JP3697305B2 - 給水制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、原子炉隔離時システムにおいて蒸気タービンにより油ポンプや給水ポンプ等を駆動し、これらポンプで発生する油圧、冷却水などにより、蒸気タービンの制御、蒸気源の冷却等を行うようにした給水制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
蒸気タービンプラントにおいて、タービン制御や潤滑のための動力源を持たず、タービン自体により油ポンプを駆動し、タービン制御や潤滑のための油を自給する方式のものがある。この種のタービンに駆動されるポンプシステムの例として、原子力発電プラントにおける緊急時のバックアップ用原子炉補助系の一つとして原子炉隔離時冷却システムがある。
【0003】
このシステムは、原子炉がタービン復水器から隔離されたときに、復水貯蔵タンクから原子炉へ冷却水を補給して原子炉の水位を維持し、炉心の冷却を行うための原子炉補助設備であり、図6に示すような系統構成を持っている。
【0004】
図6において、原子炉1は、底部に圧力抑制プール2を備えた格納容器3内に格納されている。原子炉1内で発生した蒸気は主蒸気ライン4から分岐し、電動弁5、主蒸気止め弁6および蒸気加減弁7を有する蒸気ライン8を経てタービン9に導入され、これを駆動し、その排気は排気ライン10を介して圧力抑制プール2に戻される。主蒸気ライン4の蒸気の一部は格納容器3内で逃がし安全弁11を介して圧力抑制プール2に戻される。原子炉1への給水は給水ライン12を介して行われる。
【0005】
タービン9のタービン軸13には、復水貯蔵タンク15から原子炉1へ冷却水を供給する給水ポンプ16およびタービン制御装置に潤滑油を供給する油ポンプ17が直結されている。
【0006】
この系統構成で、原子炉への給水が停止するなどの緊急時には、原子炉1が隔離され、炉内の水位が低下する。この場合には、電動弁5を開き、すでに開いた状態にある主蒸気止め弁6および蒸気加減弁7を介して主蒸気が流れ、タービン9が起動される。これにより、給水ポンプ16が駆動され復水貯蔵タンク15から原子炉1へ冷却水が供給され炉心が冷却される。このとき、給水ポンプ16は、原子炉1に所定量の冷却水を供給しなければならず、タービン9は起動信号を受けたら急速に起動し、かつ、安全運転に入らなければならない。
【0007】
図7は、タービン9の給水制御装置を示している。
【0008】
まず、起動指令が発せられて電動弁5が開き始めると、主蒸気が既に全開状態にある主蒸気止め弁6および蒸気加減弁7を介してタービン9に流入しタービン9が起動される。タービン9の起動と同時に直結された油ポンプ17が駆動される。油ポンプ17が所定回転速度以上に増速されると油ポンプ17から給送される制御油20の圧力が確立する。これにより、電油変換器21および油筒22に油圧が送られ、蒸気加減弁7が制御される。
【0009】
一方、給水ポンプ16の吐出流量を一定に制御するために、給水ポンプ16の吐出側には流量検出器23が設けられている。流量制御運転中には、流量検出器23からの流量信号23aと流量制御部24の流量設定手段25から出力される設定流量信号25aとが加算手段26へ導かれ、設定流量信号25aと実際の流量信号23aとの流量偏差信号26aが比例演算手段27および積分演算手段28へ送られる。
【0010】
これらの信号は、加算手段29によって加算され、流量偏差信号26aを零にするための給水速度指令信号29aが作成されて給水速度指令切替部30へ入力される。給水速度指令切替部30では切替手段56を介して低値選択手段31を経て設定速度信号31aとして加算手段32へ送られる。
【0011】
一方、タービン軸13に取付けられた速度検出歯車33およびこれに対向して配設された電磁ピックアップからなる速度検出器34の出力パルスを基に速度演算手段35によって実際速度信号35a(実際速度を表す)が求められ、この実際速度信号35aが加算手段32へ入力される。加算手段32では設定速度信号31aと実際速度信号35aとの偏差を零にするための速度信号32aが形成され電油変換器21に送られる。これにより、蒸気加減弁7は開閉制御される。
【0012】
