脂粒子の具体例としては、セルロースパウダー、酢酸セ
ルロースパウダー、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリエ
ステル、メラミン樹脂、ポリウレタン、酢酸ビニル樹
脂、ケイ素樹脂、アクリル酸エステル、メタアクリル酸
エステル、スチレン、エチレン、プロピレン及びこれら
の誘導体の重合または共重合により得られる球状または
破砕の粒子などが挙げられる。特に好ましい樹脂粒子は
アクリル酸またはメタアクリル酸エステルの重合により
得られる球状のアクリル樹脂粒子である。
【0017】基体の形状としては、球体、亜球状態、正
多面体等の等方体、直方体、回転楕円体、菱面体、板状
体、針状体(円柱、角柱)などの多面体、さらに粉砕物
のような全く不定形な粉体も使用可能である。これらの
基体は、粒径については特に限定するものでないが、
0.01μm〜数mmの範囲のものが好ましい。
【0018】本発明においては、塩化チタン(IV)を用い
て製膜した該酸化チタン膜を透明膜とし、他の透明な金
属水酸化物膜あるいは金属酸化物膜等と組み合わせて複
数層とすることができる。その場合において、該複数被
覆膜(基体粒子を被覆し、光干渉に関与し得る膜の層)
の各層の厚さを調整することにより特別の機能を与える
ことができる。例えば、基体粒子の表面に、屈折率の異
なる交互被覆膜を、次の式(1)を満たすように、被膜
を形成する物質の屈折率nと特定の可視光の波長の4分
の1の整数m倍に相当する厚さdを有する交互膜を適当
な厚さと膜数設けると、該特定波長λの光(フレネルの
干渉反射を利用したもの)が反射または吸収される。
【0019】nd=mλ/4 (1)
【0020】この作用を利用して、基体粒子の表面に目
標とする波長に対し、式(1)を満たすような膜の厚み
と屈折率を有する被膜を製膜し、さらにその上に屈折率
の異なる膜を被覆することを1度あるいはそれ以上交互
に繰り返すことにより該波長の光に反射ピークを有する
膜が形成される。このとき製膜する物質の順序は次のよ
うに決める。まず核となる基体の屈折率が高いときには
第1層目が屈折率の低い膜、逆の関係の場合には第1層
目が屈折率の高い膜とすることが好ましい。
【0021】膜厚は、膜屈折率と膜厚の積である光学膜
厚の変化を分光光度計などで反射波形として測定、制御
するが、反射波形が最終的に必要な波形になるように各
層の膜厚を設計する。例えば、多層膜を構成する各単位
被膜の反射波形のピーク位置を特定の波長に精密に合わ
せると、染料や顔料を用いずともその波長光に相当する
色系の単色の着色粉体とすることができる。
【0022】ただし、実際の基体の場合、基体の粒径、
形状、膜物質および基体粒子物質の相互の界面での位相
ずれ及び屈折率の波長依存性によるピークシフトなどを
考慮して設計する必要がある。例えば、基体粒子の形状
が平行平板状である場合には、粒子平面に形成される平
行膜によるフレネル干渉は上記式(1)のnを次の式
(2)のNに置き換えた条件で設計する。特に、基体の
形状が平行平板状である場合でも金属膜が含まれる場合
には、式(2)の金属の屈折率Nに減衰係数κが含まれ
る。なお、透明酸化物(誘電体)の場合にはκは非常に
小さく無視できる。
【0023】 N=n+iκ(iは複素数を表す) (2)
【0024】この減衰係数κが大きいと、膜物質および
基体物質の相互の界面での位相ずれが大きくなり、さら
に多層膜のすべての層に位相ずれによる干渉最適膜厚に
影響を及ぼす。
【0025】これにより幾何学的な膜厚だけを合わせて
もピーク位置がずれるため、特定の色に着色する際に色
が淡くなる。これを防ぐためには、すべての膜に対する
位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレーショ
ンであらかじめ膜厚の組合せが最適になるように設計す
る。さらに、基体表面にある酸化物層のための位相ずれ
や、屈折率の波長依存性によるピークシフトがある。こ
れらを補正するためには、分光光度計などで、反射ピー
クが最終目的膜数で目標波長になるよう最適の条件を見
出すことが必要である。
【0026】球状粉体などの曲面に形成された膜の干渉
は平板と同様に起こり、基本的にはフレネルの干渉原理
に従う。ただし曲面の場合には、粉体に入射し反射され
た光が複雑に干渉を起こす。これらの干渉波形は膜数が
少ない場合には平板とほぼ同じである。しかし、総数が
増えると多層膜内部での干渉がより複雑になる。多層膜
の場合もフレネル干渉に基づいて、反射分光曲線をコン
ピュータシミュレーションであらかじめ膜厚の組合せが
最適になるよう設計することができる。特に基体粒子表
面への被膜形成の場合、基体粒子表面とすべての膜に対
する位相ずれの影響を加味し、コンピュータシミュレー
ションであらかじめ膜厚の組合せが最適になるよう設計
する。さらに、基体粒子表面にある被膜層のためのピー
クシフトや屈折率の波長依存性によるピークシフトも加
味する。実際のサンプル製造では設計した分光曲線を参
考にし、実際の膜においてこれらを補正するために、分
光光度計などで反射ピークが最終目的膜数で所望の目標
波長になるよう膜厚を変えながら最適の条件を見出さね
ばならない。
【0027】不定形状の粉末に着色する場合も多層膜に
よる干渉が起こり、球状粉体の干渉多層膜の条件を参考
にし基本的な膜設計を行う。上記の多層膜を構成する各
単位被膜のピーク位置は各層の膜厚により調整すること
ができ、膜厚は基体粒子の表面に金属酸化物等の固相成
分を形成させる被覆形成条件中、原料組成、固相析出速
度および基体量などを制御することにより、精度良く膜
厚を制御でき、均一な厚さの被膜を形成することがで
き、所望の色系に着色することができる。以上のよう
に、反射ピークや吸収ボトムが最終目的膜数で所望の目
