JP3697084B2 - プローブカバー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、耳内から発せられる赤外線を検出して体温を測定する耳式体温計のプローブに装着して使用されるプローブカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】
病院等の医療機関や家庭などで体温の測定を行う体温計として、耳腔(外耳道)内に突起状のプローブ(赤外線取り入れ部)を挿入し、鼓膜およびその周辺から放射される赤外線(熱線)をセンサーで検出し、その赤外線の強度によって体温を測定する耳式体温計が提案されている。
【0003】
この耳式体温計は、体温測定に要する時間が1〜2秒程度と短時間であり、特に、長時間待つことが不得意な乳児、幼児の体温を測定する場合には、その利点が大きい。
【0004】
ところで、耳式体温計で体温を測定する場合、衛生管理上の点等から、プローブを直接耳腔内に挿入するのではなく、プローブに使い捨ての樹脂製のプローブカバーを被せた状態で耳腔内に挿入し、体温測定後は、使用済みのプローブカバーをプローブから取り外して廃棄処分する。
【0005】
このプローブカバーは、プローブに対応するような筒形状をなし、その先端に赤外線が透過可能な薄い膜を有し、基端は開放している構造のものである。そして、基端開口部よりプローブを挿入して装着する。
【0006】
そして、プローブカバーを装着した状態のプローブを耳腔内から抜き取ったとき、プローブカバーがプローブから外れて耳腔内に残るというような不都合が生じないように、プローブカバーをプローブに嵌合固定するようになっている。しかし、この種のものは、いずれも、嵌合固定する位置がプローブカバー全体の基端部(開放端付近)であるため、プローブカバーの基端部の近くの部分がプローブカバーの先端部の近くの部分(第1の部分)より拡径している第2の部分を形成するようなプローブカバーでは、プローブの先端に対しプローブカバーを十分に圧着させること、特にプローブカバーの先端部に十分な張力を作用させることができない。その結果、プローブカバーの先端に設けられた薄い膜が弛んだ状態(しわが形成された状態)となり、赤外線の透過にムラが生じ、体温の測定精度に悪影響を及ぼす。
【0007】
また、未使用のプローブカバーは、複数個のプローブカバーが同方向に重ねて集積され、この状態でケース内に収納されて保存されている。そして、使用時には、プローブカバーを1個づつ取り出して使用する。
【0008】
しかしながら、重ねられたプローブカバー同士が密着し、プローブカバーを確実に1個づつ取り出すことができないという欠点がある。そのため、プローブカバーをプローブに装着する作業に手間がかかる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、プローブへの着脱を容易かつ確実に行うことができるプローブカバーを提供すること、特に、プローブに対し安定的に装着され、体温の測定精度を低下させることがなく、また、重ねられて集積された複数のプローブカバーから容易かつ確実に1個づつ取り出すことができるプローブカバーを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(6)の本発明により達成される。
【0011】
(1) 耳式体温計の耳内に挿入されるプローブに装着して使用されるプローブカバーであって、
前記プローブを被包し、先端に膜が設けられた筒状の第1の部分と、前記第1の部分より拡径した第2の部分とを有し、
前記第1の部分に、前記プローブの外周部と係合し得る係合部を有し、
前記係合部は、前記第1の部分の内周面に形成された凹部で構成されていることを特徴とするプローブカバー。
【0012】
(2) 前記凹部は、前記第1の部分の前記第2の部分との境界付近に位置している上記(1)に記載のプローブカバー。
【0013】
(3) 前記凹部は、前記第1の部分の内周の全周に渡ってリング状に形成されているものである上記(1)または(2)に記載のプローブカバー。
【0014】
(4) 前記第1の部分と前記第2の部分との間に段差部が形成されている上記(1)ないし(3)のいずれかに記載のプローブカバー。
【0015】
(5) 前記第2の部分は、円錐台形状をなしている上記(1)ないし(4)のいずれかに記載のプローブカバー。
【0016】
