JP3697503B2 - 燃料油に含まれる有機硫黄化合物の酸化方法及び燃料油の酸化脱硫方法 - Google Patents

燃料油に含まれる有機硫黄化合物の酸化方法及び燃料油の酸化脱硫方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料油に含まれる有機硫黄化合物の酸化方法及び燃料油の酸化脱硫方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機硫黄化合物を酸化することにより有機硫黄酸化物に変換することができる。有機硫黄酸化物中に含まれる硫黄原子は、通常の原子価2の状態の他に、スルホキシド、スルホン、および、スルホン酸等の様な、1および2個の配位酸素を有する高い酸化状態で存在しており、特徴的な物理的および化学的性質を有するため、有機化学工業の重要な原材料としてのみならず、各種の用途が検討されてきた。そのため、従来から有機硫黄化合物の酸化方法は関心が持たれ、種々の酸化方法が開発されてきた。しかしながら、これらの酸化方法は、ベンゾチオフェン類などの有機硫黄化合物に対する基質選択性などの点で問題があり、新たな酸化方法の開発が望まれている。
【0003】
化石資源由来の燃料油中には一般に種々の有機硫黄化合物が含有されており、特に石油由来の燃料油中には多く含まれている。これらの燃料に含まれる硫黄化合物は、燃焼に際して硫黄酸化物を生成し、人体に有害なガスを発生させたり、酸性雨等の原因となるため、大気環境汚染防止のためには、化石燃料資源の利用の前後において硫黄化合物の除去が必要とされている。軽油や重油などの燃料油に含まれる硫黄は、有機硫黄化合物として種々の化合物を形成し、燃料油中に含有されている。従来より、燃料油中に含まれる有機硫黄化合物の脱硫技術は積極的に開発が進められてきた。代表的な脱硫技術としては、触媒の存在下に水素化処理を行う水素化脱硫方法が行われおり、水素化脱硫装置は精油所等には必須の装置となっている。
【0004】
近年、大都市地域において、光化学オキシダント、酸性雨等による大気環境汚染が深刻化しており、その主な原因としてディーゼル自動車の排出ガス中に含まれる窒素酸化物、粒子状物質、および炭化水素があげられている。ディーゼル自動車の排出ガス対策としては、酸化触媒、窒素酸化物還元触媒、および、排気微粒子除去フィルター等の排気後処理装置の装備に大きな期待が寄せられているが、現状では、軽油中に含まれる硫黄分のため、信頼性および耐久性が不十分である。したがって、ディーゼル自動車の排出ガス浄化達成のためには、軽油中に含まれる硫黄分の低減が必須であり、現在の規制値である500ppmから、将来的には50ppm以下へと規制が強化される予定である。
また、燃料中に有機硫黄化合物として含まれるジベンゾチオフェン類は、複素環化合物の骨格の構成原子として硫黄原子が含まれているため、水素化脱硫が困難であり、更に硫黄原子の周辺にアルキル基を有するジベンゾチオフェン類は、立体障害のため水素化脱硫法の適用による除去は、実質上できないものとされてきた。
このように、現状の水素化脱硫方法では、除去できる量の限界が指摘されており、現行の脱硫技術として用いられる水素化脱硫法では、軽油中に存在する難脱硫性化合物のため、硫黄分50ppm以下のものとする超深度脱硫は実際上不可能であるとされている。従来の水素化脱硫方法の限界を超える有機硫黄化合物を除去するために、より有効な脱硫技術の開発が期待されている。
【0005】
新たな脱硫方法としては、前記の硫黄化合物を酸化することにより燃料油中から除去する酸化脱硫方法が有効であると考えられる。例えば、前記のジベンゾチオフェン類は、酸化することによりスルホキシドやスルホン誘導体に変化させることができ、この化合物に変換することができれば、抽出及び吸着操作を利用することにより、燃料油から効率的に分離することができると考えられる。