標波長になるよう膜形成溶液などの製膜条件を変えなが
ら最適の条件を見出すことにより、所望の色系の粉体を
得ることができる。また、多層膜を構成する物質の組合
せおよび各単位被膜の膜厚を制御することにより多層膜
干渉による発色を調整することができる。これにより、
染料や顔料を用いなくても粉体を所望の色系に鮮やかに
着色することができる。
【0028】
〔実施例1〕
(マグネタイト粉末粒子の青色化、水系2層被覆) (第1層シリカ被膜) (1)緩衝液の調製 1リットルのイオン交換水に対し、0.4M塩化カリウ
ム試薬と0.4Mほう酸試薬を溶解し、緩衝液1とし
た。1リットルのイオン交換水に対し0.4M水酸化ナ
トリウム試薬を溶解し、緩衝液2とした。上記緩衝液1
の250mlと緩衝液2の115mlを混合し、緩衝液
3とした。 (2)ケイ酸ナトリウム水溶液(水ガラス溶液)の調製 ケイ酸ナトリウム試薬溶液の1重量部をイオン交換水の
9重量部で希釈し、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液
を調製した。
【0029】(3)シリカ被膜 基体粒子として10gのマグネタイト粉末(平均粒径
0.7μm)を、予め用意しておいた上記緩衝液3の5
40mlに投入し、よく分散させた。この懸濁液の入っ
た容器を、600W、28kHzの超音波洗浄槽
((株)井内盛栄堂 US−6型)水槽に浸け、550
rpmにて撹拌した。また、撹拌開始と同時に、超音波
を照射した。次に、10重量%ケイ酸ナトリウム水溶液
の所定量90gを、1.34ml/mimの滴下速度
で、先の撹拌している懸濁液中に滴下した。滴下終了
後、さらに1時間撹拌を続け、原料マグネタイト表面に
シリカ被膜を行う。所定時間経過後、シリカ被膜粉を含
むスラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーション
を繰り返し、洗浄した。洗浄操作後、シリカ被膜粉を含
むスラリーを110℃にて8時間乾燥させ、シリカ被膜
マグネタイト粉A1を得た。このシリカ被膜マグネタイ
ト粉A1の分光特性を分光光度計(日本分光社製Ube
st550)にて測定したところ、茶色を呈し、CIE
(1976)L***表色系ではL*=34.9、a*
=0.4、b*=−1.4であった。
【0030】(第2層酸化チタン被膜) (1)塩化チタン(IV)水溶液の調製 塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)2.0m
l(TiO2濃度0.8g(0.010モル))を、イオン
交換水にて10倍に希釈した。
【0031】(2)酸化チタン被膜 クエン酸1.05g(0.005モル)をイオン交換水
400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグネ
タイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入った
容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温
した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら6
00rpmにて撹拌した。
【0032】懸濁液の液温が50℃になったところで、
上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量21g(20ml)
を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下終了
後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マグネ
タイト粉A1上に酸化チタン被膜の被覆を行った。所定
時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分な
イオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄し
た。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリー
を110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネ
タイト粉B1を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタ
イト粉体B1を分光光度計(日本分光社製Ubest5
50)にて分光特性を測定したところ、410nm付近
に反射ピークを持ち、その反射率は20%を示し、CI
E(1976)L***表色系ではL*=41.5、a
*=−1.0、b*=−5.9の青色を呈した。また、こ
の時の酸化チタン被膜の被覆に必要な時間は100分間
であった(乾燥時間を除く)。
【0033】〔実施例2〕 (マグネタイト粉末粒子の赤紫色化、水系2層被覆) (第1層シリカ被膜)前記実施例1と同じ操作によりシ
リカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0034】(第2層酸化チタン被膜) (1)塩化チタン(IV)水溶液の調製 塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0m
l(TiO2濃度2.0g(0.025モル))を、イオン
交換水にて10倍に希釈した。
【0035】(2)酸化チタン被膜 クエン酸2.62g(0.0125モル)をイオン交換
水400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグ
ネタイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入っ