(6) 前記第2の部分に、複数のプローブカバーを同方向に重ねた際に隣接するプローブカバーと所定距離離間した状態を保つためのスペーサが設けられている上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のプローブカバー。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のプローブカバーを添付図面に示す好適実施例に基づいて詳細に説明する。
【0024】
図1および図2は、それぞれ、本発明のプローブカバー10を装着する耳式体温計の一例を示す正面図および側面図、図3は、本発明のプローブカバー10の実施例を示す半断面図である。なお、説明の都合上、図1、図2の上側を「上部」、下側を「下部」、図2中左側を「正面」、右側を「背面」、図3中の上側を「先端」、下側を「基端」と言う。
【0025】
まず、本発明のプローブカバー10を装着する耳式体温計1の構成について説明する。
【0026】
図1および図2に示すように、耳式体温計1は、鼓膜およびその周辺から発せられる赤外線の強度を測定することにより体温を検出する赤外線体温計であり、検温部9を内蔵する体温計本体2と、体温計本体2の正面に設置された電源スイッチ3および表示部5と、体温計本体2の背面上部に設置された測定スイッチ4と、耳腔内に挿入されるプローブ6と、プローブ6からプローブカバー10を外すための部材であるリング7と、リング7を移動操作する操作ボタン8とを有している。
【0027】
体温計本体2は、ケーシング21を有している。このケーシング21は、主に、ケーシングの前側部分にある前筐体22、ケーシングの背側部分にある背筐体23および蓋体24の3つの部材で構成されている。
【0028】
前筐体22の正面には、体温表示用の窓(開口)50が形成されている。この窓50には、液晶表示素子(LCD)よりなる表示装置(図示せず)が設置され、測定した体温や、その他の情報(例えば、電池残量、測定のための待ち時間)を表示する。また、窓50は、透明板51で覆われている。
【0029】
また、前筐体22の正面には、電源のON/OFFを行う電源スイッチ3が設置されている。
【0030】
背筐体23の上部には、測定スイッチ4が設置されている。この背筐体23は、前筐体22に対し、ビス止め等により固定されている。
【0031】
蓋体24は、前筐体22に対し、その下部に着脱自在に設置されている。この蓋体24は、電池室に電池(図示せず)を投入または交換する際に開閉される。
【0032】
ケーシング21内には、検温部9、マイクロコンピュータ(制御手段)、ブザー等が、図示しない回路基板に設置された状態で収納されている。
【0033】
プローブ6は、体温計本体2の上部正面側に、設置されている。このプローブ6は、その外径が先端に向かって漸減する筒形状をなしている。プローブ6の先端外周部(縁部)は、耳腔内へ挿入したときの安全性を考慮して、丸みを帯びた形状をなしている。
【0034】
プローブ6の内部には、その先端開口61から導入された赤外線(熱線)を検温部9の赤外線センサー(例えばサーモパイル構成)へ導く図示しないライトガイド(導波管)が設置されている。
【0035】
プローブ6の基端部外周には、全周に渡ってリング状の凸部62が形成されている。後述するプローブカバー10をプローブ6に装着した際、この凸部62にプローブカバー10の凹部15が嵌合(係合)する。
【0036】
プローブ6の基端側には、リング7が設置されている。リング7は、円錐台形状をなしており、その外径は、基端に向かって漸増している。リング7の最小外径は、プローブ6の基端の外径より大きく設定されている。
【0037】
リング7は、プローブ6の軸方向(図2中の横方向)に移動可能に設置されている。プローブカバー10をプローブ6に装着した状態では、リング7は、図2中実線で示すように、基端側に位置している。この状態から、操作ボタン8を押圧操作すると、リング7は、図2中一点鎖線で示すように、先端方向へ移動する。これにより、プローブカバー10の凹部15とプローブ6の凸部62との嵌合が解除され、プローブカバー10がプローブ6から取り外される。
【0038】
リング7の先端面71は、ほぼ平坦な面を構成している。プローブカバー10付きのプローブ6を耳腔に挿入したとき、この先端面71は、耳腔入口付近に当接し、プローブ6の耳腔への挿入深さを一定の深さに規制する。このため、常に適正条件での体温測定が可能となり、耳腔への挿入深さの変動による測定誤差を防止することができるとともに、プローブ6の耳腔内に深く入り過ぎて耳の奥部を傷つけるといった不都合も生じない。