ジベンゾチオフェンなどの酸化反応には、従来から種々の方法が知られている。酸化反応を行うに際し、酸化剤としては、二酸化窒素、硝酸、有機ヒドロペルオキシド(t−ブチルヒドロペルオキシド等)を用いる方法が知られている。そして、その際に金属触媒を存在させることも既に知られている。触媒としては、具体的には、モリブデンヘキサカルボニル触媒が用いられている。又、酸化剤として、過酸化水素及び触媒としてホスホタングステン酸等を組み合わせて用いる方法、過酸化水素とトリフルオロ酢酸等を組み合わせて酸化剤として用いる方法等が知られている。
しかしながら、これらの方法は、いずれも、ジベンゾチオフェン類を酸化するのみならず、他の共存する炭化水素をも酸化してしまうために、基質選択性がなく、又反応に際し、高価な薬品を使用しなければならない等の問題点が指摘されており、実際の工業的な方法としては実用化されていない。
又、有機硫黄化合物であるベンゾチオフェン類を酸化する方法として、光酸化反応も知られている。この方法としては、特定波長の光、具体的には紫外線を照射する方法、光を照射する際に過酸化水素の存在下に行う方法、光を照射する際に、光触媒である酸化チタンの存在下に行う方法などが知られている。しかしながら、これらの方法もジベンゾチオフェン類に対する酸化選択性が十分でないという問題点が指摘されている。
このようなことから、燃料油中に含まれる有機硫黄化合物、とりわけジベンゾチオフェン類の含有量の低減を図ることのできる、ジベンゾチオフェン類の選択的酸化反応による酸化脱硫法の開発が望まれている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、燃料油中の硫黄化合物、とりわけジベンゾチオフェン類を選択的に酸化する有機硫黄酸化物の製造方法及び燃料油中に含まれている硫黄化合物、とりわけジベンゾチオフェン類を選択的に酸化する脱硫方法を提供することである。
【0007】
【課題を解決しようとする手段】
本発明によれば、以下の発明が提供される。
燃料油に含まれる有機硫黄化合物を、アントラキノン及びアントラキノン化合物誘導体から選ばれる光増感触媒の存在下に光照射を行いつつ、酸素又は酸素含有ガスにより酸化することにより、有機硫黄酸化物とすることを特徴とする有機硫黄化合物の酸化方法。
有機硫黄化合物がジベンゾチオフェン類であることを特徴とする前記記載の有機硫黄化合物の酸化方法。
燃料油中に含まれる有機硫黄化合物を、アントラキノン及びアントラキノン化合物誘導体から選ばれる光増感触媒の存在下に光照射を行いつつ、酸素又は酸素含有ガスにより酸化することにより、生成する有機硫黄酸化物を燃料油中から分離・除去することを特徴とする燃料油の酸化脱硫方法。
燃料油にさらに溶剤を含むことを特徴とする前記記載の燃料油の酸化脱硫方法。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の有機硫黄化合物の酸化反応に用いられる処理対象物は、有機硫黄化合物である。この有機硫黄化合物は燃料油に含有されているものである。有機硫黄化合物と共存する有機化合物は、分子状酸素の存在下に光照射しても変化しないような有機化合物或いは変化したとしても、有機化合物を使用しようとする場合に、利用に支障のないものであれば、用いることができる。有機化合物が溶剤であっても差し支えない。この有機化合物が溶剤である場合には、有機化合物は有機硫黄化合物を均一に溶解させ、反応をスムースに進行させることができる。
【0009】
この有機化合物の具体例を挙げると、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、これらの混合物である。
【0010】
本発明の有機硫黄化合物の酸化反応に用いられる処理対象物である有機硫黄化合物は、脂肪族炭化水素を構成する炭素鎖中に硫黄原子を含有する化合物、具体的にはチオール、芳香族炭化水素の置換基として炭素鎖中に硫黄原子を含有する基を有する化合物、具体的には、チオフェノール、チオアニソール、骨格中に硫黄原子を含む複素環化合物等を挙げることができる。一般に、前記の骨格中に硫黄原子を含有する複素環化合物は、通常の水素化脱硫では分解することが困難な化合物であり、本発明ではこのような水素化脱硫によっては他の有機化合物に変化させることができない化合物を変化させることができるので、特に有効である。このような本発明により有効に酸化することができる有機化合物としては、ジベンゾチオフェン類を挙げることができる。このジベンゾチオフェン類に含まれる化合物としては、ジベンゾチオフェン、ジベンゾチオフェンのモノアルキル化体又はジアルキル化体等のアルキル化誘導体、更に分子内にジベンゾチオフェン骨格を有する化合物である。燃料油中に含まれ、酸化反応の対象となる有機硫黄化合物は、有機化合物中に硫黄原子を含有する有機硫黄化合物である。