また、タービン9の起動時にその昇速率を一定に保つためのランプ信号発生手段38が設けられており、これは電動弁5に設けられたリミットスイッチにより電動弁5の開き始めに入力される起動信号39aで始動する。
【0013】
すなわち、タービン9の起動時には、時間と共に所定の傾斜で増加するランプ信号38aが加算手段41に送られる。加算手段41には同様に起動信号39aによって作動するアイドル信号演算手段42からのアイドル信号42aも入力される。アイドル信号42aは、ランプ信号38aの時間零(起動開始直後)時の速度値、すなわち、アイドル速度値を与えるものであって、加算手段41はそれとランプ信号38aとから所望のランプ関数に従う目標ランプ信号41aを作り出し低値選択手段31に送る。
【0014】
低値選択手段31では、この目標ランプ信号41aと目標速度信号56aの内、低値の信号を選択して設定速度信号31aを生成する。低値選択手段31にて目標ランプ信号41aが目標速度信号56aより高くなると、切替手段55,56はそれぞれb側よりa側へ、d側よりc側へ切替わる。
【0015】
このようにタービン9は、始め目標ランプ信号41aに従って起動され、給水流量が出始めた後、蒸気源の蒸気圧力を検出する主蒸気圧力検出器50の主蒸気圧力信号50aに基づいて目標速度設定部51によって設定する目標速度設定信号51aまで昇速し、目標速度設定信号51aに到達した時点で切替手段56が動作し給水速度指令信号29aへ切替え流量制御に移行する。
【0016】
すなわち、図8に示すように、時間零なる時点t0で起動指令が発せられたものとすると、時点t1でタービン9の起動が開始しタービン回転数(実際速度信号)が急速に上昇する。ところが、目標ランプ信号41aにより蒸気加減弁7が制御され、目標ランプ特性線C4に従って上昇していく。その後、目標ランプ特性線C4と目標速度設定信号51aのラインとが交差する点Qを過ぎると、回転数は流量制御手段の給水速度指令信号29aに従って制御され、ポンプの必要量が確保される。
【0017】
以上の装置では給水ポンプ16の回転数は、原子炉1内の圧力により異なるため、所定の流量を流し得る給水ポンプ16の回転数は、原子炉圧力により変化する。
【0018】
流量制御開始前には、主蒸気圧力信号50aと設定流量信号25aとから目標速度設定部51により所定流量に相当する目標速度設定信号51aを演算し目標ランプ信号41aに従って回転数が上昇している間は、切替手段55,56をそれぞれd側、b側として加算手段29の出力を目標速度設定信号51aに追従させる。そして、所定の速度に到達した時点で切替手段55,56をa側、c側へ戻す。これにより、積分演算手段28は、目標速度設定信号51aの値を初期値として積分を開始する。
【0019】
流量制御へ移行すると流量検出器23からの流量信号23aと流量設定手段25から出力される設定流量信号25aとが加算手段26に導かれ、ここから設定流量と実際流量との差を表す流量偏差信号26aが比例演算手段27および積分演算手段28に送られる。これらの信号は加算手段29で加算され流量偏差信号26aを零とするための給水速度指令信号29aが生成され切替手段56を介して低値選択手段31を経て設定速度信号31aとして加算手段32へ送られる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7および図8で説明した給水制御装置では、蒸気タービンの起動制御から流量制御への移行時に蒸気タービン回転数が急変し、流量制御が不安定になるという問題がある。
【0021】
この問題について図9を参照して説明すると、時点t0で起動指令が発せられたものとすると、時点t1でタービン9の起動が開始し、タービン回転数が急速に上昇する。
【0022】
ところが、目標ランプ信号41aにより蒸気加減弁7が制御されているので目標ランプ特性線C4に従って上昇していく。その後、目標ランプ特性線C4と目標速度設定信号51aのラインが交差する点Qに達する。
【0023】
この場合、流量制御部の演算ドリフトや追従ズレ等により演算誤差が生じ、流量制御部の給水速度指令信号29aと目標速度設定部51により設定する目標速度設定信号51aとに偏差(図示α)が生じている場合がある。この状態で切替手段55と切替手段56とを切替えると、切替手段56の出力である目標速度信号56aは、流量制御部の給水速度指令信号29aと目標速度設定部により設定する目標速度設定信号51aの差分急変する。このためにタービン9が規定回転数以上に急変され、図示するように、その後の流量制御が安定しなくなる等の問題が生じる。
