JP3694040B2 - High frequency module - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、携帯電話、自動車電話等の無線機器、或いはその他各種通信機器等の分野において利用可能な高周波モジュールに関する。特に、本発明は、トリプレート型ストリップライン共振器を用いたVCO(電圧制御発振器)、アンテナ切り換え器などに利用可能な高周波モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
図3〜図5は従来例を示した図であり、図3〜図5中、1は部品搭載面(表面)、2は底面、3、4、5はGND電極、7はストリップライン導体、9はビア(Via)(または、ビアホール)、10、11はコンデンサ電極、12は不要接地容量発生部分を示す。
【0003】
また、C1 〜C10はコンデンサ、C11は可変コンデンサ、L1 、L2 はコイル、R1 〜R4 は抵抗、VCはバリキャップダイオード(可変容量ダイオード)、SLはストリップライン、Q1 、Q2 はトランジスタ、INは入力端子、OUTは出力端子、Vccは電源電圧、VCONTは入力端子INに入力する制御電圧を示す。
【0004】
§1:VCOの回路例の説明・・・図3参照
図3は従来のVCOの回路例である。以下、図3に基づいて、VCO(電圧制御発振器)の回路例を説明する。従来、VCOとして、図示のようなストリップライン共振器を用いたVCOの回路が知られていた。
【0005】
このVCOの回路は、コンデンサC1 〜C10、可変コンデンサC11、コイルL1 、L2 、抵抗R1 〜R4 、バリキャップダイオード(可変容量ダイオード)VC、ストリップラインSL等で構成されている。そして、この回路には、入力端子INと、出力端子OUTが設けてあり、電圧Vccの電源に接続して使用するように構成されている。
【0006】
前記構成において、コンデンサC1 、C2 、C3 は高周波短絡用(バイパス用)のコンデンサであり、可変コンデンサC11は、発振周波数調整用の可変コンデンサである。また、ストリップラインSLは、ストリップライン共振器を構成しており、発振周波数を決定する回路の一部となっている。
【0007】
前記回路において、入力端子INに制御電圧VCONTが入力すると、該制御電圧VCONTに応じた周波数で発振し、出力端子OUTからVCOの出力信号を取り出すことができる。
【0008】
§2:VCOモジュールの説明・・・図4参照
図4は従来のVCOモジュール断面図である。以下、図4に基づいて、VCOモジュールの1例を説明する。このVCOモジュール例は、図3に示したVCO回路の各素子を多層基板に実装してVCOモジュールとした例である。前記多層基板は、例えば、1000℃以下の低温焼成可能なガラス−セラミックスで構成し、電極は、銀を主体とした導体を使用する。
【0009】
前記VCOモジュールの小型化のために、ストリップラインSL、コンデンサ、コイルを多層基板に内蔵させている。この場合、ストリップラインSLを構成するストリップライン導体7を多層基板の内部層に設定し、該ストリップライン導体7を、多層基板の積層方向の両側からGND電極で挟み込むようにして、2つのGND電極3、4を設けることにより、トリプレート型ストリップライン共振器としている。
【0010】
前記トリプレート型ストリップライン共振器では、設計で必要とするラインインピーダンスにするため、2つのGND電極3、4と、ストリップライン導体7との間隔をある程度あける必要があるため、共振器としての厚みは、VCOモジュールの厚み全体に対して、かなりの部分を占めることになる。
【0011】
図示の例では、トランジスタQ1 、Q2 、バリキャップダイオードVC、及び抵抗R1 〜R4 をディスクリート部品で構成し、多層基板の部品搭載面(表面)1に搭載する(図示省略)。
【0012】
そして、前記部品以外の回路素子は、多層基板内部に設定するが、この場合、多層基板の積層方向の領域を、上側(部品搭載面1側)の領域Aと、下側(底面2側)の領域Bに分け、領域Bには、トリプレート型ストリップライン共振器を設定(内蔵)し、領域Aには、その他の素子(コンデンサ、コイル等)を設定する。
【0013】
具体的には、次の通りである。先ず、多層基板の領域Bでは、底面2側の内部最下層にGND電極3を設け、その積層方向上側には、ストリップライン導体7を設け、更にその上側にはGND電極4を設ける。
【0014】
このようにして、ストリップライン導体7を、積層方向の両側からGND電極3、4で挟み込むように各パターンを配置して、トリプレート型ストリップライン共振器を構成する。そして、ストリップライン導体7の一端部をビア9によりGND電極3に接続し、他端部をビア9によりコンデンサ電極(非接地電極)11(例えば、コンデンサC9 を構成する一方のコンデンサ電極)に接続する。
【0015】
また、前記領域Aには、コンデンサC1 〜C10、及びコイルL1 、L2 を設定する。この場合、例えば、コンデンサ電極11とGND電極4との間には、不要接地容量発生部分12が発生する。
【0016】
§3:基板の反りの説明・・・図5参照
図5は従来の基板の反り説明図であり、A図は基板の反り例1、B図は基板の反り例2である。以下、図5に基づいて、基板の反りについて説明する。
【0017】
VCOモジュールは、複数の誘電体層を積層した多層基板により製作する。このVCOモジュールでは、基本的に多層基板を構成する誘電体層と、電極層の焼成縮率は略同等となるように設計されているが、完全には等しく設計することは困難である。
【0018】
従って、前記のような電極配置の設計を行うと、基板の誘電体層と電極層の僅かな焼成縮率の差により基板焼成後、基板に反りが発生する。この場合、A図に示したように、上側に凸の反りが発生したり、或いは、B図に示したように、下側に凸に反りが発生したりする。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】
前記のような従来のものにおいては、次のような課題があった。
(1) :多層基板に、少なくとも、トリプレート型ストリップライン共振器、及び複数のコンデンサ等を内蔵させたVCOモジュールでは、多層基板の積層方向上側(部品搭載面1側)の領域Aに全てのコンデンサ電極をパターニングしているため、積層方向の上側に電極が密集している。
【0020】
量産時には、これらのコンデンサの容量精度を安定的に作り上げていく必要があるが、コンデンサを設定した誘電体層は、必ずしも安定しておらず、製造ロット間で層厚みにバラツキが生じるため、それがそのまま内蔵コンデンサの定数バラツキとなる。
【0021】
(2) :前記内蔵コンデンサバラツキを回避するために、コンデンサの層厚みについて事前に厚み判定をする必要がある。しかし、内蔵コンデンサが複数層にわたる場合は、厚みを判定する層が複数層となるため、厚み判定処理に手間と時間がかかる。
【0022】
(3) :コンデンサによっては、接地していないものもあるため、不要に接地容量を持たないようにするためのパターニング上の配慮が必要となる。従って、多層基板内の電極の利用率は、必ずしも良好ではなかった。