【0039】
次に、プローブカバー10の構成について説明する。
【0040】
プローブカバー10は、プローブ6を被包する筒状の第1の部分11と、第1の部分11より基端側に位置し、第1の部分11より拡径した第2の部分12とを有する。そして、第1の部分11と第2の部分12との間(境界部)には、段差部13が形成されている。
【0041】
第1の部分11は、プローブ6の外形形状に対応するよう、その外径および内径が先端に向かって漸減する筒形状をなしている。そして、第1の部分11の先端は、薄い膜14が設けられ遮蔽(閉鎖)されている。この膜14は、耳内から発せられる赤外線を透過し得るものである。
【0042】
なお、膜14は、真空成形等により第1の部分11の筒状部分と一体的に形成されたものでも、別部材を例えば接着剤による接着や融着(熱融着、超音波融着等)により接合したものでもよい。
【0043】
膜14の厚さは、特に限定されないが、10〜100μm 程度が好ましく、15〜30μm 程度がより好ましい。膜14の厚さが薄過ぎると、膜14の強度が低くなり、破損を生じ易くなる。また、膜14の厚さが厚過ぎると、赤外線の透過性が低下し、体温の測定精度が低下する。
【0044】
このような第1の部分11の基端部、すなわち段差部13付近には、プローブ6の外周部に形成された凸部62と係合(嵌合)し得る係合部(嵌合部)が形成されている。この係合部は、第1の部分11の内周面111に形成された凹部(溝)15で構成されている。この凹部15は、第1の部分11の内周の全周に渡ってリング状に形成され、プローブカバー10をプローブ6に装着した際、プローブ6に形成された凸部62と嵌合する。これにより、プローブ6に対し、プローブカバー10が確実に固定される。
【0045】
本実施例においては、凹部15は、第1の部分11の外周壁部を外側に突出変形させることにより形成されている。
【0046】
凹部15と凸部62とが嵌合した状態では、プローブ6の先端が膜14の内面の外周部に当接し、膜14が所定の張力で張られる。特に、この張力は、膜14に均一に作用する。これにより、膜14にしわや弛みが生じることが防止され、体温の測定精度の向上に寄与する。
【0047】
また、凹部15は、第1の部分11の内周の全周に渡って形成されているため、周方向に対する方向性がなく、すなわち、プローブ6に対する任意の回転方向(回転角度)で凸部62と嵌合することができ、よって、プローブカバー10のプローブ6への装着操作を容易に行うことができる。凹部15が第1の部分11の内周の全周に渡って形成されていることは、膜14に作用する張力を均一化するのにも有利である。
【0048】
本発明では、このような係合部(凹部15)が、第1の部分11に形成されていること、特に第1の部分11の基端部(第1の部分11と第2の部分12の境界付近)に形成されていることに特徴を有する。以下説明する。
【0049】
一般に、プローブカバーを構成する樹脂材料は、軟質樹脂であり、引張応力に対し伸びを生じるが、凹部15と同様の係合部を例えば第2の部分12の外周部やフランジ17に形成した場合には、係合部と膜14との距離が遠くなるので、それらの間のプローブカバー構成樹脂の伸び量が大きくなり、よって、膜14を十分な張力で張ることができず、膜14にしわや弛みが生じ易くなる。その結果、赤外線の透過性にムラが生じ、体温の測定精度の低下をもたらす。
【0050】
これに対し、本発明では、係合部(凹部15)が、第1の部分11、特に第1の部分11の基端部に形成されているため、係合部と膜14との距離がより近くなり、よって、膜14を十分な張力で均一に張ることができ、膜14にしわや弛みが生じず、その結果、膜14に対する赤外線の透過性にムラが生じない。さらに、プローブカバー10をその軸方向の中間部分で嵌合固定することとなるため、プローブ6に対するプローブカバー10の固定もより確実かつ強固に行うことができる。特に、プローブ6の先端が膜14の内面に十分な圧着力で圧着されているため、耳腔内への挿入時(測定時)等に、プローブカバー10の先端部がプローブ6に対しズレが生じることを防止できる。このようなことから、体温の測定精度を高く維持することができる。
【0051】