【0011】
この有機硫黄化合物は、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、脂環式炭化水素、縮合多環式化合物などの炭化水素を成分とする燃料油中に含有されているものである。この炭化水素はこれらの各成分を適宜含有する混合物であってもよい。これらの混合物は、特定の脱硫操作を施した後の、有機硫黄化合物を含有する混合物であっても差し支えない。
この燃料油としては、石油に限らず、石炭、オイルサンド、オイルシェール、及びオリマルジョン等の有機化石資源由来の燃料油であっても差し支えない。この具体例を挙げると、石油系では、ガソリン、灯油、軽油、および、重油等の特定の留分から成る蒸留生成物、及び原油、石炭系では、コールタール、および、液化油等、オイルサンド、オイルシェール、および、オリマルジョン等の石油類似資源では、それらからの抽出物、及び精製油等であり、液体化されていることが必要である。
【0012】
燃料油中に含まれる硫黄化合物の割合は、適宜選択することができる。一般に、硫黄化合物の含有量は、硫黄として 1×10-4 (1 ppm) 〜 10 重量%であることが好ましい。
水素化脱硫を行った後の炭化水素中に含まれる水素化脱硫では分解することができなかった硫黄化合物を含有する炭化水素も対象とすることができる。
【0013】
酸化反応に先立って、処理しようとする燃料油に、適度な極性を有する溶媒を添加することが有効である。添加する量は適宜その量を定めて用いられる。用いる溶媒は、対象とする燃料油と任意の割合で混合するものでも、また、場合によっては混合しないものでもよい。
使用する溶媒としては、アセトニトリル、酢酸、アセトン、メタノール、エタノール及びプロピルアルコール等のアルコール類、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。
【0014】
さらに、反応に先立って、処理しようとする燃料油には、光増感触媒を添加する。この光増感触媒は、酸化反応に用いる特定の波長の光に作用して、有機硫黄化合物類の酸化を引き起こす役目を果たす。
光増感触媒としては、その光励起状態のものが有機硫黄化合物から電子を引き抜きうるものであれば使用が可能で,アントラキノン化合物並びにこの化合物の構造を分子中に有する誘導体等を挙げることができる。
アントラキノン化合物の具体例としては、アントラキノン(9,10−アントラキノン、1,4−アントラキノン)等を挙げることができる。
以上の化合物の誘導体としては、ハロゲン化体、カルボキシル化体、スルホン化体、アルキル化体、アルコキシル化体、アリール化体又はアミノ化体等を挙げることができる。ハロゲン化体の具体例としては、1−クロロアントラキノン,2−クロロアントラキノン等を挙げることができる。カルボキシル化体の具体例としては、アントラキノン−2−カルボン酸等を挙げることができる。スルホン化体としては、アントラキノン−2−スルホン酸、アントラキノン−2、6−ジスルホン酸等を挙げることができる。アルキル化体の具体例としては、2−エチルアントラキノン等を挙げることができる。アリール化体の具体例としては、2−フエニルアントラキノン等を挙げることができる。アルコキシ化体としては2−メトキシアントラキノン等を挙げることができる。アミノ化体の具体例としては、2−アミノアントラキノン等を挙げることができる。