た容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保
温した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら
600rpmにて撹拌した。
【0036】懸濁液の液温が50℃になったところで、
上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量52.5g(50m
l)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下
終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マ
グネタイト粉A1上に酸化チタン被膜を行う。所定時間
経過後、チタニア製膜粉を含むスラリーを十分なイオン
交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄した。洗
浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを11
0℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグネタイト
粉B2を得た。得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉
体B2を分光光度計(日本分光社製Ubest550)
にて分光特性を測定したところ、850nm付近に反射
ピークを、550nm付近に吸収ボトムを持ち、CIE
(1976)L***表色系ではL*=39.7、a*
=2.8、b*=−5.8の赤紫色を呈した。以上のよ
うに、1回の酸化チタン被膜操作により赤紫色を発色さ
せるのに十分な厚さまで酸化チタン被膜を施すことがで
きた。また、この時の酸化チタン被膜に必要な時間は1
60分間であった(乾燥時間は除く)。
【0037】〔比較例1〕 (第1層シリカ被膜)前記実施例1と同じ操作によりシ
リカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0038】(第2層酸化チタン被膜) (1)塩化チタン(IV)水溶液の調製 塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0m
l(TiO2濃度2.0g)を、イオン交換水にて10倍に
希釈した。
【0039】(2)酸化チタン被膜 上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gをイオン交換
水400gに懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1
000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温
水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rp
mにて撹拌した。
【0040】懸濁液の液温が50℃になったところで、
上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量52.5g(50m
l)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下
終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マ
グネタイト粉A1上に酸化チタン被膜操作を行った。所
定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分
なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄
した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリ
ーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグ
ネタイト粉C1を得た。得られた酸化チタン被膜マグネ
タイト粉体C1を分光光度計(日本分光社製Ubest
550)にて分光特性を測定したところ、分光曲線上に
反射ピークは見られなかった。さらに、得られた酸化チ
タン被膜マグネタイト粉体C1をCIE(1976)L*
**表色系をもって表わしたところ、L*=34.
9、a*=0.6、b*=−3.8であり、原料シリカ被
覆マグネタイト粉A1と同じであり、酸化チタン被膜さ
れていなかった。
【0041】〔比較例2〕 (第1層シリカ膜被膜)前記実施例1と同じ操作により
シリカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0042】(第2層酸化チタン被膜) (1)塩化チタン(IV)水溶液の調製 塩化チタン(IV)溶液(関東科学社製試薬1級)5.0m
l(TiO2濃度2.0g(0.025モル))を、イオン
交換水にて10倍に希釈した。
【0043】(2)酸化チタン被膜 クエン酸5.26g(0.025モル)をイオン交換水
400gに溶解した反応溶媒に、上記シリカ被膜マグネ
タイト粉A14.0gを懸濁させた。この懸濁液の入った
容器(1000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温
した恒温水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら6
00rpmにて撹拌する。懸濁液の液温が50℃になっ
たところで、上記塩化チタン(IV)水溶液の所定量21g
(20ml)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下し