係合部(凹部15)の第1の部分11に対する形成位置は、特に限定されないが、第1の部分11の先端(膜14)からの距離Lが5〜15mm程度である(第1の部分11の基端部の位置)のが好ましい。距離Lが大き過ぎると、膜14にしわや弛みが生じ易くなる。距離Lが小さ過ぎると、リング7を先端方向に移動させることによる嵌合を解除する場合、係合部がリング7の先端面71より遠くなるため、プローブカバー10をプローブ6より取り外しにくくなる。また、凹部15が第1の部分11の外周壁部を外側に突出変化させることで形成されている場合、プローブカバー10付近のプローブ6を耳内に挿入した際に、係合部(第1の部分11の外周面から突出した部分)が耳腔の内面に当接し易くなり、違和感を与えるおそれがある。
【0052】
なお、凹部15は、第1の部分11の長手方向に沿って複数個形成されていてもよい。
【0053】
また、凹部15の形成に際して、射出成形等により、第1の部分11全体の肉厚を厚くし、凹部15のある部分のみ肉厚を相対的に薄くすることで、外周壁部を外側に突出変化させることなく凹部15を内周面111に形成することも可能である。
【0054】
さらに、凹部15以外の係合部としては、例えば図4に示すように、第1の部分11の内周面111に突出形成され、プローブ6の凸部62と係合し得る一対の凸部19、20が挙げられる。この凸部19、20は、内周面111の全周に渡ってリング状に形成されたものでも、内周面111の周方向に沿って間欠的に形成されたものでもよい。
【0055】
なお、凸部19、20のうち、凸部20のみ形成されているものでもよい。この場合でも凸部20がプローブ6の凸部62と係合し、プローブカバー10の装着を安定的に保持することができる。
【0056】
第2の部分12は、リング7の外形形状に対応するよう、その外径および内径が先端に向かって漸減する円錐台形状をなしている。
【0057】
第2の部分12の基端は、開放しており、その基端開口16の外周部には、鍔状のフランジ17が形成されている。
【0058】
また、第2の部分12の外周面(テーパ面)121には、周方向に沿って複数の突部18が形成されている。本実施例の場合、同一形状の4個の突部18が第2の部分12の外周面121の周方向に沿って等間隔(90°間隔)で形成されている。
【0059】
図3に示すように、これらの突部18は、複数のプローブカバー10を同方向に重ねた際に、隣接するプローブカバー10同士をその軸方向(図3中上下方向)に所定距離離間した状態に保つためのスペーサとして機能するものである。すなわち、プローブカバー10の突部18は、それより図3中上側に隣接して重ねられた他のプローブカバー10の基端開口16の縁部付近に当接し、両プローブカバー10は、離間距離Sを保つ。
【0060】
このようなスペーサ(突部18)を設けたことにより、重ねられたプローブカバー同士が密着することが防止され、複数個のプローブカバー10を重ねて集積したもの(以下「プローブカバー集積体」と言う)からプローブカバー10を1個づつ確実に分離して取り外すことができる。これにより、プローブカバー10をプローブ6に装着する作業を容易に行うことができる。
【0061】
また、突部18は、第2の部分12の外周面121より外方に突出しているため、プローブカバー10をプローブ6に装着する際、突部18がリング7の外周面に当接してその装着を妨げる等の悪影響も生じない。
【0062】
離間距離Sは、特に限定されないが、2〜7mm程度であるのが好ましく、3〜5mm程度であるのがより好ましい。距離Sが小さ過ぎると、重ねられたプローブカバー10の分離を確実に行うことができない場合が生じ、また、距離Sが大き過ぎると、プローブカバー10の収納スペースの効率が悪くなる。
【0063】
なお、図示の突部18以外のスペーサとして、例えば、第2の部分12の外周面の全周に渡ってリング状の突部を形成することもできるが、前後のプローブカバーの接触部分の面積を小さくして、プローブカバー間に空気が入り易くし、隣接するプローブカバー10同士の分離をより確実に行うことができるという点で、本実施例のように、複数の突部18を間欠的に設けるのが好ましい。
【0064】
また、本実施例では、各突部18は、同一形状であるが、これに限らず、異なる形状、寸法の突部18が含まれていてもよい。また、各突部18は、等角度で形成されていなくてもよい。
【0065】
段差部13は、プローブカバー10をプローブ6に装着した際等に、その内側がリング7の先端面71と当接する部分である。
【0066】