さらに、先にあげた光増感剤は、分子中に適当な官能基を付与することにより、イオン結合、共有結合および物理吸着等を利用して、粉状、粒状、膜状、繊維状および管状等の有機物および無機物の固体上に固定化して用いることが出来る。このような光増感剤の固定化は、反応液中への光増感剤の混入を防止し、反応液中からの光増感剤の回収を容易にするとともに、繰り返し使用も可能にすることなどから、工業的プロセスへの応用において重要である。イオン結合による固定化の具体例としては、陰イオン交換樹脂上へのアントラキノン−2−スルホン酸の固定化、塩基性アルミナ上へのアントラキノン−2−スルホン酸の固定化等を挙げることが出来る。共有結合としては、あらゆるタイプの付加反応および縮合反応等を利用することが出来る。共有結合による固定化の具体例としては、水酸基含有繊維上へのアントラキノン−2−カルボン酸のエステル結合による固定化、カルボキシル基含有樹脂上への2−アミノアントラキノンのアミド結合による固定化、不飽和結合含有樹脂上への2−ビニルアントラキノンの付加反応による固定化、アミノプロピル修飾シリカ上へのアントラキノン−2−カルボン酸のアミド結合による固定化等を挙げることが出来る。
前記のような光増感触媒は、反応に際しては触媒として作用するために、通常の場合には反応の進行に伴う消費は起こらない。
この光増感触媒は適宜添加することができるが、一般的には 1×10- 〜1モル/Lの割合、好ましくは1×10- 〜0.1モル/Lの割合で添加される。ただし、光増感触媒を固定化して用いる場合はこの限りではない。
【0015】
本発明の方法では、前記の有機硫黄化合物を含有する燃料油を、前記の溶媒、及び光増感触媒を含有した状態で、液体の状態で反応器に供給する。ただし、光増感触媒を担体に固定化して用いる場合は、予め反応器内に配置するなどの方法により、別途系内に添加する手段がとられる。
【0016】
反応器には酸素が供給される。酸素は、気体状で供給され、硫黄化合物を酸化するために必要となる必要量以上を供給する必要がある。酸素は空気等のように不活性ガスを含んだ状態で用いることもできる。反応に際しては、反応器中には気体状の酸素含有ガスを満たし、硫黄化合物と酸素が十分に接触できるようにしておくことが有効である。
【0017】
反応に際しては、光を照射する。この光は、添加した光増感触媒が作用する波長を十分な強度で有する必要があり、波長の範囲は150〜800nm、より好ましくは250〜600nmであることが好ましい。
光の照射のための光源としては、光増感触媒が作用する波長の光を有するものならすべて使用が可能であり、具体的には、キセノンランプ、水銀灯、太陽光、および、蛍光灯等を挙げることができる。光照射は反応液外または反応液内のいずれからでも可能である。照射に際しては、適当な光学系を用い、反応原料を十分に光照射することにより、反応の効率化を図ることが出来る。
【0018】
反応温度は、反応原料が液状を保持できる温度であれば適宜設定することができる。このようなことから一般的には−100〜120℃、好ましくは−50〜60℃で行うことができる。
反応の再現性を達成するためには、反応器を上記温度範囲に保つための温度調節が有効である。温度調節のための加熱および除熱は、反応器外壁より、熱媒体を用いて行うことができる。場合によっては、温度調節装置を反応器内に直接設置することも可能である。
反応に際しては、反応原料が光増感触媒および酸素含有ガスと十分に接触するように攪拌することが有効である。均一系の光増感触媒を用いるためには反応器内に供給する前で混合部分を設けて十分に攪拌を行うことが有効である。反応器は流通系でも、回分式でも、又、半回分式でも行うことができる。
【0019】
反応終了後、反応生成物を分離する。有機硫黄化合物は酸化されることにより、酸素と結合した有機硫黄酸化物に変換される。硫黄化合物であるジベンゾチオフェンは、酸化されてジベンゾチオフェンスルホオキシド、ジベンゾチオフェンスルホン等に変化する。このように、硫黄化合物に含まれる硫黄(S)は、スルホオキシド(RSO)及びスルホン(RSO)に変化する。ジベンゾチオフェンでは、ジベンゾチオフェンスルホオキシド、ジベンゾチオフェンスルホンとなる。4,6−ジメチルジベンゾチオフェンでは、4,6−ジメチルジベンゾチオフェンスルホオキシド、4,6−ジメチルジベンゾチオフェンスルホンとなる。ジフエニルスルフイドではジフエニルスルホキシド、ジフエニルスルホンとなる。チオアニソールでは、メチルフェニルスルホキシド、メチルフェニルスルホンとなる。