【0024】
そこで、本発明は蒸気タービンの起動制御から流量制御へ円滑に移行させて、自立タービンの起動から給水制御への移行を安定して行う給水制御装置を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、蒸気タービン起動時の目標回転数制御において蒸気源の圧力検出信号と流量設定信号とに基づいて蒸気タービンの目標回転数である目標速度設定信号を出力する目標速度設定部と、目標回転数制御の後の流量制御のために蒸気タービンに連動回転する給水ポンプによって蒸気源へ供給する冷却水の流量の流量検出信号と流量設定信号との偏差信号に基づく給水速度指令信号を出力する流量制御部と、目標回転数制御時に目標速度設定信号を取込みこれを目標速度信号として速度検出信号が目標速度信号となるように制御する一方、流量制御時に給水速度指令信号を取込みこれを目標速度信号として速度検出信号が目標速度信号となるように切替え制御をする速度制御部とを具備する原子炉隔離時システムに設ける給水制御装置において、目標回転数制御後の流量制御移行時に目標速度設定信号を所定の変化率で制限して給水速度指令信号へ移行させるように切替え目標速度信号とする給水速度指令切替部を設けるようにしたことである。以上の構成により、目標速度設定信号が徐々に増加または減少して給水速度指令信号となるために流量制御の切替えが円滑にでき、安定した流量制御ができる。
【0026】
請求項2の発明は、請求項1記載の給水制御装置において、給水速度指令切替部は、目標速度設定信号と給水速度指令信号とを入力して得られる第1偏差信号を出力する第1加算手段と、第1偏差信号を入力して出力する一方、流量制御の移行時に第1偏差信号を保持出力するメモリと、流量制御時にメモリによって保持された第1偏差信号を所定の変化率で制限して零信号から第1偏差信号へ移行する制限信号を出力する変化率制限手段と、第1偏差信号と制限信号とを加算して第1偏差信号から徐々に零信号へ移行する第2偏差信号を出力する第2加算手段と、第2偏差信号と給水速度指令信号とを加算して加算信号を出力する第3加算手段と、目標速度設定信号を目標速度信号として出力する一方、流量制御移行時に加算信号を目標速度信号として出力するように切替える切替手段を設けるようにしたものである。以上の構成により、目標回転数制御から流量制御への移行時に目標速度設定信号との偏差分である第1偏差信号を所定の変化率によって徐々に零信号になるように制限して第3加算手段へ出力し、加算信号が目標速度設定信号とほぼ等しい値の信号から徐々に給水速度指令信号に等しい値の信号として切替えられ目標速度信号として出力する。従って、目標回転数制御から流量制御への移行が円滑にバンプレスに切替えでき流量制御が安定して行える。
【0027】
請求項3の発明は、請求項1記載の給水制御装置において、給水速度指令切替部は、流量制御移行時に目標速度設定信号と給水速度指令信号とを入力して得られる第1偏差信号を出力する第1加算手段と、流量制御移行時に零の出力信号から第1偏差信号へ所定の変化率で制限して零信号から第1偏差信号へ移行する制限信号を出力する変化率制限手段と、第1偏差信号と制限信号を入力して第2偏差信号である第1偏差信号から徐々に零信号へ移行する第2偏差信号を出力する第2加算手段と、第2偏差信号が零のときのみ回路を開して遮断する切替手段と、この開閉切替手段が閉のとき第2偏差信号を取込み、給水速度指令信号と加算して加算信号を出力する第3加算手段と、目標速度設定信号を目標速度信号として出力する一方、流量制御移行時に加算信号を目標速度信号とするように切替える切替手段を設けるようにしたものである。以上の構成により、流量制御への移行時に変化率制限手段によって零信号から第1偏差信号に対応する制限信号が徐々に出力され、第2偏差信号が第1偏差信号から徐々に零信号へ移行される。そして、第3加算信号によってほぼ目標速度設定信号と等しい信号から徐々に給水速度指令信号に等しい値の信号に切替えられ出力される。従って、流量制御移行時にバンプレスに切替えがされ、以後の流量制御が安定してできる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0029】