【0023】
(4) :特に、高周波短絡用(バイパス用)のコンデンサは、定数が大きく、かつ接地させる必要があるため、GND電極を大きめに設定する必要がある。従って、接地しないコンデンサにとっては、浮遊接地容量は、大敵で、VCOの特性劣化の大きな原因となっていた。
【0024】
(5) :基本的に多層基板を構成する誘電体層と、電極層の焼成縮率は略同等となるように設計されているが、完全には等しく設計することは困難である。従って、前記のような電極配置の設計を行うと、基板の誘電体層と電極層の僅かな焼成縮率の差により基板焼成後、基板に反りが発生する。
【0025】
この反りは極僅かであれば問題はないが、反りが大きくなると、焼成後の基板表面に、電極パターン等をスクリーン印刷する際、スクリーンが基板面に対して平行に当たらなくなる。その結果、印刷性が悪くなり、かつ印刷するパターンかすれや、にじみが発生し、場合によっては印刷時にスクリーンが破れたりする。
【0026】
本発明は、このような従来の課題を解決し、量産時にコンデンサを設定する誘電体層のバラツキ対策を行う際の手間を少なくすると共に、焼成後の反りを防止して、基板表面の印刷処理が簡単にできるようにすることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記の目的を達成するため、複数の誘電体層を積層した多層基板に、少なくとも、ストリップライン導体と、複数のGND電極と、複数のコンデンサを内蔵すると共に、前記ストリップライン導体に対し、積層方向の両側に、前記GND電極を配置してトリプレート型ストリップライン共振器を構成した高周波モジュール(VCOモジュール等)において、多層基板の積層方向の略中央部分に、前記トリプレート型ストリップライン共振器を設定し、該トリプレート型ストリップライン共振器に対し、積層方向の下側(底面側)には、高周波短絡用のコンデンサを設定し、上側(部品搭載面側)には、その以外のコンデンサ等を配置した。
【0028】
【作用】
前記構成に基づく本発明の作用を説明する。
VCOモジュール等の高周波モジュールを製造する場合、複数の誘電体層を用意し、それぞれの誘電体層に、導体ペーストの印刷等により、ストリップライン導体、GND電極、コンデンサ電極等の各導体パターン等をパターニングして、各誘電体層を積層する。その後、前記複数の誘電体層を積層した多層基板を焼成する。
【0029】
前記の製造工程において、多層基板の積層方向の略中央となる誘電体層に、前記トリプレート型ストリップライン共振器を構成する各導体パターンをパターニングする。
【0030】
また、トリプレート型ストリップライン共振器に対し、その積層方向の下側(底面側)の誘電体層には、高周波短絡用のコンデンサを構成するコンデンサ電極を導体ペーストの印刷等によりパターニングし、上側(部品搭載面側)の誘電体層には、その他のコンデンサを構成するコンデンサ電極や、その他の素子等の導体パターンを、導体ペーストの印刷等によりパターニングする。
【0031】
ところで、高周波短絡用のコンデンサは、定数の精度は、例えば、約±30%程度でも問題はないが、それ以外のコンデンサは、約±5%程度の精度は必要である。しかし、実際の量産時では、多層基板の内蔵の高周波短絡用のコンデンサ以外のコンデンサは、誘電体層の厚みのバラツキがそのまま、定数のバラツキとなり、VCOの特性バラツキとなる。ただし、高周波短絡用のコンデンサについては、誘電体層の厚みバラツキは殆ど問題にならない。
【0032】
例えば、多層基板が、シート積層方法で製作される場合、誘電体層は、シート製造時に、工程上の製造条件により製造ロット間でシートの厚みバラツキを起こすが、1本のシート内(製造ロット内)では製造条件が一定であるため、比較的シートの厚みバラツキは小さい。
【0033】
従って、前記のように各パターンを配置すれば、高周波短絡用のコンデンサについては、シート厚みについて対策する必要がないため、量産時にコンデンサを設定する誘電体層のバラツキ対策を行う層数が少なくて済み、前記バラツキ対策のための手間が少なくなる。
【0034】
また、多層基板の積層方向における電極パターンの密度が、積層方向の中央に対して、略対称的になる。従って、多層基板の焼成後の反りに対し、基板全体としてバランスがとれるようになるため、基板の反りが小さくなる。このため、基板焼成後の基板表面の印刷処理が良好に行え、かすれ、にじみ等の発生がなくなる。
【0035】
【実施例】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図1、図2は、本発明の実施例を示した図であり、図1、図2中、図3〜図5と同じものは、同一符号で示してある。また、14はGND電極、15〜18はコンデンサ電極、19は搭載部品のパッド電極を示す。なお、本実施例で使用するVCOの回路は、図3に示した従来の回路と同じなので、図3も援用して説明する。
【0036】
§1:実施例の基本構成の説明・・・図1参照
図1は実施例の基本構成説明図である。以下、図1に基づいて、実施例の基本構成を説明する。この実施例は、図3に示したVCO回路の各素子を多層基板に実装してVCOモジュールとしたものである。
【0037】
なお、部品搭載面1は、VCOモジュールを構成するディスクリート部品(トランジスタQ1 、Q2 等)を搭載する面であり、表面とも記す。また、底面2は、VCOモジュールを、マザーボード等へ実装する際の底面側(マザーボード側)のことである。そして、以下の説明では、部品搭載面1側を上側、底面2側を下側とも記す。
【0038】
VCOモジュールの基本構成は次の通りである。図示のように、複数の誘電体層を積層した多層基板の積層方向の領域を、上側から領域A、領域B、領域C、領域Dに分け、前記領域Cを略中央部分の領域とする。
【0039】
そして、前記領域Cに、ストリップライン導体7と、その積層方向の両側に配置したGND電極3、4からなるトリプレート型ストリップライン共振器を配置する。
【0040】
また、前記領域Cの下側(底面2側)の領域Dには、高周波短絡用(バイパス用)のコンデンサC1 、C2 、C3 を配置し、前記領域Cの上側(部品搭載面1側)の領域Bには残りのコンデンサを配置し、更に、その上側の領域Aには、コイル等を配置する。
【0041】
すなわち、多層基板の略中央の領域Cに、トリプレート型ストリップライン共振器を設定し、その下側の領域Dに、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 を設定する。また、前記トリプレート型ストリップライン共振器の上側の領域Bには、特性出しコンデンサC4 〜C10を設定し、更にその上側の領域Aには、その他の素子(コイル等)を設定する。
【0042】
なお、この場合、GND電極4の一部を除去して、その部分にコンデンサ電極11を設定し、このコンデンサ電極11と、その上の層に設定したコンデンサ電極10とで、無接地のコンデンサを構成する。前記の配置にする理由は次の通りである。
【0043】