【0020】
反応終了後、生成した有機硫黄酸化物は、抽出および吸着等、各種の分離操作を用いて除去することが出来る。吸着操作の吸着剤には、ゼオライト、粘土鉱物、活性炭等を挙げることができる。抽出操作の抽出剤には、アセトニトリル、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、スルホラン等を挙げることができる。また、前出の添加溶媒として、脱硫処理対象の燃料油と混合しない極性溶媒を使用した場合は、上述の硫黄酸化物は主としてその極性溶媒中に分配するので、分液することによりその大部分を除去することが可能であり、分液後の燃料油は、吸着操作等によりさらに精製することが出来る。
【0021】
反応生成物である有機硫黄酸化物を除去した燃料油は、そのまま有機硫黄化合物が除去されたものとして、目的とする用途に使用することができる。また、一部を反応原料に再循環することもできる。さらに、燃料油と混合しない添加溶媒を用いた場合は、その添加溶媒中に分配した炭化水素類を分離・回収することにより、処理物の歩留まりを向上することが出来る。
【0022】
【実施例】
以下に、本発明の内容を実施例により具体的に説明する。しかしながら、以下に示す、実施例は一例であり、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
実施例1
反応器上部中央に、光照射を行う光透過面(40mmφ)、反応器側部に、酸素又は酸素含有ガスを吹き込むガス供給口、及びサンプリング口を有する、内容積500ccのガラス製反応器を設置した。
溶剤としてアセトニトリルを100ml含む反応器中に、ジベンゾチオフェン(DBT)184mg(1×10−3モル)(硫黄化合物)、アントラキノン21mg(AQ、1×10−4モル)(光増感触媒)、エチルスルホン24mg(2×10−3モル)(ガスクロマトグラフーで分析するための内部標準試料)を、注入し、十分に攪拌し、均一になるようにした。
反応器の外側をアルミホイルで覆い、照射光が有効に作用するようにした。
反応器側部のガス供給口から酸素ガスを供給し、液体中に十分に酸素を供給し、又、反応器内の気体を酸素ガスで置換した。反応器の外側を40℃に保たれている水浴中に浸し、反応器内の液体をマグネチックスターラーで攪拌し、液体の温度を40℃となるように調節した。
300Wのキセノンランプにより、反応器中央の光透過面を介して光照射を行った。光源には、焦点距離200mmのパイレックスガラス製レンズを介して行った。光源と反応液の液面の距離は、750mmであった。酸素ガスの導入供給速度は、50ml/min.であった。
ジベンゾチオフェンの酸化反応は、光照射を行うと同時に速やかに開始された。反応生成物を、ガスクロマトグラフイー分析した結果、主反応生成物が、ジベンゾチオフェンスルホオキシドおよびジベンゾチオフェンスルホンであることを確認した。
反応開始後60分経過後の反応原料の反応率は89%であった。ジベンゾチオフェンスルホオキシド及びジベンゾチオフェンスルホンの割合は各々79%、21%(モル比)であった。
反応を更に60分継続し、反応時間120分経過後の反応率は91%であった。ジベンゾチオフェンスルホオキシド及びジベンゾチオフェンスルホンの割合は、各々55%、30モル%(モル比)であった。
【0023】
比較例1
光増感触媒を添加しない他は、実施例1と同じ条件下に、酸化反応を行った。
反応開始から60分経過後、反応は進行せず、反応率は0%であり、ジベンゾチオフェンスルホオキシド及びジベンゾチオフェンスルホンの生成は認められなかった。
【0024】
参考例2〜8
光増感触媒の効果を確認するために、光増感触媒の種類を変更し、その他の条件は実施例1と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
光増感触媒としては、9,10−ジシアノアントラセン(9,10-DCA、5×10−5モル)(参考例2)、1,4−ナフトキノン(1×10−4モル)(参考例3)、5,12−ナフタセンキノン(5,12−NQ、1×10−4モル)(参考例4)、無水フタル酸(1×10−4モル、1×10−3モル)(参考例5、6)、無水マレイン酸(1×10−3モル)(参考例7)、及びアントロン(1×10−4モル)(参考例8)、を各々用いた。結果を以下に記す表−1に示した。