た。滴下終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリ
カ被膜マグネタイト粉A1上に酸化チタン被膜を行っ
た。
【0044】所定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含む
スラリーを十分なイオン交換水にてデカンテーションを
繰り返し、洗浄した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜
粉を含むスラリーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化
チタン被膜マグネタイト粉C 2を得た。得られた酸化チ
タン被膜マグネタイト粉体C2を分光光度計(日本分光
社製Ubest550)にて分光特性を測定したとこ
ろ、分光曲線上に反射ピークは見られなかった。さら
に、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体C2をC
IE(1976)L***表色系で表わしたところ、
*=34.9、a*=0.5、b*=−3.2であり、
原料シリカ被覆マグネタイト粉A1と同じであり、酸化
チタン被膜されていなかった。
【0045】なお、実施例1〜2及び比較例1〜2にお
ける、塩化チタン(IV)溶液量、酸化チタンモル数
(A)、クエン酸添加量、クエン酸モル数(B)、モル比
(A:B)、L*値、a*値、b*値、製膜結果を下記表
1に示す。
【0046】
【表1】
【0047】〔比較例3〕 (第1層シリカ被膜)前記実施例1と同じ操作によりシ
リカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0048】(第2層酸化チタン被膜) (1)硫酸チタニル水溶液の調製 硫酸チタニル溶液(石原産業社製)11.8ml(Ti
2濃度1.8g)を、イオン交換水にて14倍に希釈
した。
【0049】(2)酸化チタン被膜 上記シリカ被膜マグネタイト粉A14.0gをイオン交換
水400gに懸濁させた。この懸濁液の入った容器(1
000ml容ポリビーカー)を、50℃に保温した恒温
水槽に浸け、28kHzの超音波をかけながら600rp
mにて撹拌した。
【0050】懸濁液の液温が50℃になったところで、
上記硫酸チタニル水溶液の所定量168g(165m
l)を0.5ml/mimの滴下速度で滴下した。滴下
終了後、さらに60分間撹拌を続け、原料シリカ被膜マ
グネタイト粉A1上に酸化チタン被膜操作を行った。所
定時間経過後、酸化チタン被膜粉を含むスラリーを十分
なイオン交換水にてデカンテーションを繰り返し、洗浄
した。洗浄操作終了後、酸化チタン被膜粉を含むスラリ
ーを110℃にて2時間乾燥させ、酸化チタン被膜マグ
ネタイト粉C3を得た。得られた酸化チタン被膜マグネ
タイト粉体C3を分光光度計(日本分光社製Ubest
550)にて分光特性を測定したところ、410nm付
近に反射ピークが見られ、その反射率は20%程度であ
った。また、得られた酸化チタン被膜マグネタイト粉体
3をCIE(1976)L***表色系で表わしたと
ころ、L*=39.8、a*=−0.4、b*=−5.7
であり、青色に酸化チタン被膜された。しかし、この時
の酸化チタン被膜に必要な製膜操作時間は7時間ほどで
あった(乾燥時間を除く)。
【0051】〔比較例4〕 (第1層シリカ被膜)前記実施例1と同じ操作によりシ
リカ被膜マグネタイト粉A1を得た。
【0052】(第2層酸化チタン被膜)前記比較例3と
同じ操作によりチタニア被膜マグネタイト粉(青色粉)
3を得た。この粉体上に前記比較例3と同じ操作によ
り2回目の酸化チタン被膜操作を行い、酸化チタン被膜
マグネタイト粉C4を得た。得られた酸化チタン被膜マ
グネタイト粉体C4を分光光度計(日本分光社製Ube
st550)にて分光特性を測定したところ、550n
m付近に吸収ボトムが見られた。また、得られた酸化チ
タン被膜マグネタイト粉体C4をCIE(1976)L*
**表色系で表わしたところ、L*=38.7、a*
4.7、b*=−6.7であり、赤紫色に酸化チタン被
膜されていた。
【0053】以上のように、酸化チタン被膜原料として
硫酸チタニル溶液を使用して赤紫色着色磁性粉を得るた
めには、酸化チタン被膜操作2回繰り返す必要があり、
それぞれの酸化チタン被膜に必要な製膜操作時間は7時
間ほどであり、1回目と2回目の合計での製膜操作時間
は14時間程度(乾燥時間を除く)と長時間を要した。
【0054】なお、実施例1〜2及び比較例3〜4にお
ける、酸化チタン被膜原料、その原液量、その滴下量、
製膜時間、製膜回数、L*値、a*値、b*値、製膜を下
記表2に示す。
【0055】
【表2】
【0056】
【発明の効果】本発明の酸化チタン膜被覆粉体は、その
製造において、反応をアルコール溶液中で行う必要がな
いため製膜反応装置が複雑になることがなく、反応速度
および1回の製膜操作で被覆できる酸化チタン膜の厚さ
が適度であり、酸化チタン被膜操作を複数回に分ける必
要がなく、基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することが
できた。また、本発明の酸化チタン膜被覆粉体は、基体
粒子として磁性粉体等を用いることにより、磁性を持
ち、しかも青色や赤紫色に着色された、カラーインキ、
プラスチック、紙用カラーフィラー、カラートナー、イ
ンクジェットプリンター用カラーインク等多種の目的に
用いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新子 貴史 東京都西多摩郡日の出町平井8番地1 日 鉄鉱業株式会社内 (72)発明者 中塚 勝人 宮城県仙台市太白区茂庭台四丁目3番5の 1403号 Fターム(参考) 2H005 AA03 AA21 AB02 CB07 4G047 CA02 CB05 CC01 CC03 CD02 4J037 AA04 AA08 AA30 CA05 CA09 CB09 EE03 EE16 EE43 EE47