(1) :VCOを構成する高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、全てGNDに接続(接地)しており、かつ、信号を通過させるための他のコンデンサC4 〜C10より定数(容量)が大きい(5〜10倍)。
【0044】
従って、効率的に容量値を得るためには、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、GND電極とサンドイッチ構造が作り易いトリプレート型ストリップライン共振器の下側の領域Dが適している。
【0045】
(2) :高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 以外のコンデンサ(特性出しコンデンサC4 〜C10)は、信号の周波数や、出力電力、信号のC/N比等を決めており、高周波短絡用のコンデンサに比べて定数(容量)は小さい。
【0046】
また、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 以外の各々のコンデンサは、部品搭載面1に搭載した部品(トランジスタ等)と接続し、かつ、GND電極に接続(接地)しないものもあることから、多層基板の積層方向において、前記トリプレート型ストリップライン共振器の上側(部品搭載面1側)の領域Bが適している。
【0047】
すなわち、前記高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 以外のコンデンサで、接地容量があってはならないものについては、トリプレート型ストリップライン共振器の特性に影響の少ない所(例えば、ストリップライン導体7がパターニングされてない上側等)に、前記GND電極4の一部を除去し、その領域にコンデンサの片側の電極(コンデンサ電極11)を設定することができる。
【0048】
上記に該当するコンデンサ電極11は、前記トリプレート型ストリップライン共振器の下側のGND電極3に対しては、ある程度距離をおけるので、接地容量の影響を小さくすることができる。
【0049】
(3) :高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、定数の精度は、約±30%程度でも問題はないが、それ以外のコンデンサは、約±5%程度の精度は必要である。しかし、実際の量産時では、多層基板の内蔵コンデンサは、誘電体層の厚みのバラツキがそのまま、定数のバラツキとなる。
【0050】
例えば、多層基板が、シート積層方法で製作される場合、誘電体層は、シート製造時に、工程上の製造条件により製造ロット間で厚みバラツキを起こす。ただし、1本のシート内(製造ロット内)では製造条件が一定であるので、比較的シート厚みのバラツキは小さい。実際には、ロット間で約±10%、ロット内で約±3%程度である。
【0051】
そのため、多ロットにわたる量産を行う場合、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、問題なく基板内に内蔵できるが、それ以外のコンデンサは、そのまま内蔵できない。
【0052】
ただし、各コンデンサの電極は、スクリーン印刷により一定に形成されるため、各コンデンサ間の定数の比率は常に一定である。従って、製造されたシートの厚みが分かれば、その厚みに合ったコンデンサ用スクリーンを用意して量産に当たれば安定して製造することができる。
【0053】
よって、基板内蔵のコンデンサを作るためには、できるだけ1つのスクリーン内(同一誘電体層上)に、前記コンデンサの片側の電極がパターニングされた方がシートの厚み判定を行う層数が少なくて済み効率的である。
【0054】
(4) :前記のようにすれば、多層基板の積層方向における電極パターンの密度が積層方向の中央に対して、略対称的配置となり、若干の焼成縮率の異なる電極層と、誘電体からなる多層基板の焼成後の基板の反りに対し、基板全体としてバランスがとれるようになるため、基板の反りが小さくなる。
【0055】
§2:具体例による説明・・・図2参照
図2は実施例のVCOモジュール断面図である。以下、図2に基づいて、VCOモジュールの具体例について説明する。
【0056】
前記回路構成のVCOを多層基板で設計する場合、前記のように、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 と、他のコンデンサとを分けて設定する。この場合、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、定数の精度が±30%の精度で良いが、それ以外のコンデンサ(C4 〜C10)は、定数の精度を±5%以下にする必要がある。
【0057】
例えば、VCOモジュールを1GHZ 帯用に設計する場合、高周波短絡用のコンデンサはC1 、C2 、C3 の定数は30pF程度であり、その他のコンデンサC4 〜C10は10pF以下となる。
【0058】
図示のように、多層基板を、複数の誘電体層を積層したもので構成し、その積層方向の領域を、上側から領域A、領域B、領域C、領域Dに分け、前記領域Cを略中央部分の領域とする。そして、多層基板の積層方向の略中央の領域Cには、ストリップライン導体7、及び2つのGND電極3、4で構成されたトリプレート型ストリップライン共振器を設定する。
【0059】
この場合、ストリップライン導体7の下側(底面2側)には、任意の間隔をあけてGND電極3を設定し、上側(部品搭載面1側)には、任意の間隔をあけてGND電極4を設定する。そして、ストリップライン導体7を、積層方向の両側から2つのGND電極3、4で挟み込むように配置(サンドイッチ構造)してトリプレート型ストリップライン共振器を構成する。
【0060】
また、前記トリプレート型ストリップライン共振器を設定した領域Cの下側の領域Dには、高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 を配置し、前記領域Cの上側の領域Bには、特性出しコンデンサC4 〜C10を設定し、更にその上側の領域Aには、その他の素子(コイル等)を設定する。
【0061】
なお、前記ストリップライン導体7、GND電極3、4、コンデンサ電極、コイル等は、例えば、導体ペーストの印刷により、導体パターンとして各誘電体層上に形成する。以下、各領域について具体的に説明する。
【0062】
(1) :前記領域Dに設定した高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 は、次のようにして設定する。領域Dでは、底面2側(最下層)に、シールド用のGND電極14を、ベタパターン(誘電体層の略全面にパターニングした電極)として設定する。
【0063】
そして、前記GND電極14と、前記トリプレート型ストリップライン共振器を構成するGND電極3との間に、前記高周波短絡用のコンデンサC1 、C2 、C3 のホット側のコンデンサ電極15、16を設定して、サンドイッチ構造の電極配置とする。この場合、ホット側のコンデンサ電極15、16の一端部は、ビア9により、領域B、領域Aの所定のパターンに接続する。
【0064】