【0025】
参考例9
光増感触媒として、固定化触媒を用いた他は、参考例1と同じ条件下に、酸化反応を行った。固定化触媒は、以下の方法で調製したものを用いた。
アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム一水和物656mg(2−SAQ、2×10−3モル)(光増感触媒)を水200mlに溶解後、陰イオン交換樹脂5g(アンバーライトIRA958、オルガノ(株))を添加した。この溶液を撹拌することにより、速やかにイオン交換反応が起こり(15分以内)、陰イオン交換樹脂上に2−SAQが固定化できる。イオン交換後、2−SAQが固定化された陰イオン交換樹脂(2−SAQ/IER)を、水、メタノール、および、アセトニトリルで十分洗浄後、固定化触媒とした。反応には、全量を用いた。
【0026】
比較例9
光増感触媒が固定化されていない陰イオン交換樹脂(IER)を添加した他は、実施例8と同じ条件下に、酸化反応を行った。
反応開始から60分経過後、反応は進行せず、反応率は0%であり、ジベンゾチオフェンスルホオキシド及びジベンゾチオフェンスルホンの生成は認められなかった。
【0027】
実施例10〜12
基質である硫黄化合物に関し、実施例1で用いられているジベンゾチオフェンを、他の硫黄化合物に変更し、その他は実施例1と同じ条件下に酸化反応を繰り返した。
硫黄化合物としては、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン(DMDBT)(実施例10)、ジフエニルスルフイド(DPS)(実施例11)、チオアニソール(TA)(実施例12)を各々用いた。結果を以下に記す表−1に示した。
【0028】
実施例13,14
光増感触媒の使用量に関し、実施例1で用いられている量を変更し、その他の条件は実施例1と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
5×10−5モル(実施例13)、2×10−4モル(実施例14)を各々用いた。結果を以下に記す表−1に示した。
【0029】
実施例15〜17
反応温度に関し、実施例1で採用されている温度を変更し、その他の条件は参考例1と同じ条件下に、酸化反応をくり返した。
0℃(実施例15)、20℃(実施例16)、60℃(実施例17)の各々温度条件下に行った。結果を、以下に記す表−1に示した。
【0030】
実施例18
酸化剤に関し、実施例1で用いられている酸素を空気に変更し、その他の条件は実施例1と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。結果を、以下に記す表−1に示した。
【0031】
実施例19〜23
溶剤に関し、実施例1で用いられているアセトニトリルを変更し、その他の条件は実施例1と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
酢酸(実施例19)、アセトン(実施例20)、メタノール(実施例21)、ベンゼン(実施例)、ベンゼン/アセトニトリル混合物(容積比:50/50)(参考例23)を各々用いて行った。結果を、以下に記す表−1に示した。
【0032】
【表−1】
【0033】
実施例24
反応器上部中央に、光照射を行う光透過面(40mmφ)、反応器側部に、酸素又は酸素含有ガスを吹き込むガス供給口、及びサンプリング口を有する、内容積500ccのガラス製反応器を設置した。
ジベンゾチオフェン(DBT)184mg(1×10−3モル)(硫黄化合物)をn−オクタン100mlに溶解したものをモデル燃料油として調製し、反応器中に入れる。そこに、アントラキノン(AQ)10mg(5×10−5モル)(光増感触媒)、および、アセトニトリル50mlを添加後、十分に攪拌し、AQを溶解した。n−オクタンとアセトニトリルは、混合しないため、二相系を形成した。DBTおよびAQは、両方の相に分配し、それらの分配比は、濃度比で、n−オクタン中を1.0とすると、それぞれ、1.4、および、6.2であった。