プローブカバー10の構成材料としては、スチロール系樹脂、オレフィン系樹脂、ポリエステル樹脂などの各種樹脂材料が用いられるが、プローブカバー10の各部分(膜14、第1の部分11、段差部13、第2の部分12)は、一体成形する場合にも融着する場合にも、同一材料が好ましく、人体から発生する赤外線波長でより赤外線透過性を有するオレフィン系樹脂のポリエチレン、ポリプロピレンが特に好ましい。また、第1の部分11、段差部13および第2の部分12は、膜14と異なり、同じプローブカバーの本体部を形成することから、一体成形されていることが好ましい。
【0067】
なお、本発明のプローブカバーにおいて、係合部(凹部15)やスペーサ(突部18)の形態、形状、形成個数、形成位置等の条件は、図示のものに限定されないことは言うまでもない。
【0068】
例えば、スペーサは、第1の部分11の基端部(特に、凹部15より基端側)またはフランジ17に設けられていてもよい。
【0069】
このようなプローブカバー10は、図5に示すように、同方向に複数個重ねられて集積され、プローブカバー集積体として、プローブカバー収納ケースであるケース30内に収納されて保持される。
【0070】
以下、ケース(プローブカバー収納ケース)30の構成について説明する。
【0071】
図5は、本発明のプローブカバーを収納するプローブカバー収納ケースの実施例を示す斜視図、図6は、図5中のA−A’線断面図である。
【0072】
ケース30は、外箱31と、外箱31内に挿入されるホルダー(内箱)34とで構成されている。
【0073】
外箱31は、外箱本体32と、外箱本体32の図5中上端に回動可能に設置された蓋体33とで構成されている。
【0074】
ホルダー34は、板片(紙片)を所定の形状(略コ字状)に折り曲げて形成されたもので、プローブカバー集積体を収納、保持することができる。
【0075】
ホルダー34の図5中上部には、ホルダー34を外箱31から引き出すための把持部35が設けられている。
【0076】
また、ホルダー34の図5中下部には、プローブカバー集積体を支持する底板36が設けられている。この底板36には、プローブカバー10の第1の部分11が挿入可能な円形の開口37が形成されている。
【0077】
また、底板36の下部には、対向する一対の脚部38が設けられ、底板36がホルダー34の最下端から所定距離上方に位置するよう、すなわち底上げされた状態を保つように構成されている。なお、両脚部38は、底板36の対向する一対の辺にそれぞれ連結して形成され、底板36に対しほぼ90°の角度をなしている。
【0078】
図6に示すように、最下部にあるプローブカバー10の第1の部分11は、底板36に形成された開口37に挿入され、底板36より下方に突出し、このプローブカバー10の段差部13は、開口37の外縁部と当接する。この場合、脚部38の高さは、第1の部分11の長さより大きく設定されており、よって、このプローブカバー10の先端(膜14)は、非接触の状態が保たれる。これにより、第1の部分11等の変形や、プローブカバー10の先端部、特に膜14の破損や汚染が防止されるように保護される。
【0079】
なお、このような下部構造(底板36や脚部38など)を備えるホルダー34は、本実施例では、一枚の紙片を適当に折り曲げることで形成しているが、別の紙片で同様な下部構造を作成して接着することにより形成することも可能である。また、プラスチック板により一体的に形成することもできる。
【0080】
図7は、本発明のプローブカバーを収納するプローブカバー収納ケースの他の実施例を示す斜視図である。以下、図7に示すケース(プローブカバー収納ケース)30’の構成について、前記ケース30との相違点を中心に説明する。
【0081】
ケース30’では、ホルダー34の一対の側板341の幅が小さく設定されている。すなわち、側板341の幅をW、プローブカバー10の基端の直径をDとしたとき、W/Dが1/4〜1/2となるように設定されている。これにより、耳式体温計1のプローブ6を、ホルダー34に支持されてプローブカバー集積体の図7中最上端に位置するプローブカバー10の内側に挿入し、押圧してそのプローブカバー10を装着する際に、側板341が邪魔とならず、プローブカバー10の装着を容易に行うことができる。なお、W/Dが1/4未満であると、ホルダー34の強度が低下し、また、W/Dが1/2を超えると、プローブ6をプローブカバー10を挿入する際に、耳式体温計1のプローブ6の周辺部が側板341に当接し、装着操作がしにくくなるおそれがある。
【0082】