このようにすれば、多層基板内の電極を有効利用することができると共に、コンデンサの容量値を効率良く大きくできる。
(2) :領域Bに設定するコンデンサで、コンデンサC4 、C6 、C7 は、一方の電極を接地するコンデンサなので、トリプレート型ストリップライン共振器を構成するGND電極4の上側に設定する。
【0065】
この場合、領域Bに、例えば、ホット側のコンデンサ電極17、18等を設定し、これらのコンデンサ電極17、18と、GND電極4により、前記コンデンサC4 、C6 、C7 を構成し、必要とする容量値が得られるように配置する。
【0066】
一方、接地しないコンデンサC5 、C8 、C9 、C10は、前記GND電極4で、共振器としての特性に影響の少ない部分を除去して、その領域に、これらのコンデンサを設定する。例えば、接地しないコンデンサ電極10、11等を設定し、これらの電極により、前記各コンデンサC5 、C8 、C9 、C10を構成する。
【0067】
このようにすれば、前記各コンデンサは、単一層(領域Bが単一層)で形成できる。従って、量産時には、その間の誘電体層のみ厚み判定を行い、その誘電体層の積層方向で、上側に配置するコンデンサの片側の電極について厚みに応じてパターン面積を変化させているスクリーンを用意しておけば、量産時のコンデンサの容量バラツキに対応することができる。
【0068】
(3) :多層基板の領域Aには、コイルL1 、L2 のパターン、及び各素子間を結ぶ配線を設定する。また、可変コンデンサC11は、片側のコンデンサ電極を基板内部に設定し、もう一方のコンデンサ電極を部品搭載面1に設定する。そして、部品搭載面1に設定した電極をトリミング用として、周波数調整が行えるようにする。
【0069】
このようにして作られた多層基板の表面、すなわち、部品搭載面1には、2個のトランジスタQ1 、Q2 と、バリキャップダイオードVCと、4個の抵抗器が搭載される。ただし、抵抗器については、印刷抵抗を用いても何ら問題はない。
【0070】
(他の実施例)
以上実施例について説明したが、本発明は次のようにしても実施可能である。
(1) :前記実施例では、VCOモジュールを、1GHZ 帯として設計しているが、本発明は、任意の周波数帯でのVCOモジュールを設計することが可能である。特に、数100MHZ 帯用では、コンデンサの容量値が大きくなるため、基板内でのコンデンサの積層数は必然的に多くなる。従って、前記実施例のコンデンサ層について更に多層化しても良い。
【0071】
その場合、多層基板の下側に設定した高周波短絡用のコンデンサは、シールド用のGND電極14が、必ず外側となるように配置し、ホット側のコンデンサ電極15、16とサンドイッチ構造にする。
【0072】
また、トリプレート型ストリップライン共振器の上側(領域B)に設定したコンデンサ(特性出しコンデンサ)は、それぞれ、片方のコンデンサ電極を、積層方向で上側から覆い隠すようにして、他方のコンデンサ電極をパターニングする。
【0073】
(2) :前記実施例で示した回路構成のVCOモジュールに限らず、他の同様なVCOモジュールに適用可能である。
(3) :VCOモジュールに限らず、ストリップラインを使用したアンテナ切り換え器等の各種高周波モジュールにも同様に適用可能である。
【0074】
(4) :コンデンサ層を構成する誘電体層の材料は、他の層と同一でも良く、また、他の層より誘電率の高い誘電体を使用しても良い。更に、その誘電体層の厚みについては、他の層と同一でも良く、また他の層より薄くても良い。
【0075】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば次のような効果がある。
(1) :トリプレート型ストリップライン共振器の両側に、コンデンサを効率良く設定したので、VCOモジュールなど、高周波モジュールの量産時に、コンデンサの誘電体層の厚みバラツキの対策をするための手間が簡素化される。
【0076】
(2) :トリプレート型ストリップライン共振器の両側に、コンデンサを効率良く設定したので、多層基板内に設定した電極を効率的に利用できる。従って、多層基板の積層数を無駄に増やさないで済む。また、電極の効率的な配置により、回路素子に寄生する不要接地容量を防止することができる。
【0077】
(3) :例えば、底面側(最下層)にシールド用のGND電極を設定し、このGND電極と、トリプレート型ストリップライン共振器を構成する下側のGND電極との間に、高周波短絡用のコンデンサを構成するホット側のコンデンサ電極を設定して、サンドイッチ構造の電極配置としている。
【0078】
このようにすれば、多層基板内の電極を有効利用することができると共に、コンデンサの容量値を効率良く大きくできる。
(4) :トリプレート型ストリップライン共振器を、多層基板の積層方向の略中央部分に設定し、その積層方向の両側に、コンデンサを配置している。従って、多層基板の積層方向における電極パターンの密度が、積層方向の中央に対して略対称的配置となり、多層基板の焼成後の反りに対し、基板全体としてバランスがとれるようになるため、基板の反りが小さくなる。そのため、焼成後の表面導体の印刷が良好に行える。
【0079】
(5) :高周波短絡用のコンデンサ以外のコンデンサの中には、接地容量があってはならないものもあり、それらについては、トリプレート型ストリップライン共振器の特性に影響の少ない所に、トリプレート型ストリップライン共振器を構成する上側のGND電極の一部を除去して、コンデンサの片側の電極を設定している。
【0080】
このため、前記コンデンサは、前記トリプレート型ストリップライン共振器の下側のGND電極に対しては、ある程度距離をおけるので、接地容量の影響を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の基本構成説明図である。
【図2】実施例のVCOモジュール断面図である。
【図3】従来のVCOの回路例である。
【図4】従来のVCOモジュール断面図である。
【図5】従来の基板の反り説明図である。
【符号の説明】
1 部品搭載面(表面)
2 底面
3、4、5、14 GND電極
7 ストリップライン導体
10、11、15〜18 コンデンサ電極[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a high-frequency module that can be used in the field of wireless devices such as mobile phones and automobile phones, or other various communication devices. In particular, the present invention relates to a high-frequency module that can be used for a VCO (voltage controlled oscillator) using a triplate type stripline resonator, an antenna switch, and the like.