反応器側部のガス供給口から酸素ガスを供給し、液体中に十分に酸素を供給し、又、反応器内の気体を酸素ガスで置換した。反応器の外側を20℃に保たれている水浴中に浸し、反応器内の液体をマグネチックスターラーで攪拌し、液体の温度を20℃となるように調節した。
300Wのキセノンランプにより、反応器中央の光透過面を介して光照射を行った。光源には、焦点距離200mmのパイレックスガラス製レンズを介して行った。光源と反応液の液面の距離は、750mmであった。酸素ガスの導入供給速度は、50ml/min.であった。
ジベンゾチオフェンの酸化反応は、光照射を行うと同時に速やかに開始し、反応は主としてアセトニトリル相で進行した。反応時間は、120分とした。反応生成物を、ガスクロマトグラフイーおよび液体クロマトグラフィーで分析した結果、主反応生成物が、ジベンゾチオフェンスルホオキシドおよびジベンゾチオフェンスルホンであることを確認した。
反応開始後120分経過後のDBTの酸化反応率は63%であった。ジベンゾチオフェンスルホオキシド及びジベンゾチオフェンスルホンの割合は各々82%、6%(モル比)であった。これらの硫黄化合物は、95%以上がアセトニトリル相に分配した。
【0034】
比較例24
光増感触媒を添加しない他は、実施例24と同じ条件下に、酸化反応を行った。
反応開始から120分経過後においても、反応は認められず、酸化反応率は0%であった。
【0035】
実施例25,26
反応温度に関し、実施例24で採用されている温度を変更し、その他の条件は実施例24と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
5℃(実施例25)、40℃(実施例26)の各々温度条件下に行った。結果を、以下に記す表−2に示した。
【0036】
実施例27,28
光増感触媒の使用量に関し、実施例24で用いられている量を変更し、その他の条件は実施例24と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
2.5×10−5モル(実施例27)、1×10−4モル(実施例28)のAQを各々用いた。結果を以下に記す表−2に示した。
【0037】
実施例29,30
アセトニトリルの使用量に関し、実施例24で用いられている量を変更し、さらに、AQの添加量もそれに比例して変更し、その他の条件は実施例24と同じ条件下に、酸化反応を繰り返した。
20ml(AQ添加量,2×10−5モル)(実施例29)、100ml(AQ添加量,1×10−4モル)(実施例30)を各々用いた。結果を以下に記す表−2に示した。
【0038】
実施例31
基質である硫黄化合物に関し、実施例24で用いられているジベンゾチオフェンを、4,6−ジメチルジベンゾチオフェン(DMDBT)に変更し、その他は実施例24と同じ条件下に酸化反応を行った。結果を以下に記す表−2に示した。
【0039】
実施例32
光増感触媒として、固定化触媒を用いた他は、実施例24と同じ条件下に、酸化反応を行った。固定化触媒は、以下の方法で調製したものを用いた。
アントラキノン−2−スルホン酸ナトリウム一水和物656mg(2−SAQ、2×10−3モル)(光増感触媒)を水200mlに溶解後、陰イオン交換樹脂5g(アンバーライトIRA958、オルガノ(株))を添加する。この溶液を撹拌することにより、速やかにイオン交換反応が起こり(15分以内)、陰イオン交換樹脂上に2−SAQが固定化できる。イオン交換後、2−SAQが固定化された陰イオン交換樹脂(2−SAQ/IER)を、水、メタノール、および、アセトニトリルで十分洗浄後、固定化触媒とした。反応には、全量を用いた。結果を以下に記す表−2に示した。
【0040】
実施例33
添加溶媒に関し、実施例24で用いられているアセトニトリルを、メタノールに変更し、その他は実施例30と同じ条件下に酸化反応を行った。結果を以下に記す表−2に示した。
【0041】
【表−2】
【0042】
実施例34