図1は、本発明の第1実施の形態を示す給水制御装置の構成図であり、従来例を示す図7と同一符号は、同一部分または相当部分を示し、図1が図7と異なる主な点は、給水速度指令切替部30の構成を異にし、給水速度指令切替部30Aとしたことである。
【0030】
給水速度指令切替部30Aは、具体的には図2に示すように、切替手段56と切替手段56−1と切替手段56−2と加算手段61と加算手段67と加算手段68とメモリ63と信号発生手段65と変化率制限手段66とから構成されている。
【0031】
ここで、切替手段56は、図1に示す低値選択手段31によって目標ランプ信号41aに代わって目標速度信号56aが選択されるとd側からc側へ切替わり目標速度設定信号51aから加算手段68の出力信号68aを目標速度信号56aとして出力する。切替手段56−1は、切替手段56に連動してe側からf側へ切替え、加算手段61の出力信号61aからメモリ63の出力信号63aへ切替える。
【0032】
切替手段56−2は、切替手段56に連動してh側からg側へ切替え、メモリ63の出力信号63aから信号発生手段65の出力信号65aへ切替えて出力する。加算手段61は、目標速度設定信号51aと給水速度指令信号29aとを図示符号で加算して出力信号61aとする。
【0033】
加算手段67は、メモリ63の出力信号63aと変化率制限手段66の出力信号66aとを図示符号で加算して出力信号67aとする。加算手段68は、加算手段67の出力信号67aと給水速度指令信号29aとを加算して出力信号68aとする。メモリ63は、加算手段61の出力信号61aを記憶する。
【0034】
信号発生手段65は、零の出力信号65aを出力する。変化率制限手段66は、メモリ63の出力信号63aまたは信号発生手段65の出力信号65aとを入力して所定の変化率で制限して出力信号66aを出力する。
【0035】
以上の構成で、切替手段56−1および切替手段56−2は、切替手段56と連動し、図1に示す低値選択手段31によって目標ランプ信号41aが選択されているとき切替手段56がd側となって、切替手段56−1はe側となり、切替手段56−2はh側となる(図示側)。これによって、目標速度設定信号51aがそのまま切替手段56のd側から目標速度信号56aとして低値選択手段31へ出力され、低値選択手段31では、目標ランプ信号41aが選択されている。この場合に、目標速度設定信号51aと加算手段29の出力である給水速度指令信号29aとが加算手段61へ入力され図示符号で加算された出力信号61aが切替手段56−1の接点e側を介し、メモリ63へ入力され記憶される一方、そのまま出力信号63aが出力されている。
【0036】
さらに、変化率制限手段66へ切替手段56−2の接点h側を介して信号発生手段65の零信号が入力され出力信号66aを零として飽和状態とならないようにされている。これによって、加算手段67の出力信号67aは、目標速度設定信号51aから給水速度指令信号29aを減算した両者の偏差分の出力信号67aとして加算手段68へ入力されている。
【0037】
これを、図3を参照して説明すると、時点t0に起動させて、時刻t1にタービンが起動し、目標ランプ特性線C4とに対して実際のタービン回転数が追従して上昇する。そして、目標速度設定信号51aのラインが交差する点Qである時点tとなると、目標速度設定信号51aと流量制御手段の給水速度指令信号29aとに偏差αが生じている。この偏差分が図2に示す出力信号67aとして加算手段68へ入力されている。この状態では、目標速度設定信号51aが切替手段56の接点d側から目標速度信号56aと出力され、切替手段56のc側へほぼ目標速度信号56aと等しい出力信号68aが入力されている。
【0038】
例えば、目標速度設定信号51aが今70%とすると切替手段56からそのまま70%が出力され、さらに、給水速度指令信号29aが今80%とすると加算手段61から−10%が出力され、メモリ63を介した加算手段67の出力信号67aが−10%となっている。従って、加算手段68の出力信号68aが70%となって切替手段56のc側へ入力している。
【0039】