[0002]
[Prior art]
3 to 5 are diagrams showing conventional examples. In FIGS. 3 to 5, 1 is a component mounting surface (front surface), 2 is a bottom surface, 3, 4 and 5 are GND electrodes, 7 is a stripline conductor, 9 is a via (or via hole), 10 and 11 are capacitor electrodes, and 12 is an unnecessary ground capacitance generating portion.
[0003]
C 1 ~ C Ten Is a capacitor, C 11 Is a variable capacitor, L 1 , L 2 Is a coil, R 1 ~ R Four Is a resistor, VC is a varicap diode (variable capacitance diode), SL is a stripline, Q 1 , Q 2 Is a transistor, IN is an input terminal, OUT is an output terminal, V cc Is the power supply voltage, V CONT Indicates a control voltage input to the input terminal IN.
[0004]
§1: Description of VCO circuit example ... See FIG.
FIG. 3 is a circuit example of a conventional VCO. Hereinafter, a circuit example of a VCO (voltage controlled oscillator) will be described with reference to FIG. Conventionally, a VCO circuit using a stripline resonator as shown is known as a VCO.
[0005]
This VCO circuit consists of a capacitor C 1 ~ C Ten , Variable capacitor C 11 , Coil L 1 , L 2 , Resistance R 1 ~ R Four , A varicap diode (variable capacitance diode) VC, a strip line SL, and the like. In this circuit, an input terminal IN and an output terminal OUT are provided, and the voltage V cc It is configured to be used by connecting to a power source.
[0006]
In the above configuration, the capacitor C 1 , C 2 , C Three Is a capacitor for high frequency short circuit (bypass), variable capacitor C 11 Is a variable capacitor for adjusting the oscillation frequency. The stripline SL forms a stripline resonator and is part of a circuit that determines the oscillation frequency.
[0007]
In the circuit, the control voltage V is applied to the input terminal IN. CONT Is input, the control voltage V CONT The output signal of the VCO can be extracted from the output terminal OUT.
[0008]
§2: Description of VCO module ... See Fig. 4
FIG. 4 is a cross-sectional view of a conventional VCO module. Hereinafter, an example of the VCO module will be described with reference to FIG. This VCO module example is an example in which each element of the VCO circuit shown in FIG. The multilayer substrate is made of, for example, glass-ceramics that can be fired at a low temperature of 1000 ° C. or less, and the electrode uses a conductor mainly composed of silver.
[0009]
In order to reduce the size of the VCO module, a strip line SL, a capacitor, and a coil are built in a multilayer substrate. In this case, two GND electrodes are set such that the
[0010]
In the triplate type stripline resonator, in order to obtain a line impedance required for the design, the gap between the two
[0011]
In the example shown, transistor Q 1 , Q 2 , Varicap diode VC, and resistor R 1 ~ R Four Are configured by discrete components and mounted on the component mounting surface (front surface) 1 of the multilayer substrate (not shown).
[0012]
The circuit elements other than the components are set inside the multilayer board. In this case, the area in the stacking direction of the multilayer board is divided into an area A on the upper side (component mounting surface 1 side) and a lower side (
[0013]
Specifically, it is as follows. First, in the region B of the multilayer substrate, the
[0014]
In this way, each pattern is arranged so that the
[0015]
The region A includes a capacitor C 1 ~ C Ten , And coil L 1 , L 2 Set. In this case, for example, an unnecessary ground
[0016]
§3: Explanation of warpage of substrate ... See FIG.
FIGS. 5A and 5B are explanatory views of a conventional substrate warpage. FIG. 5A shows a substrate warp example 1 and FIG. Hereinafter, warping of the substrate will be described with reference to FIG.
[0017]
The VCO module is manufactured by a multilayer substrate in which a plurality of dielectric layers are stacked. In this VCO module, the dielectric layers constituting the multilayer substrate and the electrode layers are basically designed to have substantially the same firing shrinkage ratio, but it is difficult to completely design the same.
[0018]
Accordingly, when the electrode arrangement is designed as described above, the substrate is warped after firing the substrate due to a slight difference in firing shrinkage between the dielectric layer and the electrode layer of the substrate. In this case, as shown in FIG. A, convex warpage occurs on the upper side, or as shown in FIG. B, convex warpage occurs on the lower side.
[0019]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional apparatus as described above has the following problems.
(1): In a VCO module in which at least a triplate-type stripline resonator and a plurality of capacitors are built in a multilayer substrate, all the regions A in the stacking direction upper side (component mounting surface 1 side) of the multilayer substrate Since the capacitor electrodes are patterned, the electrodes are concentrated on the upper side in the stacking direction.