なお、このような側板341の幅Wは、側板341の図7中下端付近まで連続している。従って、ホルダー34がプローブカバー10を保持する数にかかわらず、すなわち、保持されているプローブカバー10の残量が少なくなったとしても、前述した効果が維持される。ただし、下端では、下部構造(底板36や脚部38など)を支える必要から、側板341の幅Wは、広くなっている。
【0083】
また、ケース30’では、蓋体33の高さがその回動中心から遠ざかるにつれて増加するような形状となっている。
【0084】
また、外箱本体32の正面側には、外箱本体32とは別部材で構成された前板39が外箱本体32の内側から貼着されている。この前板39は、紙片を略コ字状に折り曲げて形成されたものであり、その上端部中央に円弧状の切欠き部391を有し、上端部の両端には、外方向(蓋体33と接触する方向)に向かってわずかな紙片の突起392が形成されている。
【0085】
このような前板39を設けることにより、外箱31を開封し蓋体33を開いた後、再度蓋体33を閉じたとき、蓋体33が前板39に被さると共に、紙片の突起392が、蓋体33の内側に圧接することで、蓋体33の閉状態を維持することができ、よって、蓋体33が不本意に開いてしまうことが防止される。
【0086】
さらに、蓋体33の閉状態の維持強化のためには、前板39に切り込み部を作り、蓋体33の前板39に対面する側面の一部をその切り込み部に挟み込むようにすることも可能である。
【0087】
外箱本体32の正面側の上端部(前板39の下端部に対応する部分)には、帯状に欠損した欠損部40が形成されている。この欠損部40は、外箱31を開封する際に、外箱本体32と蓋体33とをミシン目を介して連結していた剥離帯(図示せず)を剥離、除去した後の部分である。
【0088】
また、切欠き部391は、プローブカバー10の取り出し操作を容易にするために設けられている。
【0089】
以上の実施例に示されるプローブカバー収納ケースは、本件発明のプローブカバーの収納に適しているが、先端部より基端部の径の大きい筒状のプローブカバー(例えば、先端から基端にかけてなだらかに径が増加する筒状のプローブカバー等)であれば適用可能である。
【0090】
以下、耳式体温計1の使用方法について説明する。
【0091】
まず、ケース30の外箱31からホルダー34を所定長さ引き出す。
【0092】
次に、耳式体温計1を把持し、そのプローブ6を、ホルダー34に支持されてプローブカバー集積体の図5(もしくは図7)中最上端に位置するプローブカバー10の内側に挿入し、押圧する。これにより、そのプローブカバー10の凹部15がプローブ6の凸部62と嵌合し、プローブカバー10がプローブ6に装着・固定される。プローブカバー10のプローブ6への装着・固定は、このように直接行う他に、プローブカバー集積体のプローブカバー10を、一つずつ手で取り外し、手で確実にプローブ6へ装着・固定することもできる。
【0093】
次いで、耳式体温計1をプローブカバー集積体から離間する方向へ移動する。これにより、プローブ6に固定されたプローブカバー10は、それに隣接するプローブカバー10から分離され、引き抜かれる。このとき、前述したスペーサ(突部18)の作用により、隣接するプローブカバー10との分離が確実になされる。また、凸部62と凹部15との嵌合により、プローブカバー10の装着・固定が確実かつ安定的になされ、しかも、プローブカバー10の先端の膜14も、しわや弛み等を生じることなく、均一に張られた状態となる。
【0094】
次に、測定者は、耳式体温計1の電源スイッチ3をONの状態とし、所定時間経過後、体温計本体2を把持し、プローブカバー10で被包されたプローブ6を被測定者の耳腔内に挿入する。
【0095】
次に、測定スイッチ4を所定時間押圧する。これにより、体温の測定がなされる。すなわち、鼓膜およびその周辺から放射された赤外線(熱線)は、膜14を透過し、ライトガイド内に導入され、その内面で反射を繰り返して検温部9の赤外線センサーに照射される。
【0096】
検温部9からの信号は、マイクロコンピュータに入力され、所定の演算処理が行われ、体温が求められる。求められた体温は、表示部5に表示される。
【0097】
また、このようにして体温測定が終了したら、ブザーが鳴り、その旨が報知される。
【0098】
体温測定終了後、プローブカバー10で被包されたプローブ6を耳腔内から抜き取る。このとき、プローブカバー10は、プローブ6に対し確実に固定されているため、プローブカバー10がプローブ6から離脱し、耳内に残るというような不都合は生じない。