燃料油として、深度脱硫軽油(硫黄分,362ppm)50mlを用い、そこに、AQ42mg(2×10−4モル)、および、アセトニトリル50mlを添加した他は、実施例24と同じ条件下に酸化反応を行った。反応終了後、アセトニトリルを分液した処理油を、水洗および脱水し、硫黄分を分析した。結果を以下に記す表−3に示した。
硫黄分が93ppm(硫黄分減少率,74%)へと大きく低下したことから、深度脱硫軽油の場合にも、本発明による光酸化脱硫法が有効に作用することが確認できた。
【0043】
比較例34,35
光増感触媒を添加しない他は、実施例34と同じ条件下に、酸化反応を行った(比較例34)。結果を、以下に記す表−3に示した。
硫黄分の減少が認められたが、この主な原因としては、硫黄化合物のアセトニトリル相への分配が考えられる。実際、深度脱硫軽油とアセトニトリルを同じ容積比で混合した場合(比較例35)、同程度の硫黄分減少が認められた。
【0044】
実施例35,36
溶媒比を変更するために、アセトニトリルを200ml添加し、さらに、AQ添加量を104mg(5×10−4モル)(実施例35)、21mg(1×10−4モル)(実施例36)とした他は、実施例34と同じ条件下に酸化反応を行った。結果を以下に記す表−3に示した。
【0045】
実施例37
光増感剤として、実施例36で用いられているAQを、9,10-DCAに変更し、その他は実施例36と同じ条件下に酸化反応を行った。結果を以下に記す表−3に示した。
【0046】
【表−3】
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、燃料油に含まれる有機硫黄化合物をアントラキノン光増感触媒の存在下に光照射し、酸素或いは酸素含有ガスにより酸化することにより、有機硫黄化合物を選択的に含酸素有機硫黄化合物に変換することができる。
又、本発明によれば、有機硫黄化合物を含有する液体燃料油に光増感触媒の存在下に光照射し、酸素或いは酸素含有ガスにより酸化することにより、有機硫黄化合物を含酸素有機硫黄化合物に選択的に変換し、燃料油中から除去、すなわち、脱硫することが出来る。この脱硫方法では、従来から知られている水素化反応を利用する脱硫法では脱硫することが困難であった難脱硫性化合物を除去できるものであり、その含有量も少ない量にまで脱硫する超深度脱硫が可能となる。
この反応を適用すると水素化脱硫などでは除去することができなかったジベンジチオフェン誘導体等の硫黄化合物類の効果的な脱硫が可能である。

Claims (10)

  1. 燃料油に含まれる有機硫黄化合物を、アントラキノン及びアントラキノン化合物の構造を分子中に有する誘導体から選ばれる光増感触媒の存在下に光照射を行いつつ、酸素又は酸素含有ガスにより酸化することにより、有機硫黄酸化物とすることを特徴とする有機硫黄化合物の酸化方法。
  2. 前記燃料油に溶剤を含むことを特徴とする請求項1記載の有機化合物の酸化方法。
  3. 前記有機硫黄化合物がジベンゾチオフェン類であることを特徴とする請求項1記載の有機硫黄化合物の酸化方法。
  4. 前記光増感触媒が反応系中で光増感触媒に変化する化合物であることを特徴とする請求項1記載の有機硫黄化合物の酸化方法。
  5. 前記光増感触媒が固定化されていることを特徴とする請求項1記載の有機硫黄化合物の酸化方法。
  6. 燃料油中に含まれる有機硫黄化合物を、アントラキノン及びアントラキノン化合物の構造を分子中に有する誘導体から選ばれる光増感触媒の存在下に光照射を行いつつ、酸素又は酸素含有ガスにより酸化することにより、生成する有機硫黄酸化物を燃料油中から分離・除去することを特徴とする燃料油の酸化脱硫方法。
  7. 前記燃料油にさらに溶剤を含むことを特徴とする請求項6記載の燃料油の酸化脱硫方法。
  8. 前記有機硫黄化合物がジベンゾチオフェン類であることを特徴とする請求項6記載の燃料油の酸化脱硫方法。
  9. 前記光増感触媒が反応系中で光増感触媒に変化する化合物であることを特徴とする請求項6記載の燃料油の酸化脱硫方法。
  10. 前記光増感触媒が固体上に固定化されていることを特徴とする請求項6記載の燃料油の酸化脱硫方法。
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