[0020]
During mass production, it is necessary to steadily build up the capacitance accuracy of these capacitors. However, the dielectric layer on which the capacitors are set is not always stable, and the layer thickness varies between production lots. Is the constant variation of the built-in capacitor.
[0021]
(2): In order to avoid the variation of the built-in capacitor, it is necessary to determine the thickness of the capacitor layer in advance. However, when the built-in capacitor has a plurality of layers, the layers for determining the thickness are a plurality of layers, so that the thickness determination processing takes time and effort.
[0022]
(3): Some capacitors are not grounded, so it is necessary to consider patterning in order to avoid unnecessary grounding capacitance. Therefore, the utilization factor of the electrodes in the multilayer substrate is not always good.
[0023]
(4): Particularly, a capacitor for high-frequency short-circuiting (bypass) has a large constant and needs to be grounded, so that the GND electrode needs to be set larger. Therefore, for a capacitor that is not grounded, the floating ground capacitance is a great enemy and has been a major cause of the deterioration of the characteristics of the VCO.
[0024]
(5): Although the dielectric layers constituting the multilayer substrate and the electrode layers are basically designed to have substantially the same firing shrinkage ratio, it is difficult to design them completely equally. Accordingly, when the electrode arrangement is designed as described above, the substrate is warped after firing the substrate due to a slight difference in firing shrinkage between the dielectric layer and the electrode layer of the substrate.
[0025]
If the warp is very small, there is no problem, but if the warp is large, the screen will not be parallel to the substrate surface when an electrode pattern or the like is screen-printed on the surface of the substrate after firing. As a result, the printability is deteriorated, the pattern to be printed is faint and blurred, and the screen is sometimes torn during printing.
[0026]
The present invention solves such a conventional problem, reduces the time when performing countermeasures against variations in the dielectric layer for setting capacitors during mass production, prevents warping after firing, and prints the substrate surface. The purpose is to make it easy.
[0027]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention incorporates at least a strip line conductor, a plurality of GND electrodes, and a plurality of capacitors in a multilayer substrate in which a plurality of dielectric layers are laminated, In a high-frequency module (such as a VCO module) in which the GND electrodes are arranged on both sides in the stacking direction to form a triplate-type stripline resonator, the triplate-type stripline is provided at a substantially central portion in the stacking direction of the multilayer substrate. A resonator is set, and a capacitor for high-frequency short-circuiting is set on the lower side (bottom side) of the triplate-type stripline resonator, and the other side is set on the upper side (component mounting side). The capacitor etc. were arranged.
[0028]
[Action]
The operation of the present invention based on the above configuration will be described.
When manufacturing a high frequency module such as a VCO module, a plurality of dielectric layers are prepared, and conductor patterns such as stripline conductors, GND electrodes, capacitor electrodes, etc. are printed on each dielectric layer by printing a conductor paste or the like. Each dielectric layer is laminated by patterning. Thereafter, the multilayer substrate on which the plurality of dielectric layers are laminated is fired.
[0029]
In the manufacturing process, each conductor pattern constituting the triplate-type stripline resonator is patterned on a dielectric layer that is substantially in the center in the stacking direction of the multilayer substrate.
[0030]
In addition, with respect to the triplate type stripline resonator, the lower dielectric layer (bottom surface) in the stacking direction is patterned with a conductive paste printing or the like on the lower dielectric layer (capacitor for high frequency short circuit). On the dielectric layer on the component mounting surface side, a conductor pattern such as a capacitor electrode constituting another capacitor and other elements is patterned by printing a conductor paste or the like.
[0031]
By the way, the high-frequency short-circuit capacitor has no problem even if the accuracy of the constant is about ± 30%, for example, but the other capacitors need to have an accuracy of about ± 5%. However, during actual mass production, the capacitors other than the high-frequency short-circuit capacitor built in the multilayer substrate have a constant variation as it is, and a VCO characteristic variation. However, with respect to a high-frequency short-circuit capacitor, variations in the thickness of the dielectric layer are hardly a problem.
[0032]
For example, when a multilayer substrate is manufactured by a sheet stacking method, the dielectric layer causes variations in sheet thickness between manufacturing lots due to manufacturing conditions in the process during sheet manufacturing. (Inside), since the manufacturing conditions are constant, the thickness variation of the sheet is relatively small.
[0033]
Therefore, if each pattern is arranged as described above, there is no need to take measures against the sheet thickness for the capacitor for high-frequency short-circuiting. Therefore, the number of layers for dealing with variations in the dielectric layer that sets the capacitor during mass production is small. This saves time and effort for the variation.
[0034]
Moreover, the density of the electrode pattern in the stacking direction of the multilayer substrate is substantially symmetrical with respect to the center in the stacking direction. Accordingly, the substrate as a whole can be balanced against the warp after firing of the multilayer substrate, so that the warp of the substrate is reduced. For this reason, the printing process of the substrate surface after substrate baking can be performed satisfactorily, and the occurrence of blurring, blurring and the like is eliminated.
[0035]
【Example】
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
1 and 2 are diagrams showing an embodiment of the present invention. In FIGS. 1 and 2, the same components as those in FIGS. 3 to 5 are denoted by the same reference numerals.
[0036]
§1: Description of the basic configuration of the embodiment. See FIG.
FIG. 1 is an explanatory diagram of the basic configuration of the embodiment. The basic configuration of the embodiment will be described below with reference to FIG. In this embodiment, each element of the VCO circuit shown in FIG. 3 is mounted on a multilayer substrate to form a VCO module.
[0037]
The component mounting surface 1 is a discrete component (transistor Q constituting the VCO module). 1 , Q 2 Etc.) and is also referred to as the surface. The
[0038]
The basic configuration of the VCO module is as follows. As shown in the figure, a region in the stacking direction of a multilayer substrate in which a plurality of dielectric layers are stacked is divided into a region A, a region B, a region C, and a region D from the upper side, and the region C is set as a substantially central region.