ここで、切替手段56がc側へ切替えられると目標速度設定部51とほぼ等しい出力信号68aが接点c側から目標速度信号56aとして出力される。さらに、切替手段56−1が接点f側へ切替えられメモリ63の出力信号63aが保持され、切替手段56−2の接点gを介して保持された出力信号63aが変化率制限手段66へ入力され、所定の変化率で上昇または降下して加算手段67の出力信号67aが零となるように移行する。これにより、図3に示すように偏差分αを打消すように所定の変化率で給水速度指令信号29aへ追従して時点t3になると給水速度指令信号29aと切替手段56からの目標速度信号56aが一致する。
【0040】
例えば、切替手段56をd側からc側へ切替えるとき目標速度設定信号51aが70%、給水速度指令信号29aが80%とすると、偏差分−10がメモリ63で保持され、加算手段67へ−10%が入力する一方、変化率制限手段66へ−10%が入力される。変化率制限手段66では、0から−10%へ所定の変化率で移行する。この結果、加算手段67では、所定時間後に−10%に符号を反転した+10%が変化率制限手段66から入力される(加算手段67の符号が−であるため)。従って、加算手段67の出力信号67aは−10%と+10%で0%が出力され、目標速度設定信号51aの70%から給水速度指令信号29aの80%へ所定の変化率で移行する。
【0041】
このように第1実施の形態によれば、蒸気タービンの起動制御から流量制御に切替わる際、流量制御部の演算不良や追従不良等により演算誤差が発生し、流量制御部の給水速度指令信号29aと目標速度設定信号51aが一致してない場合にもバンブレスに切替えられ蒸気タービンの起動制御から流量制御への移行が安定的に可能となる。
【0042】
従って、従来のように給水速度指令信号29aと目標速度設定信号51aとの偏差があるとき切替え蒸気タービンの回転数を急変させ流量制御を不安定とすることがない。
【0043】
図4は、本発明の第2実施の形態を示す給水制御装置に備える給水速度指令切替部30Bの構成図である。
【0044】
給水速度指令切替部30Bは、切替手段56と切替手段56−3と切替手段88と加算手段81と加算手段84と加算手段89と信号発生手段82と変化率制限手段83と信号検出手段85と論理和演算手段86と論理積演算手段87とから構成されている。
【0045】
なお、この給水速度指令切替部30Bの部分以外は、図7と同様の構成である。
【0046】
ここで、切替手段56は、第1の実施の形態と同様に図1に示す低値選択手段31によつて目標ランプ信号41aが選択されているときd側にあって、低値選択手段31によって目標速度信号56aが選択されたときc側へ切替わり、目標速度設定信号51aから加算手段89の出力信号89aへ移行して目標速度信号56aとして出力する。切替手段56−3は、切替手段56に連動してh側からg側へ切替えられ、加算手段81の出力信号81aまたは信号発生手段82の出力信号82aを出力する。
【0047】
信号発生手段82は、零の出力信号82aを出力する。変化率制限手段83は、切替手段56−3の出力信号81bを入力して所定の変化率に制限した出力信号83aを出力する。
【0048】
信号検出手段85は、加算手段84の出力信号84aが零となったことを検出して出力信号85aをON信号とする。論理和演算手段86は、信号検出手段85の出力信号85aあるいは論理積演算手段87の出力信号87aのいずれかのON信号によって出力信号86aをON信号として切替手段88を閉とする。
【0049】
切替手段88は、論理和演算手段86からのON信号によって閉とする。加算手段81は、目標速度設定信号51aと給水速度指令信号29aとを図示符号で加算して出力信号81aとする。加算手段84は、切替手段56−3の出力信号81bと変化率制限手段83の出力信号83aと図示符号で加算して出力信号84aを出力する。
【0050】
加算手段89は、切替手段88を介して出力信号88aと給水速度指令信号29aとを加算して出力信号89aとする。
【0051】
論理積演算手段87は、切替手段56のc側選択信号と論理和演算手段86の出力信号86aのON信号とによって出力信号87aをON信号とする。
【0052】