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基体粒子上に、塩化チタン(IV)あるいは
    塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して1未満
    のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用いて、酸化
    チタン膜を被覆したことを特徴とする酸化チタン膜被覆
    粉体。
  2. 【請求項2】 基体粒子を分散させた多価カルボン酸を
    含む溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超え
    るモル数の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応させ
    て、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆したことを特徴
    とする酸化チタン膜被覆粉体。
  3. 【請求項3】 多価カルボン酸がクエン酸であることを
    特徴とする請求項1または2記載の酸化チタン膜被覆粉
    体。
  4. 【請求項4】 塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応
    させる際の多価カルボン酸を含む溶液の温度が、40〜
    60℃であることを特徴とする請求項2記載の酸化チタ
    ン膜被覆粉体。
  5. 【請求項5】 塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が0.2
    0〜1.00ml/minであることを特徴とする請求
    項2記載の酸化チタン膜被覆粉体。
  6. 【請求項6】 滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度が
    0.005〜0.100molであることを特徴とする
    請求項2記載の酸化チタン膜被覆粉体。
  7. 【請求項7】 多価カルボン酸を含む溶液の多価カルボ
    ン酸濃度が0.0025〜0.0500molであるこ
    とを特徴とする請求項2記載の酸化チタン膜被覆粉体。
  8. 【請求項8】 塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さら
    に1〜6時間反応させたことを特徴とする請求項2記載
    の酸化チタン膜被覆粉体。
  9. 【請求項9】 反応終了後に熱処理したことを特徴とす
    る請求項2記載の酸化チタン膜被覆粉体。
  10. 【請求項10】 基体粒子上に、塩化チタン(IV)あるい
    は塩化チタン(IV)溶液中のチタンのモル数に対して1未
    満のモル数の多価カルボン酸とを含む溶液を用いて、酸
    化チタン膜を被覆することを特徴とする酸化チタン膜被
    覆粉体の製造方法。
  11. 【請求項11】 基体粒子を分散させた多価カルボン酸
    を含む溶液に、多価カルボン酸のモル数に対して1を超
    えるモル数の塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反応さ
    せて、該基体粒子上に酸化チタン膜を被覆することを特
    徴とする酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
  12. 【請求項12】 多価カルボン酸がクエン酸であること
    を特徴とする請求項10または11記載の酸化チタン膜
    被覆粉体の製造方法。
  13. 【請求項13】 塩化チタン(IV)溶液を滴下しながら反
    応させる際の多価カルボン酸を含む溶液の温度が、40
    〜60℃であることを特徴とする請求項11記載の酸化
    チタン膜被覆粉体の製造方法。
  14. 【請求項14】 塩化チタン(IV)溶液の滴下速度が0.
    20〜1.00ml/minであることを特徴とする請
    求項11記載の酸化チタン膜被覆粉体。
  15. 【請求項15】 滴下する塩化チタン(IV)溶液の濃度が
    0.005〜0.100molであることを特徴とする
    請求項11記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
  16. 【請求項16】 多価カルボン酸を含む溶液の多価カル
    ボン酸濃度が0.0025〜0.0500molである
    ことを特徴とする請求項11記載の酸化チタン膜被覆粉
    体の製造方法。
  17. 【請求項17】 塩化チタン(IV)溶液を滴下終了後、さ
    らに1〜6時間反応させることを特徴とする請求項11
    記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方法。
  18. 【請求項18】 反応終了後に熱処理することを特徴と
    する請求項11記載の酸化チタン膜被覆粉体の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015086173A (ja) * 2013-10-31 2015-05-07 大東化成工業株式会社 着色セルロース板状粉体および化粧料

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