[0039]
In the region C, a triplate stripline resonator including the
[0040]
Further, a region D below the region C (on the
[0041]
That is, a triplate-type stripline resonator is set in a substantially central region C of the multilayer substrate, and a high-frequency short-circuit capacitor C is disposed in a lower region D thereof. 1 , C 2 , C Three Set. In addition, the upper region B of the triplate type stripline resonator has a characteristic output capacitor C Four ~ C Ten In the upper region A, other elements (coils, etc.) are set.
[0042]
In this case, a part of the
[0043]
(1): Capacitor C for high-frequency short circuit that constitutes the VCO 1 , C 2 , C Three Are all connected to GND (grounded) and have other capacitors C for passing signals. Four ~ C Ten The constant (capacity) is larger (5 to 10 times).
[0044]
Therefore, in order to obtain the capacitance value efficiently, the capacitor C for high frequency short circuit 1 , C 2 , C Three The lower region D of the triplate-type stripline resonator that can easily form a sandwich structure with the GND electrode is suitable.
[0045]
(2): Capacitor C for high frequency short circuit 1 , C 2 , C Three Other than the capacitor (characteristic C Four ~ C Ten ) Determines the signal frequency, output power, signal C / N ratio, etc., and has a smaller constant (capacitance) than a high-frequency short-circuit capacitor.
[0046]
Also, a capacitor C for high frequency short circuit 1 , C 2 , C Three Each of the other capacitors is connected to a component (such as a transistor) mounted on the component mounting surface 1 and may not be connected (grounded) to the GND electrode. A region B on the upper side (the component mounting surface 1 side) of the stripline resonator is suitable.
[0047]
That is, the high-frequency short-circuit capacitor C 1 , C 2 , C Three For the capacitors other than those which should not have a grounding capacitance, the GND electrode is provided at a place where the characteristics of the triplate stripline resonator are less affected (for example, the upper side where the
[0048]
Since the
[0049]
(3): Capacitor C for high frequency short circuit 1 , C 2 , C Three However, there is no problem even if the accuracy of the constant is about ± 30%, but other capacitors need accuracy of about ± 5%. However, in actual mass production, the built-in capacitor of the multilayer substrate has a constant variation with the dielectric layer thickness variation unchanged.
[0050]
For example, when a multilayer substrate is manufactured by a sheet laminating method, the dielectric layer causes a thickness variation between manufacturing lots due to manufacturing conditions in the process at the time of manufacturing the sheet. However, since manufacturing conditions are constant within one sheet (within a manufacturing lot), variations in sheet thickness are relatively small. Actually, it is about ± 10% between lots and about ± 3% within a lot.
[0051]
Therefore, when mass production over many lots is performed, the capacitor C for high-frequency short-circuiting 1 , C 2 , C Three Can be built into the board without any problems, but other capacitors cannot be built in.
[0052]
However, since the electrodes of each capacitor are formed by screen printing, the ratio of constants between the capacitors is always constant. Therefore, if the thickness of the manufactured sheet is known, it can be stably manufactured if a capacitor screen suitable for the thickness is prepared for mass production.
[0053]
Therefore, in order to make a capacitor with a built-in substrate, the number of layers for determining the sheet thickness can be reduced by patterning the electrode on one side of the capacitor in one screen (on the same dielectric layer) as much as possible. Efficient.
[0054]
(4): As described above, the density of the electrode pattern in the stacking direction of the multilayer substrate is substantially symmetrical with respect to the center in the stacking direction, and the electrode layers having slightly different firing shrinkage rates and the dielectric Since the substrate as a whole can be balanced against the warpage of the multilayer substrate after firing, the warpage of the substrate is reduced.
[0055]
§2: Explanation by specific example ... See FIG.
FIG. 2 is a cross-sectional view of the VCO module of the embodiment. Hereinafter, a specific example of the VCO module will be described with reference to FIG.
[0056]
When the VCO having the circuit configuration is designed with a multilayer substrate, as described above, the capacitor C for high-frequency short-circuiting is used. 1 , C 2 , C Three And other capacitors are set separately. In this case, the capacitor C for high frequency short circuit 1 , C 2 , C Three May have a constant accuracy of ± 30%, but other capacitors (C Four ~ C Ten ) Needs to have a constant precision of ± 5% or less.
[0057]
For example, VCO module is 1GH Z When designing for belts, the capacitor for high frequency short circuit is C 1 , C 2 , C Three The constant of is about 30 pF and other capacitors C Four ~ C Ten Becomes 10 pF or less.
[0058]
As shown in the figure, the multilayer substrate is configured by laminating a plurality of dielectric layers, and the region in the laminating direction is divided into region A, region B, region C, and region D from above, and the region C is substantially omitted. The area in the center part. Then, a triplate type stripline resonator composed of the
[0059]
In this case, the
[0060]
A region D below the region C where the triplate type stripline resonator is set has a high frequency short-circuit capacitor C. 1 , C 2 , C Three In the region B above the region C, the capacitor C Four ~ C Ten In the upper region A, other elements (coils, etc.) are set.
[0061]
The
[0062]
(1): Capacitor C for high frequency short circuit set in the region D 1 , C 2 , C Three Is set as follows. In the region D, the shielding
[0063]
The high-frequency short-circuit capacitor C is provided between the
[0064]
In this way, the electrodes in the multilayer substrate can be used effectively, and the capacitance value of the capacitor can be increased efficiently.
(2): Capacitor set in area B, capacitor C Four , C 6 , C 7 Is a capacitor for grounding one of the electrodes, and is set above the
[0065]
In this case, for example, hot-
[0066]
On the other hand, capacitor C which is not grounded Five , C 8 , C 9 , C Ten Removes a portion of the
[0067]
If it does in this way, each said capacitor | condenser can be formed by a single layer (area | region B is a single layer). Therefore, for mass production, prepare a screen that only determines the thickness of the dielectric layer between them, and changes the pattern area according to the thickness of the electrode on one side of the capacitor placed on the upper side in the stacking direction of the dielectric layer. In this case, it is possible to cope with variations in the capacitance of capacitors during mass production.