【0099】
操作ボタン8を押圧すると、リング7が先端方向へ繰り出され、プローブカバー10が先端方向へ押圧される。これにより、プローブカバー10の凹部15とプローブ6の凸部62との嵌合が解除され、使用済みのプローブカバー10がプローブ6から取り外される。取り外された使用済みのプローブカバー10は、廃棄処分に供される。
【0100】
次回の体温測定を行う場合には、前述した操作を繰り返し行う。
【0101】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のプローブカバーによれば、プローブへの着脱、特に装着を容易かつ確実に行うことができる。
【0102】
特に、プローブカバーの第1の部分に係合部を設けたことにより、プローブカバーをプローブに対し安定的に装着することができ、また、先端の膜のしわや弛みを防止することができ、体温の測定精度の低下を防止することができる。
【0103】
また、複数のプローブカバーを同方向に重ねた際に隣接するプローブカバーと所定距離離間した状態を保つためのスペーサを設けたことにより、隣接するプローブカバー同士の密着を防止し、プローブカバーの集積体からプローブカバーを容易かつ確実に1個づつ取り出すことができる。
【0104】
また、前記プローブカバー収納ケースは、複数のプローブカバーを重ねて収納することができ、収納効率が良い。また、プローブカバーの先端部を保護しつつホルダーを容易に引き出すことができ、プローブカバーのケースからの取り出しやプローブへの装着を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のプローブカバーを装着する耳式体温計の構成例を示す正面図である。
【図2】 本発明のプローブカバーを装着する耳式体温計の構成例を示す側面図である。
【図3】 本発明のプローブカバーを複数個重ねた状態を示す半断面図である。
【図4】 係合部の他の構成例を示すプローブカバーの縦断面図である。
【図5】 プローブカバー収納ケースの構成例を示す斜視図である。
【図6】 図5中のA−A’線断面図である。
【図7】 プローブカバー収納ケースの他の構成例を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 耳式体温計
2 体温計本体
21 ケーシング
22 前筐体
23 背筐体
24 蓋体
3 電源スイッチ
4 測定スイッチ
5 表示部
50 窓
51 透明板
6 プローブ
61 先端開口
62 凸部
7 リング
8 操作ボタン
9 検温部
10 プローブカバー
11 第1の部分
111 内周面
12 第2の部分
121 外周面
13 段差部
14 膜
15 凹部
16 基端開口
17 フランジ
18 突部
19、20 凸部
30、30’ ケース
31 外箱
32 外箱本体
33 蓋体
34 ホルダー
341 側板
35 把持部
36 底板
37 開口
38 脚部
39 前板
391 切欠き部
392 突起
40 欠損部

Claims (6)

  1. 耳式体温計の耳内に挿入されるプローブに装着して使用されるプローブカバーであって、
    前記プローブを被包し、先端に膜が設けられた筒状の第1の部分と、前記第1の部分より拡径した第2の部分とを有し、
    前記第1の部分に、前記プローブの外周部と係合し得る係合部を有し、
    前記係合部は、前記第1の部分の内周面に形成された凹部で構成されていることを特徴とするプローブカバー。
  2. 前記凹部は、前記第1の部分の前記第2の部分との境界付近に位置している請求項1に記載のプローブカバー。
  3. 前記凹部は、前記第1の部分の内周の全周に渡ってリング状に形成されているものである請求項1または2に記載のプローブカバー。
  4. 前記第1の部分と前記第2の部分との間に段差部が形成されている請求項1ないし3のいずれかに記載のプローブカバー。
  5. 前記第2の部分は、円錐台形状をなしている請求項1ないし4のいずれかに記載のプローブカバー。
  6. 前記第2の部分に、複数のプローブカバーを同方向に重ねた際に隣接するプローブカバーと所定距離離間した状態を保つためのスペーサが設けられている請求項1ないし5のいずれかに記載のプローブカバー。
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