以上の構成で、まず、切替手段56−3が、切替手段56と連動し切替手段56がd側となっており、切替手段56−3がh側(図示)となっている。この結果、目標速度設定信号51aが切替手段56のd側からそのまま目標速度信号56aとして出力されている。また、信号発生手段82の零の出力信号82aが出力され変化率制限手段83の出力信号83aも零となっており、切替手段88も開となっている。
【0053】
この状態のとき、図5に示すように時刻t0に切替手段56がd側からc側へ切替えられ、さらに、切替手段56−3がh側からg側へ切替えられると、目標速度設定信号51aと給水速度指令信号29aとが加算手段84によって図示符号で加算された出力信号81aが即座に出力信号81bとして加算手段84へ出力される。すなわち、目標速度設定信号51aと給水速度指令信号29aの偏差分である出力信号81bに対して出力信号84aが出力され、切替手段88を閉として加算手段89へ出力される。これによって、給水速度指令信号29aに出力信号84aが加算された出力信号89aが切替手段56を介して出力される。一方、変化率制限手段83では所定の変化率で制限された出力信号83aが零から出力信号81bの方向へ移行して加算手段84へ出力される。このため加算手段84の出力信号84aが出力信号81bから零方向へ移行する。
【0054】
その後に、時刻t1に信号検出手段85が出力信号84aの零を検出すると、出力信号85aがON信号となり、論理和演算手段86を介して論理積演算手段87の出力信号87aをON信号として切替手段88を開とする。
【0055】
例えば、切替手段56がd側、切替手段56−3がh側にあって、目標速度設定信号51aが今70%、給水速度指令信号29aが80%とする。この状態で、切替手段56がc側へ切替手段56−3がg側へ切替えられると、加算手段84の出力信号81aである−10%が即座に出力信号81bとして加算手段84と信号検出手段85へ出力される。
【0056】
この結果、即座に切替手段88が閉となり、−10%の出力信号88aが加算手段89へ入力され、出力信号89aが70%となって切替手段56のc側から出力される。このように切替手段56のd側からc側へ切替えるとき目標速度設定信号51aの70%から出力信号89aの70%へ移行するために円滑な切替えがされる。
【0057】
この場合、変化率制限手段83の出力信号83aが当初の0%から−10%へ所定の変化率の制限によって変化され最終的に出力信号83aの−10%を反転した10%の加算手段84へ入力される。加算手段84では、出力信号81bの−10%と出力信号83aの−10%を反転した+10%とが入力され、出力信号84aが0%となる。これによって、信号検出手段85の出力信号83aがOFF信号となって切替手段88を開として給水速度指令信号29aが切替手段56のc側から出力される。
【0058】
このように第2実施の形態によれば、切替手段56が目標速度設定信号51aから給水速度指令信号29aに切替わった直後は目標速度設定信号51aと給水速度指令信号29aの偏差分の信号が加算手段89により給水速度指令信号29aに加算されて目標速度信号56aとして出力され、その後に変化率制限手段83による設定レートで加算手段89への出力信号88aが零となる。
【0059】
これにより、蒸気タービンの起動制御から流量制御に切替わる際、流量制御部の演算不良や追従不良等により演算誤差が発生し、流量制御部の給水速度指令信号29aと目標速度設定信号51aが一致してない場合でもバンプレスに切替えられ蒸気タービンの起動制御から流量制御への移行が安定的に可能となる。
【0060】
【発明の効果】
以上説明したように請求項1の発明によれば、目標速度設定信号が徐々に増加または減少して給水速度指令信号となるために流量制御の切替えが円滑にでき、安定した流量制御ができる。
【0061】
請求項2の発明は、流量制御への移行時に目標速度設定信号とほぼ等しい値の信号から徐々に給水速度指令信号に等しい値の信号に切替え目標速度信号として出力するようにしたために流量制御への移行が円滑にバンプレスに切替えでき流量制御が安定して行える。
【0062】
請求項3の発明は、流量制御への移行時に目標速度設定信号と等しい信号から徐々に給水速度指令信号に等しい値の信号を出力するようにしたために流量制御移行時にバンプレスに切替えができ、以後の流量制御が安定してできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施の形態を示す給水制御装置の構成図である。