[0068]
(3): In the area A of the multilayer substrate, the coil L 1 , L 2 Pattern and wiring connecting each element are set. Variable capacitor C 11 Set one capacitor electrode inside the substrate and the other capacitor electrode on the component mounting surface 1. Then, the electrodes set on the component mounting surface 1 are used for trimming so that the frequency can be adjusted.
[0069]
Two transistors Q are formed on the surface of the multilayer substrate thus manufactured, that is, on the component mounting surface 1. 1 , Q 2 A varicap diode VC and four resistors are mounted. However, for the resistor, there is no problem even if a printed resistor is used.
[0070]
(Other examples)
Although the embodiments have been described above, the present invention can also be implemented as follows.
(1): In the above embodiment, the VCO module is 1 GH Z Although designed as a band, the present invention can design a VCO module in any frequency band. In particular, several hundred MH Z In the case of the band, the capacitance value of the capacitor becomes large, so that the number of capacitors stacked in the substrate inevitably increases. Therefore, the capacitor layer of the above embodiment may be further multilayered.
[0071]
In this case, the high-frequency short-circuit capacitor set on the lower side of the multilayer substrate is arranged so that the
[0072]
Also, each capacitor (characteristic output capacitor) set on the upper side (region B) of the triplate-type stripline resonator has one capacitor electrode covered from the upper side in the stacking direction, and the other capacitor electrode Pattern.
[0073]
(2): Not limited to the VCO module having the circuit configuration shown in the above embodiment, the present invention can be applied to other similar VCO modules.
(3): Not only the VCO module but also various high-frequency modules such as an antenna switch using a strip line can be similarly applied.
[0074]
(4) The material of the dielectric layer constituting the capacitor layer may be the same as that of the other layers, or a dielectric having a higher dielectric constant than that of the other layers may be used. Further, the thickness of the dielectric layer may be the same as that of the other layers, or may be thinner than the other layers.
[0075]
【The invention's effect】
As described above, the present invention has the following effects.
(1): Capacitors are set efficiently on both sides of the triplate type stripline resonator, so that it is easy to take measures to deal with variations in the thickness of dielectric layers of capacitors when mass producing high frequency modules such as VCO modules. It becomes.
[0076]
(2): Since the capacitors are set efficiently on both sides of the triplate type stripline resonator, the electrodes set in the multilayer substrate can be used efficiently. Therefore, it is not necessary to wastefully increase the number of stacked multilayer substrates. Moreover, the unnecessary arrangement | positioning capacity | capacitance parasitic on a circuit element can be prevented by the efficient arrangement | positioning of an electrode.
[0077]
(3): For example, a GND electrode for shielding is set on the bottom side (lowermost layer), and a high frequency short circuit is provided between this GND electrode and the lower GND electrode constituting the triplate type stripline resonator. The capacitor electrode on the hot side that constitutes this capacitor is set to have a sandwich structure electrode arrangement.
[0078]
In this way, the electrodes in the multilayer substrate can be used effectively, and the capacitance value of the capacitor can be increased efficiently.
(4): A triplate-type stripline resonator is set at a substantially central portion in the stacking direction of the multilayer substrate, and capacitors are arranged on both sides in the stacking direction. Accordingly, the density of the electrode pattern in the stacking direction of the multilayer substrate is substantially symmetrical with respect to the center in the stacking direction, and the entire substrate is balanced against the warp after firing of the multilayer substrate. Warpage is reduced. Therefore, printing of the surface conductor after firing can be performed satisfactorily.
[0079]
(5): Some capacitors other than those for high-frequency short-circuit must not have a grounding capacitance. These are triplates where the characteristics of the triplate stripline resonator are less affected. A part of the upper GND electrode constituting the type stripline resonator is removed to set the electrode on one side of the capacitor.
[0080]
For this reason, since the capacitor is spaced apart from the GND electrode on the lower side of the triplate type stripline resonator to some extent, the influence of the ground capacitance can be reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram of a basic configuration of an embodiment.
FIG. 2 is a cross-sectional view of a VCO module according to an embodiment.
FIG. 3 is a circuit example of a conventional VCO.
FIG. 4 is a cross-sectional view of a conventional VCO module.
FIG. 5 is an explanatory view of warpage of a conventional substrate.
[Explanation of symbols]
1 Component mounting surface (surface)
2 Bottom
3, 4, 5, 14 GND electrodes
7 Stripline conductor
10, 11, 15-18 capacitor electrodes
Claims (1)
少なくとも、ストリップライン導体(7)と、複数のGND電極と、複数のコンデンサを内蔵すると共に、
前記ストリップライン導体(7)に対し、積層方向の両側に、GND電極(3、4)を配置してトリプレート型ストリップライン共振器を構成した高周波モジュールにおいて、
前記トリプレート型ストリップライン共振器に対し、積層方向の上側(部品搭載面1側)と下側(底面2側)の双方に、それぞれコンデンサを配置した構成を有し、
前記トリプレート型のストリップライン共振器の下側(底面2側)に配置したコンデンサは、高周波短絡用のコンデンサ(C 1 、C 2 、C 3 )であり、
上側(部品搭載面1側)に配置したコンデンサは、それ以外のコンデンサであることを特徴とする高周波モジュール。On a multilayer substrate with multiple dielectric layers stacked,
At least a stripline conductor (7), a plurality of GND electrodes, and a plurality of capacitors are incorporated,
In the high frequency module in which the GND electrodes (3, 4) are arranged on both sides in the stacking direction with respect to the stripline conductor (7) to constitute a triplate type stripline resonator,
The triplate stripline resonator has a configuration in which capacitors are arranged on both the upper side (component mounting surface 1 side) and the lower side (bottom surface 2 side) in the stacking direction ,
Capacitors arranged on the lower side (bottom surface 2 side) of the triplate-type stripline resonator are capacitors for high-frequency short-circuiting (C 1 , C 2 , C 3 ),
RF module, characterized in that the capacitors located on the upper side (the component mounting surface 1 side), which is the other capacitor.
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