【図2】図1の給水制御装置に備える給水速度指令切替部を示す構成図である。
【図3】図2の給水速度指令切替部の作用を示す説明図である。
【図4】本発明の第2実施の形態を示す給水速度指令切替部の構成図である。
【図5】図4の作用を示す説明図である。
【図6】原子炉隔離時冷却系を示す系統図である。
【図7】従来の給水制御装置を示す構成図である。
【図8】図7の給水制御装置の第1の作用を示す説明図である。
【図9】図7の給水制御装置の第2の作用を示す説明図である。
【符号の説明】
23 流量検出器
24 流量制御部
25 流量設定手段
26,29,32,61,67,68,81,84,89 加算手段
27 比例演算手段
28 積分演算手段
30,30A,30B 給水速度指令切替部
31 低値選択手段
33 速度検出歯車
34 速度検出器
35 速度演算手段
38 ランプ信号発生手段
42 アイドル信号演算手段
51 目標速度設定部
55,56,88 切替手段
65,82 信号発生手段
66,83 変化率制限手段
85 信号検出手段
86 論理和演算手段
87 論理積演算手段

Claims (3)

  1. 蒸気タービンの起動時の目標回転数制御のため蒸気源の圧力検出信号と流量設定信号とに基づいて蒸気タービンの目標回転数である目標速度設定信号を出力する目標速度設定部と、前記目標回転数制御の後の流量制御のために蒸気タービンに連動回転する給水ポンプによって蒸気源へ供給する冷却水の流量の流量検出信号と前記流量定信号との偏差信号に基づく給水速度指令信号を出力する流量制御部と、前記目標回転数制御時に前記目標速度設定信号を取込みこれを目標速度信号として前記蒸気タービンの速度検出信号が前記目標速度信号となるように制御する一方、前記流量制御時に前記給水速度指令信号を取込みこれを目標速度信号として前記速度検出信号が前記目標速度信号となるように切替え制御をする速度制御部とを具備する原子炉隔離時システムに設ける給水制御装置において、前記目標回転数制御後の流量制御移行時に前記目標速度設定信号を所定の変化率で制限して前記給水速度指令信号へ移行させるように切替え前記目標速度信号とする給水速度指令切替部を設けたことを特徴とする給水制御装置。
  2. 前記給水速度指令切替部は、前記目標速度設定信号と前記給水速度指令信号とを入力して得られる第1偏差信号を出力する第1加算手段と、前記第1偏差信号を入力して出力する一方、前記流量制御の移行時に前記第1偏差信号を保持出力するメモリと、前記流量制御移行時に前記メモリによって保持された前記第1偏差信号を所定の変化率で制限して零信号から前記第1偏差信号へ移行する制限信号を出力する変化率制限手段と、前記第1偏差信号と前記制限信号とを加算して前記第1偏差信号から徐々に零信号へ移行する第2偏差信号を出力する第2加算手段と、前記第2偏差信号と前記給水速度指令信号とを加算して加算信号を出力する第3加算手段と、前記目標速度設定信号を目標速度信号として出力する一方、流量制御移行時に前記加算信号を目標速度信号として出力するように切替える切替手段を設けることを特徴とする請求項1記載の給水制御装置。
  3. 前記給水速度指令切替部は、流量制御移行時に目標速度設定信号と給水速度指令信号とを入力して得られる第1偏差信号を出力する第1加算手段と、流量制御移行時に零の出力信号から前記第1偏差信号へ所定の変化率で制限して前記零信号から前記第1偏差信号へ移行する制限信号を出力する変化率制限手段と、前記第1偏差信号と前記制限信号を入力して前記第1偏差信号から徐々に零信号へ移行する第2偏差信号を出力する第2加算手段と、前記第2偏差信号が零のときのみ回路を開して遮断する切替手段と、この切替手段が閉のとき前記第2偏差信号を取込み、この第2偏差信号と給水速度指令信号とを加算して加算信号を出力する第3加算手段と、前記目標速度設定信号を目標速度信号として出力する一方、流量制御移行時に前記加算信号を目標速度信号とするように切替える切替手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の給水制御装置。
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